JP5212269B2 - 廃水処理システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃水処理システム及び方法に関する。
石炭やバイオマスなど不純物の多い資源から合成ガスを製造する過程において、アンモニアやシアン等の揮発性の不純物を含む廃水が発生する。この廃水処理には主に微生物を利用する活性汚泥処理が用いられるが、廃水中に有毒物質であるアンモニアやシアン等が数百mg/Lという高濃度で含まれている場合、活性汚泥プロセスに大きな負荷を与える(微生物を死滅させて活性汚泥の失活を招く)という虞があるため、事前に廃水からアンモニアやシアン等の不純物を除去しておく必要がある。
例えば、廃水中に含まれる揮発性の不純物を除去するプロセスとしてストリッピング処理が知られている。このストリッピング処理とは、ストリッピング塔の塔上部に不純物を含む廃水を供給すると共に、空気や水蒸気等のストリッピングガスを塔下部に供給し、塔内の充填層で気液接触を起こして液相から気相に不純物を移動させることで不純物を除去するプロセスである。このようなストリッピング処理によって不純物除去を行う際、電離している分子は除去が困難であるため、pHを調整して遊離した状態に変える必要がある。なお、下記(1)式はアンモニアに関する電離式を示している。
NH(遊離状態)+HO ⇔ NH (電離状態)+OH …(1)
図2(a)は、25°Cの温度条件下におけるpHに対するアンモニア(NH)及びシアン(HCN)の遊離度を示している。この図に示すように、アンモニアは塩基性であるため、pHが高くなると遊離度も高くなり、pH=10以上の条件では遊離度は90%以上になる一方、pHが低くなると遊離度も低くなり、pH=8以下の条件では遊離度は10%以下になることがわかる。また、シアンはアンモニアと全く逆の特性となり、pH=8以下の条件では遊離度は90%以上になる一方、pH=11以上の条件では遊離度は10%以下になることがわかる。
図2(b)は、一定の気液比条件下(G/L=500)で各温度についてpHに対するアンモニアの除去率を示したものである。ここで、気液比とはストリッピング塔に供給するストリッピングガス量(G〔m/h〕)と廃水量(L〔m/h〕)との比である。この図に示すように、pHが高くなるとアンモニアの遊離度は高くなるため除去率も高くなることがわかる。また、図示は省略するが、pHに対するシアンの除去率はアンモニアと逆の特性となるため、pHが高くなるとシアンの遊離度は低くなり除去率も低くなる。なお、アンモニア及びシアンは揮発性なので温度が高くなる程、除去率は高くなる。
このようにストリッピング処理においてアンモニアの除去率とシアンの除去率とはトレードオフの関係にあるため、従来では、ストリッピング処理前に廃水中に水酸化ナトリウム等のアルカリ剤を添加してpHが高くなるように(pH=10.5〜11)調整しておき、ストリッピング処理によって高pH条件下でアンモニアを優先的に除去し、残ったシアンは後工程でオゾン処理等によって除去していた。
特開2007−185579号公報
上記のように、アンモニアとシアンのような性質の異なる複数の不純物を廃水から除去する場合、通常のストリッピング処理だけでは完全な不純物除去が困難であるため、複数のプロセスを併用する必要があり、処理工程やコストの増加を招くという問題があった。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、処理工程やコストの増加を招くことなく、廃水中に含まれる不純物を除去することが可能な廃水処理システム及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る廃水処理システムは、廃水中に含まれる不純物をストリッピング処理によって除去するストリッピング装置を備える廃水処理システムであって、前記廃水中に含まれる不純物の成分毎に濃度分析を行う濃度分析装置と、前記濃度分析の結果に基づいて前記ストリッピング装置に供給する廃水のpHを調整するpH調整装置とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理システムにおいて、前記pH調整装置は、前記不純物の成分の内、他の成分より濃度の高い成分の遊離度が前記他の成分と比べて高くなるように前記廃水のpHを調整することを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理システムにおいて、前記pH調整装置は、前記不純物の成分の各々の濃度が同等と看做せる範囲内に収まっている場合、前記不純物の成分の各々の遊離度が一定範囲内に収まるように前記廃水のpHを調整することを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理システムは、前記濃度分析の結果と前記廃水のpHとに基づいて前記ストリッピング装置の運転条件を制御する運転制御装置をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理システムは、前記ストリッピング装置に供給する廃水量を調整する水量調整装置と、前記ストリッピング装置に供給するストリッピングガス量を調整するガス量調整装置とをさらに備え、前記運転制御装置は、前記濃度分析の結果と前記廃水のpHとに基づいて前記水量調整装置及び前記ガス量調整装置を制御することで、前記ストリッピング装置の運転条件として前記ストリッピングガス量と前記廃水量との比である気液比を制御することを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理システムは、前記ストリッピング処理後に前記ストリッピング装置から得られる処理水を活性汚泥処理する活性汚泥処理装置をさらに備えることを特徴とする。
一方、本発明に係る廃水処理方法は、ストリッピング装置を用いて廃水中に含まれる不純物をストリッピング処理によって除去する廃水処理方法であって、前記廃水中に含まれる不純物の成分毎に行った濃度分析の結果に基づいて前記ストリッピング装置に供給する廃水のpHを調整することを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理方法は、前記不純物の成分の内、他の成分より濃度の高い成分の遊離度が前記他の成分と比べて高くなるように前記廃水のpHを調整することを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理方法は、前記不純物の成分の各々の濃度が同等と看做せる範囲内に収まっている場合、前記不純物の成分の各々の遊離度が一定範囲内に収まるように前記廃水のpHを調整することを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理方法は、前記濃度分析の結果と前記廃水のpHとに基づいて前記ストリッピング装置の運転条件を制御することを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理方法は、前記ストリッピング装置の運転条件として前記ストリッピング装置に供給するストリッピングガス量と廃水量との比である気液比を制御することを特徴とする。
また、本発明に係る廃水処理方法は、前記ストリッピング処理後に得られる処理水を活性汚泥処理することを特徴とする。
本発明によれば、ストリッピング処理のみで例えばアンモニアとシアンのような性質の異なる複数の不純物を廃水から除去することができるため、従来のように不純物除去のために複数のプロセスを併用する必要はない。つまり、本発明によれば、処理工程やコストの増加を招くことなく、廃水中に含まれる不純物を除去することの可能な廃水処理システム及び方法を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る廃水処理システム1のブロック図である。 廃水のpHと廃水に含まれるアンモニア及びシアンの遊離度との関係、及び廃水のpHとストリッピング処理によるアンモニアの除去率との関係を示す図である。 各pHの値について入口アンモニア濃度比と必要気液比との対応関係を示すデータの一例である。 一定のpH条件下におけるストリッピング塔18の気液比とストリッピング処理によるアンモニアの除去率との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る廃水処理システム1のシステム構成を示すブロック図である。本実施形態に係る廃水処理システム1は、例えば石炭やバイオマスなどの資源から合成ガスを製造する化学プラントにおいて発生する、アンモニアやシアン等の揮発性の不純物を含む廃水を処理するシステムであり、具体的にはその廃水を活性汚泥処理する前に、活性汚泥の失活を防ぐために廃水からアンモニア及びシアン等の不純物を除去する機能を備えている。
このような廃水処理システム1は、図1に示すように、廃水バッファ槽11と、濃度分析装置12と、pH計13と、pH調整装置14と、水量調整装置15と、ガス量調整装置16と、運転制御装置17と、ストリッピング塔(ストリッピング装置)18と、活性汚泥処理槽(活性汚泥処理装置)19とから構成されている。
廃水バッファ槽11は、不図示のパイプラインを介して前工程から供給される廃水を一時的に貯留(バッファリング)する槽であり、後述のpH調整装置14によってpH調整された廃水を所定のタイミングで水量調整装置15に供給する。なお、この廃水バッファ槽11は、pH調整された廃水を所定のタイミングで水量調整装置15に供給するために廃水を汲み上げるポンプ等(図示省略)を備えている。
濃度分析装置12は、廃水バッファ槽11に供給される廃水中に含まれる不純物の成分毎に濃度分析を行い、その濃度分析結果を示す電気信号をpH調整装置14及び運転制御装置17に出力する。つまり、この濃度分析装置12は、廃水中に含まれる不純物であるアンモニア及びシアンのそれぞれについて濃度分析を行う。pH計13は、廃水バッファ槽11に貯留されている廃水のpHを計測し、そのpH計測結果を示す電気信号をpH調整装置14に出力する。
pH調整装置14は、濃度分析装置12から入力される電気信号(つまり廃水中に含まれるアンモニア及びシアンの濃度分析結果)と、pH計13から入力される電気信号(つまり廃水バッファ槽11に貯留されている廃水のpH計測結果)とに基づいて、廃水バッファ槽11に貯留されている廃水のpHを調整する。
具体的には、このpH調整装置14は、廃水中に含まれるアンモニア及びシアンの濃度分析結果を基にストリッピング塔18に供給する廃水のpHを決定し、その決定したpHとなるようにpH計13から得られるpH計測結果をモニターしつつ、pH調整剤を廃水バッファ槽11に供給する。例えば、廃水バッファ槽11に貯留されている廃水のpHをアルカリ性に調整する場合にはpH調整剤として水酸化ナトリウム等のアルカリ性剤を添加すれば良く、また、酸性に調整する場合にはクエン酸等の酸性剤を添加すれば良い。なお、このpH調整装置14は、ストリッピング塔18に供給する廃水のpH決定結果を示す電気信号を運転制御装置17に出力する。
水量調整装置15は、運転制御装置17による制御の下、廃水バッファ槽11から供給される廃水(pH調整済みの廃水)の水量を調整し、その水量調整後の廃水をストリッピング塔18の塔上部に供給する。ガス量調整装置16は、運転制御装置17による制御の下、不図示のストリッピングガス供給源から供給されるストリッピングガス(例えば、空気又は水蒸気など)のガス量を調整し、そのガス量調整後のストリッピングガスをストリッピング塔18の塔下部に供給する。これら水量調整装置15及びガス量調整装置16としては、例えば運転制御装置17から出力される弁開度指示信号に応じて弁開度が制御される電磁バルブを用いることができる。
運転制御装置17は、濃度分析装置12から入力される電気信号(つまり廃水中に含まれるアンモニア及びシアンの濃度分析結果)と、pH調整装置14から入力される電気信号(つまりストリッピング塔18に供給する廃水のpH決定結果)とに基づいてストリッピング塔18の運転条件を制御する。具体的には、この運転制御装置17は、水量調整装置15及びガス量調整装置16を制御することで、ストリッピング塔18に供給するストリッピングガス量(G)と廃水量(L)との比(気液比:G/L)を制御する。
ストリッピング塔18は、廃水中に含まれる揮発性の不純物(アンモニア及びシアン)をストリッピング処理によって除去する装置であり、塔内にはラシヒリングやレッシングリングなどの充填材や格子、波板、多孔板などが多数充填されている。このストリッピング塔18の塔上部から内部に導入された廃水は塔下部へ向かって下降し、一方、塔下部から内部に導入されたストリッピングガスは塔上部へ向かって上昇する。これら廃水とストリッピンガスは、ストリッピング塔18内の充填層で気液接触を起こし、これにより液相から気相に不純物が移動し、不純物を含むガスが塔頂部から排出される。一方、不純物が除去された廃水(以下、ストリッピング処理水と称す)はストリッピング塔18の塔底部に溜まり、バルブ等の開閉によって後段の活性汚泥処理槽19に送られる。
活性汚泥処理槽19は、ストリッピング塔18から送られるストリッピング処理水(不純物が除去された廃水)を活性汚泥処理によって浄化し、その活性汚泥処理後に得られる活性汚泥処理水を外部に排出する。
次に、上記のように構成された本実施形態に係る廃水処理システム1の廃水処理動作について詳細に説明する。
まず、不図示のパイプラインを介して前工程から供給された廃水は、廃水バッファ槽11に一時的に貯留される。この時、濃度分析装置12は、廃水バッファ槽11に供給される廃水中に含まれる不純物であるアンモニア及びシアンのそれぞれについて濃度分析を行い、その濃度分析結果を示す電気信号をpH調整装置14及び運転制御装置17に出力する。また、pH計13は、廃水バッファ槽11に貯留されている廃水のpHを計測し、そのpH計測結果を示す電気信号をpH調整装置14に出力する。
ここで、pH調整装置14は、廃水中に含まれるアンモニア及びシアンの濃度分析結果を基にストリッピング塔18に供給する廃水のpHを決定する。すなわち、図2を用いて説明したように、廃水のpHに対してアンモニアの除去率とシアンの除去率とはトレードオフの関係にあるため、ストリッピング処理によってアンモニアとシアンの両方を最も効率良く除去することが可能なpHを決定する。
具体的には、アンモニアとシアンの濃度が同等と看做せる範囲内に収まっている場合、アンモニア及びシアンの遊離度が一定範囲内に収まるように廃水のpHを決定する。例えば、図2(a)に示すように、アンモニアとシアンの濃度が同等と看做せる範囲内に収まっている場合には、アンモニア及びシアンの遊離度が40〜60%の範囲内で収まるように廃水のpHを9〜9.5の範囲内で決定する。より好ましくは、アンモニアとシアンの遊離度の交点(遊離度:約50%)に対応するpHの値とする。これにより、アンモニアとシアンの遊離度をほぼ同程度にすることができ、ストリッピング処理によってアンモニアとシアンの両方を最も効率良く除去することが可能となる。
また、シアンよりアンモニアの濃度が高い場合には、アンモニアの遊離度がシアンと比べて高くなるように廃水のpHを決定する(例えば廃水のpHを10以上の高い値に決定する)ことにより、濃度の高いアンモニアの除去率を向上させる。この場合、シアンの除去率は低下するが、シアンの濃度は低いため、低い除去率でもシアンの除去性能に大きな影響はなく、結果、アンモニアとシアンの両方を最も効率良く除去することが可能となる。
このようにpH調整装置14は、ストリッピング塔18に供給する廃水のpHを決定すると、その決定したpHとなるようにpH計13から得られるpH計測結果をモニターしつつ、pH調整剤を廃水バッファ槽11に供給すると共に、pH決定結果を示す電気信号を運転制御装置17に出力する。これにより、廃水バッファ槽11に貯留されている廃水のpHは、pH調整装置14によって決定されたpHと同じ値となる。そして、廃水バッファ槽11は、備え付けのポンプによってpH調整された廃水を汲み上げ、所定のタイミングで水量調整装置15に供給する。
そして、運転制御装置17は、濃度分析装置12から入力される電気信号(つまり廃水中に含まれるアンモニア及びシアンの濃度分析結果)と、pH調整装置14から入力される電気信号(つまりストリッピング塔18に供給する廃水のpH決定結果)とに基づいて、水量調整装置15及びガス量調整装置16を制御することで、ストリッピング塔18の気液比(G/L)を制御する。具体的には、この運転制御装置17は、図3に示すような、各pHの値について入口アンモニア濃度比と必要気液比との対応関係を示すデータを予め記憶しており、このデータを基に上記の濃度分析結果及びpH決定結果に応じた必要気液比を求め、その求めた必要気液比と一致するようにストリッピング塔18の気液比を制御する。
図3からわかるように、運転制御装置17は、ストリッピング塔18に供給する廃水のpHが低い程、ストリッピング塔18の気液比が高くなるように制御する。つまり、運転制御装置17は、水量調整装置15を制御してストリッピング塔18に供給される廃水量を一定に維持する一方、ガス量調整装置16を制御してストリッピング塔18に供給されるストリッピングガス量を増大させることで気液比を高くする。これは、図4に示すように、一定のpH条件下(図3ではpH=9)では、ストリッピング塔18の気液比が高くなる程、アンモニアの除去率も高くなるため、ストリッピング塔18に供給する廃水のpHが低い場合(アンモニアの遊離度が低い場合)であっても、アンモニアの除去率の向上を図ることが可能になるためである。
上記のような廃水のpH調整及びストリッピング塔18の気液比制御により、ストリッピング塔18におけるストリッピング処理によって廃水に含まれるアンモニア及びシアンの両方が効果的に除去されるため、ストリッピング塔18から活性汚泥処理槽19に送られるストリッピング処理水のアンモニア及びシアン含有量が大幅に低減することになる。つまり、活性汚泥処理槽19において、活性汚泥の失活(微生物の死滅)を招くことなく、ストリッピング処理水の活性汚泥処理を行うことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る廃水処理システム1によれば、廃水中に含まれるアンモニアとシアンのような性質の異なる不純物をストリッピング処理のみで除去することができるため、従来のように不純物除去のための複数のプロセスを併用する必要がなくなり、処理工程やコストの増加を招くという問題を解決することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、以下のような変形例が挙げられる。
(1)上記実施形態では、廃水中に含まれる不純物の成分としてアンモニア及びシアンを想定して説明したが、これらのように性質の異なる(言い換えれば除去率がトレードオフの関係にある)成分を有する不純物を含む廃水であれば、本発明を適用することが可能である。
(2)上記実施形態では、廃水中に含まれるアンモニア及びシアンの濃度分析結果と、ストリッピング塔18に供給する廃水のpH決定結果とに基づいて、ストリッピング塔18の運転条件(気液比)を制御する場合を例示したが、必ずしも運転条件を制御する必要はなく、常に運転条件を一定としても良い。但し、不純物除去性能の向上を図る観点から運転条件を制御する方が好ましい。
1…廃水処理システム、11…廃水バッファ槽、12…濃度分析装置、13…pH計、14…pH調整装置、15…水量調整装置、16…ガス量調整装置、17…運転制御装置、18…ストリッピング塔、19…活性汚泥処理槽

Claims (12)

  1. 廃水中に含まれると共に遊離度が高いpHが異なる複数の成分を含む不純物をストリッピング処理によって除去するストリッピング装置を備える廃水処理システムであって、
    前記廃水中に含まれる不純物の成分毎に濃度分析を行う濃度分析装置と、
    前記濃度分析の結果に基づいて前記ストリッピング装置に供給する廃水のpHを調整するpH調整装置と、
    を備えることを特徴とする廃水処理システム。
  2. 前記pH調整装置は、前記不純物の成分の内、他の成分より濃度の高い成分の遊離度が前記他の成分と比べて高くなるように前記廃水のpHを調整することを特徴とする請求項1記載の廃水処理システム。
  3. 前記pH調整装置は、前記不純物の各成分の濃度が同等と看做せる範囲内に収まっている場合、前記不純物の各成分の遊離度が一定範囲内に収まるように前記廃水のpHを調整することを特徴とする請求項1記載の廃水処理システム。
  4. 前記濃度分析の結果と前記廃水のpHとに基づいて前記ストリッピング装置の運転条件を制御する運転制御装置をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の廃水処理システム。
  5. 前記ストリッピング装置に供給する廃水量を調整する水量調整装置と、
    前記ストリッピング装置に供給するストリッピングガス量を調整するガス量調整装置と、
    をさらに備え、
    前記運転制御装置は、前記濃度分析の結果と前記廃水のpHとに基づいて前記水量調整装置及び前記ガス量調整装置を制御することで、前記ストリッピング装置の運転条件として前記ストリッピングガス量と前記廃水量との比である気液比を制御することを特徴とする請求項4記載の廃水処理システム。
  6. 前記ストリッピング処理後に前記ストリッピング装置から得られる処理水を活性汚泥処理する活性汚泥処理装置をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の廃水処理システム。
  7. ストリッピング装置を用いて廃水中に含まれると共に遊離度が高いpHが異なる複数の成分を含む不純物をストリッピング処理によって除去する廃水処理方法であって、
    前記廃水中に含まれる不純物の成分毎に行った濃度分析の結果に基づいて前記ストリッピング装置に供給する廃水のpHを調整することを特徴とする廃水処理方法。
  8. 前記不純物の成分の内、他の成分より濃度の高い成分の遊離度が前記他の成分と比べて高くなるように前記廃水のpHを調整することを特徴とする請求項7記載の廃水処理方法。
  9. 前記不純物の各成分の濃度が同等と看做せる範囲内に収まっている場合、前記不純物の各成分の遊離度が一定範囲内に収まるように前記廃水のpHを調整することを特徴とする請求項7記載の廃水処理方法。
  10. 前記濃度分析の結果と前記廃水のpHとに基づいて前記ストリッピング装置の運転条件を制御することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の廃水処理方法。
  11. 前記ストリッピング装置の運転条件として前記ストリッピング装置に供給するストリッピングガス量と廃水量との比である気液比を制御することを特徴とする請求項10記載の廃水処理方法。
  12. 前記ストリッピング処理後に得られる処理水を活性汚泥処理することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の廃水処理方法。
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