JP4873306B2 - 鍵盤装置 - Google Patents

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本発明は、押離鍵操作により回動するハンマ等の回動部材を備えた鍵盤装置に関する。
従来、適当な質量を有するハンマ(回動部材)を押鍵操作により駆動して回動させ、アコースティックピアノのような自然な押鍵感触を擬似的に得るようにした鍵盤装置が知られている。また、この種の鍵盤装置には、押鍵押し切り時において、ハンマの強い跳ね返りや指への過度の衝撃を抑制すると共にしっかりとしたストップ感を長期間維持するために、ハンマの往方向回動終了位置を規制するストッパ部に加えて、ハンマが当接する質量部を変位可能に保持したものも知られている(下記特許文献1)。
特開2003−195853号公報
しかしながら、上記特許文献1の鍵盤装置では、ハンマがストッパ部と質量部とに略同時に当接するように構成されているので、強押鍵時だけでなく弱押鍵時にもハンマが質量部に当接してしまう。そのため、特に弱押鍵時における感触がやや不自然なものとなるという問題があった。
また、質量部は板バネによって保持され、ハンマが当接して変位した質量部は揺れ戻るので、押鍵後そのまま押鍵継続している最中に揺れ戻った質量部がハンマに当接すると、その衝撃が不快な感触となって手に伝わることになる。
さらには、質量部においては、運動エネルギを分散させるために複層のクッションが設けられるので、構成が簡単ではない。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、強押鍵時の押鍵押し切り時における回動部材の跳ね返りや指への衝撃を抑制して強押鍵時のしっかりとしたストップ感を長期に亘り維持すると共に、弱押鍵時の自然なストップ感を確保することができる鍵盤装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1の鍵盤装置は、押鍵操作により、先端部(2d)が上方に変位する方向である往方向に各々回動すると共に、離鍵操作により、先端部が下方に変位する方向である復方向に各々回動する複数の回動部材(2)と、固定的に保持され、前記回動部材の当接部(2d)と当接することで該回動部材の往方向回動終了位置を規制する弾性ストッパ部(10)と、前記弾性ストッパ部に隣接して設けられ、自重により非押鍵時に対応する初期位置が規制されると共に、前記回動部材の前記当接部が当接したときに上方成分を含む方向に変位可能に保持された質量体(MA)とを有し、強押鍵時には、常に、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に先に当接した後に前記質量体に当接する一方、弱押鍵時には、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に当接すると共に前記質量体には当接しないように、前記弾性ストッパ部の位置と前記質量体の初期位置とが設定され、前記質量体は、前記回動部材の前記当接部が当接したとき、水平方向の成分及び上方成分を含む方向に変位すると共に、前記質量体の前記初期位置は、前記質量体がその自重によって前記弾性ストッパ部の側部に当接することによって規制されるように構成されたことを特徴とする。
請求項2の鍵盤装置は、押鍵操作により、先端部が上方に変位する方向である往方向に各々回動すると共に、離鍵操作により、先端部が下方に変位する方向である復方向に各々回動する複数の回動部材と、固定的に保持され、前記回動部材の当接部と当接することで該回動部材の往方向回動終了位置を規制する弾性ストッパ部と、前記弾性ストッパ部に隣接して設けられ、質量部材が柔軟材で吊り下げ状態で保持されてなり、自重により非押鍵時に対応する初期位置が規制されると共に、前記回動部材の前記当接部が当接したときに上方成分を含む方向に変位可能に保持された質量体とを有し、強押鍵時には、常に、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に先に当接した後に前記質量体に当接する一方、弱押鍵時には、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に当接すると共に前記質量体には当接しないように、前記弾性ストッパ部の位置と前記質量体の初期位置とが設定されたことを特徴とする。
請求項4の鍵盤装置は、押鍵操作により、先端部が上方に変位する方向である往方向に各々回動すると共に、離鍵操作により、先端部が下方に変位する方向である復方向に各々回動する複数の回動部材と、固定的に保持され、前記回動部材の当接部と当接することで該回動部材の往方向回動終了位置を規制する弾性ストッパ部と、前記弾性ストッパ部に隣接して設けられ、自重により非押鍵時に対応する初期位置が規制されると共に、前記回動部材の前記当接部が当接したときに上方成分を含む方向に変位可能に保持された質量体とを有し、強押鍵時には、常に、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に先に当接した後に前記質量体に当接する一方、弱押鍵時には、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に当接すると共に前記質量体には当接しないように、前記弾性ストッパ部の位置と前記質量体の初期位置とが設定され、前記質量体は、柔軟な薄皮状部材と、該薄皮状部材の上に配置された質量部材とを有し、前記質量部材がその自重により前記薄皮状部材を下方に撓ませた状態で該薄皮状部材に収まって当該質量体が前記初期位置に規制されると共に、初期位置にある前記質量体が、前記薄皮状部材を介して前記回動部材の前記当接部からの当接を受けるように構成されたことを特徴とする。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明の請求項1によれば、強押鍵時の押鍵押し切り時における回動部材の跳ね返りや指への衝撃を抑制して強押鍵時のしっかりとしたストップ感を長期に亘り維持すると共に、弱押鍵時の自然なストップ感を確保することができる。また、質量体が初期位置に安定して静止するようにして、ストップ感を均一化することができる。
請求項2、4によれば、強押鍵時の押鍵押し切り時における回動部材の跳ね返りや指への衝撃を抑制して強押鍵時のしっかりとしたストップ感を長期に亘り維持すると共に、弱押鍵時の自然なストップ感を確保することができる。また、構成を簡単にすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態に係る鍵盤装置の断面図である。本実施の形態の鍵盤装置は、例えば、電子鍵盤楽器に適用され、シャーシ4と、鍵1と、押鍵動作に適当な慣性を与えてアコースティックピアノのような押鍵感触を得るためのハンマ2とから主に構成される。ハンマ2は各鍵1に対応して設けられる。なお、図1、図2においては、鍵1として白鍵が例示されているが、黒鍵についても同様に構成され、シャーシ4に回動自在に支持されて成る。なお、以下、本装置の演奏者側を前方と称する。
図1は非押鍵状態(鍵1が押鍵往行程の開始位置にある状態)を示し、図2は押鍵終了間際の状態(鍵1が押鍵往行程の終了位置近傍にある状態)を示す。
鍵1、ハンマ2は、それぞれの回動軸、すなわち鍵回動軸P1、ハンマ回動軸P2を中心として上下方向に回動可能に構成されている。鍵1は対応するハンマ2を駆動可能に構成され、ハンマ2はスイッチ部3を駆動可能に構成されている。
鍵1には、その後端部側の面に凸球面状の鍵支点部1aが突設されており、その中心が上記鍵回動軸P1である。一方、シャーシ4のシャーシ水平部4aの後方には鍵支持部5が設けられている。鍵支持部5の鍵支点部1aに対向する部分には、各鍵支点部1aに対応して不図示の凹部が設けられており、鍵支点部1aが鍵支持部5の上記凹部と係合して、鍵1が鍵支点部1a(鍵回動軸P1)を中心として上下方向に回動自在にされている。
鍵1の前部には下方に垂下したハンマ駆動片1bが設けられている。ハンマ駆動片1bの下端部にはウレタンゴム製等の緩衝材13が取り付けられている。緩衝材13は、ハンマ2の上側延設部2c及び下側延設部2b間に挟入され、鍵1の押鍵動作をハンマ2に伝達すると共に、ハンマ2の復帰動作を鍵1に伝達する。なお、押鍵及び押鍵復帰の行程において、緩衝材13はその上端部がハンマ2の上側延設部2cと常に当接して動作の伝達を確実にしている。
シャーシ4は、シャーシ水平部4aとシャーシ4の前部4bとがリブ12により連結されて補強されている。シャーシ前部4bには鍵並び方向(鍵1の横方向)の回動を規制するためのキーガイド6が各白鍵毎に突設されている。
ハンマ2は、各鍵1に対応して設けられ、シャーシ4に設けられた支持部材9のハンマ支持部9a(ハンマ回動軸P2)を中心としてその自由端部2dが上下方向に回動自在にハンマ支点部2aにて支持されている。また、ハンマ支点部2a近傍から鍵1の後部に亘って、前側が二又形状となっているフォーク形状のバネ7が懸架されている。このバネ7は、鍵1を鍵支持部5に押しつけると共に、ハンマ2を支持部材9のハンマ支持部9aに押しつけ、鍵1及びハンマ2がシャーシ4から容易に脱落しないようにしている。
ハンマ2は、質量部材2fの重さによって下側延設部2bにて鍵1を上方に常に付勢している。なお、鍵1の復帰力はバネ7から付与されるのではなく、ハンマ2自身の復帰力によるものである。ハンマ2は、下部にスイッチ部3を駆動するためのスイッチ駆動部2eを有する。
シャーシ4の後部4dには、フェルト等の上側ストッパ10が設けられ、シャーシ保持部4cには、下側ストッパ11が設けられている。上側ストッパ10は、例えば、全鍵幅に亘る長さに形成され、その下面10aが押鍵時にハンマ2の質量部材2fと当接して鍵1及びハンマ2の回動終了位置(鍵1では前端部の下限位置、ハンマ2では自由端部2dの上限位置)を規制する。下側ストッパ11は非押鍵時にハンマ2の質量部材2fと当接して鍵1及びハンマ2の回動開始位置(鍵1では前端部の上限位置、ハンマ2では自由端部2dの下限位置)を規制する。なお、上側ストッパ10は複数鍵共通または各鍵毎に設けてもよい。
シャーシ前部4bにはスイッチ基板8が取り付けられ、スイッチ基板8上にはスイッチ部3が設けられている。スイッチ部3は、ハンマ2のスイッチ駆動部2eに対向して各ハンマ2毎に設けられている。スイッチ部3は、接点時間差タイプの2メイク式タッチレスポンススイッチであり、鍵1の押鍵動作を検出する。
鍵1の後方には、質量体MAが設けられる。シャーシ4における鍵1の後方に後部カバー19が設けられる。質量体MAは、質量玉21、袋状部材22及び弾性材23で構成され、後部カバー19の前部の支持部19aに吊り下げ状態で配設される。
図3(a)〜(d)は、質量体MA及び上側ストッパ10の拡大図である。同図(a)は、ハンマ2の回動往行程においてハンマ2の自由端部2dが上側ストッパ10の下面10aに当接開始した時点の状態を示す。図3(b)及び図2は、ハンマ2の回動往行程において自由端部2dが弾性材23に当接開始した時点の状態を示す。図3(c)は、ハンマ2が回動往行程において往方向に最も回動した状態(以下、「最大回動位置」とも呼称する)を示す。図3(d)は、押鍵後離鍵前の押鍵継続中の状態を示す。
質量体MAは、各鍵1に対応して設けられ、いずれも同様に構成される。質量玉21は、慣性を持たせるために金属等の比重の大きい材料で例えば球状に構成され、質量体MAの質量のほとんどを占める。ただし、形状や材質は問わない。
袋状部材22は、柔軟性があって伸縮性が小さい布等の薄皮部材で構成される。袋状部材22は、その上部が束ねられる等によって、内部に空間を有する袋状に形成される。袋状部材22の内側に質量玉21が内装される。なお、袋状部材22の袋の形状は、質量玉21が脱落しないように保持できれば、水平断面円形でなくてもよい。袋状部材22の上部22aが被取付部となって、ネジ18で後部カバー19の支持部19aに固定される。これにより、質量玉21を被包保持する袋状部材22が吊り下げ状態で支持部19aに保持される。
質量玉21は、袋状部材22内を移動自在であるが、非押鍵状態においては、自重により最も低い位置に位置し、その状態が質量体MAの初期位置の状態となる(図1、図3(a)参照)。初期位置においては、質量玉21が上側ストッパ10の直ぐ後方に隣接している。また、袋状部材22の、初期位置において質量玉21を保持している部分の外側面(下面)に、フェルト等の弾性材23が貼着等によって固定されている。弾性材23は、ハンマ2と質量玉21との当接時の緩衝機能を果たす。
次に、質量体MA及び上側ストッパ10の位置設定について、押鍵時の作用と一緒に説明する。ここで、押鍵強さによってハンマ2の挙動が相違するので、「弱押鍵」と「強押鍵」とに分けて説明する。
「弱押鍵」は、アコースティックピアノでいえば、ハンマが弦を打弦するかしないかという程度の極めて弱い押鍵強さから、比較的弱い押鍵強さまでの押鍵態様である。これに対して、弱押鍵より十分に強く、通常の発音から強い発音がなされるまでの押鍵強さ範囲に相当する押鍵態様を「強押鍵」と呼称する。「弱押鍵」以外の押鍵態様では、質量体MA及び上側ストッパ10とハンマ2との動作関係に限って言えば「強押鍵」と同様に考えることができる。
まず、強押鍵により鍵1を押鍵すると、鍵1のハンマ駆動片1bによってハンマ2が駆動されて往方向に回動する。そして、図3(a)に示すように、ハンマ2がその回動終了位置近傍に達すると、ハンマ2の自由端部2dが、上側ストッパ10の下面10aに当接する。この時点では、自由端部2dが質量体MAの弾性材23に当接しないように、質量体MAの初期位置が設定されている。
ハンマ2がさらに往方向に回動すると、図2、図3(b)に示すように、上側ストッパ10が縮むと共に、自由端部2dが弾性材23に当接する。従って、強押鍵では、常に、往方向に回動するハンマ2が先に上側ストッパ10に当接した後に質量体MA(の弾性材23)に当接する。
自由端部2dが弾性材23に当接すると、質量玉21が間接的に打撃されるので、図3(c)に示すように、質量玉21が上方に移動すると共に、袋状部材22も上方に撓むように変形する。
質量玉21は、ハンマ2から離間していくので、ハンマ2は、当接時に質量部MAから大きな反力を受けた後、その反力が急速に減少する。そしてその後も、ハンマ2は、上側ストッパ10から大きな反力を受ける。従って、押鍵押し切り時においては、ハンマ2が受ける反力の変化は、グランドピアノにおいてハンマアクションを介して鍵が受ける反力の変化に比較的近いものとなり、良好なレットオフ感が得られる。
そして、上側ストッパ10を最も縮ませる「最大回動位置」にハンマ2が到達した後は(図3(c)参照)、ハンマ2が復方向に回動していく。通常、押鍵後においても押鍵状態がある程度の時間継続され、その状態で奏者はその鍵の押鍵終了と認識する。離鍵前、すなわち、押鍵状態が継続している間、図3(d)に示すように、ハンマ2が最大回動位置より少し復方向に戻った位置で静止する。
一方、質量玉21は、当接の強さに応じた分だけ上昇し、押鍵強さによっては袋状部材22の上部22aに当接して跳ね返り、下降する。ここで、自由端部2dに質量体MAの弾性材23が当接しないように、質量体MAの初期位置が設定されている。すなわち、自由端部2dの位置については、回動往行程においてハンマ2が質量体MAに当接する時点の位置(図3(b)参照)よりも、ハンマ2が最大回動位置から跳ね返って押鍵後の押鍵状態継続中に安定静止する位置(図3(d)参照)の方が低い。なおかつ、押鍵後の押鍵状態継続中においては、初期位置にある質量体MAにハンマ2が当接しないようになっている。これにより、押鍵状態継続中における質量玉21の戻り当接による不快な感触が排除される。
また、ハンマ2の自由端部2dが質量部MAに当接したことで、ハンマ2の運動エネルギの一部は質量部MAに伝わり、ハンマ2の運動エネルギが効果的に減少する。これにより、ハンマ2の運動エネルギのうち上側ストッパ10で吸収を受け持つべき分が減少する。従って、上側ストッパ10の硬さを比較的柔らかめに設定できることから、ハンマ2の強い跳ね返り、演奏者の指への過度の衝撃、大きな衝撃音の発生等が抑制される。しかも、しっかりとしたストップ感が得られる。また、経年変化にも強く、上側ストッパ10の変形が抑制される結果、長期に亘って良好な押鍵感触が維持される。
一方、弱押鍵の場合は、ハンマ2は、回動往行程において、図3(d)に示す位置の手前で回動終了となる。従って、ハンマ2の自由端部2dは質量体MAの弾性材23に当接することがなく、専ら上側ストッパ10との当接によって回動終了位置が規制されることになる。
ところで、実際の押鍵の態様は様々である。例えば、強押鍵の場合であっても、押鍵当初だけ強く、ハンマ2が、鍵1との連動関係がほとんど絶たれた状態で回動終了位置に達する場合がある。本実施の形態では、ハンマ2の上側延設部2cと下側延設部2bと緩衝材13とで、ハンマ2と鍵1とが上下方向に連結されているので、実際には、回動往行程後半において、ハンマ2が鍵1を上方に引き込むような動作となる。一方、押鍵力による加速度が回動全行程に亘って加わり続け、鍵1とハンマ2との連動関係が保たれた状態で回動終了位置に達する場合がある。この状態では、鍵1がハンマ2に対して最後(回動終了位置)まで付勢し続けることになる。特許第2956180号で示されているように、鍵の動特性は、線形微分方程式で近似されるので、厳密には、前者と後者とでは回動終了位置近傍での力学的作用が相違し、押鍵感触を同列には議論できない。特に後者では、押鍵感触には、ハンマ2の速度及び質量部MAの質量のほか、その時点でハンマ2に付与されている加速度や各種摩擦力等が影響する。
しかし、いずれにしても、最終的にはハンマ2が上側ストッパ10で受け止められることには変わりなく、回動終了位置近傍では、質量部MAとの当接によってハンマ2の運動エネルギが急速に減衰し、しかも上側ストッパ10が負担する運動エネルギが少なくて済むことから、衝撃が少なく且つ鍵1がしっかりと止まった感覚が得られることになる。
本実施の形態によれば、強押鍵時には、常に、往方向に回動するハンマ2が上側ストッパ10に先に当接した後に質量部MAに当接する。従って、質量部MAを設けない場合に比し、強押鍵時には、上側ストッパ10が受ける運動エネルギが減少する。
これにより、ハンマ2が上側ストッパ10から跳ね返りにくく、演奏者の指に過度の衝撃が加わらず、しかも大きな衝撃音が発生しない。また、上側ストッパ10の経年変化も少なくなる。よって、強押鍵時の押鍵押し切り時におけるハンマの跳ね返り、指への衝撃及び衝撃音を抑制すると共に、しっかりとしたストップ感を長期に亘り維持することができる。さらに、上側ストッパ10の経年変化による縮みからくる鍵上面の高さの不揃いがなくなることで、グリッサンド奏法等の演奏のやりやすさを長期に亘って維持することができる。
一方、弱押鍵時には、往方向に回動するハンマ2が上側ストッパ10に当接すると共に質量部MAには当接しないので、不要な当接感触が加わることがなく、弱押鍵時の自然なストップ感を確保することができる。
また、質量部MAは、質量玉21が柔軟な袋状部材22によって吊り下げ状態で被包保持されてなるので、簡単な構成で済む。
なお、ハンマ2は後方が自由端部2dとして回動するようになっているが、これに限るものでなく、前方に自由端部を設け、質量部MAもそれに応じた位置に設けた構成でも本発明を適用可能である。
なお、ハンマ2が質量部MAに当接したときに質量玉21が変位する方向は、上方成分を含む方向であればよく、質量玉21の自重により、質量部MA(の質量玉21)の初期位置が規制される構成であればよい。
なお、本実施の形態において、弾性材23は、袋状部材22の外側面(下面)に設けられたが、ハンマ2と質量玉21との当接時の緩衝機能を果たすことができればよく、この位置に限定されない。次に示すように、各種変形例が考えられる。
図4(a)〜(d)は、本実施の形態において、弾性材を設ける位置乃至設ける態様を変更した例を示す図である。例えば、同図(a)に示すように、質量玉21に穴を設ける等によって、袋状部材22を貫通して質量玉21と弾性材23とを接着等によって直接連結固定する。この場合は、質量玉21は袋状部材22の内部を単独で自由に移動することはできないが、弾性材23がハンマ2に打撃されると、質量玉21が弾性材23と一体となったまま、袋状部材22が撓むことによって上方に変位できる。
また、同図(b)に示すように、弾性材23に相当する弾性材24を、袋状部材22の内側面下部に接着等によって固定してもよい。あるいは、同図(c)に示すように、弾性材23に相当する弾性材25を、質量玉21の外周全面に貼着等で固定したものを、袋状部材22の内部空間に被包保持させてもよい。
あるいは、同図(d)に示すように、弾性材23に相当する弾性材26を、質量体MAの袋状部材22に設ける代わりに、ハンマ2の自由端部2d上部に設けてもよい。
なお、弾性材を設ける態様については、図3に示す構成または図4(a)〜(d)に示す構成のいずれかを組み合わせてもよい。また、質量体21を、例えば金属粉を混合した弾性材料で構成してそれ自身に十分な比重と弾性を持たせれば、当接に介在する弾性材は設ける必要がない。
また、本実施の形態では、質量玉21を、上方に変位可能且つ自重で初期位置に復帰するように配設するために、袋状部材22に被包保持させる構成としたが、これに限るものではない。例えば、図5(a)に変形例を示すように、質量玉21を、柔軟性があって伸縮性が小さい糸状部材27で吊り下げるように構成してもよい。この場合は、例えば、図4(d)の構成と同様に、弾性材26をハンマ2の自由端部2d上部に設ける。あるいは、弾性材を質量玉21の少なくとも下部に設けてもよい。
また、本実施の形態では、質量玉21を保持する部材は、柔軟性がある袋状部材22であったが、これに限定されるものではない。例えば、図5(b)に変形例を示すように、質量玉21に相当する質量部材29を、回動軸P3を中心に回動自在にされた、撓みにくい棒状部材30の先端に固定した構成でもよい。この場合は、質量部材29の自重で初期位置が規制されるようにするために、ストッパ31のような規制部材をシャーシ4に対して固定的に設ける。また、上昇した質量部材29が当接して速やかに跳ね返るための壁部32を、シャーシ4に対して固定的に設けるのが好ましい。
なお、本実施の形態では、質量体MAは、各鍵1毎(ハンマ2毎)に設けられたが、これに限るものではなく、図6に変形例を示すように、複数鍵に1つの質量体MAを対応させて設けてもよい。その場合は、例えば、袋状部材22に代えて、下方で折り返した形の被包部材32を設ける。被包部材32は、複数鍵に亘る長さを有する。そして、質量玉21に代えて、被包部材32の折り返した内側に、鍵並び方向に沿って質量部材33を内装して被包部材32に固定する。ここで、質量部材33は、例えば、金属製の鎖状ワイヤで構成され、当接力を受けた部分が主に上方に変位するように構成される。なお、質量部材33に代えて、砂や金属粉を被包部材32で包んで、その左右端部を塞ぐ構成としてもよい。
なお、構成を簡単にする観点からは、質量部材33を単純な金属等の棒体で構成してもよい。このようにした場合において、和音演奏等により同じ質量部材33に対応する鍵1が同時に押鍵されることがあり得る。しかし、奏者の感覚としては、元々、単鍵の押鍵と和音押鍵とは全く別のタッチ感として把握する傾向があるため、同時押鍵されたとしても、それなりに和音押鍵時のタッチ感として認識され、違和感は少なくて済む。
(第2の実施の形態)
図7(a)〜(d)は、本発明の第2の実施の形態に係る鍵盤装置における、質量体及び上側ストッパの拡大図である。本実施の形態では、第1の実施の形態に比し、質量体MAの構成及びその配設態様が異なり、その他の構成は同様である。図7(a)〜(d)に示す状態は、図3(a)〜(d)に示す状態に対応している。
本第2の実施の形態では、袋状部材22及び質量玉21の基本構成は第1の実施の形態のものと同じである。すなわち、図7(a)〜(d)に示すように、シャーシ4の後部4dの上部に支持部34が設けられる。本実施の形態における質量体MAは、袋状部材22の上部22aがネジ18で支持部34に固定されて構成される。袋状部材22の内側に質量玉21が内装される。これにより、質量玉21を被包保持する袋状部材22が吊り下げ状態で支持部34に保持される。
また、袋状部材22の、初期位置において質量玉21を保持している部分の外側面(下面)であって且つ前寄りの面に、弾性材23に相当する弾性材35がやや突出して固定されている。初期位置においては、質量玉21の自重により、弾性材35の先端が上側ストッパ10の後ろ側の側部10bに常に当接しており(図7(a)参照)、この状態で質量体MAが安定して静止している。質量体MAの上方には、変位した質量玉21と当接して質量玉21を跳ね返すための壁部36が、シャーシ4に固定的に設けられる。
本実施の形態において、強押鍵の場合は、ハンマ2の自由端部2dが、上側ストッパ10の下面10aに当接した時点(図7(a)参照)では、自由端部2dが質量体MAの弾性材35に当接しないように、質量体MAの初期位置が設定されている。
ハンマ2がさらに往方向に回動すると、図7(b)に示すように、上側ストッパ10が縮むと共に、自由端部2dが弾性材35に当接する。従って、強押鍵では、常に、往方向に回動するハンマ2が先に上側ストッパ10に当接した後に質量体MA(の弾性材35)に当接する。
次に、自由端部2dが弾性材35に当接すると、質量玉21が間接的に打撃されるので、図7(c)に示すように、質量玉21が斜め後方上方に移動すると共に、袋状部材22が変形しながら斜め後方上方に変位する。ハンマ2の自由端部2dが質量部MAに当接したことによる運動エネルギの変化は第1の実施の形態と同様である。
そして、上側ストッパ10を最も縮ませる「最大回動位置」にハンマ2が到達した後は(図7(c)参照)、ハンマ2が復方向に回動し、離鍵前、すなわち、押鍵状態が継続している間、図7(d)に示すように、ハンマ2が最大回動位置より少し復方向に戻った位置で静止する。
一方、質量玉21は、当接の強さに応じた分だけ上昇し、自重によって下降するが、押鍵強さによっては、壁部36に当接して跳ね返って下降する。ここで、第1の実施の形態と同様に、強押鍵後の押鍵状態継続中においては、自由端部2dに質量体MAの弾性材35が当接しないように、質量体MAの初期位置が設定されている。また、質量玉21の軌道は、図7の時計方向に往復回動するような軌道となるため、下降する際には、弾性材35が上側ストッパ10の後ろ側の側部10bに当接する。これにより、押鍵状態継続中における質量玉21の戻りによる不快な感触が排除される。
一方、弱押鍵の場合は、第1の実施の形態と同様に、ハンマ2は、回動往行程において、図7(d)に示す位置の手前で回動終了となる。従って、ハンマ2の自由端部2dは質量体MAの弾性材35に当接することがなく、専ら上側ストッパ10との当接によって回動終了位置が規制されることになる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。それだけでなく、質量体MAの自重で弾性材35が上側ストッパ10の側部10bに当接することによって、質量体MAの初期位置が規制されるので、初期位置に安定して静止するようになり、いつ押鍵しても同じストップ感を確保でき、ストップ感を均一化することができる。
なお、本実施の形態において、上側ストッパ10が、復帰する質量体MAと当接して初期位置を規制できるようにするためには、打撃された質量体MAが水平方向の成分及び上方成分を含む方向に変位するように構成すればよい。従って、図5(a)、(b)の例と同様に、袋状部材22に代えて糸状部材27や棒状部材30を採用してもよい。なお、ここでいう水平方向は、後方に限定されない。
また、質量体MAのいずれかの部分が上側ストッパ10に当接すればよいので、弾性材35の形状も問わない。さらに、押鍵によるハンマ2との当接の緩衝のためには、図4(a)〜(d)のいずれかの構成を採用してもよい。また、質量体MAにおいて、上側ストッパ10に当接する部分とハンマ2の自由端部2dと当接する部分とは、別々に設けてもよい。
(第3の実施の形態)
図8(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る鍵盤装置における、質量体及び上側ストッパの拡大図である。図8(b)は、本実施の形態における質量玉の部分拡大断面図である。本実施の形態では、第1の実施の形態に比し、質量体MAの構成及びその配設態様が異なり、その他の構成は同様である。
図8(a)に示すように、本第3の実施の形態における質量体MAは、第1の実施の形態における袋状部材22及び質量玉21に代えて、袋状部材122及び質量玉121を有する。袋状部材122の素材や厚みは袋状部材22と同様である。シャーシ4の後部4dには、各ハンマ2に対応する穴4daが形成されている。袋状部材122の縁部122aが、穴4daの周囲における後部4dの上面に接着等によって固定され、袋状部材122は、穴4daを通じて上方が開口している。
袋状部材122の上側に質量玉121が配設されており、図8(a)に示すように、質量玉121の自重により、袋状部材122は質量玉121を受けて下方に撓み、凹部を形成する。このように、下方に撓んだ袋状部材122に質量玉121が収まった状態が、質量体MAの初期位置となる。従って、袋状部材122が、質量玉121の受け機構を構成する。後部カバー19には、下方に凹の逃げ部19bが、各穴4daに対応且つ対向して形成されている。質量玉121は、袋状部材122に対して自由に変位し得るが、逃げ部19bによって移動範囲が規制される。逃げ部19bは、シャーシ4に対して固定的であればよく、シャーシ4に形成してもよい。
質量玉121は、図8(b)に示すように、多数の微粒子121aを薄膜状素材121bで包囲して構成される。微粒子121aは、例えば、砂、金属粉または石の粒等でなる。薄膜状素材121bは、第1の実施の形態における袋状部材22と同様の材料で構成される。質量玉121は、自由状態ではほぼ球体であるが、ハンマ2からの当接力を受けると変形する。すなわち、当接による運動エネルギが、ある微粒子121aから他の微粒子121aへと次々に伝達され、しかも微粒子121a同士の連鎖的な衝突や摺動で運動エネルギがあらゆる方向に分散し、熱エネルギにも変換される。そのため、運動エネルギが効果的に消失する。ここで、1つの微粒子121aは、直径3mm以下の球体が好ましいが、これに限るものでなく、球体でなくてもよい。
図9(a)〜(d)は、本実施の形態に係る鍵盤装置における動作を示す、質量体及び上側ストッパの拡大図である。図9(a)〜(d)に示す状態は、図3(a)〜(d)に示す状態に対応している。
本実施の形態において、強押鍵の場合は、ハンマ2の自由端部2dが、上側ストッパ10の下面10aに当接した時点(図9(a)参照)では、自由端部2dが質量体MAの袋状部材122に当接しないように、質量体MAの初期位置が設定されている。
ハンマ2がさらに往方向に回動すると、図9(b)に示すように、上側ストッパ10が縮むと共に、自由端部2dが袋状部材122の下面に当接する。従って、強押鍵では、常に、往方向に回動するハンマ2が先に上側ストッパ10に当接した後に質量体MA(の袋状部材122)に当接する。
次に、自由端部2dが袋状部材122に当接すると、質量玉121が間接的に打撃されるので、図9(c)に示すように、質量玉121が上方に移動すると共に、袋状部材122が変形しながら上方に変位する。その際、上述したように、質量玉121において、微粒子121a同士の連鎖的な衝突や摺動で運動エネルギが分散消失する。また、ハンマ2の自由端部2dが質量部MAに当接して、ハンマ2の運動エネルギが質量玉121の運動エネルギ及び位置エネルギに変換される点は、第1の実施の形態と同様である。
そして、上側ストッパ10を最も縮ませる「最大回動位置」にハンマ2が到達した後は(図9(c)参照)、ハンマ2が復方向に回動し、離鍵前、すなわち、押鍵状態が継続している間、図9(d)に示すように、ハンマ2が最大回動位置より少し復方向に戻った位置で静止する。
一方、質量玉121は、当接の強さに応じた分だけ上昇し、自重によって下降するが、押鍵強さによっては、逃げ部19b内で跳ね返って下降する。ここで、第1の実施の形態と同様に、強押鍵後の押鍵状態継続中においては、自由端部2dに質量体MAの袋状部材122が当接しないように、質量体MAの初期位置が設定されている。これにより、押鍵状態継続中における質量玉121の戻りによる不快な感触が排除される。
一方、弱押鍵の場合は、第1の実施の形態と同様に、ハンマ2は、回動往行程において、図9(d)に示す位置の手前で回動終了となる。従って、ハンマ2の自由端部2dは質量体MAの袋状部材122に当接することがなく、専ら上側ストッパ10との当接によって回動終了位置が規制されることになる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。それだけでなく、質量玉121が、多数の微粒子121aを薄膜状素材121bで包囲してなるので、ハンマ2と質量玉121との間に、緩衝用の弾性材等を介在させなくても、十分な緩衝機能を確保することができ、当接時の指への衝撃を抑制することができる。また、仮に、押鍵状態継続中に質量玉121が戻ってハンマ2に当接するような初期位置設定であったとしても、質量玉121自体が緩衝機能を有するので、質量玉121の戻り当接による不快な感触を抑制することができる。
なお、本実施の形態において、質量玉121は袋状部材122の内側面に接着等で固定してもよい。
なお、本実施の形態において、ハンマ2と質量玉121との間に、緩衝用の弾性材(第1の実施の形態における弾性材23〜26に相当するもの)を設けてもよい。
なお、本実施の形態における質量玉121、すなわち、多数の微粒子121aを薄膜状素材121bで包囲する構成は、第1、第2の実施の形態においても採用してもよく、その場合は、弾性材23〜26等を廃止することも可能である。これとは逆に、本実施の形態において、質量玉121を質量玉21と同様に金属等で球状に構成すると共に、弾性材23〜26に相当する緩衝機能を設けてもよい。
なお、上記各実施の形態においては、上側ストッパ10及び質量部MAに当接する回動部材として、鍵1によって回動するハンマ2を例示したが、これに限るものではない。例えば、適当な質量配分がなされた鍵自体が上記回動部材として上側ストッパ10及び質量部MAに直接当接するように構成した場合にも、本発明を適用可能である。また、他の部材を介在させて鍵1によりハンマ2が回動する場合にも適用される。
本発明の第1の実施の形態に係る鍵盤装置(非押鍵状態)の断面図である。 本実施の形態に係る鍵盤装置(押鍵終了間際の状態)の断面図である。 質量体及び上側ストッパの拡大図である。 弾性材を設ける位置乃至設ける態様を変更した例を示す図である。 質量体の変形例を示す図である。 質量体の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る鍵盤装置における、質量体及び上側ストッパの拡大図である。 本発明の第3の実施の形態に係る鍵盤装置における、質量体及び上側ストッパの拡大図(図(a))、質量玉の部分拡大断面図(図(b))である。 本実施の形態に係る鍵盤装置における動作を示す、質量体及び上側ストッパの拡大図である。
符号の説明
1 鍵、 2 ハンマ(回動部材)、 2d 自由端部(先端部、当接部)、 10 上側ストッパ(弾性ストッパ部)、 10b 側部、 21、121 質量玉(質量部材)、 22、122 袋状部材(薄皮状部材)、 29 質量部材、 121a 微粒子(粒状材)、 121b 薄膜状素材、 MA 質量体

Claims (6)

  1. 押鍵操作により、先端部が上方に変位する方向である往方向に各々回動すると共に、離鍵操作により、先端部が下方に変位する方向である復方向に各々回動する複数の回動部材と、
    固定的に保持され、前記回動部材の当接部と当接することで該回動部材の往方向回動終了位置を規制する弾性ストッパ部と、
    前記弾性ストッパ部に隣接して設けられ、自重により非押鍵時に対応する初期位置が規制されると共に、前記回動部材の前記当接部が当接したときに上方成分を含む方向に変位可能に保持された質量体とを有し、
    強押鍵時には、常に、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に先に当接した後に前記質量体に当接する一方、弱押鍵時には、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に当接すると共に前記質量体には当接しないように、前記弾性ストッパ部の位置と前記質量体の初期位置とが設定され
    前記質量体は、前記回動部材の前記当接部が当接したとき、水平方向の成分及び上方成分を含む方向に変位すると共に、前記質量体の前記初期位置は、前記質量体がその自重によって前記弾性ストッパ部の側部に当接することによって規制されるように構成されたことを特徴とする鍵盤装置。
  2. 押鍵操作により、先端部が上方に変位する方向である往方向に各々回動すると共に、離鍵操作により、先端部が下方に変位する方向である復方向に各々回動する複数の回動部材と、
    固定的に保持され、前記回動部材の当接部と当接することで該回動部材の往方向回動終了位置を規制する弾性ストッパ部と、
    前記弾性ストッパ部に隣接して設けられ、質量部材が柔軟材で吊り下げ状態で保持されてなり、自重により非押鍵時に対応する初期位置が規制されると共に、前記回動部材の前記当接部が当接したときに上方成分を含む方向に変位可能に保持された質量体とを有し、
    強押鍵時には、常に、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に先に当接した後に前記質量体に当接する一方、弱押鍵時には、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に当接すると共に前記質量体には当接しないように、前記弾性ストッパ部の位置と前記質量体の初期位置とが設定されたことを特徴とする鍵盤装置。
  3. 前記質量体は、前記質量部材が柔軟な薄皮状部材によって被包保持されてなることを特徴とする請求項記載の鍵盤装置。
  4. 押鍵操作により、先端部が上方に変位する方向である往方向に各々回動すると共に、離鍵操作により、先端部が下方に変位する方向である復方向に各々回動する複数の回動部材と、
    固定的に保持され、前記回動部材の当接部と当接することで該回動部材の往方向回動終了位置を規制する弾性ストッパ部と、
    前記弾性ストッパ部に隣接して設けられ、自重により非押鍵時に対応する初期位置が規制されると共に、前記回動部材の前記当接部が当接したときに上方成分を含む方向に変位可能に保持された質量体とを有し、
    強押鍵時には、常に、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に先に当接した後に前記質量体に当接する一方、弱押鍵時には、往方向に回動する前記回動部材が前記弾性ストッパ部に当接すると共に前記質量体には当接しないように、前記弾性ストッパ部の位置と前記質量体の初期位置とが設定され、
    前記質量体は、柔軟な薄皮状部材と、該薄皮状部材の上に配置された質量部材とを有し、前記質量部材がその自重により前記薄皮状部材を下方に撓ませた状態で該薄皮状部材に収まって当該質量体が前記初期位置に規制されると共に、初期位置にある前記質量体が、前記薄皮状部材を介して前記回動部材の前記当接部からの当接を受けるように構成されたことを特徴とする鍵盤装置。
  5. 前記質量体は、多数の粒状材が薄膜状素材で包囲されてなる質量部材を有することを特徴とする請求項1記載の鍵盤装置。
  6. 前記質量部材は、多数の粒状材が薄膜状素材で包囲されてなることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の鍵盤装置。
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