JP5210939B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents

鞍乗り型車両 Download PDF

Info

Publication number
JP5210939B2
JP5210939B2 JP2009083657A JP2009083657A JP5210939B2 JP 5210939 B2 JP5210939 B2 JP 5210939B2 JP 2009083657 A JP2009083657 A JP 2009083657A JP 2009083657 A JP2009083657 A JP 2009083657A JP 5210939 B2 JP5210939 B2 JP 5210939B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
vehicle
load
bumper
front wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009083657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010234921A (ja
Inventor
善裕 井上
健一 見崎
一義 黒木
博 古▲瀬▼
直 川野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009083657A priority Critical patent/JP5210939B2/ja
Priority to EP10154251A priority patent/EP2236401B1/en
Priority to US12/717,711 priority patent/US8122992B2/en
Publication of JP2010234921A publication Critical patent/JP2010234921A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5210939B2 publication Critical patent/JP5210939B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62JCYCLE SADDLES OR SEATS; AUXILIARY DEVICES OR ACCESSORIES SPECIALLY ADAPTED TO CYCLES AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. ARTICLE CARRIERS OR CYCLE PROTECTORS
    • B62J27/00Safety equipment
    • B62J27/30Crash bars; Crash bungs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)

Description

本発明は、車体フレームに前輪が設けられている鞍乗り型車両の改良に関する。
車体フレームに前輪が設けられ、この前輪の後方に位置する前記車体フレームの前部が船のへ先状に形成されている自動二輪車が従来技術として知られている(例えば、特許文献1(図4)参照。)。
特許文献1の図4において、車体フレーム11(符号は、同公報のものを流用する。以下同じ。)に、フロントフォーク16を介してフロントホイール17(以下、「前輪17」と云う。)が取り付けられ、この前輪17の後方に位置する車体フレーム11の前部をへ先状に形成したへ先11aが設けられている。そして、前輪17が大きな荷重を受け、この前輪17が車体フレーム11の前部まで変形したとき、前記へ先11aでガイドし前輪17を車体フレーム11からそらせるようにすることで、フロントフォーク16の変形量を十分に確保するようにした。
しかしながら、特許文献1の技術では、前輪17の後方に位置する車体フレーム11の前部をへ先状に形成しなければならないので、車両の構造によっては、前輪17の後方に位置する車体フレーム11をへ先状に形成することが困難な場合がある。
特開2002−264866号公報
本発明は、前輪の後方に位置する車体フレームの前部形状をへ先状に形成することが困難な場合であっても、前輪に十分な変位量をもたせることができる鞍乗り型車両を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体フレームに、前輪の操舵軸を軸支するヘッドパイプと、このヘッドパイプから後方へ延びているメインフレームとが備えられ、このメインフレームに内燃機関が取り付けられている鞍乗り型車両であって、内燃機関の下部前方に、車両前方から加わった荷重を受けるバンパが配置され、このバンパには、内燃機関に締め付けられる締結部を有するステー部と、このステー部から前方に延設されているサポート部と、このサポート部に取り付けられ、車両を上方または下方から見たときに、車幅方向に対して傾斜している荷重受け部と、が備えられていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、サポート部は、車両長手方向に延びている複数のサポートパイプを含み、これらの複数のサポートパイプのうちの車両幅方向に並ぶ少なくとも2本のサポートパイプの間に、サポートパイプの方向とは異なる方向に配置したクロス部材が渡されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、内燃機関の前部に、オイルクーラが備えられ、バンパに、オイルクーラの前方に位置し、且つ、オイルクーラの前面とは平行になるように配置した板状のサポートプレートが、備えられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、サポートプレートの端部に、内燃機関の外形に沿うように形成した足部が備えられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、内燃機関の下部前方に、車両前方から加わった荷重を受けるバンパが延設され、このバンパに、車両を上方から見たときに、車幅方向に対して傾斜している荷重受け部が備えられている。
車両が前方から大きな荷重を受けたときに、この荷重により前輪が後方に移動すると、この前輪は、傾斜配置した荷重受け部に接触する。荷重受け部にかかる荷重は、サポート部に伝わり、このサポート部からステー部、ステー部から内燃機関へ伝わるため、内燃機関によって荷重を受け止めることが可能となる。したがって、荷重受け部は十分に前輪からの荷重を受け止められ、前輪は転舵されながら後方に移動する。すなわち、前輪が後方に移動したときに、前輪は、荷重受け部に接触し、この荷重受け部に沿って移動する。
荷重受け部で後方に変位した前輪をそらせるようにしたので、前輪が前輪の後方に配置されている内燃機関に直接当たり難くなり、前輪を後方に十分に変位させることができる。前輪に十分な変位量が確保されるため、車両が前方から大きな荷重を受けたときに、この荷重を円滑に吸収させることが可能になる。
本発明に係るバンパの構成であれば、車体フレームの前端部をへ先状に形成したへ先状部にすることなしに、フロントフォークの変形量が十分に確保されることから、前輪の後方に位置する車体フレームの前部にへ先状部を設け難い場合であっても、フロントフォークの変形量が十分に確保される。前輪の後方に位置する車体フレームの前部に、へ先状に形成したへ先状部に形成する、あるいは、へ先状部を設ける必要がなくなるので、車体フレームの設計自由度を高めることが可能になる。
請求項2に係る発明では、サポート部に、複数のサポートパイプが含まれている。サポート部が、複数のサポートパイプで形成されていれば、安価な標準品が利用可能になるので、サポート部のコストを低くできる。
加えて、2本のサポートパイプの間は、クロス部材で連結されているので、前方から荷重を受けたときに、サポートパイプが倒れ難くすることができる。サポートパイプが倒れ難くなれば、支持荷重を大きくすることができる。
請求項3に係る発明では、バンパに、内燃機関の前部に設けたオイルクーラの前方に位置し、且つ、オイルクーラの前面とは平行になるように板状のサポートプレートが配置されている。
車両が前方から荷重を受けたときに、エンジンに取り付けられるサポートパイプだけでなく、サポートパイプが受ける荷重をサポートプレートを介してオイルクーラの前面で受けさせることができる。
したがって、バンパを支持するステー部の内燃機関への締結箇所を多く確保し難い場合であっても、オイルクーラの前面の広い領域でバンパにかかる荷重を支持することが可能になる。また、このとき、オイルクーラがアルミ製でバンパが鉄製であっても、前記両部品の接触面を大きくすることで、オイルクーラの前面でバンパからの荷重を受け止めることができる。
請求項4に係る発明では、サポートプレートの端部に、さらに足部が備えられているので、バンパに加わった荷重は足部全体で受けさせることができる。したがって、エンジン前面のより広い領域でバンパの支持を確実に行わせることができる。
本発明に係る鞍乗り型車両の左側面図である。 本発明に係る鞍乗り型車両の要部底面図である。 本発明に係る鞍乗り型車両の要部正面図である。 本発明に係る鞍乗り型車両の要部左側面図である。 本発明に係る鞍乗り型車両に備えられているバンパの斜視図(斜め前方から見たとき。)である。 本発明に係る鞍乗り型車両に備えられているバンパの斜視図(斜め後方から見たとき。)である。 図3の7−7線断面図である。 本発明に係るバンパの作用説明図である。 前輪の転陀方向がバンパの受け面と反対方向にある場合の作用説明図である。 本発明に係る鞍乗り型車両の作用説明図(前輪が前方から荷重を受け、バンパに接触するまで)である。 本発明に係る鞍乗り型車両の作用説明図(前輪がバンパで荷重を受け、且つ、カウルステーでも荷重を受けたとき)である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図中および実施例において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」は、各々、自動二輪車に乗車する運転者から見た方向を示す。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1において、鞍乗り型車両としての自動二輪車10は、車体フレーム11の前端部11aに設けられるヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12に操舵軸としてのステアリング軸13を介して回動可能に設けられる操向ハンドル14と、ステアリング軸13に連結され車両が路面から受ける振動などを吸収するクッション機能を有するフロントフォーク15と、このフロントフォーク15の下端部の間に前輪車軸16が掛け渡され、この前輪車軸16に回動可能に取り付けられる前輪17と、ヘッドパイプ12から後方左右に延設されるメインフレーム21L、21R(図手前側の21Lのみ示す。)と、これらのメインフレーム21L、21Rに懸架される内燃機関としてのエンジン22と、メインフレーム21L、21Rの後部且つ下部に設けられるピボット部25L、25R(図手前側の25Lのみ示す。)と、これらのピボット部25L、25Rの上部に掛け渡されるクロスメンバ30と、これらのピボット部25L、25Rから後方に延びているシートフレーム33L、33R(図手前側の33Lのみ示す。)と、ピボット部25L、25Rに設けられているピボット軸26と、このピボット軸26から後方に延設されるリヤスイングアーム27と、このリヤスイングアーム27とメインフレーム21L、21Rの間に設けられピボット軸26を中心にリヤスイングアーム27を揺動可能に支持するリヤクッションユニット28およびリンク機構32と、リヤスイングアーム27の後端部に設けられる後輪車軸29と、この後輪車軸29に回動可能に取り付けられる駆動輪としての後輪31と、を主要構成とする車両である。
自動二輪車の上部に係る部品配置について以下に説明する。
自動二輪車10に、左右のメインフレーム21L、21Rの間に設ける燃料タンク41と、メインフレーム21L、21Rの後端部21Lb、21Rb(図手前側の21Lbのみ示す。)から後方に延出するシートフレーム33L、33Rと、これらのシートフレーム33L、33Rに支持され乗員が着座する乗員シート42と、この乗員シート42の前方に設けるエアバッグモジュール43と、が備えられている。
燃料タンク41は、その前部がメインフレーム21L、21Rに取り付けられ、その後部がタンクステー40を介してシートフレーム33L、33Rに取り付けられている。
エアバッグモジュール43は、燃料タンク41の後部41b上方に配置されている。
エアバッグモジュール43には、エアバッグが折り畳まれている。
燃料供給系統について説明すると、燃料タンク41の斜め後下方で、乗員シート42の下方で且つ、左右のシートフレーム33L、33Rの間に、サブ燃料タンク44が配置され、このサブ燃料タンク44の内側に、エンジン22側へ燃料を送り出す燃料ポンプ54が設けられ、燃料タンク41とサブ燃料タンク44との間は燃料が通るパイプ53により連結されている。パイプ53は、クロスメンバ30を避けるように配置されている。
上記構成により、燃料タンク41内の燃料は、サブ燃料タンク44に送られ、燃料ポンプ54を介してエンジン22に燃料が供給される。
図中、58L、58R(図手前側の符号58Lのみ示す。)はフロントカウル36に取り付けられ乗員(運転者)が後方を視るサイドミラー、59はヘッドライト、61はフロントフェンダ、62はラジエータ、63はラジエータの後方に設けられ風の流れをガイドするラジエータシュラウド、65はリヤフェンダ、66はテールランプ、69L、69R(図手前側の符号69Lのみ示す。)は同乗者の足置きとしてのピリオンステップ、71L、71R(図手前側の符号71Lのみ示す。)はピリオンステップ69L、69Rをシートフレームに取り付けるピリオンステップホルダ、72はリヤクッションユニット28の荷重を調整するリヤクッション荷重調整部材、73はメインスタンド、74はメータユニット、Gは車両の重心である。
以下、車両の前部に設けられているカウルステー76について説明する。
自動二輪車10には、左右のメインフレーム21L、21Rの前方に延設し車両の前部を覆うメインカウル18を支持するカウルステー76が備えられている。このカウルステー76で、メインカウル18が支持される。以下、その詳細な構造について説明する。
カウルステー76は、車両を側方から見たときに、その前端部76aが、前輪17の前端部17aよりも後方で且つヘッドパイプ12の前方に設け車両の前方を照らすヘッドライト59の先端部59aよりも前方に位置するように配置されている。カウルステー76は、車両の重心Gよりも上方に配置されている。
カウルステー76は、メインフレーム21L、21Rから前方に延びる左右の腕部77L、77R(図手前側の符号77Lのみ示す。)と、これらの左右の腕部77L、77Rの前端同士をつなぐクロス部78と、左右の腕部77L、77Rの中間部に立設した左右の中間部材81L、81R(図手前側の符号81Lのみ示す。)と、これらの左右の中間部材81L、81Rに前記メインフレーム21L、21Rから延びている左右の上腕部82L、82R(図手前側の符号82Lのみ示す。)と、左右の中間部材81L、81Rと左右の腕部77L、77Rの間に渡し左右の腕部77L、77Rを補強する部材としての左右の斜材83L、83R(図手前側の符号83Lのみ示す。)と、を主要な構成要素とする。カウルステー76は、その後端部がメインフレーム21L、21Rの前部に設けた上の支持部84L、84R(図手前側の符号84Lのみ示す。)および下の支持部85L、85R(図手前側の符号85Lのみ示す。)に取り付けられている。
ここで、上の支持部84L、84Rと、下の支持部85L、85Rとの間は、車両の高さ方向に間隔Pだけ離間されている。
クロス部78は、高さ方向で、上の支持部84L、84Rと下の支持部84L、84Rの間に配置されているので、車両の前方からクロス部78に大きな荷重がかかったときに、クロス部78が、高さ方向で、上支持部84L、84Rと下支持部84L、84Rの間に配置されていない場合に較べると、荷重を受けたときにカウルステーの前端部76aが上または下に倒れ難くなり、同一形状をもつカウルステー76でしっかりと荷重を受けるとともに衝撃吸収エネルギを大きくすることができる。
図2において、フロントフォーク15の上端部を止めるトップブリッジ87が操舵軸としてのステアリング軸13に取り付けられ、トップブリッジ87は、ステアリング軸13とともにヘッドパイプ(図1の符号12)に対し操向可能に設けられている。
図において、メインフレーム21L、21Rの前部、ステアリング軸13を支持するヘッドパイプ12およびこのヘッドパイプ12の下端部に配置されフロントフォーク15の中間部を止めるボトムブリッジ(図1の符号88)は省略されている。
図2〜図6において、バンパ110について詳細に説明する。
バンパ110は、内燃機関としてのエンジン22の下部前方で、且つ、前輪17の後方に配置し車両前方から加わった大きな荷重を受ける機能をもつ。
バンパ110は、エンジン22に締め付けられる締結穴153を有するステー部154と、このステー部154から前方に延設されているサポート部111と、このサポート部の前端部112に取り付けられ、車両を下方から見たときに、車幅方向に対して傾斜している荷重受け部113と、を主要構成とする。
荷重受け部113は、車幅方向に対して車両の左側の部分が右側の部分に対し後方に角度θだけ傾斜されている面であり、本実施例では、θ=30°に設定されている。
サポート部111は、エンジン22の前面左側に配置した第1サポートプレート114と、この第1サポートプレートの前面115から前方に延ばした第1のサポートパイプ121と、エンジン22の前面右側に配置した第2サポートプレート116と、この第2サポートプレートの前面117から前方に延ばした第2および第3のサポートパイプ122、123と、前記第1〜第3のサポートパイプの前端部121a、122a、123aに車幅方向に延びるように取り付けられ荷重受け部113を裏打ちする上裏打ち部126と、第1サポートプレート114の下方であって、エンジン22の前面から前方に延ばした第4および第5のサポートパイプ124、125と、これらの第4〜第5のサポートパイプの前端部124a、125aに車幅方向に延びるように取り付けられ荷重受け部113を裏打ちする下裏打ち部127と、を備えている。
また、第1および第2サポートプレート114、116および第4および第5サポートパイプ124、125は、バンパ110をエンジン22に締結する締結部131・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を備えており、これらの締結部131・・・で荷重受け部113を支持するとともにバンパ110をエンジン22に止める。
ステー部154・・・は、締結部131・・・を含み、締結部131・・・には、締結穴153・・・を含む。ステー部154・・・とエンジン22との間は、締結ボルト155・・・によって締結されている。
第2サポートプレート116は、エンジン22の前面に突設して配置したオイルクーラ133を囲い側面視コ字状を呈するコ字部134と、このコ字部134がエンジン22に取り付けられる取付端部135・・・に、エンジン22の外形に沿うように形成されている足部136・・・とを備えている。第2サポートプレート116に形成されているコ字部134の側部に、コ字部134を塞ぐとともに第1サポートプレート114の端部と連結する連結プレート191が設けられている。
コ字部134は、上下の支持片141、142と、これらの上下支持片141、142の間に渡しサポートパイプの先端部122a〜123aが取り付けられる受け部143とからなる。
この受け部の後面144は、オイルクーラの前面145とは平行になるように配置されている。すなわち、エンジンの前部147に、オイルクーラ133が備えられ、オイルクーラ133の前方に位置し、オイルクーラの前面145とは平行になるように板状のサポートプレート116を構成する受け部の後面144を臨ませた。
バンパ110が前方から大きな荷重を受けたとき、サポートプレート114、116が後方に移動し、サポートプレート116の後面144とオイルクーラの前面145が面で接触する。
エンジン22は、アルミニウム鋳造品である場合に、荷重を面接触で受けるため、点または線接触で受ける場合に較べて、荷重を分散支持するようにしたので、エンジン22の剛性を局部的に高めることなくバンパ110を取り付けることができる。
エンジン22の前方に、車両長手方向に第1〜第5のサポートパイプ121〜125が延びている。サポート部111を構成するサポートパイプ121〜125は、安価な標準品としての管部材が利用可能になるので、サポート部111のコストを低くすることができる。
なお、本実施例では、サポートパイプ121〜125の本数は5本であるが、5本に限定されることなく、2本以上の複数本であれば任意の数だけ設けることが可能である。
さらに、第1〜第5のサポートパイプ121〜125のうちの車両幅方向に並ぶ第2サポートパイプ122と第3サポートパイプ123の間に、これらの第2および第3サポートパイプ122、123の方向とは異なる方向にクロス部材151が渡されている。
第2および第3サポートパイプ122、123の間は、クロス部材151で連結されているので、前方から荷重を受けたときに、サポートパイプ122、123が倒れることを防止することができる。つまり、クロス部材151により座屈を生じ難くしながら荷重受け部113で受けた荷重を確実に支持することができる。
図7において、第5サポートパイプの後端部125bは、ステー部154および締結ボルト155を介してエンジン側締結部131に取り付けられている。ステー部154において、第5サポートパイプ125が取り付けられている面に対応し、且つ、エンジンの前面148に臨む側の後面161は、エンジンの前面148との間に隙間Sをもって配置されている。本実施例では、隙間Sの値は1mmである。
第5サポートパイプ125に車両の前方から大きな荷重がかかったときは、ステー部のエンジンの前面148に臨む側の後面161が、エンジンの前面148に接触する。
ステー部の後面161がエンジンの前面148に接触するまでは、ステー部154が延びるようにステー部154の強度および板厚などを設定することで、バンパ110の変形初期段階における大きな荷重によるエネルギ吸収をステー部154によって行わせることができる。後面161がエンジンの前面148に当たった後、バンパ110に加わった荷重をステー部154で受けるとともに、この荷重はエンジンの前面148で受けることになる。このように、サポートプレートが設けられていない箇所には、サポートパイプは、ステー部154、154を介してエンジン22に取り付けられているので、エンジンの前面局部に荷重が集中することを回避することができる。
すなわち、ステー部154は、第5サポートパイプの後端部125bであって、第5サポートパイプ125の外周面に溶接されている。このため、第5サポートパイプの後端部125bのみがエンジンの前面148に接触して荷重を受ける場合に較べて、サポートパイプのエンジン22への接触および荷重伝達を一定にすることができる。
以上に述べたバンパの作用を次に述べる。
図8(a)において、前輪17に変位は起きていない状態であり、前輪17とバンパ110は、離間している。
図8(b)において、車両が前方から大きな荷重を受けたときに、前輪17が後方に移動すると、この前輪17は、側面視で左端部を車幅方向に後方に傾斜配置した荷重受け部113に当たり、図矢印b方向、すなわち、右に転舵されながら後方に移動する。このため、前輪17が後方に移動したときに、前輪17は、荷重受け部113に接触し、この荷重受け部113に沿って移動する。
図8(c)において、前輪17がさらに変位し、荷重受け部113に沿ってさらに後方に移動する。
荷重受け部113で前輪17を後方にそらせるようにしたので、前輪17が前輪17の後方に配置されているエンジン22に当たらなくなり、前輪17を後方に十分に変位させることができる。前輪17に十分な変位量が確保されるため、車両が前方から大きな荷重を受けたときに、この荷重を円滑に吸収させることが可能になる。
本発明に係るバンパ110の構成であれば、車体フレームの前端部をへ先状に形成したへ先状部にすることなく、フロントフォーク15の変形量が十分に確保されることから、前輪17の後方に位置する車体フレーム11の前部にへ先状部を設け難い場合であっても、フロントフォーク15の変形量が十分に確保される。この結果、前輪17の後方に位置する車体フレーム11の前部に、へ先状に形成したへ先状部にする、あるいは、へ先状部を設ける必要がなくなるので、車体フレーム11の設計自由度を高めることが可能になる。
以上、バンパ110に接触するとき、前輪17が前方を向いているときの作用を説明した。バンパ110に接触するとき、前輪17が右に転舵した状態にある場合についても同様な作用となる。
上記と反対に、バンパ110に接触するとき、前輪17が左に転舵した状態にある場合についての作用を次図にて説明する。
図9(a)において、前輪17が左に転舵角αで転舵した状態で、荷重受け部113に接触した場合の作用を説明するものである。
図9(b)において、前輪17にさらに荷重が加わり、前輪17は荷重受け部113に沿って移動されながら、図β、すなわち、右方向に転舵しつつ後方に移動する。
αの最大角度は、α=10°に想定されており、この角度までであれば、前輪17が左転舵状態でバンパ110に接触しても、荷重受け部113によって徐々に右転舵に矯正されながら、円滑に後方に移動することができる。この場合に、α=10°であればほとんどの場合をカバーできる角度である。
すなわち、前輪17の転舵方向前輪17の転舵方向が、荷重受け部113と同じ方向に転舵したときであっても、転舵角が所定角度までの範囲の転舵であれば、荷重受け部113によって、左転舵時と同様の効果を得ることができることが説明された。
なお、荷重受け部113の右の端部164は、前輪17を構成するリム部165の幅方向最外部167よりも車幅方向外側に長さδだけ長くなるようにした。前輪17の転舵時において、リム部165の端部よりも荷重受け部113の端部を外側に設けたので、リム部165がバンパ受け部143に引っ掛かって前輪17の円滑な移動が阻害される心配はない。
図10(a)において、構造物の壁部171に前輪17が当接した直後の状態が示されており、前輪17に変位は生じていない。
なお、本実施例において、カウルステーの前端部176は、前輪の前端部177よりも後方に配置されているため、前輪17に変位が発生していない状態では、カウルステーの前端部176は、壁部171から離間している。
図10(b)において、前輪17に大きな荷重がかかり、前輪17が後方に変位した状態が示されている。このとき、前輪17の変形量は小さいので、カウルステーの前端部176は壁部171に当たっていない。
図11において、前輪17に大きな荷重がかかり、前輪17の変位が進み、前輪17が荷重受け部113に当たり、この荷重受け部113にガイドされながら、前輪17が後方に変位した状態が示されている。このとき、前輪17の変形量は大きくなり、前輪17のみならずカウルステーの前端部176が壁部171に当たっている。
カウルステーの前端部176が壁部171に当たるとき、車両の重心Gは、高さ方向で、カウルステーの前端部176よりも低い位置に配置されている。
このため、車両が前方から荷重をうけたときに、車両は前輪の壁接触点と接地点との間部分を中心に、図反時計回りに回転しようとする、いわゆる、ピッチング挙動が発生し易くなる。
この点、本発明では、重心Gよりも上方に、カウルステーの前端部176を配置した。このような位置であれば、車両に、前方から大きな荷重が掛かったときでも、カウルステーの前端部176で荷重の一部が受けられるので、車両のピッチング挙動を抑制することができる。エアバッグを搭載する自動二輪車の中で、ピッチングを抑制する方が適切な場合は、本発明のような構造をとると効果的である。
図4に戻って、車両が前方から荷重を受けたときに、エンジン22に締め付けられるステー部154およびエンジン22と接触するサポートパイプ121〜125によってエンジン22の前下部で荷重を受け止め、さらに、サポートパイプ121〜125が受ける荷重をサポートプレート116を介してオイルクーラの前面145で受け止めることができる。
したがって、バンパ110をエンジン22へ支持する支持部の面積が確保し難い場合であっても、あるいは、エンジン22の剛性がバンパ110に較べて低い場合であっても、エンジンの前面148の広い領域でバンパ110を好適に支持することが可能になる。
さらに、サポートプレート116が取り付けられる取付端部に、さらに足部181・・・が備えられているので、バンパ110に加わった荷重は足部全体で受けさせることができる。したがって、エンジンの前面148のより広い領域でバンパ110の支持をしっかりと行わせることができる。
尚、本発明は、実施の形態では自動二輪車に適用したが、鞍乗り型車両にも適用可能であり、一般の車両に適用することは差し支えない。
本発明は、内燃機関の前方に、前方から加わった大きな荷重を受けるバンパが配置されている自動二輪車に好適である。
10…鞍乗り型車両(自動二輪車)、11…車体フレーム、12…ヘッドパイプ、13…操舵軸(ステアリング軸)、17…前輪、21L、21R…メインフレーム、22…内燃機関(エンジン)、110…バンパ、111…サポート部、113…荷重受け部、116…サポートプレート(第2サポートプレート)、121…サポートパイプ(第1サポートパイプ)、122…サポートパイプ(第2サポートパイプ)、123…サポートパイプ(第3サポートパイプ)、124…サポートパイプ(第4サポートパイプ)、125…サポートパイプ(第5サポートパイプ)、131…締結部、133…オイルクーラ、136…足部、145…オイルクーラの前面、151…クロス部材。

Claims (4)

  1. 車体フレームに、前輪の操舵軸を軸支するヘッドパイプと、このヘッドパイプから後方へ延びているメインフレームとが備えられ、このメインフレームに内燃機関が取り付けられている鞍乗り型車両であって、
    前記内燃機関の下部前方に、車両前方から加わった荷重を受けるバンパが配置され、
    このバンパには、前記内燃機関に締め付けられる締結部を有するステー部と、このステー部から前方に延設されているサポート部と、このサポート部に取り付けられ、車両を上方または下方から見たときに、車幅方向に対して傾斜している荷重受け部と、
    が備えられていることを特徴とする鞍乗り型車両。
  2. 前記サポート部は、車両長手方向に延びている複数のサポートパイプを含み、
    これらの複数のサポートパイプのうちの車両幅方向に並ぶ少なくとも2本のサポートパイプの間に、前記サポートパイプの方向とは異なる方向に配置したクロス部材が渡されていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両。
  3. 前記内燃機関の前部に、オイルクーラが備えられ、
    前記バンパに、前記オイルクーラの前方に位置し、且つ、前記オイルクーラの前面とは平行になるように配置した板状のサポートプレートが、備えられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の鞍乗り型車両。
  4. 前記サポートプレートの端部に、前記内燃機関の外形に沿うように形成した足部が備えられていることを特徴とする請求項3記載の鞍乗り型車両。
JP2009083657A 2009-03-30 2009-03-30 鞍乗り型車両 Expired - Fee Related JP5210939B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009083657A JP5210939B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 鞍乗り型車両
EP10154251A EP2236401B1 (en) 2009-03-30 2010-02-22 Saddle ride type vehicle with bumper
US12/717,711 US8122992B2 (en) 2009-03-30 2010-03-04 Impact member for a saddle-type vehicle, and vehicle incorporating same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009083657A JP5210939B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 鞍乗り型車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010234921A JP2010234921A (ja) 2010-10-21
JP5210939B2 true JP5210939B2 (ja) 2013-06-12

Family

ID=41809222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009083657A Expired - Fee Related JP5210939B2 (ja) 2009-03-30 2009-03-30 鞍乗り型車両

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8122992B2 (ja)
EP (1) EP2236401B1 (ja)
JP (1) JP5210939B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5451272B2 (ja) * 2009-03-31 2014-03-26 本田技研工業株式会社 鞍乗り型車両の車体構造
JP2012183898A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Honda Motor Co Ltd 鞍乗り型車両
DE102012203645B4 (de) 2012-03-08 2021-07-22 Robert Bosch Gmbh Zwei- oder Dreiradfahrzeug
GB2570116B (en) * 2018-01-10 2021-01-13 Ford Global Tech Llc Transmission roll initiator
DE102018211817A1 (de) 2018-07-17 2020-01-23 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Aufprallschutzvorrichtung an einem motorisierten Zweirad

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1179043A (ja) * 1997-09-13 1999-03-23 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車
JP4516231B2 (ja) * 2001-03-08 2010-08-04 本田技研工業株式会社 自動二輪車の前部構造
US6516907B2 (en) * 2001-06-01 2003-02-11 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Engine mounted skid plates
JP4394861B2 (ja) * 2002-04-10 2010-01-06 本田技研工業株式会社 自動二輪車における車体ピッチング抑制構造
CN2677267Y (zh) * 2003-06-16 2005-02-09 黄炳亮 一种带工具箱的保险杠
JP4081430B2 (ja) * 2003-11-19 2008-04-23 本田技研工業株式会社 燃料電池車両
DE102005010233B3 (de) * 2005-03-05 2006-10-26 Daimlerchrysler Ag Motorgetriebeträger
WO2007058295A1 (ja) * 2005-11-17 2007-05-24 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha 自動二輪車
JP2007320533A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Yamaha Motor Co Ltd 自動二輪車
CN201021333Y (zh) * 2007-01-16 2008-02-13 重庆宗申技术开发研究有限公司 摩托车前保险杠

Also Published As

Publication number Publication date
EP2236401B1 (en) 2011-05-18
EP2236401A1 (en) 2010-10-06
US8122992B2 (en) 2012-02-28
JP2010234921A (ja) 2010-10-21
US20100243362A1 (en) 2010-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5373181B2 (ja) 自動二輪車
JP5210939B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP6476224B2 (ja) 鞍乗型車両のリアフェンダ支持構造
JP2007112154A (ja) 鞍乗り型車両およびそれに用いるステアリングダンパ
JP6238952B2 (ja) 鞍乗り型車両のライセンスプレート支持構造
JP5607016B2 (ja) 自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造
JP4991159B2 (ja) 自動二輪車の車体フレーム
JP2013010422A (ja) 鞍乗り型車両
JP6251615B2 (ja) 鞍乗型車両の懸架装置
JP6323958B2 (ja) 鞍乗り型車両のスタンド支持部構造
JP5342908B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP5046559B2 (ja) 自動二輪車
JP6984225B2 (ja) 鞍乗型車両の車体フレーム
JP2006213083A (ja) スクータ型自動二輪車のガード構造
JP6964108B2 (ja) 鞍乗型車両
JP2012183898A (ja) 鞍乗り型車両
JP7340043B2 (ja) 鞍乗型車両
JP7375662B2 (ja) 鞍乗型車両の収納構造
JP4870198B2 (ja) 自動二輪車のフレーム
JP2897170B2 (ja) 自動二輪車の車体フレーム
JP2012183891A (ja) 鞍乗り型車両の前部構造
JP4653620B2 (ja) 低床式車両
JP2006176030A (ja) 自動二輪車のフレーム
JP2024009514A (ja) 鞍乗型車両
JP5723634B2 (ja) 鞍乗り型車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130225

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5210939

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees