JP4065828B2 - 自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法 - Google Patents

自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、食器類、食缶類、ビン類、コンテナー類、トレー類等の硬表面の洗浄に好適な自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法、並びに、自動洗浄機用洗浄剤組成物の製造方法に関し、更に詳しくは、成形後の乾燥工程が不用であり製造時間が短く、短時間に固化でき、しかも溶解性に優れた自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法、並びに、自動洗浄機用洗浄剤組成物の製造方法に関する。
従来より、ホテル、レストラン、ケータリング等においては、使用後の食器や食缶などを多量に洗浄するために、自動食器洗浄機が使用されている。
また、各種製造工場や流通においても、器具や容器、コンテナーなどを洗浄するために自動洗浄機が使用されている。
これらの洗浄機で使用される洗浄剤としては、強アルカリ剤を多量に配合した粉末や液体タイプが知られている。
粉末タイプの洗浄剤の場合は、粉末洗浄剤向け洗浄機の洗剤供給装置に入れ、水やお湯で溶解後、洗浄機内に洗剤溶液が供給されるものであるが、洗浄剤が少なくなると追加して洗浄剤を投入しなくてはならず、投入の際に洗浄剤の粉が舞い作業者が吸引するなど安全性に問題がある。
一方、粉末タイプの洗浄剤は、プラスチック袋入りなどの簡易包装形態なので包装容器の廃棄においてゴミの量が少ないという利点がある。
しかしながら、粉末洗浄剤を固形洗浄剤向けの洗剤供給装置に用いることができるが、洗浄剤を溶解するために噴射する水やお湯によって、粉末洗浄剤が必要以上に溶解してしまい、濃度コントロールが難しい、あるいは粉末洗浄剤が固化するという問題点がある。
そのため、最近は、安全性と粉末洗浄剤の自動供給を考慮して、カートリッジタイプでプラスチック容器入り粉末洗浄剤が開発されている。
しかしながら、カートリッジ内の洗浄剤が均一に溶解し難い、水に濡れて容器内で固化してしまうという問題点があり、更に、使用後のプラスチック容器の廃棄が課題となっている。
また、液体洗浄剤では、成分が均一に溶解されているが、溶解度の点から有効成分の濃度に限界があるため、1回の使用量を多く必要とするので大容量のプラスチック容器入りが多く、保管場所や重く持ち運びなど荷扱いが大変であるという問題点があり、更に、大容量のために使用後のプラスチック容器の廃棄も課題である。
以上のような各課題のために、近年は、洗浄剤の安全性や取り扱い性、包装容器のコンパクト性、更に、高濃度の成分が配合できるなどの点から固形洗浄剤が使用されてきている。
このような固形洗浄剤としては、例えば、加熱溶解された苛性アルカリ水溶液に、金属イオン封鎖剤を配合し、容器に注入して冷却固化することにより得られる固形注型洗浄剤等が提案されており、この洗浄剤によれば、洗浄剤を構成する洗浄成分が均一であり、強固な固形洗浄剤を得ることができるものである(例えば、特許文献1参照)。
また、結晶性珪酸アルカリ金属塩に水和水を有するアルカリ金属の縮合リン酸塩や添加水を配合して溶融後、冷却固化する固化注型組成物が知られている(例えば、特許文献2参照)。
更に、水を全く加えることなく洗浄剤混合物を非加熱、非加圧下で自然固化させる固形洗浄剤が知られており(例えば、特許文献3及び4参照)、更に、非加圧下で全く水を加えることなく洗浄剤混合物を32℃以上であって水化物の溶融温度以下で所定時間保温した後、30℃以下で所定時間冷却する固形洗浄剤も知られている(例えば、特許文献5参照)。
更にまた、添加水を少なくして押出し成形機で固形ブロックを製造することが知られている(例えば、特許文献6参照)。
他方、通常、押出し成形を行う場合には、原料を粉体混合後、水や結合剤溶液を加えて捏和して粉体に可塑性を与えてから押出し成形機に投入されて成形されるものである(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1に記載される高アルカリ洗浄剤では、金彩食器の絵柄を消失したり、グラスやアルミニウム製品を侵食したりする課題が残されている。特に、グラスやアルミニウムを侵食する問題は、アルカリ金属珪酸塩を主剤として使用すると回避できることが知られているが、アルカリ金属珪酸塩を加熱溶融物中に多量添加すると冷却しても長時間固化しないという課題がある。更に、添加水を加えると、アルカリ金属珪酸塩の水和状態の変化が発生して、長期間保存すると溶融物を注入固化した容器が膨らんだり、型抜きした固形物をポリ袋などに入れた場合、固形物に亀裂や膨らみが発生しやすいという課題もある。
また、上記特許文献2に記載される洗浄剤では、添加水が脱イオン化されていることが必要であり、かつ実質的には水和水を有するアルカリ金属の縮合リン酸塩を多量混合しなければならないという課題がある。
更に、上記特許文献3〜5に記載される洗浄剤は、水を加えないものであるが、洗浄剤混合物を非加熱、非加圧下で自然固化させたり、または、洗浄剤混合物を32℃以上であって水化物の溶融温度以下で所定時間保温した後、30℃以下で所定時間冷却固化するものであるため、固化させるのに時間を要し、かつ固形品になっても実質的な嵩比重が軽く、コンパクト化が得られないという課題がある。
更にまた、上記特許文献6に記載される洗浄剤では、押出し成形後に金型内で固化させ、固化後金型から取り出し必要な大きさに切断するので製造工程が複雑であり、また、固形ブロックの寸法が大きいので溶解時間がかかるという課題がある。
なお、通常、押出し成形を行う場合は、上記非特許文献1に記載されるように、成形品は水分を乾燥させて固化させることが必須なものとなっている。
特公昭59−4480号公報(第4〜5頁等) 特開昭64−51498号公報(第10頁等) 特開平9−176691号公報(第3頁等) 特開平9−217100号公報(第3頁等) 特開平11−349997(第3頁等) 特開2000−80400号公報(第8頁〜9頁等) 日本粉体工業技術協会編、「造粒ハンドブック」オーム社、平成3年3月10日発行、169頁
本発明は、上記従来の各課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、成形後の乾燥工程が不用であり製造時間が短く、短時間に固化でき、しかも溶解性に優れると共に、簡易包装によるゴミ削減、並びに、食器の浸食の抑制に優れた自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法、並びに、自動洗浄機用洗浄剤組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来の課題等について、鋭意検討した結果、食器類、食缶類、ビン類、コンテナー類、トレー類等の硬表面の洗浄する自動洗浄機に用いられる洗浄剤において、アルカリ金属水酸化物を使用することなく、且つ、添加水などを加えることなく粉体混合したものを加熱下で押出し成形することにより、上記目的の自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法、並びに、自動洗浄機用洗浄剤組成物の製造方法が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) (a)アルカリ金属珪酸塩水和物と、(b)金属イオン封鎖剤とを含有し、添加水及び結合剤を含有せずに粉体混合したものを、上記アルカリ金属珪酸塩水和物の水和水が自由水となる温度以上の加熱下で押出し成形して自動洗浄機用固形洗浄剤を製造することを特徴とする自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法。
(2) 得られる自動洗浄機用固形洗浄剤の圧縮破壊強度が5〜300Nである上記(1)記載の自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法。
(3) 上記(1)又は(2)記載の製造方法により得られた自動洗浄機用固形洗浄剤と、漂白剤とを混合することを特徴とする自動洗浄機用洗浄剤組成物の製造方法。」
なお、本発明において、「添加水を含有せず」とは、洗浄剤製造の際に水を全く加えないことを意味し、用いる(a)成分となるアルカリ金属珪酸塩水和物及び(b)成分となる金属イオン封鎖剤以外の成分、例えば、任意成分における水溶液や水分散液における水も含まないものである。
また、「結合剤を含有せず」とは、固形洗浄剤を製造する際に用いる化工澱粉、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリビニルアルコール、ベントナイト、微結晶セルロースなどの結合剤を全く加えないことを意味する。なお、結合剤が本発明における(a)アルカリ金属珪酸塩水和物、又は(b)金属イオン封鎖剤にも含まれる場合、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムは、結合剤及び金属イオン封鎖剤として用いることができる場合は、「結合剤に含有せず」に含まれない。
更に、本発明で規定する「粉体」とは、粉末状、顆粒状、粒状を意味する。
本発明によれば、製造が容易で、短時間で固化可能な、溶解性の良い、長期間の保存でも形状の変化が見られない洗浄剤を得ることができ、しかも、包装容器廃棄時のゴミの量を大幅に削減可能な自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法、並びに、自動洗浄機用洗浄剤組成物の製造方法が提供される。
また、本発明方法では、洗浄による金彩食器の絵柄の消失、グラスやアルミニウム製品などの侵食の抑制はもとより、洗浄機内のスケール付着を防止することによる外観向上を達成することできる自動洗浄機用固形洗浄剤が得られるものである。
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の自動洗浄機用固形洗浄剤(以下、単に「洗浄剤」という)の製造方法は、添加水及び結合剤を含有せずに、(a)アルカリ金属珪酸塩水和物と、(b)金属イオン封鎖剤とを含有してなる粉体混合物を、加熱下で押出し成形して自動洗浄機用固形洗浄剤を製造することを特徴とするものである。
また、自動洗浄機用洗浄剤組成物の製造方法は、上記製造方法により得られた洗浄剤と、漂白剤とを混合することを特徴とするものである。
本発明に用いる(a)成分は、アルカリ金属珪酸塩の水和物、具体的には、下記式(I)で示されるアルカリ金属珪酸塩の水和物が挙げられる。
xM2O・ySiO2・zH2O ………(I)
〔上記式(I)中、x,y,zは付加モル数、x:yは0.25:1〜5:1であり、zは1〜9の数であり、Mはナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属である。〕
これらのアルカリ金属珪酸塩水和物は、単独でも、または、2種類以上の混合物で用いることができる。
好ましくは、アルミニウムの侵食防止や洗浄力の点からSiO2/Na2Oのモル比が0.5〜約3の珪酸ナトリウムであり、更に好ましくは、SiO2/Na2Oのモル比が約1〜2の比率であるものが望ましく、この水和物としてのメタ珪酸ナトリウム・5水塩、メタ珪酸ナトリウム・9水塩などを用いることが特に好ましい。
これらのアルカリ金属珪酸塩水和物の含有量は、洗浄剤全量に対して、10〜70質量%(以下、単に「%」という)、好ましくは、20〜60%とすることが望ましい。
このアルカリ金属珪酸塩水和物の含有量は、10%未満であると、粉体混合物が成形できなくなり、また、洗浄力が劣ることとなり、逆に、70%を超えると、溶解性が劣ってくるため、好ましくない。
本発明に用いる(b)成分は、金属イオン封鎖剤であり、この金属イオン封鎖剤は無水物、水和物のいずれも用いることができる。
用いることができる金属イオン封鎖剤としては、例えば、アミノカルボン酸またはその塩、ヒドロキシカルボン酸またはその塩、縮合リン酸またはその塩、ポリアクリル酸またはその塩、ポリマレイン酸またはその塩、アクリル酸との共重合体またはその塩、無水マレイン酸との共重合体またはその塩等が挙げることができる。
これらの金属イオン封鎖剤は、単独で、またはそれら2種以上の混合物で用いることができるる。また、塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属であり、一部または全部が中和されていてもよい。
具体的には、ニトリロトリ酢酸または3ナトリウム塩、3カリウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸または4ナトリウム塩、4カリウム塩、ジエチレントリアミンペンタ酢酸または5ナトリウム塩、5カリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸または3ナトリウム塩、3カリウム塩、トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸または6ナトリウム塩、6カリウム塩、クエン酸または3ナトリウム塩、3カリウム塩、リンゴ酸または2ナトリウム塩、2カリウム塩、ピロリン酸ナトリウム、カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリアクリル酸またはナトリウム塩、ポリマレイン酸またはナトリウム塩、アクリル酸/無水マレイン酸共重合体またはナトリウム塩、オレフィン/無水マレイン酸共重合体またはナトリウム塩等を挙げることができる。
好ましくは、洗浄力、洗浄機へのスケール抑制の点から、アミノカルボン酸又はその塩、オレフィン/無水マレイン酸共重合体またはその塩、ポリアクリル酸又はその塩、ポリマレイン酸又はその塩、アクリル酸/無水マレイン酸共重合体またはその塩である。
これらの金属イオン封鎖剤の含有量は、無水物換算として洗浄剤全量に対して10〜60%、好ましくは20〜50%とすることが望ましい。
この金属イオン封鎖剤の含有量は、10%未満であると、スケール抑制効果が劣ることとなり、また、60%を超えると、固化するのに時間を要することとなり、好ましくない。
本発明の洗浄剤は、(a)アルカリ金属珪酸塩水和物と、(b)金属イオン封鎖剤とを含有し、添加水及び結合剤を含有せずに粉体混合したものを、加熱下で押出し成形することにより得られるものであり、例えば、上記(a)成分のアルカリ金属珪酸塩水和物、(b)成分の金属イオン封鎖剤及び任意成分の各原料を粉体混合機又は混練機に入れて、混合して加熱を行って、粉体の温度を所定の温度とし、次いで、押出し成形機に入れて押出して成形物(成形品)を製造することにより得られるものである。
本発明では、添加水、結合剤を加えずに、アルカリ金属珪酸塩水和物等の水和水を加熱によって自由水とし、すなわち、水の離脱作用を利用して自由水とし、その自由水を利用して粉体混合物を接着、押出し成形して製造するものである。
用いることができる粉体混合機としては、例えば、ハイスピードミキサー(深江パウテック社製)、リボンミキサー(不二パウダル社製)、三井ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)等が挙げられる。また、混練機としては、万能混合撹拌機(ダルトン社製)、連続ニーダー(不二パウダル社製)、KRCニーダー(栗本鉄工所社製)等が挙げられる。
また、用いることができる押出し成形機としては、例えば、スクリュー式押出し成形機、ロール式押出し成形機、ピストン式押出し成形機、ブレード式押出し成形機等が挙げられ、具体的には、2軸押出し成形機(佐藤鉄工所社製)、ディスクペレッター(不二パウダル社製)、円筒造粒機(深江パウテック社製)、2軸混練押出し機(栗本鉄工所社製)、エクストールド・オーミックス(ホソカワミクロン社製)、ツイン・ドームグラン(不二パウダル社製)等が挙げられる。
なお、押出し成形機が加熱できる場合は、粉体を加熱せずにそのまま成形機に入れ成形機内で加熱してもよいし、更には、押出し成形時に発生する摩擦熱を利用して加熱してもよい。
本発明において、加熱下、すなわち、粉体の加熱温度は、上記(a)成分のアルカリ金属珪酸塩水和物等の水和水を一部離す温度以上であればよいが、具体的には、示差熱分析装置(DSC)での測定結果から、メタ珪酸ナトリウム5水和物の場合は65℃以上、好ましくは、70℃以上、メタ珪酸ナトリウム9水和物の場合は46℃以上、好ましくは49℃以上であることが望ましい。
本発明では、上記水和物を含有する粉体混合物を上記温度以上の加熱によって水和水を自由水として利用して粉体混合物を接着、押出し成形するので、従来の水及び結合剤を用いることなく目的の洗浄剤を製造することができるものである。
本発明において、得られる押出し成形物(洗浄剤)の形状は、ダイスやスクリーンの大きさや形状を変えることにより、また、後工程により任意の形状にすることができ、例えば、棒状、球状、円柱状、板状、三角柱状、角柱状、直方体状、円錐状等の種々の形状を自由に成形することができ、好ましくは、製造し易さ(工程の簡素化)の点から、円柱状、直方体状、棒状、角柱状が望ましい。
また、本発明において、得られる押出し成形物の圧縮破壊強度は、5〜300Nであり、溶解性及び輸送や荷扱い時の耐崩壊性の点から、好ましくは、10〜200N、更に好ましくは、20〜150Nとすることが望ましい。
なお、上記破壊強度(5〜300N)の範囲とするためには、上述の押出し成形時の押出し圧力、加熱温度、ダイスやスクリーンの大きさなどを調整することにより行うことができる。
また、本発明で規定する「圧縮破壊強度」とは、デジタル錠剤硬度計「スピードチェッカーTS−75N(岡田精工社製)で測定した値をいう。
また、押出し成形物の粒径は、成形性、溶解性の点から、0.3〜30mm、好ましくは、1〜20mmとすることが望ましく、また、長さは、任意とすることができるが、成形物を切断し、または、切断することなく自然崩壊によって粒径の4倍以内、好ましくは、3倍以内とすることが望ましい。
次に、本発明の自動洗浄機用洗浄剤組成物は、上記で得られた固形洗浄剤と、漂白剤とを含むことを特徴とするものである。
漂白剤は、漂白効果のために用いるものであり、例えば、塩素化イソシアヌル酸又はその塩、さらし粉、高度さらし粉等の塩素系漂白剤、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム等の酸素系漂白剤を用いることができる。これらの漂白剤は、溶解性の点、保存安定性の点から、平均粒径0.05〜5mmとしたものを用いることが望ましい。
このような漂白剤は、自動洗浄機用固形洗浄剤で用いる有効成分を酸化分解する懸念があるので、固形洗浄剤と配合する場合、上記固形洗浄剤の中に組み込んで一体化するのでなく、別個に漂白剤と、成形した固形洗浄剤と混合するのがよい。
このような目的に適した漂白剤としては、漂白効果の点及び安定性の点より、特に、ジクロロイソシアヌル酸、トリクロロイソシアヌル酸又はこれらの塩が好適である。
この漂白剤の含有量は、自動洗浄機用洗浄剤組成物全量に対して、塩素系漂白剤の場合は、好ましくは、0.1〜10%、更に好ましくは、0.5〜5%とすることが望ましい。また、酸素系漂白剤の場合は、好ましくは、1〜30%、更に好ましくは、5〜20%とすることが望ましい。
この漂白剤の含有量が、所定量未満であると、漂白剤を含有せしめる効果がなく、また、所定量を超えると、塩素系漂白剤の場合、塩素臭が強くなり、作業環境が悪化をきたし、また、酸素系漂白剤の場合、固形洗浄剤の相対的含有量が減少するので洗浄力の低下をきたし、好ましくない。
更に、本発明の洗浄剤においては、本発明の効果や製造性を損なわない範囲で必要に応じて任意成分を添加することができる。
任意成分として、例えば、界面活性剤、酵素、硫酸ナトリウム、色素、香料等を用いることができる。
界面活性剤は、洗浄力向上や消泡のために用いられるが、低泡性のものが望ましい。用いることができる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン縮合物、エチレンジアミンのポリオキシプロピレンポリオキシエチレン縮合物、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルフェニルエーテル等が挙げられる。
このように構成される本発明では、水や結合剤を使用しないので、製造工程としては、乾燥工程がなく、粉体混合→押出し成形→篩い→袋詰めの順で洗浄剤が製造されるものである。従来における固形洗浄剤は、スラリーをプラスチック容器に流し込み固化させており、使用後のプラスチック容器の廃棄が問題となっていた。これに対して、本発明による洗浄剤(押出し成形物)は、プラスチック袋やスタンディングパウチ等の袋に入れられるので、廃棄の際のゴミ量を大幅に削減できることとなる。
また、本発明の洗浄剤は、添加水及び結合剤を含有せずに、(a)成分のアルカリ金属珪酸塩水和物と、(b)成分の金属イオン封鎖剤とを含有してなる粉体混合物を、加熱下で押出し成形して得られるものであり、水を使用していないため乾燥工程が不用となり、製造が容易で、短時間で固化できると共に、長期間の保存でも固形物の形状に変化が見られない。更に、押出し成形物である洗浄剤は、通常の固形洗浄剤と比べて表面積が大きくなるため溶解時間が早くなるという利点がある。そして、押出し成形物は、プラスチック袋やスタンディングパウチ等の簡易包装に充填できるので、包装容器廃棄の際にゴミの量が大幅に削減出来、保管場所をとらないものとなる。
更に、金彩食器の絵柄を消失したり、グラスやアルミニウム製品などの侵食も抑制でき、洗浄機内のスケール付着を防止することによる外観向上を達成することが可能となった。
更にまた、本発明の自動洗浄機用洗浄剤組成物では、上記固形洗浄剤で用いる有効成分に悪影響を与えることなく、上記効果を有する固形洗浄剤に、更に漂白効果が付加された自動洗浄機用に好適な洗浄剤組成物が得られることとなる。
次に、本発明の実施例及び比較例により、更に詳細に記述するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜4及び比較例1〜3〕
下記表1に示す配合組成に従って、全量が100Kgとなるようにハイスピードミキサーに原料を順次添加して均一混合した後、加熱を行ない、粉体温度が所定の温度に達したら、バケット網目が4mmの円筒造粒機(深江パウテック社製)に入れ粉体を押出してカットし、各破壊強度となる円柱状(4mmφ、長さ10mm)の洗浄剤を製造した。
得られた各洗浄剤について、以下の試験法等に従って、破壊強度、製造性、固化性、溶解性及びスケール付着性を評価した。
これらの結果を下記表1に示す。
(1)破壊強度の測定方法
得られた各洗浄剤について、デジタル錠剤硬度計「スピードチェッカーTS−75N」(岡田精工社製)により測定した。
(2)製造性の評価方法
製造後、成形体ができるか否かを下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:成形体ができる。
×:成形体ができない。
(3)固化性の評価方法
固化するまでの時間を測定し、下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:30分以内に固化する。
×:30分を超えて固化する。
(4)溶解性の評価方法
60℃のウォーターバスをマグネティックスターラーに乗せて、60℃のお湯1Lと回転子が入った1Lビーカーを入れた。次いで、お湯を回転数500rpmで回転させ、各洗浄剤2gを入れて、溶解するまでの時間を測定した。
(5)スケール付着性の評価方法
100mlステンレス製ビーカーに水道水を用いて、0.15%に調整した洗剤溶液を75ml加え、このビーカーにステンレス板(SUS304,厚さ×幅×長さ=1×25×75mm)を入れて、ウォーターバスで加熱した。
液量が25mlになったら、洗剤溶液を捨て、ステンレス製ビーカーに純水を100ml入れ、10分間加熱後、純水を捨てた。
この操作を3回繰り返した後、ステンレス板を取り出し、ステンレス板に付着しているスケールの量を目視判定し、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:スケールがまったく付着していない。
○:スケールがほとんど付着していない。
△:スケールが少し付着している。
×:スケールが多量に付着している。
Figure 0004065828
上記表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜4の洗浄剤は、本発明の範囲外となる比較例1〜3に較べて、製造性、固化性、溶解性に優れると共に、スケールも全く付着しない優れた洗浄剤となることが判明した。
また、実施例1〜4は、油汚れに対して十分な洗浄力があり、金彩食器の絵柄を消失したり、グラスやアルミニウム製品などの侵食も抑制でき、被洗物を選別することなく洗浄できた。
〔実施例5〜7及び比較例4〕
下記方法により実施例5〜7及び比較例4の各洗浄剤を調製し、上記各方法により、破壊強度、製造性、固化性、溶解性及びスケール付着性を評価した。
これらの結果を下記表2に示す。
(実施例5)
三井ヘンシェルミキサーに無水硫酸ナトリウム24Kg、ニトリロトリ酢酸3ナトリウム 30Kg、メタ珪酸ナトリウム・5水塩45Kg、高分子(1)1Kgを順次添加して均一混合した後、加熱を行ない、粉体温度が65℃に達したら、孔径が5mm、厚みが20mmのダイスを使用したディスクペレッター(不二パウダル社製)に入れ、粉体を押出してカットし、円柱状(5mmφ、長さ10mm)の洗浄剤を製造した。
(実施例6)
リボンミキサーに無水硫酸ナトリウム11g、ニトリロトリ酢酸3ナトリウム・1水塩28g、メタ珪酸ナトリウム・5水塩60g、界面活性剤(1)1gを予め粉体混合を行ない、ジャケットを70℃に保温したKRCニーダー(栗本鉄工所社製)に粉体を入れ混練して、正方形(10mm四方)の排出出口から押出してカットし直方体状(10mm立方)の洗浄剤を製造した。
(実施例7)
上記実施例1において、円筒造粒機から出て来た円柱状の洗浄剤をマルメライザー(不二パウダル社製)に入れて球状(8mmφ)の洗浄剤を製造した。
(比較例4)
1Lのステンレス容器に水50gと炭酸カリウム30gを入れて、85℃ウォーターバス中で加熱し、スリーワンモーターを用いて撹拌を行った。
次いで、液温が80℃に達したらメタ珪酸ナトリウム・5水塩500gを添加して溶解させる。液温を80℃に保持したまま、ニトリロトリ酢酸3ナトリウム・1水塩300g、無水硫酸ナトリウム100g、界面活性剤(1)10gを順次入れて溶融物を調製し、次いで65℃まで冷却してメタ珪酸ナトリウム・5水塩を10g添加して65℃を維持したまま30分間撹拌を行ない、60℃に冷却してポリエチレン容器に収納して室内で放冷した。
Figure 0004065828
上記表2の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例5〜7の洗浄剤は、本発明の範囲外となる比較例4に較べて、製造性、固化性、溶解性に優れると共に、スケールも全く付着しない優れた洗浄剤となることが判明した。
また、実施例5〜7は、油汚れに対して十分な洗浄力があり、金彩食器の絵柄を消失したり、グラスやアルミニウム製品などの侵食も抑制でき、被洗物を選別することなく洗浄できた。
(実施例8)
上記実施例1で得られた固形洗浄剤100kgと、平均粒径3mmのトリクロロイソシアヌル酸(ネオクロール90G、四国化成社製)2kgをリボンミキサーに入れて混合して、洗浄剤組成物を得た。
この洗浄剤を用いて、上記試験法により、溶解性及びスケール付着性について評価したところ、溶解性は、95秒であり、スケールも全く付着しないことが判った。
また、この洗浄剤組成物の一部を自動食器洗浄機(JWD−6、石川島播磨重工業社製)に投入し、紅茶渋が付着した10個のマグカップ(容量150ml)を洗浄温度60℃、洗浄時間40秒、洗浄剤組成物の濃度0.2質量%、すすぎ温度80℃、すすぎ時間12秒の条件で、洗浄した。洗浄後、食器洗浄機から10個のマグカップを取り出して、目視で官能評価したところ、10個すべて紅茶渋が完全に除去することができた。

Claims (3)

  1. (a)アルカリ金属珪酸塩水和物と、(b)金属イオン封鎖剤とを含有し、添加水及び結合剤を含有せずに粉体混合したものを、上記アルカリ金属珪酸塩水和物の水和水が自由水となる温度以上の加熱下で押出し成形して自動洗浄機用固形洗浄剤を製造することを特徴とする自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法。
  2. 得られる自動洗浄機用固形洗浄剤の圧縮破壊強度が5〜300Nである請求項1記載の自動洗浄機用固形洗浄剤の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法により得られた自動洗浄機用固形洗浄剤と、漂白剤とを混合することを特徴とする自動洗浄機用洗浄剤組成物の製造方法。
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