JP5206314B2 - 車載用電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、車載用電子機器に関する。
車載用電子機器として、例えば車両用カーナビゲーション装置が提供されている。
このような車両用カーナビゲーション装置として、車両走行中の安全性を確保する観点から、車両走行中においては、車両用カーナビゲーション装置に対する操作を規制するものが提案されている。
例えば、ステアリングホイールに該ステアリングホイールを把持する運転者の手を検出する応力センサからなるセンサ手段を設け、例えば、センサ手段により運転者の左右両手の双方がステアリングホイールにあることが検出された場合には車両用カーナビゲーション装置に対する操作を許容し、センサ手段により運転者の左右両手の双方がステアリングホイールにあることが検出されない場合には車両用カーナビゲーション装置に対する操作を規制するようにしたものが提案されている(特許文献1参照)。
また、運転者の顔を検出する顔検出手段と、該顔検出手段により検出された運転者の顔の向きが車両の正面以外に向いているか否かを判定する顔向き判定手段と、該顔向き判定手段による判定された運転者の顔が車両の正面を向いていない場合の時間を積算して総脇見時間を算出する総脇見時間算出手段とを設け、総脇見時間が規定時間以下であるか否かに応じて車両用カーナビゲーション装置に対する操作を許容あるいは規制するようにしたものが提案されている(特許文献2参照)。
特開2004−271488号公報 特開2007−69756号公報
一方、車両走行中であっても頻繁に操作を行うことが多い車載機器としてエアーコンディショナー装置やカーオーディオ装置が挙げられる。
例えば、エアーコンディショナー装置は、風量や室温の調整操作を頻繁に行うことが多く、また、カーオーディオ装置は、アルバムや曲目の選択、曲の早送り、早戻し、音量調整、音質調整などの操作を頻繁に行うことが多い。
したがって、運転者がより簡単に車載機器を操作を行えるようにすることが、安全性の確保を図る観点から、また、利便性の向上を図る上から求められている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、車両走行中の安全性を確保しつつ、利便性の向上を図る上で有利な車載用電子機器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、車両の複数個所に設けられた車載機器と、ステアリングホイールに設けられ入力操作を受け付ける操作入力手段と、運転者の瞳孔の向きを検出し瞳孔の向きを示す瞳孔向きデータを生成する第1の瞳孔検出手段と、前記瞳孔向きデータに基づいて、前記運転者が注視している部分が、前記複数の車載機器の中の何れの車載機器に該当するかを特定し、該特定した車載機器を制御対象として選択する制御対象選択手段と、前記選択された車載機器の制御を、前記操作入力手段によって受け付けられた入力操作に応じて行う車載機器制御手段と、運転者が顔を車両の前方に向けた状態で視認可能な箇所に設けられた操作用表示装置と、前記選択された車載機器を、前記操作入力手段を用いて操作するために必要な操作情報を前記操作用表示装置に表示させる表示制御手段とを備え、前記操作入力手段は、前記選択された車載機器における複数の項目についての操作が可能であり、前記表示制御手段は、前記複数の項目のうち今回操作をおこなう項目を前記運転者に選択させる表示と、前記今回操作をおこなう項目における入力操作のための表示と、を表示させることを特徴とする。
また、本発明は、車室内の複数個所に設けられた車載機器と、ステアリングホイールに設けられ入力操作を受け付ける操作入力手段と、前記各車載機器のそれぞれに対応して設けられ運転者の瞳孔が該車載機器に向けられたか否かを検出する第2の瞳孔検出手段と、前記各第2の瞳孔検出手段の検出動作に基づいて、前記運転者が注視している部分が、前記複数の車載機器の中の何れの車載機器に該当するかを特定し、該特定した車載機器を制御対象として選択する制御対象選択手段と、前記選択された車載機器の制御を、前記操作入力手段によって受け付けられた入力操作に応じて行う車載機器制御手段と、運転者が顔を車両の前方に向けた状態で視認可能な箇所に設けられた操作用表示装置と、前記選択された車載機器を、前記操作入力手段を用いて操作するために必要な操作情報を前記操作用表示装置に表示させる表示制御手段とを備え、前記操作入力手段は、前記選択された車載機器における複数の項目についての操作が可能であり、前記表示制御手段は、前記複数の項目のうち今回操作をおこなう項目を前記運転者に選択させる表示と、前記今回操作をおこなう項目における入力操作のための表示と、を表示させることを特徴とする。
本発明によれば、車載機器を注視することで制御対象となる車載機器を特定すると共に、この特定した車載機器を、ステアリングホイールに設けられた操作入力手段によって操作することができるため、運転者が車載機器の操作に気を取られることなく、車載機器に対する操作を簡単に行うことができ、車両走行中の安全性を確保しつつ、利便性の向上を図る上で有利となる。
(第1の実施の形態)
次に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態である車載用電子機器10の全体構成を示すブロック図、図2は車載用電子機器10の機能ブロック図、図3は運転席近傍の構成を示す説明図、図4は操作入力手段28としての十字キー2802を示す平面図、図5は操作入力手段28としての決定キー2804、キャンセルキー2806を示す平面図である。
図1に示すように車載用電子機器10は、統合制御ECU(電子コントロールユニット)12、エアーコンディショナー装置(以下単にエアコン装置という)14、カーオーディオ装置16、車両用ナビゲーション装置18、ミラー装置20、車速センサ22、シフトポジションセンサ24、瞳孔検出手段(第1の瞳孔検出手段に相当)26、操作入力手段28、操作用表示装置30などを含んで構成されている。
エアコン装置14、カーオーディオ装置16、車両用ナビゲーション装置18、ミラー装置20は、車両の複数箇所に設けられており、各装置14、16、18、20はそれぞれ車載機器21を構成している。
(統合制御ECU12)
統合制御ECU12は、エアコン装置14、カーオーディオ装置16、車両用ナビゲーション装置18、ミラー装置20のそれぞれに設けられたECU1402、1602、1802、2002と、車内LANであるCAN(Controller Area Network)を介して通信可能に接続されている。
統合制御ECU12は、いわゆるゲートウェイ(ゲートウェイコンピュータ)を構成しており、言い換えると、統合制御ECU12は、車載機器制御装置ETACS(Electronics Time and Alarm Control System)を構成している。
統合制御ECU12は、例えば、CPU、制御プログラムなどを格納するROM、ワーキングエリアを提供するRAM、周辺回路とのインタフェースをとるインタフェース部などがバスによって接続されたマイクロコンピュータによって構成されたものであり、前記CPUが制御プログラムを実行することにより機能する。
また、統合制御ECU12は、図2に示すように、後述する制御対象選択手段32、表示制御手段34、車載機器制御手段36として機能する。
(エアコン装置14)
エアコン装置14は、エアコン装置用ECU1402、エアコン用操作スイッチ1404、エアコン用駆動部1406、送風温度調整手段1408、図示しない温度センサなどを含んで構成されている。
エアコン装置用ECU1402は、例えば、CPU、制御プログラムなどを格納するROM、ワーキングエリアを提供するRAM、周辺回路とのインタフェースをとるインタフェース部などがバスによって接続されたマイクロコンピュータによって構成されたものであり、前記CPUが制御プログラムを実行することにより機能する。
エアコン用操作スイッチ1404は、エアコン装置14の動作にまつわるさまざまな設定や調整、具体的には、温度調整、風量調整などを行うために操作されるものである。
エアコン用操作スイッチ1404は、図3に示すように、センターコンソール6に設けられている。
エアコン用駆動部1406は、エアコン装置用ECU1402の制御により送風温度調整手段1408を駆動するものである。
送風温度調整手段1408は、車室2(図3)に空気を送風するファン、空気を加熱するヒータ、冷媒を用いて空気を冷却する冷却部などを含んで構成されている。
エアコン装置用ECU1402は、図示しない温度センサの検出結果およびエアコン用操作スイッチ1404の操作によって設定された温度、風量に基づいて、エアコン用駆動部1406を介して送風温度調整手段1408を制御し、これにより、車室2内の空調がなされる。
(カーオーディオ装置16)
カーオーディオ装置16は、オーディオ用ECU1602、オーディオ用操作スイッチ1604、ディスク装置1606、チューナー1608、アンプ1610、図示しないスピーカーなどを含んで構成されている。
オーディオ用ECU1602は、例えば、CPU、制御プログラムなどを格納するROM、ワーキングエリアを提供するRAM、周辺回路とのインタフェースをとるインタフェース部などがバスによって接続されたマイクロコンピュータによって構成されたものであり、前記CPUが制御プログラムを実行することにより機能する。
オーディオ用操作スイッチ1604は、図3に示すように、運転席と助手席との中間箇所に臨むインストルメントパネル4の部分に組み込まれている。
オーディオ用操作スイッチ1604は、カーオーディオ装置16の動作にまつわるさまざまな設定や調整、具体的には、アルバムや曲目の選択、曲の早送り、早戻し、放送局の選局、音量調整、音質調整などを行うために操作されるものである。
ディスク装置1606は、CDやMDなどのディスク状記録媒体から音声信号を再生するものである。
チューナー1608は、AMラジオやFMラジオの放送局からの電波を受信して音声信号を再生するものである。
アンプ1610は、ディスク装置1606あるいはチューナー1608から供給される音声信号を増幅して前記スピーカーに供給することで音響を発生させるものである。
オーディオ用ECU1602は、オーディオ用操作スイッチ1604の操作に基づいて、ディスク装置1606、チューナー1608、アンプ1610を制御する。
(車両用ナビゲーション装置18)
車両用ナビゲーション装置18は、ナビゲーション用ECU1802、GPS受信機1804、外部記憶装置1806、ディスプレイ1808、ナビゲーション用操作スイッチ1810などを含んで構成されている。
ナビゲーション用ECU1802は、例えば、CPU、制御プログラムなどを格納するROM、ワーキングエリアを提供するRAM、周辺回路とのインタフェースをとるインタフェース部などがバスによって接続されたマイクロコンピュータによって構成されたものであり、前記CPUが制御プログラムを実行することにより機能する。
GPS受信機1804は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星(NAVSTAR)から受信した信号に基づいて緯度データ、経度データ、高度データを算出すると共に、受信地点の移動速度(車両の走行速度)を表す速度データおよび移動方位を表す方位データを生成しそれらデータをナビゲーション用ECU12に供給するものである。
外部記憶装置1806は、地図をディスプレイ1808に表示させるための地図データ、交差点データ、道路データ、住所データなどのナビゲーションに必要なさまざまなデータを記憶するものである。
外部記憶装置1806は、前記各データが格納されたCD−ROMやDVD−ROMなどのディスク状記録媒体と、該ディスク状記録媒体からデータを読み出すディスクドライブとで構成され、あるいは、前記各データが格納されたハードディスク装置で構成されるなど従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
ディスプレイ1808は、図3に示すように、インストルメントパネル4のうちオーディオ用操作スイッチ1604の上方の部分に組み込まれている。
ディスプレイ1808は、表示装置を含んで構成され、該表示装置は、外部記憶装置1806から読み出されるナビゲーション用の各種データを表示するものである。
表示装置としては、液晶表示装置など従来公知のさまざまな表示装置が採用可能である。
ナビゲーション用操作スイッチ1810は、ディスプレイ1808の表示面の外側に位置するディスプレイ1808の筐体部分に複数個設けられている。
ナビゲーション用操作スイッチ1810は、操作されると検出信号を生成してナビゲーション用ECU1802に供給するものである。
なお、ディスプレイ1808の表示面を覆うようにタッチパネルを設け、このタッチパネルに触れることで検出信号を生成してナビゲーション用ECU1802に供給するようにするなど任意である。
(ミラー装置20)
ミラー装置20は、ミラー用ECU2002、ミラー用操作スイッチ2004、ミラー用駆動部2006、ミラー用アクチュエータ2008、ミラー2010などを含んで構成されている。
ミラー用ECU2002は、例えば、CPU、制御プログラムなどを格納するROM、ワーキングエリアを提供するRAM、周辺回路とのインタフェースをとるインタフェース部などがバスによって接続されたマイクロコンピュータによって構成されたものであり、前記CPUが制御プログラムを実行することにより機能する。
ミラー用操作スイッチ2004は、ミラー装置20の設定を行うために操作されるものである。
ミラー用操作スイッチ2004は、図3に示すように、運転者側のドアの内面箇所に設けられている。
ミラー2010は、車両に設けられ後方を視認するためのミラーで構成されており、角度が調整可能に設けられている。
ミラー用駆動部2006は、ミラー用ECU2002の制御によりミラー用アクチュエータ2008を駆動するものである。
ミラー用アクチュエータ2008は、ミラー2010の角度を調整するものである。
ミラー用ECU2002は、ミラー用操作スイッチ2004の操作によって設定された角度に基づいて、ミラー用駆動部2006を介してミラー用アクチュエータ2008を制御し、これにより、ミラー2010の角度調整がなされる。
(車速センサ22、シフトポジションセンサ24)
車速センサ22は、車両の走行速度を検出して該走行速度を示す車速データをCANを介して統合制御ECU12に供給するものである。
また、シフトポジションセンサ24は、変速段の位置を検出し該変速段の位置を示すシフトポジションデータを、CANを介して統合制御ECU12に供給するものである。
(瞳孔検出手段26)
瞳孔検出手段26は、運転者の瞳孔の向きと大きさを検出し、瞳孔の向きを示す瞳孔向きデータを生成するものである。
瞳孔検出手段26は、図2に示すように、照明手段38と、撮像装置40と、画像処理手段42とを含んで構成されている。
照明手段38は、運転者の左右の眼球に向けて照明光として赤外線を照射するものである。
照明手段38は、運転席4に着座した運転者の左右の眼球に照明光を照射する箇所に配設されており、本実施の形態では、運転者の正面に臨むステアリングホイール50のコラムカバーの部分に配設されている。
なお、照明手段38の配設箇所は、コラムカバーの部分に限定されるものではなく、照明手段38によって運転席に着座した運転者の左右の眼球に照明光を照射可能な箇所であればよく、例えば、運転者の正面に臨むインストルメントパネル4の部分などでもよい。
撮像装置40は、運転者の眼球を撮像するものであり、被写体像を捉える撮像光学系と、該撮像光学系によって導かれた被写体像を撮像して画像信号を生成するCCDやC−MOSセンサなどの撮像素子と、該撮像素子から供給される画像信号に対して所定の信号処理を行い画像データを生成する信号処理部などを備えている。
撮像装置40は、図3に示すように、運転席に着座した運転者の左右の眼球を撮像可能な箇所に配設されており、本実施の形態では、運転者の正面に臨むスステアリングホイール50のコラムカバーの部分に配設されている。
なお、撮像装置40の配設箇所は、コラムカバーの部分に限定されるものではなく、撮像装置40によって運転席に着座した運転者の左右の眼球を撮像可能な箇所であればよく、例えば、運転者の正面に臨むインストルメントパネル4の部分などでもよい。
画像処理手段42は、撮像装置40から供給される画像データに対して画像処理を行うことにより、運転者の左右の眼球の瞳孔の向きを示す瞳孔向きデータと、瞳孔の大きさを示す瞳孔サイズデータとを生成すると共に、それらデータをCANを介して統合制御ECU12に供給するものである。
なお、眼球の画像データに対して画像処理を行うことにより、運転者の左右の眼球の瞳孔の向きを示す瞳孔向きデータを得る技術としては、例えば、特開2008−29701、特開2008−29702など示されているように、眼球に赤外線を照射すると共に、眼球を撮像して得た画像データから、瞳孔の位置および角膜反射位置を検出し、その検出結果に基づいて視線、すなわち瞳孔の向きを示す瞳孔向きデータを得るなど、従来公知のさまざまな技術が採用可能である。
また、眼球の画像データから瞳孔の大きさを示す瞳孔サイズデータを得る技術としては、眼球の画像データから抽出した特徴点に基づいて瞳孔の大きさを求めるなど、従来公知のさまざまな画像処理が採用可能である。
なお、画像処理手段42は、図2に示すように統合制御ECU12と別体に構成してもよいし、画像処理手段42を統合制御ECU12によって構成してもよい。
(操作入力手段28)
操作入力手段28は、ステアリングホイール50に設けられ入力操作を受け付けるものであり、各車載機器21を操作するためのものである。
具体的に説明すると、図3に示すようにステアリングホイール50は、ステアリングホイールリム52とステアリングスポーク54とを含んで構成されている。
操作入力手段28は、十字キー2802と、決定キー2804と、キャンセルキー2806とを含んで構成されている。
十字キー2802は、図3、図4に示すように、ステアリングスポーク54の箇所でステアリングホイールリム52を握った運転者の左手の親指で操作される箇所に設けられている。
十字キー2802は、上下左右の端部に位置する4箇所が押圧操作される箇所となっており、4箇所のそれぞれを押圧操作することにより、4種類の操作入力を行うことができるように構成されている。
十字キー2802は、例えば、複数存在する選択項目の中から1つの選択項目を特定する際に使用される。
決定キー2804とキャンセルキー2806は、図3、図5に示すように、ステアリングスポーク54の箇所でステアリングホイールリム52を握った運転者の右手の親指で操作される箇所に設けられている。
本実施の形態では、決定キー2804はキャンセルキー2806とステアリングリム52との間に配置されている。
決定キー2804とキャンセルキー2806は、押圧操作することで操作入力を行うものであり、決定キー2804は、例えば、十字キー2802によって操作された内容を決定する際に操作され、キャンセルキー2806は、例えば、十字キー2802によって操作された内容をキャンセルする際に操作される。
なお、操作入力手段28は、十字キー2802、決定キー2804、キャンセルキー2806に限定されるものではなく、例えば、ジョイスティック、トラックボール、タッチパネルなど従来公知のさまざまな操作入力手段が採用可能である。
(操作用表示装置30)
操作用表示装置30は、画像を表示するものであり、図6に示すように、操作入力手段28を用いて各車載機器21を操作するために必要な操作情報を表示する。
操作用表示装置30は、運転者が顔を車両の前方に向けた状態で視認可能な箇所に設けられている。
本実施の形態では、操作用表示装置30は、図3に示すように、インストルメントパネル4のメータハウジング内に設けられている。図3において符号4002はメータハウジング内のメータを示す。
操作用表示装置30としては、液晶表示装置など従来公知のさまざまな表示装置が採用可能である。
(制御対象選択手段32)
制御対象選択手段32は、瞳孔検出手段26から供給される瞳孔向きデータに基づいて、運転者が注視している部分が、複数の車載機器21の中の何れの車載機器21に該当するかを特定し、該特定した車載機器21を制御対象として選択するものである。
言い換えると、制御対象選択手段32は、瞳孔検出手段26から供給される瞳孔向きデータに基づいて、運転者の視線が向いている箇所、すなわち、注視点に位置する車載機器21を特定し、該特定した車載機器21を制御対象として選択するものである。
本実施の形態では、制御対象選択手段32は、運転者が注視している部分が、エアコン装置14のエアコン用操作スイッチ1404に該当すれば、複数の車載機器21の中からエアコン装置14を特定し、該エアコン装置14を制御対象として選択する。
また、運転者が注視している部分が、カーオーディオ装置16のオーディオ用操作スイッチ1604に該当すれば、複数の車載機器21の中からカーオーディオ装置16を特定し、該カーオーディオ装置16を制御対象として選択する。
また、運転者が注視している部分が、車両用ナビゲーション装置18のナビゲーション用操作スイッチ1810に該当すれば、複数の車載機器21の中から車両用ナビゲーション装置18を特定し、該車両用ナビゲーション装置18を制御対象として選択する。
また、運転者が注視している部分が、ミラー装置20のミラー用操作スイッチ2004に該当すれば、複数の車載機器21の中からミラー装置20を特定し、該ミラー装置20を制御対象として選択する。
(表示制御手段34)
表示制御手段34は、選択された車載機器21を、操作入力手段28を用いて操作するために必要な操作情報を操作用表示装置30に表示させるものである。
図6(A)乃至(E)は選択された車載機器21がカーオーディオ装置16である場合において操作情報が操作用表示装置30に表示された状態の一例を示す説明図である。
図6(A)に示す例では、操作用表示装置30の表示面には、前記操作情報として、十字キー2802の4つの操作箇所(上下左右の4方向)のそれぞれに対応する三角形の矢印56と、現在選択されている選択項目58と、該選択されている選択項目58の下位の選択項目60と、十字キー2802の操作により選択可能な複数の選択項目62とが表示されている。
具体的には、4つの矢印56は、上下左右に間隔をおいた4箇所に上下左右の4方向を向いて表示されている。
また、現在選択されている選択項目58として、「音量」が操作用表示装置30の表示面のうち4つの矢印56よりも上方の箇所に表示されている。
また、該選択されている選択項目58の下位の選択項目60として、音量の大小を示す数値「9」、「10」、「11」が表示されており、現在選択されている数値「10」が4つの矢印56で囲まれた中央箇所に表示され、上方向の矢印56の上方に数値「11」が、下方向の矢印56の下方に数値「9」が表示されている。また、4つの矢印56の表示色は全て同一となっている。
ここで、図6(A)に示す状態から同図(B)に示すように、十字キー2802の上端箇所を操作すると、操作された十字キー2802の上端箇所に対応する上方向の矢印56の表示色が残りの3つの矢印56と異なる表示色となり、現在選択されている音量の数値が「11」に増加され、それに伴って各選択項目60の数値が1つずつ増加される。
また、図6(A)に示す状態から同図(C)に示すように、十字キー2802の下端箇所を操作すると、操作された十字キー2802の下端箇所に対応する下方向の矢印56の表示色が残りの3つの矢印56と異なる表示色となり、現在選択されている音量の数値が「9」に減少され、それに伴って各選択項目60の数値が1つずつ減少される。
また、図6(A)に示す状態から同図(D)に示すように、十字キー2802の左端箇所を操作すると、操作された十字キー2802の左端箇所に対応する左方向の矢印56の表示色が残りの3つの矢印56と異なる表示色となり、現在選択されている選択項目58が「トラック」に変更され、それに伴って、選択されている選択項目58の下位の選択項目60として、トラックの番号を示す数値「2」、「3」、「4」が表示される。具体的には、現在選択されているトラックの番号「3」が4つの矢印56で囲まれた中央箇所に表示され、上方向の矢印56の上方にトラックの番号「4」が、下方向の矢印56の下方にトラックの番号「2」が表示されている。また、選択可能な複数の選択項目62は「アルバム」、「音量」に変更される。
また、図6(A)に示す状態から同図(E)に示すように、十字キー2802の右端箇所を操作すると、操作された十字キー2802の右端箇所に対応する右方向の矢印56の表示色が残りの3つの矢印56と異なる表示色となり、現在選択されている選択項目58が「音質」に変更され、それに伴って、選択されている選択項目58の下位の選択項目60として、音質を示す音質名「STADIUM」、「LIVE」、「HALL」が表示される。具体的には、現在選択されている音質名「LIVE」が4つの矢印56で囲まれた中央箇所に表示され、上方向の矢印56の上方に音質名「STADIUM」が、下方向の矢印56の下方に音質名「HALL」が表示されている。また、選択可能な複数の選択項目62は「音量」、「コンポ」に変更される。
なお、選択された車載機器21が、エアコン装置14であれば、選択項目58、62として、温度や風量などが表示され、下位の選択項目60として温度や風量を示す数値が表示される。
また、選択された車載機器21が、車両用ナビゲーション装置18であれば、選択項目58、60、62として、ナビゲーションを行うために必要な種々の選択項目が表示される。
また、選択された車載機器21が、ミラー装置20であれば、選択項目58、62として、左右のミラー2010を選択するための項目が表示され、下位の選択項目60としてミラー2010の角度を示す数値が表示される。
このように、表示制御手段34は、操作入力手段28を用いて操作するために必要な操作情報を操作用表示装置30に表示させるが、操作情報は、選択された車載機器21に対応して任意に設定されるものである。
また、本実施の形態では、操作入力手段28(十字キー2802)の操作状態を操作用表示装置30に表示するために、表示内容(矢印56)の表示色を変更する場合について説明したが、操作入力手段28の操作状態を操作用表示装置30に表示する方法はこれに限られるものではなく、表示内容の形状を変化させたり、点滅表示させるなど、従来公知のさまざまな表示方法が採用可能である。
(車載機器制御手段36)
車載機器制御手段36は、制御対象選択手段32によって選択された車載機器21の制御を、操作入力手段28によって受け付けられた入力操作に応じて行うものである。
次に、図7の動作フローチャートを参照して示す車載用電子機器10の動作について説明する。
統合制御ECU12は、車速センサ22から供給される車速データに基づいて、車両の走行速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS10の判定結果が否定(「N」)であれば、車両が停止中であり、したがって、統合制御ECU12は、各車載機器21を制御することによって、運転者による車載機器21の操作スイッチに対する直接の操作を許容する。
ステップS10の判定結果が肯定(「Y」)であれば、統合制御ECU12は、運転者の瞳孔を検出する(ステップS12)。
すなわち、統合制御ECU12は、瞳孔検出手段26による瞳孔向きデータの検出を行う。
統合制御ECU12は、検出された瞳孔向きデータに基づいて運転者の視線が車両の正面(前方)を向いているか否かを判定する(ステップS14)。
ステップS14の判定結果が否定(「N」)であれば、統合制御ECU12は、検出された瞳孔向きデータに基づいて、運転者の視線がどの車載機器21に向けられているかを特定する(ステップS16)。
そして、統合制御ECU12は、操作入力手段28の決定キー2804が操作されたか否かを判定し(ステップS18)、その判定結果が肯定(「Y」)であることをもって、制御対象となる車載機器21の選択を行う(ステップS20)。
一方、その判定結果が否定(「N」)ならば、ステップS14に遷移する。
次に、統合制御ECU12は、制御対象として選択された車載機器21に対応する操作情報を操作用表示装置30に表示する(ステップS22)。
統合制御ECU12は、操作入力手段28に対して操作がなされたか否かを判定し(ステップS24)、操作がなされたならば、車載機器21に対する制御処理を行い(ステップS26)、ステップS10に移行する。操作入力手段28に対して操作がなされなければステップS24を繰り返して操作を待機する。
また、ステップS14の判定結果が肯定(「Y」)ならば、運転者が車両の正面を見て運転を行っているため、操作入力手段28に対する操作入力の受付を禁止し、ステップS10に移行する。
なお、上述した動作では、ステップS18において、制御対象となる車載機器21の選択を行うにあたって、統合制御ECU12は、操作入力手段28の決定キー2804が操作されたか否かを判定し、その判定結果が肯定(「Y」)であることをもって、制御対象となる車載機器21の選択を行うようにした。
しかしながら、図8に示すような処理としてもよい。
図8は車載用電子機器10の動作の変形例を示す動作フローチャートであり、ステップS18A以外の処理は、図7と同一であるため説明を省略する。
すなわち、統合制御ECU12は、図8に示すように、瞳孔検出手段26によって検出された瞳孔サイズデータに基づいて両目のうち一方の目の目蓋の開閉を検知したか否かを判定し、その判定結果が肯定(「Y」)であることをもって、制御対象となる車載機器21の選択を行うようにしてもよい(ステップS18A)。この場合、ステップS18Aの判定結果が否定(N)ならば、ステップS14に遷移する。
言い換えると、運転者の瞳孔が車載機器21に向けられた状態で、運転者の目蓋がいったん閉じられたのち、開かれたか否かを判定すると共に、この判定結果が肯定であることをもって、車載機器21の選択を行うようにしてもよい。
この場合には、運転者による決定キー2804の操作が省略されることにより、操作性の向上が図られている。
また、制御対象となる車載機器21の選択を、次のような方法で行うようにしてもよい。
すなわち、統合制御ECU12は、瞳孔検出手段26によって検出された瞳孔サイズデータに基づいて、運転者の瞳孔が車載機器21に向けられた状態で、瞳孔の大きさが所定値以上になったか否かを判定すると共に、この判定結果が肯定であることをもって、車載機器の選択を行うようにしてもよい。
これは、人の瞳孔が関心を持った対象物を注視した際に、瞳孔の大きさが拡大することに基づいている。
この場合にも、運転者による決定キー2804の操作が省略されることにより、操作性の向上が図られている。
また、制御対象となる車載機器21の選択を、さらに次のような方法で行うようにしてもよい。
すなわち、統合制御ECU12は、検出された瞳孔向きデータに基づいて、運転者の瞳孔が車載機器21に向けられている時間が所定値以上であるか否かを判定すると共に、この判定結果が肯定であることをもって、車載機器21の選択を行うようにしてもよい。
この場合にも、運転者による決定キー2804の操作が省略されることにより、操作性の向上が図られている。
なお、本実施の形態では、ステップS16、S18(S18A)、S20を実行する統合制御ECU12が制御対象選択手段32として機能する。
また、ステップS22を実行する統合制御ECU12が表示制御手段34として機能する。
また、ステップS26を実行する統合制御ECU12が車載機器制御手段36として機能する。
以上説明したように本実施の形態によれば、瞳孔検出手段26によって検出された運転者の瞳孔向きデータに基づいて、運転者が注視している部分が、複数の車載機器21の中の何れの車載機器21に該当するかを特定し、該特定した車載機器21を制御対象として選択し、選択された車載機器21を、操作入力手段28を用いて操作するために必要な操作情報を操作用表示装置30に表示させ、選択された車載機器21の制御を、操作入力手段28によって受け付けられた入力操作に応じて行うようにした。
したがって、運転者は、車載機器21を注視することで制御対象となる車載機器21を特定すると共に、この特定した車載機器21を、ステアリングホイール50に設けられた操作入力手段28によって操作することができるため、運転者が車載機器の操作に気を取られることなく、車載機器21に対する操作を簡単に行うことができ、車両走行中の安全性を確保しつつ、利便性の向上を図る上で有利となる。
特に、エアコン装置14やカーオーディオ装置16のように頻繁に操作を行うことが多い車載機器21に対する操作を必要最小限の動作で行うことができるため、車両走行中の安全性を確保しつつ、利便性の向上を図る上でより一層有利となる。
また、運転者が顔を車両の前方に向けた状態で視認可能な箇所に設けられた操作用表示装置30と、選択された車載機器21を、操作入力手段28を用いて操作するために必要な操作情報を操作用表示装置30に表示させる表示制御手段34とをさらに備えたので、操作入力手段28に対する操作を簡単かつ確実に行う上で有利となり、操作性の向上を図る上で有利となる。
また、1つの操作入力手段28によって各車載機器21を操作できるため、車載機器21の数が増えたとしても車載機器21専用の操作スイッチの増大を抑制でき、車載機器21の構成の簡素化、部品点数の削減化を図る上で有利となる。
また、運転者が注視することで制御対象となる車載機器21を特定して操作を行うことができるため、操作を直感的に行うことができ快適感の向上を図る上で有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、各車載機器21に、瞳孔検出手段60(第2の瞳孔検出手段に相当)を1つずつ設け、各瞳孔検出手段60の検出動作に基づいて車載機器21を制御対象として選択するようにした点が第1の実施の形態と相違している。
図9は第2の実施の形態の車載用電子機器10の全体構成を示すブロック図、図10は第2の実施の形態の車載用電子機器10の機能ブロック図、図11は第2の実施の形態の車載用電子機器10の動作フローチャートである。なお、以下の実施の形態においては、第1の実施の形態と同様または同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように、車載用電子機器10は、第1の実施の形態と同様に、統合制御ECU12、エアコン装置14、カーオーディオ装置16、車両用ナビゲーション装置18、ミラー装置20、車速センサ22、シフトポジションセンサ24、操作入力手段28、操作用表示装置30などを含んで構成され、エアコン装置14、カーオーディオ装置16、車両用ナビゲーション装置18、ミラー装置20は、車両の複数箇所に設けられており、各装置14、16、18、20はそれぞれ車載機器21を構成している。
第2の実施の形態では、第2の瞳孔検出手段としての瞳孔検出手段60が、各車載機器21に対応して設けられている。
各瞳孔検出手段60は、図10に示すように、第1の実施の形態の瞳孔検出手段26と同様に、照明手段38と、撮像装置40と、画像処理手段42とを含んで構成されている。
各瞳孔検出手段60は具体的には以下のように設けられている。
すなわち、エアコン装置14に対応する瞳孔検出手段60は、エアコン用操作スイッチ1404の近傍箇所に設けられている。
また、カーオーディオ装置16に対応する瞳孔検出手段60は、カーオーディオ装置用操作スイッチ1604の近傍箇所に設けられている。
また、車両用ナビゲーション装置18に対応する瞳孔検出手段60は、ディスプレイ1808あるいはナビゲーション用操作スイッチ1810の近傍箇所に設けられている。
また、ミラー装置20に対応する瞳孔検出手段60は、ミラー用操作スイッチ2004の近傍箇所に設けられている。
また、統合制御ECU12は、図10に示すように、後述する制御対象選択手段62、表示制御手段64、車載機器制御手段66として機能する。
制御対象選択手段62は、各瞳孔検出手段60から供給される瞳孔向きデータに基づいて、運転者が注視している部分が、複数の車載機器21の中の何れの車載機器21に該当するかを特定し、該特定した車載機器21を制御対象として選択するものである。
言い換えると、制御対象選択手段62は、瞳孔検出手段60から供給される瞳孔向きデータに基づいて、運転者の視線が向いている箇所、すなわち、注視点に位置する車載機器21を特定し、該特定した車載機器21を制御対象として選択するものである。
表示制御手段64は、選択された車載機器21を、操作入力手段28を用いて操作するために必要な操作情報を操作用表示装置30に表示させるものであり、第1の実施の形態の表示制御手段34と同様に機能するものである。
車載機器制御手段66は、制御対象選択手段62によって選択された車載機器21の制御を、操作入力手段28によって受け付けられた入力操作に応じて行うものであり、第1の実施の形態の車載機器制御手段36と同様に機能するものである。
次に、図11の動作フローチャートを参照して示す車載用電子機器10の動作について説明する。
統合制御ECU12は、車速センサ22から供給される車速データに基づいて、車両の走行速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS40)。
ステップS40の判定結果が否定(「N」)であれば、車両が停止中であり、したがって、統合制御ECU12は、各車載機器21を制御することによって、運転者による車載機器21の操作スイッチに対する直接の操作を許容する。
ステップS40の判定結果が肯定(「Y」)であれば、統合制御ECU12は、運転者の瞳孔を検出する(ステップS42)。
すなわち、統合制御ECU12は、各瞳孔検出手段60による瞳孔向きデータの検出を行う。
統合制御ECU12は、各瞳孔検出手段60で検出された瞳孔向きデータに基づいて、運転者の視線がどの車載機器21に向けられているかを特定する(ステップS44)。
そして、統合制御ECU12は、操作入力手段28の決定キー2804が操作されたか否かを判定し(ステップS46)、その判定結果が肯定(「Y」)であることをもって、制御対象となる車載機器21の選択を行う(ステップS48)。
一方、その判定結果が否定(「N」)ならば、ステップS44に遷移する。
次に、統合制御ECU12は、制御対象として選択された車載機器21に対応する操作情報を操作用表示装置30に表示する(ステップS50)。
統合制御ECU12は、操作入力手段28に対して操作がなされたか否かを判定し(ステップS52)、操作がなされたならば、車載機器21に対する制御処理を行い(ステップS54)、ステップS40に移行する。操作入力手段28に対して操作がなされなければステップS52を繰り返して操作を待機する。
なお、上述した動作では、ステップS48において、制御対象となる車載機器21の選択を行うにあたって、統合制御ECU12は、操作入力手段28の決定キー2804が操作されたか否かを判定し、その判定結果が肯定(「Y」)であることをもって、制御対象となる車載機器21の選択を行うようにした。
しかしながら、図12に示すような処理としてもよい。
図12は第2の実施の形態の車載用電子機器10の動作の変形例を示す動作フローチャートであり、ステップS46A以外の処理は、図11と同一であるため説明を省略する。
すなわち、統合制御ECU12は、図12に示すように、瞳孔検出手段60によって検出された瞳孔サイズデータに基づいて両目のうち一方の目の目蓋の開閉を検知したか否かを判定し、その判定結果が肯定(「Y」)であることをもって、制御対象となる車載機器21の選択を行うようにしてもよい(ステップS46A)。この場合、ステップS46Aの判定結果が否定(N)ならば、ステップS44に遷移する。
言い換えると、運転者の瞳孔が車載機器21に向けられた状態で、運転者の目蓋がいったん閉じられたのち、開かれたか否かを判定すると共に、この判定結果が肯定であることをもって、車載機器21の選択を行うようにしてもよい。
この場合には、運転者による決定キー2804の操作が省略されることにより、操作性の向上が図られている。
また、制御対象となる車載機器21の選択を、次のような方法で行うようにしてもよい。
すなわち、統合制御ECU12は、瞳孔検出手段60によって検出された瞳孔サイズデータに基づいて、運転者の瞳孔が車載機器21に向けられた状態で、瞳孔の大きさが所定値以上になったか否かを判定すると共に、この判定結果が肯定であることをもって、車載機器の選択を行うようにしてもよい。
これは、人の瞳孔が関心を持った対象物を注視した際に、瞳孔の大きさが拡大することに基づいている。
この場合にも、運転者による決定キー2804の操作が省略されることにより、操作性の向上が図られている。
また、制御対象となる車載機器21の選択を、さらに次のような方法で行うようにしてもよい。
すなわち、統合制御ECU12は、検出された瞳孔向きデータに基づいて、運転者の瞳孔が車載機器21に向けられている時間が所定値以上であるか否かを判定すると共に、この判定結果が肯定であることをもって、車載機器21の選択を行うようにしてもよい。
この場合にも、運転者による決定キー2804の操作が省略されることにより、操作性の向上が図られている。
なお、第2の実施の形態では、ステップS44、S46(S46A)、S48を実行する統合制御ECU12が制御対象選択手段62として機能する。
また、ステップS50を実行する統合制御ECU12が表示制御手段64として機能する。
また、ステップS54を実行する統合制御ECU12が車載機器制御手段66として機能する。
以上説明したように第2の実施の形態によれば、各車載機器21に対応して設けられた瞳孔検出手段60によって検出された運転者の瞳孔向きデータに基づいて、運転者が注視している部分が、複数の車載機器21の中の何れの車載機器21に該当するかを特定し、該特定した車載機器21を制御対象として選択し、選択された車載機器21を、操作入力手段28を用いて操作するために必要な操作情報を操作用表示装置30に表示させ、選択された車載機器21の制御を、操作入力手段28によって受け付けられた入力操作に応じて行うようにした。
したがって、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
なお、本実施の形態では、車載機器21がエアコン装置14、カーオーディオ装置16、車両用ナビゲーション装置18、ミラー装置20である場合について説明したが、車載機器21として従来公知のさまざま車載機器を用いることができることは無論である。
本発明の実施の形態である車載用電子機器10の全体構成を示すブロック図である。 車載用電子機器10の機能ブロック図である。 運転席近傍の構成を示す説明図である。 操作入力手段28としての十字キー2802を示す平面図である。 操作入力手段28としての決定キー2804、キャンセルキー2806を示す平面図である。 (A)乃至(E)は選択された車載機器21がカーオーディオ装置16である場合において操作情報が操作用表示装置30に表示された状態の一例を示す説明図である。 第1の実施の形態の車載用電子機器10の全体構成を示すブロック図である。 車載用電子機器10の動作の変形例を示す動作フローチャートである。 第2の実施の形態の車載用電子機器10の全体構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態の車載用電子機器10の機能ブロック図である。 第2の実施の形態の車載用電子機器10の動作フローチャートである。 第2の実施の形態の車載用電子機器10の動作の変形例を示す動作フローチャートである。
符号の説明
10……車載用電子機器、21……車載機器、28……操作入力手段、26……瞳孔検出手段、32……制御対象選択手段、36……車載機器制御手段、50……ステアリングホイール、60……瞳孔検出手段、62……制御対象選択手段、66……車載機器制御手段。

Claims (12)

  1. 車両の複数個所に設けられた車載機器と、
    ステアリングホイールに設けられ入力操作を受け付ける操作入力手段と、
    運転者の瞳孔の向きを検出し瞳孔の向きを示す瞳孔向きデータを生成する第1の瞳孔検出手段と、
    前記瞳孔向きデータに基づいて、前記運転者が注視している部分が、前記複数の車載機器の中の何れの車載機器に該当するかを特定し、該特定した車載機器を制御対象として選択する制御対象選択手段と、
    前記選択された車載機器の制御を、前記操作入力手段によって受け付けられた入力操作に応じて行う車載機器制御手段と
    運転者が顔を車両の前方に向けた状態で視認可能な箇所に設けられた操作用表示装置と、
    前記選択された車載機器を、前記操作入力手段を用いて操作するために必要な操作情報を前記操作用表示装置に表示させる表示制御手段とを備え、
    前記操作入力手段は、前記選択された車載機器における複数の項目についての操作が可能であり、
    前記表示制御手段は、前記複数の項目のうち今回操作をおこなう項目を前記運転者に選択させる表示と、前記今回操作をおこなう項目における入力操作のための表示と、を表示させることを特徴とする車載用電子機器。
  2. 前記制御対象選択手段は、
    前記運転者の瞳孔が前記車載機器に向けられた状態で、前記操作入力手段が操作されたか否かを判定すると共に、前記判定結果が肯定であることをもって、前記車載機器の選択を行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の車載用電子機器。
  3. 前記第1の瞳孔検出手段は、前記瞳孔向きデータを生成することに加えて運転者の瞳孔の大きさを検出して瞳孔サイズデータを生成するものであり、
    前記制御対象選択手段は、
    前記第1の瞳孔検出手段による前記瞳孔サイズデータに基づいて、前記運転者の瞳孔が前記車載機器に向けられた状態で、前記運転者の両目のうち一方の目の目蓋がいったん閉じられたのち、開かれたか否かを判定すると共に、前記判定結果が肯定であることをもって、前記車載機器の選択を行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の車載用電子機器。
  4. 前記第1の瞳孔検出手段は、前記瞳孔向きデータを生成することに加えて運転者の瞳孔の大きさを検出して瞳孔サイズデータを生成するものであり、
    前記制御対象選択手段は、
    前記第1の瞳孔検出手段による前記瞳孔サイズデータに基づいて、前記運転者の瞳孔が前記車載機器に向けられた状態で、前記瞳孔の大きさが所定値以上になったか否かを判定すると共に、前記判定結果が肯定であることをもって、前記車載機器の選択を行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の車載用電子機器。
  5. 前記制御対象選択手段は、
    前記第1の瞳孔検出手段による前記瞳孔向きデータに基づいて、前記運転者の瞳孔が前記車載機器に向けられている時間が所定値以上であるか否かを判定すると共に、前記判定結果が肯定であることをもって、前記車載機器の選択を行う、
    ことを特徴とする請求項1記載の車載用電子機器。
  6. 前記第1の瞳孔検出手段は、
    前記運転者の眼球に向けて赤外線を照射する照明手段と、
    前記運転者の眼球を撮像して画像データを生成する撮像装置と、
    前記画像データに対して画像処理を行うことにより前記瞳孔向きデータを生成する画像処理手段とを有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至に何れか1項記載の車載用電子機器。
  7. 車室内の複数個所に設けられた車載機器と、
    ステアリングホイールに設けられ入力操作を受け付ける操作入力手段と、
    前記各車載機器のそれぞれに対応して設けられ運転者の瞳孔が該車載機器に向けられたか否かを検出する第2の瞳孔検出手段と、
    前記各第2の瞳孔検出手段の検出動作に基づいて、前記運転者が注視している部分が、前記複数の車載機器の中の何れの車載機器に該当するかを特定し、該特定した車載機器を制御対象として選択する制御対象選択手段と、
    前記選択された車載機器の制御を、前記操作入力手段によって受け付けられた入力操作に応じて行う車載機器制御手段と
    運転者が顔を車両の前方に向けた状態で視認可能な箇所に設けられた操作用表示装置と、
    前記選択された車載機器を、前記操作入力手段を用いて操作するために必要な操作情報を前記操作用表示装置に表示させる表示制御手段とを備え、
    前記操作入力手段は、前記選択された車載機器における複数の項目についての操作が可能であり、
    前記表示制御手段は、前記複数の項目のうち今回操作をおこなう項目を前記運転者に選択させる表示と、前記今回操作をおこなう項目における入力操作のための表示と、を表示させることを特徴とする車載用電子機器。
  8. 前記制御対象選択手段は、
    前記運転者の瞳孔が前記車載機器に向けられた状態で、前記操作入力手段が操作されたか否かを判定すると共に、前記判定結果が肯定であることをもって、前記車載機器の選択を行う、
    ことを特徴とする請求項記載の車載用電子機器。
  9. 前記第2の瞳孔検出手段は、前記瞳孔向きデータを生成することに加えて運転者の瞳孔の大きさを検出して瞳孔サイズデータを生成するものであり、
    前記制御対象選択手段は、
    前記第2の瞳孔検出手段による前記瞳孔サイズデータに基づいて、前記運転者の瞳孔が前記車載機器に向けられた状態で、前記運転者の両目のうち一方の目の目蓋がいったん閉じられたのち、開かれたか否かを判定すると共に、前記判定結果が肯定であることをもって、前記車載機器の選択を行う、
    ことを特徴とする請求項記載の車載用電子機器。
  10. 前記第2の瞳孔検出手段は、前記瞳孔向きデータを生成することに加えて運転者の瞳孔の大きさを検出して瞳孔サイズデータを生成するものであり、
    前記制御対象選択手段は、
    前記第2の瞳孔検出手段による前記瞳孔サイズデータに基づいて、前記運転者の瞳孔が前記車載機器に向けられた状態で、前記瞳孔の大きさが所定値以上になったか否かを判定すると共に、前記判定結果が肯定であることをもって、前記車載機器の選択を行う、
    ことを特徴とする請求項記載の車載用電子機器。
  11. 前記制御対象選択手段は、
    前記第2の瞳孔検出手段による前記瞳孔向きデータに基づいて、前記運転者の瞳孔が前記車載機器に向けられている時間が所定値以上であるか否かを判定すると共に、前記判定結果が肯定であることをもって、前記車載機器の選択を行う、
    ことを特徴とする請求項記載の車載用電子機器。
  12. 前記第2の瞳孔検出手段は、
    前記運転者の眼球に向けて赤外線を照射する照明手段と、
    前記運転者の眼球を撮像して画像データを生成する撮像装置と、
    前記画像データに対して画像処理を行うことにより運転者の瞳孔が該車載機器に向けられたか否かを検出する画像処理手段とを有する、
    ことを特徴とする請求項乃至11に何れか1項記載の車載用電子機器。
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