JP5212022B2 - 固体撮像装置、撮像装置、画素駆動電圧適正化装置、画素駆動電圧適正化方法 - Google Patents

固体撮像装置、撮像装置、画素駆動電圧適正化装置、画素駆動電圧適正化方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像装置、撮像装置、画素駆動電圧適正化装置、画素駆動電圧適正化方法に関する。より詳細には、それぞれ異なる複数の転送駆動電圧レベルで電荷転送を順次行なう固体撮像装置における、転送駆動電圧レベルを適正値に設定する仕組みに関する。
光や放射線などの外部から入力される電磁波に対して感応性をする電荷生成部(フォトダイオードなどのいわゆるセンサ部)で信号電荷を検出し、その検出した信号電荷の量に応じた電気信号(画素信号)に基づき画像を取得する半導体装置(特に固体撮像装置と称される)が様々な分野で使われている。
たとえば、ビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの映像機器の分野では、物理量のうちの光(電磁波の一例)を検知するCCD(Charge Coupled Device )型あるいはMOS(Metal Oxide Semiconductor )やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor )型の固体撮像装置が使われている。
また、固体撮像装置の中には、電荷生成部で生成された信号電荷に応じた画素信号を生成する画素信号生成部に増幅用の駆動トランジスタを有する増幅型固体撮像素子(APS;Active Pixel Sensor /ゲインセルともいわれる)構成の画素を備えた増幅型固体撮像装置がある。たとえば、CMOS型固体撮像装置の多くはそのような構成をなしている。
このような増幅型固体撮像装置において画素信号を外部に読み出すには、複数の単位画素が配列されている画素部に対してアドレス制御をし、個々の単位画素からの信号を選択して読み出すようにしている。つまり、増幅型固体撮像装置は、アドレス制御型の固体撮像装置の一例である。
固体撮像装置は、様々な環境条件下で使用されるので、電荷生成部への電磁波の入力レベル範囲が広い。たとえば、昼間の野外撮影の場合には入射光量が極めて多い環境下での用途となり、この場合、高輝度側の被写体が飽和することなく良好な画像を得ることが求められる。一方、夜間の野外撮影の場合には入射光量が極めて少ない環境下での用途となり、この場合、低輝度側の被写体がノイズに埋もれることなくS/Nの良好な画像を得ることが求められる。また、室内から窓際の人物を撮影する場合のように、背景に高輝度の被写体がある条件下で相対的に暗い被写体を撮像する場合、つまり明るい被写体と暗い被写体が混在するコントラストの高い撮影シーンでは、低輝度側の人物から高輝度側の窓の景色までと言ったダイナミックレンジの広い画像を得ることが求められる。
ダイナミックレンジの広い画像を得るには、電磁波の入力レベルが低い画素では長い電荷蓄積時間にして高S/Nを実現し、電磁波の入力レベルが高い画素では飽和を回避することが求められる。このような要求に沿った仕組みとしては、たとえば特許文献1,2に記載の仕組みがある。何れも、電荷生成部の信号電荷を読み出す電荷転送部(転送ゲート、転送トランジスタ、読出選択用トランジスタ)の制御電圧として通常の完全転送レベルに至らない程度の電圧(中間電圧と称する)も使用し、信号電荷の読出しを複数回行なう仕組みを採っている。
特開2001−189893号公報 特開2007−151069号公報
これらの仕組みでは、中間電圧で電荷転送部を駆動する中間転送を行ない、その後に通常電圧で電荷転送部を駆動する完全転送を行なう。電磁波の入力レベルが低いときには、一定期間に電荷生成部で生成された信号電荷が中間転送により画素信号生成部側に捨てられることはなく、その後の期間においてさらに電荷生成部で生成された信号電荷と合わせて完全転送することで、長い電荷蓄積時間にして高S/Nを実現する。電磁波の入力レベルが高いときには、一定期間に電荷生成部で生成された信号電荷の一部を中間転送により画素信号生成部側に捨てることにより電荷生成部の飽和を制限し、その後の期間において電荷生成部で生成された信号電荷と中間転送で掃き捨てられずに残っている信号電荷の合成分を完全転送する。
画素信号生成部側の回路構成や駆動タイミング次第であるが、中間転送による画素信号と完全転送による画素信号を別々に読み出す手法を採ることもできるし、画素信号生成部側に電荷蓄積部を備えている画素回路構成の場合であれば、中間転送による信号電荷に完全転送による信号電荷を加算した状態で画素信号を読み出す手法を採ることもできる。前者の場合、中間転送により取得される画素信号と、完全転送により得られる画素信号を加算処理することで最終的な画素信号を取得することになる。
しかしながら、詳細は実施形態にて説明するが、本願発明者の実験によれば、特許文献1,2の仕組みにおける中間転送時の中間電圧の設定値によっては、大幅にノイズを発生させてしまう条件があることが分かった。特許文献1,2には、この点についての記述が無い。本願発明者は、この現象を探索したところ、ノイズを発生させないための中間電圧の適正な設定条件は、デバイス(固体撮像装置)ごとに異なり、また、環境条件(とくに温度)の影響を受けると言うことが分かった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電荷転送部の転送駆動電圧レベルを複数種類使って複数回信号電荷を読み出す方式を採ることで小信号から大信号までS/Nが良好で飽和せずに良好な画像を得ることができるとともに、転送駆動電圧レベルの設定を確実に適正に行なうことができる仕組みを提供することを目的とする。
詳細は実施形態にて説明するが、本願発明者の実験とその実験結果に基づく考察によれば、中間転送後の電荷蓄積を経た後の完全転送で読み出される完全転送電荷量が破綻を来たし情報欠落を起すとノイズを発生させ、この情報欠落がなければ中間電圧の設定は適正でありノイズを発生させないことを見出した。電荷転送部の転送駆動電圧レベルを複数種類使って複数回信号電荷を読み出す方式では、中間転送電荷量に基づく画素信号と完全転送電荷量に基づく画素信号との合成により画像を形成する。ノイズを発生させる条件は、合成すべき中間転送電荷量と完全転送電荷量のうち、完全転送電荷量が情報欠落している場合である。本願発明者は、情報欠落を起す現象を解明したところ、飽和電荷量のレベルだけでなく、中間転送後に電荷生成部に保持される中間電圧保持電荷量に左右されることを見出した。
本発明は、この点に着目してなされたものであり、完全転送電荷量が破綻を来たさないようにすることのできる中間電圧保持電荷量を期待値とし、実際の飽和電荷量と実際の中間電圧保持電荷量を特定し、実際の中間電圧保持電荷量が中間電圧保持電荷量の期待値となるように中間電圧のレベルを設定することにした。
このため、本発明の仕組みにおいては先ず、電荷生成部が飽和しているときの飽和電荷量に基づく画素信号と、転送駆動電圧レベルが電荷生成部の飽和電荷量を完全に信号出力部側に転送し得る完全転送レベルと電荷転送部をオフさせるオフレベルの間のレベルにある状態で電荷生成部に保持される中間電圧保持電荷量に基づく画素信号を、それぞれ固体撮像装置から取得する。そして、各画素信号に基づいて判定の指標値を求め、この指標値と中間電圧保持電荷量の期待値とを比較し、実際の中間電圧保持電荷量が中間電圧保持電荷量の期待値となるように中間電圧のレベルを設定する。
本発明の一態様によれば、転送駆動電圧レベルの内の中間転送用の電圧レベルの設定(中間電圧の設定)を、デバイスごとや使用環境ごとに適正化する仕組みを採ることができる。デバイスごとに、飽和電荷量と中間電圧保持電荷量を特定し、その結果に基づき中間電圧を適正なレベルに設定するので、デバイスや使用環境に左右されず、中間電圧の設定を理論値に近づけ、画質の破綻が生じないことを保証することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。各機能要素について実施形態別に区別する際には、A,B,C,…などのように大文字の英語の参照子を付して記載することがあり、特に区別しないで説明する際にはこの参照子を割愛して記載する。図面においても同様である。
なお、以下においては、X−Yアドレス型の固体撮像装置の一例である、CMOS固体撮像装置をデバイスとして使用した場合を例に説明する。また、特に断りのない限り、CMOS固体撮像装置は、全ての単位画素がNMOS(nチャネル型のMOS)よりなり、信号電荷は負電荷(電子)であるものとして説明する。ただしこれは一例であって、対象となるデバイスはMOS型の固体撮像装置に限らないし、単位画素がPMOS(pチャネル型のMOS)で構成されていてもよいし、信号電荷は正電荷(正孔・ホール)であってもよい。光や放射線などの外部から入力される電磁波に対して感応性をする電荷生成部とこの電荷生成部から信号電荷を読み出す電荷転送部を備えている物理量分布検知用の半導体装置の全てに、後述する全ての実施形態が同様に適用できる。
<固体撮像装置:基本構成>
図1は、本発明に係る固体撮像装置の一実施形態であるCMOS型の固体撮像装置(CMOSイメージセンサ)の基本構成図である。
固体撮像装置1は、複数個の単位画素3が2次元マトリクス状に配列された画素アレイ部10を有する。固体撮像装置1は、たとえばR,G,Bの色フィルタがベイヤー配列とされている色分解(色分離)フィルタを使用することで、画素アレイ部10をカラー撮像対応にすることができる。
図1では、簡単のため行および列の一部を省略して示しているが、現実には、各行や各列には、数十から数千の単位画素3が配置される。後述するように、単位画素3は検知部の一例である受光素子(電荷生成部)としてのフォトダイオードの他にたとえば、電荷転送用やリセット用や増幅用などの3個あるいは4個のトランジスタを有する画素内アンプを有する。単位画素3からは、列ごとに垂直信号線19を介して画素信号Vxが出力される。画素信号Vxは、リセットレベルSrst (P相成分)と信号レベルSsig (D相成分)を含む。
固体撮像装置1はさらに、CDS(Correlated Double Sampling;相関2重サンプリング)処理機能やデジタル変換機能をなすAD変換部250が列並列に設けられているカラムAD変換部26を有する。“列並列”とは、垂直列の垂直信号線19(列信号線の一例)に対して実質的に並列に複数のCDS処理機能部やデジタル変換部(AD変換部)などが設けられていることを意味する。このような読出方式をカラム読出方式と称する。
固体撮像装置1はさらに、駆動制御部7、単位画素3に画素信号読出用の動作電流(読出電流)を供給する読出電流源部24と、カラムAD変換部26にAD変換用の参照信号SLP_ADC を供給する参照信号生成部27と、出力部28を備えている。
駆動制御部7は、画素アレイ部10の信号を順次読み出すための制御回路機能の実現のため水平走査部12(列走査回路)、垂直走査部14(行走査回路)、および通信・タイミング制御部20を備えている。
水平走査部12は、列アドレスや列走査を制御する水平アドレス設定部12aや水平駆動部12bなどを有する。垂直走査部14は、行アドレスや行走査を制御する垂直アドレス設定部14aや垂直駆動部14bなどを有する。水平走査部12や垂直走査部14は、通信・タイミング制御部20から与えられる制御信号CN1,CN2に応答して行・列の選択動作(走査)を開始する。
通信・タイミング制御部20は、端子5aを介して入力されるマスタークロックCLK0に同期したクロックをデバイス内の各部(走査部12,14やカラムAD変換部26)に供給するタイミングジェネレータ(読出アドレス制御装置の一例)の機能ブロックを備える。さらに、端子5aを介して外部の主制御部から供給されるマスタークロックCLK0を受け取り、また端子5bを介して外部の主制御部から供給される動作モードなどを指令するデータを受け取り、さらに固体撮像装置1の情報を含むデータを外部の主制御部に出力する通信インタフェースの機能ブロックを備える。
たとえば、通信・タイミング制御部20は、内部クロックを生成するクロック変換部の機能を持つクロック変換部20aおよび通信機能や各部を制御する機能を持つシステム制御部20bなどを有する。クロック変換部20aは、端子5aを介して入力されるマスタークロックCLK0に基づき、マスタークロックCLK0よりも高速周波数のパルスを生成する逓倍回路を内蔵しており、カウントクロックCKcnt1やカウントクロックCKdac1などの内部クロックを生成する。
出力部28は、水平信号線18上の信号(デジタルデータではあるが小振幅)を検出するセンスアンプ28a(S・A)と、固体撮像装置1と外部とのインタフェース機能をなすインタフェース部28b(I/F部)を有する。インタフェース部28bの出力は出力端5cに接続されており、映像データが後段回路に出力される。出力部28はまた、センスアンプ28aとインタフェース部28bとの間に、各種のフレームメモリを用いないデジタル演算処理を行なうデジタル演算部29aを設けてもよい。また、固体撮像装置1の外部にフレームメモリを用いたデジタル演算処理を行なうデジタル演算部29bを設けてもよい。フレームメモリの有無で固体撮像装置1の内部か外部かを区別したのは、フレームメモリの回路規模を考慮したものである。固体撮像装置1に余裕があればデジタル演算部29aを、フレームメモリを用いたデジタル演算処理を行なうものとしてもよい。
本実施形態において、フレームメモリを用いたデジタル演算部29(29a,29b)は、特許文献2に記載の仕組みと同様に、複数回の中間転送によって得られた画素信号に基づき、高S/N化および広ダイナミックレンジ化の処理を行なう。
単位画素3は、行選択のための行制御線15を介して垂直走査部14と、また垂直信号線19を介してカラムAD変換部26の垂直列ごとに設けられているAD変換部250と、それぞれ接続されている。ここで、行制御線15は垂直走査部14から画素に入る配線全般を示す。
AD変換部250におけるAD変換方式としては、回路規模や処理速度(高速化)や分解能などの観点から様々な方式が考えられているが、一例として、参照信号比較型、スロープ積分型、あるいはランプ信号比較型などとも称されるAD変換方式を採用する。参照信号比較型のAD変換に当たっては、変換開始(比較処理の開始)から変換終了(比較処理の終了)までの時間に基づいてカウント動作有効期間を決定し、その期間を示すカウントイネーブル信号ENに基づきアナログの処理対象信号をデジタルデータに変換する。
このため、参照信号生成部27は、DA変換部270(DAC;Digital Analog Converter)を有し、通信・タイミング制御部20からの制御データCN4で示される初期値からカウントクロックCKdac1に同期して、制御データCN4で示される傾き(変化率)の参照信号SLP_ADC を生成する。カウントクロックCKdac1はカウンタ部254用のカウントクロックCKcnt1と同一にしてもよい。
AD変換部250は、比較部252(COMP)と、アップカウントモードとダウンカウントモードを切替可能なカウンタ部254を備える。本例ではさらに、カウンタ部254の後段に、データ記憶部256を備える。比較部252は、参照信号生成部27で生成される参照信号SLP_ADC と、選択行の単位画素3から垂直信号線19(H1,H2,…,Hh)を経由し得られるアナログの画素信号Vxを比較する。カウンタ部254は、比較部252の比較出力Coと一定の関係を持つカウントイネーブル信号ENのアクティブ期間をカウントクロックCKcnt1でカウントし、カウント結果を保持する。
通信・タイミング制御部20から各AD変換部250のカウンタ部254には、カウンタ部254がP相・D相のカウント処理をダウンカウントモードで動作するのかアップカウントモードで動作するのかや、P相のカウント処理における初期値Dini の設定やリセット処理など、その他の制御情報を指示する制御信号CN5が入力されている。
比較部252の一方の入力端子(+)は、他の比較部252の入力端子(+)と共通に、参照信号生成部27で生成される参照信号SLP_ADC が入力され、他方の入力端子(−)には、それぞれ対応する垂直列の垂直信号線19が接続され、画素アレイ部10からの画素信号Vxが個々に入力される。
カウンタ部254のクロック端子には、他のカウンタ部254のクロック端子と共通に、通信・タイミング制御部20からカウントクロックCKcnt1が入力されている。データ記憶部256を設けない場合、カウンタ部254には、水平走査部12から制御線12cを介して制御パルスが入力される。カウンタ部254は、カウント結果を保持するラッチ機能を有しており、制御線12cを介しての制御パルスによる指示があるまでは、カウンタ出力値を保持する。
本実施形態では、AD変換部250にてCDS処理を完結させておくが、リセットレベルSrst のP相データと信号レベルSsig のD相データを個別に出力部28側に転送し、AD変換部250の後段のデジタル演算部でCDS処理を行なってもよい。本出願人は、AD変換部250にてAD変換とCDS処理を行なう参照信号比較型のAD変換方式を種々提案しており、それらも基本的には各実施形態で採用し得るものである。
水平走査部12や垂直走査部14などの駆動制御部7の各要素は、画素アレイ部10とともに、半導体集積回路製造技術と同様の技術を用いて単結晶シリコンなどの半導体領域に一体的に形成されたいわゆる1チップもの(同一の半導体基板上に設けられているもの)として、本実施形態の固体撮像装置1が構成される。
固体撮像装置1は、このように各部が半導体領域に一体的に形成された1チップとして形成された形態であってもよいし、図示を割愛するが、画素アレイ部10、駆動制御部7、カラムAD変換部26などの各種の信号処理部の他に、撮影レンズ、光学ローパスフィルタ、あるいは赤外光カットフィルタなどの光学系をも含む状態で、これらを纏めてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態としてもよい。
個々のAD変換部250の出力側は、たとえば、カウンタ部254の出力を水平信号線18に接続することができる。あるいは、図示のように、カウンタ部254の後段に、このカウンタ部254の保持したカウント結果を保持するラッチを具備したメモリ装置としてのデータ記憶部256を備える構成を採ることもできる。
データ記憶部256は、カウンタ部254から転送されたカウント値を保持・記憶する。データ記憶部256には、水平走査部12から制御線12cを介して制御パルスが入力される。データ記憶部256は、制御線12cを介しての制御パルスによる指示があるまでは、カウンタ部254から取り込んだカウント値を保持する。
水平走査部12は、カラムAD変換部26の各比較部252とカウンタ部254とが、それぞれが担当する処理を行なうのと並行して、各データ記憶部256が保持していたカウント値を読み出す読出走査部の機能を持つ。データ記憶部256の出力は、水平信号線18に接続されている。水平信号線18は、AD変換部250のビット幅分もしくはその2倍幅分(たとえば相補出力とするとき)の信号線を有し、それぞれの出力線に対応したセンスアンプ28aを有する出力部28に接続される。カウンタ部254、データ記憶部256、および水平信号線18はそれぞれ、nビットに対応した構成を採っている。
ここで、本実施形態の固体撮像装置1は、電源系統として、デジタル系統の電源とアナログ系統の電源の2つの電源系統を持って駆動される。固体撮像装置1が形成される半導体チップには、デジタル正電圧DVDD用、デジタルグランド電圧DVSS用、アナログ正電圧AVDD用、アナロググランド電圧AVSS用の各電源端子(図示せず)が設けられる。特に、本実施形態では、特許文献1,2と同様に、信号電荷の転送を行なう電荷転送部の駆動パルスの制御電圧レベルとして複数種類に対応する構成を備えている。
固体撮像装置1は、通信・タイミング制御部20からの電圧設定TSの指示に基づき各部に供給する電源電圧を生成する電源部300を備える。電源部300は、デジタル正電圧DVDDやアナログ正電圧AVDDを昇圧してデジタル正電圧DVDDwやアナログ正電圧AVDDwを生成する正電源302を有する。駆動制御部7や出力部28などの各要素の他に電源部300も、画素アレイ部10とともに、半導体集積回路製造技術と同様の技術を用いて単結晶シリコンなどの半導体領域に一体的に形成されたいわゆる1チップものとして固体撮像装置1が構成されている。
本実施形態では、正電源302によりデジタル正電圧DVDDやアナログ正電圧AVDDを昇圧することにより、固体撮像装置1(半導体チップ)の内部で別の電源電圧値を生成している。このような仕組みをとれば、半導体チップ外から供給される電源電圧値が単一でも、チップ内部で複数の電源電圧を作り出すことができる。
なお、ここでは、正電源302は、一例として、固体撮像装置1に内蔵される形態で示したが、これを画素アレイ部10や駆動制御部7などが形成される半導体領域とは別にしてもよい(後述する撮像装置8を参照)。
<画素アレイ部と垂直走査部のインタフェース>
図2は、垂直走査部14と画素アレイ部10とのインタフェースに着目して、本実施形態の固体撮像装置1を示した図である。
単位画素3は一例として、電荷生成部32の他に、それぞれ異なる機能をなす4個のトランジスタ(読出選択用トランジスタ34、リセットトランジスタ36、垂直選択用トランジスタ40、増幅用トランジスタ42)を基本素子として備える。読出選択用トランジスタ34は転送部を構成するスイッチトランジスタであり、リセットトランジスタ36はリセット部を構成するスイッチトランジスタである。読出選択用トランジスタ34、リセットトランジスタ36、増幅用トランジスタ42はフローティングディフュージョン38とともに画素信号生成部5(信号出力部)を構成する。そして、画素信号生成部5と垂直選択用トランジスタ40により、電荷生成部32で生成された信号電荷に対応する画素信号Vxを生成して出力する信号出力部6が構成される。各トランジスタ34,36,40,42を纏めて画素トランジスタとも称する。
転送部を構成する読出選択用トランジスタ34(転送トランジスタ・読出しトランジスタ)のゲートは、同一行の当該ゲートと共通に転送配線54に接続され、転送信号TRG で駆動される。初期化部を構成するリセットトランジスタ36のゲートは、同一行の当該ゲートと共通にリセット配線56に接続され、リセット信号RST で駆動される。垂直選択用トランジスタ40(セレクトトランジスタ)のゲートは、同一行の当該ゲートと共通に垂直選択線58に接続され、垂直選択信号VSELで駆動される。転送配線54、リセット配線56、および垂直選択線58が、図1の行制御線15である。
転送信号TRG 、リセット信号RST 、および垂直選択信号VSELは、一般的には、何れもアクティブH(ハイ;電源電圧レベル)、インアクティブL(ロー:基準レベル)の2値パルスが使用される。電源電圧レベルはたとえば3V程度とする。基準レベルは、たとえば、0.4〜0.7Vあるいは接地レベルの0Vとするが、場合によっては、一部あるいは全部のパルスについては、−1V程度の負電位とする。
フォトダイオードPDなどの受光素子DET で構成される検知部の一例である電荷生成部32は、受光素子DET の一端(アノード側)が低電位側の基準電位Vss(負電位:たとえば−1V程度)に接続され、他端(カソード側)が読出選択用トランジスタ34の入力端(典型的にはソース)に接続されている。なお、基準電位Vssは接地電位GND としてもよい。読出選択用トランジスタ34は、出力端(典型的にはドレイン)がリセットトランジスタ36とフローティングディフュージョン38と増幅用トランジスタ42とが接続される接続ノードに接続される。リセットトランジスタ36は、ソースがフローティングディフュージョン38に、ドレインがリセット電源Vrd(通常はアナログ用の画素電源Vddと共通にする)にそれぞれ接続される。
垂直選択用トランジスタ40は、一例として、ドレインが増幅用トランジスタ42のソースに、ソースが画素線51にそれぞれ接続され、ゲート(特に垂直選択ゲートSELVという)が垂直選択線58に接続されている。画素線51は、同一列の当該画素線51と共通に垂直信号線19に接続される。増幅用トランジスタ42は、ゲートがフローティングディフュージョン38に接続され、ドレインが画素電源Vddに、ソースは垂直選択用トランジスタ40を介して画素線51に接続され、さらに垂直信号線19に接続されるようになっている。なおこのような接続構成に限らず、垂直選択用トランジスタ40と増幅用トランジスタ42の配置を逆にして、垂直選択用トランジスタ40は、ドレインが画素電源Vddに、ソースが増幅用トランジスタ42のドレインに接続され、増幅用トランジスタ42のソースが画素線51に接続されるようにしてもよい。
垂直信号線19は、その一端がカラムAD変換部26側に延在するとともに、その経路において、読出電流源部24が接続される。読出電流制御部24は、その詳細は図示を割愛するが、各垂直列に対して負荷MOSトランジスタを有し、基準電流源部とトランジスタとの間でゲート同士が接続されカレントミラー回路を構成し、垂直信号線19に対し電流源として機能するようになっている。そして、増幅用トランジスタ42との間で、略一定の動作電流(読出電流)が供給されるソースフォロワ構成が採られるようになっている。
垂直走査部14には、電源電圧として、正電源302からデジタル正電圧DVDDwやアナログ正電圧AVDDwが正電源端子に供給される。また基準端子が基準電位(接地)に接続される。たとえば、垂直アドレス設定部14aは、一例として、デコーダを利用した構成となっている。垂直アドレス設定部14aは、正電源端子には正電源302からデジタル正電圧DVDD1もしくはアナログ正電圧AVDD1が供給され、基準端子が基準電位(接地:GND )に接続されている。
垂直駆動部14bは、各行の行制御線15(転送配線54、リセット配線56、垂直選択線58)のそれぞれに対して、レベルシフタ146(L/S)とドライバ148を有する。レベルシフタ146とドライバ148は、正電源端子が図示しない正電源302に接続される。
レベルシフタ146には、ハイレベルがデジタル正電圧DVDD1(もしくはアナログ正電圧AVDD1)で、ローレベルがGNDの入力パルス(転送パルスTRG ,リセットパルスRST ,垂直選択パルスVSEL)が、垂直アドレス設定部14aから供給される。そして、レベルシフタ146は、その入力パルスを、ハイレベルがアナログ正電圧AVDDwでローレベルがアナログ負電圧AVSS(接地電圧でもよい)のパルスに変換して出力する。レベルシフタ146によって電圧レベルが変換された各パルスは、ドライバ148を通って、単位画素3の対応するトランジスタ34,36,42のゲートに供給され、各トランジスタ34,36,42を駆動する。
本実施形態の固体撮像装置1における垂直駆動部14bでは、レベルシフタ146とドライバ148の各電源端子に供給される電圧は、以下の通りとなっている。先ず、リセットパルスRST 用のレベルシフタ146_1の正電源端子には、正電源302からアナログ正電圧AVDD2_1が供給される。転送パルスTRG 用のレベルシフタ146_2の正電源端子には、正電源302からアナログ正電圧AVDD2_2が供給される。垂直選択パルスVSEL用のレベルシフタ146_3の正電源端子には、正電源302からアナログ正電圧AVDD2_3が供給される。
リセットパルスRST 用のドライバ148_1の正電源端子には、正電源302からアナログ正電圧AVDD3_1が供給される。転送パルスTRG 用のドライバ148_2の正電源端子には、正電源302からアナログ正電圧AVDD3_2が供給される。垂直選択パルスVSEL用のドライバ148_3の正電源端子には、正電源302からアナログ正電圧AVDD3_3が供給される。レベルシフタ146とドライバ148の負電源端子は、リセットパルスRST 用、転送パルスTRG 用、垂直選択パルスVSEL用を区別せずに、全て共通にアナログ負電圧AVSS2(接地電位でもよい)を供給する。
垂直アドレス設定部14a用のデジタル正電圧DVDD1(もしくはアナログ正電圧AVDD1)、レベルシフタ146用のアナログ正電圧AVDD2_1,AVDD2_2,AVDD2_3,ドライバ148用のアナログ正電圧AVDD3_1,AVDD3_2,AVDD3_3の扱いは、たとえば、次のようにする。先ず垂直アドレス設定部14a用の正電源はデジタル用/アナログ用の何れでもよい。一方、垂直駆動部14b側では、少なくとも、転送パルスTRG 用のレベルシフタ146_2のアナログ正電圧AVDD2_2とドライバ148_2のアナログ正電圧AVDD3_2と、それ以外の駆動パルスとは独立にし、転送パルスTRG の駆動パルスレベルを多値化できるようにする。たとえば、AVDD2_1,AVDD2_3,AVDD3_1,AVDD3_3を共通にし、AVDD2_2,AVDD3_2を共通にする。もちろんこれは一例であり、前記の条件を満たす範囲で適宜変更が可能である。AVDD2_1,AVDD2_3,AVDD3_1,AVDD3_3並びにAVDD2_2,AVDD3_2の電圧レベルとしては、少なくともHレベル側を画素電源Vdd(=Vrd)のHレベル側と同じにする。
「転送パルスTRG の駆動パルスレベルを多値化」とは、電荷生成部32の飽和電荷量を完全に画素信号生成部5(フローティングディフュージョン38)側に転送し得る通常の完全転送を行なう電圧レベル(完全転送レベル)以外に、電荷転送部である読出選択用トランジスタ34をオフさせる電圧(本例ではLレベル)と完全転送レベルとの間の電圧(本例では完全転送レベルよりもレベルが低い電圧:中間電圧)を少なくとも1つ含むことを意味する。各レベルの何れを使用するかは駆動タイミングによって決めるが、少なくとも、中間電圧を使用した中間転送を行なってから完全転送を行なう。
正電源302は、中間電圧発生部312を具備している。図示しないが、正電源302は、単位画素3側の画素電源VddのHレベルと同じ電圧レベルの正電圧(通常電圧)を生成する機能部も備える。中間電圧発生部312は、転送信号TRG で読出選択用トランジスタ34を駆動するときの通常の転送駆動電圧レベル(AVDD2_2,AVDD3_2=VddのHレベル)よりも低い電圧(中間電圧)を生成する。中間電圧発生部312は、システム制御部20bからの電圧設定TSが入力されており、中間電圧を、この電圧設定TSに応じた電圧レベルに調整する。そして、正電源302は、中間電圧発生部312により電圧設定TSに基づき生成された中間電圧や通常電圧を駆動タイミングに合わせて切り替えて、垂直駆動部14bのレベルシフタ146_2とドライバ148_2に供給する。
読出選択用トランジスタ34のゲート電極を、転送駆動電圧レベルの異なる複数の転送パルスTRG で順次駆動し、順次転送される信号電荷に基づく画素信号を読み出す仕組み採る。これら読み出した信号電荷に基づく画素信号を、たとえばデジタル演算部29において、予め設定された飽和レベルでクリップし加算することで、低照度にて通常飽和レベルを狭めることなく線形かつ高S/Nでの信号取得が可能になるとともに、通常飽和レベル以上の入射光に対しても線形領域での良好なS/Nを実現しながらダイナミックレンジを拡大できる。多様な環境下での外光の変化に対して、低照度シーンにおいてS/Nの高い高画質な画像を取得することが可能になるとともに、高照度シーンにおいて飽和の少ない画像を線形応答による高画質で取得でき、さらに低照度と高照度の混在するコントラストの高いシーンにおいても、低照度部分では高S/Nを維持したまま高照度部分の飽和を回避することができる。
本実施形態では、「中間電圧」の設定を、デバイスごとや使用環境ごとに適正化する仕組みを採る。つまり、信号電荷の転送電圧を任意に可変できる仕組みを採るときに、デバイス自身で中間電圧の適正化を行なえる仕組みにする。これは、後述するように、中間転送時の中間電圧の設定値によっては大幅にノイズを発生させてしまう条件があり、その中間電圧の適正な設定条件は、デバイス(固体撮像装置)ごとに異なり、また、環境条件(とくに温度)の影響を受けると言うことが分かったことに基づく。
中間電圧を適正化する仕組みとしては、電荷生成部32の出力値を元に電圧値を変更するフィードバックループ構成を採る。電荷生成部32の出力値を元にするに当たっては、電荷生成部32が飽和しているときの電荷量(飽和電荷量)に基づく画素信号と、転送信号TRG の転送駆動電圧レベルが中間電圧にある状態で電荷生成部32に保持される電荷量、つまり中間転送後にも電荷生成部32に維持される電荷量(中間電圧保持電荷量)に基づく画素信号を元にする。本実施形態では、中間電圧保持電荷量に基づく画素信号を確実に取得するため、先ず、電荷生成部32を一旦飽和させておき、その後に中間転送を行ない、その後に完全転送を行なって中間電圧保持電荷量に対応する画素信号を取得する仕組みを採る。デバイスごとに、飽和電荷量と中間電圧保持電荷量を特定し、その結果に基づき中間電圧を適正なレベルに設定する仕組みを採ることで、デバイスや使用環境に左右されず、中間電圧の設定を理論値に近づけ、画質の破綻が生じないことを保証する。
電荷生成部32を飽和させるには、実際に照度の高い光を入射させ電荷生成部32による光電変換を使用する原理的な仕組みの他に、たとえば、電荷生成部32自体として飽和電荷量の異なるものを画素アレイ部10の一部に作り込む第1の仕組みや、駆動タイミングの工夫により電荷生成部32の電荷量を任意に制御する第2の仕組みを採ることもできる。第1の仕組みは通常の画素(電荷生成部32)とは異なる画素(電荷生成部32)を画素アレイ部10の一部に用意することで実現する。第2の仕組みにおいて「任意に制御する」とは、スイッチ部を利用して所定のタイミングで電荷生成部32を飽和させ得るような電圧を電荷生成部32に供給することを意味する。以下、本実施形態の仕組みについて、本実施形態の仕組みを考案するに至った経緯から順に説明する。
<検証実験>
図3〜図3Cは、中間転送を行なう仕組みにおける中間電圧の設定条件とノイズとの関係を調べた検証実験を説明する図である。ここで、図3は、中間電圧の設定値とノイズ量の関係を説明する図である。図3Aは、検証実験の中間転送と完全転送の駆動タイミングを説明する図である。図3Bは、複数種類の中間電圧の設定値において、中間転送と完全転送のそれぞれ得られる信号の合成出力を説明する図である。図3Cは、中間電圧の設定値の違いによる合成出力差を説明する図である。
[問題の発見]
中間転送を行なう仕組みにおいては、読出選択用トランジスタ34のゲート電極に複数の転送駆動電圧レベル(VDD2_2,AVDD3_2の電圧レベル)を持つ転送パルスTRG を順に供給して、中間転送と完全転送を順に行なう。この技術は、転送パルスTRG の転送駆動電圧レベル(制御電圧)の設定を以下のようにする。
1)基準になる露光時間において、飽和電子数Qs に達する入射光強度を仮定する。
2)転送パルスTRG を供給するタイミングにおける蓄積電子数Neを見積もる。
3)転送パルスTRG は蓄積電子数Neを保持する設定にする。
4)実際には数100mV低い電圧印加が望ましい。
この技術を用いて、転送パルスTRG の制御電圧レベルを変えた実験を行なった。制御電圧値によって中間転送されて得られる出力と、完全転送されて得られる出力を、加算処理してノイズを測定した。実験の一例として、制御電圧値を異なる2パターン得られた結果を、横軸を単位画素3からの画素信号電圧(出力電圧(a.u.))、縦軸をノイズ量(a.u.)として図3に示す。図3に示すように、設定電圧Aでは出力電圧の増加に対してノイズ量は緩やかに増加する特性を呈しているが、設定電圧Bでは、ある出力電圧の範囲で特異的にノイズ量が大幅に増えてしまっている。設定電圧Bで中間転送をした場合のように、制御電圧値の設定には大幅にノイズを発生させてしまう条件があることが分かった。
設定電圧によってこれほどのノイズ差が生じることは、特許文献1,2の記述では分からない。
[検証実験の説明]
検証実験の中間転送と完全転送の駆動タイミングを図3Aに示す。横軸は時間を示しており、完全転送のシャッタ時間(電荷蓄積時間)をTlsh 、完全転送の読出時刻をTl ,中間転送のシャッタ時間(電荷蓄積時間)をTssh 、中間転送の読出時刻をTs としている。縦軸は出力電子数(電荷量)を示しており、Qs は飽和電子数(飽和電荷量)、中間転送による保持電子数(中間保持電荷量)をQm、中間転送により読み出される電子数(中間転送電荷量)をQn、完全転送で読み出される電子数(完全転送電荷量)をQlとしている。
中間転送電荷量Qnと完全転送電荷量Qlの蓄積時間の比Tratio は、“Tratio =(Tl −Tlsh )/(Ts −Tssh )”であるため、完全転送電荷量Qlと中間転送電荷量Qnには“Ql=Tratio ×Qn”の関係がある。
[合成の説明]
時刻Tl における出力電子数は、完全転送電荷量Qlであり飽和電荷量Qs を超えた値を得ることができない。これに対して、完全転送電荷量Qlと中間転送電荷量Qnを合成することで、飽和電荷量Qs 以上の出力値が得られることになる。これが、中間転送を利用することによるダイナミックレンジ拡大の基本的な考え方である。
ここで、完全転送電荷量Qlと中間転送電荷量Qnを用いたデータをDm(=Ql+Qn)、Dl(=Qn×Tratio )とし、合成出力Dを条件によって次のようにした。
D(Dm≧Dl)=Dm
D(Dl<Dm)=Dl
合成出力Dについて、横軸を輝度(a.u.)として、設定電圧Aの場合の合成出力D_Aを図3B(1)に、設定電圧Bの場合の合成出力D_Bを図3B(2)に示す。
[実験の結果]
検証実験の制御電圧の違い(設定電圧A,B)による合成出力D_A,D_Bを1つに纏めて図3Cに示す。図3Cから分かるように、設定電圧Aの場合は輝度レベルに応じて合成出力D_Aが線形に変化しているが、設定電圧Bの場合は輝度レベルに対して合成出力D_Bが非線形に変化する領域が発生している。この非線形領域が発生する条件は、合成すべき中間転送電荷量Qnと完全転送電荷量Qlのうち、完全転送電荷量Qlが情報欠落している場合であり、発生する場所は、前述した実験結果のノイズ増加領域と一致している。
[情報欠落の条件]
次に、図3Cで示した実験結果における完全転送電荷量Qlの情報欠落条件を特定する。図3A〜図3Cで示す実験において、時刻Tssh の時点で中間保持電荷量Qmに達しており、かつ時刻Tl の時点で完全転送電荷量Qlが飽和電荷量Qs に達している場合である。このとき、完全転送電荷量Qlと中間保持電荷量Qmには、Ql=(Tl −Ts )/(Tssh −Tlsh )×Qm+Qm”の関係がある。この関係を完全転送電荷量Qlが飽和電荷量Qs に達しない領域で維持すれば、完全転送電荷量Qlの情報欠落を防ぐことができる。そのため、中間保持電荷量Qmの設定には情報欠落しない条件を満たす必要が存在する。その条件は、“Qm≧(Tssh −Tlsh )/(Tl −Ts +Tssh −Tlsh )×Qs ”となる。
[結論]
以上の結果を踏まえると、大量のデバイスに対してこの条件を満たす方法として、デバイスごとに制御電圧値を設定するのは非現実的であるため、全デバイスの設定条件を満たすように、制御電圧の設定にマージンを持たせることが考えられる。しかしながら、設定にマージンを持たせることは、デバイスごとの適正化が保証されていないことを意味する。また、デバイスの使用環境温度や動作電圧をある条件下で設定値を決めても、デバイスの使用環境が変わる場合がある。このような場合においても、最適であることを保証することが求められる。
このようなことから、デバイスごとに、転送パルスTRG の転送駆動電圧レベル(特に中間電圧レベル)の適正化を行なえる機構を設けておくことが望ましい。次に、このような仕組み(中間電圧設定適正化処理)の具体的な構成例について説明する。主な構成は、先にも述べたように、デバイスごとや使用環境ごとに読出し時に制御電圧値を変えて中間転送を行なう仕組みを採用する。この実現のため、システム制御部20bでは、電荷生成部32の出力データが正しいか否かを判定し、この判定結果に基づき電圧供給回路である電源部300を制御して、転送パルスTRG の転送駆動電圧レベル(制御電圧)における中間電圧の設定値を適正な範囲に設定する。全体として、フィードバックループを構成する。
<第1実施形態>
第1実施形態では、通常画素の電荷生成部32とは異なる飽和電荷量を呈する検査用の電荷生成部32を画素アレイ部10の一部に作り込む仕組みを採る。
図4および図4Aは、第1実施形態の中間電圧設定適正化処理を採るために、単位画素3の一部を加工する仕組みを説明する図である。ここで、図4は1画素分の画素構造を説明する断面模式図である。図4Aは、画素アレイ部10全体の構造を説明する平面図である。
露光時間が短くても飽和電荷量Qs を生み出す電荷生成部32を画素アレイ部10の一部に作り込む。光電変換以外の手段により電荷生成部32の蓄積電荷量を任意に制御する仕組みにする。このためには、たとえば図4に示すように、単位画素3の形状生成時に、通常の画素構造に対して(図4(1))、電荷生成部32(フォトダイオードPD)上に、電荷生成部32が飽和するように電荷注入を行なう部材(電荷注入層432と称する)を形成する(図4(2))と言う物理的な手法を採ることで容易に実現できる。電荷生成部32上に電荷注入層432が形成されていない単位画素3を通常画素3aと称し、電荷生成部32上に電荷注入層432が形成された単位画素3をキズあり画素3bと称する。
電荷生成部32の表面に電荷注入層432を形成することで、キズあり画素となり、露光とは無関係に電荷注入層432から電荷が注入されることで、露光時間が短くても飽和電荷量Qs に達し易くなる。
電荷注入層432としては、たとえば特開2008−016723号公報の段落9にて問題点と指摘している「金属シリサイド層により結晶欠陥に起因する接合リーク電流により画素信号にノイズを重畳させる」ことを積極的に利用するとよい。つまり、金属シリサイド層を電荷注入層432の一例として電荷生成部32の表面に配置することで、露光とは無関係な電荷注入を実現する。
特開2008−016723号公報の例をとると、本実施形態の電荷生成部32に対応するフォトダイオード110は、基板表面から順に、P型不純物領域115、N型不純物領域114を備えている。このN型不純物領域114の上に本実施形態の電荷注入層432に対応する金属シリサイド層124を形成すると、フォトダイオード110上に結晶欠陥に起因する結合リーク電流を増加させる構造が形成される。なお、P型不純物領域115は界面の欠陥からの白キズを抑える目的でN型不純物領域114上にあるので、P型不純物領域115もないものにするとよい。
図4(2)に示したキズあり画素3bを通常画素3aの一部分と置換適用させて画素アレイ部10に配置する。図4A(2)に示すように、画素アレイ部10に、電荷注入層432が形成されていない通常画素3aが配置された通常の領域(通常画素領域10a)の他に、電荷生成部32の表面に電荷注入層432を有するキズあり画素3bが配置された領域(キズあり画素領域10b)を設ける。キズあり画素3bは保持電荷測定画素として機能し、キズあり画素領域10bは保持電荷測定用領域として機能する。
キズあり画素領域10bは、通常の撮像に悪影響を与えないように、たとえば、画素アレイ部10の上部や下部の1〜数行分に配置する。画素アレイ部10の中央側の通常画素領域10aを特に有効撮像領域と称する。図4A(2)では、キズあり画素領域10bのさらに上部に通常画素領域10aを設けているが、この部分は必ずしも設けなくてもよい。
図5〜図5Bは、第1実施形態における画素駆動タイミングを説明する図である。ここで、図5は、通常画素領域10aとキズあり画素領域10bを識別する領域識別信号Txと画素アレイ部10との関係を説明する図である。図5Aは、領域識別信号TxがLレベルの期間に画素信号を読み出すときの動作を説明するタイミングチャートである。図5Bは、領域識別信号TxがHレベルの期間に画素信号を読み出すときの動作を説明するタイミングチャートである。
図5(1)に示すように、第1実施形態を適用しない場合、垂直同期信号XVS に同期した画素読出し信号Tprを使用して、その画素読出し信号TprのHレベル期間を画素信号を読み出す期間としている。一方、図5(2)に示すように、第1実施形態では、図4Aに示した通常画素領域10aとキズあり画素領域10bを識別する領域識別信号Txを使い、画素読出し信号TprがHレベルの期間内において、領域識別信号TxがHレベルの期間をキズあり画素領域10bの読出し期間にし、領域識別信号TxがLレベルの期間を通常画素領域10aの読出し期間にする。
図5Aに示すように、強い光量が照射されている飽和している通常画素3aからの通常の読出動作では、読出行の垂直選択信号VSELをアクティブHにし、リセット信号RST をアクティブHにしてリセットトランジスタ36をオンさせてフローティングディフュージョン38を電源電位AVDD2_2(=AVDD3_2)にリセットする。その後、転送信号TRG をアクティブHにして読出選択用トランジスタ34をオンさせて電荷生成部32の信号電荷をフローティングディフュージョン38に転送する。これにより、フローティングディフュージョン38の電圧が信号電荷量に応じて低下し、この信号電荷量に応じた電圧が画素信号として画素信号生成部5から垂直信号線19を介してAD変換部250側に伝達される。本例の場合、強い光量が照射されて、読み出し時に飽和している通常画素3aの電荷を示しており、読出し電子量は飽和電荷量Qs となる。
その後、垂直選択信号VSELをインアクティブLにし、リセット信号RST と転送信号TRG をともにアクティブHにして電荷生成部32やフローティングディフュージョン38をリセットしておく。その後は、光量に応じて信号電荷が電荷生成部32に蓄積される。
図5Bに示すように、領域識別信号TxがHレベルの期間では、転送パルスTRG の中間電圧レベルの適正化のために次のような駆動を行なう。領域識別信号TxがHレベルの期間では、キズあり画素領域10bのキズあり画素3bから画素信号を読み出すものであり、短蓄積時間で飽和に達するため、読み出し時には電荷生成部32は常に飽和電荷量Qs に達している。
基本的には領域識別信号TxがLレベルの期間と同じ駆動になっているが、リセット信号RST がアクティブHになる前に、中間転送期間Tmにて、垂直選択信号VSELをインアクティブLにした状態で、一度転送パルスTRG の転送駆動電圧レベルを中間電圧に設定して電荷生成部32からフローティングディフュージョン38への電荷転送を行なう点が異なる。中間転送を行なうことで、中間電圧に応じたそのキズあり画素3bの中間保持電荷量を超える過剰な電荷が電荷生成部32からフローティングディフュージョン38側に転送される。これにより、フローティングディフュージョン38の電位が低下する。
中間転送後に垂直選択信号VSELをアクティブHにすることで、中間保持電荷量を超える過剰な電荷に対応する電圧が画素信号として画素信号生成部5から垂直信号線19を介してAD変換部250側に伝達される。この信号レベルは実際には使用されない。
その後、リセット信号RST をアクティブHにしてリセットトランジスタ36をオンさせてフローティングディフュージョン38を電源電位AVDD2_2(=AVDD3_2)にリセットする。その後、転送信号TRG をアクティブH(通常電圧)にして読出選択用トランジスタ34をオンさせて電荷生成部32の信号電荷をフローティングディフュージョン38に転送する。つまり、電荷生成部32に残っている電子を完全転送で読み出す。これにより、フローティングディフュージョン38の電圧が、設定した中間電圧に対応する中間保持電荷量に応じて低下し、この中間保持電荷量に応じた電圧が画素信号として画素信号生成部5から垂直信号線19を介してAD変換部250側に伝達される。
図5Cは、第1実施形態において、垂直走査レートでの、キズあり画素3bの電荷生成部32の電荷量の遷移を説明する図である。図5Cに示すように、同じキズあり画素3bから画素信号を読み出す周期を1V(1垂直走査期間)とすると、1V後には、電荷生成部32の蓄積電荷量は再び飽和レベル(飽和電荷量Qs )になっている。
図6は、本実施形態において(第1実施形態に限らない)、デバイスごとに、転送パルスTRG の転送駆動電圧レベル(特に中間電圧レベル)の適正化を行なうためのフィードバックループの構成例を示す図である。第1実施形態の固体撮像装置1において、正電源302は、転送信号TRG の転送駆動電圧レベルとして、完全転送用の通常の電圧レベルとは異なる中間転送用の中間電圧を生成する中間電圧発生部312を有する。
正電源302全体として転送信号TRG 用の転送駆動電圧レベルに着目したとき、読出選択用トランジスタ34をオフさせる低レベル(接地レベル:Lレベル)と、画素電源であるVddの電圧レベルである通常転送用や完全転送用の高レベル(Hレベル)の他、LレベルHレベルとの間の中間的な電圧を生成する。そして、システム制御部20bの制御の元で、駆動タイミングに合わせて、AVDD2_2=AVDD3_2の電圧レベルを選択して垂直駆動部14bの転送パルスTRG 用のレベルシフタ146_2とドライバ148_2の正電源端子に供給する。
中間電圧発生部312が発生する中間電圧は、電荷生成部32に蓄積された電荷の一部を保持したまま、残りの蓄積電荷を部分的にフローティングディフュージョン38へ転送できる電圧である。特に本実施形態では、この中間電圧のレベルをデバイスごとに適正化する仕組みを持つ。システム制御部20bとデジタル演算部29aにより、中間電圧設定適正化処理(画素駆動電圧適正化処理)を実施する画素駆動電圧適正化装置9が構成される。
デジタル演算部29aは、キズあり画素領域10bにあるキズあり画素3bの数{x,y}だけ、保持電荷量d{x,y}のデータD{x,y}を取得する。そして、このデータD{x,y}に基づき、たとえば平均値Dave や最大値Dmax や最小値Dmin など(これらの少なくとも1つでよい)を算出する。デジタル演算部29aは、算出したこれらの情報をシステム制御部20bに通知する。
システム制御部20bは、各キズあり画素3bから得られるデータD{x,y}が正しいか判定する判定部320を有する。判定部320は、デジタル演算部29aが算出した平均値Dave や最大値Dmax や最小値Dmin などの算出データDが、前述した中間保持電荷量Qmの理論式に対して、
“Qm≧(Tssh −Tlsh )/(Tl −Ts +Tssh −Tlsh )×Qs ”
を満たしているか否かを判定する。
そして、システム制御部20bは、判定部320の判定結果に基づき、中間保持電荷量Qmの期待値となる中間電圧となるように中間電圧発生部312をフィードバック制御する。たとえば、システム制御部20bは、比較対象として平均値Dave を使用する場合であれば、“Dave >Qm”の場合は、中間電圧発生部312に対して、中間電圧を下げるように制御を行ない、そうでない場合は中間電圧を上げる制御を行なう。なお、中間保持電荷量Qmに幅を持たせた値で判定してもよいし、比較対象を最大値Dmax や最小値Dmin にしても構わない。このような動作を繰り返すことで、中間保持電荷量Qmの期待値となる中間電圧が設定できるようになる。
ここで説明した第1実施形態の仕組みは、後述する3TR構成の単位画素3など、その他の画素回路構成のものについても同様に適用できる。
<第2実施形態>
第2実施形態の中間電圧設定適正化処理では、駆動タイミングの工夫により電荷生成部32の電荷量を任意に制御する仕組みを採る。駆動タイミングの工夫は、単位画素3の回路構成にも依存することになるが、基本的には、スイッチ部を利用して、所定のタイミングで電荷生成部32を飽和させ得るような電圧を電荷生成部32に供給することで実現する。スイッチトランジスタ(半導体素子)を所定のタイミングでオンさせることで電荷生成部32飽和するように電荷注入を行なうのである。
たとえば、フローティングディフュージョン38の電位を変更して、その電位を電荷生成部32に通知することで電荷生成部32の電荷量を調整する(詳しくは強制的に飽和させる)。そのため、画素電源VddをLレベルにした状態で、読出選択用トランジスタ34とリセットトランジスタ36の各駆動信号をアクティブにする。画素電源VddのLレベルがリセットトランジスタ36および読出選択用トランジスタ34を介して電荷生成部32に通知されるので、電荷生成部32は電子で満たされることになり飽和する。その後は、第1実施形態と同様にして、データ処理や判定処理を行ない、中間保持電荷量Qmの期待値となる中間電圧を設定する。
<第1例>
図7〜図7Cは、中間電圧を適正化する仕組みの第2実施形態(第2例)を説明する図である。ここで、図7は、第2実施形態(第2例)が適用される3TR構成の単位画素3を示す図である。図7Aは、図7に示す3TR構成の単位画素3に対する通常の駆動タイミングを説明するタイミングチャートである。図7Bは、第2実施形態(第1例)に適用される通常画素領域と保持電荷測定用領域を識別する領域識別信号と画素アレイ部との関係を説明する図である。図7Cは、図7に示す3TR構成の単位画素3に対する第2実施形態(第1例)の駆動タイミングを説明するタイミングチャートである。
3TR構成は、4TR構成における垂直選択用トランジスタ40を取り外した状態の構成となっている。この3TR構成は、4TR構成に対して、単位画素3におけるトランジスタが占める面積を少なくすることで画素サイズを小さくすることを主たる目的として考えられたものである。図7(1),(2)の何れにおいても、電荷生成部32(光電変換素子)と3つのトランジスタで単位画素3を構成するものとなっている。
図7(1),(2)の何れにおいても、増幅用トランジスタ42のゲートおよびリセットトランジスタ36のソースは読出選択用トランジスタ34を介して電荷生成部32に接続されている。また、増幅用トランジスタ42のソースは垂直信号線19に接続されている。読出選択用トランジスタ34は、転送配線54を介して転送信号TRG により駆動される。リセットトランジスタ36は、リセット配線56を介してリセット信号RST により駆動される。
図7(1)に示す構成例では、リセットトランジスタ36のドレインおよび増幅用トランジスタ42の各ドレインを独立の配線としているもので、リセットトランジスタ36のドレインをドレイン線57に接続し、増幅用トランジスタ42のドレインは画素電源Vddを供給する。この場合、リセットトランジスタ36のドレインのみが、ドレイン線57を介してリセット電源Vrd(通常は画素電源Vddと同じでよい)のハイレベル電圧とローレベル電圧との間で駆動される。
これに対して、図7(2)に示す構成例では、リセットトランジスタ36のドレインおよび増幅用トランジスタ42の各ドレインを共通に、ドレイン線57に接続しているものである。この場合、各ドレインが、ドレイン線57を介して画素電源Vddのハイレベル電圧とローレベル電圧との間で駆動される。
このような3TR構成の単位画素3においては、4TR構成と同様に、フローティングディフュージョン38は増幅用トランジスタ42のゲートに接続されているので、増幅用トランジスタ42はフローティングディフュージョン38の電位に対応した信号を垂直信号線19に出力する。転送配線54やリセット配線56は行方向に延びている。一方、ドレイン線57は行で区別してもよいが、多くの場合、実際には、全行共通の配線となる。本実施形態での駆動に当たっても、基本的には全行共通の配線としてよい。
この3TR構成の単位画素3は、4TR構成と同様に垂直信号線19には多数の画素が接続されているが、画素選択は、垂直選択用トランジスタ40ではなく、FD電位の制御により行なう。通常は、FD電位をロー(Low)にしている。画素を選択するときは、選択画素のFD電位をハイ(High)にすることで、選択画素の信号を垂直信号線19に出す。その後、選択画素のFD電位をローに戻す。この操作は1行分の画素に対して同時に行なわれる。つまり、増幅用トランジスタ42のゲートレベルをローとすることで垂直選択用トランジスタ40の代わりをする構造と考えればよい。
このようにFD電位を制御するためには、1)選択行FD電位をハイにするときに、ドレイン線57をハイにし、選択行のリセットトランジスタ36を通して、そのFD電位をハイにする、2)選択行FD電位をローに戻すときに、ドレイン線57をローにし、選択行のリセットトランジスタ36を通して、そのFD電位をローにする、という動作を行なう。
すなわち、図7Aに示すように、時刻T0でドレイン線57の画素電源VddをLレベルからHレベルに切り替える。時刻T1でリセット信号RST がアクティブHになりリセットトランジスタ36がオンすることでFD電位をHレベルにリセットする。FD電位がHレベルにリセットされることで画素選択の効果を示し、他の画素は選択されていないため、垂直選択用トランジスタ40を有しない3TR構成でも画素選択ができるようにしている。
この後、時刻T2で転送信号TRG がアクティブHになると電荷生成部32に蓄積されている信号電荷がフローティングディフュージョン38に転送される。時刻T3でリセット信号RST と転送信号TRG をともにアクティブHにして、電荷生成部32とフローティングディフュージョン38をハイレベルにリセットする。時刻T4で転送信号TRG をインアクティブにし、画素電源VddをHレベルからLレベルに切り替える。電荷生成部32は光に応じて電荷を蓄積し始める。時刻T5で、リセット信号RST をインアクティブLにする。T4〜T5の期間が選択から非選択への切り替わりを担っている。ここで、リセット信号RST がインアクティブLとなる時刻T5までは、画素電源VddがLレベルで、リセット信号RST がアクティブHであるので、FD電位はLレベルになる。
一方、第2実施形態(第1例)の駆動タイミングでは、電荷生成部32を飽和させる仕組みとして、読出選択用トランジスタ34およびリセットトランジスタ36をスイッチ部として利用し、所定のタイミングで電荷生成部32を飽和させ得るような電圧を電荷生成部32に供給する。
その対象となる単位画素3(特に保持電荷測定画素3cと称する)は、図7Bに示すように、第1実施形態のキズあり画素3bの場合と同様に、画素アレイ部10の上部や下部の1〜数行分のものとする。画素アレイ部10における保持電荷測定画素3cが配置される領域を保持電荷測定用領域10cと称する。第2実施形態(第1例)では、通常画素領域10aと保持電荷測定用領域10cを識別する領域識別信号Tyを使い、画素読出し信号TprがHレベルの期間内において、領域識別信号TyがHレベルの期間を保持電荷測定用領域10cの読出し期間にし、領域識別信号TyがLレベルの期間を通常画素領域10aの読出し期間にする。
そして、図7Cに示すように、T0’〜T3’までは図7Aに示すT0〜T3と同じである。違いは、時刻T3’でリセット信号RST と転送信号TRG をともにアクティブHにしたとき、画素電圧をHレベルからLレベルに切り替えることである。リセット信号RST をインアクティブLにする時刻T5’よりも前の時刻T4’まで転送信号TRG をアクティブHにすることで、電荷生成部32はLレベルにプリセットされ、電子で満たされる(飽和状態になる)。これを信号電荷生成部32に対する埋戻し処理(PD埋戻し)と称する。
その後、転送信号TRG をインアクティブLにすることで、時刻T5’までの間に、フローティングディフュージョン38はローレベルにされる。これをフローティングディフュージョン38に対する埋戻し処理(FD埋戻し)と称する。これらの処理後の時刻T6’で画素電圧をLレベルからHレベルに切り替える。
そして、このような電荷生成部32を飽和させる処理を行なった後の次の垂直走査期間で中間転送を行なう。このとき、先ず時刻T7’〜T8’でリセット信号RST をアクティブHにしてフローティングディフュージョン38をハイレベルにリセットしておく(FDリセット)。この後、中間転送期間Tmにて、一度転送パルスTRG の転送駆動電圧レベルを中間電圧に設定して電荷生成部32からフローティングディフュージョン38への電荷転送を行なう。中間転送を行なうことで、中間電圧に応じた中間保持電荷量を超える過剰な電荷が電荷生成部32からフローティングディフュージョン38側に転送される。
中間転送後に、リセット信号RST をアクティブHにする(T1’)。その後、転送信号TRG をアクティブHにして読出選択用トランジスタ34をオンさせて電荷生成部32の信号電荷をフローティングディフュージョン38に転送する(T2’)。つまり、電荷生成部32に残っている電子を完全転送で読み出す。これにより、フローティングディフュージョン38の電圧が、設定した中間電圧に対応する中間保持電荷量に応じて低下し、この中間保持電荷量に応じた電圧が画素信号として画素信号生成部5から垂直信号線19を介してAD変換部250側に伝達される。
このような動作を、複数画素(複数行)について行なうことで、第1実施形態におけるキズあり画素領域10b(キズあり画素3b)からの中間保持電荷量に応じた電圧の情報の取得と同様に、複数画素の保持電荷量d{x,y}のデータD{x,y}を取得する。そして、その後にも、第1実施形態と同様に、算出データDの計算や、中間保持電荷量Qmの理論式に対する判定処理を行なうことで、中間保持電荷量Qmの期待値となる中間電圧を設定する。
<第2例>
図8〜図8Dは、中間電圧を適正化する仕組みの第2実施形態(第2例)を説明する図である。ここで、図8は、第2実施形態(第2例)が適用される4TR構成の単位画素3を示す図であり、図2に示した単位画素3の構成と同様のものである。図8Aは、第2実施形態(第2例)に適用される電源部300の構成例を示す図である。図8Bは、第2実施形態(第2例)に適用される通常画素領域10aと保持電荷測定用領域10cを識別する領域識別信号Tyと画素アレイ部10と画素電源Vdd,SELVDDの関係を説明する図である。図8Cは、図8に示す4TR構成の単位画素3に対する通常の駆動タイミングを説明するタイミングチャートである。図8Dは、図8に示す4TR構成の単位画素3に対する第2実施形態(第2例)の駆動タイミングを説明するタイミングチャートである。
図2や第1実施形態での説明から理解されるように、4TR構成の場合、画素電源Vddは常にHレベルであり、読出行の選択は垂直選択信号VSELによって制御する。ここで、図8Cに示すように、垂直選択信号VSELは、時刻T0より前に立ち上がり、転送信号TRG をアクティブHにして電荷転送を行なった後に立ち下がっていればよく、図8CではTsel 区間をHレベルとしている。その他、時刻T1から時刻T5までは3TR構造の駆動と同様である。
一方、第2実施形態(第2例)の駆動タイミングでは、電荷生成部32を飽和させる仕組みとして、第2実施形態(第1例)と同様に、読出選択用トランジスタ34およびリセットトランジスタ36をスイッチ部として利用し、所定のタイミングで電荷生成部32を飽和させ得るような電圧を電荷生成部32に供給する。その手法は、第2実施形態(第1例)と同様に、読出選択用トランジスタ34およびリセットトランジスタ36をスイッチ部として利用し、所定のタイミングで電荷生成部32を飽和させ得るような電圧を電荷生成部32に供給する。電荷生成部32に強制的に画素電源VddのLレベルを供給することで、電荷生成部32をLレベルにプリセットし飽和状態にするのである。
ここで、4TR構成の場合は3TR構成の場合と異なり、通常の駆動タイミングでは画素電源Vddを常時HレベルにしておりLレベルにするという考え方は採られていない。そこで、第2実施形態(第2例)では、図8A(1)に示すように、先ず電源部300を、画素電源VddをHレベルとLレベルの切替えができる構成にする。たとえば、PMOS332とNMOS334の縦続回路で構成されたインバータタイプの電源バッファ330を設ける。PMOS332は画素電源Vdd側に、NMOS334は接地(GND)側に配置する。PMOS332とNMOS334のゲートは共通に接続し、システム制御部20bから電源制御信号PSELVDD を供給する。PMOS332とNMOS334の各オン抵抗がゼロであると仮定すると、図8A(2)に示すように、電源バッファ330は、画素電源SELVDDを、電源制御信号PSELVDD がHレベルのときはLレベル(=接地電位)にし、LレベルのときはHレベル(=画素電源Vdd)にする。図8Bに示すように、画素電源SELVDDは保持電荷測定用領域10cの保持電荷測定画素3cに供給され、L/Hの切替えのない通常の画素電源Vddが通常画素領域10aの通常画素3aに供給される。
たとえば、図8Dに示すように、3TR構成での駆動タイミングを示した 図7Cと同様に、電荷生成部32を強制的に飽和させた後に、中間転送期間Tmにて中間電圧で一度電荷生成部32からフローティングディフュージョン38へ電荷転送を行なう動作とする。たとえば、リセット信号RST をアクティブHにする期間(T3’〜T5’)に、ドレイン線57の画素電源VddをLレベルに落とす。
図8Dでは、画素電源VddをHレベルに戻すのは、転送信号TRG をインアクティブLにする時刻T6’とリセット信号RST をインアクティブLにする時刻T5’の間にしている(画素電源VddがLレベルの期間をTlow とする)。画素電源VddがLレベルにあるときにT4’〜T6’の期間で転送信号TRG をアクティブHにすることで、電荷生成部32はLレベルにプリセットされ、電子で満たされる(飽和状態になる)。第1例と同様に、これを信号電荷生成部32に対する埋戻し処理(PD埋戻し)と称する。画素電源VddをHレベルにしてからリセット信号RST をインアクティブLにすることでフローティングディフュージョン38をハイレベルにリセットしておくことができる。
そして、このような電荷生成部32を飽和させる処理を行なった後の次の垂直走査期間で中間転送を行なう。このとき、第1実施形態と同様にして、リセット信号RST がアクティブHになる前に、中間転送期間Tmにて、垂直選択信号VSELをインアクティブLにした状態で、一度転送パルスTRG の転送駆動電圧レベルを中間電圧に設定して電荷生成部32からフローティングディフュージョン38への電荷転送を行なう。その後、垂直選択信号VSELをアクティブHにし、さらにリセット信号RST をアクティブHにしてフローティングディフュージョン38をリセットする(T1’)。その後、転送信号TRG をアクティブHにして読出選択用トランジスタ34をオンさせて電荷生成部32の信号電荷をフローティングディフュージョン38に転送する(T2’)。これにより、フローティングディフュージョン38の電圧が、設定した中間電圧に対応する中間保持電荷量に応じて低下し、この中間保持電荷量に応じた電圧が画素信号として画素信号生成部5から垂直信号線19を介してAD変換部250側に伝達される。以下、第2実施形態(第1例)と同様である。
なお、第1例では一般的な3TR構成の場合で、第2例では一般的な4TR構成の場合で、読出選択用トランジスタ34およびリセットトランジスタ36をスイッチ部として利用し、所定のタイミングで電荷生成部32を飽和させ得るような電圧を電荷生成部32に供給する仕組みについて説明したが、単位画素3の回路構成としては、これらの他にも様々なものが考えられている。それらについても、その回路構成に応じて、一部のトランジスタをスイッチ部のスイッチトランジスタとして利用し、あるいはスイッチ部として機能するスイッチトランジスタを追加して、所定のタイミングでスイッチトランジスタをオンさせて電荷生成部32を飽和させ得るような電圧を電荷生成部32に供給する仕組みを採ることができる。
たとえば、図示を割愛するが、電荷生成部32のカソード(読出選択用トランジスタ34側)とリセットトランジスタ36のドレイン側の電源線(通常は画素電源Vddと共通でよい)との間に、電荷生成部32に蓄積されている電荷を直接に排出する排出トランジスタを備えた構成のものも考えられている。このような単位画素3の場合、排出トランジスタを本実施形態のスイッチ部として利用し、所定のタイミングで電荷生成部32を飽和させ得るような電圧を排出トランジスタを介して電荷生成部32に供給する仕組みにすることができる。もちろん、第2実施形態の動作原理としては、排出トランジスタとは別に、スイッチトランジスタを設けることを否定するものではない。
以上のように、本実施形態の仕組みによれば、中間保持電荷量Qmの期待値となる中間電圧を適正に設定できる。前記の説明から理解されるように、第1・第2実施形態の中間電圧設定適正化処理を実施する固体撮像装置1は、中間電圧設定適正化処理(画素駆動電圧適正化処理)を実施する画素駆動電圧適正化装置9を内蔵し、中間電圧を適正レベルに自己設定可能な構成となっている。デジタル演算部29aは、飽和電荷量に基づく画素信号と中間電圧保持電荷量に基づく画素信号に基づき中間電圧のレベルを適正な値に設定するための判定の指標値を求め、求めた指標値を通知する信号処理部の機能を備える。システム制御部20bは、デジタル演算部29a(信号処理部)から通知される指標値と、中間電圧保持電荷量の期待値とを比較し、当該比較結果に基づいて中間電圧のレベルを設定する転送駆動電圧設定部の機能を備える。
因みに、前記説明では、平均値Dave や最大値Dmax や最小値Dmin などの算出データDの計算をデジタル演算部29aで行なっていたが、固体撮像装置1外部のデジタル演算部29bで行なう構成を採ってもよい。デジタル演算部29bは、飽和電荷量に基づく画素信号と中間電圧保持電荷量に基づく画素信号に基づき、中間電圧のレベルを適正な値に設定するための判定の指標値を求める信号処理部の機能を持つ。デジタル演算部29bは、得られた算出データDをシステム制御部20bに通知する。
中間電圧による画素読み出しを行なう固体撮像装置1の場合、中間電圧には画質が破綻する設定が理論的に存在していて、理論値と使用時の電圧差を電圧マージンと呼ぶと、電圧マージンはサンプルごとにばらついているし環境条件によっても影響を受けてしまう。
これに対して、本実施形態の仕組みを採ることで、デバイスごとに中間電圧の設定を理論値に近づけることができるため、どのようなデバイスでも、またどのような使用環境でも、画質の破綻が生じないことが保障できる。
加えて、本実施形態を適用しない場合に起こる次の点を改善できる。
1)電圧設定をデバイスごとに変えない場合、電圧マージンのバラツキを管理する必要があり、生産条件変更などにより特性ばらつきが変わった場合に歩留低下が生じる。本例では、歩留低下が生じないので、その分のコストを低減できる。
2)電圧設定をデバイスごとに変える場合、デバイスごとに中間電圧と保持量の関係を測定する必要があり、測定結果をデバイスごとに反映させるシステムが必要となる。本例では、デバイス自身で適正な中間電圧を設定するフィードバックループ構成を備えるので、そのシステム分のコストを低減できる。
ここで、第1実施形態と第2実施形態を比較した場合、次のような優劣があると考えられる。
1)第1実施形態は、電源外部制御装置の回路を追加する必要がない利点がある一方、信号電荷生成部32の電荷量(フローティングディフュージョン38の電位)を任意のタイミングで(任意のレベルに)設定できない不利益がある。
2)第2実施形態は、信号電荷生成部32の電荷量(フローティングディフュージョン38の電位)を任意のタイミングで(任意のレベルに)設定できる利点がある一方、信号電荷生成部32を電子で埋めるために、電源電圧Vddをローレベルに制御する回路が必要になる不利益がある。
この差異についてもう少し詳しく説明すると以下の通りである。本実施形態の仕組みは、従前の固体撮像装置に比べて、信号電荷生成部32の電荷量を中間電圧保持電荷量ですりきる駆動が追加になるが、その変更事項を構造的に最小限の変更で実現させるのが第1実施形態になる。しかし、電荷注入層432からの電荷の湧き出しにより飽和させるので、読み出しから次の読み出しまでといった蓄積時間が必要になり、電荷の湧き出し状況は電荷注入層432の形成状況に左右され、制御は困難である。一方、第2実施形態は、任意のタイミング(電源電圧Vddをローレベルにしリセットトランジスタ36と読出選択用トランジスタ34をオンにした瞬間)に飽和できるので制御性が優れている。また3TR型においては、電源電圧Vddをローレベルにする仕組みが備えられており、それを流用できるので、回路の追加はなく、キズ有画素も不要になる。
<撮像装置:第3実施形態>
図9は、第1・第2実施形態の固体撮像装置と同様の仕組みを利用した第3実施形態の撮像装置の概略構成を示す図である。第3実施形態は、前述の固体撮像装置1の各実施形態に採用していた中間電圧設定適正化処理の仕組みを、物理情報取得装置の一例である撮像装置に適用したものである。図9は、その撮像装置8の概略構成図である。主要な構成要素について説明すると次の通りである(主要なもの以外は説明を割愛する)。
撮像装置8は、撮影レンズ802、光学ローパスフィルタ804、色フィルタ群812、画素アレイ部10、駆動制御部7、カラムAD変換部26、参照信号生成部27、カメラ信号処理部810を備えている。図中に点線で示しように、光学ローパスフィルタ804と合わせて、赤外光成分を低減させる赤外光カットフィルタ805を設けることもできる。カラムAD変換部26の後段に設けられたカメラ信号処理部810は、撮像信号処理部820と、撮像装置8の全体を制御する主制御部として機能するカメラ制御部900を有する。撮像信号処理部820は、信号分離部822と、色信号処理部830と、輝度信号処理部840と、エンコーダ部860を有する。
本実施形態のカメラ制御部900は、マイクロプロセッサ(microprocessor)902、読出専用の記憶部であるROM(Read Only Memory)904、RAM906(Random Access Memory)、図示を割愛したその他の周辺部材を有している。マイクロプロセッサ902は、コンピュータが行なう演算と制御の機能を超小型の集積回路に集約させたCPU(Central Processing Unit )を代表例とする電子計算機の中枢をなすものと同様のものである。RAM906は、随時書込みおよび読出しが可能であるとともに揮発性の記憶部の一例である。マイクロプロセッサ902、ROM904、およびRAM906を纏めて、マイクロコンピュータ(microcomputer )とも称する。
カメラ制御部900は、システム全体を制御するものであり、本実施形態の中間電圧設定適正化処理との関係においては、中間保持電荷量Qmに関わるデータ処理や判定処理を行ない電源部300を制御する機能を有している。なお、駆動制御部7の図示を割愛したシステム制御部20bからは中間電圧設定適正化処理に関わる処理の一部または全部を外してカメラ制御部900側に移植する。また、デジタル演算部29a,29bにおける中間保持電荷量Qmに関わるデータ処理の機能部分の一部または全部もカメラ制御部900に移植する。各機能部分の全部をカメラ制御部900に移植する構成では、カメラ制御部900は、転送信号TRG に関しての中間電圧設定適正化処理(画素駆動電圧適正化処理)を実施する画素駆動電圧適正化装置の一例として機能する。また、各機能部分の全部をカメラ制御部900に移植する構成では、移植されていない機能部を持つ固体撮像装置1側のシステム制御部20bやデジタル演算部29aなどとカメラ制御部900とにより、中間電圧設定適正化処理(画素駆動電圧適正化処理)を実施する画素駆動電圧適正化装置が構成されることになる。
ROM904にはカメラ制御部900の制御プログラムなどが格納されているが、特に本例では、カメラ制御部900によって、中間電圧設定適正化処理を制御するためのプログラムが格納されている。RAM906にはカメラ制御部900が各種処理を行なうためのデータなどが格納されている。
カメラ制御部900は、メモリカードなどの記録媒体924を挿脱可能に構成し、またインターネットなどの通信網との接続が可能に構成している。たとえば、カメラ制御部900は、マイクロプロセッサ902、ROM904、およびRAM906の他に、メモリ読出部907および通信I/F(インタフェース)908を備える。
記録媒体924は、たとえば、マイクロプロセッサ902にソフトウェア処理をさせるためのプログラムデータや、輝度信号処理部840からの輝度系信号に基づく測光データDLの収束範囲や露光制御処理(電子シャッタ制御を含む)、中間電圧設定適正化処理のための各種の制御情報の設定値などの様々なデータを登録するなどのために利用される。メモリ読出部907は、記録媒体924から読み出したデータをRAM906に格納(インストール)する。通信I/F908は、インターネットなどの通信網との間の通信データの受け渡しを仲介する。
なお、このような撮像装置8は、駆動制御部7およびカラムAD変換部26を、画素アレイ部10と別体にしてモジュール状のもので示しているが、固体撮像装置1について述べたように、これらが画素アレイ部10と同一の半導体基板上に一体的に形成されたワンチップものの固体撮像装置1を利用してもよいのは言うまでもない。図では、画素アレイ部10や駆動制御部7やカラムAD変換部26や参照信号生成部27やカメラ信号処理部810の他に、撮影レンズ802、光学ローパスフィルタ804、あるいは赤外光カットフィルタ805などの光学系をも含む状態で、撮像装置8を示しており、この態様は、これらを纏めてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態とする場合に好適である。このような撮像装置8は、「撮像」を行なうための、たとえば、カメラや撮像機能を有する携帯機器として提供される。なお、「撮像」は、通常のカメラ撮影時の像の撮り込みだけではなく、広義の意味として、指紋検出なども含むものである。
このような構成の撮像装置8としても、カメラ制御部900が電源部300に電圧設定TSを供給して、特に転送信号TRG の転送駆動電圧レベルの中間電圧レベルを適正化する前記実施形態の中間電圧設定適正化処理を行なうことで、デバイスや使用環境に左右されることなく、中間保持電荷量Qmの期待値となる中間電圧を適正に設定できる。
以上、本発明について実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は前記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で前記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、前記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
たとえば、本実施形態の中間電圧設定適正化処理は、電荷生成部32からの信号電荷の読み出し部分に関し、中間電圧を利用した読出しを行なう仕組みに適用されるものであり、電荷生成部と電荷転送部を具備するデバイスであればどのようなものにも適用でき、CCDイメージセンサに代表される電荷転送型の固体撮像装置にも同様に適用できる。
本発明に係る固体撮像装置の一実施形態であるCMOS型の固体撮像装置(CMOSイメージセンサ)の基本構成図である。 垂直走査部と画素アレイ部とのインタフェースに着目して、本実施形態の固体撮像装置を示した図である。 中間電圧の設定値とノイズ量の関係を説明する図である。 検証実験の中間転送と完全転送の駆動タイミングを説明する図である。 複数種類の中間電圧の設定値において、中間転送と完全転送のそれぞれ得られる信号の合成出力を説明する図である。 中間電圧の設定値の違いによる合成出力差を説明する図である。 第1実施形態の中間電圧設定適正化処理において、単位画素の一部を加工した1画素分の画素構造を説明する断面模式図である。 第1実施形態の中間電圧設定適正化処理において、単位画素の一部を加工した画素アレイ部全体の構造を説明する平面図である。 第1実施形態において、通常画素領域とキズあり画素領域を識別する領域識別信号と画素アレイ部との関係を説明する図である。 第1実施形態において、領域識別信号がLレベルの期間に画素信号を読み出すときの動作を説明するタイミングチャートである。 第1実施形態において、領域識別信号がHレベルの期間に画素信号を読み出すときの動作を説明するタイミングチャートである。 第1実施形態において、垂直走査レートでの、キズあり画素の電荷生成部の電荷量の遷移を説明する図である。 本実施形態において、デバイスごとに転送パルスの転送駆動電圧レベル(特に中間電圧レベル)の適正化を行なうためのフィードバックループの構成例を示す図である。 中間電圧を適正化する仕組みの第2実施形態(第2例)が適用される3TR構成の単位画素を示す図である。 図7に示す3TR構成の単位画素に対する通常の駆動タイミングを説明するタイミングチャートである。 第2実施形態(第1例)に適用される通常画素領域と保持電荷測定用領域を識別する領域識別信号と画素アレイ部との関係を説明する図である。 図7に示す3TR構成の単位画素に対する第2実施形態(第1例)の駆動タイミングを説明するタイミングチャートである。 第2実施形態(第2例)が適用される4TR構成の単位画素を示す図である。 第2実施形態(第2例)に適用される電源部の構成例を示す図である。 第2実施形態(第2例)に適用される通常画素領域と保持電荷測定用領域を識別する領域識別信号と画素アレイ部と画素電源の関係を説明する図である。 図8に示す4TR構成の単位画素に対する通常の駆動タイミングを説明するタイミングチャートである。 図8に示す4TR構成の単位画素に対する第2実施形態(第2例)の駆動タイミングを説明するタイミングチャートである。 第1・第2実施形態の固体撮像装置と同様の仕組みを利用した第3実施形態の撮像装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
1…固体撮像装置、10…画素アレイ部、10b…キズあり画素領域、10a…通常画素領域、12…水平走査部、14…垂直走査部、146…レベルシフタ、148…ドライバ、18…水平信号線、19…垂直信号線、20…通信・タイミング制御部、20b…システム制御部、20a…クロック変換部、24…読出電流制御部、250…AD変換部、252…比較部、254…カウンタ部、256…データ記憶部、26…カラムAD変換部、27…参照信号生成部、270…DA変換部、28…出力部、29a,29b…デジタル演算部、3…単位画素、3b…キズあり画素、3a…通常画素、32…電荷生成部、34…読出選択用トランジスタ、36…リセットトランジスタ、38…フローティングディフュージョン、40…垂直選択用トランジスタ、42…増幅用トランジスタ、320…判定部、300…電源部、302…正電源、312…中間電圧発生部、432…電荷注入層、5…画素信号生成部、54…転送配線、56…リセット配線、57…ドレイン線、58…垂直選択線、6…信号出力部、7…駆動制御部、8…撮像装置、9…画素駆動電圧適正化装置、900…カメラ制御部

Claims (9)

  1. 信号電荷を生成する電荷生成部、および、前記電荷生成部で生成された信号電荷を転送する電荷転送部を具備し前記電荷生成部で生成された信号電荷に対応する処理対象信号を生成して出力する信号出力部を有する単位画素が配列されている画素アレイ部と、
    前記単位画素を駆動する駆動制御部であって、前記電荷転送部をそれぞれ異なる複数の転送駆動電圧レベルで順次駆動する駆動制御部と、
    前記電荷生成部が飽和しているときの飽和電荷量に基づく画素信号と、前記転送駆動電圧レベルが前記電荷生成部の飽和電荷量を完全に前記信号出力部側に転送し得る完全転送レベルと前記電荷転送部をオフさせるオフレベルの間のレベルにある状態で電荷転送を行なう中間転送後に前記電荷生成部に保持される中間電圧保持電荷量に基づく画素信号に基づき、実際の前記中間電圧保持電荷量が前記中間電圧保持電荷量の期待値となるように前記中間電圧のレベルを設定する転送駆動電圧設定部と
    を備えた固体撮像装置。
  2. 前記電荷生成部が飽和しているときの飽和電荷量に基づく画素信号と、前記転送駆動電圧レベルが前記電荷生成部の飽和電荷量を完全に前記信号出力部側に転送し得る完全転送レベルと前記電荷転送部をオフさせるオフレベルの間のレベルにある状態で前記電荷生成部に保持される中間電圧保持電荷量に基づく画素信号に基づき、前記転送駆動電圧設定部が前記中間電圧のレベルを適正な値に設定するための判定の指標値を求め、求めた指標値を前記転送駆動電圧設定部に通知する信号処理部を備え、
    前記転送駆動電圧設定部は、前記信号処理部から通知される指標値と、前記中間電圧保持電荷量の期待値とを比較し、この比較結果に基づいて、前記中間電圧のレベルを設定する
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記転送駆動電圧設定部は、
    前記電荷生成部が飽和しているときの飽和電荷量に基づく画素信号と、前記転送駆動電圧レベルが前記電荷生成部の飽和電荷量を完全に前記信号出力部側に転送し得る完全転送レベルと前記電荷転送部をオフさせるオフレベルの間のレベルにある状態で前記電荷生成部に保持される中間電圧保持電荷量に基づく画素信号に基づき判定の指標値を求める外部に設けられた信号処理部から前記判定の指標値を取得し、
    この取得した指標値と前記中間電圧保持電荷量の期待値とを比較し、この比較結果に基づいて、前記中間電圧のレベルを設定する
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 完全転送の電荷蓄積時間をTlsh 、完全転送の読出時刻をTl ,中間転送の電荷蓄積時間をTssh 、中間転送の読出時刻をTs 、飽和電荷量をQs 、中間転送による中間保持電荷量をQm、中間転送により読み出される中間転送電荷量をQn、完全転送で読み出される完全転送電荷量をQlとしたとき、
    “Ql=(Tl −Tlsh )/(Ts −Tssh )×Qn”、および、“Ql=(Tl −Ts )/(Tssh −Tlsh )×Qm+Qm”の関係があり、かつ、
    “Qm≧(Tssh −Tlsh )/(Tl −Ts +Tssh −Tlsh )×Qs ”を満たす前記中間電圧保持電荷量Qmが、前記中間電圧保持電荷量の期待値である
    請求項1〜3の内の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  5. 前記画素アレイ部の一部の領域における前記単位画素には、前記電荷生成部が飽和するように電荷注入を行なう部材が形成されており、
    前記中間電圧保持電荷量は、前記電荷注入がなされた前記単位画素に対して中間転送を行なったときのものである
    請求項1〜4の内の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記単位画素は、半導体素子で構成されたスイッチ部を有し、
    前記駆動制御部は、前記半導体素子を所定のタイミングでオンさせることで前記電荷生成部が飽和するように電荷注入を行ない、
    前記中間電圧保持電荷量は、前記電荷注入がなされた前記単位画素に対して中間転送を行なったときのものである
    請求項1〜4の内の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  7. 信号電荷を生成する電荷生成部、および、前記電荷生成部で生成された信号電荷を転送する電荷転送部を具備し前記電荷生成部で生成された信号電荷に対応する処理対象信号を生成して出力する信号出力部を有する単位画素が配列されている画素アレイ部と、
    前記単位画素を駆動する駆動制御部であって、前記電荷転送部をそれぞれ異なる複数の転送駆動電圧レベルで順次駆動する駆動制御部と、
    前記電荷生成部が飽和しているときの飽和電荷量に基づく画素信号と、前記転送駆動電圧レベルが前記電荷生成部の飽和電荷量を完全に前記信号出力部側に転送し得る完全転送レベルと前記電荷転送部をオフさせるオフレベルの間のレベルにある状態で前記電荷生成部に保持される中間電圧保持電荷量に基づく画素信号に基づき、前記転送駆動電圧設定部が前記中間電圧のレベルを適正な値に設定するための判定の指標値を求める信号処理部と、
    前記信号処理部が求めた前記判定の指標値と前記中間電圧保持電荷量の期待値とを比較し、実際の前記中間電圧保持電荷量が前記中間電圧保持電荷量の期待値となるように前記中間電圧のレベルを設定する転送駆動電圧設定部と
    を備えた撮像装置。
  8. 信号電荷を生成する電荷生成部、および、前記電荷生成部で生成された信号電荷を転送する電荷転送部を具備し前記電荷生成部で生成された信号電荷に対応する処理対象信号を生成して出力する信号出力部を有する単位画素を有する固体撮像装置から、前記電荷生成部が飽和しているときの飽和電荷量に基づく画素信号と、前記転送駆動電圧レベルが前記電荷生成部の飽和電荷量を完全に前記信号出力部側に転送し得る完全転送レベルと前記電荷転送部をオフさせるオフレベルの間のレベルにある状態で前記電荷生成部に保持される中間電圧保持電荷量に基づく画素信号を取得し、各画素信号に基づいて前記転送駆動電圧設定部が前記中間電圧のレベルを適正な値に設定するための判定の指標値を求める信号処理部と、
    前記信号処理部が求めた前記判定の指標値と前記中間電圧保持電荷量の期待値とを比較し、実際の前記中間電圧保持電荷量が前記中間電圧保持電荷量の期待値となるように前記中間電圧のレベルを設定する転送駆動電圧設定部と
    を備えた画素駆動電圧適正化装置。
  9. 信号電荷を生成する電荷生成部、および、前記電荷生成部で生成された信号電荷を転送する電荷転送部を具備し前記電荷生成部で生成された信号電荷に対応する処理対象信号を生成して出力する信号出力部を有する単位画素を有する固体撮像装置から、前記電荷生成部が飽和しているときの飽和電荷量に基づく画素信号と、前記転送駆動電圧レベルが前記電荷生成部の飽和電荷量を完全に前記信号出力部側に転送し得る完全転送レベルと前記電荷転送部をオフさせるオフレベルの間のレベルにある状態で前記電荷生成部に保持される中間電圧保持電荷量に基づく画素信号を取得し、
    各画素信号に基づいて判定の指標値を求め、
    前記指標値と前記中間電圧保持電荷量の期待値とを比較し、実際の前記中間電圧保持電荷量が前記中間電圧保持電荷量の期待値となるように前記中間電圧のレベルを設定する 画素駆動電圧適正化方法。
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