JP6522443B2 - 流体貯留装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フィラーパイプを介して燃料が供給される流体貯留装置に関する。
特許文献1では、タンクへの過度の給油を防止すると共に、少量の燃料しか消費していない状態でのタンクへの給油を許容する構成を提供することを主要な目的としている(第1欄第37行〜第41行)。
当該目的を達成するため、特許文献1(要約、図1)では、フラップ弁31が、タンクインレット端部11において回転可能に支持される。フラップ弁31は、開いた位置では、給油中に燃料タンク1に入り込む燃料の流れに沿って回転し、垂直状ガイドチューブ14内に配置されたフロート21に対してクランクアーム32及び連結ロッド25を介して連結される。連結ロッド25は、フロート21を介して延在し、フロート21と連結ロッド25の間を連結するために離間した頂面側抜け止め26及び底面側抜け止め27を有する。タンク1内の燃料によりフロート21が上昇すると、フロート21が頂面側抜け止め26と接触した後、連結ロッド25を上昇させて、フラップ弁31の閉動作を開始させる。そして、フラップ弁31は、フロート21と底面側抜け止め27の間の遊びを用いて供給燃料により完全に閉塞される。
米国特許第5950692号明細書
上記のように、特許文献1では、フロート21の上昇と供給燃料の流れによりフラップ弁31が閉じられる(要約、図1)。しかしながら、供給燃料が燃料タンク1内に流れ込む速さやその際の圧力等は必ずしも一定ではない。このため、フラップ弁31の全閉時におけるタンク1内の燃料の量が変化する可能性がある。例えば、供給燃料が流れ込む速さが速く又はその際の圧力が相対的に大きい場合、フラップ弁31が相対的に早く全閉状態となり、満充填時におけるタンク1内の燃料が設計値よりも少なくなり得る。満充填時のタンク1内の燃料の量が変動してしまうと、例えば、燃料の実際の消費量から燃費を求める場合に誤差を生じることも考えられる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、満充填時における燃料タンク内の燃料の量を一定にし易くすることが可能な流体貯留装置を提供することを目的とする。
本発明に係る流体貯留装置は、
燃料タンクと、
前記燃料タンクに挿通されたフィラーパイプと、
前記フィラーパイプにおける前記燃料タンク側の開口部を開閉するシャッタと、
前記シャッタを回転自在に支持する軸部材と、
前記燃料タンク内において液面に応じて上下方向に変位するフロート部材と、
前記シャッタ又は前記軸部材と前記フロート部材とを連結する連結部材と
を含むものであって、
前記軸部材は、前記フィラーパイプの前記開口部の下側において前記シャッタを回転自在に支持するように配置され、
前記連結部材は、前記フロート部材の下降に応じて前記シャッタの上端を前記フィラーパイプから離間させ、前記フロート部材の上昇に応じて前記シャッタの上端を前記フィラーパイプに接近させる
ことを特徴とする。
本発明によれば、フロート部材の下降に応じてシャッタの上端をフィラーパイプから離間させ、フロート部材の上昇に応じてシャッタの上端をフィラーパイプに接近させる。このため、シャッタを閉じる方向は、給油方向と反対になる。従って、供給燃料からの圧力によりシャッタの全閉が早まることを防止し、シャッタ全閉時における燃料タンク内の燃料の量を一定にし易くなる。
また、本発明によれば、フロート部材の上昇によりシャッタが全閉となるため、設計満充填値(設計最大値)以上に燃料が燃料タンク内に過度に流入することを防止することが可能となる。加えて、燃料供給量が設計満充填値に到達した場合、フィラーパイプに燃料が溜まっていくこと(燃料の液面が給油口に接近していること)が視認可能となり、ユーザに満充填を通知することが可能となる。このため、上記のような過度の流入を防ぐために、燃料タンク内の空気の圧力を高く維持する必要性がなくなる又は低くなる。従って、燃料供給時に燃料タンク内の空気の圧力を高くするための構成又は制御(例えば、ベントラインのバルブの開弁圧制御)を省略又は簡易化することが可能となる。
前記フロート部材は、前記フィラーパイプの真上に配置されてもよい。これにより、シャッタ又は軸部材とフロート部材とを連結する連結部材を、燃料タンクのフィラーパイプ側の壁面に近付けることが可能となる。このため、連結部材の一部又は全部を当該壁面に支持させる場合、壁面による連結部材の支持強度を相対的に低くすることが可能となる。
前記連結部材は、前記シャッタの上端と前記フロート部材とを連結する第1線状部材と、前記フィラーパイプの上方に固定されて前記フロート部材の水平方向位置を規制する第1位置決め部材とを有してもよい。上記によれば、第1線状部材がシャッタの上端(軸部材から最も離間した領域)に連結されるため、フロート部材の浮力をより大きなモーメントに変換することが可能となる。加えて、第1線状部材と第1位置決め部材を用いることで、フロート部材の昇降に伴うシャッタの開閉とフロート部材の水平方向位置の規制とを簡易な構成で実現することが可能となる。
本発明に係る流体貯留装置は、
燃料タンクと、
前記燃料タンクに挿通されたフィラーパイプと、
前記フィラーパイプにおける前記燃料タンク側の開口部を開閉するシャッタと、
前記シャッタを回転自在に支持する軸部材と、
前記燃料タンク内において液面に応じて上下方向に変位するフロート部材と、
前記シャッタ又は前記軸部材と前記フロート部材とを連結する連結部材と
を含む流体貯留装置であって、
前記軸部材は、前記フィラーパイプの前記開口部の上側において前記シャッタを回転自在に支持するように配置され、
前記連結部材は、前記フロート部材の下降に応じて前記フィラーパイプに対する前記シャッタの下端の押圧力を弱め、前記フロート部材の上昇に応じて前記フィラーパイプに対する前記シャッタの下端の押圧力を強める
ことを特徴とする。
本発明によれば、フロート部材の下降に応じてフィラーパイプに対するシャッタの下端の押圧力を弱め、フロート部材の上昇に応じてフィラーパイプに対するシャッタの下端の押圧力を強める。このため、シャッタを閉じる方向は、給油方向と反対になる。従って、供給燃料からの圧力によりシャッタの全閉が早まることを防止し、シャッタ全閉時における燃料タンク内の燃料の量を一定にし易くなる。
また、本発明によれば、フロート部材の上昇により最終的にシャッタが全閉となるため、設計満充填値(設計最大値)以上に燃料が燃料タンク内に過度に流入することを防止することが可能となる。加えて、燃料供給量が設計満充填値に到達した場合、フィラーパイプに燃料が溜まっていくこと(燃料の液面が給油口に接近していること)が視認可能となり、ユーザに満充填を通知することが可能となる。このため、上記のような過度の流入を防ぐために、燃料タンク内の空気の圧力を高く維持する必要性がなくなる又は低くなる。従って、燃料供給時に燃料タンク内の空気の圧力を高くするための構成又は制御(例えば、ベントラインのバルブの開弁圧制御)を省略又は簡易化することが可能となる。
前記連結部材は、前記シャッタ又は前記軸部材と前記フロート部材とを連結する第2線状部材と、前記軸部材よりも前記フィラーパイプ側に固定されて前記フロート部材の水平方向位置を規制する第2位置決め部材とを有してもよい。これにより、フロート部材の昇降を簡易な構成でシャッタ又は軸部材に伝達することが可能となる。
本発明によれば、満充填時における燃料タンク内の燃料の量を一定にし易くすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る流体貯留装置を備える車両の簡略的な構成を示す図である。 給油中における前記流体貯留装置の概略的な構成を示す図である。 前記実施形態における前記流体貯留装置の燃料充填用弁機構の第1状態を示す図である。 前記実施形態における前記燃料充填用弁機構の第2状態を示す図である。 第1変形例に係る流体貯留装置の燃料充填用弁機構の一部を示す図である。 第2変形例に係る流体貯留装置の燃料充填用弁機構の一部を示す図である。
A.一実施形態
[A1.構成]
(A1−1.全体的な構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る流体貯留装置12を備える車両10の簡略的な構成を示す図である。図2は、給油中における流体貯留装置12の概略的な構成を示す図である。流体貯留装置12は、車両10の燃料(例えば、ガソリン)である液体を貯留する。流体貯留装置12は、燃料タンク20(流体容器)と、燃料充填機構22と、燃料供給機構24と、気体排出機構26とを備える。
(A1−2.燃料充填機構22)
(A1−2−1.概要)
燃料充填機構22(以下「充填機構22」ともいう。)は、外部から燃料タンク20(以下「タンク20」ともいう。)に対して燃料300を充填するための機構である。充填機構22は、フィラーパイプ30(流体案内部)と、燃料充填用弁機構32(以下「弁機構32」ともいう。)と、ブリーザライン34と、燃料キャップ36とを有する。
(A1−2−2.フィラーパイプ30)
フィラーパイプ30(以下「パイプ30」ともいう。)は、燃料タンク20に挿通されるパイプ(給油パイプ)である。パイプ30の一端(以下「外端40」又は「給油口40」という。)(図2)は、燃料キャップ36により閉塞される。図2に示すように、給油時には燃料キャップ36が外された状態で、パイプ30は、給油ノズル42(給油ガン)からの給油を受け付ける。パイプ30の他端(以下「内端44」という。)(図3)は、タンク20の側面46(側壁)を介してタンク20内に挿通されている。図2に示すように、外端40は、内端44よりも高い位置に配置される。
パイプ30の内端44側には、タンク20に対する注入口48を含む。本実施形態の注入口48は円筒状を基調とするが、燃料300を案内する観点からすれば、その他の形状(例えば、角筒状)であってもよい。注入口48には、開口部50(図3)が形成される。本実施形態では、注入口48の先端は平坦であるが、後述するシャッタ60により閉塞可能な形状であれば、これに限らない。
(A1−2−3.燃料充填用弁機構32)
図3及び図4は、本実施形態における流体貯留装置12の燃料充填用弁機構32の第1・第2状態を示す図である。すなわち、図3は、燃料300を供給中の状態における弁機構32の状態を示す。図4は、燃料300が満充填の状態における弁機構32の状態を示す。
弁機構32は、パイプ30におけるタンク20側の開口部50を開閉する。弁機構32は、シャッタ60と、軸部材62と、フロート部材64と、連結部材66とを有する。
シャッタ60は、軸部材62を回転軸として回転することで開口部50を開閉する。本実施形態のシャッタ60は円板状を基調とするが、例えば、開口部50を開閉可能であれば、その他の形状であってもよい。また、シャッタ60は単一部品(例えば、金属製又は樹脂製の板状部材)を想定している。しかしながら、例えば、開口部50を開閉可能であれば、複数の部品(ゴム等の弾性部材を前記板状部材の開口部50側に配置したもの)から構成してもよい。
軸部材62は、パイプ30の開口部50の下側においてシャッタ60を回転自在に支持するように配置される。図1〜図4からわかるように、軸部材62は、注入口48とシャッタ60の接触面(又はこれに対応する仮想平面)に対して平行に配置される。本実施形態の軸部材62は、円柱形状であり、連結部材66の線状部材70との接触面が湾曲している部材(湾曲部材又は位置決め部材)である。これにより、線状部材70と軸部材62との摩擦を低減することが可能となる。
フロート部材64は、タンク20内において燃料300の液面302に応じて上下方向に変位する。本実施形態のフロート部材64は、燃料300よりも密度が小さい素材により構成される。フロート部材64の内部には、空気等の流体を充填してもよい。図3等に示すように、本実施形態のフロート部材64は、フィラーパイプ30の真上に配置される。
連結部材66は、シャッタ60の上端68とフロート部材64とを連結し、フロート部材64の昇降をシャッタ60に伝達する。これにより、連結部材66は、フロート部材64の下降に応じてシャッタ60の上端68をフィラーパイプ30から離間させ、フロート部材64の上昇に応じてシャッタ60の上端68をパイプ30に接近させる。なお、上端68における「上」は、シャッタ60が閉じた状態を基準として用いている。上端68は、軸部材62から最も離間した位置(又は領域)である。
本実施形態の連結部材66は、線状部材70(第1線状部材)と、湾曲位置決め部材72(第1位置決め部材)とを有する。線状部材70は、シャッタ60の上端68とフロート部材64とを連結する。位置決め部材72は、フィラーパイプ30の上方に固定されてフロート部材64の水平方向位置を規制(又は決定)する。
位置決め部材72は、燃料タンク20のうちフィラーパイプ30側の側面46から延在する。或いは、位置決め部材72は、タンク20の底面74から延在するように構成してもよい。或いは、位置決め部材72は、側面46と直交する2つの側面(図1において図示されない手前側及び奥側の側面46)に跨って固定されてもよい。或いは、位置決め部材72は、パイプ30の注入口48に固定することも可能である。
(A1−2−4.ブリーザライン34)
ブリーザライン34は、給油時にタンク20内部の空気をタンク20の外部に排出する。図1及び図2に示すように、ブリーザライン34は、ブリーザパイプ80と、ブリーザバルブ82とを有する。ブリーザパイプ80は、その一端がパイプ30の外端40に連通している。ブリーザバルブ82は、ロールオーバーバルブである。ブリーザバルブ82は、通常は開状態であり、車両10のロールオーバー(転倒)時に閉状態となる。ブリーザバルブ82のタンク20側の先端は、満充填時の液面302と一致するように配置される。換言すると、液面302が当該先端に到達すると、ブリーザライン34を介して空気を排出することができなくなるため、その後、タンク20内への燃料300の供給は規制される。
(A1−3.燃料供給機構24)
燃料供給機構24は、タンク20からエンジン90(図1)に対して燃料300を供給する機構である。燃料供給機構24は、ポンプ100と、配管102(フィードライン)とを有する。ポンプ100は、図示しない電子制御装置(ECU)の指令に基づいて配管102を介して燃料300をエンジン90に送出する。
(A1−4.気体排出機構26)
気体排出機構26(ベントライン)は、タンク20の内部で気化(又は蒸発)した燃料300(気体燃料)をタンク20から排出してエンジン90に送り出す機構である。図1に示すように、気体排出機構26は、配管110と、ロールオーバーバルブ112と、2ウェイバルブ114と、キャニスタ116とを有する。
ロールオーバーバルブ112は、車両10のロールオーバー時に自動的に遮断する。2ウェイバルブ114は、例えばメカニカルバルブであり、燃料タンク20及びその周辺の内気圧の制御(正圧制御)及びキャニスタ116で吸着された燃料300をエンジン90側に吸い込む際の気圧の制御(負圧制御)に用いられる。なお、2ウェイバルブ114は、前記ECUにより制御してもよい。キャニスタ116は、気化した燃料300を吸着する。
[A2.給油時の燃料充填用弁機構32の動作]
図3及び図4は、本実施形態における燃料充填用弁機構32の第1・第2状態を示す図である。すなわち、図3は、燃料300が満充填ではない状態(例えば、供給中の状態)における弁機構32の状態を示す。図4は、燃料300が満充填の状態における弁機構32の状態を示す。
燃料300を供給することで、燃料300の液面302が上昇すると、これに伴ってフロート部材64が上昇する。そうすると、線状部材70を介してシャッタ60の上端68が引っ張られる。これにより、シャッタ60が軸部材62を中心として上方に(傾きが鉛直方向に近づくように)回転する。
満充填状態(図4)になると、シャッタ60がパイプ30の開口部50を完全に閉塞する。これにより、パイプ30内の燃料300は、これ以上、タンク20内に入り込むことができなくなる(この際、燃料300の一部は、パイプ30内に残存する。)。
なお、燃料300が消費されることにより、燃料300の液面302が下がって来ると、シャッタ60は自重により下方に向かって(図3において軸部材62を中心として反時計回りに)回転する。
なお、給油終了後においてパイプ30内の燃料300からシャッタ60に対して加わる圧力F1と、フロート部材64の浮力F2と、給油時においてパイプ30内の燃料300からシャッタ60に対して加わる圧力F3の関係は、下記のようになる。
F1<F2<F3
[A3.本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、フロート部材64の下降に応じてシャッタ60の上端68をフィラーパイプ30から離間させ、フロート部材64の上昇に応じてシャッタ60の上端68をフィラーパイプ30に接近させる(図3及び図4参照)。このため、シャッタ60を閉じる方向(図3中、右方向)は、給油方向(図3中、左方向)と反対になる。従って、供給燃料300からの圧力によりシャッタ60の全閉が早まることを防止し、シャッタ60の全閉時における燃料タンク20内の燃料300の量を一定にし易くなる。
また、本実施形態によれば、フロート部材64の上昇によりシャッタ60が全閉となるため(図4)、設計満充填値(設計最大値)以上に燃料300が燃料タンク20内に過度に流入することを防止することが可能となる。加えて、燃料300の供給量が設計満充填値に到達した場合、フィラーパイプ30に燃料300が溜まっていくこと(燃料300の液面302が給油口40に接近していること)が視認可能となり、ユーザに満充填を通知することが可能となる。このため、上記のような過度の流入を防ぐために、燃料タンク20内の空気(気化した燃料300を含む。)の圧力を高く維持する必要性がなくなる又は低くなる。これに伴い、タンク20の強度から要求されるシャッタ60の厚みを下げて軽量化することが可能となる。
従って、燃料300の供給時に燃料タンク20内の空気の圧力を高くするための構成又は制御(例えば、気体排出機構26(ベントライン)の2ウェイバルブ114の開弁圧制御)を省略又は簡易化することが可能となる。ここでの開弁圧制御は、設計満充填値(設計最大値)以上に燃料300が燃料タンク20内に過度に流入することを防止するため、2ウェイバルブ114の開弁圧を高くする制御をいう。
さらに、シャッタ60を閉じる方向(図3中、右方向)は、給油方向(図3中、左方向)と反対になるため、車両10のロールオーバー時には、シャッタ60に対して燃料300からの圧力がかかったとしてもシャッタ60は開き難い。このため、ブリーザバルブ82と組み合わせることにより、タンク20内の燃料300が外部に漏れ難くすることが可能となる。
本実施形態において、フロート部材64は、フィラーパイプ30の真上に配置される(図1〜図4)。これにより、シャッタ60とフロート部材64とを連結する連結部材66を、燃料タンク20のフィラーパイプ30側の側面46(壁面)に近付けることが可能となる。このため、連結部材66の一部又は全部を当該側面46に支持させる場合、側面46による連結部材66の支持強度を相対的に低くすることが可能となる。
本実施形態において、連結部材66は、軸部材62から最も離間したシャッタ60の上端68(端部)とフロート部材64とを連結する線状部材70を備える(図1〜図4)。流体貯留装置12は、フィラーパイプ30の上方に固定されてフロート部材64の水平方向位置を規制する位置決め部材72を有する(図3、図4)。上記によれば、線状部材70がシャッタ60の上端68(軸部材62から最も離間した領域)に連結されるため、フロート部材64の浮力をより大きなモーメントに変換することが可能となる。加えて、線状部材70と位置決め部材72を用いることで、フロート部材64の昇降に伴うシャッタ60の開閉とフロート部材64の水平方向位置の規制(又は決定)とを簡易な構成で実現することが可能となる。
B.変形例
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
[B1.適用対象]
上記実施形態では、流体貯留装置12を車両10に適用した構成について説明した(図1)。しかしながら、例えば、流体を貯留する装置(流体貯留装置)の観点からすれば、本発明の適用はこれに限らない。例えば、船舶、航空機等の移動物体に本発明を適用してもよい。或いは、製造装置、家電製品等に本発明を適用することも可能である。この場合、流体貯留装置12に貯留される流体は、燃料300以外の液体(例えば、水)又は気体であってもよい。なお、本発明を適用する用途によっては、ブリーザライン34、気体排出機構26等を省略することも可能である。
[B2.燃料タンク20(流体容器)]
上記実施形態では、燃料タンク20は、直方体状を基調とすることを想定していた(図1〜図4)。しかしながら、例えば、燃料300を貯留する容器としての観点からすれば、これに限らない。例えば、タンク20の形状を有底円筒状とすることも可能である。
[B3.燃料充填機構22]
上記実施形態において、満充填状態(シャッタ60が全閉状態)では、シャッタ60が垂直となっていた(図4)。しかしながら、例えば、シャッタ60によりパイプ30の開口部50を開閉する観点からすれば、これに限らない。
図5は、第1変形例に係る流体貯留装置12aの燃料充填用弁機構32aの一部を示す図である。図5の第1変形例では、パイプ30の注入口48の先端において上側の方が下側よりも長くなるような傾斜をつけ、全閉状態でのシャッタ60を斜めとする。これにより、シャッタ60の自重によりシャッタ60の回転が容易となる。或いは、シャッタ60のうち開口部50とは反対側の面(図4におけるシャッタ60の左側の面)に凸部を設け又はおもり(ウェイト)を配置することで、満充填時におけるシャッタ60の自重による回転モーメントを発生させることも可能である。
上記実施形態では、フロート部材64をパイプ30の注入口48の真上に位置させた(図1〜図4)。しかしながら、例えば、フロート部材64によりシャッタ60又は軸部材62を回転させる観点からすれば、これに限らない。例えば、フロート部材64は、シャッタ60の真上に位置するように配置してもよい。
上記実施形態において、線状部材70は、シャッタ60の上端68に接続された(図1〜図4)。しかしながら、例えば、フロート部材64の昇降に伴ってシャッタ60を開閉させる観点からすれば、これに限らない。例えば、線状部材70は、シャッタ60の上端68ではなく、シャッタ60の中央に接続してもよい。また、線状部材70を二股に分岐させてシャッタ60の側面(図4において、手前側及び奥側の側面)に接続することも可能である。或いは、線状部材70は、軸部材62に接続されてもよい。
上記実施形態において、位置決め部材72は、円柱形状を想定していた(図1〜図4)。しかしながら、例えば、線状部材70との摩擦を減らす観点からすれば、その他の湾曲形状であってもよい。例えば、位置決め部材72は、線状部材70との接触面のみが湾曲形状であり、その他の部分は、角柱状を基調とすることも可能である。或いは、位置決め部材72は、ガイドローラを含んでもよい。なお、線状部材70との摩擦を減らす観点からすれば、シャッタ60のうち線状部材70に接触する部位にも湾曲面を設けることも可能である。
上記実施形態において、連結部材66は、線状部材70及び湾曲位置決め部材72を有していた(図1〜図3)。しかしながら、例えば、フロート部材64の昇降によりシャッタ60を開閉させる観点からすれば、連結部材66の構成はこれに限らない。例えば、位置決め部材72を省略することも可能である。或いは、特許文献1の垂直状ガイドチューブ14のように、フロート部材64を上下方向に案内する部材を設けることも可能である。
上記実施形態において、軸部材62は、パイプ30の開口部50の下側においてシャッタ60を回転自在に支持するように配置され、湾曲位置決め部材72は、フィラーパイプ30の上方に固定された(図3)。しかしながら、例えば、満充填時における燃料タンク20内の燃料300の量を一定にし易くする観点からすれば、これに限らない。
図6は、第2変形例に係る流体貯留装置12bの燃料充填用弁機構32bの一部を示す図である。図6において二点鎖線及び実線の両方で示す各部に関し、二点鎖線は、給油中の位置を示し、実線は、満充填時の位置を示す。図6の第2変形例において、軸部材62は、パイプ30の開口部50の上側においてシャッタ60を回転自在に支持するように配置される。
連結部材66aの線状部材70a(第2線状部材)は、シャッタ60の下端120のうち図6の方向に見たとき手前側に配置される。湾曲位置決め部材72a(第2位置決め部材)は、軸部材62よりもフィラーパイプ30側に固定されてフロート部材64の水平方向位置を規制する。本実施形態の位置決め部材72aは、図6の方向に見たとき手前側に固定される。た、位置決め部材72aは、全閉状態のシャッタ60の下端120と同じ高さに配置される。
これらにより、連結部材66は、フィラーパイプ30に対するシャッタ60の下端120の押圧力を、フロート部材64の昇降に応じて変化させる。すなわち、フロート部材64の下降に応じてフィラーパイプ30に対するシャッタ60の下端120の押圧力を弱め、フロート部材64の上昇に応じてフィラーパイプ30に対するシャッタ60の下端120の押圧力を強める。
押圧力が弱い状態で給油すると、燃料300からの圧力によりシャッタ60が開き、フィラーパイプ30からタンク20内に燃料300を供給できる。なお、図6において、二点鎖線で示すシャッタ60が時計回りに回転した位置にあるのは、燃料300からの圧力のためである(軸部材62と同軸にコイルばねを設けてシャッタ60を回転させることも可能である。)。その一方、押圧力が強い状態で給油すると、燃料300からの圧力によってもシャッタ60は閉じたままとなり、フィラーパイプ30からタンク20内に燃料300を供給できなくなる。
第2変形例によれば、フロート部材64の下降に応じてフィラーパイプ30に対するシャッタ60の下端120の押圧力を弱め、フロート部材64の上昇に応じてフィラーパイプ30に対するシャッタ60の下端120の押圧力を強める。このため、シャッタ60を閉じる方向は、給油方向と反対になる。従って、供給燃料300からの圧力によりシャッタ60の全閉が早まることを防止し、シャッタ60全閉時における燃料タンク20内の燃料300の量を一定にし易くなる。
また、第2変形例によれば、フロート部材64の上昇により最終的にシャッタ60が全閉となるため、設計満充填値(設計最大値)以上に燃料300が燃料タンク20内に過度に流入することを防止することが可能となる。加えて、燃料供給量が設計満充填値に到達した場合、フィラーパイプ30に燃料が溜まっていくこと(燃料300の液面302が給油口40に接近していること)が視認可能となり、ユーザに満充填を通知することが可能となる。このため、上記のような過度の流入を防ぐために、燃料タンク20内の空気の圧力を高く維持する必要性がなくなる又は低くなる。従って、燃料供給時に燃料タンク20内の空気の圧力を高くするための構成又は制御(例えば、ベントラインのバルブの開弁圧制御)を省略又は簡易化することが可能となる。
第2変形例において、連結部材66aは、シャッタ60の下端120とフロート部材64とを連結する線状部材70aと、軸部材62よりもフィラーパイプ30側に固定されてフロート部材64の水平方向位置を規制する位置決め部材72a(第2位置決め部材)とを有する。上記によれば、線状部材70aがシャッタ60の下端120(軸部材62から最も離間した領域)に連結されるため、フロート部材64の浮力をより大きなモーメントに変換することが可能となる。加えて、線状部材70aと位置決め部材72aを用いることで、フロート部材64の昇降に伴うシャッタ60の開閉とフロート部材64の水平方向位置の規制とを簡易な構成で実現することが可能となる。
なお、フィラーパイプ30に対するシャッタ60の下端120の押圧力を、フロート部材64の昇降に伴って変化させる観点からすれば、線状部材70a及び位置決め部材72aは第2変形例の構成に限らない。例えば、線状部材70a及び位置決め部材72aは、図6の方向に見たとき奥側に配置してもよい。或いは、線状部材70a及び位置決め部材72aを、図6の方向に見たとき手前側及び奥側の両方に設けてもよい。また、位置決め部材72aの位置は、フィラーパイプ30の側方又は上方としてもよい。さらに、シャッタ60側で線状部材70aを固定する位置は、シャッタ60のうち下端120以外の部位又は軸部材62とすることも可能である。
[B4.気体排出機構26]
上記実施形態では、燃料タンク20内で気化した燃料300を排出するために気体排出機構26を設けた(図1〜図4)。しかしながら、例えば、弁機構32の機能に着目すれば、気体排出機構26を省略することも可能である。
12、12a、12b…流体貯留装置 20…燃料タンク
30…フィラーパイプ 50…開口部
60…シャッタ 62…軸部材
64…フロート部材 66、66a…連結部材
68…シャッタの上端 70…線状部材(第1線状部材)
70a…線状部材(第2線状部材) 72…位置決め部材(第1位置決め部材)
72a…位置決め部材(第2位置決め部材)
302…液面

Claims (3)

  1. 燃料タンクと、
    前記燃料タンクに挿通されたフィラーパイプと、
    前記フィラーパイプにおける前記燃料タンク側の開口部を開閉するシャッタと、
    前記シャッタを回転自在に支持する軸部材と、
    前記燃料タンク内において液面に応じて上下方向に変位するフロート部材と、
    前記シャッタ又は前記軸部材と前記フロート部材とを連結する連結部材と
    を含む流体貯留装置であって、
    前記軸部材は、前記フィラーパイプの前記開口部の下側において前記シャッタを回転自在に支持するように配置され、
    前記フロート部材は、前記フィラーパイプの真上に配置され、
    前記連結部材は、前記フロート部材の下降に応じて前記シャッタの上端を前記フィラーパイプから離間させ、前記フロート部材の上昇に応じて前記シャッタの上端を前記フィラーパイプに接近させる
    ことを特徴とする流体貯留装置。
  2. 請求項に記載の流体貯留装置において、
    前記連結部材は、
    前記シャッタの上端と前記フロート部材とを連結する第1線状部材と、
    前記フィラーパイプの上方に固定されて前記フロート部材の水平方向位置を規制する第1位置決め部材と
    を有することを特徴とする流体貯留装置。
  3. 燃料タンクと、
    前記燃料タンクに挿通されたフィラーパイプと、
    前記フィラーパイプにおける前記燃料タンク側の開口部を開閉するシャッタと、
    前記シャッタを回転自在に支持する軸部材と、
    前記燃料タンク内において液面に応じて上下方向に変位するフロート部材と、
    前記シャッタと前記フロート部材とを連結する連結部材と
    を含む流体貯留装置であって、
    前記軸部材は、前記フィラーパイプの前記開口部の上側において前記シャッタを回転自在に支持するように配置され、
    前記連結部材は、
    前記シャッタの下端と前記フロート部材とを連結する第2線状部材と、
    前記軸部材よりも前記フィラーパイプ側に固定されて前記フロート部材の水平方向位置を規制する第2位置決め部材と
    を有し、
    前記連結部材は、前記フロート部材の下降に応じて前記フィラーパイプに対する前記シャッタの下端の押圧力を弱め、前記フロート部材の上昇に応じて前記フィラーパイプに対する前記シャッタの下端の押圧力を強める
    ことを特徴とする流体貯留装置。
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