JP5216572B2 - ダイオード - Google Patents
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Description
従来のダイオードにおいては、図6に示すように、第1の半導体層102と第2の半導体層103との界面においてより空乏層を伸ばすことで耐圧を向上させるため、第1の半導体層の不純物濃度を低下させ高比抵抗とし、この高比抵抗の第1の半導体層において伸びる空乏層により高耐圧を得ている。
また、上述した従来のダイオードにおいては、メサ溝部分Gの耐圧VRBGがベベル角θmのバラツキにより変化してしまうため安定した耐圧が得られない問題がある。
このため、ダイオードの耐圧を向上させるため、より第1の半導体層102を高比抵抗とすることになる。
この結果、従来例においては、第1の半導体層102が高い抵抗値を有するため、順方向電流が流れる際、順方向電圧VFが高くなり、ダイオードを使用する回路の電力損失が大きくなるという問題がある。
ド。
また、本発明によれば、第2の半導体層より不純物濃度の高い埋め込み層を設けることにより、順方向の抵抗分が減少し、順方向電圧を低下させることができるため、従来例に比較して低順電圧特性を実現できる。
この図において、n型の半導体基板2(カソード側)の下(下面)に、半導体基板2と同一の導電型であり、半導体基板1より不純物濃度が高い第1の半導体層1が形成されている。
半導体基板2の上(上面)に、上記半導体基板2と異なる導電型、すなわちP型の第2の半導体層3(アノード側)が形成されている。
また、半導体基板2と第2の半導体層3との間に、半導体基板2と同一の導電型の埋め込み層4が形成されている。
すなわち、埋め込み層4は、不純物濃度が第1の半導体層1より低い濃度で形成され、かつ半導体基板2より高い濃度により形成されている。
このメサ溝の側壁100上には、酸化膜などの絶縁性の保護膜(ガラス、酸化膜、窒化膜など)200が形成されている。
また図示しないが、第1の半導体層1の下面と、第2の半導体層3の上面とには、それぞれ電極が構成されている。
すなわち、第2の半導体層3と埋め込み層4との接合部を第1の主接合部5とし、第2の半導体層3と半導体基板2との接合部を接合部6とすると、第1の主接合部5は接合部6に囲まれた状態となっている。
ここで、第2の半導体層3は、第1の主接合部5上部における層厚が、接合部6上部における層厚に比較して薄く形成されている。
また、第2のベベル角θbは、第1の主接合部5と、半導体基板2及び埋め込み層4の接合部とが、埋め込み層4内においてなす角度とする。
このため、すでに述べたように、メサ溝の側壁100にて終端する接合部6の位置Qと、メサ溝の側壁100の表面において終端する空乏層の境界面における位置Pとの距離、すなわちメサ溝の側壁100に沿った空乏層の厚さが、接合部6に垂直な方向における空乏層の境界面までの厚さに比較して短くなる。すなわち、定電圧半導体の側部における空乏層の厚さが薄くなることにより、メサ溝部分Gにおける半導体基板2内の領域に電界が集中して、高耐圧降伏が起こるため、接合部6における耐圧が低下してしまう。
上述した理由により、第1のベベル角θmが負の角度(θ>90°)である場合、第1のベベル角θmが正の場合に比較して、ダイオードの逆方向バイアスに対する耐圧が低下する。
しかしながら、ダイオードの製造方法は、図2に示すように、ウェハ上に複数のダイオード領域Dを形成し、各ダイオード領域Dを分離するように、ダイオード領域Dの外周部にメサ溝10を形成し、半導体基板2及び第2の半導体層3の接合部を保護するため、メサ溝の側壁100上に酸化膜などの絶縁性の保護膜200を形成する。
そして、矢印Cにてウェハを切断し、各ダイオード領域Dを分離することにより、ダイオードを作成する。上述した簡易な製造方法により、ダイオードの製造原価を低下させている。この製造方法によるため、ベベル角θmは負として形成されることになる。
したがって、第1のベベル角θmを正とするためには、さらなる工程を必要とすることになるので、製造原価が上昇してしまう。
そして、このベベル角θbが正の角度(θ<90°)となるように形成することにより、以下に示す理由により、ダイオードの逆バイアスに対する耐圧を向上させることができる。
そして、メサ溝10の製造におけるメサ溝10の側壁100の角度がばらついて、側壁100に沿って形成される空乏層の厚さがばらつくことにより、メサ溝部分Gにおける高耐圧降伏の電圧がデバイス個々で変動することになる。
ここで、領域Fは、第2のベベル角θbが形成されている埋め込み層4の内部の領域である。
これにより、従来における耐圧のバラツキを抑制することが可能となる。
すなわち、埋め込み層4を設けることにより、図4及び図5に示すように、比抵抗の高い半導体基板2の厚さを薄くすることができるため、抵抗値を低下させることができるため、順方向バイアス時における順方向電圧を低下させることが可能となる。
図5のテーブルには、順方向電流IFに対する、埋め込み層4のある場合の順方向電圧VFと、埋め込み層の無い場合の順方向電圧VFと、埋め込み層4のある場合の順方向電圧VFを埋め込み層の無い場合の順方向電圧VFにて除算した電圧比とが示されている。埋め込み層のある場合は、埋め込み層の無い場合の順方向電圧VFの70%〜80%と低下している。
2…半導体基板
3…第2の半導体層
4…埋め込み層
5…第1の主接合部
6…接合部
10…メサ溝
100…側壁
200…保護膜
θm…第1のベベル角
θb…第2のベベル角
Claims (3)
- 第1の導電型をもつ半導体基板と、
前記半導体基板の一方の面に設けられて前記半導体基板との間に接合を形成する第1の導電型と同じ導電型でかつ不純物濃度が前記半導体基板より高い第1の半導体層と、
前記半導体基板の他方の面上に設けられ、前記第1の導電型と反対の第2の導電型の第2の半導体層と、
前記半導体基板と前記第2の半導体層との間に設けられる前記第1の導電型と同じ導電型の埋め込み層と
を有し、
前記半導体基板及び前記第2の半導体層側面に形成されたダイオードを分離するメサ溝と、前記半導体基板及び前記第2の半導体層の界面とのなす第1のベベル角が、前記第2の半導体層及び前記埋め込み層の界面と、前記埋め込み層及び前記半導体基板の界面とのなす第2のベベル角より大きいことを特徴とするダイオード。 - 前記第1のベベル角が負のベベル角であり、前記第2のベベル角が正のベベル角であることを特徴とする請求項1に記載のダイオード。
- 前記埋め込み層の不純物濃度が、前記半導体基板の不純物濃度より高く、前記第1の半導体層の不純物濃度より低いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のダイオード。
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JP2008330643A JP5216572B2 (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | ダイオード |
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JP2008330643A JP5216572B2 (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | ダイオード |
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- 2008-12-25 JP JP2008330643A patent/JP5216572B2/ja active Active
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