JP5211143B2 - 電子写真用トナー - Google Patents
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Description
従来、消色可能であるトナーにおいては、混練粉砕法による製造が行われていた。しかし、混練粉砕法においてはトナーの小粒径化には限界がある。
そこで本発明者は、製造方法の一例として、分散媒中において、呈色性化合物および顕色剤と、バインダー樹脂とを凝集および融着させる工程を経て製造することを着想した。
しかし、トナー中に金属塩23やpH調整剤21が残留していると、これらの金属塩23やpH調整剤21が消色操作時に一部の呈色性化合物15と反応し、当該一部の呈色性化合物15において発色状態が維持されることがあった。そして、その結果、消色操作を行っても、画像の消去を十分に行うことができない場合があった。
また、トナーの分散pHが9より大きい場合、範囲内にある場合よりも吸湿性が高くなるので、トナーの環境変動が顕著に大きくなる。その結果、例えば、当該トナーを用いて画像を生成する際に、その画像が不鮮明となる場合がある。
本実施形態のトナーは、着色剤と、バインダー樹脂と、離型剤とを有する。
なお、本明細書において、着色剤とは、トナーに色を付与する1種の化合物、または組成物をいう。本実施形態において、着色剤は、呈色性化合物と、顕色剤とを有する。
例えば、該バインダー樹脂は、ジカルボン酸成分とジオール成分とをエステル化反応を経て重縮合して得られるポリエステル系樹脂およびポリスチレン系樹脂とすることができる。
また、本実施形態のトナーにおいて、ポリエステル樹脂は、非晶性でも結晶性でも良い。
消色剤は、顕色剤と優先的に相溶して呈色性化合物と顕色剤との間の相互作用を減少させて消色させる作用を有する物質であり、本実施形態においては公知のものを使用することができる。本実施形態のトナーは消色剤を含まない場合でも加熱により消色可能であるが、当該消色剤を含むことにより、より速やかに消色処理を行うことができる。
当該消色剤は、例えば、後述する呈色性化合物と顕色剤とがカプセル化される微粒子中に含有されるようにすることができる。
まず、Act101において、呈色性化合物と顕色剤とがカプセル化された微粒子の分散液(以下、第1の分散液とも称す)を調製する。
次に、Act102において、バインダー樹脂と離型剤とを含む微粒子の分散液(以下、第2の分散液とも称す)を調製する。当該第2の分散液は、例えば、分散媒中で、ポリエステル樹脂と離型剤とを用いて、機械的せん断による機械的乳化法により微粒子を生成することにより得ることができる。また、他の態様として、スチレンアクリル樹脂などの乳化重合微粒子や離型剤が分散された分散液や、転相乳化法等により有機溶剤に溶解させたバインダー樹脂を析出させて得られた粒子と離型剤との分散液を用いることができる。
融着処理における加熱温度は、使用されるバインダー樹脂の種類(具体的には、使用されるバインダー樹脂のガラス転移温度Tg)に応じ、設定することができる。より具体的には、当該バインダー樹脂のガラス転移温度以上であって消色開始温度(結合している呈色性化合物と顕色剤とが解離し、消色が開始する温度)以下の範囲で適宜設定することができる。
なお、消色剤等の他の成分を含有させる場合には、例えば、呈色性化合物と顕色剤とがカプセル化された微粒子の生成する段階や凝集処理の段階において混合するようにしてもよい。
また、バインダー樹脂の種類や固形分濃度、凝集剤の種類によっては、凝集と融着が同時に行われることもある。
凝集および融着処理の一例としては、第1の分散液と第2の分散液とを混合し、当該混合分散液をその温度が40℃となるように加熱する。次に、攪拌しながら凝集剤としての硫酸アルミニウムを当該混合分散液に添加する。続いて、混合分散液を攪拌しながら徐々に混合分散液の温度を上げ、80℃において保持して融着粒子を得る。当該融着粒子の粒径は、例えば10ミクロンとすることができる。
本実施形態において洗浄を行うための装置は特に限定されないが、例えば遠心分離装置やフィルタープレスなどが好適に用いられる。また、洗浄液としては、例えば、水、イオン交換水、精製水、酸性に調整された水や塩基性に調整された水などを使用することができる。
画像形成工程においては、記録媒体に転写された本実施形態のトナーによるトナー像が定着温度で加熱される結果、樹脂が溶融して記録媒体に浸透し、その後該樹脂が固化することにより記録媒体に画像が形成される(定着処理)。
1.第1の分散液の調製
ロイコ染料として3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド1質量部、顕色剤として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5質量部、消色剤としてピメリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル化合物50質量部からなる成分を加温溶解し、さらにカプセル化剤として芳香族多価イソシアネートプレポリマー20質量部、酢酸エチル40質量部を混合した溶液を8%ポリビニルアルコール水溶液250質量部中に投入した。続いて、乳化分散し、90℃で約1時間攪拌を続けた後、反応剤として水溶性脂肪族変性アミン2質量部を添加し、さらに液温を90℃に保って約3時間攪拌を続けて無色のカプセル粒子を得た。さらに、このカプセル粒子分散体を冷凍庫に入れて発色させ、青色の発色粒子分散体を得た。この発色粒子を島津製作所製SALD7000にて測定したところ、その体積平均粒径は2μmであった。また、完全消色温度Thは79℃で、完全発色温度Tcは−10℃であった。
バインダー樹脂としてポリエステル樹脂94質量部(ガラス転移温度45℃、軟化点100℃)、離形剤としてライスワックス5質量部、帯電制御剤として保土谷化学工業製(TN−105)1質量部を、乾式ミキサーで均一化混合の後、2軸混練機である池貝鉄工所製PCM−45にて80度で溶融混練した。得られたトナー組成物を、ピンミルにて2mmメッシュパスに粉砕し、さらにバンタムミルにて平均粒子径50μmに粉砕した。
次に、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.9質量部、pH調整剤として、ジメチルアミノエタノール0.45質量部、イオン交換水68.65質量部と混合し、この水溶液にトナー組成物粉砕物30質量部を分散させ、真空脱泡を行い分散液を得た。
次に、加熱部としてオイルバス中に浸された12mの熱交換用高圧配管、加圧部として0.13μmと0.28μmを連装したノズルを含む高圧配管、減圧部として0.4、1.0、0.75、1.5、1.0μmの孔径を有するセルを連装した中圧配管、冷却部として水道水にて冷却可能な12mの熱交換配管が設置されたNANO3000(美粒社製)を使用し、分散液を、180℃、150MPaにて微粒化処理を行い、180℃を保ちながら減圧をした後、30℃まで冷却しトナー成分粒子分散体を得た。得られた粒子を島津製作所製SALD7000にて測定したところ、その体積平均粒径は0.5μmであった。
発色粒子分散体1.7質量部、トナー成分粒子分散体15質量部、イオン交換水83質量部を混合し、ホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、硫酸アルミニウム水溶液5%水溶液5質量部を添加した。その後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間放置した後、10%のポリカルボン酸ナトリウム塩水溶液10質量部を添加し、68℃まで加熱し、1時間放置した後、冷却し、青色のトナー分散液を得た。
このトナー分散液をろ過、及び全量で1670質量部のイオン交換水による洗浄を行った。洗浄終了時のろ液の導電率(導電率計ES−51(堀場製作所社製)を用いて測定、以下同じ)は8μS/cmであった。また25℃における洗浄ろ液のpHは6.8であった(他の実施例および比較例も同じ温度条件である)。その後、真空乾燥機にて含水率が1.0質量%以下になるまで乾燥させ、乾燥粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、消色可能なトナーを得た。ベックマンコールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが9.8μmであった。また、得られたトナーの分散pHを測定したところ、6.5であった。また、トナー中の金属塩含有量は0.3%であった。
得られたトナーを、シリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、東芝テック製MFP(e−studio 4520c)にて画像出力をおこなった。定着器温度を70℃に設定し、紙送り速度を30mm/secに調整し、画像濃度0.7の発色画像が形成された紙を得た。
得られた画像が形成された紙を、定着器温度を150℃に設定し、紙送り速度200mm/secで搬送し、鮮明な消去画像が得られることを確認した。
また、LL環境下(温度:10℃、湿度:20%、以下同じ)、及びHH環境下(温度:30℃、湿度:80%、以下同じ)にてシリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、帯電量を測定したところ、その帯電量比はHH/LL=75%であった。この帯電量比は50%以上が好ましい、65%以上だとさらに好適である。この帯電量比が50%未満だとトナーの環境依存性が大きく、LL環境下での現像量の制御が出来なくなる、あるいはHH環境下でトナー飛散が発生してしまう。
発色粒子分散体1.7質量部、トナー成分粒子分散体15質量部、イオン交換水83質量部を混合し、ホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、塩酸水溶液0.5%水溶液10質量部を添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間放置した後、ジメチルアミノエタノール5%水溶液10質量部を添加し、70℃まで加熱し、1時間放置した後、冷却し、青色のトナー分散液を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、消色可能なトナーを得た。ベックマンコールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが8.5μmであった。また、得られたトナーの分散pHを測定したところ、6.9であった。また、トナー中の金属塩含有量は0%であった。
得られた画像が形成された紙を、定着器温度を150℃に設定し、紙送り速度200mm/secで搬送し、鮮明な消去画像が得られることを確認した。
また、LL環境下、及びHH環境下にてシリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、帯電量を測定したところ、その帯電量比はHH/LL=79%であった。
発色粒子分散体1.7質量部、トナー成分粒子分散体15質量部、イオン交換水83質量部を混合し、ホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、硫酸アルミニウム水溶液5%水溶液5質量部を添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間放置した後、ジメチルアミノエタノール5%水溶液10質量部68℃まで加熱し、1時間放置した後、冷却し、青色のトナー分散液を得た。
次に、このトナー分散液をろ過、及び全量で1000質量部のイオン交換水による洗浄を行った。洗浄終了時のろ液の導電率は15μS/cmであった。また洗浄ろ液のpHは7.7であった。その後、真空乾燥機にて含水率が1.0質量%以下になるまで乾燥させ、乾燥粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、消色可能なトナーを得た。ベックマンコールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが10.1μmであった。また、得られたトナーの分散pHを測定したところ、7.5であった。また、トナー中の金属塩含有量は0.8%であった。
得られた画像が形成された紙を、定着器温度を150℃に設定し、紙送り速度200mm/secで搬送し、鮮明な消去画像が得られることを確認した。
また、LL環境下、及びHH環境下にてシリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、帯電量を測定したところ、その帯電量比はHH/LL=67%であった。
3000質量部のイオン交換水による洗浄を行った以外は実施例1と同様の方法によりトナーを製造した。その際、洗浄終了時のろ液の導電率は1μS/cmであった。また洗浄ろ液のpHは6.2であった。その後、真空乾燥機にて含水率が1.0質量%以下になるまで乾燥させ、乾燥粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、消色可能なトナーを得た。ベックマンコールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが9.8μmであった。また、得られたトナーの分散pHを測定したところ、6.3であった。また、トナー中の金属塩含有量は0.1%であった。
得られた画像が形成された紙を、定着器温度を150℃に設定し、紙送り速度200mm/secで搬送し、鮮明な消去画像が得られることを確認した。
また、LL環境下、及びHH環境下にてシリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、帯電量を測定したところ、その帯電量比はHH/LL=82%であった。
500質量部のイオン交換水による洗浄を行った以外は実施例1と同様の方法によりトナーを製造した。洗浄終了時のろ液の導電率は17μS/cmであった。また洗浄ろ液のpHは8.9であった。乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、消色可能なトナーを得た。ベックマンコールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが9.8μmであった。また、得られたトナーの分散pHを測定したところ、8.7であった。また、トナー中の金属塩含有量は0.8%であった。
得られた画像が形成された紙を、定着器温度を150℃に設定し、紙送り速度200mm/secで搬送し、鮮明な消去画像消去画像が得られることを確認した。
また、LL環境下、及びHH環境下にてシリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、帯電量を測定したところ、その帯電量比はHH/LL=51%であった。
トナー分散液を ろ過及び全量で167質量部のイオン交換水による洗浄を行う以外は実施例1と同様の方法でトナーを作成した。洗浄終了時のろ液の導電率は32μS/cmであった。また洗浄ろ液のpHは9.8であった。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、消色可能なトナーを得た。ベックマンコールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが9.8μmであった。また、得られたトナーの分散pHを測定したところ9.2であった。また、トナー中の金属塩含有量は0.9%であった。
得られた画像が形成された紙を、定着器温度を150℃に設定し、紙送り速度200mm/secで搬送し、鮮明な消去画像が得られることを確認した。
また、LL環境下、及びHH環境下にてシリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、帯電量を測定したところ、その帯電量比はHH/LL=32%であった。
発色粒子分散体1.7質量部、トナー成分粒子分散体15質量部、イオン交換水83質量部を混合し、ホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、硫酸アルミニウム水溶液10%水溶液5質量部を添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間放置した後、10%のポリカルボン酸ナトリウム塩水溶液10質量部を添加し、68℃まで加熱し、1時間放置した後、冷却し、青色のトナー分散液を得た。
次に、このトナー分散液をろ過及び全量で1670質量部のイオン交換水による洗浄を行った。洗浄終了時のろ液の導電率は14μS/cmであった。また洗浄ろ液のpHは6.0であった。その後、真空乾燥機にて含水率が1.0質量%以下になるまで乾燥させ、乾燥粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、消色可能なトナーを得た。ベックマンコールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが12.1μmであった。また、得られたトナーの分散pHを測定したところ、5.7であった。また、トナー中の金属塩含有量は1.8%であった。
得られた画像が形成された紙を、定着器温度を150℃に設定し、紙送り速度200mm/secで搬送したところ、部分的に着色した箇所が残り、画像の消去は不完全であった。
また、LL環境下、及びHH環境下にてシリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、帯電量を測定したところ、その帯電量比はHH/LL=67%であった。
発色粒子分散体C1.7質量部、トナー成分粒子分散体15質量部、イオン交換水83質量部を混合し、ホモジナイザー(IKA製)にて6500rpmにて攪拌しながら、硫酸アルミニウム水溶液10%水溶液10質量部を添加した後、パドル翼が設置された1L攪拌槽にて800rpmにて攪拌しながら、40℃まで昇温した。40℃にて1時間放置した後、10%のポリカルボン酸ナトリウム塩水溶液10質量部を添加し、68℃まで加熱し、1時間放置した後、冷却し、青色のトナー分散液を得た。
次に、このトナー分散液をろ過及び全量で2500質量部のイオン交換水による洗浄を行った。洗浄終了時のろ液の導電率は9μS/cmであった。また洗浄ろ液のpHは6.4であった。その後、真空乾燥機にて含水率が1.0質量%以下になるまで乾燥させ、乾燥粒子を得た。
乾燥後、添加剤として、疎水性シリカ2質量部、酸化チタン0.5質量部をトナー粒子表面に付着させ、消色可能なトナーを得た。ベックマンコールター社マルチサイザー3にて粒子径を測定したところ、50%体積平均径Dvが10.3μmであった。また、得られたトナーの分散pHを測定したところ、6.3であった。また、トナー中の金属塩含有量は1.4%であった。
得られた画像が形成された紙を、定着器温度を150℃に設定し、紙送り速度200mm/secで搬送したところ、部分的に着色した箇所が残り、画像の消去は不完全であった。
また、LL環境下、及びHH環境下にてシリコーン樹脂で被覆したフェライトキャリアと混合し、帯電量を測定したところ、その帯電量比はHH/LL=76%であった。
また、硫酸アルミニウムの含有量は、以下の方法により測定した。まず、トナー材料と濃度既知である硫酸アルミニウムを含有した粉体を加圧成型機により成型し、蛍光X線分析により検量線を作成した。次に、各実施例で作成したトナーを加圧成型機によりペレット状に成型した後蛍光X線分析に供し、検量線からトナー中の硫酸アルミニウム含有量を算出した。
消色性は、目視により評価した。
以上に詳述したように、この明細書に記載の技術によれば、消色操作によってより画像濃度を小さくすることができる電子写真用トナーを提供することができる。
Claims (3)
- 呈色性化合物と顕色剤とを含有するカプセル化された微粒子と、バインダー樹脂を含有する微粒子とを酸性の金属塩を含む凝集剤の存在下で分散媒中において凝集および融着させ、
前記呈色性化合物と前記顕色剤とを含有するカプセル化された微粒子と前記バインダー樹脂を含有する微粒子とを融着させて得られる粒子を、25℃におけるろ液のpHの値が6〜9となるまで洗浄する、
加熱により前記顕色剤と前記呈色性化合物とを解離させる消色剤を含み、かつ前記酸性の金属塩の含有量が1重量%以下であり、25℃において、pH5.5〜7の水に対して、トナーと水との質量の割合を1:10として分散させたときのpHが6〜9である消色可能な電子写真用トナーの製造方法。 - 請求項1に記載の方法において、
前記呈色性化合物と前記顕色剤とを含有するカプセル化された微粒子と前記バインダー樹脂とを含有する微粒子とを融着させて得られる粒子を、前記ろ液の導電率が10μS/cm以下となるまで洗浄する消色可能な電子写真用トナーの製造方法。 - 請求項1または2に記載の方法において、
得られるトナーの、25℃において、pH5.5〜7の水に対して、トナーと水との質量の割合を1:10として分散させたときのpHが6〜7.5である消色可能な電子写真用トナーの製造方法。
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