JP6319547B2 - 車両の燃料タンク装置 - Google Patents
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Description
フュエルパイプは、給油ガンで給油口から給油される燃料を燃料タンク内へ導く部品である。またレベリングパイプは、燃料タンク内の満タン位置付近とフュエルパイプとを連通する部品である。そして、給油口から給油ガンにて給油される燃料が、燃料タンク内に貯留され、同燃料の液面がレベリングパイプの端部に到達すると、すなわち燃料が満タン状態になると、レベリングパイプの端部開口が燃料で塞がれる挙動を用いて、給油をシャットオフさせる。
このため、ディーゼル燃料を給油するとき、燃料タンク内で、過度に泡が生じることが懸念される。
このため、規定量の満タンになるから給油がシャットオフされるのではなく、それより以前、すなわち早期にシャットオフされることがある(給油停止状態)。
従来では、特許文献1に開示されているように給油時、燃料タンク内の燃料の波立ちによる早期シャットオフを防ぐ技術が提案されているものの、燃料タンク内の過度な泡立ちによる早期シャットオフを防ぐ手立ては確立されていない。
そこで、本発明の目的は、給油中の燃料の過度な泡の発生による早期シャットオフが防げる車両の燃料タンク装置を提供する。
請求項3に記載の発明は、孔部が、底壁部においてレベリングパイプの一端部を臨まない位置に配置されることとした。
それ故、給油中、燃料における過度な泡の発生による早期シャットオフを防ぐことができ、常に規定量まで満タンに給油できる。特に過度に泡が生じやすいとされるディーゼル燃料の給油には有効である。
請求項2の発明によれば、カバー部の内部に燃料が流入した際に、カバー部内部の空気が自由にカバー部の外部に抜けることが可能となるため、燃料タンク内の液面位置とカバー部内部の液面位置のずれを防ぐことができる。更に孔部の閉塞や給油速度異常という不測の事態で液面位置のずれが発生しても、上部側の開口部から燃料が流入することで過給油を防止することができる。つまり、常に規定量まで正確に満タンに給油できる。
図1は、本発明を適用した車両に用いられる燃料タンク装置の概略が示され、図2〜図4は、同燃料タンク装置のレベリングパイプ端に有る泡規制構造が示されている。
図1に示される燃料タンク装置を説明すると、1は、車両、例えばディーゼル車に搭載される燃料タンクを示している。
カバー部10は、給油中、燃料タンク1内の燃料Mの泡で、レベリングパイプ8の端部開口が早期に塞がれるのを防ぐ部品で構成される。具体的にはカバー部10には、例えば図2および図3に示されるように最下部となるレベリングパイプ8の端部8b端の直下に横方向に配置した円形な底壁部11と、同底壁部11の周縁部から燃料タンク1の上部壁1aに向かって延びる筒形の周壁部12と、周壁部12の上端に設けた取付部、例えば一対のL字形の脚部13とを、板金部材で一体に成形した円筒形のカバー体が用いられている。
レベリングパイプ8の端部8bは、カバー部10の外部からカバー部10の内部へ貫通させることによって、カバー部10内に配置させてある。レベリングパイプ8の貫通した周壁部12は、全周溶接によってシールされ、カバー部10にて、レベリングパイプ8の端部8bの開口部を覆っている。むろん、カバー部10の隙間14は、レベリングパイプ8の端部8bの開口部よりも燃料タンク1の上部壁1a側に有する。そして、端部8bの端は、底壁部11の中央に配置され、同位置でカバー部10内に開放させている。このとき、レベリングパイプ8の端部8bは、カバー部10の周壁部12を燃料タンク1の上部壁1a側から底壁部11に向かって斜め下向きに貫通させて配置されることが好ましい。
この備えについて説明すると、今、燃料タンク1内に、満タンとなるまで燃料Mを給油するとする。このときは、給油ガン(図示しない)を給油口6に差込み、給油ガンの給油レバー(図示しない)を操作する。これにより、給油ガンから吐出された燃料Mは、フュエルパイプ5を通じて、燃料タンク1内へ供給される。
ここで、ディーゼル燃料のような粘性の高い燃料Mの場合、給油ガンの種類などによっては、給油速度の違いなどから、給油中、図3に示されるように燃料と混ざる外部の空気が、消えずに泡として、燃料の液面上に集まり(泡立ち)、燃料タンク1内に残り続ける。このとき泡が過度に生じると、図3中に示されるようにかなり厚みのある泡層δとして液面上に存在する。
すなわち、カバー部10は、レベリングパイプ8端を周りから覆うように設けてあるため、燃料タンク1内の燃料Mの液面上に集まる泡は、レベリングパイプ8端に届かない。また燃料タンク1内の燃料Mは、泡の進入を規制する小径な孔部15を通じて、カバー部10内に導入される。これにより、カバー部10内の燃料Mの液面は、燃料タンク1に供給される給油量に従って上昇する。
このシャットオフは、泡でなく、通常の給油のときと同様、燃料Mの液面Lにて、通常と同じタイミングで行われるから、燃料タンク1内には、過剰な泡に影響されずに燃料Mが、規定通りの満タン量(規定量)まで給油される。
しかも、孔部15aは、レベリングパイプ8の端部8bを臨まない位置に配置して、端部8bから遠ざけた位置から導入するようにしたので、たとえ微小な泡が存在したとしても、レベリングパイプ8に影響を与えることはない。
そのうえ、カバー部10とレベリングパイプ8との取付けには、レベリングパイプ8の入口端(端部8b)をカバー部10に貫通させる構造を採用したので、レベリングパイプ端から燃料タンク1の上部壁1aまでが、どのように離れた状態の条件下であっても、燃料タンク1内の満タン位置まで覆うことが可能となる。そのため、どのような燃料タンク1の形状でも、燃料中に生じる泡に影響されずに、満タン(規定量)まで給油することができる。
5 フュエルパイプ
8 レベリングパイプ
10 カバー部
11 底壁部
12 周壁部
15a 孔部
Claims (3)
- 燃料を貯留する燃料タンクと、
給油する燃料を受ける給油口と前記燃料タンク内とを連通するフュエルパイプと、
一端部が前記燃料タンク内の液面上部の空間における満タン位置付近と連通し、他端部が前記フュエルパイプと連通し、前記燃料タンクの満タン液面を規制するレベリングパイプとを有した車両の燃料タンク装置であって、
前記レベリングパイプの一端部には、前記レベリングパイプの開口部を覆いつつ前記燃料タンクの上壁部に接合するカバー部が設けられ、
前記カバー部は、前記カバー部の最下部に配置された底壁部と、前記底壁部に配置されて、前記燃料タンク内の燃料に生じる泡の前記カバー部内への進入を規制する孔部を少なくとも1つ有して構成され、
前記孔部は、前記レベリングパイプの一端部の軸線上で、前記一端部の開口方向の反対側に設けられ、
前記カバー部は、前記底壁部から前記燃料タンクの上壁部に向かって延びる周壁部をさらに有し、
前記レベリングパイプの一端部は、前記カバー部の外部から前記周壁部を貫通することにより前記カバー部の内部に配置される
ことを特徴とする車両の燃料タンク装置。 - 前記カバー部は、前記レベリングパイプの開口部よりも前記燃料タンク上壁部側に開口部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両の燃料タンク装置。 - 前記孔部は、前記底壁部において前記レベリングパイプの一端部を臨まない位置に配置される
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の燃料タンク装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2013201249A JP6319547B2 (ja) | 2013-09-27 | 2013-09-27 | 車両の燃料タンク装置 |
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Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
- 2013-09-27 JP JP2013201249A patent/JP6319547B2/ja active Active
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