JP5211545B2 - ストッパ部材および鍵盤構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ピアノに用いて好適なストッパ部材および鍵盤構造に関する。
従来より、電子ピアノの鍵においては、適当な質量を有する回動質量体を押鍵操作に連動して回動させ、アコースティックピアノのような自然な押鍵感触(質量感)を擬似的に得るようにした鍵盤装置が知られている。この種の鍵盤装置では、例えば、鍵の前部で回動質量体を駆動し、押鍵操作に連動して回動質量体の後部が上下に回動するように構成される。このとき、押鍵操作時の回動質量体の回動動作範囲(初期位置から最大回動位置まで)は、上限ストッパ部と下限ストッパ部とにより規制されており、回動質量体が上限ストッパ部に当接したときに鍵は押鍵押し切り状態になり、下限ストッパ部に当接したときに鍵の回動位置は初期位置になる。
上限ストッパ部および下限ストッパ部としては回動質量体の衝撃吸収性、消音性の観点から、ある程度の弾性復元力を備えたものが必要であり、従来よりフェルトまたはポリウレタン・エラストマ等が使用されている。演奏者の押鍵により押鍵押し切り状態になると、前述のように回動質量体は上限ストッパ部に衝突する。その際、上限ストッパ部は弾性変形し、内部損失により回動質量体の運動エネルギーを吸収し回動質量体を制動する。
しかし、上限ストッパ部は、弾性変形から元に戻るときに弾性復元力を発生し、この弾性復元力が、回動質量体を介して鍵に対する反発力(リバウンド)となって演奏者の指に伝わり、演奏者に不快感を与える。このため、回動質量体が上限ストッパ部に衝突する際に、演奏者が指から感じる反発力をより低減させタッチ感(ストップ感)を向上させるための種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1においては、回動質量体によって衝打されると上方向に持ち上げられる他の質量体を上限ストッパ部に併設する技術が開示されている。また、その段落0058においては、この「他の質量体」として、「砂や金属粉を袋状部材で包んだもの」を適用できる旨が開示されている。また、特許文献2においては、フェルト、第1クッション、質量体および第2クッションを積層構造にしてハンマーストッパ部を構成する技術が開示されている。
特開2003−195853号公報 特開2005−345924号公報
上述したように、特許文献1には「砂や金属粉を袋状部材で包んだもの」を上限ストッパ部に適用することが開示されているが、このようにストッパ部材を構成した場合には、回動質量体がストッパ部材に衝突したときの雑音が耳障りになるという問題が生じる。この雑音の問題点は、袋状部材に充填する粒状体を微細にすることにより、ある程度解決することができる。しかし、粒状体を微細にすると、袋状部材と取付け箇所(フレーム等)との隙間や、袋状部材自体に形成されている通気口から粒状体が漏れるという問題が生じる。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、雑音を軽減できるとともに、粒状体の漏れを抑制できるストッパ部材および鍵盤構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため本発明にあっては、下記構成を具備することを特徴とする。なお、括弧内は例示である。
請求項1記載のストッパ部材(20)にあっては、楽器内における移動物体(6,14)を衝突させることにより、該移動物体(6,14)の移動範囲を規制するストッパ部材において、各々が直径3mmの複数の粒状体(26)と、これら粒状体(26)間に充填され粘着性を有する繋材(28)と、通気性を有し、前記粒状体(26)および前記繋材(28)を包囲する包囲部材(22)とを有することを特徴とする。
さらに、請求項2記載の構成にあっては、請求項1記載のストッパ部材(30)において、前記包囲部材(22)の内側に、前記複数の粒状体(26)とこれら粒状体(26)間に充填され粘着性を有する繋材(28)とから成る混合層(32)を形成し、該混合層(32)のさらに内側に前記粒状体(26)を充填してなる中心層(34)を形成したことを特徴とする。
また、請求項3記載のストッパ部材(40)にあっては、楽器内における移動物体(6,14)を衝突させることにより、該移動物体(6,14)の移動範囲を規制するストッパ部材において、各々が直径3mmの複数の粒状体(26)と、通気性を有し、前記粒状体(26)を包囲するとともに、これら粒状体(26)に対向する面に粘着性を有する材質(42)を塗布または印刷してなる包囲部材(22)とを有することを特徴とする。
また、請求項4記載のストッパ部材(50)にあっては、楽器内における移動物体(6,14)を衝突させることにより、該移動物体(6,14)の移動範囲を規制するストッパ部材において、少なくとも一部が磁化された、磁性体によって構成され各々が直径3mmの複数の粒状体(54,56)と、通気性を有し、前記粒状体(54,56)を包囲する包囲部材(22)とを有することを特徴とする。
また、請求項5記載のストッパ部材(60)にあっては、楽器内における移動物体(6,14)を衝突させることにより、該移動物体(6,14)の移動範囲を規制するストッパ部材において、外面の少なくとも一部に粒状体同士の衝突時のエネルギーを吸収するコーティングを施した、各々が直径3mmの複数の粒状体(64,66)と、通気性を有し、前記粒状体(64,66)を包囲する包囲部材(22)とを有することを特徴とする。
また、請求項6記載の鍵盤構造にあっては、鍵支持部(4)を支点として揺動する鍵(6)と、該鍵(6)の移動範囲を規制するストッパ部材とを有する鍵盤構造において、前記ストッパ部材として請求項1ないし5の何れかに記載のストッパ部材を用いたことを特徴とする。
また、請求項7記載の鍵盤構造にあっては、鍵支持部(4)を支点として揺動する鍵(6)と、該鍵(6)に連動する質量体(14c)と、該質量体(14c)の移動範囲を規制するストッパ部材とを有する鍵盤構造において、前記ストッパ部材として請求項1ないし5の何れかに記載のストッパ部材を用いたことを特徴とする。
このように、粒状体間、または粒状体の外側に粘着性を有する繋材を充填する構成によれば、繋材によって粒状体の漏れが防止されるとともに、繋材が雑音を吸収するため、ストッパ部材から生じる雑音を軽減できる。
また、少なくとも一部が磁化された、磁性体によって構成された複数の粒状体を用いる構成によれば、粒状体が相互に引き付けあうため粒状体の漏れが防止できるとともに、これら粒状体を最初から接触状態に保つことができるため、衝突時の雑音を低減させることができる。
また、粒状体の外面の少なくとも一部にコーティングを施す構成よれば、衝突時のエネルギーをコーティング層に吸収させることができるため、衝突時の雑音を低減させることができる。
1.第1実施例
1.1.実施例の構成
次に、本発明の第1実施例の鍵盤構造の構成を図1を参照し説明する。なお、本実施例の鍵盤構造は、電子ピアノに適用されるものである。
図1において2は電子ピアノのフレームであり、その上面には、鍵支持部4が固定されている。6は鍵であり、その後端部分(図上では右端)は鍵支持部4に対して回動自在に軸支されている。これにより、鍵6の左端は上下方向に揺動自在になっている。なお、図1においては1つの白鍵6およびこれに対応する部材のみ図示する。8は鍵ガイド部であり、鍵6が横方向にぶれないように、鍵6を上下方向にガイドする。鍵6の状態、すなわち操作位置、押鍵速度等は図示しない鍵スイッチ等の検出部で検出される。
12はハンマ操作部であり、鍵6の下面から下方向に突出する垂直部12aと、垂直部12aの下端から前方向(図上では左方向)に突出する水平部12bとから成り、全体として略「L」字状に形成されている。14はハンマであり、フレーム2から下方に突出するハンマ支持部16によって回動自在に軸支されている。ハンマ14は、ハンマ支持部16に軸支されるとともにハンマ操作部12の下面に当接する当接部14aと、当接部14aから後方(図上では右方向)に突出する金属棒、あるいは樹脂製のアーム14bと、アーム14bの先端部に固定された質量体14cとから構成されている。
20−1〜20−4はストッパ部材であり、鍵6およびハンマ14の回動範囲を規制する。まず、ストッパ部材20−1は、ハンマ操作部12の水平部12bの上方においてフレーム2の下面に固定され、鍵6が押下されていない状態(図示の状態)において水平部12bが当接することにより、鍵6のレスト位置を決定する。また、ストッパ部材20−2は、鍵6の下方においてフレーム2の上面に固定され、鍵6の押鍵時に鍵6の下面に当接することにより、鍵6の最大ストローク位置を決定する。また、ストッパ部材20−3は、質量体14cの上方においてフレーム2の下面に固定され、ストッパ部材20−4は、質量体14cの下方において所定位置に固定されている。これにより、ストッパ部材20−3,20−4は、ハンマ14の回動範囲を所定範囲に規制する。
ここで、ストッパ部材20−1〜20−4を総称して「ストッパ部材20」という。以下、ストッパ部材20の詳細構成を図2(a)を参照し説明する。なお、図2(a)は、鍵配列方向に対して垂直な面で上限ストッパ部20を切断した際の断面図である。図において22はバッグ部であり、弾性体の長方形長尺シートを、断面略「Ω」字状に湾曲し、その両端部分を閉塞するとともに、「Ω」字の成す開口部分を設置面18(例えばフレーム2の表面)に固定し、複数の鍵の配列方向(紙面に垂直方向)に沿って延設て成るものである。換言すれば、各ストッパ部材20は、図1に示した一の鍵6に対してのみ設けられているものではなく、複数の鍵またはハンマのストッパ部材として機能するものである。ここで、バッグ部22には、空気を挿通することによってバッグ部22の変形を容易にするため、多数の微小な貫通孔である通気口22aが形成されている(図2(b)参照)。
24は衝撃吸収部材であり、バッグ部22の内側に充填されている。ここで、図2(a)におけるA部の拡大図を図2(b)に示す。本実施例における衝撃吸収部材24は、図2(b)に示すように、多数の粒状体26と、これら粒状体26の相互間に充填された繋材28とから構成される。粒状体26は金属粒であり、各粒の大きさは、直径「3mm」以下にすると好適である。また、繋材28は、グリス(クリーム)、ゼリー、ゴム系粘着材など、粘性および粘着性を有する材質である。
1.2.実施例の動作
次に、本実施例の動作を説明する。
図1において、ユーザが鍵6を指で押下すると、鍵6は鍵支持部4に設けられた軸を中心に図示の位置から反時計方向に回動する。それに伴い、ハンマ操作部12によってハンマ14の当接部14aが押し下げられ、ハンマ14はハンマ支持部16に支持された軸を中心に図示の位置から反時計方向に回動する。やがて、鍵6の下面はストッパ部材20−2に衝突し、質量体14cはストッパ部材20−4に衝突する。ストッパ部材20−2,20−4においては、鍵6および質量体14cの運動エネルギーが粒状体26の運動エネルギーに変換されるため、鍵6および質量体14cは運動エネルギーを失う。
その後、ユーザが鍵6に対する押鍵力を緩め、鍵6から指を離す離鍵操作によって、ハンマ14は質量体14cの自重により時計方向に回動し、ストッパ部材20−3に当接する。また、これに伴ってハンマ操作部12もハンマ14によって押し上げられ、ハンマ操作部12の水平部12bがストッパ部材20−1に当接し、鍵6およびハンマ14の状態は図1に示す初期状態に復帰する。本実施例においては、各ストッパ部材20のバッグ部22は弾性体によって形成されているため、各ストッパ部材20から鍵6、ハンマ操作部12または質量体14cが離れると、当該ストッパ部材20は元の形状に復帰する。
ここで、各ストッパ部材20は、鍵6または質量体14cが衝突した際、その上下方向に圧力が印加される。これにより、衝撃吸収部材24内の粒状体26同士が衝突しようとすると、これら粒状体26間の繋材28が両粒状体26間から外側に押し出されることにより粒状体26の相対速度が低下し、しかる後に粒状体26同士が衝突する。従って、繋材28は、粒状体26同士の衝突速度を低下させ、雑音を抑制する機能を発揮する。また、繋材28は、生じた雑音を吸収する機能もあるため、これによってストッパ部材20から外部に放音される雑音を一層低下させることが可能である。さらに、繋材28が粒状体26相互同士を結合することにより、粒状体26の直径がバッグ部22に形成された通気口22aの直径以下であったとしても、粒状体26が該通気口22aを介して外部に漏れることが防止される。
2.第2実施例
次に、本発明の第2実施例の鍵盤構造を説明する。第2実施例の鍵盤構造の全体構成は第1実施例のもの(図1)と同様であるが、本実施例にあっては、第1実施例のストッパ部材20に代えて、図3(a)に示すストッパ部材30が適用される。
図3(a)においてバッグ部22は第1実施例のものと同様であるが、バッグ部22の内面には繋材と粒状体とを混合した混合層32が形成されており、さらにその内側には粒状体のみを充填した中心層34が形成されている。ここで、図3(a)におけるB部の拡大図を図3(b)に示す。図示の構成によれば、混合層32は中心層34の周囲を取り囲んでいるため、中心層34において粒状体26同士が衝突したときに生じる雑音が、混合層32内の繋材28によって吸収される。また、混合層32においては、繋材28が粒状体26相互同士を結合することにより、粒状体26の直径が通気口22aの直径以下であったとしても、粒状体26が該通気口22aを介して外部に漏れることが防止される。
ところで、上述した第1実施例のように、バッグ部22の内側の全体に対して粒状体26と繋材28との混合物を衝撃吸収部材24として充填すると、衝撃吸収部材として粒状体26のみを用いた場合と比較して、やや衝撃吸収性が劣る(鍵6やハンマ14の跳ね返りが強くなる)傾向が見られる。本実施例のストッパ部材30においては、粒状体26と繋材28との混合物は、バッグ部22の内面部分の混合層32のみに用いられ、体積の大部分を占める中心層34は粒状体26のみによって構成されているから、第1実施例のストッパ部材20と比較すると、衝撃吸収性をより高めることができる。
3.第3実施例
次に、本発明の第3実施例の鍵盤構造を説明する。第3実施例の鍵盤構造の全体構成は第1実施例のもの(図1)と同様であるが、本実施例にあっては、第1実施例のストッパ部材20に代えて、図4(a)に示すストッパ部材40が適用される。
図4(a)においてバッグ部22は第1実施例のものと同様であるが、その内面には、粘性および粘着性を有する材質(第1,第2実施例の繋材28と同様の材質)が塗布または印刷され、これによって粘着層42が形成されている。この粘着層42のさらに内側には、粒状体のみを充填した中心層44が形成されている。ここで、図4(a)におけるC部の拡大図を図4(b)に示す。図示の構成によれば、粘着層42は中心層44の周囲を取り囲んでいるため、中心層44において粒状体26同士が衝突したときに生じる雑音が、粘着層42において吸収される。
また、粘着層42は粒状体26に粘着して粒状体26をバッグ部22の内側に留めようとするため、粒状体26の直径が通気口22aの直径以下であったとしても、粒状体26が該通気口22aを介して外部に漏れることが防止される。本実施例のストッパ部材40においては、粘着層42はバッグ部22の内面部分にのみ形成され、体積の大部分を占める中心層44は粒状体26のみによって構成されているから、上述した第2実施例と同様に、第1実施例よりも衝撃吸収性をより高めることができる。
4.第4実施例
次に、本発明の第4実施例の鍵盤構造を説明する。第4実施例の鍵盤構造の全体構成は第1実施例のもの(図1)と同様であるが、本実施例にあっては、第1実施例のストッパ部材20に代えて、図5(a)に示すストッパ部材50が適用される。
図5(a)においてバッグ部22は第1実施例のものと同様であり、その内側には、粒状体のみを充填した中心層52が形成されている。ここで、図5(a)におけるD部の拡大図を図5(b)に示す。本実施例において中心層52を構成する粒状体は、磁石である粒状体54と、磁石ではない磁性体である粒状体56とから構成されている。粒状体の少なくとも一部が磁石によって構成されていることにより、粒状体54,56の全体が磁化され、これら粒状体54,56は相互に引き寄せられる。従って、粒状体54,56の直径が通気口22aの直径以下であったとしても、粒状体54,56が該通気口22aを介して外部に漏れることが防止される。また、粒状体54,56は元々相互に接触した状態にあるため、鍵6やハンマ14がストッパ部材50にした際に発生する雑音は、磁化されていない粒状体を用いた場合と比較して低く抑制することが可能である。
5.第5実施例
次に、本発明の第5実施例の鍵盤構造を説明する。第5実施例の鍵盤構造の全体構成は第1実施例のもの(図1)と同様であるが、本実施例にあっては、第1実施例のストッパ部材20に代えて、図6(a)に示すストッパ部材60が適用される。
図6(a)においてバッグ部22は第1実施例のものと同様であり、その内側には、内側には、粒状体のみを充填した中心層62が形成されている。ここで、中心層62を構成する粒状体の一例を図6(b)に示す。図6(b)に示す粒状体64は、金属粒であるコア部64aと、その外周面の全体をコーティングするコーティング層64bとから構成される。ここで、コーティング層64bは、エラストマー、ゲル、プラスチック、ゴム等の材質によって構成される。
また、中心層62を構成する粒状体の他の例を図6(c)に示す。図6(c)に示す粒状体66は、金属粒であるコア部66aと、その外周の一部をディンプル状にコーティングするコーティング層66bとから構成される。コーティング層66bを構成する材質は、上記コーティング層64bのものと同様である。本実施例においては、粒状体64または66が衝突する際、金属粒同士が直接的に衝突せず、コーティング層64bまたは66bを挟んで金属粒が衝突する。その際、コーティング層64bまたは66bにおいて衝突時の運動エネルギーが吸収されるため、衝突時に生じる雑音を低く抑制することが可能である。
また、本実施例は、上述した第1〜第4実施例と組み合わせて適用することが可能である。すなわち、第1〜第4実施例に用いられた粒状体26,54,56に対して、コーティング層64bまたは66bと同様のコーティングを施すことにより、第1〜第4実施例において生じる雑音を、より低く抑制することが可能になる。
6.変形例
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、例えば以下のように種々の変形が可能である。
(1)第1〜第3実施例において、粒状体26は金属粒であったが、粒状体26は金属粒に限定されるものではなく、セラミックやプラスチックの粒であってもよい。また、その形状は球形に限られるものではなく、多面体等であってもよい。
(2)また、上記第4実施例においては、磁石である粒状体54と、磁石ではない磁性体である粒状体56とによって中心層52を構成したが、中心層52を、磁石である粒状体54のみによって構成してもよい。
(3)また、上記各実施例においてバッグ部22は弾性体の長方形長尺シートによって構成されたが、設置面の下方に設けられるストッパ部材20(図1の例においては、ストッパ部材20−1,20−4)については、バッグ部22は必ずしも弾性体である必要はなく、形状が比較的自由に変えられる素材、例えば布などを用いることもできる。
(4)また、上記各実施例においてバッグ部22は複数の鍵の配列方向に沿って延設されたが、バッグ部22を各鍵毎に設け、鍵の長手方向に沿って延設するようにストッパ部材20を構成してもよい。
(5)また、上記各実施例においてバッグ部22は、設置面18に接する箇所において開口していたが、ストッパ部材20,30,40,50,60の全外周を包囲するようにバッグ部22を構成してもよい。
(6)また、上記各実施例においては、「4」個のストッパ部材(図1におけるストッパ部材20−1〜20−4)の全てにおいて各実施例に係るストッパ部材20,30,40,50,60を採用したが、特にタッチ感または雑音に対する影響の大きい一部のストッパ部材(例えば、図1におけるストッパ部材20−2のみ、またはストッパ部材20−4のみ)に対して各実施例に係るストッパ部材20,30,40,50,60を採用し、残りのストッパ部材は通常のフェルトのみのストッパ部材を用いてもよい。
(7)また、上記各実施例の鍵盤構造においては、回動するハンマ14を採用したが、ハンマ14は必ずしも必要なものではない。例えば図1において鍵6を時計方向に付勢するスプリングを鍵6とフレーム2との間に介挿し、ハンマ14を省略してもよい。かかる場合には、必然的に、ストッパ部材20−3,20−4も省略されることになる。
(8)また、上記各実施例においては、電子ピアノの鍵盤構造に本発明を適用した例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子ピアノ以外の各種電子楽器または自然楽器のストッパ部材に適用してもよい。
本発明の第1実施例の鍵盤構造の側面図である。 第1実施例におけるストッパ部材20の詳細を示す図である。 第2実施例におけるストッパ部材30の詳細を示す図である。 第3実施例におけるストッパ部材40の詳細を示す図である。 第4実施例におけるストッパ部材50の詳細を示す図である。 第5実施例におけるストッパ部材60の詳細を示す図である。
符号の説明
2:フレーム、4:鍵支持部、6:鍵(移動物体)、8:鍵ガイド部、10:センサ部、12:ハンマ操作部、12a:垂直部、12b:水平部、14:ハンマ(移動物体)、14a:当接部、14b:アーム、14c:質量体、16:ハンマ支持部、18:設置面、20−1〜20−4,20,30,40,50,60:ストッパ部材、22:バッグ部(包囲部材)、22a:通気口、24:衝撃吸収部材、26:粒状体、28:繋材、32:混合層、34:中心層、42:粘着層、44:中心層、52:中心層、54,56:粒状体、62:中心層、64:粒状体、64a,66a:コア部、64b,66b:コーティング層。

Claims (7)

  1. 楽器内における移動物体を衝突させることにより、該移動物体の移動範囲を規制するストッパ部材において、
    各々が直径3mmの複数の粒状体と、
    これら粒状体間に充填され粘着性を有する繋材と、
    通気性を有し、前記粒状体および前記繋材を包囲する包囲部材と
    を有することを特徴とするストッパ部材。
  2. 前記包囲部材の内側に、前記複数の粒状体とこれら粒状体間に充填され粘着性を有する繋材とから成る混合層を形成し、
    該混合層のさらに内側に前記粒状体を充填してなる中心層を形成した
    ことを特徴とする請求項1記載のストッパ部材。
  3. 楽器内における移動物体を衝突させることにより、該移動物体の移動範囲を規制するストッパ部材において、
    各々が直径3mmの複数の粒状体と、
    通気性を有し、前記粒状体を包囲するとともに、これら粒状体に対向する面に粘着性を有する材質を塗布または印刷してなる包囲部材と
    を有することを特徴とするストッパ部材。
  4. 楽器内における移動物体を衝突させることにより、該移動物体の移動範囲を規制するストッパ部材において、
    少なくとも一部が磁化された、磁性体によって構成され各々が直径3mmの複数の粒状体と、
    通気性を有し、前記粒状体を包囲する包囲部材と
    を有することを特徴とするストッパ部材。
  5. 楽器内における移動物体を衝突させることにより、該移動物体の移動範囲を規制するストッパ部材において、
    外面の少なくとも一部に粒状体同士の衝突時のエネルギーを吸収するコーティングを施した、各々が直径3mmの複数の粒状体と、
    通気性を有し、前記粒状体を包囲する包囲部材と
    を有することを特徴とするストッパ部材。
  6. 鍵支持部を支点として揺動する鍵と、該鍵の移動範囲を規制するストッパ部材とを有する鍵盤構造において、
    前記ストッパ部材として請求項1ないし5の何れかに記載のストッパ部材を用いたことを特徴とする鍵盤構造。
  7. 鍵支持部を支点として揺動する鍵と、該鍵に連動する質量体と、該質量体の移動範囲を規制するストッパ部材とを有する鍵盤構造において、
    前記ストッパ部材として請求項1ないし5の何れかに記載のストッパ部材を用いたことを特徴とする鍵盤構造。
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