JP5219692B2 - 耐油性を有する飲食品瓶詰用キャップ - Google Patents

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Description

本発明は、塩化ビニル系プラスチゾルから得られたライナー材を有する飲食品瓶詰用キャップに関するものである。
従来、油性食品などの飲食品瓶詰用キャップのライナー材に用いられる塩化ビニル系プラスチゾルの可塑剤としては、アセチルクエン酸トリブチル等のヒドロキシ多価カルボン酸エステル系可塑剤、エポキシ大豆油等のエポキシ系可塑剤、グリセリンジアセトモノラウレート等のグリセリン脂肪酸エステル系可塑剤などが主に用いられてきた(特許文献1参照)。
従来の塩化ビニル系プラスチゾルにおけるこれらの可塑剤の配合量は、塩化ビニル樹脂100質量部に対して65〜100質量部が一般的であり、塩化ビニル樹脂と可塑剤以外に、安定剤、潤滑剤、充填材、顔料、発泡剤などが配合されている。
可塑剤を上記の配合量としているのは、塩化ビニル系プラスチゾルの製造適性、飲食品瓶詰用キャップへの塗布作業性を確保するための最適粘度(流動性)の保持、ライナー材としての使用性(キャッピング適性)、硬度、密封性、開栓性などの要求性能を満足するためである。
また、飲食品瓶詰用キャップのライナー材に用いられる塩化ビニル系プラスチゾルには、塩化ビニル樹脂として重合度1000〜1700で平均粒子径が約数μm以下のペースト樹脂が主に用いられるが、ライニング性等の所定の流動特性(粘度)を確保する等のために、平均粒子径数十μmのブレンドレジンが10〜20質量部配合される場合が多い。
特開2007−217662号公報
従来、油性食品に適用される食品衛生規格のn−ヘプタン抽出蒸発残留物試験においては、包装容器表面積1cmにつき侵出溶液2mlの割合で試験することになっているが、塩化ビニル系プラスチゾルを用いた飲食品瓶詰用キャップのライナー材の場合、内容物との接触割合がこれとは大きく掛け離れた非常に過酷な試験条件となるため、侵出溶液を入れた瓶にキャップを巻き締め、これを倒置して所定の条件で溶出する現状に即した変法が認められていた。
ところが、平成18年3月31日厚生労働省告示第201号により、「食品、添加物等の規格基準 第3 器具および包装容器」が改正され、上記した従来の変法は公的試験機関(準公的機関)で受け入れられなくなり、衛生証明書を取得できなくなった。
しかしながら、従来の塩化ビニル系プラスチゾルを用いた飲食品瓶詰用キャップのライナー材について、食品衛生規格を厳格に適用してn−ヘプタン抽出蒸発残留物試験を行うと、可塑剤の配合割合により大きく変化するが規格値の4〜10倍程度になり食品衛生規格に適合しなくなる。
食品衛生規格に適合させるためには、塩化ビニル系プラスチゾルのライナー材に耐油性を付与することが考えられるが、耐油性を付与するために一般に用いられる高分子のポリエステル系可塑剤を使用すると、可塑剤自体の粘度が高くなりキャップ製造作業の適正粘度を確保することが難しく、また適正粘度を確保するために可塑剤配合量を増やすとn−ヘプタン溶出が増大し規格値をクリアできない。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、一般に使用されている可塑剤を用いてn−ヘプタン抽出蒸発残留物試験に適合し、かつ、ライニング作業性や本来のキャップ要求性能を満足することも可能な、塩化ビニル系プラスチゾルから得られたライナー材を有する飲食品瓶詰用キャップを提供することを課題としている。
n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験におけるライナー材からn−ヘプタンへの溶出物の大半は可塑剤であるため、食品衛生規格に適合する程度に溶出量を抑えるためには従来の塩化ビニル系プラスチゾルから可塑剤量を大幅に低減する必要があるが、可塑剤量を低減するとゾル粘度が上昇し、ライニング作業性が確保できなくなる。
そこで本発明者らは、塩化ビニル樹脂の可塑剤吸油量(可塑剤吸収量)に着目し、微粒子のため吸油量が多いペースト樹脂に対して、粗大粒子のため吸油量が少ないブレンド樹脂の配合割合を高めることにより、塩化ビニル系プラスチゾルの製造やライニング作業などに必要な粘度(流動性)を確保しつつ、可塑剤量を低減できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
第1:瓶口との密封面となるキャップの頂部内面側周辺部に、塩化ビニル系プラスチゾルから得られたライナー材を有する飲食品瓶詰用キャップであって、塩化ビニル系プラスチゾルは、可塑剤の配合量が塩化ビニル樹脂100質量部に対して40〜55質量部であり、かつ、塩化ビニル系プラスチゾルの塩化ビニル樹脂がペースト樹脂とブレンド樹脂からなり、その配合割合がペースト樹脂:ブレンド樹脂=50:50〜70:30であることを特徴とする飲食品瓶詰用キャップ。
第2:塩化ビニル系プラスチゾルの可塑剤は、ヒドロキシ多価カルボン酸エステル系可塑剤およびエポキシ系可塑剤から選ばれる少なくとも1種の可塑剤であることを特徴とする上記第1の飲食品瓶詰用キャップ。
第3:塩化ビニル系プラスチゾルは、潤滑剤を含有することを特徴とする上記第1または第2の飲食品瓶詰用キャップ。
第4:塩化ビニル系プラスチゾルは、安定剤を含有することを特徴とする上記第1から第3のいずれかの飲食品瓶詰用キャップ。
第5:塩化ビニル系プラスチゾルは、顔料および充填材から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする上記第1から第4のいずれかの飲食品瓶詰用キャップ。
第6:塩化ビニル系プラスチゾルは、発泡剤を含有することを特徴とする上記第1から第5のいずれかの飲食品瓶詰用キャップ。
第7:塩化ビニル系プラスチゾルは、B型回転粘度計(ローター No.3)を用いて、40℃、20rpmにて測定した回転粘度が3500mPa・s以下であり、かつ、ノズル径1.5φのノズルから温度40℃、加圧力0.2MPaで1分間に吐出するゾル吐出量である加圧粘度が150g/分以上であることを特徴とする上記第1から第6のいずれかの飲食品瓶詰用キャップ。
本発明の飲食品瓶詰用キャップによれば、塩化ビニル系プラスチゾルに一般に使用されている可塑剤を用いてもn−ヘプタン抽出蒸発残留物試験に適合し、かつ、塩化ビニル系プラスチゾルのライニング作業性や本来のキャップ要求性能を満足することもできる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる塩化ビニル系プラスチゾルに配合される可塑剤としては、例えば、ヒドロキシ多価カルボン酸エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、グリセライド系可塑剤などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、ヒドロキシ多価カルボン酸エステル系可塑剤およびエポキシ系可塑剤が好ましい。
ヒドロキシ多価カルボン酸エステル系可塑剤の具体例としては、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシルなどが挙げられる。
エポキシ系可塑剤の具体例としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシステアリン酸−2−エチルヘキシルなどが挙げられる。
可塑剤の配合量は、塩化ビニル樹脂100質量部に対して40〜55質量部である。可塑剤の配合量が40質量部未満であると、ゾルの流動性が低下しライニング作業に適切な粘度が得られず、また可塑剤が不十分で硬いガスケット(密封材)となり密封性が十分に確保できなくなる。一方、可塑剤の配合量が55質量部を超えると、n−ヘプタン抽出量が増大し、食品衛生規格値を超えてしまう。
本発明に用いられる塩化ビニル系プラスチゾルの塩化ビニル樹脂は、ペースト樹脂とブレンド樹脂からなり、その配合割合がペースト樹脂:ブレンド樹脂=50:50〜70:30である。ブレンド樹脂の割合が多過ぎると、プラスチゾルの製造および塗布成形に必要な分散媒としての可塑剤量は低減でき、従ってn−ヘプタン抽出量は低減できるが、密封用のライナー材として要求される抗張力、反発弾性、硬度などの物性が低下する。一方、ペースト樹脂の割合が多過ぎると、密封用のライナー材として要求される物性やキャップライニング作業性などへのメリットは多いが、必要な流動性を確保するためには可塑剤量を多くせざるを得ず、そのためn−ヘプタン抽出量が増大し、食品衛生規格値を超えてしまう。
ペースト樹脂は、平均重合度が好ましくは1100〜1700、平均粒子径が好ましくは0.1〜数μmであり、一般には乳化重合法またはマイクロサスペンジョン重合(微懸濁重合)法などの重合法によって製造される。
ブレンド樹脂は、平均重合度が好ましくは1000〜1700、平均粒子径が好ましくは20〜40μmであり、一般には懸濁重合または塊状重合などで製造される。
本発明に用いられる塩化ビニル系プラスチゾルには、上記の塩化ビニル樹脂および可塑剤の他、潤滑剤、安定剤、顔料、充填材、発泡剤などの添加成分が適切に組み合わせて配合される。
これらの添加成分を配合する際には、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験の抽出量に影響を及ぼす添加成分については、他物性との兼ね合いに留意しつつ適切な調整が必要である。
潤滑剤は、瓶詰開封時の開栓トルクを低減するための添加成分であり、その具体例としては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、シリコーンなどが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
塩化ビニル系プラスチゾルにおける潤滑剤の配合量は、塩化ビニル樹脂100質量部に対して好ましくは4質量部以下、より好ましくは2〜4質量部である。潤滑剤は、ライナー材の表面にブリードしてくるのでn−ヘプタンに抽出され蒸発残留物の値を増大させる。例えば、潤滑剤2〜4質量部の配合でn−ヘプタン抽出蒸発残留物は数十μg/mlの増大となる。従って、潤滑剤の配合量は、瓶詰開封時の開栓トルクを低減する効果との兼ね合いで必要最小限に絞る必要がある。
安定剤の具体例としては、高級脂肪酸金属石鹸を主成分としたものなどが挙げられる。塩化ビニル系プラスチゾルにおける安定剤の配合量は、塩化ビニル樹脂100質量部に対して好ましくは3質量部以下、より好ましくは1〜3質量部である。安定剤はn−ヘプタンに抽出され蒸発残留物の値を増大させるが、安定剤はゾル粘度、発泡状態(倍率、平滑性)などに大きな影響を及ぼすので、これらの効果との兼ね合いで適切に調整する必要があり、グレードの選定等も重要である。
充填材は、コスト低減、流動特性や所定の硬度を確保などのために用いられる添加成分であり、その具体例としては、簸性硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、クレー、カオリンなどが挙げられる。塩化ビニル系プラスチゾルにおける充填材の配合量としては、例えば塩化ビニル樹脂100質量部に対して30質量部以下の量を考慮することができるが、充填材はn−ヘプタンに抽出され蒸発残留物の値を増大させる傾向が顕著であるため、この点からはできる限り配合を控える方が良い。
発泡剤は、次の目的で配合される。本発明に用いられる塩化ビニル系プラスチゾルは、塩化ビニル樹脂に対する可塑剤の割合が非常に少ないことから硬いシーリング材である。従ってキャップの密封性を確保するためには、瓶口リム部がシーリング材にある程度食い込む必要があり、そのため発泡剤によりシーリング材の硬度を下げて柔らかくし、食い込み易く(締め易く)した方が良い。なお、キャップを加温して巻き締める場合もあるが、この場合は必ずしも発泡剤を配合する必要はない。
発泡剤の具体例としては、アゾジカルボンアミドなどが挙げられる。アゾジカルボンアミドはゾル加熱硬化時に分解して窒素ガス、一酸化炭素ガスなどになり、また配合量も少ないことからn−ヘプタン抽出蒸発残留物への影響は少ない。発泡剤の配合量は、キャップの形態やキャップ径によっても異なるが、塩化ビニル樹脂100質量部に対して好ましくは0.3〜1.0質量部である。
本発明の飲食品瓶詰用キャップは、塩化ビニル系プラスチゾルが、B型回転粘度計(ローター No.3)を用いて、40℃、20rpmにて測定した回転粘度が3500mPa・s以下であり、かつ、ノズル径1.5φのノズルから温度40℃、加圧力0.2MPaで1分間に吐出するゾル吐出量である加圧粘度が150g/分以上であることが好ましい。回転粘度および加圧粘度を当該範囲内とすることで、塩化ビニル系プラスチゾルの製造やキャップ本体へのライニング作業を適切に行うことができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
塩化ビニルペースト樹脂A((株)カネカ製、重合度1300、平均粒子径数μm以下)60質量部、塩化ビニルブレンド樹脂((株)カネカ製、重合度1100、平均粒子径39μm)40質量部、アセチルクエン酸トリブチル((株)新日本理化製)45質量部、脂肪酸金属石鹸(日産化学工業(株)製)2.5質量部、高級脂肪酸アミド(ライオン・アクソ(株)製)2.0質量部、シリコーン(信越化学工業(株)製)1.0質量部、酸化チタン(堺化学工業(株)製)2.0質量部、アゾジカルボンアミド(大塚化学(株)製)0.6質量部を配合して石川式ライカイ機で混練し、次いで真空脱泡することにより塩化ビニル系プラスチゾルを調製した。
得られた塩化ビニル系プラスチゾルについて、粘度測定(ゾル流動性試験)、およびn−ヘプタン抽出蒸発残留物試験を行い、所定のレベルにあるものについては実瓶貯蔵試験を行い密封性と開栓トルクの評価を行った。
[ゾル流動性試験]
東京精機(株)製B型回転粘度計(ローター No.3)を用いて、40℃、20rpmにて回転粘度を測定した。
また、1.5φノズルを備えた圧力粘度計を用いて、1.5φノズルから温度40℃、加圧力0.2MPaで1分間に吐出するゾル吐出量(加圧粘度)を測定した。
これらの回転粘度測定および加圧粘度測定の結果より、ゾル流動性を下記基準に従って評価した。
○:回転粘度が3500mPa・s以下であり、かつ、加圧粘度が150g/分以上
×:回転粘度が3500mPa・sを超えるか、または加圧粘度が150g/分未満
[n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験]
塩化ビニル系プラスチゾル2gを50mm×100mmの長方形アルミ皿に塗布し、205℃で3分間焼き付けたものを抽出試料とした。食品衛生規格試験に準じて抽出試験を行い、下記基準に従って評価した。
○:規格値内である150μg/ml以下
×:規格値外である150μg/ml超
[実瓶貯蔵試験]
62φネジキャップに試験ゾルを1.3g塗布し、205℃×2分15秒で硬化したキャップを、80℃の温水を所定量充填した瓶に3.5Nmのトルクで巻き締め、100℃×60分で殺菌処理し1ヶ月室温貯蔵後、開栓トルクを測定した。また、同様の方法で作製したキャップを用いて真空度の保持具合を測定した。真空度と開栓トルクに基づき、下記基準に従って実瓶貯蔵の評価を行った。
○:真空度保持良好で密封性に問題がなく、開栓トルクが正常である(4.6Nm以下)。
×:真空度保持が良好でなく密封性に問題があるか、または開栓トルクが異常である(4.6Nm超)。
<実施例2>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aの配合量を70質量部、塩化ビニルブレンド樹脂の配合量を30質量部、可塑剤の配合量を55質量部とし、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<実施例3>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aの配合量を50質量部、塩化ビニルブレンド樹脂の配合量を50質量部、可塑剤の配合量を40質量部とし、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<実施例4>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aの配合量を65質量部、塩化ビニルブレンド樹脂の配合量を35質量部とし、可塑剤としてエポキシ化大豆油((株)ADEKA製)を45質量部配合し、安定剤の脂肪酸金属石鹸の配合量を1.5質量部とし、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<実施例5>
実施例1において、可塑剤としてエポキシ化脂肪酸−2−エチルヘキシル((株)ADEKA製)を45質量部配合し、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<実施例6>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aに代えて塩化ビニルペースト樹脂B((株)カネカ製、重合度1500、平均粒子径数μm以下)を配合し、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<実施例7>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aの配合量を65質量部、塩化ビニルブレンド樹脂の配合量を35質量部とし、可塑剤としてアセチルクエン酸トリブチル((株)新日本理化製)を30質量部、エポキシ化大豆油((株)ADEKA製)を20質量部配合し、発泡剤は配合せず、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<実施例8>
実施例1において、可塑剤としてエポキシ化大豆油((株)ADEKA製)を35質量部、エポキシ化脂肪酸−2−エチルヘキシル((株)ADEKA製)を10質量部配合し、安定剤の脂肪酸金属石鹸の配合量を1.5質量部とし、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<比較例1>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aの配合量を80質量部、塩化ビニルブレンド樹脂の配合量を20質量部、可塑剤の配合量を55質量部とし、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<比較例2>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aの配合量を40質量部、塩化ビニルブレンド樹脂の配合量を60質量部、可塑剤の配合量を40質量部とし、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<比較例3>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aの配合量を70質量部、塩化ビニルブレンド樹脂の配合量を30質量部、可塑剤の配合量を60質量部とし、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<比較例4>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aの配合量を50質量部、塩化ビニルブレンド樹脂の配合量を50質量部、可塑剤の配合量を35質量部とし、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<比較例5>
実施例1において、可塑剤としてアセチルクエン酸トリブチル((株)新日本理化製)を10質量部、アジピン酸系ポリエステル(大日本インキ化学工業(株)製、MW=2300)を80質量部配合し、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<比較例6>
実施例1において、可塑剤としてアジピン酸系ポリエステル(大日本インキ化学工業(株)製、MW=1400)を60質量部配合し、それ以外は実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
<比較例7>
実施例1において、塩化ビニルペースト樹脂Aの配合量を80質量部、塩化ビニルブレンド樹脂の配合量を20質量部とし、可塑剤としてアセチルクエン酸トリブチルを35質量部、エポキシ化大豆油((株)ADEKA製)を35質量部配合し、酸化チタンの配合量を5.0質量部としてさらに硫酸バリウム18質量部を配合し、脂肪酸金属石鹸(日産フェロー化学製)の配合量を3.0質量部とし、高級脂肪酸アミド((株)ADEKA製)の配合量を2.8質量部とし、アゾジカルボンアミドの配合量を0.4質量部とし、市販品に準じた塩化ビニル系プラスチゾルを調製した。この塩化ビニル系プラスチゾルについて、実施例1と同様の条件にてゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験を行った。
実施例および比較例におけるゾル流動性試験、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験、および実瓶貯蔵試験の結果を表1に示す。
Figure 0005219692
表1より、塩化ビニル系プラスチゾルの可塑剤の配合量が塩化ビニル樹脂100質量部に対して40〜55質量部であり、かつ、塩化ビニル樹脂のペースト樹脂とブレンド樹脂の配合割合を50:50〜70:30とした実施例1〜8では、ゾル流動性および硬度・抗張力物性が適切な範囲内にあり、そしてn−ヘプタン抽出蒸発残留物試験は規格値の範囲内であった。
これに対して塩化ビニル系プラスチゾルの可塑剤の配合量、あるいは塩化ビニル樹脂のペースト樹脂とブレンド樹脂の配合割合が上記の範囲外である比較例1〜7では、n−ヘプタン抽出蒸発残留物試験が規格値を超えるか、あるいは規格値の範囲内であっても適切なゾル流動性が得られなかった。

Claims (6)

  1. 瓶口との密封面となるキャップの頂部内面側周辺部に、塩化ビニル系プラスチゾルから得られたライナー材を有する飲食品瓶詰用キャップであって、塩化ビニル系プラスチゾルは、可塑剤の配合量が塩化ビニル樹脂100質量部に対して40〜55質量部であり、かつ、塩化ビニル系プラスチゾルの塩化ビニル樹脂がペースト樹脂とブレンド樹脂からなり、その配合割合がペースト樹脂:ブレンド樹脂=50:50〜70:30であり、塩化ビニル系プラスチゾルは、B型回転粘度計(ローター No.3)を用いて、40℃、20rpmにて測定した回転粘度が3500mPa・s以下であり、かつ、ノズル径1.5φのノズルから温度40℃、加圧力0.2MPaで1分間に吐出するゾル吐出量である加圧粘度が150g/分以上であることを特徴とする飲食品瓶詰用キャップ。
  2. 塩化ビニル系プラスチゾルの可塑剤は、ヒドロキシ多価カルボン酸エステル系可塑剤およびエポキシ系可塑剤から選ばれる少なくとも1種の可塑剤であることを特徴とする請求項1に記載の飲食品瓶詰用キャップ。
  3. 塩化ビニル系プラスチゾルは、潤滑剤を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の飲食品瓶詰用キャップ。
  4. 塩化ビニル系プラスチゾルは、安定剤を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の飲食品瓶詰用キャップ。
  5. 塩化ビニル系プラスチゾルは、顔料および充填材から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の飲食品瓶詰用キャップ。
  6. 塩化ビニル系プラスチゾルは、発泡剤を含有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の飲食品瓶詰用キャップ。
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