JP5207341B2 - 炎症性サイトカイン産生抑制剤 - Google Patents

炎症性サイトカイン産生抑制剤 Download PDF

Info

Publication number
JP5207341B2
JP5207341B2 JP2006291726A JP2006291726A JP5207341B2 JP 5207341 B2 JP5207341 B2 JP 5207341B2 JP 2006291726 A JP2006291726 A JP 2006291726A JP 2006291726 A JP2006291726 A JP 2006291726A JP 5207341 B2 JP5207341 B2 JP 5207341B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
acid
general formula
formula
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006291726A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008106011A (ja
Inventor
幸苗 山崎
泰広 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2006291726A priority Critical patent/JP5207341B2/ja
Publication of JP2008106011A publication Critical patent/JP2008106011A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5207341B2 publication Critical patent/JP5207341B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

本発明は医薬品及び健康食品において有用な、炎症性サイトカインTNF-αやIL-6の産生等を抑制し、抗炎症作用を有する薬剤に関する。
TNF-αやIL-6などの炎症性サイトカインは、病原菌の侵入に対して免疫機能を賦活するなど本来は合目的な機能を有しているが、何らかの原因によって過剰に生産され続けるとリウマチ性関節炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、2型糖尿病などさまざまな疾病を引き起こす。そのため、このような病態においてTNF-αなど炎症性サイトカインの生産を抑制する薬剤が開発されており、イブプロフェンやインドメタシン等既存の抗炎症剤の他、サリドマイド誘導体(非特許文献1参照)、ピラゾロン誘導体(非特許文献2参照)、合成クロメン誘導体(非特許文献3参照)、スベリヒユ科植物のアルカロイド(特許文献1参照)、クロモン誘導体(特許文献2参照)、肝実質細胞増殖因子(特許文献3参照)などがあるが、これらの疾病は慢性的な経過をたどることが多く治療は長期化することから、経口摂取が可能で副作用がなく安全な化合物が特に求められている。このような観点から、乳蛋白の断片ペプチド(特許文献4参照)、甘草やショウガの抽出物(特許文献5)、ドコサヘキサエン酸等の高度不飽和脂肪酸(特許文献6,7参照)など食品成分が注目されているが、より活性の強い化合物や当該活性のさらなる増強が必要である。
特開2003-26586号公報 特開2005-247762号公報 特開2000-239182号公報 特開2004-196707号公報 WO2003/007974 特表2006-511514号公報 特開2000-159667号公報 S. Niwayama et al., J. Med. Chem., 39, 3044-3045, 1996 M.P. Clark et al., J. Med. Chem., 47, 2724-2727, 2004 J-F. Cheng et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 13, 3647-3650, 2003
本発明の課題は、上記現状に鑑み、安全性が高く、しかもTNF-αやIL-6など炎症性サイトカインの産生抑制作用が十分に強く、抗炎症剤等として有用な新規な薬剤を開発する点にある。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討の結果、一般式(1)で示される化合物がマクロファージ様に分化した単球系培養細胞(急性単球性白血病細胞、THP-1)を大腸菌のリポ多糖(LPS)で刺激した時のTNF-α産生あるいは他の炎症性サイトカインの産生を抑制し、さらに本抑制活性はドコサヘキサエン酸(DHA)等の高度不飽和脂肪酸を併用することにより劇的に増強されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
1)下記一般式(1)で示される化合物、及び炭素数16〜22の不飽和脂肪酸若しくはそのグリセリド又は低級アルキルエステルを活性成分として含有することを特徴とする、動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
Figure 0005207341
(ただし、式1中、R1、R2、R3、R4、Rは水素原子(H)、水酸基、アルコキシ基又はアルキル基を表し、Xは単結合又は炭素数1〜6の2価脂肪族炭化水素基を表し、Yはアミド基(-CO-NH‐もしくは‐NH-CO-)、エステル基(−CO-O-もしくは-O-CO-)、イミノ基(-NH-)、カルボニル基(-CO-)又は酸素原子(-O-)を表し、Zは、水酸基、アルコキシ基、オキソ基又はアミノ基により置換されているかあるいは非置換の炭素数1〜20の2価脂肪族炭化水素基を表し、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基、オキソ基、アルコキシ基、又はアミノ基により置換されているかあるいは非置換の芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)

2)上記グリセリドが、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸のモノ、ジまたはトリグリセリドであることを特徴とする、上記1)に記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。

3)上記低級アルキルエステルが、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸のエチル、メチル、プロピル、もしくはブチルエステルであることを特徴とする、上記1)に記載の炎症性サイトカイン産生抑制剤。

4)炭素数16〜22の不飽和脂肪酸が4Z,7Z,10Z,13Z,16Z,19Z-ドコサヘキサエン酸、4Z,7Z,10Z,13Z,16Z-ドコサペンタエン酸、7Z,10Z,13Z,16Z,19Z-ドコサペンタエン酸、5Z,8Z,11Z,14Z,17Z-エイコサペンタエン酸、6Z,9Z,12Z,15Z-オクタデカテトラエン酸、α-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸及びアラキドン酸からなる群から選ばれた1種以上
であることを特徴とする、上記1)〜3)のいずれかに記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。

5) 一般式(1)で示される化合物が下記一般式(2)で示されるフェルラ酸又はカフェイン酸の誘導体であることを特徴とする、上記1)〜4)のいずれかに記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
Figure 0005207341
(ただし、式2中、R1 とR2は水素原子、水酸基またはアルコキシ基であり、Y1はイミノ基(NH)または酸素原子(O)であり、Zは炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基又はアミノ基により置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)

6)一般式(1)で示される化合物が下記一般式(3)で示されるバニリン酸又はプロトカテク酸の誘導体であることを特徴とする、上記1〜4のいずれかに記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
Figure 0005207341
(ただし、式3中、R1 とR2は水素原子、水酸基またはアルコキシ基であり、Y1はイミノ基(NH)または酸素原子(O)であり、Zは炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基又はアミノ基で置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)

7)一般式(1)で示される化合物が下記一般式(4)で示されるカルコン誘導体であることを特徴とする上記1)〜4)のいずれかに記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
Figure 0005207341
(ただし、式4中、R1、R2、R3、R4、R、R、R、R、R、R10は水素原子(H)、水酸基、アルコキシ基又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、このアルキル基は分岐と不飽和結合を含んでいてもよい。)
8)一般式(1)で示される化合物が下記一般式(5)で示されるカプサイシンもしくはその類縁体であることを特徴とする、上記1)〜4)のいずれかに記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
Figure 0005207341
(ただし、式5中、R1は水酸基又はアルコキシ基であり、Y1は炭素数1〜6の2価脂肪族炭化水素基であり、Zは炭素数1〜20の2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基又はアミノ基により置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)

9) 一般式(1)で示される化合物が下記一般式(6)で示されるジンゲロールもしくはその類縁体であることを特徴とする、上記1)〜4)のいずれかに記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
Figure 0005207341
(ただし、式6中、Zは炭素数4〜11の2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基又はアミノ基により置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)

10) 一般式(1)で示される化合物がさらに下記一般式(7)で示されるクルクミンもしくはその誘導体であることを特徴とする、上記1)〜4)のいずれかに記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
Figure 0005207341
(ただし、式7においてR1とR2は水素原子又はメトキシ基を表す。)

11)一般式(2)で表される化合物が、N-(β-フェネチル)フェルラミド、フェルロイルトリプタミン、フェルロイルチラミン、β-フェネチルフェルレート、フェルラ酸3-フェニル-2-プロペニル、N-(β-フェネチル)カフェイン酸アミド、及びカフェイン酸フェネチルエステルから選ばれたものであることを特徴とする、上記5)に記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。

12)一般式(3)で表される化合物が、4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸3-フェニル-2-プロペニル、プロトカテク酸3-フェニル-2-プロペニル及びシリンガ酸3-フェニル-2-プロペニルから選ばれたものであることを特徴とする、上記6)に記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。

13)一般式(4)で表される化合物が、カルコン、4’−ヒドロキシカルコン、4−ヒドロキシカルコン、2’−ヒドロキシカルコン、2−ヒドロキシカルコン、イソリキリチゲニン、キサントフモール、及びキサントアンゲロールから選ばれたものであることを特徴とする、上記7)に記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。

14)下記一般式(1)で示される化合物、及び炭素数16〜22の不飽和脂肪酸若しくはそのグリセリド又は低級アルキルエステルを活性成分として含有することを特徴とする、抗炎症剤。
Figure 0005207341
(ただし、式1中、R1、R2、R3、R4、Rは水素原子(H)、水酸基、アルコキシ基又はアルキル基を表し、Xは単結合又は炭素数1〜6の2価脂肪族炭化水素基を表し、Yはアミド基(-CO-NH‐もしくは‐NH-CO-)、エステル基(−CO-O-もしくは-O-CO-)、イミノ基(-NH-)、カルボニル基(-CO-)又は酸素原子(-O-)を表し、Zは、水酸基、アルコキシ基、オキソ基又はアミノ基により置換されているかあるいは非置換の炭素数1〜20の2価脂肪族炭化水素基を表し、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基、オキソ基、アルコキシ基、又はアミノ基により置換されているかあるいは非置換の芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)

15)下記一般式(1)で示される化合物、及び炭素数16〜22の不飽和脂肪酸若しくはそのグリセリド又は低級アルキルエステルを活性成分として含有することを特徴とする動物細胞における一酸化窒素(NO)産生抑制剤。
Figure 0005207341
(ただし、式1中、R1、R2、R3、R4、Rは水素原子(H)、水酸基、アルコキシ基又はアルキル基を表し、Xは単結合又は炭素数1〜6の2価脂肪族炭化水素基を表し、Yはアミド基(-CO-NH‐もしくは‐NH-CO-)、エステル基(−CO-O-もしくは-O-CO-)、イミノ基(-NH-)、カルボニル基(-CO-)又は酸素原子(-O-)を表し、Zは、水酸基、アルコキシ基、オキソ基又はアミノ基により置換されているかあるいは非置換の炭素数1〜20の2価脂肪族炭化水素基を表し、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基、オキソ基、アルコキシ基、又はアミノ基により置換されているかあるいは非置換の芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)
本発明において一般式(1)で表される化合物は、高度不飽和脂肪酸と共同して働き、動物の免疫細胞におけるTNF-α等炎症性サイトカインの産生を抑制する。その結果、個体レベルでは関節リウマチや潰瘍性大腸炎等の慢性炎症疾患の症状を緩和させる効果を有する。
一方、炎症性サイトカインの産生抑制物質として知られている前記したピラゾール誘導体等の物質は、安全性、副作用の問題を抱えているのに対し、本発明のフェノール性化合物やカルコン誘導体は、従来から、園芸作物や漢方薬、プロポリス等健康増進剤の成分として、喫食あるいは服用されていたものが多く、また、ドコサヘキサエン酸等の高度不飽和脂肪酸も魚油の成分として摂取されてきたものであるから、それらの組み合わせによる本発明の薬剤は安全性が高いものといえる。
炎症性サイトカインはリウマチや大腸炎ばかりでなく、肥満や誤嚥など色々な局面で過剰生産され、潜在的な疾病原因となっている。従って、このような炎症性サイトカインの恒常的なコントロールは健康維持にとり極めて重要な意義がある。本発明の薬剤は上述のように食品やそれに近縁する素材の成分で構成され安全性が高いため、日常的かつ長期の摂取が可能と考えられ、治療剤としてばかりでなく、健康維持機能性食品添加物としても有用な薬剤である。
本発明の薬剤は、以下の一般式(1)で表される化合物と炭素数16〜22の不飽和脂肪酸又はそのグリセリドもしくは低級アルキルエステルとを有効成分として含有するものである。
Figure 0005207341
(ただし、式1中においてR1、R2、R3、R4、Rは水素原子(H)、水酸基、アルコキシ基又はアルキル基を表し、Xは単結合又は炭素数1〜6の2価脂肪族炭化水素基を表し、Yはアミド基(-CO-NH‐もしくは‐NH-CO-)、エステル基(−CO-O-もしくは-O-CO-)、イミノ基(-NH-)、カルボニル基(-CO-)又は酸素原子(-O-)を表し、Zは、水酸基、アルコキシ基、オキソ基又はアミノ基により置換されているかあるいは非置換の炭素数1〜20の2価脂肪族炭化水素基を表し、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基、オキソ基、アルコキシ基、又はアミノ基により置換されているかあるいは非置換の芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)
本発明の一般式(1)の化合物をさらに具体的に示すと以下のとおりである。
a)下記一般式(2)で示されるフェルラ酸又はカフェイン酸の誘導体。
Figure 0005207341
(ただし、式2においてR1 とR2は水素原子、水酸基またはメトキシ基等のアルコキシ基であり、Y1はイミノ基(NH)または酸素原子(O)であり、Zは炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基又はアミノ基により置換されていてもよい、芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)
b)下記一般式(3)で示されるバニリン酸又はプロトカテク酸の誘導体。
Figure 0005207341
(ただし、式3においてR1 とR2は水素原子、水酸基またはアルコキシ基であり、Y1はイミノ基(NH)または酸素原子(O)であり、Zは炭素数1〜10の2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基又はアミノ基で置換されていてもよい、芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)
c)下記一般式(4)で示されるカルコン誘導体。
Figure 0005207341
(ただし、式4中においてR1、R2、R3、R4、R、R、R、R、R、R10、は水素原子(H)、水酸基、アルコキシ基又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、このアルキル基は分岐と不飽和結合を含んでいてもよい。)
d)下記一般式(5)で示されるカプサイシンもしくはその類縁体。
Figure 0005207341
(ただし、式5においてR1は水酸基又はアルコキシ基であり、Y1は炭素数1〜6の2価脂肪族炭化水素基であり、Zは炭素数1〜20の2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基又はアミノ基により置換されていてもよい、芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)
e)下記一般式(6)で示されるジンゲロールもしくはその類縁体。
Figure 0005207341
(ただし、式6において、Zは炭素数4〜11の2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)、若しくは水酸基又はアミノ基により置換されていてもよい、芳香族炭化水素基又は複素環基を表す。)
f)下記一般式(7)で示されるクルクミンもしくはその誘導体。
Figure 0005207341
(ただし、式7においてR1とR2は水素原子又はメトキシ基を表す。)

上記一般式(1)で示される化合物は、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸又はそのグリセリドもしくは低級アルキルエステルと併用することにより、強力にヒトやマウスの免疫細胞におけるTNF-α、IL-6、IL-1β等の炎症性サイトカインの産生を抑制する。
また、本発明に使用する一般式(1)で示される化合物のうち、好ましいものの化学構造を具体的に例示すると、以下の8〜28の化合物が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。カルコン類として、例えばブテイン、甘草のリコカルコンAやB、トマトのナリンゲニンカルコン、明日葉のヒドロキシデリシン等も挙げられる。また、フェルラ酸もしくはカフェイン酸の誘導体としてロスマリン酸等も用いられる。
Figure 0005207341
これらの化合物の置換基を、一般式(1)中の置換基に対応させて以下に説明する。なお括弧内は、より具体的な一般式(2)〜(7)の中の該当する式の置換基と対応させたものである。
8の化合物(N-(β-フェネチル)フェルラミド);一般式(1)中、R2 =- OMe, R1 = R4 = R5 = H, R3 =- OH, X =- CH=CH-, Y=-CO-NH-基、Z=-CH2CH2-, Q =-C6H5である化合物(一般式(2)中、R1 =-OMe, R2 = H, Y1 =-NH, Z=-CH2CH2-, Q=-C6H5である化合物)。
9の化合物(フェルロイルトリプタミン); 一般式(1)中、R2 =- OMe, R1 = R4 = R5 = H, R3 =- OH,, X=-CH=CH-, Y =-CO-NH-基、Z=-CH2CH2-, Q = 3-インドリル基である化合物(一般式(2)中、R1 =-OMe, R2 = H, Y1 =-NH-, Z =-CH2CH2-, Q = 3-インドリル基である化合物)。
10の化合物(フェルロイルチラミン); 一般式(1)中、R2 =- OMe, R1 = R4 = R5 = H, R3 =- OH, X =-CH=CH-, Y=-CO-NH-基, Z =-CH2CH2-, Q = p-ヒドロキシフェニル基である化合物(一般式(2)中、R1 =-OMe, R2 = H, Y1 =-NH-, Z =-CH2CH2-, Q = p-ヒドロキシフェニル基である化合物)。
11の化合物(β-フェネチルフェルレート); 一般式(1)中、R2 =- OMe, R1 = R4 = R5 = H, R3 =- OH, X=-CH=CH-, Y =-CO-O-基, Z =-CH2CH2-, Q =フェニル基である化合物(一般式(2)中、R1 =-OMe, R2 = H, Y1 =-O-, Z =-CH2CH2-, Q =フェニル基である化合物)。
12の化合物(フェルラ酸3-フェニル-2-プロペニル); 一般式(1)中、R2 =- OMe, R1 = R4 = R5 = H, R3 =- OH, X =-CH=CH-, Y =-CO-O-基, Z =-CH2CH=CH-, Q=フェニル基である化合物(一般式(2)中、R1 =-OMe, R2 = H,Y1 =-O-, Z =-CH2CH=CH-, Q =フェニル基である化合物)。
13の化合物(N-(β-フェネチル)カフェイン酸アミド);一般式(1)中、R1 = R4 = R5 = H, R2 = R3 =- OH, X=-CH=CH-, Y =-CO-NH-基,Z =-CH2CH2-, Q =-C6H5である化合物(一般式(2)中、R1 =-OH, R2 = H, Y1 =-NH-, Z=-CH2CH2-, Q =-C6H5である化合物)。
14の化合物(カフェイン酸フェネチルエステル); 一般式(1)中、R1 = R4 = R5 = H, R2 = R3 =- OH, X =-CH=CH-, Y =-CO-O-基, Z = -CH2CH2-, Q =-C6H5である化合物(一般式(2)中、R1 =-OH, R2 = H, Y1 =-O-, Z =-CH2CH2-, Q =-C6H5である化合物)。
15の化合物(カフェイン酸3-フェニル-2-プロペニル); 一般式(1)中、R1 = R4 = R5 = H, R2 = R3 =- OH, X =-CH=CH-, Y =-CO-O-基, Z =-CH2CH=CH-, Q=フェニル基である化合物(一般式(2)中、R1 =-OH , R2 = H,Y1 =-O-, Z =-CH2CH=CH-, Q =フェニル基である化合物)。
16の化合物(4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸3-フェニル-2-プロペニル); 一般式(1)中、R2 =- OMe, R1 = R4 = R5 = H, R3 =- OH, X =単結合, Y =-CO-O-, Z =-CH2CH=CH-, Q =-C6H5である化合物(一般式(3)中、R1 =-OMe, R2 = H, Y1 =-O-, Z =-CH2CH=CH-, Q =-C6H5である化合物)。
17の化合物(プロトカテク酸3-フェニル-2-プロペニル);一般式(1)中、R1 = R4 = R5 = H, R2 = R3 =- OH, X =単結合, Y =-CO-O-, Z =-CH2CH=CH-, Q =-C6H5である化合物(一般式(3)中、R1 =-OMe, R2 = H, Y1 =-O-, Z =-CH2CH=CH-, Q =-C6H5である化合物)。
18の化合物(シリンガ酸3-フェニル-2-プロペニル);一般式(1)中、R1 = R5 = H, R2 = R4 =- OMe, R3 = OH, X=単結合, Y =-CO-O-, Z =-CH2CH=CH-, Q =-C6H5である化合物(一般式(3)中、R1 = R2 =-OMe, Y1 =-O-, Z =-CH2CH=CH-, Q =-C6H5である化合物)。
19の化合物(カルコン);一般式(1)中、R1 = R2 = R3 = R4 =R5 = H, X=単結合, Y=-CO-基, Z=-CH=CH-, Q=-C6H5である化合物(一般式(4)中、R1 = R2 = R3 = R4 =R5 = R6 = R7 = R8 = R9 =R10 = Hである化合物)。
20の化合物(4’-ヒドロキシカルコン);一般式(1)中、R1 = R2 = R4 =R5 = H, R3 = OH, X=単結合, Y=-CO-基, Z=-CH=CH-, Q=-C6H5である化合物(一般式(4)中、R1 = R2 = R4 =R5 = R6 = R7 = R8 = R9 =R10 = H, R3 = -OH である化合物)。
21の化合物(4-ヒドロキシカルコン);一般式(1)中、R1 = R2 = R3 = R4 =R5 = H, X=単結合, Y=-CO-基, Z=-CH=CH-, Q=-p-OH-C6H5である化合物(一般式(4)中、R1 = R2 = R3 = R4 =R5 = R6 = R7 = R9 =R10 = H, R8 = -OH である化合物)。
22の化合物(2’-ヒドロキシカルコン);一般式(1)中、R2 = R3 = R4 =R5 = H, R1 = OH, X=単結合, Y=-CO-基, Z=-CH=CH-, Q=-C6H5である化合物(一般式(4)中、R2 = R3 = R4 =R5 = R6 = R7 = R8 = R9 =R10 = H, R1 = -OH である化合物)。
23の化合物(イソリキリチゲニン);一般式(1)中、R1 = R2 = R4 = H, R3 = R5 = -OH, X=単結合, Y=-CO-基, Z=-CH=CH-, Q=-p-OH-C6H5である化合物(一般式(4)中、R1 = R2 = R4 =R6 = R7 = R9 =R10 = H, R3 = R5 = R8 = -OH である化合物)。
24の化合物(キサントフモール);一般式(1)中、R2 =H, R3 = R5 = -OH, R1 =-OMe, R4 = -CH2CH=C(CH3)2, X=単結合, Y=-CO-基, Z=-CH=CH-, Q=-p-OH-C6H5である化合物(一般式(4)中、R1 = -OMe, R2 = R6 = R7 = R9 =R10 = H, R3 = R5 = R8 = -OH, R4 = -CH2CH=C(CH3)2である化合物)。
25の化合物(キサントアンゲロール);一般式(1)中、R1 =H, R3 = R5 = -OH, R4 = -CH2CH=C(CH3)CH2CH2CH=C(CH3)2, X=単結合, Y=-CO-基, Z=-CH=CH-, Q=-p-OH-C6H5である化合物(一般式(4)中、R1 = R2 = R6 = R7 = R9 = R10 =H, R3 = R5 = R8 =-OH, R4 = -CH2CH=C(CH3)CH2CH2CH=C(CH3)2,である化合物)。
26の化合物(カプサイシン); 一般式(1)中、R2 =- OMe, R1 = R4 = R5 = H, R3 =- OH, X=-CH2-, Y=-NH-CO-基, Z =-(CH2)4CH=C(CH3)CH2-, Q=Hである化合物(一般式(5)中、R1=-OMe, Z =-(CH2)4CH=C(CH3)CH2-, Q =Hである化合物)。
27の化合物([6]-ジンゲロール); 一般式(1)中、R2 =- OMe, R1 = R4 = R5 = H, R3 =- OH, X=-CH2CH2-, Y=-CO-基, Z=-CH2CH(OH)(CH2)4CH2-, Q=Hである化合物(一般式(6)中、Z=-(CH2)3CH-, Q=Hである化合物)。
28の化合物(クルクミン); 一般式(1)中、R2 =- OMe, R1 = R4 = R5 = H, R3 =- OH, X=-CH=CH-, Y=-CO-基, Z=-CH2COCH=CH-, Q=3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル基である化合物(一般式(7)中、R1 = R2 =-OMeである化合物)。
本発明の上記フェルラ酸誘導体の代表例はフェルロイルトリプタミン(FATA)であり、該化合物が、動物細胞におけるTNF-α産生を抑制することは本発明者により初めて見出されたものである。
この活性自体は既存の医薬品でありTNF-α抑制活性の知られているクロルプロマジン(M. Zinetti et al., Immunology, 86, 416-421, 1995)よりも弱いがイブプロフェンよりは強い。さらにFATAは、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸あるいはそのグリセリドまたは低級アルキルエステルを同時に動物細胞に添加すると、それぞれを単独で添加した場合よりも強くTNF-α産生を抑制する。例えばドコサヘキサエン酸を併用した場合、その産生抑制効果はクロルプロマジンに匹敵する効果を示す。FATAはトウモロコシやベニバナの油糧種子に含まれており、ドコサヘキサエン酸も魚油等に含まれる食品成分であるため、これらの組合せになるTNF-α産生抑制剤の安全性は高い。FATAの他、N-(β−フェネチル)フェルラミド(FAPA)、フェルラ酸フェネチルエステル(FAPE)、フェルラ酸3-フェニル-2-プロペニル、カフェイン酸フェネチルエステル、カフェイン酸3-フェニル-2-プロペニル、カフェイン酸フェネチルアミド等、フェルラ酸あるいはカフェイン酸の誘導体はTNF-α産生抑制作用を示し、当該抑制作用はいずれもドコサヘキサエン酸等の炭素数16〜22の不飽和脂肪酸あるいはそのグリセリドまたは低級アルキルエステル添加により増強される。
上記バニリン酸誘導体の代表例はバニリン酸3-フェニル-2-プロペニル、プロトカテク酸3-フェニル-2-プロペニル等であり、このようなバニリン酸エステルが、動物細胞におけるTNF-α産生を抑制することは本発明者により初めて見いだされたものであり、また、本作用は炭素数16〜22の不飽和脂肪酸あるいはそのグリセリドまたは低級アルキルエステルの同時添加により増強される。
上記カルコン誘導体の代表例は2’-ヒドロキシカルコン、4’-ヒドロキシカルコン、4-ヒドロキシカルコン、2−ヒドロキシカルコン、イソリキリチゲニン、キサントフモール、キサントアンゲロール、及びカルコン等であり、カルコン誘導体は、いずれも3〜10μM という低濃度で動物細胞におけるTNF-α産生を抑制し、さらに、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸あるいはそのグリセリドまたは低級アルキルエステルとの併用により一層強い抑制作用を示す。
特に、ヒドロキシ基を持たないカルコンやモノヒドロキシカルコンのようなごく簡単な化合物であっても10μMの低濃度において、わずか10μMのドコサヘキサエン酸との共存で、同濃度のクロロプロマジンに匹敵する強力なTNF-α産生抑制作用を示すことは特筆すべきことである。
上記したカルコン類のうち、キサントフモールはビールのホップに含まれ、キサントアンゲロールは明日葉に含まれ、イソリキリチゲニンは甘草に含まれ、いずれも従来から喫食されてきたものであり安全性は高い。キサントフモールについての動物における安全性試験のデータ(100mg/Kg・dayの投与でも安全;R. Hussong et al., Mol. Nutr. Food Res., 49, 861-867, 2005)やカルコン自体について急性毒性を示すLD50が500mg/Kg以上の高濃度とされていること(MSDSに収録)から、簡単な構造のカルコンやモノヒドロキシカルコンも通常使用される濃度域では安全性は高いと考えられる。
上記カプサイシン誘導体の代表例は、カプサイシン、ジンゲロール誘導体の代表例は[6]-ジンゲロール、クルクミン誘導体の代表例はクルクミンであり、これらの化合物も炭素数16〜22の不飽和脂肪酸あるいはそのグリセリドまたは低級アルキルエステルとの併用により一層強いTNF-α抑制作用を示す。
さらに、本発明で使用する、一般式(1)で示される化合物、すなわち、上記した、フェルラ酸又はカフェイン酸の誘導体、バニリン酸又はプロトカテク酸誘導体、カルコン誘導体、カプサイシン誘導体、ジンゲロール誘導体、もしくはクルクミン誘導体は、上記したようにTNF-αの産生を抑制するほか、IL−6,IL−1β等の産生も抑制し、さらに動物細胞における一酸化窒素(NO)の産生も抑制する。
炭素数16〜22の不飽和脂肪酸あるいはそのグリセリドまたは低級アルキルエステルの併用は、このような炎症性サイトカインおよび一酸化窒素(NO)の産生抑制効果も顕著に向上させる。
一方、本発明に使用する炭素数16〜22の不飽和脂肪酸は、2重結合の数が1〜6の天然に広く分布している脂肪酸であり、具体的には、
ドコサヘキサエン酸(4Z,7Z,10Z,13Z,16Z,19Z-docosahexaenoic acid)、
(n-6)ドコサペンタエン酸(4Z,7Z,10Z,13Z,16Z-docosapentaenoic acid)、
(n-3)ドコサペンタエン酸(7Z,10Z,13Z,16Z,19Z-docosapentaenoic acid)、
エイコサペンタエン酸(5Z,8Z,11Z,14Z,17Z-eicosapentaenoic acid)、
アラキドン酸(5Z,8Z,11Z,14Z-eicosatetraenoic acid)、
ステアリドン酸(6Z,9Z,12Z,15Z-octadecatetraenoic acid)、
ホモ-γ-リノレン酸(8Z,11Z,14Z-eicosatrienoic acid)、
α-リノレン酸(9Z, 12Z, 15Z-octadecatrienoic acid)、
γ-リノレン酸(6Z, 9Z, 12Z-octadecatrienoic acid)、
リノール酸(9Z,12Z-octadecadienoic acid)、
オレイン酸(9Z-octadecenoic acid)、
共役リノレン酸(10E, 12Z-octadecadienoic acid
又は9Z, 11E-octadecadienoic acid)などが挙げられる。
これらのうちでは、とりわけ魚油に含まれるドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸が最も好ましく用いられるが、これらに限定されるわけではない。また、生体に適用する場合は体内のリパーゼやエステラーゼで分解可能なグリセリドやエチルエステル等の形でも用いられる。これらの不飽和脂肪酸をグリセリドとして使用する場合には、これらの脂肪酸の少なくとも1つが結合したエステルであれば、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリドのいずれでもよく、また、グリセロール中の不飽和脂肪酸の結合位置は1、2、3位のいずれでもよく、さらにジグリセリド、トリグリセリドの場合には当該不飽和脂肪酸以外の脂肪酸、例えばパルミチン酸やステアリン酸が結合していてもさしつかえない。また、低級アルキルエステルとしてはエチルエステルの他に、メチル、プロピル、もしくはブチルエステルも用いられる。
これらの不飽和脂肪酸やそれを含むグリセリド、低級アルキルエステルは、魚油、植物油、微生物産生油脂等から公知の方法で容易に製造される。
一方、本発明に関わる一般式(1)で示される化合物のうち、フェルラ酸の誘導体は、天然から容易に抽出されるフェルラ酸やバニリン酸の適当な誘導体と、対応するアミンやアルコールを酸クロライド法やカルボジイミド法など公知の方法で縮合させることにより容易に製造できる。以下の実施例で用いたフェルロイルトリプタミン(FATA)等のフェノール性化合物の合成法は特開2005-225872、特願2005-61659、特願2005-218519に記載したところと同様である。カルコンやヒドロキシカルコン類も公知の方法で容易に合成できる。カルコン類のうち複雑な構造のキサントアンゲロールや、クルクミン、[6]−ジンゲロール等、植物に豊富に含まれる化合物はそれらの植物から公知の方法で抽出製造される。例えばイソリキリチゲニンやリコカルコンAは甘草根から、ナリンゲニンカルコンはトマト果実から、キサントフモールはホップから、キサントアンゲロールやヒドロキシデリシンは明日葉の根、茎から、クルクミンはウコン根茎から、[6]−ジンゲロールはショウガ根茎から公知の方法で容易に抽出製造される。この場合、不都合な夾雑物がない限り、粗抽出物や部分精製品として用いることもできる。抽出は水やエタノールで容易に行なえる。本発明に用いる場合、一般式(1)の化合物の添加量は化合物の種類、精製の方法や程度、求められる効果の程度により、生理的に安全な範囲で加減する。例えば式2の化合物の添加量は飲用水の1mlもしくは食物の1gあたり数mg以下とするが、総摂取量や摂取形態に応じて、生理的に安全な範囲内で適宜増減する。DHA等不飽和脂肪酸の添加量は現に健康食品等として使用されている量を参考にして生理的に安全な範囲内で適宜決定するが、先に詳述したように、本発明の一般式(1)で示される化合物と混合して使用するので、減量することが可能である。
上記一般式(1)の化合物中にはTNF-α等の炎症性サイトカインを抑制するものもあり、また、ドコサヘキサエン酸によるTNF-α等炎症性サイトカインの産生抑制作用もすでに知られているが(特許公表2006-511514、特開2000-159667)、上記一般式(1)の化合物とドコサヘキサエン酸等の不飽和脂肪酸等の併用により、炎症性サイトカインの産生抑制活性が飛躍的に向上し、相乗効果を奏することは本発明において初めて見出されたものである。

次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。
ヒトTHP-1急性単球性白血病細胞(大日本製薬株式会社より購入)を10%の牛胎仔血清(FBS)を含むRPMI-1640培地で前培養後、1 x 105 cells/mlの懸濁液とし、0.1μMのphorbol 12-myristate 13-acetate (PMA) を添加してから0.1mlづつ96-wellプレートに分注した。2日間培養後、細胞がマクロファージ様に分化し底面に張り付いたことを検鏡・確認してから、各ウェルの培地を10μM のドコサヘキサエン酸(DHA、Cayman社製)を加えたかもしくは加えていない10%FBS入り新鮮培地の0.2mlづつに交換した。次いで各ウェルの培地に所定濃度(1〜10mM)のサンプルのエタノール溶液またはエタノールのみを2μl添加し、さらに3時間培養した。次いで、大腸菌細胞膜のリポ多糖(0127:B8、Sigma社製)を32μg/mlの濃度で含むリン酸緩衝液の6μlづつを各ウェルに添加し、20時間培養した。培地を回収し、ELISAキット(Endogen社製)でTNF-α濃度を測定した。培地を回収後ウェルに残った細胞は0.2%クリスタルバイオレット−20%メタノール液で染色し、十分水洗後、1%SDS水溶液の0.1mlづつを各ウェルに加えて色素を溶出させプレートリーダー(595nm)で吸光度を測定して細胞数の指標とした。
使用したサンプルのうち、Ibp(イブプロフェン、東京化成製)、Cpz,(クロルプロマジン、和光純薬製)、Chal(trans-カルコン、Sigma社製)、2’-OH-Chal(2’-ヒドロキシカルコン、東京化成製)、4’-OH-Chal(4’-ヒドロキシカルコン、和光純薬製)、4-OH-Chal(4-ヒドロキシカルコン、東京化成製)、2-OH-Chal(2-ヒドロキシカルコン、和光純薬製)、Xhum(キサントフモール、Alexis社製)、Isoliq(イソリキリチゲニン、Extrasynthese社製)、Curc(クルクミン、BIOMOL社製)、Ging([6]-ジンゲロール、和光純薬製)、Caps(カプサイシン、和光純薬製)、Rosm(ロスマリン酸、和光純薬製)、CAPE(カフェイン酸フェネチルエステル、和光純薬製)はそれぞれ記載したメーカーから購入した。Xang(キサントアンゲロール)は明日葉の茎、根から文献(小澤 貢ら、薬学雑誌、98、210-214、1978)の方法で抽出、精製、結晶化し、機器分析で構造を確認したものを使用した。
フェルラ酸とバニリン酸の誘導体[N-(β-フェネチル)フェルラミド(FAPA)、フェルロイルトリプタミン(FATA)、フェルロイルチラミン(Fer-Tyr)、β-フェネチルフェルレート(FAPE)、フェルラ酸3-フェニル-2-プロペニル(Fer-oCinn)、N-(β-フェネチル)カフェイン酸アミド(CAPA)、カフェイン酸3-フェニル-2-プロペニル(Caff-oCinn)、N-(3-フェニルプロピル)-4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸アミド(Va-nPrPhe)、4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸3-フェニル-2-プロペニル(Va-oCinn)、プロトカテク酸3-フェニル-2-プロペニル(Prot-oCinn)、及びシリンガ酸3-フェニル-2-プロペニル(Syr-oCinn)]は特開2005-225872と特願2005-218519において記載した方法で合成した。結果を図1、図2、及び図3に示す。培養液中のサンプルの濃度(μM)は図中に示してある。これらの結果から、フェルラ酸誘導体のFATAやカルコン類並びにクルクミン等各種のフェノール性化合物が図中に表示された範囲で濃度依存的にTNF-αの産生を抑制し、さらに、培地にドコサヘキサエン酸が同時に添加されていると一層強く抑制することがわかる。なお、図1のBに示すように、細胞数の指標となる色素濃度は実験終了後にコントロールとサンプル間で通常10%以下しか違いがなかったことから、TNF-α産生の大きな低下は細胞の逸失によるものではないことが確認された。
ドコサヘキサエン酸の代わりにエイコサペンタエン酸(EPA、Cayman社製)とα−リノレン酸(和光純薬製)を用いて実施例1と同様の実験を行なった。結果を図4に示す。この結果から、カルコン類やフェルラ酸誘導体によるTNF-α産生抑制作用がエイコサペンタエン酸やリノレン酸でも増強されることが確認された。
フェルラ酸誘導体、カルコン類、及び各種のフェノール性化合物を用いて実施例1と同様の実験を行ない、回収した培地中のインターロイキン6(IL-6)及びインターロイキン1β(IL-1β)の濃度をELISAキット(Endogen社製)で測定した。結果を図5と図6に示すが、これらの炎症性サイトカインの産生もFATAやキサントフモールで抑制され、さらに、この場合もドコサヘキサエン酸を併用すると一層強く抑制されることがわかる。
炎症反応のシグナル分子として一酸化窒素(NO)も重要な役割を果たしており、NOの産生抑制は炎症の抑制につながる。マウスRAW264マクロファージ細胞株(理化学研究所から購入)を10%FBS入りのDMEM培地で前培養し、トリプシン処理で回収して2 x 105 cells/mlの懸濁液とし、0.2mlづつ96-ウェルプレートに植え込んだ。2日間培養後、各ウェルの培地を10μM のドコサヘキサエン酸を加えたかもしくは加えていない10%FBS入り新鮮培地の0.2mlづつに交換した。次いで各ウェルの培地に所定濃度(1〜10mM)のサンプルのエタノール溶液またはエタノールのみを2μl添加し、さらに3時間培養した。次いで、330μg/mlの大腸菌細胞膜リポ多糖(0127:B8、Sigma社製)、3.2μg/mlのアルギニン、及び0.32μg/mlのIFN-γを含む水溶液を6μlづつ各ウェルに添加し、20時間培養した。培地を回収し、培地中でNOから転換生成した亜硝酸イオンをグリース試薬(Sigma社製)で定量した。
また、細胞は実施例1と同様にクリスタルバイオレットで染色し吸光度を測定して細胞数の指標とした。図7のAに示した結果から、フェルラ酸誘導体やカルコン類がLPSで刺激されたマクロファージ細胞におけるNO産生を抑制すること、さらに、ドコサヘキサエン酸が同時に添加されると一層強く抑制することがわかる。なお、図7のBに示すように、細胞数の指標となる色素濃度は実験終了後にコントロールとサンプル間で通常10%以下しか違いがなかったことから、NO産生の大きな低下は細胞の逸失によるものではないことが確認された。
Aはフェルラ酸誘導体とカルコン類及びそれらとドコサヘキサエン酸(DHA)の組合せによりTHP-1細胞におけるTNF-α産生が抑制されることを示すグラフである。縦軸の値は培地中のTNF-α濃度(2つのウェルの平均と標準偏差)であり、横軸に付した数字はサンプルの濃度(μM)である。Bは各ウェルの細胞をクリスタルバイオレットで染色し、洗浄後、色素を抽出して測定した吸光度(2つのウェルの平均と標準偏差)である。 フェルラ酸やカフェイン酸の誘導体とドコサヘキサエン酸の組合せによりTHP-1細胞におけるTNF-α産生が抑制されることを示すグラフである。縦軸の値はコントロールウェルにおけるTNF-α濃度を100としたときのサンプルウェルにおけるTNF-α濃度の相対値(2つのウェルの平均と標準偏差)であり、横軸に付した数字はサンプルの濃度(μM)である。 各種の天然フェノール性化合物とカルコン類及びドコサヘキサエン酸の組合せによりTHP-1細胞におけるTNF-α産生が抑制されることを示すグラフである。縦軸の値はコントロールウェルにおけるTNF-α濃度を100としたときのサンプルウェルにおけるTNF-α濃度の相対値(2つのウェルの平均と標準偏差)であり、横軸に付した数字はサンプルの濃度(μM)である。 カルコン類とフェルラ酸誘導体及びそれらとエイコサペンタエン酸(EPA)又はα-リノレン酸の組合せによりTHP-1細胞におけるTNF-α産生が抑制されることを示すグラフである。縦軸の値は培地中のTNF-α濃度(2つのウェルの平均と標準偏差)であり、横軸に付した数字はサンプルの濃度(μM)である。図中でPUFAなしとはエイコサペンタエン酸もα-リノレン酸も添加されていないことを示す。 フェルラ酸誘導体とカルコン類及びそれらとドコサヘキサエン酸の組合せによりTHP-1細胞におけるIL-6産生が抑制されることを示すグラフである。縦軸の値は培地中のIL-6濃度(2つのウェルの平均と標準偏差)であり、横軸に付した数字はサンプルの濃度(μM)である。 フェルラ酸誘導体とカルコン類及びそれらとドコサヘキサエン酸の組合せによりTHP-1細胞におけるIL-1β産生が抑制されることを示すグラフである。縦軸の値はコントロールウェルにおけるIL-1β濃度を100としたときの各ウェルにおけるIL-1β濃度の相対値(2つのウェルの平均と標準偏差)であり、横軸に付した数字はサンプルの濃度(μM)である。 Aはフェルラ酸誘導体とカルコン類及びそれらとドコサヘキサエン酸の組合せによりマウスマクロファージRAW264細胞におけるNO産生が抑制されることを示すグラフである。縦軸の値はグリース試薬による発色の吸光度から求めたNOの相対生産量(LPSを加えたコントロールウェルの値を100%とする。各サンプルの各濃度について4ウェルの平均と標準偏差)であり、横軸に付した数字はサンプルの濃度(μM)である。Bは各ウェルの細胞をクリスタルバイオレットで染色し、洗浄後、色素を抽出して測定した吸光度(4ウェルの平均と標準偏差)である。

Claims (8)

  1. 下記一般式(2)で示されるフェルラ酸もしくはカフェイン酸の誘導体、下記一般式(3)で示されるバニリン酸もしくはプロトカテク酸の誘導体、下記一般式(4)で示されるカルコン誘導体、下記一般式(5)で示されるカプサイシンもしくはその類縁体、及び下記一般式(7)で示されるクルクミンもしくはその類縁体から選択されるいずれかの化合物、及び4Z,7Z,10Z,13Z,16Z,19Z-ドコサヘキサエン酸若しくはそのグリセリド又は低級アルキルエステルを活性成分として含有することを特徴とする、動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
    Figure 0005207341
    (ただし、式2中、R1とR2は水素原子、水酸基またはメトキシ基であり、Y1はイミノ基(NH)または酸素原子(O)であり、Zは炭素数2〜3の2価脂肪族炭化水素基であり、Qはフェニル基もしくはインドリル基を表す。)
    Figure 0005207341
    (ただし、式3中、R1とR2は水素原子、水酸基またはメトキシ基であり、Y1は酸素原子(O)であり、Zは炭素数3の2価脂肪族炭化水素基であり、Qはフェニル基を表す。)
    Figure 0005207341
    (ただし、式4中、R1、R2、R3、Rは水素原子(H)、水酸基、又はメトキシ基であり、R4は炭素数5の分岐と不飽和結合を含むアルキル基であり、R、R、R、R、R10
    水素原子(H)又は水酸基を表す。)
    Figure 0005207341
    (ただし、式5中、R1は水酸基又はメトキシ基であり、Y1は炭素数1の2価脂肪族炭化水素基であり、Zは炭素数8の分岐と不飽和結合を含む2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)を表す。)
    Figure 0005207341
    (ただし、式7においてR1とR2は水素原子又はメトキシ基を表す。)
  2. 上記グリセリドが、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸のモノ、ジまたはトリグリセリドであることを特徴とする、請求項1に記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
  3. 上記低級アルキルエステルが、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸のエチル、メチル、プロピル、もしくはブチルエステルであることを特徴とする、請求項1に記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
  4. 一般式(2)で表される化合物が、N-(β-フェネチル)フェルラミド、フェルロイルトリプタミン、β-フェネチルフェルレート、フェルラ酸3-フェニル-2-プロペニル、N-(β-フェネチル)カフェイン酸アミド、及びカフェイン酸フェネチルエステルから選ばれたものであることを特徴とする、請求項1に記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
  5. 一般式(3)で表される化合物が、4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸3-フェニル-2-プロペニル、プロトカテク酸3-フェニル-2-プロペニル及びシリンガ酸3-フェニル-2-プロペニルから選ばれたものであることを特徴とする、請求項1に記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
  6. 一般式(4)で表される化合物が、キサントフモールであることを特徴とする、請求項1に記載の動物細胞における炎症性サイトカイン産生抑制剤。
  7. 下記一般式(2)で示されるフェルラ酸もしくはカフェイン酸の誘導体、下記一般式(3)で示されるバニリン酸もしくはプロトカテク酸の誘導体から選択されるいずれかの化合物、及び4Z,7Z,10Z,13Z,16Z,19Z-ドコサヘキサエン酸若しくはそのグリセリド又は低級アルキルエステルを活性成分として含有することを特徴とする、抗炎症剤。
    Figure 0005207341
    (ただし、式2中、R1とR2は水素原子、水酸基またはメトキシ基であり、Y1はイミノ基(NH)または酸素原子(O)であり、Zは炭素数2〜3の2価脂肪族炭化水素基であり、Qはフェニル基もしくはインドリル基を表す。ここで、Y 1 がイミノ基(NH)の場合はR 1 とR 2 は水素原子またはメトキシ基であり、Y 1 が酸素原子(O)の場合はZの炭素数が3である。
    Figure 0005207341
    (ただし、式3中、R1とR2は水素原子、水酸基またはメトキシ基であり、Y1は酸素原子(O)であり、Zは炭素数3の2価脂肪族炭化水素基であり、Qはフェニル基を表す。
  8. 下記一般式(2)で示されるフェルラ酸もしくはカフェイン酸の誘導体、下記一般式(3)で示されるバニリン酸もしくはプロトカテク酸の誘導体、下記一般式(4)で示されるカルコン誘導体、下記一般式(5)で示されるカプサイシンもしくはその類縁体、及び下記一般式(7)で示されるクルクミンもしくはその類縁体から選択されるいずれかの化合物、及び4Z,7Z,10Z,13Z,16Z,19Z-ドコサヘキサエン酸若しくはそのグリセリド又は低級アルキルエステルを活性成分として含有することを特徴とする、動物細胞における一酸化窒素(NO)産生抑制剤。
    Figure 0005207341
    (ただし、式2中、R1とR2は水素原子、水酸基またはメトキシ基であり、Y1はイミノ基(NH)または酸素原子(O)であり、Zは炭素数2〜3の2価脂肪族炭化水素基であり、Qはフェニル基もしくはインドリル基を表す。)
    Figure 0005207341
    (ただし、式3中、R1とR2は水素原子、水酸基またはメトキシ基であり、Y1は酸素原子(O)であり、Zは炭素数3の2価脂肪族炭化水素基であり、Qはフェニル基を表す。)
    Figure 0005207341
    (ただし、式4中、R1、R2、R3、Rは水素原子(H)、水酸基、又はメトキシ基であり、R4は炭素数5の分岐と不飽和結合を含むアルキル基であり、R、R、R、R、R10
    水素原子(H)又は水酸基を表す。)
    Figure 0005207341
    (ただし、式5中、R1は水酸基又はメトキシ基であり、Y1は炭素数1の2価脂肪族炭化水素基であり、Zは炭素数8の分岐と不飽和結合を含む2価脂肪族炭化水素基であり、Qは水素原子(H)を表す。)
    Figure 0005207341
    (ただし、式7においてR1とR2は水素原子又はメトキシ基を表す。)
JP2006291726A 2006-10-26 2006-10-26 炎症性サイトカイン産生抑制剤 Expired - Fee Related JP5207341B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291726A JP5207341B2 (ja) 2006-10-26 2006-10-26 炎症性サイトカイン産生抑制剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291726A JP5207341B2 (ja) 2006-10-26 2006-10-26 炎症性サイトカイン産生抑制剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008106011A JP2008106011A (ja) 2008-05-08
JP5207341B2 true JP5207341B2 (ja) 2013-06-12

Family

ID=39439664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006291726A Expired - Fee Related JP5207341B2 (ja) 2006-10-26 2006-10-26 炎症性サイトカイン産生抑制剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5207341B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11382880B2 (en) 2019-07-29 2022-07-12 Brightseed, Inc. Method for improving digestive health
US11642323B2 (en) 2018-01-10 2023-05-09 Brightseed, Inc. Method for modulating metabolism
US11647776B2 (en) 2019-11-11 2023-05-16 Brightseed, Inc. Extract, consumable product and method for enriching bioactive metabolite in an extract

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012510466A (ja) * 2008-12-01 2012-05-10 ライラ ファーマシューティカルズ ピーブイティ.エルティディ. 炎症、皮膚異常及び粘膜異常並びに他の皮膚疾病及び粘膜疾病の治療のための局部用製剤
JP2012521412A (ja) * 2009-03-23 2012-09-13 ライラ ファーマシューティカルズ ピーブイティ.エルティディ. 鼻のアレルギー疾患において適用するためのクルクミノイドおよびその代謝物
KR101088880B1 (ko) 2010-05-25 2011-12-07 경희대학교 산학협력단 케토-아미드 유도체, 그의 제조 방법 및 그를 포함하는 약제학적 조성물
BR112013003631B1 (pt) 2010-08-18 2021-10-13 Samumed, Llc Beta- e gama-dicetonas e gama-hidroxicetonas e composições farmacêuticas que as compreendem
CN102657636A (zh) * 2012-05-25 2012-09-12 中国药科大学 4-羟基查尔酮防治急性肺损伤、脓毒血症及炎症的医药用途
JP5956916B2 (ja) * 2012-11-21 2016-07-27 花王株式会社 抗炎症剤
PL2968249T3 (pl) 2013-02-22 2019-06-28 Samumed, Llc Gamma-diketony jako aktywatory szlaku sygnałowego Wnt/beta-kateniny
JP6112920B2 (ja) * 2013-03-12 2017-04-12 花王株式会社 Nrf2活性化剤
HUE046741T2 (hu) 2014-08-20 2020-03-30 Samumed Llc Gamma-diketonok bõröregedés és ráncok megelõzésére és kezelésére
CN106905278B (zh) * 2017-03-15 2019-08-23 中国科学院西北高原生物研究所 一种从镰形棘豆中分离制备5种具有抗炎活性化合物的方法
CN114845707A (zh) * 2019-10-25 2022-08-02 韩国生命工学研究院 用于预防或治疗猪流行性腹泻病毒感染的包含含有基于类姜黄色素的化合物和甘草提取物或其级分的复合物的组合物
CN111991380B (zh) * 2020-09-28 2021-06-25 郑州大学第一附属医院 一种中药天然产物的衍生物在抑制食管癌生长和转移方面的应用
CN115368266B (zh) * 2022-07-07 2023-10-20 天津中医药大学 一种丹参酚酸a衍生的生物活性探针及其制备方法和应用
CN115160170B (zh) * 2022-07-28 2023-09-29 中国中医科学院中药研究所 一种咖啡酸小分子活性探针及其制备方法和用途

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2168974A (en) * 1984-12-20 1986-07-02 Procter & Gamble Compounds and compositions having anti-inflammatory activity
DE69004081T2 (de) * 1990-05-23 1994-02-10 Nestle Sa Verwendung der Stearidonsäure zur Behandlung von Entzündungserkrankungen.
GB9012651D0 (en) * 1990-06-06 1990-07-25 Efamol Holdings Essential fatty acid treatment
JP2836206B2 (ja) * 1990-07-02 1998-12-14 味の素株式会社 炎症性腸疾患用油脂組成物
JPH05246932A (ja) * 1992-03-04 1993-09-24 Nippon High Potsukusu:Kk 3,4−ジヒドロキシカルコン誘導体
US6107334A (en) * 1998-02-23 2000-08-22 Wake Forest University Dietary control of arachidonic acid metabolism
EP1156814B1 (en) * 1999-03-03 2003-09-10 Eurovita A/S Pharmaceuticals, dietary supplements and cosmetic compositions comprising a fatty acid and ginger
HUP0302683A2 (hu) * 2000-04-18 2003-11-28 Société des Produits Nestlé S.A. Táplálkozási modulok
DE60127829T2 (de) * 2000-05-01 2007-12-27 The Iams Company, Dayton Haustierfutterzusammensetzung zur verminderung der entzündungsreaktion in katzen
AU2002348802A1 (en) * 2001-12-14 2003-06-30 Council Of Scientific And Industrial Research Compositions containeing curcuma extracts for the treatment of neurocerebrovascular disorders
AU2003229923A1 (en) * 2002-04-16 2003-11-03 Isis Innovation Limited Curcumin for the prevention and/or treatment of tissue damage
CN1315412C (zh) * 2002-04-24 2007-05-16 荷兰联合利华有限公司 啤酒花组分在食品中的用途
NZ537821A (en) * 2002-08-06 2007-05-31 The Quigley Corp Anti-viral compositions useful for treating one or more adverse effects of viral infections
JP2004256496A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Rinoru Oil Mills Co Ltd 9cis,11trans−共役リノール酸を有効成分とするサイトカイン産生促進剤
JP2005194222A (ja) * 2004-01-06 2005-07-21 Otsuka Pharmaceut Factory Inc サイトカイン誘発剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11642323B2 (en) 2018-01-10 2023-05-09 Brightseed, Inc. Method for modulating metabolism
US11382880B2 (en) 2019-07-29 2022-07-12 Brightseed, Inc. Method for improving digestive health
US11647776B2 (en) 2019-11-11 2023-05-16 Brightseed, Inc. Extract, consumable product and method for enriching bioactive metabolite in an extract

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008106011A (ja) 2008-05-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5207341B2 (ja) 炎症性サイトカイン産生抑制剤
Moss et al. Nutraceutical therapies for atherosclerosis
Jiang Natural forms of vitamin E: metabolism, antioxidant, and anti-inflammatory activities and their role in disease prevention and therapy
EP1275399B1 (en) Method and preparation for preventing and/or treating vascular disorders and secondary disorders associated therewith
Gopalan et al. The health benefits of blackcurrants
AU2016238970B2 (en) Use of derivatives of polyunsaturated fatty acids as medicaments
JP5246833B2 (ja) アディポネクチン産生増強剤
Jeong et al. Skipjack tuna (Katsuwonus pelamis) eyeball oil exerts an anti-inflammatory effect by inhibiting NF-κB and MAPK activation in LPS-induced RAW 264.7 cells and croton oil-treated mice
JP5030143B2 (ja) TNF−α産生抑制剤
JP5158742B2 (ja) 炎症性インターロイキン産生抑制剤
JP6833593B2 (ja) 経口組成物
US20190054063A1 (en) Novel treatment for non-alcoholic fatty liver diseases
JP5190911B2 (ja) 炎症性インターロイキン産生抑制剤
JP2006008716A (ja) リポキシゲナーゼ阻害剤
Gauthaman et al. Nutraceutical value of sesame oil
JP5099473B2 (ja) TNF−α産生抑制剤
JP5207342B2 (ja) 炎症性サイトカイン産生抑制剤
JP5046926B2 (ja) 炎症性疾患予防又は治療剤
US20150159115A1 (en) Purification of dpa enriched oil
Lee et al. Influence of Supplementation of Ecklonia cava Polyphenols on Learning, Memory, and Brain Fatty Acid Composition in Mice
Ortega et al. Nutrigenomics and atherosclerosis: The postprandial and long-term effects of virgin olive oil ingestion
Farooqui et al. Effects of Statins and n–3 Fatty Acids on Heart and Brain Tissues: The Clash of the Titans
Diet Journal of Nutrition & Food Sciences
Lopez et al. Chapter Nutrigenomics and Atherosclerosis: The Postprandial and Long-Term Effects of Virgin Olive Oil Ingestion
Song et al. -Health Beneficial Effects of Docosahexaenoic Acid: A Marine Treasure

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130214

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160301

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees