JP5219802B2 - 動的なシールアセンブリおよび孔から動的シャフトシールアセンブリを除去する方法 - Google Patents
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Description
この発明は一般的にシャフトシールに関するものであり、特に、設置後にシールを孔から除去することを可能にする機構を有するものに関する。
点検時に除去される必要がある自動車のエアーコンディショナ用コンプレッサのシールは、一旦孔に設置されたシールを除去し得るように、器具が係合し得る表面をシールに設けることに関し、3つの公知の方法に頼っている。1つ目の方法は、シールの外ケーシングに、窪んだ段差を設ける方法である。しかしながら、このような窪んだ段差はばらつきなく作ることが難しい。さらに、孔からシールを引張り出せるよう、除去器具は、半径に沿って中心に向かう方向に十分に力をかけて、十分な力でその窪んだ段差を掴むことができるものでなければならない。別の方法は、シールアセンブリに、別個のプルリング部品を設ける方法である。このような方法の一例が米国特許4,623,153に示されている。この方法は、スロットとタブとを有する別個のプルリング部品をプレスして形成し、内シールケースと外シールケースとの間にクランプする工程を含む。そのため、この方策はシールの製造において、コストおよび複雑さが増す。3つ目の公知の方法は、内ケースの端を覆うように湾曲して形成された外ケースの端部フランジを用いて両ケースを固定し、両ケースの間にシール要素をクランプする方法である。この湾曲した端部フランジは内ケースを超えて延びており、器具を係合する端となっている。しかしながら、この湾曲した部分は外ケーシングの他の部分よりも薄いことが多く、器具により引張る力を加えた場合ちぎれてしまう傾向があるか、または除去を簡単に行なうには湾曲した部分の長さが十分ではない。
この発明の現在の好ましい実施例に基づいて構成された動的なシールアセンブリは、シール要素が間にクランプされた環状の内ケースおよび外ケースを含む。内側のシール素子には、シール除去器具との係合のためのプルタブが一体で形成されている。特に好ましい構成によると、このプルタブは内ケースの内口から突出する。
この発明の一実施例に従って構成される動的なシャフトシールアセンブリは、図1において、参照番号10で概して示され、剛性の環状の外支持ハウジングまたは金属ケース12と、剛性の環状の内支持ハウジングまたは金属ケース16と、内ケースと外ケースとの間にクランプされた動的なシール要素18とを有している。金属ケース12には、エラストマーのシール体14が接合されている。シールアセンブリ10は、孔20を貫いて延びる回転可能なシャフト24を動的に封止するよう、ハウジング22の孔20へ設置可能である。シールアセンブリ10は、孔20に設置された際には、自身の向きについて、空気側26およびオイル側28を持つ。シールアセンブリ10は、潤滑油をシールアセンブリ10のオイル側28のハウジング内に含み、かつ物質がシールアセンブリの空気側26からハウジング22へ混入するのを防ぐ働きをする。
置する突出部または耳部を規定する。プルタブ52の間の領域は、径方向に広がる開口部または凹部56を規定する。このタブおよび凹部と同じまたは等価の構成は、プルタブ領域の内側の端を口端と呼びかつ材料を切除し凹部を形成することにより導き出すことができ、上述したいずれの方法であっても複数のタブとその間の空間は得られるものであると、当業者ならば理解するであろう。
Claims (16)
- 動的なシールアセンブリであって、
径方向において中心に向かう方向に少なくとも部分的に湾曲する外端を有する軸方向に延びる円筒状の搭載部と、径方向に延びるフランジ部とを有する環状の外ケースと、
前記環状の外ケース内に入れ子状に重なるよう配置される環状の内ケースとを含み、前記環状の内ケースは、前記外端に当接して前記ケース同士をロックする端を有する軸方向に延びる円筒部と、口端を規定する遠位端を有する径方向に延びるフランジ部とを有し、前記動的なシールアセンブリはさらに、
径方向において外側の方向の端にて圧縮荷重の下で前記内ケースおよび前記外ケースのそれぞれの前記フランジ部の間に配置されるとともに、前記径方向において外側の方向の端から径方向において中心に向かう方向に延びる片持ち梁のリップ部を有する環状のシール要素を含み、前記環状の内ケースの前記フランジ部は、前記リップ部が動作時に前記環状の内ケースから軸方向に離れるよう屈曲するように、径方向において前記中心に向かう方向に前記環状の外ケースの前記フランジ部よりも径方向において前記中心により近い位置まで延在し、前記動的なシールアセンブリはさらに、
前記口端の周りに互いに周方向に間隔をあけて配置されるとともに同じ材料の前記内ケースと一体で形成される複数の統合されたプルタブを含み、前記複数のタブは前記環状の内ケースが前記環状の外ケースの前記外端に当接する点に前記環状のシール要素よりも近く、前記複数のタブは前記口端から径方向および軸方向に延びることにより、前記環状のシール要素への圧縮荷重を変更することなく前記アセンブリ全体を同時に除去するシール除去器具による係合のための空のキャビティを規定し、前記環状の内ケースは前記シール要素と係合しかつ前記複数のタブで終端する内クランプ面を有する、動的なシールアセンブリ。 - 前記プルタブは、前記内クランプ面から急角度で遠ざかるように突出している、請求項1に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記角度は約30°である、請求項2に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記プルタブは、前記シール要素から離れるように軸方向に突出している、請求項1に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記プルタブの数は2つである、請求項1に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記内ケースは、軸方向において、ほぼL字型の断面を有する、請求項1に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記L字型の断面は、軸方向において外側の方向へ延びる外脚部、および径方向において内側の方向へ延びる内脚部によって規定される、請求項6に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記プルタブは前記内脚部上に形成される、請求項7に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記プルタブは、前記シールアセンブリの空気側に晒され、かつ、前記アセンブリのシール能力を損なわない、請求項1に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記外ケースは、軸方向における前記内ケースの外側の端の周りを覆う端部フランジを有する、請求項1に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記プルタブの後ろ側に、前記プルタブは、軸方向に位置する内側引張り表面を有する、請求項10に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記プルタブの前記内側引張り表面に対して、シールを除去するよう軸方向において外方向へ引張る力をかけることに応じて、前記内ケースが軸方向に離れていかないように、前記外ケースの前記端部フランジは内ケースを支持する、請求項11に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記内ケースは、プレス加工された一体の金属部材である、請求項1に記載の動的なシールアセンブリ。
- 前記内クランプ面は、内ケースの長手方向軸にほぼ垂直である、請求項1に記載の動的なシールアセンブリ。
- 孔から動的シャフトシールアセンブリを除去する方法であって、
互いに軸方向にロックされて重なるよう配置されるとともにほぼL字型の環状の外ケースおよび内ケースの間に、圧縮荷重下で環状のシール要素を配置するステップを含み、前記環状の外ケースは径方向において中心に向かう方向に少なくとも部分的に湾曲する外端を有する軸方向に延びる円筒状の搭載部と、径方向に延びるフランジ部とを含み、前記環状の外ケース内に入れ子状に重なるよう配置される環状の内ケースは、前記外端に当接して前記ケース同士をロックする端を有する軸方向に延びる円筒部と、口端を規定する遠位端を有する径方向に延びるフランジ部とを含み、
前記環状のシール要素は、径方向において外側の方向の端にて前記圧縮荷重の下で前記内ケースおよび前記外ケースのそれぞれの前記フランジ部の間に配置されるとともに、前記径方向において外側の方向の端から径方向において中心に向かう方向に延びる片持ち梁のリップ部を有し、前記環状の内ケースの前記フランジ部は、リップ部が動作時に前記環状の内ケースから軸方向に離れるよう屈曲するように、径方向において前記中心に向かう方向に前記環状の外ケースの前記フランジ部よりも径方向において前記中心に近い位置まで延在し、
複数の統合されたプルタブが前記口端の周りに互いに周方向に間隔をあけて配置されるとともに同じ材料の前記内ケースと一体で形成され、前記複数のタブは前記環状の内ケースが前記環状の外ケースの前記外端に当接する点に前記環状のシール要素よりも近く、前記環状の内ケースは前記シール要素と係合しかつ前記複数の統合されたプルタブで終端する内クランプ面を有し、前記方法はさらに、
前記環状の内ケースの前記口端から径方向および軸方向の両方に前記口端から離れるように前記複数のプルタブを延ばして、前記複数のプルタブが規定する引張り表面の断面面積を増加させるとともに前記環状のシールとの破壊的な接触を回避するステップと、
前記シールアセンブリの空気側から前記プルタブをシール除去器具に係合するステップと、
前記環状のシール要素への前記圧縮荷重を変更することなく前記シールアセンブリを引張り出すよう前記プルタブに軸方向に引張る力を加えるステップとを含む、孔から動的シャフトシールアセンブリを除去する方法。 - 器具との係合は、まず器具をプルタブの間の空間を通して軸方向に延在させ、次いで器具のタブ係合機構が、軸方向においてプルタブの後ろ側に位置するように器具を回転させることによって行なわれる、請求項15に記載の孔から動的シャフトシールアセンブリを除去する方法。
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