JP5217280B2 - 音処理装置およびプログラム - Google Patents

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本発明は、音の波形を表わす音データを処理する技術に関する。
複数の音データのなかから何れかの音データを選択的に再生する場合、利用者は、入力装置を操作することで所望の音データを選択したうえで再生を指示する。多数の音データから所望の音データを検索するためには、音データの選択および再生の指示という操作と再生音の聴取による確認とを、所望の音データが再生されるまで反復するという煩雑な作業が必要である。そこで、音データの検索を容易化するための技術として、例えば特許文献1には、複数の音データの各々に対応した再生音の音像を利用者の前方の円周上に定位させる技術が開示されている。
特開2001−125767号公報
しかし、利用者の前方に音像を定位させる場合には特に、各音像が定位する位置の差異を利用者に明確に知覚させることは困難である。したがって、特許文献1の技術のもとで実際に利用者が聴取する音声は、複数の音データの再生音を混合した音声に過ぎず、利用者が各音データの再生音を明確に区別したうえで所望の音データを選択することは容易ではない。以上の事情に鑑みて、本発明は、検索の対象となる複数の音データの各々を利用者に明確に区別させるという課題の解決をひとつの目的としている。
以上の課題を解決するために、本発明の第1態様に係る音処理装置は、複数の音データを記憶する記憶手段と、操作子に対する操作に応じて指示値を変化させる指示値設定手段と、複数の音データの各々に対応した再生変数を指示値に応じて制御する手段であって、指示値の変化に伴なって、複数の音データのうちの一の音データの再生変数減少させるとともに他の音データの再生変数増加させる変数制御手段と、各音データと当該音データの再生変数とに応じた音を放音装置から出力させる再生制御手段とを具備し、変数制御手段は、相隣接する窓区間が部分的に重複するように指示値に対して音データ毎に窓区間を設定し、各窓区間内において指示値が当該窓区間の両端部から離れるほど、当該窓区間に対応した音データの再生変数が増加するように、各音データの再生変数を制御する。
以上の構成においては、指定値の変化に伴なって一の音データの再生変数減少するとともに他の音データの再生変数増加するから、各音データの再生音を聴感上において明確に区別することが可能となる。なお、本発明の好適な態様における再生制御手段は、音データの再生音の音響的な特徴量のうち聴覚上の明確性を左右する特徴量を再生変数に応じて変化させる。例えば、再生制御手段は、音データに対応した再生音の音量を当該音データの再生変数に応じて制御する。
また操作子の操作に応じて指示値を変化させることで複数の音データの各々の再生音が再生変数に応じて順次に出力されるから、各音データの再生音を順次に聴取することで利用者は音データを効率的に検索することが可能である。第1態様に係る音処理装置の好適例において、変数制御手段は、各窓区間の幅(例えば図4の変数n)や各窓区間の中心点の間隔(例えば図4の変数m)を操作子に対する操作に応じて可変に制御する。以上の各態様によれば、利用者にとって好適な態様で音データを効率的に検索することが可能となる。
本発明の第2態様に係る音処理装置は、複数の音データを記憶する記憶手段と、操作子に対する操作に応じて指示値を変化させる指示値設定手段と、複数の音データの各々に対応した再生変数を指示値に応じて制御する手段であって、指示値の変化に伴なって、複数の音データのうちの一の音データの再生変数を減少させるとともに他の音データの再生変数を増加させる変数制御手段と、各音データと当該音データの再生変数とに応じた音を放音装置から出力させる再生制御手段とを具備し、再生制御手段は、複数の音データにおける再生の開始点を操作子に対する操作に応じて制御する。以上の構成においては、指定値の変化に伴なって一の音データの再生変数が減少するとともに他の音データの再生変数が増加するから、各音データの再生音を聴感上において明確に区別することが可能となる。また、利用者にとって好適な態様で音データを効率的に検索することが可能となる。
本発明の第3態様に係る音処理装置は、複数の音データを記憶する記憶手段と、操作子に対する操作に応じて指示値を変化させる指示値設定手段と、複数の音データの各々に対応した再生変数を指示値に応じて制御する手段であって、指示値の変化に伴なって、複数の音データのうちの一の音データの再生変数を減少させるとともに他の音データの再生変数を増加させる変数制御手段と、各音データと当該音データの再生変数とに応じた音を放音装置から出力させる再生制御手段とを具備し、再生制御手段は、音データの確定が指示されると、当該指示の時点にて再生変数が最大である音データを選択して当該音データに応じた音を放音装置から出力させる。以上の構成においては、指定値の変化に伴なって一の音データの再生変数が減少するとともに他の音データの再生変数が増加するから、各音データの再生音を聴感上において明確に区別することが可能となる。また、音データの確定が指示された時点にて再生変数が最大である音データが再生の対象として自動的に選択されるから、音データの検索の終了と再生の対象となる音データの選択とを利用者が個別に指示する必要がないという利点がある。
以上の各態様に係る音処理装置は、音データの処理に専用されるDSP(Digital Signal Processor)などのハードウェア(電子回路)によって実現されるほか、CPU(Central Processing Unit)などの汎用の演算処理装置とプログラムとの協働によっても実現される。本発明の第1態様に係るプログラムは、操作子に対する操作に応じて指示値を変化させる指示値設定処理と、複数の音データの各々に対応した再生変数を指示値に応じて制御する処理であって、指示値の変化に伴なって、複数の音データのうちの一の音データの再生変数減少させるとともに他の音データの再生変数増加させる変数制御処理と、各音データと当該音データの再生変数とに応じた音を放音装置から出力させる再生制御処理とをコンピュータに実行させるプログラムであって、変数制御処理では、相隣接する窓区間が部分的に重複するように指示値に対して音データ毎に窓区間を設定し、各窓区間内において指示値が当該窓区間の両端部から離れるほど、当該窓区間に対応した音データの再生変数が増加するように、各音データの再生変数を制御する
本発明の第2態様に係るプログラムは、操作子に対する操作に応じて指示値を変化させる指示値設定処理と、複数の音データの各々に対応した再生変数を指示値に応じて制御する処理であって、指示値の変化に伴なって、複数の音データのうちの一の音データの再生変数を減少させるとともに他の音データの再生変数を増加させる変数制御処理と、各音データと当該音データの再生変数とに応じた音を放音装置から出力させる再生制御処理とをコンピュータに実行させるプログラムであって、再生制御処理では、複数の音データにおける再生の開始点を操作子に対する操作に応じて制御する。
本発明の第3態様に係るプログラムは、操作子に対する操作に応じて指示値を変化させる指示値設定処理と、複数の音データの各々に対応した再生変数を指示値に応じて制御する処理であって、指示値の変化に伴なって、複数の音データのうちの一の音データの再生変数を減少させるとともに他の音データの再生変数を増加させる変数制御処理と、各音データと当該音データの再生変数とに応じた音を放音装置から出力させる再生制御処理とをコンピュータに実行させるプログラムであって、再生制御処理では、音データの確定が指示されると、当該指示の時点にて再生変数が最大である音データを選択して当該音データに応じた音を放音装置から出力させる。
以上の各態様のプログラムによっても、本発明の各態様に係る音処理装置と同様の作用および効果が奏される。なお、本発明のプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で利用者に提供されてコンピュータにインストールされるほか、通信網を介した配信の形態でサーバ装置から提供されてコンピュータにインストールされる。
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る音処理装置100の構成を示すブロック図であり、図2は、音処理装置100の外観を示す正面図である。図1に示すように、音処理装置100は、制御装置10と記憶装置20と入力装置30とを具備する。制御装置10には増幅器42を介して放音装置44が接続される。放音装置44は、制御装置10から出力されて増幅器42で増幅された音声信号に応じた音波を放射する装置である。なお、本形態では図2に示すようにヘッドホンを放音装置44として例示するが、例えばスピーカ装置も放音装置44として採用される。
入力装置30は、音処理装置100に対する各種の指示を利用者が入力するための要素であり、図2に示す複数の操作子C(C1〜C6)で構成される。各操作子Cは、図2に示すように、制御装置10と記憶装置20とを収容する可搬型の筐体50に設置される。筐体50の前面に配置された3個の操作子C1〜C3は、利用者の操作に応じて回転する回転体であり、筐体50の側面に配置された3個の操作子C4〜C6は、利用者が押下するボタン型の部品である。
図1の記憶装置20は、制御装置10が実行するプログラムや制御装置10が使用する各種のデータを記憶する。半導体記憶装置や磁気記憶装置など公知の記録媒体が記憶装置20として任意に採用される。記憶装置20は、各々が別個の楽曲の再生音の波形を表わすN個の音データD(D1〜DN)を記憶する(Nは2以上の整数)。
制御装置10は、記憶装置20に格納されたプログラムを実行することで複数の要素(指示値設定部12,変数制御部14,再生制御部16)として機能する。なお、制御装置10の各要素は、音データDの処理に専用されるDSPなどの電子回路によっても実現される。また、制御装置10は、複数の集積回路に分散して実装されてもよい。
制御装置10の動作モードは、N個の音データD1〜DNを入力装置30に対する操作に応じて順次に再生して利用者に音データD(楽曲)を選択させる検索モードと、利用者が検索モードにて選択した楽曲を再生する再生モードとに区分される。検索モードにて操作子C4が押下されると再生モードに遷移し(すなわち利用者による選択が確定し)、再生モードにて操作子C5が押下されると検索モードに遷移する。ただし、何れの動作モードにおいても、制御装置10の動作の可否は、操作子C6の状態に応じて決定される。すなわち、操作子C6が押下されるたびに、制御装置10の動作が許可された状態と動作が禁止された状態との一方から他方に順次に変化する。
図1の指示値設定部12は、検索モードにおいて、操作子C1に対する操作に応じて指示値xを可変に制御する。本形態の指示値設定部12は、操作子C1の回転の角度ωを指示値xに設定する。再生モードにおいては、指示値設定部12は動作を停止する(指示値xは変化しない)。
変数制御部14は、検索モードにおいて、音データD1〜DNの各々に関する再生変数P(P1〜PN)を、指示値設定部12が設定した指示値xに応じて制御する。再生変数Pi(i=1〜N)は、音データDiの再生音の音響的な特徴量を制御するための変数(0≦Pi≦1)である。本形態の再生変数Piは音データDiの再生音の音量を指定する。再生モードにおいては、変数制御部14は動作を停止する(再生変数P1〜PNは変化しない)。
再生制御部16は、検索モードにおいて、各音データDiと再生変数Piとに応じた音声信号を生成して増幅器42に出力することで音データDiと再生変数Piとに応じた再生音を放音装置44から出力させる。すなわち、各音データDiの再生音が再生変数Piに応じた音量で再生される。再生変数Piがゼロに設定された音データDiは再生されない(再生の音量がゼロに設定される)。一方、再生モードにおいて、再生制御部16は、利用者が検索モードにて選択したひとつの音データDiの再生音のみを放音装置44から出力させる。
次に、検索モードにおける制御装置10(特に変数制御部14)の動作の詳細を説明する。図3は、指示値x(横軸)と再生変数P1〜PN(縦軸)との関係を示す概念図である。図3に示すように、変数制御部14は、各々が別個の音データDに対応するN個の窓関数W(W1〜WN)を設定する。窓関数Wiは、指示値xと再生変数Piとの関係を定義する関数である。
図3に示すように、窓関数Wiは、音データDiの再生変数Piがゼロを上回る数値に設定される指示値xの範囲(以下「窓区間」という)Riを規定する。指示値xの軸線上で相隣接する各窓区間R(例えば窓区間Riと窓区間Ri+1)は部分的に重複する。各窓区間Ri内で指示値xが当該窓区間Riの両端から離れるほど(下限値から増加するほど、または上限値から減少するほど)、音データDiの再生変数Piが連続的(直線的)に増加するように、窓関数Wiは設定される。
図3に示すように、例えば指示値xが数値ω1に設定された状態においては、音データDiの再生変数Piが最大値(1.0)に設定されるとともにそれ以外の音データDの再生変数Pはゼロに設定される。したがって、音データDiの再生音が単独で放音装置44から出力される。
一方、指示値xが数値ω2に設定された状態においては、音データDiの再生変数Piと音データDi-1の再生変数Pi-1とがゼロを上回る数値に設定され、それ以外の音データDの再生変数Pはゼロに設定される。したがって、音データDiの再生音と音データDi-1の再生音とが並列に放音装置44から出力される。図3に示すように再生変数Pi-1は再生変数Piよりも大きいから、音データDi-1の再生音は音データDiの再生音と比較して大音量となる。
そして、操作子C1の操作に応じて指示値xが数値ω2から増加すると、指示値xの変化に連動して再生変数Pi-1が連続的に減少するとともに再生変数Piが連続的に増加する。したがって、音データDi-1の再生音の音量が減少するとともに音データDiの再生音の音量は増加する。指示値xの軸線上には各音データDの窓区間R1〜RNが配列するから、N個の音データD1〜DNのうち再生音の音量が最大となる音データDは操作子Cに対する操作(指示値xの増加または減少)に応じて順次に変更される。すなわち、利用者は、放音装置44からの再生音を聴取しながら適宜に操作子C1を操作することで所望の楽曲を検索することが可能である。
次に、図4は、窓関数Wiの具体的な内容を説明するための概念図である。本形態の窓関数Wiは、指示値xの軸線上の座標k・mπを中点とする長さ2nπの窓区間Riを底辺として高さが1.0である二等辺三角形の各斜辺上の数値を再生変数Piとして定義する(k=0,±1,±2,……)。したがって、窓関数Wiは以下のように表現される。
x<k・mπ−nπまたはk・mπ−nπ<xの場合 Pi=0
k・mπ−nπ<x<k・mπの場合 Pi=(1/nπ)x+(1−k・m/n)
k・mπ<x<k・mπ+nπの場合 Pi=−(1/nπ)x+(1−k・m/n)
変数nおよび変数mの各々は窓関数W1〜WNについて共通に設定される。図3においては変数nおよび変数mの双方を1に設定している。図4から理解されるように、変数nは、窓区間R1〜RNの幅(2nπ)を規定する変数である。換言すると、変数nは、指示値xの変化に対する再生変数Pの変化率(窓関数Wの傾斜)を規定する変数としても把握される。すなわち、変数nが増加するほど、窓区間R1〜RNの幅が増加するとともに窓関数W1〜WNの傾斜が緩やかとなる。また、変数mは、相隣接する各窓区間Rの中心点の間隔(mx)を規定する変数である。すなわち、変数mが増加するほど各窓区間Rの中心点の間隔は増加する(指示値xの軸線上における各窓区間Rの分布が疎となる)。
変数制御部14は、操作子C2に対する操作に応じて変数nを変化させる。本形態の変数制御部14は、操作子C2の回転の角度に応じて変数nを可変に制御する。また、変数制御部14は、操作子C3に対する操作に応じて変数mを変化させる。本形態の変数制御部14は、操作子C3の回転の角度に応じて変数mを可変に制御する。ただし、変数nおよび変数mは、指示値xの軸線上で相隣接する各窓区間Rが部分的に重複するように設定される。すなわち、変数nは、変数mを上回る範囲で制御される。
図5には、図3の状態から変数nを増加させた場合(n=2)の各窓関数Wが図示されている。変数nを増加させることで、窓区間R1〜RNの各々の幅は図3の場合と比較して2倍に拡大する。図5に示すように指示値xが数値ω3に設定された状態においては、4個の音データDi-2〜Di+1の再生変数Pi-2〜Pi+1がゼロを上回る。したがって、音データDi-2〜Di+1に対応した4種類の再生音が並列に放音装置44から出力される。すなわち、同時に再生される音データDの個数(楽曲数)が変数nに応じて変化する。
図6には、図5の状態から変数mを増加させた場合(m=2)の各窓関数Wが図示されている。変数mを増加させることで、各窓区間Rの中心間の距離は図5の場合と比較して2倍に拡大する。したがって、操作子C1の操作に対して再生の対象となる音データDが変化する頻度(すなわち、何れかの再生変数Pが減少してゼロに到達する頻度や何れかの再生変数Pがゼロから増加し始める頻度)は変数mの増加に伴なって減少する。
次に、再生モードにおける制御装置10の動作を説明する。操作子C4の押下によって再生モードに遷移すると、再生制御部16は、再生変数P1〜PNのうち操作子C4が押下された時点にて再生変数Pが最大である音データDを選択し、当該音データDに応じた音声信号を順次に増幅器42に出力する。他の音データDは再生されない。例えば、指示値xが図3の数値ω2に設定された状態で操作子C4が押下された場合には、再生変数Pが最大である音データDi-1が再生モードにて再生される。指示値xが図5の数値ω3に設定された状態で操作子C4が押下された場合も同様に、再生変数Pが最大である音データDi-1が再生モードにて再生される。以上のように、利用者は、検索モードにおいて操作子C1を操作することで多数の楽曲を順次に聴取(視聴)し、所望の楽曲の音量が増加したときに操作子C4を押下することで、再生モードにおける再生の対象を所望の楽曲に確定することができる。
一方、再生モードにて操作子C5が押下されると、再生制御部16は音データDの選択を解除し、変数制御部14は指示値xに応じた再生変数P1〜PNの制御を再開する。操作子C4を操作したときに選択された楽曲が所望の楽曲ではない場合、利用者は、操作子C5を押下することで楽曲を再び選択することが可能となる。
以上に説明したように、本形態においては、指示値xの変化に伴なってひとつの音データDiの再生音の音量が連続的に減少するとともに他の音データDi+1の再生音量が連続的に増加するから、複数の楽曲が並列に再生される構成にも拘わらず、各楽曲を聴感上において明確に区別することが可能である。したがって、N個の音データD1〜DNのなかから所望の音データD(所望の楽曲)を効率的に検索することができる。
さらに、操作子C2の操作に応じて窓区間R1〜RNの幅(変数n)が可変に制御されるから、同時に再生される音データDの個数(楽曲数)を利用者が適宜に変更できる。また、操作子C3の操作に応じて窓区間R1〜RNの中心の間隔(変数m)が可変に制御されるから、操作子C1の操作に対して再生の対象が変化する頻度を利用者が任意に設定できる。以上のように、本形態の検索モードにおいては、利用者にとって好適な態様で音データDを検索できるという利点がある。
<B;第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態においては、検索モードにて各音データDを先頭から再生する構成を例示した。本形態においては、各音データDのうち検索モードにて再生される位置を利用者が適宜に変更できる。なお、以下の各形態において作用や機能が第1実施形態と共通する要素については、以上と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
本形態の記憶装置20は、N個の音データD1〜DNに加えて再生位置情報Tを記憶する。図7は、再生位置情報Tの内容を示す概念図である。図7に示すように、再生位置情報Tは、記憶装置20に格納されたN個の音データD1〜DNの各々について楽曲内の所定個の時点(時点1〜時点3)を指定するテーブルである。例えば、楽曲の先頭(イントロ)の時点や歌唱の開始点やサビの開始点が音データD毎に事前に設定される。
図8は、音処理装置100の外観を示す正面図である。図8に示すように、本形態の音処理装置100は、図2の入力装置30に操作子C7を追加した構成である。操作子C7は、利用者の操作に応じて回転する回転体である。検索モードにおいて、変数制御部14の設定する再生変数Piがゼロを上回ることで音データDiの再生が指示されると、再生制御部16は、音データDiについて再生位置情報Tに設定された複数の時点のうち操作子C7の角度に応じた時点から音データDiの再生を開始する。例えば、楽曲のサビの開始点が操作子C7によって指定されると、再生変数Piがゼロを上回る各音データDiが楽曲のサビの開始点から再生され始める。一方、再生モードが選択されると、再生制御部16は、操作子C7の状態に拘わらず、検索モードにて選択された音データDiを先頭から再生し始める。
以上に説明したように、本形態においては、検索モードにおける各音データDの再生の開始点が操作子C7の操作に応じて変更されるから、利用者は、自分にとって楽曲の検索に最も好都合な時点(例えばサビの開始点)を選択して音データDを効率的に検索できるという利点がある。なお、以上の形態では検索モードにおけるN個の音データD1〜DNの再生の開始点を共通に設定したが、音データD毎に個別に再生の開始点を設定してもよい。
<C:第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図9は、音処理装置100の外観を示す正面図である。同図に示すように、本形態の音処理装置100は、図2の操作子C2と操作子C3と操作子C5とを省略するとともに図2の操作子C1を操作子CTに置換した構成である。操作子CTは、利用者が接触した位置を検出する略円形のタッチパネルで構成される。制御装置10の動作モードは、利用者の手指が操作子CTに接触している場合には検索モードに設定され、利用者の手指が操作子CTから離間すると再生モードに遷移する。
検索モードにおいて、利用者は、操作子CTに接触した手指を円周の方向に移動させる。指示値設定部12は、操作子CTのうち利用者の手指が接触している円周上の位置(角度ω)に応じて指示値xを変化させる。したがって、利用者が手指を操作子CTの円周の方向に移動させることで、再生の対象となる音データDが順次に変更される。
また、変数制御部14は、操作子CTのうち利用者の手指が接触している径方向の位置に応じて変数nを変化させる。例えば、変数制御部14は、操作子CTのうち利用者の接触している位置が操作子CTの円周に接近するほど変数nを増加させる。したがって、利用者の手指が操作子CTで描く円弧が大径であるほど窓区間Riの幅は増加する(すなわち同時に再生される音データDの個数が増加する)。なお、本形態において変数mは固定値である。ただし、操作子CTのうち利用者の接触している径方向の位置に応じて変数mが変化する構成も採用される。
一方、利用者が手指を操作子CTから離間させて再生モードに遷移すると、再生制御部16は、手指が離間した時点で再生変数Pが最大であるひとつの音データDのみを選択して放音装置44から再生する。また、再生モードにおいて利用者の手指が操作子CTに接触すると制御装置10は検索モードに遷移する。ただし、再生モードにおいて、利用者が操作子C4を押下したまま操作子CTに接触した場合、検索モードには遷移しない。すなわち、再生制御部16は、操作子CTのうち利用者の手指が接触する位置に変化に連動して音データDの再生の位置を進行(早送り)または後退(巻戻し)させる。
以上に説明したように、本形態においては操作子CTが複数の操作(指示値xおよび変数nの変更や楽曲の再生の開始点の変更)に兼用されるから、図2や図8の構成と比較して入力装置30の構成が簡素化されるという利点がある。なお、操作子C7に対する操作に応じて検索モードにおける音データDの再生の開始点を制御する第2実施形態の構成を本形態に採用することも可能である。
<D:変形例>
以上の各形態には様々な変形を加えることができる。具体的な変形の態様を例示すれば以下の通りである。なお、以下の例示から2以上の態様を任意に選択して組合わせてもよい。
(1)変形例1
窓関数W1〜WN(指示値xと再生変数P1〜PNとの関係)は適宜に変更される。例えば、図10に示すように、指示値xの変化に対して再生変数Piが台形状に増減するように各窓関数Wiを設定してもよい。すなわち、窓区間Riの中央部に、指示値xに拘わらず再生変数Piが最大値(1.0)に維持される領域を設定してもよい。また、図11に示すように、指示値xの変化に対して各再生変数Piが曲線状(正弦波状)に増減するように窓関数Wiを設定した構成も採用される。図10や図11の構成によれば、各音データDの再生音の音量が最大値の近傍に維持される指示値xの範囲が第1実施形態と比較して拡大されるから、利用者が検索モードにて各音データDの再生音を確認し易いという利点がある。
(2)変形例2
以上の形態における再生変数Piは音データDiの再生音の音量を指定したが、再生変数Piに応じて制御される再生音の特徴量は音量に限定されない。例えば、各音データDiに対応した音声信号に再生制御部16がローパスフィルタ処理を実行したうえで増幅器42に出力する構成においては、再生変数Piに応じてローパスフィルタ処理の遮断周波数を制御してもよい。さらに詳述すると、再生制御部16は、再生変数Piが大きい音データDiほど遮断周波数を増加させることで高周波成分が豊富な音声信号を生成し(すなわち聴感上で明瞭な再生音となり)、再生変数Piがゼロである音データDiの音声信号は全成分を遮断する。
また、音データDiに対応した音声信号に付与される残響の程度を再生変数Piに応じて制御する構成も好適である。例えば、再生変数Piが大きい音データDiの音声信号ほど残響が低減される(聴感上で明瞭な再生音となる)ように、再生制御部16は再生変数Piに応じて音データDiの再生音を制御する。本変形例においても、第1実施形態と同様に、N個の音データD1〜DNの各々の再生音が操作子C1に対する操作に応じて順次に明確化されるから、利用者は所望の楽曲を容易に検索することができる。
(3)変形例3
検索モードにて再生の対象となるN個の音データDの各々が別個のファイルとして記憶装置20に格納されている必要はない。例えば、ひとつのファイルを適宜に分割することでN個の音データDを生成する構成も採用される。また、記憶装置20に格納された複数の音データDのなかからN個の音データD1〜DNを検索の候補として選択してもよい。N個の音データD1〜DNを選択する方法は任意である。例えば、記憶装置20における格納の位置が近接する(例えば同じフォルダ内に位置する)N個の音データD1〜DNを選択してもよいし、複数の音データDの各々に属性情報(例えば楽曲のジャンル)を付加しておき、利用者が指定した属性のN個の音データD1〜DNを選択してもよい。また、音データDが表わす音が楽曲の楽音である必要はない。例えば、会議における収録音の音データDを使用すれば、会議における特定の発言を容易に検索できるという利点がある。
(4)変形例4
各操作子Cの形態は任意である。筐体50の表面を直線的に移動する操作子(スライダ)を操作子C1〜C3として採用してもよい。ボタン型の操作子が押下された回数に応じて指示値xや変数nおよび変数mが制御される構成も採用される。
(5)変形例5
検索モードにおいて各音データDのうち再生が開始される時点は任意である。例えば、各音データDが再生の対象となる(すなわち再生変数Pがゼロを上回る)たびに当該音データDの先頭から再生を開始する構成が採用される。また、例えば、検索モードにおける前回の再生の終了から所定の時間が経過する前に再び再生の対象として選択された場合に、音データDのうち前回の再生を終了した時点から再生を開始する構成も好適である。
本発明の第1実施形態に係る音処理装置の構成を示すブロック図である。 音処理装置の外観を示す正面図である。 指示値と再生変数との関係を示す概念図である。 窓関数の内容を説明するための概念図である。 指示値と再生変数との関係を示す概念図である。 指示値と再生変数との関係を示す概念図である。 再生位置情報の内容を示す概念図である。 第2実施形態に係る音処理装置の外観を示す正面図である。 第3実施形態に係る音処理装置の外観を示す正面図である。 変形例における指示値と再生変数との関係を示す概念図である。 変形例における指示値と再生変数との関係を示す概念図である。
符号の説明
100……音処理装置、10……制御装置、12……指示値設定部、14……変数制御部、16……再生制御部、20……記憶装置、30……入力装置、44……放音装置、C(C1〜C7,CT)……操作子、x……指示値、P(P1〜PN)……再生変数、W(W1〜WN)……窓関数、n,m……変数。

Claims (4)

  1. 複数の音データを記憶する記憶手段と、
    操作子に対する操作に応じて指示値を変化させる指示値設定手段と、
    前記複数の音データの各々に対応した再生変数を前記指示値に応じて制御する手段であって、前記指示値の変化に伴なって、前記複数の音データのうちの一の音データの再生変数を減少させるとともに他の音データの再生変数を増加させる変数制御手段と、
    前記各音データと当該音データの再生変数とに応じた音を放音装置から出力させる再生制御手段とを具備し、
    前記変数制御手段は、相隣接する窓区間が部分的に重複するように前記指示値に対して音データ毎に窓区間を設定し、前記各窓区間内において前記指示値が当該窓区間の両端部から離れるほど、当該窓区間に対応した音データの再生変数が増加するように、各音データの再生変数を制御する
    音処理装置。
  2. 前記変数制御手段は、前記各窓区間の幅を操作子に対する操作に応じて可変に制御する
    請求項1の音処理装置。
  3. 前記変数制御手段は、前記各窓区間の中心点の間隔を操作子に対する操作に応じて制御する
    請求項1または請求項2の音処理装置。
  4. 操作子に対する操作に応じて指示値を変化させる指示値設定処理と、
    複数の音データの各々に対応した再生変数を前記指示値に応じて制御する処理であって、前記指示値の変化に伴なって、前記複数の音データのうちの一の音データの再生変数を減少させるとともに他の音データの再生変数を増加させる変数制御処理と、
    前記各音データと当該音データの再生変数とに応じた音を放音装置から出力させる再生制御処理と
    をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記変数制御処理では、相隣接する窓区間が部分的に重複するように前記指示値に対して音データ毎に窓区間を設定し、前記各窓区間内において前記指示値が当該窓区間の両端部から離れるほど、当該窓区間に対応した音データの再生変数が増加するように、各音データの再生変数を制御する
    プログラム。
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