JP5210243B2 - 無リン系粒状洗浄剤及び無リン系粒状洗浄剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動食器洗浄機への洗浄剤の供給に好適な無リン系粒状洗浄剤と、この無リン系粒状洗浄剤の製造方法に関する。
従来、自動食器洗浄機に用いる洗浄剤の自動供給装置としては、リザーバー(ホッパーともいう) の洗剤を、スクリュー回転によって混合部へと搬送し、この混合部で水と混合して洗剤水溶液とするものが知られている (特許文献1参照) 。また、このような自動供給装置を備えた自動食器洗浄機に用いる洗浄剤としては、粉状のものが用いられていた (特許文献2参照) 。
しかし、上記従来の自動供給装置のように、粉状洗浄剤を混合部で水と混合して洗浄水溶液としてから自動食器洗浄機に供給する場合、粉状では流動性が悪いため、ドーム状の空洞を形成し残り易い。さらに、その状態で固まり易く、安定した量の粉状洗浄剤を毎回供給することができないといった不都合を生じる。すなわち、スクリューの回転によって、このスクリュー周辺の粉状洗浄剤が安定供給され、粉状洗浄剤がサラサラの粉状を保っている間は、次から次へとスクリューに粉状洗浄剤が供給され続けるが、ドーム状の空洞を形成すると、リザーバー内での粉状洗浄剤の移動がなくなり、供給不良を起こしてしまう。さらに、混合部からの水の飛沫や水蒸気、雰囲気中の湿度などの影響を受けて粉状洗浄剤が湿気て来ると、リザーバー内で粉状洗浄剤が固まってしまい、スクリュー周辺の粉状洗浄剤のみが供給された後、粉状洗浄剤は、スクリューへと供給されないこととなる。
そのため、リザーバーに定期的に振動を与えて粉状洗浄剤が固まらないようにすることも提案されているが、この場合、振動によって分級が発生し、粉成分と粒子成分が分離し易くなり、均等に分散された粉状洗浄剤を供給することができないといった不都合を生じる。
また、粉状洗浄剤の各成分の粒径をそろえるといったことも考えられるが、各成分の比重や物性が異なるので、粒径をそろえただけでは、振動を加えた場合にやはり各成分毎に分離し易くなり、均等に分散された粉状洗浄剤を供給することができない。
さらに、自動食器洗浄機での洗浄において、塩素剤と低泡性界面活性剤とは、洗浄に大きく寄与する。しかし、塩素剤と低泡性界面活性剤とを共存させると、相互分解が生じ、塩素の失活と低泡性の消失による洗浄力の低下および洗浄作業の妨げとなる発泡の原因となってしまい、洗浄力が低下してしまうこととなる。
そこで、リン酸塩、非イオン性界面活性剤、水を含有し、直径0.8〜5.6mmに造粒された造粒組成物と、塩素剤とを配合した粒状洗浄剤が、本出願人により提案された(特許文献3参照)。
この特許文献3に開示の粒状洗浄剤では、非イオン性界面活性剤(低泡性界面活性剤)が、造粒組成物内に配合されているため、塩素剤と非イオン性界面活性剤との接触が少なく、有効成分の分解が抑制される。また、造粒組成物による優れた流動性が得られるため、上記特許文献1に開示されているような、リザーバーの洗剤を、スクリュー回転によって混合部へと搬送し、この混合部で水と混合して洗剤水溶液とした後、自動食器洗浄機へと供給する洗浄剤の供給方法を用いた場合において、リザーバーに振動を与えることなく、粒状洗浄剤を安定供給することができ、安定した組成および濃度の洗浄剤で洗浄することができる。
特開2002−320584号公報 特開平9−272896号公報 特開2008−81657号公報
ところで、特許文献3の粒状洗浄剤には、造粒組成物に優れた流動性を与えて、好適な供給安定性を得るために、リン酸塩が必須成分として配合されているが、近年の洗浄剤では、洗浄後の排水が自然環境に与える影響に配慮し、水環境の富栄養化の一因となるリン酸塩の含有量を、可能な限り少なくすることが望まれている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、自動食器洗浄機に、優れた洗浄力の洗浄剤を安定供給することを可能にする無リン系粒状洗浄剤、及びこの無リン系粒状洗浄剤の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る無リン系粒状洗浄剤は、液状の非イオン性界面活性剤が内部に吸収され、表面がキレート剤でコーティングされた粒状ケイ酸塩と、水とを含み、直径0.8〜5.6mmに造粒してなる造粒組成物と、塩素剤とを含有し、60℃の恒温槽内で1週間放置後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が70%以上で、且つ、リン酸塩を含有しないことを特徴とする。
この構成により、自動食器洗浄機に、優れた洗浄力の洗浄剤を安定供給することを可能にする無リン系粒状洗浄剤を提供することができる。また、この無リン系粒状洗浄剤には、リン酸塩が含まれていないため、洗浄後の排水の環境への負担を軽減することができる。
また、本発明に係る無リン系粒状洗浄剤では、前記造粒組成物に、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムのうちから選択される一種以上のアルカリ金属水酸化物が含有されていてもよい。この場合、前記アルカリ金属水酸化物の表面は、表面処理剤で処理されていることが好ましい。表面処理剤としては、アルカリ金属水酸化物の表面を覆うことができるものであれば、特に限定されるものではなく、具体例としては、二酸化炭素、無水酢酸、高分子ポリエチレングリコール、脂肪酸、及び脂肪酸塩を挙げることができる。これら表面処理剤うち、炭素数が6〜12の脂肪酸または脂肪酸塩は、アルカリ金属水酸化物の潮解性を防止することができることから、特に好ましい。
この構成では、洗浄力がさらに向上された無リン系粒状洗浄剤を提供することができる。
また、本発明に係る無リン系粒状洗浄剤の製造方法は、リン酸塩を含有しない無リン系粒状洗浄剤の製造方法であって、粒状ケイ酸塩に液状の非イオン性界面活性剤を続けて添加することによって前記粒状ケイ酸塩に前記液状の非イオン性界面活性剤を吸収させた後、キレート剤及び水を添加する工程を含む原料調製工程と、前記原料調製工程で調製された原料組成物を、直径0.8〜5.6mmに造粒する造粒工程と、前記造粒工程で得られた造粒組成物と、塩素剤とを混合する混合工程とを有することを特徴とする。
この構成により、自動食器洗浄機に、優れた洗浄力の洗浄剤を安定供給することを可能にする無リン系粒状洗浄剤を製造することができる。
また、本発明に係る無リン系粒状洗浄剤の製造方法では、この前記原料調製工程が、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムのうちから選択される一種以上のアルカリ金属水酸化物を炭素数が6〜12の脂肪酸または脂肪酸塩に含浸させたものを前記原料組成物中に配合する工程を含むものであってもよい。
この構成では、洗浄力がさらに向上された無リン系粒状洗浄剤を製造することができる。
本発明によれば、液状の非イオン性界面活性剤が粒状ケイ酸塩に吸収された状態で造粒組成物内に配合されるから、塩素剤と非イオン性界面活性剤との接触を減らして相互接触による有効成分の分解を抑制することができる。
また、造粒組成物内の液状の非イオン性界面活性剤は、粒状ケイ酸塩に吸収されており、さらに、この粒状ケイ酸塩は、水をバインダーとしたキレート剤でコーティングされている。これにより、造粒組成物には優れた流動性が与えられるから、リン酸塩を造粒組成物に配合する必要がない。即ち、洗浄後の排水の環境への負担を軽減することができる無リン系粒状洗浄剤を提供することができる。
このように、本発明によれば、自動食器洗浄機に、優れた洗浄力の洗浄剤を安定供給することを可能にする無リン系粒状洗浄剤、及び無リン系粒状洗浄剤の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の無リン系粒状洗浄剤は、液状の非イオン性界面活性剤が吸収された粒状ケイ酸塩と、キレート剤と、水とを含み、直径0.8〜5.6mmに造粒してなる造粒組成物と、塩素剤とを含有し、60℃の恒温槽で1週間放置後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が70%以上で、且つ、リン酸塩を含有しないことを特徴とするものである。
<造粒組成物>
本発明において、造粒組成物は、液状の非イオン性界面活性剤が吸収された粒状ケイ酸塩と、キレート剤と、水とを含む原料組成物を造粒機で単純に粒状に造粒することによって形成される。この際、直径0.8〜5.6mmとなるように造粒される。0.8mmより小さい場合、造粒による液状の非イオン性界面活性剤の封じ込めでの塩素剤の分解防止効果が十分に得られず、5.6mmを超えて大きくなると、分級による偏りを生じ洗浄剤成分を均一に分散できないことや溶解性と供給性とが十分に得られないこととなる。また、無リン系粒状洗浄剤中の造粒組成物の含有量は、造粒による効果を十分に得ることができ、且つ、他の成分との配合により洗浄力を十分に確保することができる量であれば特に限定されないが、例えば、無リン系粒状洗浄剤100重量部中に、20〜80重量部、より好ましくは、30〜80重量部、特に好ましくは、30〜62重量部となるように配合されることが好ましい。20重量部未満の場合には、造粒による効果を十分に得ることができないおそれがあり、80重量部を超える場合には、生産コストが高くなるおそれがある。
また、本発明において、造粒組成物中に配合される液状の非イオン性界面活性剤の配合量は、洗浄剤に洗浄効果を与え、造粒組成物中に配合される粒状ケイ酸塩に充分吸収され得る量であれば、特に限定されるものではなく、例えば、無リン系粒状洗浄剤全体を100重量部としたときに、0.5〜10.0重量部であることが好ましい。0.5重量部未満の場合には、界面活性剤としての働きに乏しく、被洗浄物の隅々までのぬれ性に劣り洗浄性能が低下するおそれがあり、10.0重量部を超える場合には、造粒組成物から沁みだし、ベトツキが発生し、流動性が悪くなったり、洗浄剤中に共存される塩素剤と反応したりするおそれがある。
また、非イオン性界面活性剤としては、洗浄剤に洗浄効果を与えることができる周知のものをいずれも用いることができ、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン共重合体、エチレンジアミンのポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、脂肪族アルコールアルコキシレート、アルキルグルコシドなどの10℃〜80℃の温度範囲(造粒工程での温度範囲)で液状のものを用いることが好ましい。
また、本発明において、造粒組成物中に配合される粒状ケイ酸塩の配合量は、液状の非イオン性界面活性剤を吸収して、造粒組成物に優れた流動性を与えることができる量であれば、特に限定されるものではなく、例えば、無リン系粒状洗浄剤全体を100重量部としたときに、5.0〜20.0重量部となることが好ましい。5.0重量部未満の場合には、非イオン性界面活性剤の配合量が抑えられることとなり、且つアルカリ性も抑えられるので洗浄性能が劣るおそれがあり、20.0重量部を超える場合には、造粒が難しくなるおそれがある。また、この粒状ケイ酸塩の具体例としては、オルソケイ酸塩、メタケイ酸塩、セスキケイ酸塩などを挙げることができる。ここでケイ酸塩の塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩を挙げることができる。
また、本発明で使用する粒状ケイ酸塩の粒径は、液状の非イオン性界面活性剤を吸収して、造粒組成物に優れた流動性を与えることができる大きさとされていれば、特に限定されるものではないが、例えば、直径0.5〜3.0mmの顆粒状のものが好ましい。直径が0.5mm未満のものは、粉状で液状の非イオン性界面活性剤の吸収が極端に悪くなるおそれがあり、3.0mmを超えるものは、造粒組成物の最終径が5.6mmを越えてしまうこととなり、溶解性が悪くなるおそれがある。
また、本発明において、造粒組成物中に配合されるキレート剤の配合量は、液状の非イオン性界面活性剤を吸収した粒状ケイ酸塩をコーティングできる量であれば、特に限定されるものではなく、例えば、無リン系粒状洗浄剤全体を100重量部としたときに、5.0〜25.0重量部となることが好ましい。5.0重量部未満の場合には、液状の非イオン性界面活性剤を吸収した粒状ケイ酸塩をコーティングするための量が不足するおそれがあり、25.0重量部を超える場合には、コーティングに寄与せず単独に水を吸って微細粒になり、造粒し難くなるおそれがある。また、キレート剤としては、水中に存在する金属イオンと配位結合して金属イオンが洗浄剤の作用を妨害するのを防ぐことができる周知のものをいずれも用いることができ、例えば、エチレンジアミン四酢酸塩やニトリロ三酢酸塩などのアミノ酢酸型キレート剤、クエン酸ソーダやグルコン酸ソーダなどのヒドロキシカルボン酸等を挙げることができる。
また、本発明において、造粒組成物中に配合される水の配合量は、キレート剤をコーティングし、造粒組成物中の各成分同士を結着させることができる量であれば、特に限定されるものではないが、例えば、無リン系粒状洗浄剤全体を100重量部としたときに、0.5〜5.0重量部となるように配合されることが好ましい。
また、本発明において、造粒組成物中には、洗浄力を向上させるために、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムから選択される1種以上のアルカリ金属水酸化物が配合されてもよい。この場合、アルカリ金属水酸化物の表面は、直接空気中の水分に接しないように、表面処理剤で処理されている必要がある。この表面処理剤は、アルカリ金属水酸化物の表面を覆うことができるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、二酸化炭素、無水酢酸、高分子ポリエチレングリコール、脂肪酸または脂肪酸塩であってよい。
具体例としては、アルカリ金属水酸化物の表面は、二酸化炭素で処理されることにより、炭酸ナトリウムで覆われていたり、または、無水酢酸により処理されることにより、カルボキシレートで覆われている必要がある。或いは、アルカリ金属水酸化物の表面は、熱で溶かした高分子ポリエチレングリコール又は脂肪酸若しくは脂肪酸塩に含浸されることにより、高分子ポリエチレングリコール又は脂肪酸若しくは脂肪酸塩に覆われている必要がある。特に、アルカリ金属水酸化物の表面を脂肪酸または脂肪酸塩で覆うと、アルカリ金属水酸化物の潮解性を防止することができる。
ここで、脂肪酸としては、炭素数が6〜12の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和脂肪酸をいずれも使用することができる。炭素数が6未満の脂肪酸は、アルカリ金属水酸化物との反応性が高く、金属石鹸が形成し易いため好ましくなく、炭素数12を超える脂肪酸は、一般に常温では固形状であるため、アルカリ金属水酸化物を含浸させることができない。なお、炭素数6〜12の脂肪酸としては、ヘキサン酸(カプロン酸)、オクタン酸(カプリル酸)、デカン酸(カプリン酸)、ドデカン酸(ラウリン酸)などを挙げることができる。また、塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等を挙げることができる。
造粒組成物中に配合されるアルカリ金属水酸化物及び脂肪酸または脂肪酸塩の配合量は、他の成分との配合によりアルカリ金属水酸化物による洗浄力の向上効果を発揮することができる量であれば特に限定されないが、無リン系粒状洗浄剤全体を100重量部としたときに、アルカリ金属水酸化物が0.5〜5.0重量部で、脂肪酸または脂肪酸塩が0.3〜3.0重量部となることが好ましい。また、アルカリ金属水酸化物の粒の大きさは、0.8〜5.6mmの造粒組成物を形成することができる大きさであれば、特に限定されるものではないが、具体例としては、0.5〜2.0mmであることが好ましい。
さらに、本発明において、造粒組成物中には、必要に応じて、上記した以外のその他の成分、具体的には、水溶性高分子、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩がさらに配合されてもよい。この場合において、造粒組成物中に配合される各成分の好ましい配合量は、無リン系粒状洗浄剤全体を100重量部としたときに、水溶性高分子が0.5〜5.0重量部、硫酸塩が1〜20重量部である。これらの各成分は、全て配合されていてもよいし、少なくとも1種類以上が配合されていてもよい。水溶性高分子としては、ポリアクリル酸ソーダやアクリル酸―マレイン酸共重合体塩、スチレンーマレイン酸共重合体塩、エチレンーマレイン酸共重合体塩、メチルビニルエーテルーマレイン酸共重合体塩などの高分子カルボン酸塩が挙げられる。硫酸塩としては、無水硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、無水硫酸マグネシウムなどが挙げられる。
<塩素剤>
本発明において、無リン系粒状洗浄剤に配合される塩素剤の配合量は、塩素剤による漂白効果を十分に得ることができる量であれば、特に限定されるものではないが、例えば、無リン系粒状洗浄剤100重量部中に、0.5〜10重量部となるように配合される。0.5重量部未満の場合、塩素剤による漂白効果を十分に得ることが出来ないおそれがあり、10重量部を超える場合には、効果が飽和して無駄になるおそれがある。
<その他成分>
本発明において、無リン系粒状洗浄剤は、上記した塩素剤と、造粒組成物以外に、必要に応じて、硫酸塩、水溶性高分子、キレート剤、炭酸塩、ケイ酸塩、疎水性澱粉がさらに配合されてもよい。なお、ここでいう塩素剤と造粒組成物以外のその他成分とは、無リン系粒状洗浄剤中に、造粒組成物を構成せずに単独の成分として存在し得る成分をいう。つまり、本発明において、硫酸塩、水溶性高分子は、無リン系粒状洗浄剤中に、必要に応じて、造粒組成物を構成する成分として存在してもよいし、造粒組成物を構成しない単独の成分として存在してもよい。また、キレート剤、及びケイ酸塩は、無リン系粒状洗浄剤中に、造粒組成物を構成する必須成分として存在する他、必要に応じて、造粒組成物を構成しない単独の成分として存在してもよい。
この場合において、各成分の好ましい配合量は、無リン系粒状洗浄剤全体を100重量部としたときに、硫酸塩が1〜20重量部(造粒組成物に配合される重量を除いた重量)、水溶性高分子が0.5〜5重量部(造粒組成物に配合される重量を除いた重量)、キレート剤が1〜15.0重量部(造粒組成物に配合される重量を除いた重量)、ケイ酸塩が1〜20重量部(造粒組成物に配合されるケイ酸塩の重量を除いた重量)、疎水性澱粉が0.5〜5.0重量部である。これらの各成分は、全て配合されていてもよいし、少なくとも1種類以上が配合されていてもよい。
水溶性高分子としては、ポリアクリル酸ソーダやアクリル酸―マレイン酸共重合体塩、スチレンーマレイン酸共重合体塩、エチレンーマレイン酸共重合体塩、メチルビニルエーテルーマレイン酸共重合体塩などの高分子カルボン酸塩等が挙げられる。硫酸塩としては、無水硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、無水硫酸マグネシウムなどが挙げられる。キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸塩やニトリロ三酢酸塩などのアミノ酢酸型キレート、クエン酸ソーダやグルコン酸ソーダなどのヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。ケイ酸塩としては、メタケイ酸ナトリウム五水塩、メタケイ酸ナトリウム無水塩、オルソケイ酸ナトリウム、セスキケイ酸ナトリウムなどが挙げられる。
また、上記した成分を含む本発明の無リン系粒状洗浄剤は、60℃の恒温槽内で1週間放置後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が70%以上、より好ましくは80%以上とされている。塩素安定性が70%未満の場合、非イオン性界面活性剤及び塩素剤が分解して、洗浄力が低下してしまうおそれがある。
このようにして構成される無リン系粒状洗浄剤では、粒状ケイ酸塩に吸収された液状の非イオン性界面活性剤が造粒組成物内に配合されているから、非イオン性界面活性剤と塩素剤との接触を減らして相互安定性を向上させることが可能となる。また、塩素剤の分解に影響する水は、造粒組成物中に取り込まれており、塩素剤との接触を減らしているので、塩素剤の安定性をさらに安定させることができることとなる。したがって、この粒状洗浄剤は、非イオン性界面活性剤と塩素剤とが有効に洗浄効果を発揮することができる。
また、造粒組成物内の液状の非イオン性界面活性剤は、粒状ケイ酸塩に吸収されており、これにより、造粒組成物には優れた流動性が与えられるから、リン酸塩を造粒組成物に配合する必要がない。即ち、上記したように構成される無リン系粒状洗浄剤には、リン酸塩が配合されていないから、洗浄後の排水の環境への負担を軽減することができる。
<製造方法>
上記したようにして構成される無リン系粒状洗浄剤は、粒状ケイ酸塩に液状の非イオン性界面活性剤を続けて添加することによって前記粒状ケイ酸塩に前記液状の非イオン性界面活性剤を吸収させた後、キレート剤及び水を添加する工程を含む原料調製工程と、前記原料調製工程で調製された原料組成物を、直径0.8〜5.6mmに造粒する造粒工程と、前記造粒工程で得られた造粒組成物と、塩素剤とを混合する混合工程とを有する製造方法により、製造することができる。
このような製造方法によれば、粒状ケイ酸塩に液状の非イオン性界面活性剤を続けて添加することによって前記粒状ケイ酸塩に前記液状の非イオン性界面活性剤を吸収させた後、キレート剤及び水が添加されるから、造粒組成物内において、液状の非イオン性界面活性剤は粒状ケイ酸塩の内部に吸収された状態となり、また、その粒状ケイ酸塩の表面はキレート剤によりコーティングされた状態となる。即ち、本発明の製造方法により製造された無リン系粒状洗浄剤は、造粒組成物内の非イオン性界面活性剤と、塩素剤との接触が、造粒組成物に配合されたキレート剤と粒状ケイ酸塩により確実に防御される構成とされているから、塩素剤及び非イオン性界面活性剤の相互分解が生じず、洗浄力に優れたものとなる。
ここで、無リン系粒状洗浄剤に、洗浄力向上のために、アルカリ金属水酸化物を配合する場合には、前記原料調製工程において、炭素数6〜12の脂肪酸または脂肪酸塩にアルカリ金属水酸化物を含浸させる工程を備える。
以下に、実施例を比較例とともに挙げ、本発明の効果をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例により、限定されるものではない。
<実施例1、及び比較例1>
表1に示す配合成分及び配合量の実施例1及び比較例1の洗浄剤を製造し、製造された各洗浄剤を試料として、供給安定性、洗浄剤性能及び溶解性を評価した。この結果を以下表1に示す。
Figure 0005210243
実施例1の洗浄剤(無リン系粒状洗浄剤)は、次に示す製造方法により製造した。即ち、まず、高速攪拌造粒機に、粒状オルソケイ酸ナトリウムを投入し、次いで、液状の非イオン性界面を投入してから、3〜5分間攪拌した後、キレート剤を投入し、さらに、水を投入して、原料組成物を調製した(原料調製工程)。次に、原料組成物を、高速攪拌造粒機によって、攪拌しながら、直径0.8〜5.6mmに造粒し、造粒組成物を得た(造粒工程)。最後に、造粒組成物と、塩素剤を含む混合成分とを常温下で、均一に混合し(混合工程)、実施例1の洗浄剤を得た。
また、比較例1の洗浄剤(リン含有粒状洗浄剤)は、次に示す製造方法により製造した。即ち、高速攪拌造粒機に、トリポリリン酸ナトリウム、非イオン性界面活性剤、水の順に、各成分を投入し、原料組成物を調製した。次に、原料組成物を、高速攪拌造粒機によって、攪拌しながら、直径0.8〜5.6mmに造粒し、造粒組成物を得た。最後に、造粒組成物と、塩素剤を含む混合成分とを常温下で、均一に混合し、比較例1の洗浄剤を得た。
なお、上記した実施例1において使用される高速攪拌造粒機としては、公知のものをいずれも用いることができ、例えば、アーステクニカ社製のハイスピードミキサー、マツボー社製のレーディゲミキサー、三井鉱山社製のヘンシェルミキサーを好適に使用することができる。また、上記した実施例1及び比較例1では、非イオン性界面活性剤として、旭電化工業社製のオキシプロピレン鎖・オキシエチレン鎖付加アルキルエーテルを使用し、キレート剤として、BASF社製のニトリロ三酢酸三ナトリウムを使用し、疎水性澱粉として、日澱化学社製のフラッシュゲンを使用した。
さらに、表1中に示される各評価項目(供給安定性、洗浄性、スケール防止性、塩素安定性、及び溶解性)の評価法及び評価基準は、下記の通りである。
−供給安定性−
・評価法
25℃、湿度70%の恒温槽内にセットされた供給装置A、及び35℃、70%の恒温槽内にセットされた供給装置Bに試料(洗浄剤)を投入した。そして、これら供給装置A及びBを1ヶ月間センサーで自動制御しながら断続的に運転した。このときの洗浄剤の供給安定性を以下の基準で評価した。なお、供給装置A及びBとしては、株式会社ニイタカ製のジャストセット1501を使用した。
・評価基準
◎:供給装置A及びBのいずれにおいても、湿気による洗浄剤の固結がなく、順調に洗
浄剤が排出される。
○:供給装置A及びBの少なくとも一方において、搬出歯車や内部壁面への洗浄剤の付
着が認められるが、運転に支障はない。
△:1ヶ月間、供給装置Aでは洗浄剤を供給することができたが、供給装置Bでは途中
で洗浄剤を供給することができなくなった。
×:供給装置A及びBのいずれにおいても、1ヶ月以内に洗浄剤の供給ができなくなっ
た。
−洗浄性−
・評価法
下記の条件下で、自動食器洗浄機(ホシザキ製のWF−650UF)を用いて、被洗浄物であるガラスコップ7個1組を、試料(洗浄剤)で洗浄し、乾燥させた。そして、洗浄後の仕上がり具合を、以下の基準で評価した。
洗剤濃度:0.08%
洗浄温度:60℃
すすぎ温度:80℃
使用水の総硬度:50ppm
洗浄コース:洗浄/60秒、すすぎ/15秒
被洗浄物:内壁に汚埃(卵、牛乳、油混合物)を所定量塗りつけ乾燥させたガラスコップ
・評価基準
◎:ウォータースポットが全くみられない。
○:ウォータースポットが1〜2個みられる。
△:ウォータースポットが3〜5個みられる。
×:ウォータースポットが6個以上みられる。
−スケール防止性−
・評価法
人工硬水(総硬度:CaCOとして250ppm)を用いて試料(洗浄剤)を0.08%に希釈したものを、容量200mlのステンレスビーカーに150ml注ぎ、110℃で3時間保持した後、スケールの生成量を以下の基準で評価した。
・評価基準
◎:スケールの生成がなかった。
○:スケールの生成がほとんどなかった。
△:スケールの生成があった。
×:スケール付着が著しかった。
−塩素安定性−
・評価法
60℃の恒温槽内に1週間放置された試料(洗浄剤)中における有効塩素量の初期有効塩素量(1週間放置前の試料中の有効塩素量)に対する割合を算出し、算出結果を以下の基準で評価した。なお、有効塩素量の測定は、試料を約1g採取し、よう化カリウム約50mlを加え、次に氷酢酸を約10ml加えた。その後、デンプン溶液を指示薬としてN/10チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し、溶液が無色になった点を終点とした。そして、次式により、有効塩素量としての有効塩素濃度(%)を計算した。
有効塩素濃度(%)=滴定量(ml)×0.3546/サンプル(g)
・評価基準
◎:1週間後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が90%以上。
○:1週間後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が80%以上90%未満。
△:1週間後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が70%以上80%未満。
×:1週間後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が70%未満。
−溶解性−
・評価法
30℃に保たれた1Lの水に対して攪拌なしで試料(洗浄剤)20gが完全に溶け切る時間を測定し、この測定結果を下記の通り評価した。
・評価基準
◎:7時間以内で完全に溶け切る。
○:7時間超、8時間以内で完全に溶け切る。
△:8時間超、10時間以内で完全に溶け切る。
×:完全に溶け切るのに10時間超かかる。
表1に示される結果より、リン酸塩が含有されていない実施例1の洗浄剤は、リン酸塩を含有する比較例1の洗浄剤と同様に、好適な供給安定性及び洗浄剤性能を有することが認められた。即ち、本発明に係る無リン系粒状洗浄剤は、環境に負担をかけるおそれのあるリン酸塩を含有しなくても、造粒組成物に優れた流動性が与えられており、好適な供給安定性及び洗浄剤性能を示すことが認められた。
また、実施例1の洗浄剤は、比較例1の洗浄剤に比べて、溶解性に優れていることが認められた。
<実施例2〜8、及び比較例2>
表2に示す配合成分及び配合量の実施例2〜8、及び比較例2の洗浄剤を製造し、製造された洗浄剤を試料として、供給安定性、洗浄剤性能、及び溶解性を評価した。この結果を以下表2に示す。
Figure 0005210243
なお、実施例2〜8の洗浄剤(無リン系粒状洗浄剤)は、次に示す製造方法により製造した。即ち、まず、高速攪拌造粒機に、水酸化ナトリウムを投入し、続いてカプリル酸を投入してから、3〜5分間攪拌した。そして、無水硫酸ナトリウム、ポリアクリル酸、粒状オルソケイ酸ナトリウム、液状の非イオン性界面活性剤の順に、造粒組成物を構成する各成分を投入し、3〜5分間攪拌した後、キレート剤を投入し、さらに、水を投入して、原料組成物を調製した(原料調製工程)。次に、原料組成物を、高速攪拌造粒機によって、攪拌しながら、直径0.8〜5.6mmに造粒し、造粒組成物を得た(造粒工程)。最後に、造粒組成物と、塩素剤を含む混合成分とを常温下で、均一に混合し(混合工程)、実施例2〜8の洗浄剤をそれぞれ得た。
また、比較例2の洗浄剤は、混合成分としての各成分を常温下で、均一に混合することによって得た。
なお、実施例2〜8、及び比較例2において使用される高速攪拌造粒機としては、上記した実施例1で使用されるものと同様のものを用いることができる。また、上記した実施例2〜8及び比較例2では、非イオン性界面活性剤として、旭電化工業社製のオキシプロピレン鎖・オキシエチレン鎖付加アルキルエーテルを使用し、キレート剤として、BASF社製のニトリロ三酢酸三ナトリウムを使用し、疎水性澱粉として、日澱化学社製のフラシュゲンを使用した。
また、表2中に示される各評価項目(供給安定性、洗浄性、スケール防止性、塩素安定性、及び溶解性)は、上記した表1中で示される各評価項目と同じ評価法及び評価基準により評価されるものである。
表2に示されるように、非イオン性界面活性剤が造粒組成物内に配合されている実施例2〜8に係る洗浄剤は、造粒組成物内に非イオン性界面活性剤が配合されていない比較例2の洗浄剤に比べて、優れた塩素安定性を示し、供給安定性及び洗浄剤性能に優れることが認められた。
また、洗浄剤中の造粒組成物の配合量が30〜80重量部の範囲内にある実施例3〜8に係る洗浄剤が、特に、供給安定性及び洗浄剤性能に優れていることが認められた。
さらに、洗浄剤中の造粒組成物の配合量が30〜62重量部の範囲内にある実施例3〜6に係る洗浄剤が、供給安定性、洗浄剤性能、及び溶解性の全てにおいて、特に優れていることが認められた。
<実施例9、及び比較例3〜5>
実施例9、及び比較例3〜5では、実施例5と同様の造粒成分を、同一量使用する一方で、原料調製工程において、実施例1とは異なる順番で造粒成分を高速攪拌造粒機へ投入し、造粒工程での造粒を試みた。このときの造粒組成物の製造性を以下、表3に示す。
Figure 0005210243
なお、実施例5においては、上記したように、無水硫酸ナトリウム、ポリアクリル酸、粒状オルソケイ酸ナトリウム、非イオン性界面活性剤の各成分を投入した後で3〜5分間攪拌するが、このような攪拌は、実施例9、及び比較例3〜5においては、非イオン性界面活性剤の投入に続いて行うものとする。
また、表3中に示す製造性の評価法及び評価基準は、下記の通りである。
−製造性−
・評価法
高速攪拌造粒機により造粒処理を行って得られた成形物を、目開き0.85mmの篩いに掛けた。そして、篩いに残った成形物を、さらに、目開き5.6mmの篩いに掛け、篩いを通過した成形物を造粒組成物とした。この造粒組成物の総重量(g)を、目開き0.85mmの篩いに掛けた成形物の総重量(g)で除し、造粒率(%)を算出した。この算出結果を、下記の基準で評価した。
・評価基準
○:造粒率が80%以上。
×:造粒率が80%未満。
表3に示されるように、粒状オルソケイ酸ナトリウムに続いて非イオン性界面活性剤を投入した後、キレート剤を投入する実施例5及び9に係る製造方法は、造粒組成物の製造性に優れることが認められた。具体的には、実施例5及び9に係る製造方法によれば、高速攪拌造粒機に投入した原料組成物の80%以上が造粒されて造粒組成物となるから、原料組成物の無駄が少なく、生産コスト的にも有利である。
これに対し、粒状オルソケイ酸ナトリウムに続いて非イオン性界面活性剤を投入していない比較例3及び4に係る製造方法は、造粒組成物の製造性に乏しいことが認められた。これは、粒状オルソケイ酸ナトリウムへの液状の非イオン性界面活性剤の吸収が、粒状オルソケイ酸ナトリウムの後で投入された無水硫酸ナトリウム又はポリアクリル酸により阻害され、バインダーとなる水の供給時に、液状の非イオン性界面活性剤を吸収していない粒状オルソケイ酸ナトリウムとキレート剤との間で水の取り合いが生じ、成分同士の結着性が低下してしまうことが原因であると推定される。
同様に、粒状オルソケイ酸ナトリウムの投入前にキレート剤を投入した比較例5に係る製造方法も、造粒組成物の製造性に乏しいことが認められた。これは、粒状オルソケイ酸ナトリウムへの液状の非イオン性界面活性剤の吸収が、キレート剤により阻害され、バインダーとなる水の供給時に、液状の非イオン性界面活性剤を吸収していない粒状オルソケイ酸ナトリウムとキレート剤との間で水の取り合いが生じ、造粒しにくくなったことが原因であると推定される。
このように、本発明の無リン系粒状洗浄剤の製造においては、原料調製に際して、粒状オルソケイ酸ナトリウムに液状の非イオン性界面活性剤を続けて添加して粒状オルソケイ酸ナトリウムに液状の非イオン性界面活性剤を吸収させから、キレート剤及び水を添加することが重要であることが分かった。
なお、上記した本発明に係る実施例1〜9の洗浄剤(無リン系粒状洗浄剤)の製造における原料調製工程は、1つの高速攪拌造粒機へ造粒組成物を構成する各成分を順次投入していくものであるが、本発明の製造方法における原料調製工程は、粒状ケイ酸塩に確実に液状の非イオン性界面活性剤を吸収させるために、予め別の容器内で粒状ケイ酸塩と液状の非イオン性界面活性剤とを混合したものを、高速攪拌造粒機へ投入するものであってよい。同様に、本発明の製造方法における原料調製工程は、予め別の容器内で炭素数6〜12の脂肪酸または脂肪酸塩とアルカリ金属水酸化物を混合して、アルカリ金属水酸化物を炭素数6〜12の脂肪酸または脂肪酸塩に含浸させ、このものを、高速攪拌像粒機へ投入することを含むものであってよい。

Claims (4)

  1. 液状の非イオン性界面活性剤が内部に吸収され、表面がキレート剤でコーティングされた粒状ケイ酸塩と、水とを含み、直径0.8〜5.6mmに造粒してなる造粒組成物と、
    塩素剤とを含有し、
    60℃の恒温槽内で1週間放置後の有効塩素量の初期有効塩素量に対する割合が70%以上で、且つ、リン酸塩を含有しないことを特徴とする無リン系粒状洗浄剤。
  2. 前記造粒組成物に、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムのうちから選択される一種以上のアルカリ金属水酸化物が含有されており、このアルカリ金属水酸化物の表面が、炭素数が6〜12の脂肪酸または脂肪酸塩で処理されていることを特徴とする請求項1記載の無リン系粒状洗浄剤。
  3. リン酸塩を含有しない無リン系粒状洗浄剤の製造方法であって、
    粒状ケイ酸塩に液状の非イオン性界面活性剤を続けて添加することによって前記粒状ケイ酸塩に前記液状の非イオン性界面活性剤を吸収させた後、キレート剤及び水を添加する工程を含む原料調製工程と、
    前記原料調製工程で調製された原料組成物を、直径0.8〜5.6mmに造粒する造粒工程と、
    前記造粒工程で得られた造粒組成物と、塩素剤とを混合する混合工程と
    を有することを特徴とする無リン系粒状洗浄剤の製造方法。
  4. 前記原料調製工程が、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムのうちから選択される一種以上のアルカリ金属水酸化物を炭素数が6〜12の脂肪酸または脂肪酸塩に含浸させたものを、前記原料組成物中に配合する工程を含むことを特徴とする請求項記載の無リン系粒状洗浄剤の製造方法。
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