JP5206336B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、赤外線センサを備えた誘導加熱調理器に関するものである。
赤外線センサを備えた誘導加熱調理器は、トッププレートに載置された調理容器から放出される赤外線を直接検知するので、熱応答性に優れていることが知られている。
従来、この種の誘導加熱調理器としては、調理容器を載置するトッププレートと、載置部の下方に設けられた加熱コイルと、トッププレート上の調理容器から放出される赤外線を受光し、その光量に応じた検出信号を出力する赤外線センサと、検出信号に基づいて加
熱コイルの出力を制御する制御回路と、前記制御回路および赤外線センサを冷却するための空気を導入、排出する吸気口、排気口と送風装置とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
前記従来の赤外線センサを備えた誘導加熱調理器は、例えば図5および図6に示すような構成のものがある。外郭を形成する本体1上面には調理容器2を載置するトッププレート3が設けられ、トッププレート3の下部には調理容器2を誘導加熱する加熱コイル4が設けられている。加熱コイル4の下部には集磁性を有するフェライト5が放射状に設けられており下方へ向かう磁束を抑制している。また、調理容器2の下部に該当するトッププレート3の下部には赤外線センサ6が設けられており、調理容器2の底面から放射される赤外線をトッププレート3越しに検知して温度に応じた信号を出力する。赤外線センサ6の下部には前記赤外線センサ6から出力された信号に基づいて加熱コイル4の出力を制御する制御回路7が設けられている。前記制御回路7は、加熱コイル4の下方に設けられた仕切り板10と本体1底部との間に形成される冷却風路11内に配置されており、ヒートシンクに接合されたIGBTや共振コンデンサ等のような前記制御回路7内の発熱部品は、本体1内に設けられた送風装置9により所望の温度に冷却される。加熱コイル4はフェライト5を収容するコイルベース13上面に接着等で取り付けられている。赤外センサ6はフェライト5よりも下かつ仕切り板10よりも上に配置されている。赤外センサ6はフェライト5の防磁効果により磁束の影響が軽減されているが、更に磁束漏れの影響を無くすために、防磁効果を有するアルミ等でできた防磁ケース14で覆われた構成となっている。赤外線センサ6は加熱コイル4や調理容器2で発生する熱の影響により加熱され温度上昇するため所望の温度に冷却する必要がある。従って仕切り板10には赤外線センサ6近傍に通風孔が設けられており、冷却風路11を流れる冷却風の一部が通風孔を通り赤外線センサ6を冷却するようになっている。また冷却に必要な空気は吸気口15から内部に導入され排気口16から外部に排出される。
前記従来の赤外線センサを備えた誘導加熱調理器は、上記構成により、調理容器の温度を直接検知することができるため、サーミスタ等の感熱素子よりも温度応答性に優れており、調理容器の正確な温度制御が可能になるものであった。
特開2008−84855号公報
しかしながら、前記従来の構成では、吸気口15および送風装置9と排気口16がどちらも本体後部に配置されており、赤外線センサ6の冷却は吸気口15から導入した空気を一旦前方に送風して行い、その後、後方の排気口から排出するため、冷却風の流れの効率が悪く、十分な冷却効果が得られにくく、正確な温度検知が困難になるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、赤外線センサを効率よく冷却し、正確な温度検知が可能な誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、本体上面に設けられ、調理容器を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下部に設けられ前記調理容器を加熱する加熱コイルと、前記トッププレートの下部に設けられ前記調理容器から放射される赤外線を検知する赤外線センサと、前記赤外線センサの出力に応じて前記加熱コイルの出力を制御する制御回路と、前記本体後方底部に設けられ前記制御回路の発熱部品を冷却するための冷却風を外部より導入する吸気口と、冷却後の前記冷却風を外部に排出する排気口と、前記吸気口より導入した前記冷却風を前記本体内に送風する送風装置と、前
記加熱コイルの下方に設けられ前記加熱コイルから前記制御回路への磁束漏れを抑制するとともに前記送風装置からの冷却風路を前記本体底部との間に形成する防磁板と、を備え、前記排気口は、前記本体前部側面に設けられ、前記送風装置は、前方向に向けられた吹き出し口を有し、前記赤外線センサ及び前記制御回路は、前記吹き出し口前記排気口との間に形成される前記冷却風路内に配置した。
このように赤外線センサが冷却風の主要経路に配置されることにより、赤外線センサの冷却効率が向上し、正確な温度検知が可能となる。
また、吹き出し口を排気口が位置する前方向に向けて配置したことにより、送風装置から排気口に向かってスムーズに冷却風が流れるため、更に効果的に赤外線センサを冷却できるものである。
また、加熱コイルの下方に加熱コイルからの磁束漏れを抑制するとともに前記送風装置からの冷却風路を前記本体底部との間に形成する防磁板を設け、赤外線センサおよび制御回路は防磁板に対して同一冷却風路に配置したことにより、制御回路を冷却するための主要な冷却風で赤外線センサを冷却するので、赤外線センサの冷却効率がより一層向上し、更に正確な温度検知が可能になるものである。
本発明の誘導加熱調理器は、赤外線センサの冷却性能が良好であり、赤外線センサの正確な温度検知を実現することができるものである。
また、吹き出し口を排気口が位置する前方向に向けて配置したことにより、送風装置から排気口に向かってスムーズに冷却風が流れるため、更に効果的に赤外線センサを冷却できるものである。
また、加熱コイルの下方に加熱コイルからの磁束漏れを抑制するとともに前記送風装置からの冷却風路を前記本体底部との間に形成する防磁板を設け、赤外線センサおよび制御回路は防磁板に対して同一冷却風路に配置したことにより、制御回路を冷却するための主要な冷却風で赤外線センサを冷却するので、赤外線センサの冷却効率がより一層向上し、更に正確な温度検知が可能になるものである。
第1の発明は、本体上面に設けられ、調理容器を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下部に設けられ前記調理容器を加熱する加熱コイルと、前記トッププレートの下部に設けられ前記調理容器から放射される赤外線を検知する赤外線センサと、前記赤外線センサの出力に応じて前記加熱コイルの出力を制御する制御回路と、前記本体後方底部に設けられ前記制御回路の発熱部品を冷却するための冷却風を外部より導入する吸気口と、冷却後の前記冷却風を外部に排出する排気口と、前記吸気口より導入した前記冷却風を前記本体内に送風する送風装置と、前記加熱コイルの下方に設けられ前記加熱コイルから前記制御回路への磁束漏れを抑制するとともに前記送風装置からの冷却風路を前記本体底部との間に形成する防磁板と、を備え、前記排気口は、前記本体前部側面に設けられ、前記送風装置は、前方向に向けられた吹き出し口を有し、前記赤外線センサ及び前記制御回路前記吹き出し口と前記排気口との間に形成される前記冷却風路内に配置したことにより、送風装置と排気口との間に形成される冷却風の主要経路に赤外線センサが位置することになるため、赤外線センサを効率よく冷却でき、赤外線センサの正確な温度検知を実現することができるものである。
また、吹き出し口を排気口が位置する方向に向けて配置したことにより、送風装置か
ら排気口に向かってスムーズに冷却風が流れるため、更に効果的に赤外線センサを冷却できるものである。
また、加熱コイルの下方に加熱コイルからの磁束漏れを抑制するとともに前記送風装置からの冷却風路を前記本体底部との間に形成する防磁板を設け、赤外線センサおよび制御回路は防磁板に対して同一冷却風路に配置したことにより、制御回路を冷却するための主要な冷却風で赤外線センサを冷却するので、赤外線センサの冷却効率がより一層向上し、更に正確な温度検知が可能になるものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
参考の形態1)
図1は、本発明の第1の参考の形態における誘導加熱調理器の赤外線センサ近傍の詳細構成と風の流れを示す部分横断面図である。
外郭を形成する本体21上面には調理容器22を載置するトッププレート23が設けられ、トッププレート23の下部には調理容器22を誘導加熱する加熱コイル24が設けられている。加熱コイル24の下部には集磁性を有するフェライト25が放射状に設けられており下方へ向かう磁束を抑制している。また、調理容器22の下部に該当するトッププレート23の下部には赤外線センサ26が設けられており、調理容器22の底面から放射される赤外線をトッププレート23越しに検知して温度に応じた信号を出力する。赤外線センサ26の下部には前記赤外線センサ26から出力された信号に基づいて加熱コイル24の出力を制御する制御回路27が設けられている。前記制御回路27は、加熱コイル24の下方に設けられた仕切り板40と本体21底部との間に形成される冷却風路41内に配置されており、ヒートシンクに接合されたIGBTや共振コンデンサ等のような前記制御回路27内の発熱部品38は、本体21内に設けられた送風装置32により所望の温度に冷却される。加熱コイル24はフェライト25を収容するコイルベース49上面に接着等で取り付けられており、前記コイルベース49は加熱コイル24上面とトッププレート23との間に空間を形成するためのスペーサー36を介して仕切り板40上に設けられたバネ42によって前記トッププレート23下面に押さえつけられるように支持されている。赤外センサ26はフェライト25よりも下かつ仕切り板40よりも上に配置されている。赤外センサ26はフェライト25の防磁効果により磁束の影響が軽減されているが、更に磁束漏れの影響を無くすために、防磁効果を有するアルミ等でできたケーシング35で覆われた構成となっている。赤外線センサ26は加熱コイル24や調理容器22で発生する熱の影響により加熱され温度上昇するため所望の温度に冷却する必要がある。従って仕切り板40には赤外線センサ26近傍に通風孔45が設けられており、冷却風路45を流れる冷却風の一部が通風孔45を通り赤外線センサ26を冷却するようになっている。
図2は、本発明の参考の形態における誘導加熱調理器を上方から見た平面外観図である。
図2において、トッププレート23は調理容器を載置するための4箇所の加熱ゾーン35と加熱の操作や表示を行うための操作・表示部37を前部に設けている。各々の加熱ゾーンの下部には加熱コイル(図示せず)および赤外線センサ26が配置されている。また、本体後部には送風装置32が2箇所に配置されており、前記送風装置32の吹き出し口51は本体前部に向けられている。
図3は、本発明の参考の形態における誘導加熱調理器全体の風の流れの概略を示す横断面図である。
図3において、トッププレート23に設けられた各々の加熱ゾーンの下部には加熱コイル24およびケーシング35で覆われた赤外線センサ26が配置されている。また、本体後部には送風装置32が配置されており、前記送風装置32の吹き出し口51は本体21前部に向けられている。本体21の後方底部には冷却風を外部から導入するための吸気口52が前記送風装置32の位置に一致するように設けられている。本体21前部には冷却後の空気を外部に排出する排気口53が設けられている。上記のような位置関係から赤外線センサ26は前記送風装置32と前記排気口53との間に形成される空間内に位置することになる。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
参考の形態に示す誘導加熱調理器は、調理容器22から放射される赤外線を検知する赤外線センサ26と、前記赤外線センサ26の出力に応じて加熱コイル24の出力を制御する制御回路27と、前記制御回路27の発熱部品38を冷却するための空気を外部より導入する吸気口52と、前記吸気口52より導入した空気を前記本体21内に送風する送風装置32と、冷却後の空気を外部に排出する排気口53とを備えた構成としており、前記赤外線センサ26は前記送風装置32と前記排気口53との間に形成される空間内に配置されている。従って、送風装置32と排気口53との間に形成される冷却風の主要経路に赤外線センサ26が位置することになるため、赤外線センサは効率よく冷却され、赤外線センサ26の正確な温度検知が可能となる。また、送風装置32の吹き出し口51は、前記排気口53が位置する方向に向けて配置されており、送風装置32から排気口53に向かってスムーズに冷却風が流れるため、更に効果的に赤外線センサを冷却できるものである。
尚、本参考の形態では、発熱部品38の下流に赤外線センサ26を配置しているが、発熱部品38と赤外線センサ26を冷却風の流れに対して並列に配置すれば、さらに効率よく赤外線センサ26を冷却することができる。
(実施の形態
図4は、本発明の第2の実施の形態における誘導加熱調理器の赤外線センサ近傍の詳細構成と風の流れを示す部分横断面図である。尚、参考の形態1と基本構成は同じなので説明は省略し、異なる点を中心に説明する。また、参考の形態1の図1と同じ構成部品には同じ符号を付している。
図4において、赤外線センサ26および制御回路27はフェライト25よりも下に配置されており前記フェライト25の防磁効果により磁束の影響が軽減されているが、更に磁束漏れの影響を無くすために、防磁効果を有するアルミ等でできた防磁板28が加熱コイル24側の空間と赤外線センサ26および制御回路27側の空間とを仕切るように設けられている。加熱コイル24はフェライト25を収容するコイルベース29上面に接着等で取り付けられており、また、加熱コイル24とトッププレート23との間には加熱された調理容器22から前記加熱コイル24への熱影響を軽減するためのセラミックファイバー等からなる断熱材30が設けられている。前記防磁板28はコイルベース29を介して加熱コイル24を下方から支持していると共に、本体21底部に設けられたバネ31によって上方に附勢されることにより、前記加熱コイル24をトッププレート23下面に向かって断熱材30越しに押さえつけるように設けられている。また、前記防磁板28と本体21底部との間の空間は冷却風路33を形成しており、前記冷却風路33内に配置されているヒートシンクに接合されたIGBTや共振コンデンサ等のような前記制御回路27内の発熱部品38や赤外線センサ26は、本体21内に設けられた送風装置32の冷却風により所望の温度に冷却される。前記赤外線センサ26と前記トッププレート23との間には
アルミや樹脂等からなる筒体34が前記防磁板29を貫通するように設けられている。この筒体34は赤外線センサ26を覆って保持するケーシング35と一体構成になっており、前記ケーシング35は防磁板26の下面に固定されている。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
本実施の形態に示す誘導加熱調理器は、加熱コイル24からの磁束漏れを抑制すると共に送風装置32からの冷却風路33を形成する防磁板28を備えた構成としており、調理容器22から放射される赤外線を検知する赤外線センサ26と赤外線センサ26の出力に応じて加熱コイル24の出力を制御する制御回路27は前記防磁板28に対して同一空間すなわち冷却風路33内に配置されている。このように同一空間内に赤外線センサ26と制御回路27が配置されることにより、赤外線センサ26と制御回路27との間の介在物がほとんど無くなるため、赤外線センサ26と制御基板27との間の配線の引き回しが簡単になる等、組立性の向上を図ることができる。また、防磁板28により形成される空間を冷却風路33としており、そこに赤外線センサ26と制御回路27を配置しているため、冷却風路33を通過する主たる冷却風で赤外線センサ26を冷却することになり、赤外線センサ26の冷却効率が向上し、正確な温度検知が可能となる。また、本実施の形態ではケーシング35で赤外線センサ26を覆うことにより、組立時の赤外線センサ26の周囲部品との接触を防止することができ、組立性が更に良好になるとともに、品質も向上する。
尚、本実施の形態では防磁板28は加熱コイル24からの磁束漏れを抑制すると共に送風装置32からの冷却風路33を形成しているが、防磁板28の下に別部材でダクト等の冷却風路を別途構成してもよい。
参考の形態1および実施の形態1では、送風装置32を本体21の後部、排気口53を本体21の前部に配置したが、例えば送風装置32を本体21の前部、排気口53を本体21の後部に配置してもよい。要するに、送風装置32と排気口53との間に赤外線センサが位置していればよい。また、排気口53は本体21において主要な排気を行う箇所であり、主要でない排気口が他の場所にあってもなんら問題はない。更に、本参考の形態1および実施の形態1では吸気口52を本体21の底面に、排気口53を本体21の前面に設けているが、これらの方向は特に限定されるものではなく、どの様な方向を向いていても所望の冷却特性を得ることは可能である。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、赤外線センサを使用した機器の性能や組立性を向上させるものであり、赤外線センサを有するあらゆる装置に適用できる。
本発明の参考の形態1における誘導加熱調理器の赤外線センサ近傍の詳細構成と風の流れを示す部分横断面図 本発明の参考の形態1における誘導加熱調理器を上方から見た平面外観図 本発明の参考の形態1における誘導加熱調理器全体の風の流れの概略を示す横断面図 本発明の実施の形態における誘導加熱調理器の赤外線センサ近傍の詳細構成と風の流れを示す部分横断面図 従来の誘導加熱調理器の構成を示す分解図 従来の誘導加熱調理器の構成を示す断面図
21 本体
22 調理容器
23 トッププレート
24 加熱コイル
26 赤外線センサ
27 制御回路
28 防磁板
32 送風装置
33 冷却風路
38 発熱部品
51 吹き出し口
52 吸気口
53 排気口

Claims (1)

  1. 本体上面に設けられ、調理容器を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下部に設けられ前記調理容器を加熱する加熱コイルと、前記トッププレートの下部に設けられ前記調理容器から放射される赤外線を検知する赤外線センサと、前記赤外線センサの出力に応じて前記加熱コイルの出力を制御する制御回路と、前記本体後方底部に設けられ前記制御回路の発熱部品を冷却するための冷却風を外部より導入する吸気口と、冷却後の前記冷却風を外部に排出する排気口と前記吸気口より導入した前記冷却風を前記本体内に送風する送風装置と、前記加熱コイルの下方に設けられ前記加熱コイルから前記制御回路への磁束漏れを抑制するとともに前記送風装置からの冷却風路を前記本体底部との間に形成する防磁板と、を備え、前記排気口は、前記本体前部側面に設けられ、前記送風装置は、前方向に向けられた吹き出し口を有し、前記赤外線センサ及び制御回路は、前記吹き出し口と前記排気口との間に形成される前記冷却風路内に配置した誘導加熱調理器。
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