JP5208644B2 - 加工方法および加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば半導体ウェーハや各種電子部品の基板といった薄板状のワークに溝加工を施す加工方法および加工装置に関する。
例えば半導体デバイス製造工程においては、円板状の半導体ウェーハの表面に格子状の分割予定ラインによって多数の矩形領域を区画し、これら矩形領域の表面にICやLSI等の電子回路を形成し、次いで裏面を研削した後に研磨するなど必要な処理をしてから、全ての分割予定ラインを切削して切断する、すなわちダイシングして、多数の半導体チップを得ている。このようにして得られた半導体チップは、樹脂封止によりパッケージングされて、携帯電話やPC(パーソナル・コンピュータ)等の各種電気・電子機器に広く用いられている。
半導体ウェーハのダイシング装置としては、チャックテーブルに吸着させて保持した半導体ウェーハに対して、スピンドルの先端に装着した円板状の薄い切削ブレードを高速回転させて切り込ませていくブレード式の切削加工装置が一般的である(特許文献1等)。この種のダイシング装置では、切削加工中において加工ラインを一定のタイミングで撮像し、画像を基にして加工ラインの状態の良し悪しを確認するカーフチェックと呼ばれる作業が行われる場合がある(特許文献2参照)。
従来、カーフチェックは、撮像した加工ラインを画像処理して該加工ラインが許容される品質であるか否か(例えばエッジの直線性、加工予定ラインとのずれなど)を判定している。そして、品質が許容範囲を逸脱していた場合にはエラー信号が発せられて加工が中断され、品質が許容範囲内であった場合には、次の加工予定ラインに移って加工が続行される。
特開平8−25209号公報 特開2005−219129号公報
ところが、上記従来のカーフチェックの手順では、加工ラインを撮像して画像処理し、良否の判定結果が出るまでの間、加工ラインを加工した直後の状態で待機しており、判定結果が良であった場合に、次の加工予定ラインの開始点を切削ブレードまで移動させている。このような手順では、待機位置から次の加工予定ラインに到達するまでの移動時間が無為な時間に相当し、効率を低下させているといった不満が生じていた。特に、許容範囲内の品質のものが例えば9割程度と高い場合には該移動時間の合計が長くなり、効率低下の面で顕著である。
よって本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、カーフチェックから次の溝加工予定ラインの加工に移行する時間を短くすることにより効率的な加工が可能となって生産性の向上を図ることができる加工方法および加工装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するためになされた加工方法および加工装置であり、それぞれ以下を特徴としている。なお、本発明で言う溝加工は、ワークの加工面から所定深さまで溝を形成する一般的な溝加工の他に、ワークを完全に切断するフルカットの切断加工を含んでいる。また、本発明で言うワークは特に限定はされないが、例えばシリコンウェーハ等の上記半導体ウェーハや、チップ実装用として半導体ウェーハの裏面に設けられるDAF(Die Attach Film)等の粘着部材、あるいは半導体製品のパッケージ、セラミックやガラス、サファイアあるいはシリコン系の基板、各種電子部品、液晶表示装置を制御駆動するLCDドライバ等の各種ドライバ、さらには、ミクロンオーダーの精度が要求される各種加工材料等が挙げられる。
本発明の加工方法は、ワークを保持する保持手段と、該保持手段に保持されたワークに溝加工を施す加工手段と、保持手段に保持されたワークに形成された溝の状態を撮像する撮像手段と、該撮像手段で撮像された溝を含む撮像データが格納される撮像データ格納部と、該撮像データ格納部に格納された撮像データを画像処理して溝の状態の良否の判定を行うとともに、該判定結果が良の場合は溝加工を続行すると判定し、該判定結果が否の場合は溝加工を中断すると判定する判定手段と、加工手段および撮像手段と、保持手段とを、相対的に移動させて、該保持手段に保持されているワークを、該加工手段および該撮像手段に位置付けるとともに、該ワークを該加工手段に対して加工送りする移動手段とを備える加工装置によって、ワークに溝加工を施す加工方法であって、保持手段に保持されたワークの第1の溝加工予定ラインに、加工手段によって第1の溝加工を施して第1の溝を形成する第1の溝形成工程と、第1の溝が形成されたワークを、移動手段によって撮像手段に位置付け、該撮像手段によって該第1の溝を撮像する撮像工程と、該撮像工程で撮像された画像に基づく判定手段による判定結果を待たずして、保持手段に保持されたワークの、次に溝加工する第2の溝加工予定ラインの開始点を加工手段に位置付けて第2の溝加工に備える加工準備工程と、判定手段が、第1の溝の状態が良と判定して溝加工を続行すると判定した場合には、直ちに第2の溝加工予定ラインに第2の溝加工を施して第2の溝を形成し、判定手段が、第1の溝の状態が否と判定して溝加工を中断すると判定した場合には、保持手段に保持されたワークの第1の溝を撮像手段に位置付ける判定および判定に応じた次動作工程とを少なくとも含むことを特徴としている。
本発明の加工方法によれば、前述のカーフチェックが第1の溝に対してなされる。すなわち、加工手段で形成した第1の溝を撮像し、得た画像を処理して良否の判定を行う。そして判定結果が良であった場合には、第2の溝加工予定ラインに対して溝加工を施すが、カーフチェックの間、すなわち判定手段が第1の溝の良否を判定している間に、第2の溝加工予定ラインの開始点を加工手段に位置付けるといった加工準備工程を行う。したがって、カーフチェックの結果が良と判定されたら、すぐに上記「判定および判定に応じた次動作工程」を行って第2の溝加工予定ラインに対し溝加工を開始することができる。
従来では、カーフチェックの結果が良と判定されたら、第2の溝加工予定ラインの開始点を加工手段に位置付けるための移動工程が判定後にあったが、本発明ではこの移動工程をカーフチェックと並行して行っている。このため、カーフチェックから次の溝加工予定ラインの加工に移行する時間を極力短くすることができる。その結果、より効率的な溝加工が可能となり、生産性の向上を図ることができる。
次に、本発明の加工装置は、上記本発明の加工方法を好適に実施し得るものであって、ワークを保持する保持手段と、該保持手段に保持された前記ワークに溝加工を施す加工手段と、前記保持手段に保持された前記ワークに形成された溝の状態を撮像する撮像手段と、該撮像手段で撮像された前記溝を含む画像を処理して該溝の状態の良否の判定を行うとともに、該判定結果が良の場合は溝加工を続行すると判定し、該判定結果が否の場合は溝加工を中断すると判定する判定手段と、前記加工手段および前記撮像手段と、前記保持手段とを、相対的に移動させて、該保持手段に保持されている前記ワークを、該加工手段および該撮像手段に位置付けるとともに、該ワークを該加工手段に対して加工送りする移動手段と、制御手段とを少なくとも備え、前記制御手段は、前記移動手段を制御して、前記撮像手段が前記ワークに形成された前記溝の状態を撮像してから前記判定手段が前記判定結果を出す間に、前記保持手段に保持された前記ワークの、次に溝加工する第2の溝加工予定ラインを前記加工手段に位置付け、この後、前記判定手段が、前記第1の溝の状態が良と判定して溝加工を続行すると判定した場合には、前記移動手段および前記加工手段を制御して、直ちに前記第2の溝加工予定ラインに第2の溝加工を施して第2の溝を形成し、前記判定手段が、前記第1の溝の状態が否と判定して溝加工を中断すると判定した場合には、前記移動手段を制御して、前記保持手段に保持された前記ワークの前記第1の溝を前記撮像手段に位置付けることを特徴としている。
本発明によれば、撮像工程で撮像された画像に基づく判定手段による判定結果を待たずして、第2の溝加工予定ラインの開始点を加工手段に位置付ける加工準備工程を実施することにより、カーフチェックから次の溝加工予定ラインの加工に移行する時間を短くすることができ、その結果、効率的な加工が可能となって生産性の向上を図ることができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、一実施形態の切削加工装置10を示している。該装置10は、図2に示す半導体ウェーハ(以下、ウェーハと略称)1をワークとするものであって、切削ブレードによる切削加工動作を制御手段70により自動制御して多数の半導体チップにダイシングするダイシング装置である。
(1)ウェーハ
図2により先にウェーハ1を説明すると、ウェーハ1の表面には、格子状に形成された分割予定ライン2により多数の矩形状のチップ3が区画されている。これらチップ3の表面には、図示せぬICやLSI等の電子回路が形成されている。ウェーハ1は全ての分割予定ライン2が切削加工されてダイシングされ、多数のチップ3に個片化される。なお、この場合の切削加工によるダイシングは、完全に切断するフルカットの他に、表面から厚さの途中まで切削して溝を形成する加工を含む。溝を形成した場合のウェーハは、後工程でさらに溝の残り厚さ部分を切削ブレードでフルカットするか、あるいは応力を付与して割断することにより、多数のチップ3に個片化される。
ウェーハ1が切削加工装置10に供給される際には、図2に示すように環状のフレーム4の内側に粘着テープ5を介して支持された状態とされる。フレーム4は、金属等の板材からなる剛性を有するものである。粘着テープ5は片面が粘着面とされたもので、その粘着面にフレーム4とウェーハ1が貼着される。
(2)切削加工装置
(2−1)切削加工装置の全体構成
続いて図1に示す切削加工装置10を説明する。該装置10は、高速回転させた切削ブレード53によってウェーハ1を切削加工するもので、一対の切削ブレード53を互いに対向配置した2軸対向型である。図1の符合11はベースフレームであり、このベースフレーム11には門型コラム12が固定されている。ベースフレーム11上の中央部には、水平なX方向に延びる一対のX軸ガイド21が設けられており、これらX軸ガイド21に、X軸スライダ(移動手段)22が摺動自在に取り付けられている。X軸スライダ22は、X軸送りモータ23で作動するボールねじ送り機構24によりX軸ガイド21に沿って往復移動させられる。X軸スライダ22上には、テーブルベース25を介して円板状のチャックテーブル(保持手段)26が設けられている。
チャックテーブル26は、Z方向(鉛直方向)を回転軸として回転自在にテーブルベース25上に支持されており、図示せぬ回転駆動機構によって回転させられる。チャックテーブル26は真空チャック式であり、水平な上面の周縁を残した大部分が、ウェーハ1が吸着、保持される円形状のポーラスな吸着面26aとなっている。上記のようにフレーム4に支持されたウェーハ1は、多数のチップ3が形成されている表面を上にして、真空運転状態のチャックテーブル26上に載置され、吸着、保持される。そしてこのウェーハ1は、チャックテーブル26とともに、X軸スライダ22の移動に伴ってX方向に往復移動させられる。チャックテーブル26の周囲には、ダイシングフレーム3を着脱自在に保持する複数のクランプ27が配設されている。これらクランプ27は、テーブルベース25に取り付けられている。
門型コラム12は、X軸ガイド21を挟んでY方向に並ぶ一対の脚部12aと、これら脚部12aの上端部間に水平に架け渡された梁部12bとを有している。梁部12bの表面には、Y方向に延びる上下一対のY軸ガイド13が設けられており、これらY軸ガイド13に、第1Y軸スライダ31と第2Y軸スライダ41がそれぞれ摺動自在に取り付けられている。第1Y軸スライダ31は、図示せぬ第1Y軸送りモータによって作動する第1Y軸ボールねじ送り機構33によりY軸ガイド13に沿って往復移動させられる。また、第2Y軸スライダ41は、第2Y軸送りモータ42によって作動する第2Y軸ボールねじ送り機構43によりY軸ガイド13に沿って往復移動させられる。
第1Y軸スライダ31および第2Y軸スライダ41には、Z方向に延びる一対のZ軸ガイド14がそれぞれ設けられており、第1Y軸スライダ31のZ軸ガイド14には第1Z軸スライダ34が、また、第2Y軸スライダ41のZ軸ガイド14には第2Z軸スライダ44が、それぞれ摺動自在に取り付けられている。第1Z軸スライダ34は、第1Z軸送りモータ35によって作動する図示せぬ第1Z軸ボールねじ送り機構により、Z軸ガイド14に沿って昇降させられる。また、第2Z軸スライダ44は、第2Z軸送りモータ45によって作動する図示せぬ第2Z軸ボールねじ送り機構により、Z軸ガイド14に沿って昇降させられる。
第1Z軸スライダ34の下端部には、第1ブラケット36を介して第1切削スピンドル(加工手段)37が固定されており、第2Z軸スライダ44の下端部には、第2ブラケット46を介して第2切削スピンドル(加工手段)47が固定されている。各切削スピンドル37,47は同一構成であって、直方体状のハウジング51内に、サーボモータ等により回転駆動されるスピンドルシャフト52(図5参照)が収容され、ハウジング51の先端開口から突出するスピンドルシャフト52の先端に、円板状の切削ブレード53が装着されたものである。切削ブレード53は加工対象物であるウェーハ1に応じたものが用いられ、例えば円板状の基体の周縁にダイヤモンド砥粒を固着させたものなどが好適に用いられる。
これら切削スピンドル37,47は、スピンドルシャフト52がY方向と平行、かつ互いに同軸的で、切削ブレード53が向かい合う状態となるようにしてハウジング51が各ブラケット36,46の下端部に固定されている。切削スピンドル37,47は、それぞれY軸スライダ31,41と一体にY方向に移動させられ、Y方向に互いに接近したり離間したりする。
切削ブレード53は、チャックテーブル26上に保持されたウェーハ1に切り込んで切削加工を施す。この切削加工装置10では、切削ブレード53の回転軸である上記スピンドルシャフト52がY方向に沿っているので、切削ブレード53がウェーハ1に切り込んで切削を進行する加工送り方向はX方向であり、分割予定ライン2に切削ブレード53を位置決めする割り出し方向はY方向である。したがって、加工送りはチャックテーブル26をX方向に移動させて、切削ブレード53に対し相対的にX方向にウェーハ1を移動させることによりなされる。また、割り出しは各Y軸スライダ31,41によって切削ブレード53をY方向に移動させることによりなされる。
図3に示すように、切削ブレード53はブレードカバー60で覆われている。ブレードカバー60は、ハウジング51の先端に固定されるベース部61と、ベース部61に取り付けられ、切削ブレード53の上側周縁を覆う前部カバー62および可動カバー63とを備えている。上記スピンドルシャフト52はベース部61から突出しており、その突出端部に切削ブレード53が着脱可能に装着される。
前部カバー62の切削ブレード53への対向面の下端部にはY方向に並ぶ複数のノズル部62a(図3では1つしか見えない)が設けられており、これらノズル部62aから、切削水が切削ブレード53に向けて噴出される。また、可動カバー63には、X方向に延びる平行な2本のノズル管63aが、切削ブレード53の両側に配設される状態に取り付けられており、これらノズル管63aから、切削水が切削ブレード53に向けて噴出される。前部カバー62および可動カバー63には、切削水の供給配管が接続される接続管62b,63bが、それぞれ取り付けられている。可動カバー63は、ベース部61に対し図3の矢印R方向にスライド可能に装着されており、R方向にスライドさせることにより、ノズル管63aに干渉することなく切削ブレード53をスピンドルシャフト52に着脱することができるようになっている。
切削水は、冷却や潤滑、加工点の清浄化等を目的として切削加工時に供給される。そして、切削ブレード53がウェーハ1に切り込んでいる加工点から跳ね上がる切削水の飛散が、主に前部カバー62および可動カバー63により防止される。なお、図1で図示は省略しているが、チャックテーブル26の周囲には、切削加工時に生じる切削屑や切削水が下方のX軸ガイド21、X軸スライダ22、X軸送りモータ23およびボールねじ送り機構24に落下することを防ぐ防水カバーが設けられる。
(2−2)切削加工装置の動作概要
以上が一実施形態に係る切削加工装置10の全体構成であり、次に、この切削加工装置10によってウェーハ1を多数のチップにダイシングする動作例を説明する。
ウェーハ1は、上記のように粘着テープ5を介してフレーム4に保持された状態で、チャックテーブル26上に吸着、保持され、チャックテーブル26が移動することにより、各切削スピンドル37,47の下方位置に当たる加工位置に搬送される。そしてこの加工位置において、ウェーハ1は多数のチップ3にダイシングされる。
ウェーハ1を効率的に切削加工する方法として、1回のX方向の加工送りで2本の分割予定ライン2を同時に切削加工する方法がある。この方法は、まず、第1および第2の切削スピンドル37,47のZ方向位置を同一とし、さらにY方向に互いに近付けて、同軸的に対向する各切削ブレード53の間隔を、ウェーハ1に設定されている格子状の分割予定ライン2のうちの平行な2本の分割予定ライン2に対応し、かつ、その間隔が最小となる距離に設定する。各切削ブレード53間の最小間隔は、例えば3,4個程度の複数のチップ3を挟む間隔である。以下、切削加工を、ウェーハ1の表面から所定深さまで切り込んで溝を形成する溝加工を行うものとして説明を続ける。
上記の状態を保持して各切削スピンドル37,47を下降させ、切削ブレード53のZ方向位置を、チャックテーブル26上に保持したウェーハ1に刃先が所定深さ切り込む位置に位置付ける。次いで、各切削ブレード53を回転させた状態から、X軸スライダ22をX方向に移動させて加工送りし、各切削ブレード53を、チャックテーブル26上のウェーハ1の分割予定ライン2に切り込ませ、溝を形成する。なお、分割予定ライン2に切削ブレード53を位置決めするには、カメラ等を用いた周知のアライメント手段を利用して行われる。
はじめの2本のX方向の分割予定ライン2に溝が形成されたら、各切削スピンドル37,47を上昇させてチャックテーブル26を加工送りの開始点まで戻し、続いて、次の2本の分割予定ライン2に溝を形成すべく、各切削スピンドル37,47を分割予定ライン2の間隔の長さだけY方向に移動させる割り出し送りを行う。次いで、各切削スピンドル37,47を加工高さ位置に下降させてから、チャックテーブル26を加工送り方向に移動させ、先に切断した2本の分割予定ライン2の隣の分割予定ライン2に溝を形成する。
以上のX方向への往復による加工送りと加工開始点への戻りと、Y方向への割り出し送りを繰り返して、X方向に延びる全ての分割予定ライン2を切断する。続いてチャックテーブル26を90°回転させて、今までY方向に延びていた未切断の分割予定ライン2を、改めてX方向と平行になるよう切り替える。そして、上記要領を繰り返して、X方向に延びる全ての分割予定ライン2に溝を形成する。これによって、格子状の多数の分割予定ライン2の全てに溝が形成される。この後、ウェーハ1は、溝の残り厚さ部分を切削ブレードでフルカットするか、あるいは応力を付与して割断することにより、多数のチップ3に個片化される。個片化された多数のチップ3は、粘着テープ4に貼り付いたままの状態であってウェーハ1としての形態は保たれており、この後、ピックアップ工程に移されてチップ3が個々に取り出される。
(3)カーフチェック手段
(3−1)カーフチェック手段の構成
さて、上記のようにしてウェーハ1を溝加工を行っている最中には、形成した溝を一定のタイミングで撮像し、撮像データを基にして溝の状態の良し悪しを確認するカーフチェックが行われる。
図4は、カーフチェック手段の構成を示しており、撮像手段71は、切削ブレード53で形成された溝を静止画像として撮像するものである。この撮像手段71は、図5に示すように、例えば第1切削スピンドル37のハウジング51における先端近傍の側面に固定される。撮像手段71で撮像された溝を含む撮像データは、一旦撮像データ格納部72に格納されてから、判定手段73に供給される。ここで、制御手段70には、撮像手段71が溝を含む画像を撮像した旨の信号が、直ちに供給される。
判定手段73では、該撮像データが画像処理されて溝の状態が許容範囲内か否か、すなわち良否が判定され、さらに、該判定結果が許容範囲内の場合は溝加工を続行すると判定され、該判定結果が否の場合は溝加工を中断すると判定される。溝の状態とは、主に溝の両側のエッジの直線性や分割予定ライン2とのずれであり、該エッジの凹凸の程度が画像処理されてデータ化される。判定手段73は、溝の状態の最低許容値を基準データとして持っており、撮像データが、基準データ以内の場合には許容範囲内、基準データを逸脱した場合には許容範囲外と判定される。判定手段73の結果は制御手段70に供給され、その判定結果に基づき制御手段70は切削加工動作を制御する。以下、制御手段70によるカーフチェック方法の手順を、以下に説明する。
(3−2)カーフチェックおよび溝加工方法
図5(a)は、上記第1切削スピンドル37でウェーハ1の分割予定ライン2に溝加工を施している最中を示している。同図においては、上下方向に延びる複数の分割予定ライン2に対し右側から順に切削ブレード53を加工送りして溝9を形成している。切削ブレード53の加工送り方向は矢印Fで示す一方向である。すなわち、上記チャックテーブル26をF方向と逆方向に移動させて加工送りしている。
ここで、溝加工を現在施している分割予定ライン2を第1の分割予定ライン(第1の溝加工予定ライン)2Aとし、分割予定ライン2Aに形成された溝9を第1の溝9Aとする。そして、第1の分割予定ライン2Aに第1の溝9Aを形成する工程を第1の溝形成工程とする。図5(a)では、第1の溝形成工程は終盤にさしかかっているが、この第1の溝形成工程が終わったら、次いで、チャックテーブル26と第1切削スピンドル37を適宜動かして、図5(b)に示すように、第1の溝9Aの一部を撮像手段71の撮像範囲に位置付ける。そして、撮像手段71により、第1の溝9Aの一部を撮像する(撮像工程)。
次に、撮像手段71が第1の溝9Aを撮像した旨の信号が直ちに制御手段70に供給される。すると、制御手段70によりチャックテーブル26および第1切削スピンドル37の動きが制御されて、図5(c)に示すように、次に溝加工を施す第2の分割予定ライン(第1の溝加工予定ライン)2Bの加工開始点に切削ブレード53が位置付けられる(加工準備工程)。
また、上記加工準備工程と並行して、撮像手段71によって撮像された第1の溝9Aの撮像データは撮像データ格納部72に格納され、続いて、該撮像データは判定手段73に供給される。そして判定手段73により撮像データが画像処理され、第1の溝9Aの状態が許容範囲内であるか否かが判定される。判定手段73での判定結果は制御手段70に供給され、判定結果が許容範囲内(良)の場合には、第2の分割予定ライン2Bの溝加工が開始されて第2の溝9Bが形成される。
また、判定結果が許容範囲外(否)となった場合には、警報等のエラー信号が発せられて溝加工が中断され、第1の溝9Aが撮像手段71により再び撮像される(図5(b)の状態)。そして、作業オペレータが、その画像、すなわち許容範囲外となった第1の溝9Aの画像を図示せぬディスプレイで観察し、溝の状態に応じた対応策(例えば切削ブレード53の交換など)が講じられる。
以上が制御手段70によるカーフチェックの手順であり、このカーフチェックは、例えば3〜5本の溝9を形成するごとに1回行われる。なお、第1の溝形成工程の後、切削ブレード53が第2の分割予定ライン2Bの加工開始点に位置付けられる間に判定手段73の判定結果が出る場合(判定が速い場合)と出ない場合(判定が遅い場合)がある。判定が速い場合であって判定結果が許容範囲内であれば、切削ブレード53が第2の分割予定ライン2Bの加工開始点に位置付けられると同時に、すぐさま第2の分割予定ライン2Bに切削ブレード53が切り込まれて加工送りされ、第2の溝9Bが連続的に形成される。また、判定が速い場合であって判定結果が許容範囲外であれば、切削ブレード53が第2の溝9Bの加工開始点に位置付けられている動作が途中で停止され、撮像手段71が第1の溝9Aを撮像するように位置付けられる。
一方、判定が遅い場合には、切削ブレード53は第2の分割予定ライン2Bの加工開始点で判定結果が出るまで待機しており、判定結果が出た時点で、溝加工の続行、もしくは溝加工の中断ならびに溝の撮像に移行する。
(3−3)本実施形態の作用効果
上記実施形態によるカーフチェックおよび溝加工方法によれば、判定手段73が第1の溝9Aの状態を判定しているカーフチェックの間に、第2の分割予定ライン2Bの加工開始点を第1切削スピンドル37の切削ブレード53に位置付けるといった加工準備工程を行う。したがって、カーフチェックの結果が許容範囲内と判定されたら、すぐに第2の分割予定ライン2Bが溝加工されて第2の溝9Bの形成が開始される。
従来では、第2の分割予定ライン2Bの開始点を切削ブレード53に位置付けるための移動工程がカーフチェック後にあったわけであるが、本実施形態ではこの移動工程をカーフチェックと並行して行っている。このため、カーフチェックから次の分割予定ライン2の溝加工に移行する時間を極力短くすることができる。その結果、より効率的な溝加工が可能となり、生産性の向上を図ることができる。この効果は、形成された溝の状態が概ね良好であって、例えば許容範囲内の品質の溝が例えば9割程度と高い場合には、特に顕著に得られる。
なお、上記実施形態では第1切削スピンドル37で形成する溝の状態を判定しているが、第2切削スピンドル47で形成する溝の状態も判定する構成が勿論望ましい。したがって、例えば第2切削スピンドル47のハウジング51にも撮像手段71が設けられ、同様にして溝の状態が判定される。
本発明の一実施形態に係る切削加工装置の斜視図である。 切削加工(溝加工)が施される半導体ウェーハを粘着テープを介してフレームに保持した状態を示す斜視図である。 一実施形態の切削加工装置が備える切削ブレードおよびブレードカバーの斜視図である。 一実施形態のカーフチェック手段の構成を示すブロック図である。 一実施形態のカーフチェックおよび溝加工方法の過程を(a)〜(c)の順に示す平面図である。
符号の説明
1…ウェーハ(ワーク)
2A…第1の分割予定ライン(第1の溝加工予定ライン)
2B…第2の分割予定ライン(第2の溝加工予定ライン)
9A…第1の溝
9B…第2の溝
10…切削加工装置
22…X軸スライダ(移動手段)
26…チャックテーブル(保持手段)
37,47…切削スピンドル(加工手段)
53…切削ブレード
70…制御手段
71…撮像手段
72…撮像データ格納部
73…判定手段

Claims (2)

  1. ワークを保持する保持手段と、
    該保持手段に保持された前記ワークに溝加工を施す加工手段と、
    前記保持手段に保持された前記ワークに形成された溝の状態を撮像する撮像手段と、
    該撮像手段で撮像された前記溝を含む画像を処理して該溝の状態の良否の判定を行うとともに、該判定結果が良の場合は溝加工を続行すると判定し、該判定結果が否の場合は溝加工を中断すると判定する判定手段と、
    前記加工手段および前記撮像手段と、前記保持手段とを、相対的に移動させて、該保持手段に保持されている前記ワークを、該加工手段および該撮像手段に位置付けるとともに、該ワークを該加工手段に対して加工送りする移動手段と
    を備える加工装置によって、前記ワークに溝加工を施す加工方法であって、
    前記保持手段に保持された前記ワークの第1の溝加工予定ラインに、前記加工手段によって第1の溝加工を施して第1の溝を形成する第1の溝形成工程と、
    前記第1の溝が形成されたワークを、前記移動手段によって前記撮像手段に位置付け、該撮像手段によって該第1の溝を撮像する撮像工程と、
    該撮像工程で撮像された前記画像に基づく前記判定手段による判定結果を待たずして、前記保持手段に保持された前記ワークの、次に溝加工する第2の溝加工予定ラインの開始点を前記加工手段に位置付けて第2の溝加工に備える加工準備工程と、
    前記判定手段が、前記第1の溝の状態が良と判定して溝加工を続行すると判定した場合には、直ちに前記第2の溝加工予定ラインに第2の溝加工を施して第2の溝を形成し、前記判定手段が、前記第1の溝の状態が否と判定して溝加工を中断すると判定した場合には、前記保持手段に保持された前記ワークの前記第1の溝を前記撮像手段に位置付ける判定および判定に応じた次動作工程と
    を少なくとも含むことを特徴とする加工方法。
  2. ワークを保持する保持手段と、
    該保持手段に保持された前記ワークに溝加工を施す加工手段と、
    前記保持手段に保持された前記ワークに形成された溝の状態を撮像する撮像手段と、
    該撮像手段で撮像された前記溝を含む撮像データが格納される撮像データ格納部と、
    該撮像データ格納部に格納された前記撮像データを画像処理して前記溝の状態の良否の判定を行うとともに、該判定結果が良の場合は溝加工を続行すると判定し、該判定結果が否の場合は溝加工を中断すると判定する判定手段と、
    前記加工手段および前記撮像手段と、前記保持手段とを、相対的に移動させて、該保持手段に保持されている前記ワークを、該加工手段および該撮像手段に位置付けるとともに、該ワークを該加工手段に対して加工送りする移動手段と、
    制御手段とを少なくとも備え、
    前記制御手段は、前記移動手段を制御して、前記撮像手段が前記ワークに形成された前記溝の状態を撮像してから前記判定手段が前記判定結果を出す間に、前記保持手段に保持された前記ワークの、次に溝加工する第2の溝加工予定ラインを前記加工手段に位置付け、
    この後、前記判定手段が、前記第1の溝の状態が良と判定して溝加工を続行すると判定した場合には、前記移動手段および前記加工手段を制御して、直ちに前記第2の溝加工予定ラインに第2の溝加工を施して第2の溝を形成し、
    前記判定手段が、前記第1の溝の状態が否と判定して溝加工を中断すると判定した場合には、前記移動手段を制御して、前記保持手段に保持された前記ワークの前記第1の溝を前記撮像手段に位置付けること
    を特徴とする加工装置。
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