JP2017034593A - 光電変換装置、その制御方法、プログラム、および、記憶媒体 - Google Patents

光電変換装置、その制御方法、プログラム、および、記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 リニアリティを保ちつつ、必要な転送効率を確保した光電変換装置を提供すること。【解決手段】 ラインセンサ102−1〜102−6はそれぞれ、被写体からの光を受光して光電変換し電荷を生成するフォトダイオードPDと、前記電荷を転送するトランジスタMTXとを有している。フォトダイオードPDで電荷を生成しながら、蓄積期間中にトランジスタMTXを介して、生成された電荷を蓄積部に蓄積する場合において、制御部103は、被写体の輝度に応じてトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さを設定する。【選択図】 図6

Description

本発明は、光電変換装置およびその制御方法に関する。特に光電変換装置の電荷制御に関する。
従来、光電変換装置として、画素部の光電変換部(フォトダイオード、以下PDとも記載する)で電荷を生成しながら、転送トランジスタを介して蓄積部に転送する焦点検出用センサなどが一般に知られている。
特許文献1は、電荷蓄積期間中に、フォトダイオードから転送トランジスタを介して蓄積部に電荷を転送し、蓄積部で電荷を蓄積する焦点検出用センサを開示している。
特開2013−54333号公報
特許文献1の電荷転送方法では、電荷蓄積期間中に、転送トランジスタをオンすることになる。そのため、フォトダイオードPDから転送されてくる電荷は、転送トランジスタを介して蓄積部が有するFD(フローティングディフュージョン)領域に蓄積されていく。図15は本発明が解決しようとする課題を説明する図である。図15(a)に示すように、FD領域の電位(電荷が蓄積されることによるFD領域の電位)が転送トランジスタの転送チャネル領域のポテンシャル障壁(図中のMTX)の高さよりも高くなってしまうと、見かけのFD領域の容量が大きくなる。これは、FD領域に蓄積された電荷が転送トランジスタのゲート下領域に入り込むからである。見かけのFD領域の容量が大きくなることにより、図15(b)に示すように、蓄積された電荷によるFD領域の電位の上昇の仕方が一定でなくなり、これによって、FD領域の電位の時間変化のリニアリティを保つことができなくなる。
ここで、FD領域の電位の時間変化のリニアリティが保たれないと、画素部によっては、本来FD領域において蓄積されるはずの量の電荷を、同じ蓄積時間をかけても蓄積できないものが出てくる。ある画素部では予定通りの量の電荷を得ることができるのに対し、ある画素部では予定通りの量の電荷を得られないことになると、たとえば相関演算に用いるための本来の像信号を得ることができない。この場合には、すべての画素部で予定通りの量の電荷を得られた場合と比較して、焦点検出の精度が低下してしまう。このことから、FD領域の電位の時間変化のリニアリティは保たれていることが好ましい。
また、例えば被写体が高輝度である場合のように、フォトダイオードPDで取得する電荷が多くFD領域の電位が上昇し易い場合には、リニアリティを保つことができるように、転送トランジスタの転送チャネル領域のポテンシャル障壁はより高い方が好ましい。
しかし、転送トランジスタの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を高くすると、そうでないときと比較して、フォトダイオードPDのポテンシャルの高さと、転送トランジスタの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さとの段差が小さくなる。このため、FD領域への電荷の転送効率が低下してしまう。ここでいう転送効率の低下とは、フォトダイオードPDにおいて光電変換された電荷が、フォトダイオードPDに一部残留してしまうことを意味する。被写体が低輝度である場合のように、もともと取得する電荷量が少ない場合に転送効率が低いと、FD領域に蓄積することができる電荷がより少なくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、光電変換部で電荷を生成しながら、電荷蓄積期間中に転送トランジスタを介して、生成された電荷を蓄積部に蓄積する場合において、リニアリティを保ちつつ、必要な転送効率を確保した光電変換装置を提供することである。また、光電変換装置の制御方法、プログラム及び記憶媒体を提供することである。
本発明は、被写体からの光を受光して光電変換し電荷を生成する光電変換部と、前記電荷を蓄積する蓄積部と、前記電荷を前記光電変換部から前記蓄積部へと転送する転送トランジスタとを有する画素部と、前記転送トランジスタの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さを設定可能な設定手段と、被写体の輝度を判定する輝度判定手段と、を有し、前記光電変換部で電荷を生成しながら、電荷の蓄積期間中に前記転送トランジスタを介して、生成された前記電荷を前記蓄積部に蓄積する場合において、前記設定手段が、前記輝度判定手段の判定結果に応じて前記転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さを設定するよう構成したことを特徴とする。
本発明によれば、光電変換部で電荷を生成しながら、電荷の蓄積期間中に転送トランジスタを介して、生成された電荷を蓄積部に蓄積する場合において、リニアリティを保ちつつ、必要な転送効率を確保することができる。
焦点検出用センサを示すブロック図。 カメラ本体の構成を示すブロック図。 カメラの光学系にかかる構成を示す図。 図3に示す光学系のうち、焦点検出光学系の詳細な構成を示す図。 ラインセンサの配置とファインダ上のAF枠との関係を示す図。 焦点検出用センサの詳細な回路図。 蓄積時間とPeak信号レベル及び蓄積停止判定を示す図。 第1の実施形態にかかる焦点検出動作のフローチャート。 焦点検出用センサの信号蓄積開始時の動作を示すタイミングチャート。 VTXL判定のフローチャート。 高輝度被写体(高輝度低コントラスト被写体)に対するFD領域の電位の蓄積時間に応じた変化と画素部のポテンシャルを示す図。 高輝度高コントラスト被写体に対するFD領域の電位の蓄積時間に応じた変化と画素部のポテンシャルを示す図。 低輝度被写体に対するFD領域の電位の蓄積時間に応じた変化と画素部のポテンシャルを示す図。 第2の実施形態にかかる焦点検出動作のフローチャート。 本発明が解決しようとする課題を説明する図(トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を低く設定した場合の画素部のポテンシャルとFD領域の電位の蓄積時間に応じた変化を示す図)。 本発明が解決しようとする課題を説明する図(トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を高く設定した場合の画素部のポテンシャルとFD領域の電位の蓄積時間に応じた変化を示す図)。
[第1の実施形態]
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。第1の実施形態は、本発明をカメラの焦点検出用センサに適用したものである。なお、本実施形態において、トランジスタMTXはPMOSであり、電荷は正孔であるとして説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態にかかる焦点検出用センサ101を備えたカメラ本体の構成を示すブロック図である。
CPU100はカメラ用マイクロコンピュータである。CPU100には、カメラの各種操作用のスイッチ群214の動作を検知するための信号入力回路204、CMOSセンサやCCD等を用いて構成される撮像センサ(撮像素子)206、AEセンサ207が接続されている。また、シャッタマグネット218a、218bを制御するためのシャッタ制御回路208、焦点検出用センサ101も接続されている。
また、後述する図3に示す撮影レンズ300とカメラ本体との間では、レンズ通信回路205を介してCPU100からレンズCPU(不図示)へ信号215の伝送がなされ、信号215に基づいてモーター(不図示)が焦点位置や絞りの駆動を行う。
カメラの動作は、スイッチ群214を撮影者が操作することで決定される。スイッチ群214には、レリーズボタン(不図示)や、焦点検出領域を選択するためのダイヤル(不図示)などが含まれる。
焦点検出用センサ101はラインセンサ102を備えている。ラインセンサ102はライン状に配置された複数の画素部を有する。CPU100により焦点検出用センサ101を制御することで、ラインセンサから互いに視差を有する対の像信号を得ることができる。そして、CPU100は、得られた対の像信号の位相差から焦点状態を検出し(焦点検出動作)、撮影レンズ300の焦点位置を制御する(焦点調節動作)。
また、CPU100はAEセンサ207を制御することで被写体の輝度を検出し、撮影レンズ300の絞り値やシャッタスピードを決定する。そして、CPU100はレンズ通信回路205を介して撮影レンズ300の絞り値を制御し、シャッタ制御回路208を介してシャッタマグネット218a、218bの通電時間を調節することでシャッタスピードを制御する。さらに、CPU100が撮像センサ206を制御することで撮影動作を行う。
CPU100内には、タイマー及びカメラ動作を制御するためのプログラムを格納したROM、変数を記憶するためのRAM、種々のパラメータを記憶するためのEEPROMなどの記憶回路109が内蔵されている。EEPROMは、電気的に消去、書き込みを行うことができるメモリである。
[カメラの光学系]
次に、図3を参照して、カメラの光学系の構成について説明する。撮影レンズ300を介して入射した被写体からの光束の大部分はクイックリターンミラー305で上方に反射され、ファインダスクリーン303上に被写体像として結像される。撮影者はこの像をペンタプリズム301、接眼レンズ302を介して観察することができる。
また、ペンタプリズム301に入射した光束の一部は、光学フィルタ312と結像レンズ313を介してAEセンサ207上に結像される。この像を光電変換して得られる像信号を処理することで、AEセンサ207は被写体輝度を測定することができる。
また、被写体からの光束の一部はクイックリターンミラー305を透過し、後方のサブミラー306で下方へ導かれて、視野マスク307、フィールドレンズ311、絞り308及び二次結像レンズ309を経て焦点検出用センサ101上に結像される。この像を光電変換して得られる像信号を処理することで、CPU100は撮影レンズ300の焦点状態を検出することができる。また、撮影に際しては、クイックリターンミラー305及びサブミラー306が跳ね上がって光路から退避することで、入射した全光束は撮像センサ206上に結像され、被写体像の露光が行われる。
図3において、視野マスク307から二次結像レンズ309までの光学系及び焦点検出用センサ101は異なる複数の領域の焦点状態を検出することができる。
[焦点検出光学系]
焦点検出に関わる光学系の構成を図4に示す。撮影レンズ300(図4では便宜上1枚のレンズにより表しているが、通常複数枚のレンズを備える)を通過した被写体からの光束は、図3を参照して説明したようにサブミラー306が反射する。サブミラー306が反射した光束は、撮像面と共役な面上にある視野マスク307の近傍に一旦結像する。図4では、サブミラー306で反射され、折り返された光路を、展開して示している。視野マスク307は撮影画面内の焦点検出領域に対応する光束以外の余分な光束を遮光するための部材である。
なお、本実施形態における撮影画面とは、撮像センサ206が取得する画像に対応する、撮影の対象である被写体の領域を表示する画面である。
また、本実施形態における焦点検出領域は、焦点検出用センサ101が備えるラインセンサに対応する撮影画面内の領域である。すなわち、ラインセンサは撮影画面内の焦点検出領域に対応する光束を受光する。
フィールドレンズ311は、絞り308の開口部を撮影レンズ300の射出瞳付近に結像する作用を有している。絞り308の後方には二次結像レンズ309が配置されている。二次結像レンズ309は一対2つのレンズで構成され、2つのレンズは絞り308の2つの開口部にそれぞれ対応している。視野マスク307、フィールドレンズ311、絞り308、および、二次結像レンズ309を通過した各光束は、焦点検出用センサ101上のラインセンサに結像する。図4では、焦点検出用センサ101上にラインセンサを一対のみ示しているが、後述するように、本実施形態では、焦点検出用センサ101上には複数対のラインセンサ102−1〜102−8が配置されている。ただし、ラインセンサは一対であっても良い。
[ラインセンサと焦点検出領域]
次に、焦点検出用センサ101上のラインセンサ102−1〜102−8と、撮影画面内の焦点検出領域との関係について、図5を参照しながら説明する。
図5(a)は、焦点検出用センサ101が備えるラインセンサ102−1〜102−8の配置の一例を示す図である。ラインセンサ102−1〜102−8は、それぞれ一対2本のラインセンサによって構成されている。本実施形態の焦点検出用センサはこのように一対2本のラインセンサを複数対備えているが、前述したように、一対のみでも良い。ラインセンサ102−1〜102−8から得られた一対の像信号の位相差により、CPU100は焦点検出を行う。
なお、本実施形態における焦点検出は、焦点状態を検出することであり、言い換えると、ピントがどの程度あっているかを検出することである。
図5(b)は、ファインダ画面内に表示されるAF枠1〜3の配置と、焦点検出用センサ101上のラインセンサ102−1〜102−8によるAF視野を示す図である。本実施形態においては、計3個のAF枠1〜3を有しており、AF視野1〜8とラインセンサ102−1〜102−8とがそれぞれ対応している。
なお、本実施形態のAF枠1〜3は、焦点検出用センサ101のラインセンサ102−1〜102−8によって焦点検出を行うことができる領域に対応するファインダ画面内の領域を示すための枠である。
また、本実施形態におけるAF視野とは、実際にラインセンサが焦点検出を行うことができるファインダ画面内の領域である。
[焦点検出用センサ101の回路構成]
次に、焦点検出用センサ101の回路構成を、図1のブロック図を参照して説明する。制御部103はCPU100と接続されており、CPU100からの制御命令に基づき、焦点検出用センサ101の各ブロックを制御する。また、制御部103は蓄積時間情報などを記憶するための記憶回路109を有している。また、制御部103は各種制御のためのフラグ用レジスタ、設定用レジスタ及びタイマーを複数有している(不図示)。さらに、制御部103は焦点検出用センサ101の蓄積停止情報、蓄積時間情報などをCPU100へと送信する。
二次結像レンズ309により結像された被写体像は、ラインセンサ102−1〜102−8から構成されたラインセンサ群102で光電変換され、電荷が生成される。画素部のフォトダイオードPDで生成された電荷は、蓄積部で蓄積され、電圧として出力される。なお、本実施形態のおける蓄積部とは電荷を蓄積することができる領域であり、蓄積部はフローティングディフュージョンFD(以下、FD領域)や後述の積分容量CL等を備える。ラインセンサ選択回路104は、ラインセンサ群102の複数のラインセンサのうち1つのラインセンサを選択する。そして、選択されたラインセンサの画素信号を、ラインセンサの信号の蓄積状態をモニタする特徴量検出回路105(後述)及び信号を出力する出力回路108へと出力する機能を有する。
なお、焦点検出用センサ101は、電荷蓄積期間にトランジスタMTXをオンして、フォトダイオードPDで生成された電荷を蓄積部に転送し、蓄積部で電荷を蓄積する第1の蓄積モードを有している。また、焦点検出用センサ101は、電荷蓄積期間はトランジスタMTXをオフし、電荷蓄積期間が終わると生成された電荷を蓄積部に転送して電荷を蓄積する第2の蓄積モードを有している。なお、第2の蓄積モードでの電荷蓄積期間中は、特徴量検出回路105による後述のモニタ動作はできない。第1の蓄積モードと第2の蓄積モードの切り替えは、CPU100が焦点検出用センサ101に制御命令を送信して制御することで行う。
[ラインセンサを構成する画素部の回路部]
以下、ラインセンサを構成している画素部の回路部の回路図を説明する。
図6において、ラインセンサ102−1は、センサ画素回路部、転送トランジスタ制御部110(トランジスタ制御手段)、ノイズ記憶回路部及びノイズ除去回路部で構成されている。センサ画素回路部、ノイズ記憶回路部、および、ノイズ除去回路部は、ラインセンサを構成する画素部が有する複数のフォトダイオードPD(光電変換部)1つ1つに対し、それぞれ一つずつ配置されている。転送トランジスタ制御部110は、1つのラインセンサにつき、それぞれ一つずつ配置されている。
センサ画素回路部はフォトダイオードPD、積分容量CL(蓄積部に含まれる)、メモリ容量CS、電流源1、電流源2、MOSトランジスタM1、M2、M3、M4、M5、スイッチSWRES及びSWCHで構成されている。電圧VRESはリセット電圧である。出力VOUTはラインセンサ選択回路104に接続されている。スイッチSWRES、SWCH及びSWPHnは、それぞれ信号PRES、PCH及びPPHnによってそれぞれオン/オフ制御される。
フォトダイオードPDとMOSトランジスタM1の間には、トランジスタMTX(転送トランジスタ)が配置されている。
転送トランジスタ制御部110は、スイッチSWVTXL1、SWVTXL2及びSWVTXL3とレベルシフトインバータで構成されている。
トランジスタMTX(転送トランジスタ)は、信号PTXにより制御され、電荷の転送を行う。
トランジスタMTXのゲート電極には、信号PTXを論理的に反転し、レベルシフトした信号が接続されている。信号PTXがローレベルの時、レベルシフトインバータからは電圧VTXHが出力され、トランジスタMTXはオフとなる。一方、信号PTXがハイレベルの時、レベルシフトインバータからは電圧VTXLが出力され、トランジスタMTXはオンとなる。
転送トランジスタ制御部110がスイッチSWVTXL1、SWVTXL2及びSWVTXL3をそれぞれオン/オフ制御することにより、電圧VTXLとして、電圧VTXL1、VTXL2及びVTXL3のいずれかを選択することができる。電圧VTXLは、電圧VTXL1<VTXL2<VTXL3の関係にある。スイッチSWVTXL1、SWVTXL2及びSWVTXL3は、それぞれ信号PVTXL1、PVTXL2及びPVTXL3で制御される。信号PVTXL1、PVTXL2及びPVTXL3は、CPU100からの指令に基づき制御部103が出力する。
なお、ここでは電圧VTXLは3種類として説明しているが、電圧VTXLは2種類以上であれば何種類あっても良い。
本実施形態では、転送トランジスタ制御部110(トランジスタ制御手段)がラインセンサ102毎に設けられている。これによって、転送トランジスタ制御部110はCPU100からの指示に基づいて、電圧VTXLを、ラインセンサ毎に設定することができる。すなわち、ラインセンサ102の有する複数の画素部の転送トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を同じ高さに設定することができる。なお、転送トランジスタ制御部110は電圧VTXLを焦点検出用センサが有する複数のラインセンサについて同じ電圧に設定しても良い。すなわち、焦点検出用センサ101が有するすべてのラインセンサ102の画素部の転送トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を同じ高さに設定することができる。
[トランジスタMTXのポテンシャルと電荷転送との関係]
ここで、第1の蓄積モードにおけるトランジスタMTX(転送トランジスタ)の転送チャネル領域のポテンシャルと電荷転送の関係について、図15、図16を用いて説明する。
図15(a)、図16(a)は、本発明が解決しようとする課題を説明する図である。図15(a)、図16(a)は、電荷を蓄積する期間中に転送トランジスタMTXをオンし、フォトダイオードPDで生成した電荷をFD領域へ転送している状態(第1の蓄積モード)における各領域のポテンシャルと電荷の模式図である。なお、第1の蓄積モードとは前述の通り、電荷蓄積期間中にトランジスタMTXをオンし、蓄積部で電荷を蓄積するモードである。
転送トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さは、オン電圧であるVTXLで制御できる。VTXLがゲート電極に印加された時(トランジスタMTXがオンである時)のトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さは、フォトダイオードPDのポテンシャルよりも低く、FD領域のポテンシャルよりも高い。
[トランジスタMTXのポテンシャルが低い場合]
図15(a)と図16(a)に示した状態では、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さが異なる。図15(a)に示した状態では、図16(a)に示した状態に対して、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さが低い。
図15(b)は、図15(a)において、フォトダイオードPDに一定の光を照射した場合に、蓄積時間を変化させた際の、FD領域に蓄積された電荷によるFD領域の電位の変化を示した図である。蓄積時間の経過とともにFD領域に電荷が蓄積されていくと、蓄積された電荷によってFD領域の電位は上昇していく。
しかし、時刻T1以降ではリニアリティを保つことができなくなっている。これは、FD領域に電荷が蓄積されていき、時刻T1を超えたときにFD領域の電位がトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さ以上になったためである。すなわち、FD領域の電荷がトランジスタMTXのゲート下の領域に入り込み、見かけのFD領域の容量が大きくなったということである。なお、本実施形態においてリニアリティは、FD領域の電位の時間変化のリニアリティを意味する。FD領域の電位の時間変化のリニアリティが保たれていないと、電荷が電圧に変換されたときに、出力された電圧のリニアリティも保たれない。
このように、電荷の蓄積によるFD領域の電位がトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁以上になってしまうと、被写体が高輝度であり単位時間あたりに取得する電荷が多いようなときに、リニアリティが下がってしまう。
一方、被写体が低輝度である場合のように、単位時間あたりに取得する電荷の数が少ないと、電荷の蓄積によるFD領域の電位がトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を超えにくいため、リニアリティも下がりにくい。
また、図15(a)のようにトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁が低い場合は、フォトダイオードPDと転送チャネル領域とのポテンシャルの差が大きくなる。よって、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁が低い場合には、高い場合と比較して、電荷がフォトダイオードPDに残留しにくくなる(転送効率が良くなる)。また、電荷がFD領域に移動するスピードもより速くなる。
以上の理由から、本実施形態では被写体が低輝度である場合には、被写体が高輝度である場合と比較して、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を低くする。詳しくは後述する。
[トランジスタMTXのポテンシャルが高い場合]
図15(a)の場合とは対照的に、図16(a)に示すようにトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を高くし、よりフォトダイオードPDのポテンシャルに近づけることが考えられる。
図16(a)はトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁が高い場合に、フォトダイオードPDで蓄積した電荷をFD領域へ転送している状態の各領域のポテンシャルと電荷の模式図である。図15(a)に示した状態と比較して、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁が高い。
図16(b)は、図16(a)において、フォトダイオードPDに一定の光を照射した場合に、蓄積時間を変化させた際の電荷の蓄積によるFD領域の電位の変化を示した図である。輝度条件は図15(a)と同じである。図16(b)の時刻T2の前後ではFD領域の電位の時間変化のリニアリティが低下している。その理由は、フォトダイオードPDと、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁との高さの差が、図15(a)の場合と比較して小さすぎるからである。フォトダイオードPDと、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁との高さの差が小さすぎると、チャネル抵抗が高くなり、図16(b)の時刻T2以前のように単位時間あたりの電荷の転送効率が悪くなる。このため、本実施形態では、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を高くする場合には、当該ポテンシャルが高すぎることでFD領域の電位の時間変化のリニアリティが低下しないように留意する。以上を踏まえ、フォトダイオードPDとトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁との高低差を確保できる範囲内でトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さを高くする。
また、図16(a)では図15(a)と比較してフォトダイオードPDとトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁との高さの差が小さいことから、フォトダイオードPDで発生した電荷がフォトダイオードPDに一部留まり易い。
被写体が低輝度であるときのように取得する電荷が少ないと、もともと少ない電荷がフォトダイオードPDに残留することで、FD領域に蓄積する電荷の数が減ってしまうことが考えられる。一方、被写体が高輝度であれば被写体が低輝度である場合と比較し、フォトダイオードPDで光電変換される電荷の数が相対的に多い。これにより、フォトダイオードPDに残留する電荷があったとしても、被写体が低輝度である場合と比較して、影響が小さい。
また、図16(a)に示すようにトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁とFD領域のポテンシャルに大きく差がある場合には、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を超えることなく蓄積することができる電荷の数が、ポテンシャルが低い場合と比較して多い。焦点検出を行う際には、電荷の数がより多いほうが、焦点検出精度は高くなる。よって図16(a)のようにトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁とFD領域のポテンシャルに大きく差がある場合には、差が小さい場合よりも精度良く焦点検出を行うことができる。
以上の理由から、本実施形態では被写体が高輝度である場合には、被写体が低輝度である場合と比較して、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁のポテンシャルを高くする。詳しくは後述する。
[蓄積モードとトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁]
第1の蓄積モード時は、被写体特徴量(被写体の輝度及びコントラスト)に応じてトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁が設定される。
なお、第2の蓄積モード時におけるトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁は、転送モードにおける転送効率を確保できるポテンシャルであれば良い。本実施形態においては、設定できるポテンシャルのうち、最も低いポテンシャルを設定するものとする。これは、転送効率を確保するためである。このように第2の蓄積モードに最適化した電圧を用い、第1の蓄積モードと異なる電圧を設定してもよい。
[本実施形態におけるトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁と電圧VTXL]
本実施形態においては、トランジスタMTXのポテンシャルを異ならせるために、レベルシフトインバータが複数種類の電圧を出力することができる。CPU100が電圧VTXLを電圧VTXL1、VTXL2及び電圧VTXL3に設定すると、レベルシフトインバータが設定された電圧を出力する。トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁は、電圧VTXL1のときにポテンシャルφ1、電圧VTXL2のときにポテンシャルφ2、電圧VTXL3のときにポテンシャルφ3に設定される。ポテンシャルφ1、φ2及びφ3は、φ1<φ2<φ3の関係にある。詳しくは後述する。
[Peak信号の信号量、蓄積時間及び蓄積停止判定の関係]
特徴量検出回路105は、第1の蓄積モードで動作している場合、ラインセンサ選択回路104により選択されたモニタ中のラインセンサの画素信号の中から最も大きな信号である最大値信号(Peak信号)を蓄積停止判定回路106へ出力する。この時、制御部103がSWPHnをオンすることにより、ラインセンサは信号を特徴量検出回路105に出力している。
図7は、特徴量検出回路105からの出力信号であるPeak信号の信号量、蓄積時間及び蓄積停止判定の関係を示した図である。蓄積時間0が蓄積開始タイミングであり、時間が経過するほどPeak信号は増加していく。蓄積停止判定回路106は、Peak信号と蓄積停止レベルVcompとを比較判定する。
Vcompはレベルを切り替えることができ、電圧VTXLに設定された電圧に応じて決定される。電圧VTXL=VTXL1のときVcomp=Vcomp1、電圧VTXL=VTXL2のときVcomp=Vcomp2、電圧VTXL=VTXL3のときVcomp=Vcomp3と設定される。これらの電圧レベルは、電圧VTXLのそれぞれの設定においてFD領域の電位の時間変化のリニアリティを保つことができなくなる前に蓄積が止まるように設定されている。
Vcomp1、Vcomp2及びVcomp3の電圧レベルは、Vcomp1<Vcomp2<Vcomp3である。
Peak信号が蓄積停止レベルVcompよりも大きくなった時点で、蓄積停止判定回路106は制御部103へ蓄積停止判定信号を出力する。そして、制御部103は、ラインセンサ選択回路104により選択されたモニタ中のラインセンサの蓄積を停止するために、ラインセンサ群102のうち該当するラインセンサのスイッチSWCHをオフする。これにより、制御部103は、信号蓄積を停止する。なお、前述の蓄積停止判定はPeak信号を用いて行っているが、PBコントラスト信号(Peak信号とBottom信号の差分信号)を用いて行っても良い。PBコントラスト信号を蓄積停止判定に用いる場合は、蓄積停止判定回路106は、PBコントラスト信号が閾値よりも大きくなった時点で制御部103へ蓄積停止判定信号を出力する。また、Peak信号とPBコントラスト信号の両方を用いて蓄積停止判定を行っても良い。この場合、いずれかの信号が閾値よりも大きくなった時点で蓄積停止判定回路106は制御部103へ蓄積停止判定信号を出力する。
さらに、制御部103はCPU100へ蓄積終了信号と蓄積終了したラインセンサ情報を出力する。
特徴量検出回路105は、この他に、ラインセンサの画素信号の中の最小値信号(Bottom信号)、Peak信号とBottom信号の差分信号(PBコントラスト信号)を出力することができる。
ラインセンサ群102で蓄積された画素信号は、ラインセンサ選択回路104を介して出力回路108へ出力される。CPU100から画素読み出しのための制御命令が送信され、シフトレジスタ107を駆動し、図6のスイッチSWPHnを順次オンしていき、出力回路108から1画素部ずつの画素信号としてCPU100のA/D変換器(不図示)へ出力する。
この時、出力回路108では、画素信号とBottom信号との差分信号を生成し(コントラスト成分を取り出し)、増幅するなどの処理を行っている。
また、出力回路108は、CPU100からの制御命令に従い、PBコントラスト値検出回路105から得られるPeak信号、Bottom信号、PB信号を出力することができる。
[焦点検出動作のフローチャート]
以下に、本発明の第1の実施形態による光電変換装置及びカメラの動作について説明する。図8は、本実施形態にかかる焦点検出動作を示すフローチャートである。
S1000では、CPU100は、焦点検出動作にかかわる各種設定を行う。例えば、CPU100がレンズ通信回路205を介して撮影レンズ300と通信し、撮影レンズ300の焦点距離情報などを得る。また、撮影者の操作に応じて、焦点検出用センサ101の最大蓄積時間の設定等をする。
本実施形態においては、焦点検出用センサ101は第1の蓄積モードで駆動されるものとする。第1の蓄積モードと第2の蓄積モードの切り替えは、例えば特許文献1に記載のように被写体の輝度から設定されるが、ここでは説明を省略する。
次のステップS1001では、CPU100は蓄積開始命令を焦点検出用センサ101へ送信する。焦点検出用センサ101内の制御部103は、蓄積開始命令を受信すると各回路部を制御し、回路リセット動作、ノイズ記憶動作を行う。
ステップS1001における回路動作について、図9に示すタイミングチャートを用いて説明する。
制御部103は信号PRES、PTX及びPCHをハイレベルにして、フォトダイオードPD、容量CL、CSをリセットする。また、PVTXL1をハイレベル、PVTXL2及びPVTXL3はローレベルとし、電圧VTXLをVTXL1に設定する。その後、制御部103はPRESをローレベルとする。
制御部103は、ノイズ記憶動作期間中にノイズ記憶回路部を制御し、ノイズ記憶回路部にノイズ電圧を記憶させる。ノイズ電圧とは、リセットノイズ及びセンサ画素回路部のオフセット電圧である。リセット動作期間に電圧VTXLのオン電圧をVTXL1にすることにより、転送効率が低下することを防ぎ、フォトダイオードPD、トランジスタMTXの転送チャネル領域、FD領域の確実なリセットを行う。また、被写体輝度が低いほどノイズが焦点検出精度に与える影響が大きいため、電圧VTXLを低輝度時に設定される電圧VTXL1としてノイズ記憶動作を行う。
次に制御部103はPPHn、PVTXL3をハイレベルとし、PVTXL1をローレベルとして電荷蓄積期間を開始する。
電圧VTXLを電圧VTXL3に設定するのは、被写体輝度が高輝度であった場合に、図15(b)に示すFD領域の電位の時間変化のリニアリティがなくなった状態で、後述するステップS1007におけるVTXL判定が行われないようにするためである。
次のステップS1002では、CPU100は、内蔵されたタイマーをリセットしてからカウントを開始し、電荷蓄積開始からの経過時間(蓄積時間)の計測を開始する。
ステップS1003では、焦点検出用センサ101の蓄積時間が最大蓄積時間Tmaxに達しているか否かをCPU1000が判定する。蓄積時間がTmaxに達していなければステップS1004へ処理を進め、Tmaxに達していればステップS1009へ処理を進める。
ステップS1009では、CPU100は焦点検出用センサ101に対して蓄積停止通信を行う。この通信は、予め許容できる最大蓄積時間Tmaxを設定しておき、暗時の撮影などで時間Tmaxまでに焦点検出用センサ101の蓄積動作が終わらない場合に、CPU100から強制的に蓄積動作を終了させるものである。
ステップS1004では、CPU100は焦点検出用センサ101の全てのラインセンサ(102−1〜102−8)の蓄積が停止しているか否かを判定する。焦点検出用センサ101は蓄積終了したラインセンサ102の情報をCPU100へ送信しており、CPU100はその情報から蓄積停止判定を行う。全てのラインセンサ102の蓄積が停止している場合はステップS1010の画素信号読み出し動作に移行する。一方、蓄積中のラインセンサが残っている場合は、ステップS1005へと戻る。ステップ1004で全てのラインセンサ102の蓄積が停止していると判定されるまで、ステップS1005〜ステップS1007を繰り返す。
ステップS1010では、CPU100は、AFセンサ101で蓄積された電荷から得られる画素信号を読み出す。信号を読み出す際は、制御部103はノイズ除去回路部を制御し、得られた信号からノイズ記憶回路部に記憶されたノイズ電圧を除去する。
ステップS1011において、CPU100は、得られた画素信号を用いて、撮影レンズ300の焦点状態(デフォーカス量)を検出するための焦点検出演算を行い、デフォーカス量を算出する。
ステップS1012において、CPU100は、ステップS1011で得られたデフォーカス量に応じてレンズを駆動するよう制御する。
[VTXL判定(被写体の輝度を判定する場合)]
ステップS1007のVTXL判定では、CPU100が、被写体の輝度と輝度の閾値Lthと比較し、比較した結果に応じてトランジスタMTX(転送トランジスタ)のチャネルのゲートに印加する電圧VTXLを決定する。電圧VTXLを決定することで、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さを決める。また、停止判定電圧Vcompを、電圧VTXLに応じて決める。
VTXL判定では、被写体の輝度を輝度閾値Lthと比較する。輝度が閾値Lthより高い場合は、CPU100は被写体の輝度を高いと判定する。この場合、CPU100は電圧VTXLを電圧VTXL3とするよう制御する。また、停止判定電圧Vcompを停止判定電圧Vcomp3とするように制御する。
輝度が閾値Lth以下であれば、CPU100は被写体の輝度を低いと判定する。この場合、CPU100は電圧VTXLを電圧VTXL1とするよう制御する。また、停止判定電圧Vcompを停止判定電圧Vcomp1とするように制御する。
前述のように、本実施形態における電圧VTXL3と電圧VTXL1は、電圧VTXL3<電圧VTXL1の関係にある。トランジスタMTXのチャネルのゲートに電圧VTXL3印加されたときの転送チャネル領域のポテンシャルφ3は、電圧VTXL1印加されたときの転送チャネル領域のポテンシャルφ1とよりもポテンシャルが高い。
すなわち、CPU100は、被写体の輝度が高いと判定された場合には被写体の輝度が低いと判定された場合よりもトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁が高くなるよう制御する。これにより、被写体輝度が高いことで電荷の量が多い場合であっても、FD領域の電位の時間変化のリニアリティを保つことができる。また、そもそも得られる電荷の量が多いことから、フォトダイオードPDに電荷が一部残留してしまったとしても大きな影響はない。
また、被写体の輝度が低いと判定された場合には、被写体の輝度が高いと判定された場合よりも、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁が低くなるよう制御する。これにより、FD領域の電位の時間変化のリニアリティを保ちつつ、フォトダイオードPDに電荷が残留し難くすることができる(転送効率の向上)。
[VTXL判定(被写体の輝度及びコントラストを判定する場合)]
なお、前述したVTXL判定では輝度に応じて電圧VTXLを可変とし、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を異ならせたが、輝度だけでなくコントラストを考慮しても良い。図10は、ステップS1007のVTXL判定で輝度とコントラストの両方を考慮した場合において、焦点検出用センサ101にて行われる処理を示すフローチャートである。
被写体の輝度が高い場合には、被写体の輝度が低い場合よりもトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を高くするという点は前述した通りである。更に、被写体の輝度が高い場合において、被写体のコントラストが低いときは被写体のコントラストが高いときよりもポテンシャルを低くする。以下フローチャートに基づいて詳しく説明する。
ステップS1200では、CPU100(コントラスト判定手段)が、被写体のコントラストを所定のコントラスト閾値Cthと比較判定する。コントラストが閾値Cth以下であれば、CPU100は被写体のコントラストが低いと判定する。この場合、CPU100はステップS1201へ処理を進める。コントラストが閾値Cthより高ければ、CPU100は被写体のコントラストが高いと判定する。この場合、CPU100はステップS1202へ処理を進める。被写体のコントラストは、特徴量検出回路105で生成されるPeak信号、Bottom信号から得られる。
ステップS1201では、CPU100(輝度判定手段)はコントラストが低いと判定された被写体の最大輝度Lを所定の輝度閾値Lth1と比較判定する。最大輝度Lが閾値Lth1より高ければ、CPU100は被写体の輝度が高いと判定する。この場合、CPU100はステップS1203へ処理を進め、最大輝度Lが閾値Lth1以下であれば、CPU100は被写体の輝度が低いと判定する。この場合、CPU100はステップS1204へ処理を進める。最大輝度Lは、VTXL判定処理時の経過蓄積時間と特徴量検出回路105で生成されるPeak信号から得られる。
ステップS1202では、CPU100(輝度判定手段)はコントラストの高いと判定された被写体の最大輝度Lを所定の輝度閾値Lth2と比較判定する。最大輝度Lが閾値Lth2より高ければ、CPU100は被写体の輝度が高いと判定する。この場合、CPU100はステップS1205へ処理を進める。最大輝度Lが閾値Lth2以下であれば、CPU100は被写体の輝度が低いと判定する。この場合、CPU100はステップS1206へ処理を進める。なお、輝度閾値Lth1と輝度閾値Lth2はLth1<Lth2の関係となるようにしても良い。S1200においてCPU100が被写体のコントラストが低いと判定した場合は、より多くの電荷を蓄積するために蓄積時間を長くすることが考えられるためである。
ステップS1203〜S1206では、被写体輝度及びコントラストのそれぞれに応じた電圧VTXLを決めている。ステップS1203〜S1206については後述する。
ステップS1203〜S1206のいずれかにおいて電圧VTXLを決めると、CPU100は処理をそれぞれステップS1207〜S1210へと進める。ステップS1207〜S1210についても、ステップS1203〜S1206とともに後述する。ステップS1207〜S1210のいずれかにおいてVcompを設定すると、制御部103はサブルーチンVTXL判定を終了し、VTXL判定が終了したことをCPU100に通知する。ここでは明示してはいないが、蓄積が終了していない全てのラインセンサ102について、VTXL判定を行う。
ステップS1203〜S1206及びステップS1207〜S1210について説明する。被写体の輝度が低い場合は、被写体のコントラストに関わらず、FD領域の電位の時間変化のリニアリティを保つことを優先する。図10を用いて説明すると、被写体のコントラストが低い場合は、ステップS1204でCPU100(設定手段)は、信号PVTXL3をローレベル、信号PVTXL1をハイレベルとする。これにより、レベルシフトインバータ(出力手段)が電圧VTXL1を出力する。電圧VTXL1(第1の電圧)によってトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁はポテンシャルφ1(第1のポテンシャル)になる。ステップS1208では、CPU100が停止判定電圧Vcompを電圧Vcomp1に設定する。
被写体が低輝度であり、被写体のコントラストが高い場合は、ステップS1206では、CPU100(設定手段)は、信号PVTXL3をローレベル、信号PVTXL1をハイレベルとする。これにより、レベルシフトインバータ(出力手段)が電圧VTXL1を出力する。電圧VTXL1(第1の電圧)によってトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁はポテンシャルφ1(第1のポテンシャル)になる。ステップS1210では、CPU100が停止判定電圧Vcompを電圧Vcomp1に設定する。
ここで、被写体のコントラストが低い場合は、被写体のコントラストが高い場合と比較して、同じ蓄積時間をかけて電荷を蓄積した場合に、デフォーカス演算の精度が低下することが知られている。よって、被写体のコントラストが低い場合は、デフォーカス演算の精度を向上させるため、最大蓄積時間内で可能な限りの電荷を蓄積する必要がある。従って、被写体が低コントラストでありかつ被写体が高輝度であるステップS1203では、制御部103(設定手段)はレベルシフトインバータ(出力手段)が電圧VTXL3を出力するよう制御する。前述の通り、ステップS1001の初期状態として電圧VTXLは電圧VTXL3(第3の電圧)に設定されているため、図6の回路に対する制御信号状態は変わらない。これにより、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁としてポテンシャルφ3(第3のポテンシャル)が維持される。
ステップS1207では、制御部103は停止判定電圧Vcompを電圧Vcomp3に設定する。
初期状態として電圧Vcompは電圧Vcomp3に設定されているため、図6に示す回路に対する制御信号状態は変わらない。
被写体の輝度が高い場合は、被写体のコントラストに応じてポテンシャルを異ならせる。被写体のコントラストが高い場合は、ある程度の信号量が得られれば、デフォーカス演算の精度が得られる。従って、被写体のコントラストが高いステップS1205では、制御部103(設定手段)が、信号PVTXL3をローレベル、信号PVTXL2をハイレベルとする。これにより、レベルシフトインバータ(出力手段)が電圧VTXL2を出力する。電圧VTXL2(第2の電圧)によってトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁がポテンシャルφ2(第2のポテンシャル)に設定する。
ステップS1209では、制御部103が停止判定電圧Vcompを電圧Vcomp2に設定する。すなわち、コントラストが低い場合よりも早い段階で蓄積を終了させる。
なお、上述したコントラスト閾値と輝度閾値は、設定されるトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁により、Peak信号とBottom信号がそれぞれリニアリティ、あるいは転送効率の低下が起きないような値に設定されている。
また、図10に示すフローチャートでは、被写体のコントラストに関する判定を、被写体の輝度に関する判定よりも先に行っているが、被写体の輝度に関する判定を先に行っても良い。これにより図10のフローチャートをより簡略化することができる。
更に、本実施形態のVTX判定においてCPU100が行っている処理は、制御部103が行っても良い。
[ポテンシャルを変更することの効果]
図11、図12、図13を用いて、被写体特徴量(被写体の輝度及びコントラスト)に基づいてトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を変更することの効果を説明する。
図11(a)は、ステップS1007のVTXL判定により被写体のコントラストが低く、輝度が高いと判定された場合である。この場合、制御部103はトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁をポテンシャルφ3にするよう制御する。また、制御部103は、停止判定電圧Vcompを電圧Vcomp3にするよう制御する。この結果、図11(c)のように、最大輝度信号であるPeak信号画素に対しても、最小輝度信号であるBottom信号画素に対しても、リニアリティを保ちつつ、必要な転送効率を確保することができる。
図12(a)は、ステップS1007のVTXL判定により被写体のコントラストが高く、輝度も高いと判定された場合である。この場合、制御部103はトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁をφ2にするよう制御する。また、制御部103は、停止判定電圧Vcompを電圧Vcomp2にするよう制御する。この結果、図12(c)に示すように、最大輝度信号であるPeak信号画素に対しても、最小輝度信号であるBottom信号画素に対しても、FD領域の電位の時間変化のリニアリティを保つことができる。更に、図11に示す場合と比較してより高い転送効率を確保することができる。さらに、電圧Vcompが図11よりも低く設定されているため、図12(b)に示すように、図11(b)に対して蓄積時間が短い。蓄積時間が同じであれば、コントラストの高い被写体に対しては、コントラストの低い被写体と比較して一般的にデフォーカス量の算出の精度が良いことが知られている。このため、蓄積時間が短くても、デフォーカス量の算出を精度が良く行うことができる。被写体のコントラストが高く、輝度も高い場合は、輝度やコントラストが低い場合と比較してピントを合わせやすい状況であることから、ユーザーの視点からも早くピントを合わせることができるという期待を抱きやすいと考えられる。図12(b)に示すように蓄積時間を短くすることで、このようなユーザーの期待に沿うことができる。
図13(a)は、ステップS1007のVTXL判定により被写体が低輝度であると判定された場合である。この場合、制御部103はトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁をφ1にするよう制御する。また、制御部103は、停止判定電圧Vcompを電圧Vcomp1にするよう制御する。この結果、図11(c)に示すように、最大輝度信号であるPeak信号画素に対しても、最小輝度信号であるBottom信号画素に対しても、FD領域の電位の時間変化のリニアリティを保つことができる。更に、図11及び図12の場合と比較してより高い転送効率を確保することができる。
[第1の実施形態による効果]
上記の通り本発明の第1の実施形態では、被写体の輝度に応じてトランジスタMTX(転送トランジスタ)のオン電圧を切り替えることにより、トランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を可変設定している。これによりリニアリティを保ちつつ、必要な転送効率を確保することができる。この結果、幅広い輝度範囲において、精度の高い焦点検出動作が可能となる。
[第2の実施形態]
以下に、本発明の第2の実施形態による光電変換装置及びカメラの動作について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図14は、本発明の第2の実施形態にかかる焦点検出動作を示すフローチャートである。
ステップS1600では、CPU100が被写体特徴量を取得する。被写体特徴量は、被写体のコントラスト及び被写体の輝度である。被写体特徴量はAEセンサ207による検出結果や、連続して行われる焦点検出動作における過去の焦点検出動作(1回前の焦点検出動作が望ましい)で焦点検出用センサ101から取得した信号から算出される。
焦点検出用センサ101からの信号を用いて被写体特徴量を算出する場合、被写体のコントラストは画素信号から算出し、被写体の輝度は画素信号及び蓄積時間から算出される。
なお、被写体特徴量を取得するために、AEセンサ207及び焦点検出用センサ101の両方を用いても良い。例えば、AEセンサ207を用いて被写体の輝度を取得し、焦点検出用センサ101を用いて被写体のコントラストを取得しても良い。
ステップS1601では、CPU100はトランジスタMTXのオン電圧であるVTXLを選択し設定するためのVTXL判定を行う。ステップS1601のVTXL判定は、ステップS1007におけるVTXL判定と同様である。詳しい説明は省略する。
ステップS1602において、CPU100は焦点検出動作にかかわる各種設定を行う。第1の実施形態で説明した通り、CPU100がレンズ通信回路205を介して撮影レンズ300と通信し、撮影レンズ300の焦点距離情報などを得る。また、CPU100は撮影者の操作に応じて、焦点検出用センサ101の最大蓄積時間の設定などもしている。更に、本実施形態においては、ステップS1601で判定された電圧VTXLの設定及び停止判定電圧Vcompの設定を行う。
なお、本実施形態においても、焦点検出用センサ101は第1の蓄積モードで駆動されるものとする。
ステップS1603以降の動作については、一部を除いて第1の実施形態と同様である。同様の部分についての説明は省略し、相違点を中心に説明をする。
本実施形態においては、第1の実施形態におけるステップS1005及びステップS1006を有しない。
また、前述の通り、ステップS1007に対応するステップは、ステップS1601であり、VTXL判定を行うタイミングが異なる。
更に、本実施形態においては、図9のリセット期間及びノイズ記憶動作期間に対応する期間では、信号PVTXL1、PVTXL2、PVTXL3を、ステップS1602で設定された状態から変化させない。この相違点は、第1の実施形態ではVTXL判定を蓄積開始通信より後に行っており、本実施形態ではVTXL判定を蓄積開始通信より前に行っているという違いから生じている。
[第2の実施形態による効果]
以上述べたように、本実施形態では、第1の実施形態と同様のVTXL判定を行い、VTXL判定の判定結果に応じてトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を可変設定している。本実施形態においても第1の実施形態と同様に、リニアリティを保ちつつ、必要な転送効率を確保することができる。
更に、本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態に対し、焦点検出用センサ101の制御部を簡素化することができる。焦点検出用センサ101を駆動する前にVTXL判定を行い、トランジスタMTX(転送トランジスタ)のオン電圧を設定するためである。
また、本実施形態では、第1の実施形態と比較して、電荷のノイズが発生しにくい。この理由は、焦点検出フローの初期に行うVTXL判定の結果に応じたトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を、フローが終了するまで維持するためである。
なお、前述の通り第1の実施形態では、蓄積期間中に、焦点検出用センサ101が備えるラインセンサ102の画素で取得した信号を用いてVTXL判定を行っている。第2の実施形態において焦点検出用センサ102により取得した信号を用いてVTXL判定を行う場合には、過去の焦点検出結果を用いて蓄積期間前にVTXL判定を行っている。このため、第1の実施形態では被写体の輝度変化に対し、リアルタイムにVTXL判定を行うことができる。
[変形例]
また、前述の実施形態においては、焦点検出用センサ101の画素部の感度(電荷の蓄積を行う容量の大きさ)が単一である場合を想定して説明したが、感度を変更することができる公知の画素回路構成を有することも考えられる。この場合、感度又は被写体特徴量(輝度若しくはコントラスト又は輝度及びコントラスト)のいずれかを優先してトランジスタMTXの転送チャネル領域のポテンシャル障壁を決めても良いし、両方を考慮しても良い。感度及び被写体特徴量(輝度若しくはコントラスト又は輝度及びコントラスト)の両方を考慮する場合は、以下のようにポテンシャルを決めても良い。
例えば、被写体が低輝度である場合には、画素部の感度を高くする(電荷の蓄積を行う容量を小さくする)。一方、被写体が高輝度である場合には、画素部の感度は高くても低くても良く、例えば被写体のコントラストに応じて画素部の感度を決定してもよい。画素部の感度が高い場合には、ポテンシャル障壁を高くする。画素部の感度が低い場合には、ポテンシャル障壁を低くする。
[その他]
以上、本発明を適用した実施形態を例に、本発明によればリニアリティを保ちつつ、必要な転送効率を確保することができることを説明した。
なお、前述の実施形態ではトランジスタMTXをPMOS(pチャネルMOS電界効果トランジスタ)として説明したが、NMOS(nチャネルMOS電界効果トランジスタ)としてもよい。この場合、電圧関係を逆にすることで同じ効果が得られるため、説明を省略する。
また、本発明は上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読み取り実行する処理でも実現できる。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 CPU
110 転送トランジスタ制御部
111 レベルシフトインバータ
MTX トランジスタ(転送トランジスタ)
CL 積分容量
FD フローティングディフュージョン(FD領域)
PD フォトダイオード(光電変換部)

Claims (18)

  1. 被写体からの光を受光して光電変換し電荷を生成する光電変換部と、前記電荷を蓄積する蓄積部と、前記電荷を前記光電変換部から前記蓄積部へと転送する転送トランジスタとを有する画素部と、
    前記転送トランジスタの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さを設定する設定手段と、
    被写体の輝度を判定する輝度判定手段と、を有し、
    前記光電変換部で電荷を生成しながら、電荷の蓄積期間中に前記転送トランジスタを介して、生成された前記電荷を前記蓄積部に蓄積する場合において、
    前記設定手段が、前記輝度判定手段の判定結果に応じて前記転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さを設定することを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記輝度判定手段によって前記被写体の輝度が所定の閾値よりも高いと判定された場合には、前記設定手段は前記ポテンシャル障壁の高さを、前記被写体の輝度が前記所定の閾値以下である場合よりも高くすることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
  3. ラインセンサを備えた光電変換装置であり、
    前記ラインセンサはライン状に配置された複数の前記画素部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電変換装置。
  4. 前記設定手段は、1つの前記ラインセンサに含まれる前記画素部の前記転送チャネルのポテンシャル障壁の高さを同じ高さに設定することが可能であることを特徴とする請求項3に記載の光電変換装置。
  5. 前記設定手段は、複数の前記ラインセンサに含まれる前記画素部のポテンシャル障壁の高さを同じ高さに設定することが可能であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の光電変換装置。
  6. 前記輝度判定手段は、被写体の輝度の判定を前記蓄積期間中に行うことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  7. 前記輝度判定手段は、被写体の輝度の判定を前記蓄積期間の前に行うことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  8. 前記輝度判定手段は、前記ラインから得られた過去の焦点検出動作において取得した信号又は別に設けたAEセンサによる検出した信号の少なくとも一方を用いて輝度を判定することを特徴とする請求項7に記載の光電変換装置。
  9. 被写体のコントラストを判定するコントラスト判定手段を有し、
    前記輝度判定手段が被写体の輝度を所定の閾値より高いと判定した場合には、前記コントラスト判定手段による判定結果に応じて、前記設定手段がポテンシャル障壁の高さを設定することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  10. 前記輝度判定手段が被写体の輝度が所定の閾値より高いと判定した場合において、
    更に前記コントラスト判定手段が被写体のコントラストが高いと判定した場合に、前記設定手段が設定する前記転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さは、前記コントラスト判定手段が被写体のコントラストが低いと判定した場合よりも低いことを特徴とする請求項9に記載の光電変換装置。
  11. 前記コントラスト判定手段は、被写体のコントラストの判定を前記蓄積期間中に行うことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の光電変換装置。
  12. 前記コントラスト判定手段は、被写体のコントラストの判定を前記蓄積期間の前に行うことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の光電変換装置。
  13. 設定手段の設定に応じた電圧を出力する出力手段を有し、
    前記転送トランジスタがpチャネルMOS電界効果トランジスタである場合において、前記転送チャネル領域のポテンシャル障壁が高い場合に前記出力手段が転送トランジスタのチャネル領域に印加する電圧は、前記ポテンシャル障壁が低い場合よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  14. 前記蓄積期間の前に、前記光電変換部、前記転送トランジスタの転送チャネル領域及び蓄積部をリセットすることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  15. 前記リセットの期間中は、前記転送チャネル領域のポテンシャル障壁は、前記輝度判定手段が被写体の輝度が所定の閾値より高いと判定した場合に設定手段が設定するポテンシャル障壁の高さよりも低くすることを特徴とする請求項14に記載の光電変換装置。
  16. 被写体からの光を受光して光電変換し電荷を生成する光電変換部と、前記電荷を蓄積する蓄積部と、前記電荷を前記光電変換部から前記蓄積部へと転送する転送トランジスタとをそれぞれ有する画素部をライン状に配置した光電変換装置の制御方法において、
    前記転送トランジスタの駆動を行うためのトランジスタ制御ステップと、
    被写体の輝度を判定する輝度判定ステップと、を有するとともに、
    前記光電変換部で電荷を生成しながら、電荷の蓄積期間中に前記転送トランジスタを介して、生成された前記電荷を前記蓄積部に蓄積する場合において、
    前記輝度判定ステップで判定された輝度に応じて前記転送トランジスタの転送チャネル領域のポテンシャル障壁の高さを設定する設定ステップと、を有することを特徴とする光電変換装置の制御方法。
  17. 請求項16に記載の前記光電変換装置の制御方法における各ステップをコンピュータによって実行させるためのプログラム。
  18. 請求項17に記載のプログラムをコンピュータで読み取ることができるように記憶する記憶媒体。
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