JP5216508B2 - 建設機械の燃料給油装置 - Google Patents
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また、主燃料タンクの他に補助タンクを設けて、タンク容量を増大して長時間作業ができるようにしたものもある(例えば、特許文献2)。
しかし、給油ポンプで燃料給油を行うタイプの建設機械で手持ち容器から注油すると、自動給油停止装置が付いていないので、オーバーフローすることがある。これを解消するには、燃料タンクの上部にオーバーフローセンサを装着すればよいが、それによって燃料タンクの上端まで燃料を満タンにすることが困難になり、容量の低下、燃料タンクの大型化を招くことになる。
本発明は、給油ポンプ及び手持ち容器からの注油を可能にしながら燃料タンクに満タンまで給油できるようにした建設機械の燃料給油装置を提供することを目的とする。
第1に、機体フレームF上に、エンジンEと、このエンジンEに燃料を供給する燃料タンクTと、この燃料タンクTに燃料を供給する給油ポンプPとを配置しており、
前記燃料タンクTは上方に延びる注油管2を有し、この注油管2の上部に、注油口3を有するとともに前記注油管2より断面積が大きいサブタンク部4を設けていることを特徴とする。
第2に、前記機体フレームFの後上部をボンネットBで覆い、機体フレームFの左右一側でかつステップSの下方に前記燃料タンクTを配置し、この燃料タンクTの後方のボンネットB内に仕切板5で仕切った側室6を形成し、ボンネットBに側室6と連通する開口7とこの開口7を閉鎖する蓋体8とを設けており、
前記注油管2を燃料タンクTの後部から前記側室6内に延設し、前記サブタンク部4を仕切板5に取り付けていることを特徴とする。
第4に、前記給油ポンプPに接続された給油ホース11を前記側室6内に延設して、前記給油ホース11の吸引部11A側を開口7から引き出し可能にするとともに、前記仕切板5に給油ホース11の吸引部11A側を巻き取って収納するホース巻取収納部12を設けていることを特徴とする。
[作用]
前記特徴を有する建設機械の燃料給油装置は次のような作用を奏する。
燃料タンクTは、通常使用では給油ポンプPを使用して、ドラム缶等から燃料を吸引して供給される。給油ポンプPが使用できないとき、または少量のみを給油したい場合は、手持ち可能な容器から注油口3を使用して行う。
燃料タンクTをステップSの下方に配置し、その後方のボンネットB内に仕切板5で仕切った側室6を形成し、注油管2を燃料タンクTの後部から側室6内に延設し、サブタンク部4を仕切板5に取り付けることにより、注油管2及びサブタンク部4の支持が簡単かつ容易になり、側室6と連通する開口7によって、注油口3への注油も容易に行うことができる。
給油ポンプPに接続された給油ホース11は側室6内に延設して、給油ホース11の吸引部11A側を開口7から引き出できるようにすることにより、給油ホース11の引き出しが容易になり、また、仕切板5に給油ホース11の吸引部11A側を巻き取って収納するホース巻取収納部12を設けることにより、給油ホース11を巻き取った状態で収納するのも容易になる。
図1〜8において、Hはバックホーで例示した建設機械の上部構造であり、バックホーはクローラ式の走行機体(図示せず)上に縦軸を介して機体フレーム(旋回台)Fを旋回自在に搭載し、機体フレームFの前部には掘削装置(図示せず)が左右揺動自在に装着されている。
前記機体フレームF上には、後部にエンジンEを搭載し、右側部にオイルタンク16、バッテリ17及びコントロールバルブ18を、左側部にエンジンEに燃料を供給する燃料タンクT及び給油ポンプPをそれぞれ搭載し、中央に運転席19を配置し、その運転席19の前下にステップSが形成されている。
機体フレームFの後上部には、3柱又は4柱の支持枠21が固定され、この支持枠21を使用して、エンジンE、ラジエータ及びオイルクーラ等を配置したエンジンルームを覆うボンネットBが設けられている。
このボンネットBは機体フレームFに対して固定の固定ボンネットB1及び左側ボンネットB2と、エンジンルームを開閉すべく固定ボンネットB1及び左側ボンネットB2に対して開閉自在に設けられた開閉ボンネットB3とを有する。
前記エンジンEは右側から空気を吸い込む状態に配置されており、機体フレームFの左下部には熱風を排出する排出口25が形成され、この排出口25より左側には仕切板5が設けられ、ボンネットB内のエンジンルームの左側を仕切板5で仕切って熱風が入らない側室6を形成している。前記仕切板5は支持枠21の左側部にステーを介して装着されている。
燃料タンクTは機体フレームFの底を形成する基板27上に搭載され、骨格を形成する前後縦板28A及び左右縦板28B等に当てがって位置決めされ、上側がステップSによって覆われ、左外面は左下側カバー29によって覆われている。
前記基板27の左前部に給油ポンプPが取り付けられている。この給油ポンプPには燃料タンクTに燃料を供給するホース31と、外部のドラム缶等から燃料を吸引するための給油ホース11とが接続されており、給油ホース11は燃料タンクTの上側を通って側室6まで延設されている。
注油管2の上部には、その中間部分より断面積が大きいサブタンク部4が設けられており、このサブタンク部4は止め具33を介して仕切板5に装着されている。
このサブタンク部4は注油管2と別個に形成して連結されており、注油管2の上部から外側方へ膨出した平面視略四角形であり、横長に形成されていることにより側室6内の空間を利用して配置できる大容量の形状に形成され、燃料を注油管2内より多く貯溜できるようになっている。
即ち、燃料タンクTは、給油ポンプP及びサブタンク部4を割愛し、注油管2の上端に注油口3を形成すれば、ガソリンスタンド等の外部給油装置から給油する形式の機種にも使用できる。
前記サブタンク部4の上部には、注油口3とともに給油センサ9及びブレザー10が設けられている。注油口3はキャップによって開閉自在に閉鎖されており、手持ち容器で給油するときに使用され、また、ガソリンスタンドの外部給油装置から給油するときにも使用されることがある。
給油ポンプPは作動停止しても慣性によって多少の燃料を吸引するが、サブタンク部4はその慣性給油燃料も十分に貯溜できる容量となっている。サブタンク部4は燃料タンクTより高い位置に配置されているので、サブタンク部4内まで燃料が入ってくると、燃料タンクTは満タン状態になっている。
前記サブタンク部4は、開口7に対向する位置で仕切板5に取り付けられており、仕切板5には同じく開口7に略対向する位置にホース巻取収納部12が設けられている。このホース巻取収納部12は仕切板5に設けた複数のホース掛け具34及び吸引部11Aを挿入するホルダ35を有している。
給油ホース11をホース巻取収納部12に収納することにより、燃料タンクTの上面に給油ホース11を収納する空間を形成したりする必要がなく、よって燃料タンクTは基板27からステップSまでの空間を最大限生かした大きさ、形状に形成できる。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜8に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
2 注油管
3 注油口
4 サブタンク部
5 仕切板
6 側室
7 開口
8 蓋体
9 給油センサ
10 ブレザー
11 給油ホース
12 ホース巻取収納部
B ボンネット
E エンジン
F 機体フレーム
P 給油ポンプ
S ステップ
T 燃料タンク
Claims (4)
- 機体フレーム(F)上に、エンジン(E)と、このエンジン(E)に燃料を供給する燃料タンク(T)と、この燃料タンク(T)に燃料を供給する給油ポンプ(P)とを配置しており、
前記燃料タンク(T)は上方に延びる注油管(2)を有し、この注油管(2)の上部に、注油口(3)を有するとともに前記注油管(2)より断面積が大きいサブタンク部(4)を設けており、
前記機体フレーム(F)の後上部をボンネット(B)で覆い、機体フレーム(F)の左右一側でかつステップ(S)の下方に前記燃料タンク(T)を配置し、この燃料タンク(T)の後方のボンネット(B)内に仕切板(5)で仕切った側室(6)を形成し、ボンネット(B)に側室(6)と連通する開口(7)とこの開口(7)を閉鎖する蓋体(8)とを設けており、
前記注油管(2)を燃料タンク(T)の後部から前記側室(6)内に延設し、前記サブタンク部(4)を仕切板(5)に取り付けていることを特徴とする建設機械の燃料給油装置。 - 前記サブタンク部(4)を注油管(2)の上部から外側方へ膨出した横長に形成し、このサブタンク部(4)の上部に前記注油口(3)とともに給油センサ(9)及びブレザー(10)を設けていることを特徴とする請求項1に記載の建設機械の燃料給油装置。
- 前記給油ポンプ(P)に接続された給油ホース(11)を前記側室(6)内に延設して、前記給油ホース(11)の吸引部(11A)側を開口(7)から引き出し可能にするとともに、前記仕切板(5)に給油ホース(11)の吸引部(11A)側を巻き取って収納するホース巻取収納部(12)を設けていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建設機械の燃料給油装置。
- 前記サブタンク部(4)を注油管(2)と別個に形成して注油管(2)に連結していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械の燃料給油装置。
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