JP5219347B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
前記隙間が大きすぎる場合には、閉鎖された際の開閉体による密閉性が低下することになり、また、前記隙間が小さすぎる場合には、開閉動作させた際の開閉体が床面を擦ってしまうおそれがある。
そこで、開閉体と床面との隙間を適正に調整するために、従来では、吊車支持部材(24)と開閉体(20)の間に平板状のスペーサを複数枚挟み込むようにしていた。
ここで、上記開口部の幅方向とは、詳細に説明すれば、上記開閉体により開閉される開口部の横幅方向を意味する。
このレール部材の具体例には、上記開口部の幅方向へわたる突条を備え、該突条に沿って上記移動支持部を移動させるようにした態様や、上記開口部の幅方向へわたる凹溝を備え、該凹溝に沿って上記移動支持部を移動させるようにした態様等を含む。
この開閉体には、例えば引戸装置等の開閉体のように、上記開口部の幅方向への移動のみによって上記開口部を開閉する態様や、例えば折戸装置の開閉体のように、上記開口部の幅方向への移動、および上記開口部と交差する方向への回動によって上記開口部を開閉する態様等を含む。
この調整保持手段には、例えば、上記移動支持部と上記開閉体との内の一方に設けられたボルト状部材と、その他方に固定されたナット状部材とを螺合させるようにした態様や、上記移動支持部に対し上記開閉体を接近離間方向へスライドするように支持した態様等を含む。
この固定手段は、例えば、上記調整保持手段をボルト状部材とナット状部材との螺合により構成した場合において、前記ボルト状部材に対し、前記ナット状部材と組となるダブルナット状に固定用ナットを螺合させた構造等とすればよい。
また、この固定手段の他例としては、上記調整保持手段をボルト状部材とナット状部材との螺合により構成した場合において、これらボルト状部材とナット状部材の双方に対し、その交差方向へピン状部材が挿入される構造等としてもよい。
前者の態様によれば、上記開閉体の前記接近離間方向の位置を、無段階的に調整することができる。
また、後者の態様によれば、上記開閉体の前記接近離間方向の位置を、段階的に調整することができる。
この脱落防止部材は、上記レール部材に対し下方側から接触した際に転動するローラ部材とするのが好ましいが、上記レール部材に対し下方側から摺接する部材とすることも可能である。
第一の形態によれば、開閉体と該開閉体の下方側の部位(例えば床面や枠部材等)との隙間を適宜に調整する際、調整保持手段の調整により移動支持部に対し開閉体を接近離間させ、開閉体が適宜な高さ位置になった時点で、その開閉体の高さ位置を、固定手段により固定すればよい。
したがって、スペーサ等の別体の部品を用いることなく、移動支持部に吊り下げられた開閉体の高さを容易に調整することができる。
したがって、移動支持部に対し前記開閉体を接近離間可能に保持する調整保持手段を、その調整が容易で生産性の良好な具体的態様とすることができる。
そのため、移動支持部に吊り下げられた開閉体を、段階的に高さが異なる複数の位置の内、選択された適宜位置で固定することができ、ひいては、その高さ調整の際の作業性を良好にすることができる。
以下の具体例は、住宅やビル、倉庫、工場、地下街、トンネル、車両の荷台等の構築・構造物において開閉される開口部等に配設され、開閉体を吊り下げて開閉動作させる開閉装置として適用可能であるが、特に好ましい態様として、両開きタイプの折戸装置として構成した一例について説明する。
そして、この開閉装置1は、移動支持機構40の移動支持部41と開閉体10との間に、移動支持部41に対し開閉体10を接近離間可能に保持する調整保持手段と、その接近離間方向の移動を前記調整保持手段により調整された位置で不能にする固定手段とを、一体的に構成している。
なお、図示例によれば、開閉体10は、二つの扉体11,12により構成しているが、3以上の扉体を前記と同様に接続するようにしてもよい。
また、単一の扉体を用い、当該折戸装置をバランスドア装置として構成することも可能である。更に、扉体を回動させずに開口部幅方向へスライドさせるようにした引戸装置や、スライディングウォール等を構成することも可能である。
この扉体11の戸先側における表部及び/又は裏部には、取手部11aが設けられている。
取手部11aは、扉体11に対し離間するように配設された略円筒状の把持部11a1と、扉体11の表面に固定されて把持部11a1の上下両端側に対し凹凸状に遊嵌された支持部材11a2,11a2とからなり、把持部11a2を回動自在に保持している。
また、扉体11の戸尻側の端部は、蝶番や歯車、リンク部材等の回動機構を介して、扉体12の戸先側端部に対し回動自在に接続されている。
なお、図中符号11a3は、ガラスや透明合成樹脂材料等の透明部材からなる窓部である。
また、図中符号13は、扉体11の戸尻側端部と、扉体12の戸先側端部との各々に設けられ、これら扉体11,12間に物等が挟まれるのを防ぐ、挟み防止部材13であり、ゴムや弾性樹脂材料等から中空状に形成されている。
一方の調整窓部12a(又は12b)は、付勢緩衝機構32の前記付勢機構を調整するための窓部であり、他方の調整窓部12b(又は12a)は、同付勢緩衝機構32の前記ダンパー機構を調整するための窓部である。
これら調整窓部12a,12bは、使用時以外はカバー部材等により覆うようにすればよいが、カバー部材等を設けずに付勢緩衝機構32が露出される構成とすることも可能である。
なお、図示例によれば、開閉体10の下方側は、床面や地面等としているが、両縦枠部21,22間にわたる下枠部としてもよい。
枢支部材31は、その上端側の部分が上枠部23に固定されるとともに、その下端側の部分を扉体12に対し回動自在に係合させている。
なお、前記ダンパー機構は、扉体12が勢いよく開放された際等に、全開時の衝撃を緩和する機構に置換することも可能である。
そして、この移動支持機構40は、移動支持部41および磁性吸引体43等によって、略全閉する際の扉体11が戸先方向側から吸引されるようにしている。
そして、この移動支持部41における支持ブラケット41bの下端部には、ボルト状部材41aが螺合されている。
この支持ブラケット41bは、磁性金属材料により形成されることで、磁性吸引体43により磁性的に吸引される被吸引体として機能する。
また、前記被吸引体の他例としては、この支持ブラケット41b自体を、磁性吸引体43と吸引し合う磁石とした構成や、この支持ブラケット41bの磁性吸引体43に対向する部位に、磁性吸引体43と吸引し合うように磁石を設けた構成等としてもよい。
この吊車41cの外周面には、レール部材42の凸部42a(図4参照)に対し、凹凸状に嵌り合うように凹部41c1が形成される。なお、この吊車41cとレール部材42との凹凸関係は逆であってもよい。
この脱落防止部材41eとレール部材42の下面との隙間t1(図4参照)は、レール部材42の凸部42aに嵌り合った吊車41cが、凸部42aから脱落することがなく、且つ、移動支持部41の静止時に脱落防止部材41eが凸部42aに接触することがないように適宜に設定されている。
そして、このボルト状部材41aは、移動支持部41に対し扉体11を接近離間可能に保持する調整保持手段として機能する。
ベアリング41a3は、内周側部分を外周側部分に対し相対的に回動させるようにした一般的なベアリングであり、その内周側部分に、ボルト状部材41aの下端側部分を嵌合固定している。
取付部材41a4は、ボルトやネジ、ナット等の止着具を挿入させ、該止着具により扉体11に対し止着されるようにした部材であり、前記ベアリング41a3の回動自在な外周部分に固定されている。
この緩み止めナット41dは、ボルト状部材41aの回動により扉体11と床面pとの隙間t2が適宜に調整された後に、ボルト状部材41aに螺合され、支持ブラケット41bに対し、平座金やバネ座金等を介して当接する。
したがって、この緩み止めナット41dが締め付けにより、ボルト状部材41aの緩みを防ぐことができる。
このレール部材42には、吊車41c外周の凹部41c1と嵌り合う凸部42aを有する。
この回動防止部材44は、支持ブラケット41bの側面に対しネジやボルト等の止着具により止着される止着片部44aと、ボルト状部材41aに対し係合される係合片部44bとからなる縦断面略L字状の部材であり、その係合片部44bには、ボルト状部材41aの工具係合部41a2に対し嵌り合う略コ字状の切欠部が形成されている。
そして、この磁性吸引体43における支持ブラケット41b側の端部には、ゴムや樹脂材料等からなる弾性体43bが固定される。
これら磁性吸引体43、ブラケット43a、及び弾性体43bは、開閉体10が略全閉された状態で、弾性体43bと支持ブラケット41bとの間に隙間t3が形成されるように配置される。
前記隙間t3は、開閉体10が略全閉した際に、磁性吸引体43と支持ブラケット41bとの間に吸引力が作用するように適宜に設定されている。
また、磁性吸引体43の表面に金属粉等の異物が付着してしまうのを弾性体43bにより防ぐことができる。
また、万が一、調整不備や故障等に起因して、支持ブラケット41bが磁性吸引体43に対し衝突してしまったとしても、これらの間に介在される弾性体43bによって、その衝突の際の衝撃を緩和することができる。
先ず、緩み止めナット41dが緩められ、図6に示すように、ボルト状部材41aの工具係合部41a2にスパナ等の工具aが嵌め合わせられる。
前記工具aが回されると、その回転方向に応じて、ボルト状部材41aが上下方向へ移動し、その移動に伴って、扉体11も上下方向へ移動する。
例えば、図8(a)に示す態様では、工具係合部41a2を横断面略正六角形状に形成することで、ボルト状部材41aが回転角度約60度毎に回動防止部材44によって回動不能に係合される構成としている。
また、図8(b)に示す態様では、工具係合部41a2を、平行な二つの面x,xにより形成することで、ボルト状部材41aが回転角度約180度毎に回動防止部材44によって回動不能に係合される構成としている。
この態様によれば、ボルト状部材41aが、前記穴yの配設角度毎に、回動防止部材44’によって回動不能に係合されることになる。
この構成によれば、ボルト状部材41aの回転角度が工具係合部41a2の断面形状に制限されることなく、任意の回転角度にあるボルト状部材41aを、前記通常のナットと緩み止めナット41dとの締め付けにより固定し、回動防止部材44によって回動不能にすることができる。
なお、この構成の場合、ボルト状部材41aを固定する作業の際に、前記通常のナットをスパナ等の工具により係止する必要があるため、その作業性の観点からは、上述したように溶接されたウェルドナット41b1を用いる態様とする方が好ましい。
この構成では、上記工具aによりボルト状部材41aを回転させて、高さ位置を調整した後、通常のナット41b1’が締め付けられることで、ボルト状部材41aの高さ位置が固定される。そして、その後、回動防止部材44が装着されることで、ボルト状部材41aが回転不能に係止されることになる。
よって、図9に示す態様によれば、移動支持部41下方側に緩み止めナット41dを配置しない構成としているため、高さ調整範囲を広げることができる。
41:移動支持部
41a:ボルト状部材
41a1:雄ネジ部
41a2:工具係合部
41b:支持ブラケット
41c:吊車
41d:緩み止めナット
42:レール部材
44:回動防止部材
Claims (3)
- 開口部の幅方向へわたるレール部材に沿って移動するように設けられた移動支持部と、該移動支持部によって回動自在に吊持された開閉体とを備え、該開閉体を前記開口部と交差する方向へ回動させることにより前記開口部を開閉するようにした開閉装置において、
前記移動支持部と前記開閉体の間に、前記移動支持部に対し前記開閉体を接近離間可能に保持する調整保持手段を備え、
前記調整保持手段は、前記開閉体に、上端側に雄ネジ部を有するボルト状部材の下端側を回動可能に接続し、前記移動支持部に、該ボルト状部材の前記雄ネジ部を螺合接続してなり、
前記ボルト状部材における前記雄ネジ部よりも下側であって前記開閉体よりも上側の部分には、該ボルト状部材を回動させるための工具を係合可能となるように、工具係合部が形成され、
前記移動支持部は、前記レール部材上を転動可能な吊車と、該吊車を回動するように支持する支持ブラケットとを備え、
前記支持ブラケットには、ウェルドナットが溶接され、該ウェルドナットに前記ボルト状部材の前記雄ネジ部を螺合し、
前記支持ブラケットと前記開閉体の間には、前記支持ブラケットに対し接近離間する前記開閉体の移動を、前記調整保持手段により調整された位置で不能にする固定手段が、前記調整保持手段と一体的に備えられ、前記固定手段は、前記ボルト状部材の前記雄ネジ部における前記支持ブラケットよりも下側の部分に螺合されて前記支持ブラケットに対し当接する緩み止めナットであり、
前記移動支持部には、前記ボルト状部材を前記移動支持部に対し回動不能にする回動防止部材が、着脱可能に止着され、前記回動防止部材は、前記移動支持部の側面に対し着脱可能に止着される止着片部と、該止着片部の下側であって前記移動支持部の下側の前記緩み止めナットよりも更に下側に位置する係合片部とからなる縦断面略L字状の部材であり、前記係合片部は、略コ字状の切欠部を有し、該切欠部を前記ボルト状部材の工具係合部に対し回動不能に嵌め合せていることを特徴とする開閉装置。 - 前記開閉体は、基軸部を中心に回動するように支持された戸尻側の扉体と、該扉体に対し回動可能に接続されるとともに前記移動支持部によって吊持された戸先側の扉体とからなる折戸であり、
前記調整保持手段は、前記移動支持部と前記戸先側の扉体との間に設けられていることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。 - 前記開閉体が略全閉した際に前記移動支持部よりも戸先方向側となる不動部位に磁性吸引体を固定し、この磁性吸引体によって前記移動支持部を吸引するようにするとともに、
前記開閉体が略全閉した際における前記磁性吸引体と前記移動支持部との間に、前記磁性吸引体の吸引力が作用する程度に隙間を設け、
前記開閉体が略全閉した際に前記移動支持部によって当接される部分がないようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の開閉扉装置。
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