JP2003301199A - 高嵩密度洗剤の製造方法 - Google Patents

高嵩密度洗剤の製造方法

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JP2003301199A JP2002109256A JP2002109256A JP2003301199A JP 2003301199 A JP2003301199 A JP 2003301199A JP 2002109256 A JP2002109256 A JP 2002109256A JP 2002109256 A JP2002109256 A JP 2002109256A JP 2003301199 A JP2003301199 A JP 2003301199A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性に優れ、耐ケーキング性等の保存安定
性の向上した高嵩密度洗剤を製造できる方法を提供す
る。 【解決手段】 高嵩密度洗剤のベース粒子を、該粒子相
互の相対的な位置を変化させながら、前記粒子の平衡相
対湿度を超える湿度の雰囲気に少なくとも30分以上曝
露し、前記粒子中の水分量を増加させた後、包装容器に
充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高嵩密度洗剤の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粉末洗剤組成物は、消費者の利便性よ
り、高嵩密度化や低使用量化が強く指向されている。ま
た、環境への負荷の低減として、商品のコンパクト化や
包装材料の軽量化が求められており、高嵩密度洗剤は主
流を占めるようになっている。粉末洗剤のコンパクト化
に際して、在来の低嵩密度洗剤に多量配合されていた増
量剤である洗浄効果の小さい芒硝等の無機塩が削減さ
れ、主洗浄成分である界面活性剤等の有機物の比率が上
昇したことに起因して、吸湿によるケーキング性が助長
され、更に洗剤粒子が塑性を増すことで、長期保管時の
ケーキング問題を引き起こす結果となった。衣料用洗剤
に配合される界面活性剤は、様々な種類の汚れに対応
し、また、複数の界面活性剤による相乗効果を得るた
め、通常一種ではなく、数種の界面活性剤を併用して用
いることが一般的であり、陰イオン性界面活性剤と非イ
オン性界面活性剤とを併用することがよく行われ、特に
衣料用洗剤用途に好適な洗浄力を有する非イオン性界面
活性剤は、常温で液状であることから、洗剤の長期保存
時に、液状の非イオン界面活性剤がしみ出すことによる
ケーキング問題が発生することもあった。
【0003】特開平11−131100号公報には、ポ
リオキシエチレン高級脂肪酸モノエタノールアミドを配
合し特定の温度条件下で圧密成形または転動造粒を行う
ことで耐ケーキング性に優れた衣料用の高密度洗剤を製
造する方法が記載されている。また、特開2001−1
72690号公報には、2種類の異なる特性を備えた粒
子を混合することによって、溶解性が良好で、保存中の
固化などが発生しにくく、流動性が良好な粉末洗剤組成
物を製造する方法が記載されている。しかしこれらは、
特に保存時の吸湿が原因となり発生するケーキングを十
分に解決するものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、流動
性に優れ、保存安定性(特に耐ケーキング性)の向上し
た高嵩密度洗剤を製造できる方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、高嵩密度洗剤
のベース粒子を、該粒子相互の相対的な位置を変化させ
ながら、前記粒子の平衡相対湿度を超える湿度の雰囲気
(以下、調湿雰囲気という)に少なくとも30分以上曝
露する工程を有する高嵩密度洗剤の製造方法に関する。
また、本発明は、該製造方法によって得られた高嵩密度
洗剤に関する。以下、高嵩密度洗剤のベース粒子は、高
嵩密度洗剤の前駆粒子である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、上記特定条件でベー
ス粒子を調湿雰囲気に曝露することにより、ベース粒子
の表面近傍の水分量が相対的に上昇することになり、吸
湿速度が低くなり、直ちに充填されても粒子間の吸湿に
よる擬似接着はおこらない。これに対して、ベース粒子
の調湿雰囲気温度において平衡相対湿度より低い湿度の
雰囲気に曝露すると、ベース粒子の表面近傍の水分量が
相対的に低下することになり、吸湿速度が高くなり、直
ちに充填された場合粒子間の吸湿による擬似接着がおこ
る。一旦充填されると洗剤粒子相互の相対的位置関係は
殆ど変化しないため、長期保存によりこの擬似接着がケ
ーキングとなる。本発明において、ベース粒子相互の相
対的位置関係を変化させながら、少なくとも30分以上
の時間をかけて水分を増加させるのは、擬似接着を防ぎ
ながらベース粒子の表面近傍の水分値を相対的に上昇さ
せるためである。ベース粒子の水分量を上昇させる方法
として、水を液体の状態で添加する方法が考えられる
が、ベース粒子の表面近傍の水分量が高くなりすぎて、
かえって粒子間の接着がおこり易くなり、好ましくな
い。
【0007】本発明において、ベース粒子を調湿雰囲気
に曝露する時間は30分以上であり、30〜300分、
更に40〜250分、特に50〜200分が好ましい。
曝露時間が30分以上であれば、粒子内での均一な水分
の分布が達成され、粒子表層の水分量も適正となり粒子
間の接着も抑制できる。また、300分以内であれば、
粒子の水分増加量が適正となり、また設備の負荷も少な
い。
【0008】本発明では、ベース粒子を調湿雰囲気に曝
露することによりベース粒子中の水分量を0.1質量%
以上増加させることが好ましく、0.1〜100質量%
がより好ましく、0.2〜50質量%が更に好ましく、
0.5〜30質量%が特に好ましい。水分増加量が0.
1質量%以上であれば、十分なケーキング抑制効果が得
られ、また、100質量%以下であれば、粒子表層の水
分量が適正となり粒子間の接着を抑制できる。
【0009】本発明において、ベース粒子中の水分量
は、JIS K 3362:1998加熱減量法により測
定されたものをいう。
【0010】なお、調湿雰囲気に曝露する前のベース粒
子中の水分量は、ベース粒子強度、流動性、ベース粒子
の塑性低減の点で10質量%以下が好ましい。より好ま
しくは6質量%以下であり、更に好ましくは4質量%以
下であり、最も好ましくは2質量%以下である。また、
後述の表面改質処理の容易さや粒子崩壊による粉立ちの
抑制の点で0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%
以上がより好ましく、0.4質量%以上が更に好まし
く、0.6質量%以上が最も好ましい。
【0011】ベース粒子の平衡相対湿度は、保存安定性
の点で、35℃における測定値が15〜50%が好まし
く、20〜45%がより好ましい。なお、本発明におい
て、ベース粒子の平衡相対湿度は、以下により定義され
るものである。
【0012】<ベース粒子の平衡相対湿度>2.4リッ
トルの防湿容器にベース粒子600gと高分子膜湿度セ
ンサ(好適にはティアンドディ社製、Thermo R
ecorder おんどとり RH TR−72SとTR
−3110温湿度センサの組み合わせ)を入れ密閉す
る。これを一定温度に維持し、24時間保存する。その
後30分ごとに湿度測定値を読み取り、変化がなくなっ
た値を設定温度の平衡相対湿度とする。
【0013】本発明において、調湿雰囲気温度における
ベース粒子の平衡相対湿度と調湿雰囲気の湿度との差
は、処理時間の点で0.5%以上が好ましく、1%以上
がより好ましく、5%以上が更に好ましく、10%以上
が特に好ましい。また、粒子間の接着防止の点で50%
以下が好ましく、40%以下がより好ましく、30%以
下が更に好ましく、20%以下が特に好ましい。
【0014】ベース粒子を調湿雰囲気に曝露する際の温
度は、処理時間、変質防止の点で20〜50℃が好まし
く、25〜45℃がより好ましく、30〜40℃が更に
好ましい。
【0015】本発明では、ベース粒子相互の相対的位置
関係を変化させながら、調湿雰囲気に曝露する。ベース
粒子を均一に混合しながら調湿雰囲気に曝露することが
好ましい。そのために使用できる手段として、振動コン
ベア、スクリューコンベア、空気輸送等の粉体移動手
段、流動層、ロッキングミキサー、リボンミキサー、パ
ドルミキサー、V型混合機、スクリュー混合機等の粉体
混合手段等が挙げられる。いずれの場合も、造粒がおこ
らずにベース粒子の状態を維持する程度の弱い力で粒子
相互の相対的位置関係を変化させることが望まれ、ベー
ス粒子間で均一に水分量を増加できるものが好ましい。
【0016】ベース粒子相互の相対的位置関係を変化さ
せる時に、酵素含有粒子、消泡剤粒子、漂白剤粒子、漂
白活性化剤粒子、ビルダー粒子等の洗浄補助機能性粒子
を混合しても良いし、香料等を添加しても良い。
【0017】上記工程を経て製造された高嵩密度洗剤
は、利便性や廃棄物低減の点で、JIS K 3362
により規定された方法で測定する嵩密度は600g/L
以上が好ましく、700g/L以上がより好ましく、8
00g/L以上が更に好ましい。また、溶解性の点で、
嵩密度は1600g/L以下が好ましく、1300g/
L以下がより好ましく、1000g/L以下が更に好ま
しい。
【0018】上記工程を経て製造された高嵩密度洗剤
は、洗浄力、溶解性の点で、JISZ 8801の標準
篩を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる質
量分率から求める平均粒径が150〜700μmである
ことが好ましく、より好ましくは150〜600μm、
更に好ましくは180〜500μmである。
【0019】本発明に係る高嵩密度洗剤は、ベース粒子
及び、要すれば、酵素含有粒子、消泡剤粒子、漂白剤粒
子、漂白活性化剤粒子、ビルダー粒子等の洗浄補助機能
性粒子を含有する。
【0020】本発明に用いられるベース粒子は、界面活
性剤、水不溶性無機物、水溶性ポリマー、水溶性塩類、
水等の組み合わせによって得られる。
【0021】界面活性剤として、陰イオン性界面活性
剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン
性界面活性剤の1種または組み合わせを挙げることが出
来るが、洗浄性能の点で好ましくは陰イオン性界面活性
剤、非イオン性界面活性剤である。中でも主界面活性剤
が陰イオン界面活性剤であることが耐ケーキング性の点
で好ましい。ベース粒子中、洗浄性能、溶解性の点で、
界面活性剤は10〜50質量%が好ましく、15〜45
質量%がより好ましい。
【0022】陰イオン性界面活性剤としては、炭素数1
0〜18のアルコールの硫酸エステル塩、炭素数8〜2
0のアルコールのアルコキシル化物の硫酸エステル塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸
塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸
塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩又は脂肪酸塩
が好ましい。本発明では特に、アルキル鎖の炭素数が1
0〜14の、より好ましくは12〜14の直鎖アルキル
ベンゼンスルホン酸塩が好ましく、対イオンとしては、
アルカリ金属塩やアミン類が好ましく、特にナトリウム
及び/又はカリウム、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミンが好ましい。
【0023】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シアルキレンアルキル(炭素数8〜20)エーテル、ア
ルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル
(炭素数8〜20)フェニルエーテル、ポリオキシアル
キレンソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、
ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸(炭素数8〜2
2)エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンブロックポリマーが好ましい。特に、非イオン性界面
活性剤としては、炭素数10〜18のアルコールにエチ
レンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキ
シドを4〜20モル付加したポリオキシアルキレンアル
キルエーテルが好ましい。非イオン性界面活性剤は、H
LB値(グリフィン法で算出)が10.5〜15.0、
更に11.0〜14.5のものが好ましい。
【0024】水不溶性無機物としては、1次粒子の平均
粒径が0.1〜20μmのものが好ましく、例えば、結
晶性もしくは非晶質のアミノ珪酸塩や、二酸化珪素、水
和珪酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合
物等があるが、結晶性もしくは非晶質のアルミノ珪酸塩
や、二酸化珪素、水和珪酸化合物が好適であり、中でも
金属イオン封鎖能及び界面活性剤の担持能の点で結晶性
アルミノ珪酸塩が好ましい。ベース粒子中、耐ケーキン
グ性、溶解性の点で、水不溶性無機物は5〜50質量%
が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
【0025】水溶性ポリマーとしては、カルボン酸系ポ
リマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖
類等が挙げられるが、中でも金属イオン封鎖能、固体汚
れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で分子量が
千〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。特に、
アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル
酸塩が好ましい。ここで、塩としてはナトリウム塩、カ
リウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。ベース粒子
中、耐ケーキング性、溶解性の点で、水溶性ポリマーは
0.05〜20質量%が好ましく、0.1〜15質量%
がより好ましく、0.3〜10質量%が更に好ましい。
【0026】水溶性塩類としては、炭酸塩、炭酸水素
塩、硫酸塩、硫酸水素塩、塩酸塩、又はリン酸塩等のア
ルカリ金属塩、アンモニウム塩、又はアミン塩等の水溶
性無機塩類や、クエン酸塩やフマル酸塩等の低分子量の
水溶性有機酸塩が挙げられる。該水溶性塩類を配合する
ことは、該水溶性塩類と水との反応で生じた水和熱、溶
解熱により、洗剤粒子から発生する気泡を熱膨張させ、
それにより粒子の崩壊性を促進できる点でより好まし
い。ベース粒子中、耐ケーキング性、溶解性の点で、水
溶性塩類は10〜50質量%が好ましく、20〜40質
量%がより好ましい。
【0027】本発明のベース粒子は、これらの成分の他
に、衣料用洗剤の分野で公知のビルダー、再汚染防止剤
(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、還元剤
(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤、抑泡剤(シリコーン
等)、香料、酵素(ペプチナーゼ、アミラーゼ、リパー
ゼ等)等を含有させることができる。
【0028】本発明のベース粒子は、流動性及び非ケー
キング性の点で、表面被覆剤により表面改質を行うこと
が好ましい。好ましくは本発明は、ベース粒子を、平均
粒径1〜30μmの水不溶性無機物で表面改質する工程
を有することである。この表面改質は、ベース粒子を調
湿雰囲気に曝露する前、曝露中、曝露した後のいずれで
行ってもよい。表面被覆剤の比率はベース粒子中1〜3
0質量%が好ましく、2〜15質量%がより好ましく、
5〜10質量%が更に好ましい。表面被覆剤としては、
例えば、アルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化
ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ
誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合
物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキ
シメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリア
クリル酸ソーダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー
又はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー;
脂肪酸が挙げられる。中でも水不溶性無機物が好まし
く、特に結晶性アルミノケイ酸塩、非晶質アルミノケイ
酸塩、結晶性シリケート化合物が好ましい。
【0029】本発明のベース粒子の好ましい製造方法の
一つとして、陰イオン界面活性剤の前駆体となる酸性液
体化合物を、その中和に必要な量以上の固体水溶性アル
カリ無機物質と反応させることにより得られた中和生成
物を造粒する方法が挙げられる。例えば、陰イオン界面
活性剤の酸前駆体と、その中和に必要な量以上のアルカ
リ剤を含む平均粒径60〜200μmの粉体とを混合
し、中和する工程を有する、嵩密度600〜1200g
/L、平均粒径250〜800μmのベース粒子群の製
造方法が挙げられる。
【0030】また、本発明のベース粒子の他の好ましい
製造方法として、水不溶性無機物並びに、水溶性ポリマ
ー及び水溶性塩類から選ばれる一種以上の水溶性成分を
含有するスラリーを噴霧乾燥する方法が挙げられる。
【0031】
【実施例】実施例1 表1に示す実施例1のベース粒子成分のうち、STP
P、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、蛍光染料を、
レディゲミキサーFKM−130D((株)マツボー
製)を用いて攪拌羽根を周速3.4m/s、剪断機周速
27m/sで1分間混合した。混合物の平均粒径は83
μmであった。
【0032】次に同条件でミキサーを作動させながら、
直鎖アルキル(炭素数12〜14)ベンゼンスルホン酸
(含水率0.5質量%)と硫酸の混合物を4分間で加
え、更に5分間作動させて中和反応を行った。中和反応
中、ミキサーのジャケットに25℃水を通して冷却し
た。最後の5分間は、ミキサー内部に空気を流入させ
た。同条件でミキサーを作動させながら、パーム核油脂
肪酸を1分間で加え、更に5分間作動させて中和反応を
行った。中和反応中、ミキサーのジャケットに25℃水
を通して冷却し、ミキサー内部に空気を流入させた。
【0033】次に同条件でミキサーを作動させながら、
非イオン界面活性剤、PEG13000、AA/MAコ
ポリマーの40質量%水溶液を1分間で加え、更に2分
間作動させて造粒を行った。続いてゼオライトを加え、
更に2分間作動させて表面改質処理を行い、2000μ
mの篩を通過させ、表1に示すベース粒子を得た。得ら
れたベース粒子の35℃における平衡相対湿度は42
%、嵩密度820g/L、平均粒径414μmであっ
た。
【0034】次にベース粒子をリボンミキサーに移し、
該粒子相互の相対的な位置を変化させながら、35℃、
湿度70%の空気を送風して60分間水分増加処理を行
った。
【0035】更に水分増加処理を行ったベース粒子に酵
素、香料を加え、混合して、最終組成の高嵩密度洗剤を
得た。これを直ちに保存評価用容器に充填し封緘した。
ここで、酵素は、セルラーゼK(特開昭63−2646
99号公報記載のもの)とリポラーゼ100T(ノボ社
製)の3:1(質量比)混合物である。
【0036】実施例2 表1に示す実施例2のベース粒子成分のうち、炭酸ナト
リウム、亜硫酸ナトリウム、蛍光染料を、レディゲミキ
サーFKM−130D((株)マツボー製)を用いて攪
拌羽根を周速3.4m/s、剪断機周速27m/sで1
分間混合した。混合物の平均粒径は98μmであった。
【0037】次に、同条件でミキサーを作動させなが
ら、直鎖アルキル(炭素数12〜14)ベンゼンスルホ
ン酸(含水率0.5%)と硫酸の混合物を4分間で加
え、更に5分間作動させて中和反応を行った。中和反応
中、ミキサーのジャケットに25℃の水を通して冷却し
た。最後の5分間は、ミキサー内部に空気を流入させ
た。
【0038】次いで、同条件でミキサーを作動させなが
ら、非イオン界面活性剤、ゼオライトの15質量%分を
加え、2分間作動させて造粒を行った。次に、同条件で
ミキサーを作動させながら、ゼオライトを洗剤組成物の
7質量%分を加え、PEG13000、AA/MAコポ
リマーの40質量%水溶液を1分間で加え、更に2分間
作動させて造粒を行った。続いて残りのゼオライトを加
え、更に2分間作動させて表面改質処理を行い、200
0μmの篩を通過させ、表1に示すベース粒子を得た。
得られたベース粒子の35℃における平衡相対湿度は4
2%、嵩密度800g/L、平均粒径349μmであっ
た。
【0039】次にベース粒子をリボンミキサーに移し、
該粒子相互の相対的な位置を変化させながら、35℃、
湿度70%の空気を送風して60分間水分増加処理を行
った。
【0040】更に水分増加処理を行ったベース粒子に酵
素(実施例1と同じもの)、香料を加え、混合して、最
終組成の高嵩密度洗剤を得た。これを直ちに保存評価用
容器に充填し封緘した。
【0041】
【表1】
【0042】・LAS−Na:直鎖アルキル(炭素数1
2〜14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム ・非イオン性界面活性剤:アルキル基の炭素数が12〜
14でエチレンオキシド平均付加モル数が7であるポリ
オキシエチレンアルキルエーテル ・ゼオライト:4A型ゼオライト、平均粒径3μm(東
ソー(株)製) ・STPP:トリポリリン酸ナトリウム ・PEG13000:ポリエチレングリコール、重量平
均分子量13000 ・AA/MAコポリマー:アクリル酸−マレイン酸コポ
リマー、ナトリウム塩(70モル%中和)、アクリル酸
/マレイン酸=3/7(モル比)、重量平均分子量70
000 ・蛍光染料:チノパールCBS−XとチノパールAMS
−GX(共にチバスペシャリティケミカルス社製)の1
/1(質量比)混合物。
【0043】実施例3 ベース粒子中の比率で、直鎖アルキルベンゼンスルホン
酸カリウム(炭素数10〜14)12質量%、α−オレ
フィンスルホン酸カリウム(炭素数14〜18)12質
量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル
基炭素数12〜14、エチレンオキシド平均付加モル数
12)7質量%、ポリエチレングリコール(重量平均分
子量8500)1質量%、ゼオライト20質量%、アク
リル酸−マレイン酸コポリマー(表1と同じもの)0.
5質量%、脂肪酸カリウム(パーム核油由来)5質量
%、1号ケイ酸塩4質量%、炭酸カリウム8質量%、硫
酸ナトリウム2質量%、亜硫酸ナトリウム1質量%、及
び蛍光染料(表1と同じもの)0.2質量%となる水ス
ラリー(固形分50質量%)を調製し、噴霧乾燥して噴
霧乾燥組成物を得た。これに最終洗剤粒子基準の質量基
準で、炭酸ナトリウム13質量%をリボンミキサーに投
入して混合を行った。得られた混合物を前押し出し式2
軸型押し出し造粒機(ペレッターダブル:不二パウダル
(株)製)で直径が10mmの円柱状に押し出し成形し
て圧密化した。得られたペレット状物を、ゼオライト5
質量%とともにフラッシュミル(不二パウダル(株)
製)で粉砕造粒して表面被覆を行った。この造粒物から
粗大物を取り除いた後、リボンミキサーに移し、ゼオラ
イト6質量%を混合し、水分3.3質量%のベース粒子
を得た。ゼオライトは表1と同じものである。得られた
ベース粒子の35℃における平衡相対湿度は45%、嵩
密度820g/L、平均粒径390μmであった。
【0044】次にベース粒子をリボンミキサーに移し、
該粒子相互の相対的な位置を変化させながら、35℃、
湿度80%の空気を送風して60分間水分増加処理を行
った。処理後のベース粒子の水分は4%であった。
【0045】更に水分増加処理を行ったベース粒子10
0質量部に対して、酵素(表1と同じもの)4質量部、
香料0.4質量部を加え、混合して、最終組成の高嵩密
度洗剤を得た。これを直ちに保存評価用容器に充填し封
緘した。
【0046】実施例4 ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量10000)8
質量%、炭酸ナトリウム30質量%、硫酸ナトリウム2
0質量%、塩化ナトリウム5質量%、蛍光染料0.5質
量%、ゼオライト36質量%、水0.5質量%のベース
顆粒を、これら成分を含有する固形分濃度48質量%の
水スラリーを、熱風温度250℃で噴霧乾燥することに
より得た。
【0047】次に、レディゲミキサー(松阪技研(株)
製、容量20L、ジャケット付き)にベース顆粒100
質量部投入し、主軸(150rpm)の攪拌下、非イオ
ン界面活性剤18質量部、直鎖アルキル(炭素数10〜
13)ベンゼンスルホン酸ナトリウム20質量部、脂肪
酸(炭素数14〜18)ナトリウム5質量部、ポリエチ
レングリコール(重量平均分子量8500)3質量部、
水4質量部の混合液を、3分間で投入し、その後5分間
攪拌を行った。更に、このミキサーに結晶性シリケート
15質量部とゼオライト15質量部を投入し、表面被覆
を行いベース粒子を得た。得られたベース粒子の35℃
における平衡相対湿度は30%、嵩密度820g/L、
平均粒径280μmであった。
【0048】次にベース粒子をリボンミキサーに移し、
該粒子相互の相対的な位置を変化させながら、35℃、
湿度60%の空気を送風して60分間水分増加処理を行
った。処理後の水分は3%であった。
【0049】更に水分増加処理を行ったベース粒子10
0質量部に対して酵素(表1と同じもの)1質量部、香
料0.4質量部を加え、混合して、最終組成の高嵩密度
洗剤を得た。これを直ちに保存評価用容器に充填し封緘
した。
【0050】なお、本実施例では、蛍光染料としてはチ
ノパールCBS−X(チバガイギー社製)、ゼオライト
としては4A型ゼオライト(東ソー(株)製)、非イオ
ン性界面活性剤は、アルキル基炭素数12〜16、エチ
レンオキシド平均付加モル数6.0のポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、結晶性シリケートは粉末SKS−
6(ヘキストトクヤマ(株)製)を用いた。
【0051】<耐ケーキング性評価> ・保存評価用容器 透湿度(JIS Z 0208:1976による)35g
/m2・24hrである9cm×15cm×13cm
(高さ)のカートン容器に、上記実施例で得られた高嵩
密度洗剤1.2kgを充填し封緘する。
【0052】・保存条件 温度は30℃一定とし、(1)湿度40%で16時間保
持、(2)16時間かけて湿度を80%に変更、(3)
湿度80%で48時間保持、(4)16時間かけて湿度
を40%に変更、というサイクルを繰り返し、180日
間保存する。
【0053】・評価方法 保存後、容器上面の封緘を剥がし、容器側面の4つの角
を静かに切断する。次に容器側面の4つの面を外側に静
かに倒し、内容物の状態を観察する。 評価基準 ○:内容物が山状に崩れ、固化物が殆ど認
められない。
【0054】△:内容物は山状に崩れるが、固化物が認
められる。
【0055】×:内容物全体が固化し、山状に崩れな
い。
【0056】・評価結果 実施例1〜4は何れも評価基準○であった。なお、比較
例として、実施例1〜4で行った水分増加処理を行わな
かったものは、何れも評価基準△であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 17/06 C11D 17/06 (72)発明者 西村 弘 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H003 AB03 AB19 AC08 BA10 CA03 CA16 CA19 CA20 CA21 DA01 EA09 EA12 EA16 EA28 EB32 EB36 EC01 FA09 FA26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高嵩密度洗剤のベース粒子を、該粒子相
    互の相対的な位置を変化させながら、前記粒子の平衡相
    対湿度を超える湿度の雰囲気に少なくとも30分以上曝
    露する工程を有する高嵩密度洗剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ベース粒子の平衡相対湿度と、前記
    雰囲気の湿度の差が0.5〜50%である請求項1記載
    の高嵩密度洗剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ベース粒子が、水不溶性無機物並び
    に、水溶性ポリマー及び水溶性塩類から選ばれる一種以
    上の水溶性成分を含有するスラリーを噴霧乾燥すること
    によって得られたものである請求項1又は2何れか記載
    の高嵩密度洗剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ベース粒子が、陰イオン界面活性剤
    の前駆体となる酸性液体化合物を、その中和に必要な量
    以上の固体水溶性アルカリ無機物質と反応させることに
    より得られた中和生成物を造粒して得られたものである
    請求項1又は2何れか記載の高嵩密度洗剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ベース粒子を、平均粒径1〜30μ
    mの水不溶性無機物1〜30質量%(ベース粒子中の比
    率)で表面改質する工程を有する請求項1〜4何れか記
    載の高嵩密度洗剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5何れか記載の高嵩密度洗剤
    の製造方法によって得られた高嵩密度洗剤。
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