JP5208773B2 - 固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法および固体高分子形燃料電池の製造方法 - Google Patents

固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法および固体高分子形燃料電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法および固体高分子形燃料電池の製造方法に関する。
水素と酸素を使用する燃料電池は、その反応生成物が原理的に水のみであり、環境への悪影響がほとんどない発電システムとして注目されている。なかでも、近年、プロトン導電性のイオン交換膜(固体高分子電解質膜)を電解質として使用する固体高分子形燃料電池は、作動温度が低く、出力密度が高く、且つ小型化が可能なため、車載用電源などの用途に有望視されている。
固体高分子形燃料電池は、固体高分子電解質膜の両面に電極(アノード(燃料極)およびカソード(空気極))が配置された膜電極接合体と、表面にガスの流路が形成されたセパレータとを備えている。電極は、通常、固体高分子電解質膜に接する触媒層と、該触媒層の外側に配置されるガス拡散層とから構成される。ガス拡散層は、空気または燃料を電極内に拡散させる役割と、電極内で発生する水を排水する役割とを果たす。
固体高分子形燃料電池は、一般的に、2つのセパレータの間に膜電極接合体を配置してセルを形成し、複数のセルをスタックすることにより製造される。
固体高分子形燃料電池は、上記のように作動温度が低い(50〜120℃)ことが特徴であるが、一方では、そのために排熱が補機動力などに有効利用しがたい難点がある。これを補う意味でも固体高分子形燃料電池には、水素及び酸素の利用率の高い性能、すなわち、高いエネルギー効率及び高い出力密度が要求されている。
固体高分子形燃料電池が上記要求を満たすためには、固体高分子形燃料電池を構成する要素のうち、特に膜電極接合体が重要である。
従来、電極の触媒層は、電極反応を促進する触媒粉末と、導電性を高め、かつ水蒸気の凝縮による多孔体の閉塞(フラッディング)を防止するためのイオン交換樹脂とを、エタノールなどのアルコール類の溶媒に溶解又は分散させた粘性混合物を用いて作製されている。
膜電極接合体の製造方法としては、たとえば、下記(1)〜(3)の方法等がある。
(1)前記粘性混合物を固体高分子電解質膜の表面に直接塗布して触媒層を形成するか、又は別のシート状基材に塗布して得られる触媒層を固体高分子電解質膜の表面に転写又は接合することによって触媒層と固体高分子電解質膜と触媒層との積層体を形成し、その両側に、ガス拡散層として、カーボンペーパー、カーボンクロス等の多孔性の導電性材料を配置する方法。
(2)前記ガス拡散層の上に前記粘性混合物を直接塗布して触媒層を形成することによって触媒層とガス拡散層との積層体を形成し、該積層体を、固体高分子電解質膜の両側に、それぞれ、前記触媒層と固体高分子電解質膜とが隣接するように配置する方法。
(3)基板上に前記粘性混合物を塗布して触媒層を形成し、該触媒層上に直接、カーボンペーパー等をホットプレスにより積層して電極を形成し、該電極を固体高分子電解質膜の両面にホットプレス等により接合する方法(たとえば特許文献1参照。)。
特開2001−283864号公報
しかしながら、上記従来の方法で得られる膜電極接合体は、電極のガス拡散性、導電性、撥水性、耐久性等の特性が、必ずしも満足できるものではなかった。たとえば上記(1)の方法で得られる膜電極接合体は、ガス拡散層と触媒層との密着性が不充分である等の問題がある。また、上記(2)の方法で得られる膜電極接合体は、触媒層を形成する際にガス拡散層の孔が塞がれ、ガス拡散性が悪化する等の問題がある。また、上記(3)の方法で得られる膜電極接合体は、ホットプレス時の圧力により触媒層およびガス拡散層の変形が生じ、ガス拡散性が悪化する等の問題がある。さらに、これらの方法では、ガス拡散層に用いられる材料が高価なものであり、製造コスト的にも問題があった。
そして、従来、このような膜電極接合体を使用した固体高分子形燃料電池は、充分に満足できる特性を有しておらず、特に、広範囲な電流密度で高い出力電圧を得ることは難しい。
本発明は、広範な電流密度範囲内において高い出力電圧が得られる固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法および固体高分子形燃料電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記の課題を解決しうるものであり、以下の要旨を有するものである。
[1]触媒とイオン交換樹脂とを含む触媒層を有するアノードおよびカソードと、前記アノードの触媒層と前記カソードの触媒層との間に配置されるプロトン伝導性高分子化合物を含む電解質膜とを備える固体高分子形燃料電池を構成するための固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、
前記アノードおよび前記カソードの少なくとも一方を、
基材上に、触媒とイオン交換樹脂とを含む第1の塗工液を塗工して触媒層を形成する触媒層形成工程と、
前記触媒層の上に、カーボンファイバーとイオン交換樹脂とを含む第2の塗工液を塗工して、当該固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の最外層となるガス拡散層を形成するガス拡散層形成工程と、
前記基材を触媒層から剥離する剥離工程とを経て作製することを特徴とする固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
[2]前記第2の塗工液が、前記カーボンファイバーと前記イオン交換樹脂とを、カーボンファイバー:イオン交換樹脂=1:0.03〜1:1.0の質量比で含む[1]に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
[3]前記ガス拡散層を、厚さが30〜400μmとなるように形成する[1]又は[2]に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
[4]前記第2の塗工液が、さらに、前記カーボンファイバーの質量の1〜30%のポリテトラフルオロエチレンを含む[1]〜[3]のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
[5]前記カーボンファイバーは、繊維径が0.1〜50μmである[1]〜[4]のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
[6]前記アノードおよび前記カソードの両方を、前記触媒層形成工程と、ガス拡散層形成工程と、剥離工程とを経て作製し、
前記アノードの触媒層と前記カソードの触媒層との間に前記電解質膜を配置し、接合する[1]〜[5]のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
[7]触媒とイオン交換樹脂とを含む触媒層を有するアノードおよびカソードと、前記アノードの触媒層と前記カソードの触媒層との間に配置されるプロトン伝導性高分子化合物を含む電解質膜とを備える膜電極接合体を、表面にガスの流路が形成された2枚のセパレータの間に、最外層の表面がそれぞれ前記セパレータに隣接するように配置する固体高分子形燃料電池の製造方法であって、
前記膜電極接合体を、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法により作製し、前記ガス拡散層形成工程で形成したガス拡散層が前記セパレータと隣接するように配置することを特徴とする固体高分子形燃料電池の製造方法。
本発明によれば、広範な電流密度範囲内において高い出力電圧が得られる固体高分子形燃料電池用膜電極接合体および固体高分子形燃料電池を製造できる。
固体高分子形燃料電池における膜電極接合体の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1…膜電極接合体、10…アノード、12…触媒層、14…ガス拡散層、20…カソード、22…触媒層、24…ガス拡散層、30…電解質膜、40…セパレータ。
≪固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法≫
本発明の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法(以下、本発明の接合体製造方法ということがある。)により製造される固体高分子形燃料電池用膜電極接合体(以下、膜電極接合体ということがある。)は、触媒とイオン交換樹脂とを含む触媒層を有するアノードおよびカソードと、前記アノードの触媒層と前記カソードの触媒層との間に配置されるプロトン伝導性高分子化合物を含む電解質膜とを備えるものである。
この膜電極接合体は、表面にガスの流路が形成された2枚のセパレータの間に配置されて固体高分子形燃料電池を構成する。このとき、膜電極接合体は、当該膜電極接合体の最外層の表面(アノードおよびカソードの、前記電解質膜と隣接しない面)がそれぞれ、前記セパレータに隣接するように配置される。
本発明においては、前記アノードおよび前記カソードの少なくとも一方を、基材上に、触媒とイオン交換樹脂とを含む第1の塗工液を塗工して触媒層を形成する触媒層形成工程と、前記触媒層の上に、カーボンファイバーとイオン交換樹脂とを含む第2の塗工液を塗工して、当該固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の最外層となるガス拡散層を形成するガス拡散層形成工程と、前記基材を触媒層から剥離する剥離工程とを経て作製する。
つまり、本発明の接合体製造方法により製造される膜電極接合体は、アノード側およびカソード側の少なくとも一方の最外層が、前記ガス拡散層形成工程により形成されるガス拡散層(以下、カーボンファイバー層という。)である。
<第一実施形態>
図1に、本実施形態で製造される膜電極接合体1を用いた固体高分子形燃料電池の概略断面図を示す。
膜電極接合体1は、アノード10と、カソード20と、それらの間に配置された固体高分子電解質膜30とから構成される。アノード10は、触媒層12とカーボンファイバー層14とから構成され、触媒層12が固体高分子電解質膜30と隣接している。カソード20は、触媒層22とカーボンファイバー層24とから構成され、触媒層22が固体高分子電解質膜30と隣接している。
この膜電極接合体1は、表面にガスの流路が形成された2枚のセパレータ40の間に配置されて固体高分子形燃料電池を構成する。このとき、膜電極接合体1の最外層であるアノード10のカーボンファイバー層14と、カソード20のカーボンファイバー層24とが、それぞれ、セパレータ40と隣接する。
本実施形態では、アノード10およびカソード20の両方を、触媒層形成工程と、ガス拡散層形成工程と、剥離工程とを経て作製し、アノード10の触媒層12とカソード20の触媒層22との間に電解質膜30を配置し、接合することにより膜電極接合体1を作製する。
本実施形態における膜電極接合体1の製造方法として、具体的には、下記工程(1−1)〜(1−3)を含む方法が挙げられる。
工程(1−1):アノード10を、基材上に、触媒とイオン交換樹脂とを含む第1の塗工液を塗工して触媒層12を形成する触媒層形成工程と、触媒層12の上に、カーボンファイバーとイオン交換樹脂とを含む第2の塗工液を塗工してカーボンファイバー層14を形成するガス拡散層形成工程と、前記基材を触媒層12から剥離する剥離工程とを経て作製する工程。
工程(1−2):カソード20を、基材上に、触媒とイオン交換樹脂とを含む第1の塗工液を塗工して触媒層22を形成する触媒層形成工程と、触媒層22の上に、カーボンファイバーとイオン交換樹脂とを含む第2の塗工液を塗工してカーボンファイバー層24を形成するガス拡散層形成工程と、前記基材を触媒層22から剥離する剥離工程とを経て作製する工程。
工程(1−3):アノード10の触媒層12とカソード20の触媒層22との間に電解質膜30を配置し、接合する工程。
[工程(1−1)、工程(1−2)]
工程(1−1)および工程(1−2)における触媒層形成工程、ガス拡散層形成工程、剥離工程は、それぞれ、以下の手順で行うことができる。
(触媒層形成工程)
まず、基材上に、触媒およびイオン交換樹脂を含む第1の塗工液を基材上に塗工し、乾燥して触媒層を形成する。
触媒としては、電極反応を促進する物質であればよく、従来公知の電極触媒を使用できる。
触媒としては、特に、白金族金属又は白金族金属を含む合金等の金属の微粒子からなる金属触媒、又は該金属触媒がカーボン担体に担持された担持触媒が好ましい。
白金族金属としては、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム等が挙げられる。
白金族金属を含む合金としては、白金を除く白金族の金属(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム)、金、銀、クロム、鉄、チタン、マンガン、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、アルミニウム、ケイ素、亜鉛、およびスズからなる群から選ばれる1種以上の金属と白金との合金が好ましい。該白金合金には、白金と合金化される金属と、白金との金属間化合物が含まれていてもよい。
アノード用の白金合金としては、一酸化炭素を含むガスが供給された場合であっても電極触媒の活性が安定する点から、白金とルテニウムとを含む合金が好ましい。
カーボン担体としては、活性炭、カーボンブラック等が挙げられる。
カーボン担体の比表面積は、200m/g以上が好ましい。カーボン担体の比表面積は、BET比表面積装置を用い、カーボン表面への窒素吸着量を測定することにより求められる。
担持触媒における金属触媒の担持量は、担持触媒の全質量の10〜70質量%であることが好ましい。
触媒層に含まれる金属触媒量は、電極反応を効率よく行うための最適な厚みの点から、0.01〜0.5mg/cmが好ましく、0.05〜0.35mg/cmがより好ましい。
イオン交換樹脂としては、導電性及びガスの透過性の点から、イオン交換容量が0.5〜2.0ミリ当量/グラム乾燥樹脂であることが好ましく、特に0.8〜1.5ミリ当量/グラム乾燥樹脂であることが好ましい。
イオン交換樹脂としては、含フッ素イオン交換樹脂、非含フッ素イオン交換樹脂等が挙げられ、燃料電池用途としての耐久性に優れる点から含フッ素イオン交換樹脂が好ましい。
含フッ素イオン交換樹脂としては、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体(エーテル性酸素原子を含んでもよい。)が好ましく、特に、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位と、スルホン酸基を有するパーフルオロビニルエーテルに基づく重合単位とを含む共重合体が好ましい。このような共重合体は、通常、テトラフルオロエチレンと、スルホン酸基の前駆体基(−SOF等)を有するパーフルオロビニルエーテルとを共重合した後、加水分解を行い、前記前駆体基を酸型化して得られる。
上記スルホン酸基の前駆体基を有するパーフルオロビニルエーテルとしては、下記化合物(1)が好ましい。なお、本明細書においては、式(1)で表される化合物を化合物(1)と記し、他の式で表される化合物も同様に記す。
Figure 0005208773
[式中、mは0〜3の整数であり、nは1〜12の整数であり、pは0又は1であり、XはF又はCF3である。]
化合物(1)としては、下記化合物(1−1)〜(1−3)が好ましい。
Figure 0005208773
[式中、q、r、sはそれぞれ独立に1〜8の整数であり、tは1〜3の整数である。]
第1の塗工液は、電極の導電性と撥水性の点から、担持触媒とイオン交換樹脂とを、触媒カーボン:イオン交換樹脂=1.0:0.1〜1.0:1.6の質量比となる割合で含むことが好ましく、特に触媒カーボン:イオン交換樹脂=1.0:0.3〜1.0:1.2の質量比となる割合で含むことが好ましい。
なお、ここでいう触媒カーボンは、担持触媒におけるカーボン担体の質量である。
担持触媒とイオン交換樹脂とを上記割合で含むことにより、次のガス拡散層形成工程で、当該第1の塗工液を用いて形成した触媒層上に第2の塗工液を塗工した際に、該第2の塗工液中のイオン交換樹脂が触媒層中に浸透し、基材側へと移動して、触媒層中のイオン交換樹脂の濃度が基材側ほど高い構造となる。かかる構造となることにより、電解質膜に接合するとき、触媒層と膜とが密着しやすくなり、膜電極接合体の発電性能が向上する。
第1の塗工液は、触媒およびイオン交換樹脂を溶剤と混合することにより調製できる。溶剤としては、触媒を分散し、イオン交換樹脂を分散または溶解するものであればよい。たとえばイオン交換樹脂が含フッ素イオン交換樹脂の場合、アルコール類または含フッ素溶媒が好ましい。
アルコール類としては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール等が挙げられる。イオン交換樹脂の溶解性を上げるために、アルコール類と水との混合溶媒を用いてもよい。
含フッ素溶媒としては、2H−パーフルオロプロパン、1H,4H−パーフルオロブタン、2H,3H−パーフルオロペンタン、3H,4H−パーフルオロ(2−メチルペンタン)、2H,5H−パーフルオロヘキサン、3H−パーフルオロ(2−メチルペンタン)、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン等のヒドロフルオロカーボン;
パーフルオロ(1,2−ジメチルシクロブタン)、パーフルオロオクタン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロヘキサン、等のフルオロカーボン;
1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン、1,1,1−トリフルオロ−2,2−ジクロロエタン、3,3−ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン等のヒドロクロロフルオロカーボン;
1H,4H,4H−パーフルオロ(3−オキサペンタン)、3−メトキシ−1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロブチルメチルエーテル、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロブチルエチルエーテル等のフルオロエーテル;
2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロブタノール等の含フッ素アルコール、などが挙げられる。
第1の塗工液の固形分濃度は、4〜15質量%が好ましく、8〜12質量%がより好ましい。固形分濃度を4〜15質量%とすることにより、塗工液が適度な粘度となり、均一に塗工でき、かつ形成される塗膜にひび割れを生じることがない。
第1の塗工液を塗工する基材としては、樹脂フィルムが挙げられる。樹脂フィルムの材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド等の非フッ素系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素樹脂等が挙げられる。また、これらの樹脂フィルムの表面に、離型剤による表面処理が施されたものを用いてもよい。
第1の塗工液の塗工法としては、特に限定されず、従来公知の方法、たとえばバッチ式塗工法、連続式塗工法等を利用できる。
バッチ式塗工法としては、バーコータ法、スピンコータ法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
連続式塗工法としては、後計量法または前計量法が挙げられる。
後計量法は、過剰の塗工液を塗工し、後から所定の厚さとなるように塗工液を除去する方法であり、エアドクタコータ法、ブレードコータ法、ロッドコータ法、ナイフコータ法、スクイズコータ法、含浸コータ法、コンマコータ法等が挙げられる。前計量法は、所定の厚さを得るのに必要な量の塗工液を塗工する方法であり、ダイコータ法、リバースロールコータ法、トランスファロールコータ法、グラビアコータ法、キスロールコータ法、キャストコータ法、スプレイコータ法、カーテンコータ法、カレンダコータ法、押出コータ法等が挙げられる。
塗工法としては、均一な厚さの触媒層を形成できる点から、スクリーン印刷法またはダイコータ法が好ましく、生産効率の点から、ダイコータ法がより好ましい。
塗膜の乾燥温度は、70〜170℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。
第1の塗工液の塗工は、1回でもよく、複数回行ってもよい。塗工を複数回行う場合、各塗工に用いる第1の塗工液の組成を、それぞれ異なる組成としてもよい。
触媒層の厚さは、触媒層中のガス拡散を容易にし、固体高分子形燃料電池の特性を向上させる点から、20μm以下が好ましく、1〜15μmがより好ましい。また、触媒層12の厚さは、均一であることが好ましい。触媒層の厚さを薄くすると単位面積あたりに存在する触媒量が少なくなって反応活性が低くなるおそれがあるが、その場合は電極触媒として金属触媒が高担持率で担持された担持触媒を用いれば、薄くても触媒量が不足することなく電極の反応活性を高く維持できる。
(ガス拡散層形成工程)
本工程では、前記触媒層の上に、カーボンファイバーとイオン交換樹脂とを含む第2の塗工液を塗工し、乾燥してガス拡散層を形成する。以下、ガス拡散層形成工程により形成されるガス拡散層を「カーボンファイバー層」という。
カーボンファイバーとしては、ガス拡散層内で充分なガスの拡散性を得る点で、繊維径が0.1〜50μmのカーボンファイバーが好ましく、0.1〜30μmがより好ましい。該カーボンファイバーとしては、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブ(シングルウォール、ダブルウォール、マルチウォール、カップ積層型など)、チョップドファイバー、ミルドファイバー等が挙げられる。これらの中でも、気相成長炭素繊維、チョップドファイバー、ミルドファイバーが好ましい。
カーボンファイバーの繊維長は、カーボンファイバーの塗工液の分散性の点で、5〜10000μmが好ましく、10〜6000μmがより好ましい。
第2の塗工液におけるイオン交換樹脂としては、前記第1の塗工液におけるイオン交換樹脂として挙げたものと同じものが挙げられる。特に、カーボンファイバーをよく分散させやすい、触媒層との密着性が高まる点等という観点から、含フッ素イオン交換樹脂が好ましい。
第2の塗工液は、カーボンファイバーおよびイオン交換樹脂を、カーボンファイバー:イオン交換樹脂=1:0.03〜1:1.0の質量比で含むことが好ましく、1:0.05〜1:0.8がより好ましく、1:0.1〜1:0.5がさらに好ましい。カーボンファイバー:イオン交換樹脂=1:0.03よりもイオン交換樹脂の割合が少ないと、カーボンファイバーの分散性が悪くなり、カーボンファイバー層を形成する際に、カーボンファイバー層と触媒層との密着性が低下して剥離しやすくなり、取扱いにくくなる。また、カーボンファイバー:イオン交換樹脂=1:1.0よりもイオン交換樹脂の割合が多いと、カーボンファイバー層の空隙率が小さくなり、ガス拡散性、排水性が低下する。
第2の塗工液は、さらに、含フッ素イオン交換樹脂以外のフッ素樹脂を含むことが好ましい。これにより、カーボンファイバー層中の撥水性が更に向上する。撥水性が向上すると、触媒層中で発生する水などがカーボンファイバー層中の孔を塞いでガスの拡散が抑制されることを回避できる。
含フッ素イオン交換樹脂以外のフッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体等の1 種以上からなるフッ素樹脂、等が挙げられ、特にポリテトラフルオロエチレンが好ましい。
第2の塗工液中、含フッ素イオン交換樹脂以外のフッ素樹脂の配合量は、前記カーボンファイバーの質量の1〜30%が好ましく、5〜20%がより好ましい。
本発明において、第2の塗工液は、特に、前記カーボンファイバーの質量の1〜30%のポリテトラフルオロエチレンを含むことが好ましく、前記カーボンファイバーの質量の5〜20%のポリテトラフルオロエチレンを含むことがより好ましい。
第2の塗工液は、前記第1の塗工液と同様にして調製でき、使用する溶剤、固形分濃度等も同様であってよい。
第2の塗工液を触媒層上に塗工する塗工法は、前記第1の塗工液の塗工法と同様の方法が利用できる。
第2の塗工液の塗工は、1回でもよく、複数回行ってもよい。塗工を複数回行う場合、各塗工に用いる第2の塗工液の組成を、それぞれ異なる組成とし、当該カーボンファイバー層、厚さ方向および/または面方向に組成が異なる層としてもよい。
たとえば、1層のカーボンファイバー層を形成した後、該カーボンファイバー層上に、組成を変えた第2の塗工液を塗工してカーボンファイバー層を形成することにより、厚さ方向に組成が異なる2層構造のカーボンファイバー層とすることができる。
たとえば、触媒層上に直接形成するカーボンファイバー層(第1層)に、比較的小さい繊維径のカーボンファイバーを用い、それよりも外側(触媒層とは反対側)に形成するカーボンファイバー層(第2層)に、比較的大きい繊維径のカーボンファイバーを用いた2層構造とすると、燃料電池運転時に触媒層で生成した水(水蒸気)が、毛細管現象によって、触媒層から第1層へ、第1層から第2層へと速やかに移動し、燃料電池運転時のフラッディングの問題を解消できるという効果が期待できる。
カーボンファイバー層は、3層以上としてもよい。
カーボンファイバー層の厚さは、膜電極接合体としてセルに組み込んだときのトータルの厚さ(当該カーボンファイバー層の、触媒層に隣接する面から、セパレータに隣接する面までの距離)として、30〜400μmであることが好ましく、50〜300μmがより好ましい。30μm以上であると、ガス拡散性、排水性が向上し、400μm以下であると、膜電極接合体全体が、構造設計しやすい厚さとなる。カーボンファイバー層を塗工し、乾燥した直後のものをプレスするなどして、カーボンファイバー層の厚さを適宜調整してもよい。
カーボンファイバーを分散液として塗工することにより形成したカーボンファイバー層中では、複数のカーボンファイバーが互いに絡み合い、空孔が形成される。この空孔は、ガスチャンネルとして機能するため、当該カーボンファイバー層は、優れたガス透過性を有する。
固体高分子形燃料電池の発電時、カソード側の触媒層内では水(水蒸気)が生成する。その水は触媒層と隣接して配置されるガス拡散層を通り、セパレータを介して系外に排出される。
本発明においては、前記カーボンファイバー層を、セパレータに隣接するガス拡散層として用いることにより、固体高分子形燃料電池の発電性能を向上させることができる。
(剥離工程)
次に、前記基材を剥離する。これにより、触媒層とカーボンファイバー層との積層体が得られる。基材の剥離には、一般的な剥離方法が利用できる。
[工程(1−3)]
本工程では、電解質膜30を、上記工程(1−1)で作製したアノード10の触媒層12と、工程(1−2)で作製したカソード20の触媒層22との間に配置し、接合する。
電解質膜30は、プロトン伝導性高分子化合物を含むものであり、該プロトン伝導性高分子化合物としては、前記イオン交換樹脂と同様のものが挙げられる。
電解質膜30としては、市販のイオン交換膜を用いてもよく、製造してもよい。電解質膜の製造は、たとえば前記触媒層形成工程において前記第1の塗工液の代わりに、プロトン伝導性高分子化合物を含む塗工液を用いる以外は前記触媒層形成工程と同様にして基材上に電解質膜を形成し、該電解質膜から基材を剥離することにより形成できる。
電解質膜30の厚さは、50μm以下が好ましく、3〜40μmがより好ましく、5〜30μmが特に好ましい。電解質膜30の厚さを50μm以下とすることにより、電解質膜30が乾燥した状態になりにくく、固体高分子形燃料電池の特性の低下が抑えられる。電解質膜30の厚さを3μm以上とすることにより、短絡が起きることがない。
アノード10の触媒層12とカソード20の触媒層22と電解質膜30との接合は、ホットプレス、熱ロールプレス、超音波融着等により行うことができ、面内の均一性の点から、ホットプレスが好ましい。
ホットプレスのプレス温度は、100〜200℃が好ましく、120〜150℃がより好ましい。プレス圧力は、0.3〜4MPaが好ましく、1〜3MPaがより好ましい。
本発明におけるカーボンファイバー層では、その塗工時にイオン交換樹脂が基材側に溶媒とともに移動しやすいため、基材側にイオン交換樹脂が多く存在する構造になっている。そのため、ホットプレスを行う時、接合面側にイオン交換樹脂が多く存在し、密着しやすいので、カーボンファイバー層が変形しにくい低いプレス圧力で接合でき、良好なガス拡散性が発揮される。
上述のようにして得られる膜電極接合体1は、そのまま、固体高分子形燃料電池の製造に用いられる。
<第二実施形態>
本実施形態では、カソード20のみを、第一実施形態と同様にして作製し、該カソード20の触媒層22と電解質膜30とを接合する。
本実施形態により得られる膜電極接合体1におけるアノード10は、電解質膜30に隣接する触媒層12を有し、該触媒層の、電解質膜30と隣接しない面には、カーボンファイバー層14の代わりに、通常のガス拡散層が隣接する。
つまり、本実施形態において作成される膜電極接合体は、カソード20側の最外層がカーボンファイバー層であり、アノード側の最外層が通常のガス拡散層である。
本実施形態において、電解質膜30の表面に、アノード10を形成する方法としては、たとえば、電解質膜30の表面に直接触媒層12を形成し、該触媒層12の、電解質膜30と隣接しない面に通常のガス拡散層を設置する方法、通常のガス拡散層上に、前記触媒層形成工程で用いる第1の塗工液と同様の塗工液を塗工して触媒層12を形成し、該触媒層12と電解質膜30とを接合する方法等が挙げられる。
電解質膜30の表面に直接触媒層12を形成する方法としては、シート状の基材上に、前記触媒層形成工程と同様にして触媒層12を形成し、該触媒層12を電解質膜30の表面に転写する方法、電解質膜30の表面に直接、前記触媒層形成工程で用いる第1の塗工液と同様の塗工液を塗工して触媒層12を形成する方法等が挙げられる。
触媒層12の、電解質膜30と隣接しない面に通常のガス拡散層を設置する方法としては、たとえば、触媒層12の、電解質膜30と隣接しない側の表面に、通常のガス拡散層を配置し、ホットプレス、熱ロールプレス、超音波融着等により固定する方法等が挙げられる。通常のガス拡散層としては、市販のカーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト等の多孔性の導電性材料が挙げられる。
なお、通常のガス拡散層として用いられる市販の導電性材料の表面には樹脂分がないため、当該導電性材料と触媒層とを重ねてホットプレス等を行ったとき、仮止め程度に固定することは可能だが、密着性は充分ではない。そのため、当該導電性材料の表面にイオン交換樹脂の希釈溶液をスプレーしたものをガス拡散層として用いることもある。一方、本発明において形成されるカーボンファイバー層は、触媒層との密着性に優れており、その形成方法も簡便である。本発明では、アノード10のガス拡散層とカソード20のガス拡散層の少なくとも一方がカーボンファイバー層であればよいが、両方がカーボンファイバー層であることがより好ましい。
<第三実施形態>
本実施形態では、アノード10のみを、第一実施形態と同様にして作製し、該アノード10の触媒層12と電解質膜30とを接合する。
本実施形態は、アノード10の形成方法とカソード20の形成方法とが逆である以外は前記第二実施形態と同様にして実施できる。
なお、第二の実施形態および第三の実施形態においては、膜電極接合体の、カーボンファイバー層が存在しない側の最外層(第二の実施形態におけるアノード10側の最外層、第三の実施形態におけるカソード20側の最外層)に通常のガス拡散層を設置したが、本発明はこれに限定されず、たとえば第二の実施形態におけるアノード10を触媒層12のみからなるものとしてもよく、第三の実施形態におけるカソード20を触媒層22のみからなるものとしてもよい。この場合、膜電極接合体の、カーボンファイバー層が存在しない側の最外層は触媒層となる。
これらの実施形態においては、カソード30側の最外層およびアノード10側の最外層のいずれか一方にはカーボンファイバー層が存在しているため、通常のガス拡散層を、カーボンファイバー層が存在していない側の最外層に配置することは必ずしも必要ではないが、ガス拡散層は、セパレータと触媒層との間のガスの拡散を促進する機能、集電体としての機能等を有するものであるため、カーボンファイバー層が存在しない側の最外層にも通常のガス拡散層を設置することが好ましい。
上記本発明の接合体製造方法により作製される膜電極接合体は、表面にガスの流路が形成された2枚のセパレータの間に、最外層の表面がそれぞれ前記セパレータに隣接するように配置して固体高分子形燃料電池を構成するためのものである。
本発明の接合体製造方法により作製される膜電極接合体は、アノード側の最外層およびカソード側の最外層のうちの少なくとも一方がカーボンファイバー層であるため、上述のように2枚のセパレータの間に配置された際に、該カーボンファイバー層の、前記触媒層と隣接しない側の面が、前記セパレータに隣接することとなる。
≪固体高分子形燃料電池の製造方法≫
本発明の固体高分子形燃料電池の製造方法(以下、本発明の燃料電池製造方法ということがある。)においては、触媒とイオン交換樹脂とを含む触媒層を有するアノードおよびカソードと、前記アノードの触媒層と前記カソードの触媒層との間に配置されるプロトン伝導性高分子化合物を含む電解質膜とを備える膜電極接合体を、表面にガスの流路が形成された2枚のセパレータの間に、最外層の表面がそれぞれ前記セパレータに隣接するように配置する。
本発明においては、前記膜電極接合体として、前記本発明の接合体製造方法により作製される膜電極接合体を用いる。該膜電極接合体は、上述したように、少なくとも一方の最外層がカーボンファイバー層であるため、本発明の燃料電池製造方法により得られる固体高分子形燃料電池においては、前記カーボンファイバー層とセパレータとが隣接する。
セパレータとしては、金属製セパレータ、カーボン製セパレータ、黒鉛と樹脂を混合した材料からなるセパレータ等、各種導電性材料からなるセパレータが挙げられる。
このようにして得られる固体高分子形燃料電池においては、セパレータのガスの流路を介し、カソードに酸素を含むガス、アノードに水素を含むガスがそれぞれ供給されることにより、発電が行われる。また、本発明により得られる固体高分子形燃料電池は、アノードにメタノールを供給して発電を行うメタノール燃料電池にも適用できる。
以下、本発明を具体的に実施例(例1〜10、13、14)及び比較例(例11、12)を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されない。
まず、下記の手順で、各実施例及び各比較例で使用する触媒層(a)積層体、電極(c1)〜(c10)を作製した。
[1.触媒層(a)積層体の作製]
白金・コバルト合金(白金:コバルト=46:5(質量比))が触媒全質量の51%含まれるようにカーボン担体(比表面積800m/g)に担持された触媒(田中貴金属社製)10.0gを、蒸留水76.0gに添加し、撹拌した。これに、エタノール74.0gを添加し、撹拌した。これに、CF=CFとCF=CFOCFCF(CF)O(CFSOFとを共重合させ、加水分解により−SOFを−SOHに変換した共重合体(イオン交換容量1.1ミリ当量/g乾燥樹脂)(以下、共重合体(A)という、)をエタノール:水=6:4の混合溶媒に分散させた固形分濃度28質量%の分散液(以下、共重合体(A)の分散液という。)14.0gを添加し、さらにホモジナイザーを使用して触媒および共重合体(A)を混合、分散させ、これを、触媒層形成用の塗工液(a−1)とした。
次に、上記塗工液(a−1)を、ポリプロピレン製の基材フィルムの上に、ダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させて触媒層(a)を形成した。これにより、基材フィルム上に触媒層(a)が積層された積層体(触媒層(a)積層体)を得た。
触媒層(a)形成前の基材フィルムのみの質量と、触媒層(a)形成後の基材フィルムの質量とを測定することにより、触媒層(a)に含まれる単位面積あたりの白金の量を算出したところ、0.2mg/cmであった。
[2.カーボンファイバー層形成用の塗工液(b1,b2,b3)の調製]
カーボンファイバー20.0gに、エタノール40.9g、蒸留水41.9gを添加し、ホモジナイザーを使用して混合、分散した。これに、前記共重合体(A)の分散液7.1gを添加し、撹拌し、これをカーボンファイバー層形成用の塗工液とした。カーボンファイバーとしてミルドファイバー(商品名:MLD−1000、東レ社製、繊維径約7μm、繊維長150μm)を用いた場合を塗工液(b1)、チョップドファイバー(商品名:K223QG、三菱化学産資社製、繊維径約11μm、繊維長6mm)を用いた場合を塗工液(b2)、カーボンファイバー(商品名:ベスファイトMC、東邦テナックス社製、繊維径約7.5μm)を用いた場合を塗工液(b3)とする。
[3.カーボンファイバー層形成用の塗工液(b4)の調製]
チョップドファイバー(商品名:K223QG、三菱化学産資社製、繊維径約11μm、繊維長6mm)20.0g、エタノール65.1g、蒸留水3.4gを添加し、ホモジナイザーを使用して混合、分散した。これに、前記共重合体(A)の分散液71.4gを添加し、撹拌し、これをカーボンファイバー層形成用の塗工液(b4)とした。
[4.カーボンファイバー層形成用の塗工液(b5)の調製]
気相成長炭素繊維(商品名:VGGCF−H、昭和電工社製、繊維径約0.15μm、繊維長10−20μm)20.0gに、エタノール59.2g、蒸留水60.3gを添加し、ホモジナイザーを使用して混合、分散した。これに、前記共重合体(A)の分散液7.1gを添加し、撹拌し、これをカーボンファイバー層形成用の塗工液(b5)とした。
[5.カーボンファイバー層形成用の塗工液(b6)の調製]
チョップドファイバー(商品名:K223QG、三菱化学産資社製、繊維径約11μm、繊維長6mm)20.0g、気相成長炭素繊維(商品名:VGGCF−H、昭和電工社製、繊維径約0.15μm、繊維長10−20μm)2.0gに、エタノール54.7g、蒸留水7.4g、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン社製)29.0gを添加し、ホモジナイザーを使用して混合、分散した。これに、前記共重合体(A)の分散液7.9gを添加し、撹拌し、これをカーボンファイバー層形成用の塗工液(b6)とした。
[6.カーボンファイバー層形成用の塗工液(b7)の調製]
チョップドファイバー(商品名:K223QG、三菱化学産資社製、繊維径約11μm、繊維長6mm)20.0g、気相成長炭素繊維(商品名:VGGCF−H、昭和電工社製、繊維径約0.15μm、繊維長10−20μm)2.0g、ポリテトラフルオロエチレン微粉末(商品名:SSTD−2、Shamrock社製、平均粒径約5〜8μm)1.1gに、エタノール57.3g、蒸留水7.9g、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン社製)30.4gを添加し、ホモジナイザーを使用して混合、分散した。これに、前記共重合体(A)の分散液9.3gを添加し、撹拌し、これをカーボンファイバー層形成用の塗工液(b7)とした。
[7.電極(c1)の作製]
前記1.で作製した触媒層(a)積層体の触媒層(a)上に、塗工液(b1)を、乾燥膜厚が約200μmとなるようにダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させてカーボンファイバー層(b1)を形成した。これにより、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b1)からなる電極(c1)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c1)を得た。
[8.電極(c2−1)の作製]
前記1.で作製した触媒層(a)積層体の触媒層(a)上に、塗工液(b2)を、乾燥膜厚が約200μmとなるようにダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させてカーボンファイバー層(b2−1)を形成した。これにより、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b2−1)からなる電極(c2−1)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c2−1)を得た。
[9.電極(c2−2)の作製]
前記1.で作製した触媒層(a)積層体の触媒層(a)上に、塗工液(b2)を、乾燥膜厚が約500μmとなるようにダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させてカーボンファイバー層(b2−2)を形成した。これにより、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b2−2)からなる電極(c2−2)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c2−2)を得た。
[10.電極(c2−3)の作製]
前記1.で作製した触媒層(a)積層体の触媒層(a)上に、塗工液(b4)を、乾燥膜厚が約200μmとなるようにダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させてカーボンファイバー層(b2−3)を形成した。これにより、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b2−3)からなる電極(c2−3)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c2−3)を得た。
[11.電極(c3)の作製]
塗工液(b1)の代わりに塗工液(b3)を用いて乾燥膜厚が約200μmのカーボンファイバー層(b3)を形成した以外は、前記7.と同様にして、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b3)からなる電極(c3)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c3)を得た。
[12.電極(c4)の作製]
前記1.で作製した触媒層(a)積層体の触媒層(a)上に、塗工液(b5)を、乾燥後の気相成長炭素繊維を含む層の厚さが10ミクロンになるように塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させた。その上に、塗工液(b1)を基材フィルム上に乾燥膜厚が約200μmとなるようにダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させてカーボンファイバー層(b4)を形成した。これにより、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b4)からなる電極(c4)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c4)を得た。
[13.電極(c5)の作製]
前記1.で作製した触媒層(a)積層体の触媒層(a)上に、塗工液(b5)を、乾燥後の気相成長炭素繊維を含む層の厚さが10ミクロンになるように塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させた。その上に、塗工液(b2)を基材フィルム上に乾燥膜厚が約200μmとなるようにダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させてカーボンファイバー層(b5)を形成した。これにより、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b5)からなる電極(c5)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c5)を得た。
[14.電極(c6)の作製]
前記1.で作製した触媒層(a)積層体の触媒層(a)上に、塗工液(b5)を、乾燥後の気相成長炭素繊維を含む層の厚さが10ミクロンになるように塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させ、その上に、塗工液(b7)を基材フィルム上に乾燥膜厚が約200μmとなるようにダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させてカーボンファイバー層(b6)を形成した。これにより、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b6)からなる電極(c6)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c6)を得た。
[15.電極(c7)の作製]
塗工液(b1)の代わりに塗工液(b6)を用いて乾燥膜厚が約200μmのカーボンファイバー層(b7)を形成した以外は、前記7.と同様にして、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b7)からなる電極(c7)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c7)を得た。
[16.電極(c8)の作製]
塗工液(b1)の代わりに塗工液(b7)を用いて乾燥膜厚が約200μmのカーボンファイバー層(b8)を形成した以外は、前記7.と同様にして、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b8)からなる電極(c8)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c8)を得た。
[17.電極(c9)の作製]
前記1.で作製した触媒層(a)積層体の触媒層(a)上に、塗工液(b5)を乾燥後の気相成長炭素繊維を含む層の厚さが10ミクロンになるように塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させ、その上に、塗工液(b6)を基材フィルム上に乾燥膜厚が約200μmとなるようにダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させてカーボンファイバー層(b9)を形成した。これにより、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b9)からなる電極(c9)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c9)を得た。
[18.電極(c10)の作製]
前記1.で作製した触媒層(a)積層体の触媒層(a)上に、塗工液(b5)を乾燥後の気相成長炭素繊維を含む層の厚さが10ミクロンになるように塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させ、その上に、塗工液(b7)を基材フィルム上に乾燥膜厚が約200μmとなるようにダイコータで塗工した後、80℃の乾燥器内で30分間乾燥させてカーボンファイバー層(b10)を形成した。これにより、基材フィルム上に、触媒層(a)及びカーボンファイバー層(b10)からなる電極(c10)が積層された積層体を得た。該積層体から基材フィルムを剥離して電極(c10)を得た。
<例1>
電解質膜として、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる厚さ30μmのイオン交換膜(商品名:フレミオン、旭硝子社製、イオン交換容量1.1ミリ当量/g乾燥樹脂)を使用し、電極(c1)をアノード及びカソードとして使用した。
電解質膜の両面に、それぞれ、電極(c1)を、触媒層(a)が電解質膜と接するように配置した。この積層体に対し、プレス温度130℃、プレス圧力2MPaのホットプレスを行うことにより、電極(c1)の触媒層と電解質膜とを接合し、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。この膜電極接合体は、カーボンファイバー層(b1)/触媒層(a)/電解質膜/触媒層(a)/カーボンファイバー層(b1)という構成である。
得られた膜電極接合体を図1に示すような流路が形成されたセパレータを有する発電用セルに、セパレータに膜電極接合体の最外層の表面が隣接するように挟んで組み込み、常圧にて、水素(利用率70%)/空気(利用率40%)を供給し、セル温度80℃において電流密度0.2A/cm及び1.5A/cmにおける運転初期のセル電圧を測定した。なお、アノード側は露点80℃の水素、カソード側は露点80℃の空気をそれぞれセル内に供給し、運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例2−1>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c2−1)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例2−2>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c2−2)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例2−3>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c2−3)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例3>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c3)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例4>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c4)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例5>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c5)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例6>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c6)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例7>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c7)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例8>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c8)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例9>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c9)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例10>
カソード、アノードとして電極(c1)のかわりに電極(c10)を用いた以外は例1と同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例11>
例1で用いたのと同じ電解質膜を用い、該電解質膜の両面に、それぞれ、触媒層(a)積層体の触媒層(a)を転写することにより、触媒層(a)/電解質膜/触媒層(a)という構成の積層体を作製した。この積層体を、厚さ350μmのカーボンクロスからなるガス拡散層2枚の間に挟み、プレス温度130℃、プレス圧力2MPaのホットプレスを行うことにより膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例12>
例11で用いたのと同じ、厚さ350μmのカーボンクロスからなるガス拡散層に、基材フィルム上に触媒層(a)が積層された積層体(触媒層(a)積層体)を、プレス温度130℃、プレス圧力3MPaのホットプレスを行い転写することにより、触媒層(a)/ガス拡散層という構成の積層体を作製した。これと、例1で用いたのと同じ電解質膜を用い、該電解質膜の両面に、触媒層(a)が接するように配置し、プレス温度130℃、プレス圧力2MPaのホットプレスを行い、ガス拡散層/触媒層(a)/電解質膜/触媒層(a)/ガス拡散層という構成の、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例13>
例1で用いたのと同じ電解質膜を用い、該電解質膜の一方の面に、アノードとして電極(c5)を用い、カソードしては、例12で使用したのと同じ触媒層(a)/ガス拡散層を用いた。電解質膜の両面に、それぞれ、上記電極を、触媒層(a)が電解質膜と接するように配置した。この積層体に対し、プレス温度130℃、プレス圧力2MPaのホットプレスを行うことにより、上記電極の触媒層と電解質膜とを接合し、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。この膜電極接合体は、アノード側から順に、カーボンファイバー層(b5)/触媒層(a)/電解質膜/触媒層(a)/ガス拡散層という構成である。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
<例14>
例13で、アノードとカソードの構成を交換した以外は全く同様にして、電極面積が25cmである膜電極接合体を作製した。この膜電極接合体は、アノード側から順に、ガス拡散層/触媒層(a)/電解質膜/触媒層(a)/カーボンファイバー層(b5)という構成である。
得られた膜電極接合体を例1と同様に発電セルに組み込み、例1と同様の条件で運転初期のセル電圧を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005208773
表1の結果から、例1〜10、13、14で作製した膜電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池は、低電流密度領域、高電流密度領域のいずれにおいても高い出力電圧が得られることが確認できた。
一方、カーボンファイバー層の代わりに、カーボンクロスを触媒層にホットプレスしてガス拡散層とした例11や、電極として、カーボンクロスに触媒層をホットプレスして得た積層体を用いた例12では、1.5A/cmにおいて高い出力電圧が得られなかった。
本発明によれば、低電流密度領域、高出力密度領域のいずれにおいても、高い出力電圧が得られる固体高分子形燃料電池を製造できる。
そのため、本発明により製造される固体高分子形燃料電池は、定置用、自動車用などの種種の電源の用途において、きわめて有用である。

なお、2007年2月2日に出願された日本特許出願2007−024420号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (7)

  1. 触媒とイオン交換樹脂とを含む触媒層を有するアノードおよびカソードと、前記アノードの触媒層と前記カソードの触媒層との間に配置されるプロトン伝導性高分子化合物を含む電解質膜とを備える固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法であって、
    前記アノードおよび前記カソードの少なくとも一方を、
    基材上に、触媒とイオン交換樹脂とを含む第1の塗工液を塗工して触媒層を形成する触媒層形成工程と、
    前記触媒層の上に、カーボンファイバーとイオン交換樹脂とを含む第2の塗工液を塗工して、当該固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の最外層となるガス拡散層を形成するガス拡散層形成工程と、
    前記基材を触媒層から剥離する剥離工程とを経て作製することを特徴とする固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  2. 前記第2の塗工液が、前記カーボンファイバーと前記イオン交換樹脂とを、カーボンファイバー:イオン交換樹脂=1:0.03〜1:1.0の質量比で含む請求項1に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  3. 前記ガス拡散層を、厚さが30〜400μmとなるように形成する請求項1又は2に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  4. 前記第2の塗工液が、さらに、前記カーボンファイバーの質量の1〜30%のポリテトラフルオロエチレンを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  5. 前記カーボンファイバーは、繊維径が0.1〜50μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  6. 前記アノードおよび前記カソードの両方を、前記触媒層形成工程と、ガス拡散層形成工程と、剥離工程とを経て作製し、
    前記アノードの触媒層と前記カソードの触媒層との間に前記電解質膜を配置し、接合する請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法。
  7. 触媒とイオン交換樹脂とを含む触媒層を有するアノードおよびカソードと、前記アノードの触媒層と前記カソードの触媒層との間に配置されるプロトン伝導性高分子化合物を含む電解質膜とを備える膜電極接合体を、表面にガスの流路が形成された2枚のセパレータの間に、最外層の表面がそれぞれ前記セパレータに隣接するように配置する固体高分子形燃料電池の製造方法であって、
    前記膜電極接合体を、請求項1〜6のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の製造方法により作製し、前記ガス拡散層形成工程で形成したガス拡散層が前記セパレータと隣接するように配置することを特徴とする固体高分子形燃料電池の製造方法。
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