JP5205141B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
このため、例えば偏った画像パターンを形成した場合には、現像器内部に対して濃度が均一となるようにトナーを補給することができない。
この容器内部のトナー消費領域は、画像パターンによって変化する。そして、トナー消費領域に選択的に消費された分のトナーを補給することによって、容器内部の濃度が均一となるようにトナーを補給することができる。
したがって、本発明によれば、常に安定して容器内部におけるトナー濃度を均一化し、これにより画質の向上を図ることが可能となる。
図1は、本実施形態の複写機S1(画像形成装置)の機能構成を示すブロック図である。また、図2は、複写機S1の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、複写機S1は、表示操作部1、画像読取部2、画像記憶部3、画像処理部4、印刷部5及び制御部6を備えている。
なお、本実施形態において、複写機S1は、トナーと別に、磁性を有する粉末をキャリアとして用いる、いわゆる二成分方式の複写機であるものとする。
タッチパネル1aは、表示面に抵抗膜方式等の透明な面状押圧センサを設けた表示パネルであり、ユーザに提供する情報の表示を行うと共に、ユーザの操作に基づく操作信号を出力する。
操作キー1bは、例えば電源ボタンやコピー開始ボタン等の、タッチパネル1aに表示される操作ボタン以外の操作キー(ハードウェアキー)であり、ユーザの操作に基づく操作信号を出力する。
この画像読取部2は、図2に示すように、複写機S1の上部を構成するものである。そして、上記表示操作部1は、例えば、画像読取部2の近傍に配置される。
また、画像処理部4は、演算処理を行う演算処理装置やプログラムや各種パラメータを記憶する記憶部を備えており、制御部6の制御の下、必要に応じて印刷部5の制御も行う。
この印刷部5は、図2に示すように、感光体ドラム(感光体)10、帯電器20、レーザスキャニングユニット30、現像装置40、クリーニングユニット50、及び定着器70を備えている。
帯電器20は、感光体ドラム10に対して対向配置されており、感光体ドラム10の周面を帯電状態とするものである。
レーザスキャニングユニット30は、感光体ドラム10の上方に配置されており、印刷形式の画像データに基づいて射出されるレーザ光を感光体ドラム10の周面において走査するものである。
そして、帯電器20によって感光体ドラム10の周面が帯電され、レーザスキャニングユニット30によって帯電された感光体ドラム10の周面にレーザ光が走査されることで、感光体ドラム10の周面に、印刷形式の画像データに基づく静電潜像が形成される。
この現像装置40は、現像器41(容器)と、コンテナ42と、供給装置43とを備えている。なお、図3は、現像器41と供給装置43とを含む現像装置40の平面断面図である。
また、現像器41の内部には、円周の半分が感光体ドラム10側に露出される現像ローラ41cが配置されており、当該現像ローラ41cを介してトナーのみが感光体ドラム10に供給される。なお、現像ローラ41cに付着したキャリア及び感光体ドラム10に付着しなかったトナーは、現像ローラ41cの回転に伴って現像器41の内部に回収される。
供給装置43は、現像器41の側方と接続されており、接続箇所を介してコンテナ42内部に収容されたトナーを現像器41の内部に供給するものである。
また、本実施形態の複写機S1においては、現像器41の内部にキャリア及びトナーの搬送経路(循環流)の途中箇所におけるトナーの濃度を測定するための濃度センサ44が設置されている。この濃度センサ44は、画像処理部4と電気的に接続されており、当該濃度センサ44が設置される箇所のトナー濃度を示す信号が画像処理部4に入力される。
つまり、本実施形態の複写機S1においては、本発明のトナー補給手段が、画像処理部4、供給装置43及び濃度センサ44にて構成されている。
ただし、必ずしもトナー補給の制御を画像処理部4にて行う必要はなく、例えば制御部6にて行っても良い。
定着器70は、熱及び圧力を加えることによって、トナーを記録用紙に対して定着させるものであり、記録用紙の搬送経路であって、現像装置40の後流側に配置されている。
具体的には、画像処理部4は、予め記憶した速度測定パターンに基づいてレーザスキャニングユニット30を用いて感光体ドラム10に速度測定パターンの静電潜像を形成する。続いて、画像処理部4は、現像装置40から感光体ドラム10にトナーを供給し、速度測定パターンの現像を行う。
そして、画像処理部4は、上述のようにして算出したキャリア及びトナーの搬送速度を記憶する。
そして、原稿の画像データに基づいて感光体ドラム10に静電潜像が形成され、この静電潜像を現像するために、現像器41からトナーが感光体ドラム10に供給されると、現像器41の内部には、原稿画像データに応じたトナー消費領域が形成される。ここで、画像処理部4は、記憶したキャリア及びトナーの搬送速度に基づいて、トナー消費領域が供給装置43との接続領域であるトナー補給位置A(キャリア及びトナーの搬送経路で供給装置43に最も近い領域)に到達するタイミング(トナー消費領域到達タイミング)を算出する。そして、画像処理部4は、算出した当該タイミングにて供給装置43からトナーを現像器41の内部に供給する。
つまり、本実施形態の複写機S1においては、トナーが消費されて減少した領域に選択的にトナーが補充される。
現像器41内部のトナー消費領域は、画像パターンによって変化するが、トナー消費領域に選択的に消費された分のトナーを補給することによって、現像器41内部の濃度が均一となるようにトナーを補給することができる。
したがって、本実施形態の複写機S1によれば、常に安定して現像器41内部におけるトナー濃度を均一化し、これにより画質の向上を図ることが可能となる。
例えば、キャリア及びトナーが現像器41内部における攪拌時間の少ない初期剤である場合に、速度測定パターンの現像によって生じるトナー消費領域から濃度センサ44までの搬送経路上の距離が100mmであり、速度測定パターンの現像から濃度センサ44でトナー消費領域を検出するまでの時間が5.0sであったとすると、初期剤の場合におけるキャリア及びトナーの搬送速度は、20mm/sとなる。一方、キャリア及びトナーが現像器41内部における攪拌時間の長い耐久剤である場合に、速度測定パターンの現像から濃度センサ44でトナー消費領域を検出するまでの時間が5.5sであったとすると、耐久剤の場合におけるキャリア及びトナーの搬送速度は、18.18mm/sとなる。このため、原稿の画像データの現像によって生じるトナー消費領域からトナー補給位置Aまでの距離が150mmであったとすると、キャリア及びトナーが初期剤である場合のトナー補給時間が現像から7.5sとなり、キャリア及びトナーが耐久剤である場合のトナー補給時間が現像から8.25sとなり、初期剤と耐久剤との間でトナー補給時間が0.75秒変化してしまう。よって、単一の搬送速度データのみでトナー補給の制御を行う場合には、トナー補給のタイミングが若干ずれてしまう虞がある。これに対して、本実施形態の複写機S1によれば、変化した搬送速度に応じてトナーを補給するタイミングを正確に算出することができるため、より確実に現像器41内部の濃度が均一となるようにトナーを補給することができる。
なお、キャリア及びトナーの搬送速度を算出するタイミングとしては、原稿の画像データの印刷後、電源入力時、前回の印刷に対する環境変化が生じた場合、一定枚数の印刷ごと、一定の駆動時間ごと等が挙げられる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
当該搬送路45は、供給装置43から排出されたトナーを現像器41まで搬送する管路であり、トナーのみが通過する搬送路である。
そして、画像処理部4は、トナーが搬送路45を通過する時間を考慮して、トナー補給位置Aにトナー消費領域が到達するタイミングとトナー補給位置Aにトナーが到達するタイミングとが合致するようにトナーを供給装置43から排出させて補給を行う。
なお、トナーが搬送路45を通過する時間を算出するタイミングとしては、キャリア及びトナーの搬送速度を算出するタイミングと同様に、原稿の画像データの印刷後、電源入力時、前回の印刷に対する環境変化が生じた場合、一定枚数の印刷ごと、一定の駆動時間ごと等が挙げられる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本第3実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。なお、本第3実施形態の説明においては、上記第1実施形態の説明において用いた図3を参照して説明する。
このため、より正確にトナー消費領域のみにトナーを補給するためには、トナー消費領域の形状変化を予測して、トナー消費領域がトナー補給位置Aに到達するタイミングを補正する必要がある。
そこで、本実施形態の複写機は、画像処理部4が現像器41内部におけるトナーの拡散係数を算出するためのプログラム及びデータを記憶しており、当該プラグラム、データ及び濃度センサ44から入力されるパラメータ等に基づいてトナーの拡散係数を算出する。そして、画像処理部4は、算出したトナーの拡散係数を用いてトナー消費領域がトナー補給位置Aに到達するタイミングを補正する。
そして、画像処理部4は、原稿の画像パターンを現像する際に、記憶した拡散係数を用いてトナー補給位置Aに到達した際のトナー消費領域の形状を予測し、当該予測に基づいてトナーの補給を行う。
すなわち、画像処理部4は、算出したトナーの拡散係数を用いてトナー消費領域がトナー補給位置Aに到達するタイミングを補正する。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、本第4実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。なお、本第4実施形態の説明においては、上記第1実施形態の説明において用いた図3を参照して説明する。
そこで、本実施形態の複写機にて画像処理部4は、画像データに基づいてトナー消費領域の発生位置を、実際にトナー消費領域が形成される前に予測する。このように、実際にトナー消費領域が形成される前にトナー消費領域の発生位置を予測することで、当該予測に基づいてトナー消費領域がトナー補給位置Aに到達するタイミングを、トナー消費領域が形成される前に取得することが可能となる。
したがって、トナー消費領域が形成される前に供給装置43にてトナー補給位置Aに向けてトナーの搬送を開始することが可能となり、より確実にトナー消費領域にトナーを補給することが可能となる。
例えば、画像データが上記供給位置にてトナーを感光体ドラム10に供給することを示すものである場合を考えると、当該画像データを用いてトナー消費領域の発生位置を予測するタイミングでは、実際に感光体ドラム10に供給されるトナーは、供給位置まで到達していない。つまり、実際に感光体ドラム10に供給されるトナーは、トナー消費領域の発生位置を予測するタイミングでは、供給位置よりも、キャリア及びトナーの搬送方向の上流側に位置している。このため、画像処理部4は、トナー消費領域の発生位置を予測するタイミングにおける感光体ドラム10の回転位置(以下、現在位置と称する)と実際に上記画像データに基づいてトナーが感光体ドラム10に供給される際の感光体ドラム10の回転位置(以下、現像位置と称する)とから、感光体ドラム10の回転方向における現在位置から現像位置までの距離を算出し、この算出結果と感光体ドラム10の周速度とから感光体ドラム10の位置の現像位置が上記供給位置に到達するまでの時間を算出する。さらに、画像処理部4は、この算出した時間と、キャリア及びトナーの搬送速度とから、トナー消費領域となる領域が供給位置からどの程度離間しているかを算出する。
その後、画像処理部4は、トナー消費領域となる領域の供給位置からの離間距離を考慮して、トナー消費領域にトナーを補給するタイミング(トナー消費領域がトナー補給位置Aに到達するタイミング)を算出する。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、本第5実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。なお、本第5実施形態の説明においても、上記第1実施形態の説明において用いた図3を参照して説明する。
そこで、本実施形態の複写機にて画像処理部4は、画像データに基づいてトナー消費領域におけるトナーの消費量を算出し、算出したトナー消費量に応じた量のトナーをトナー消費領域に補給する。このように、トナー消費量を算出してトナー消費量に応じた量のトナーをトナー消費領域に補給することで、さらに確実に現像器41内部の濃度が均一となるようにトナーを補給することができる。
例えば、画像データに基づいて感光体ドラム10にトナーが供給される場合には、感光体ドラム10が回転する間(すなわち現像が進む間)にキャリア及びトナーも現像器41の内部にて搬送される。このため、例えば、現像器41を延在方向に複数の領域に分割して考えると、分割された複数の領域の1つの領域から感光体ドラム10にトナーを供給するトナー消費領域は、時間と共に変化する。逆に捉えると、ある特定のトナー消費領域から感光体ドラム10に供給されるトナーは、図5に示すように画像データに基づく印刷画像を斜めに領域分けしたうちの1つに含まれる画像の現像に用いられる。
なお、図5に示す領域の傾き(θ)は、キャリア及びトナーの搬送速度と、感光体ドラム10の周速度に依存し、θ=tan−1(感光体ドラム10の周速度)/(キャリア及びトナーの搬送速度)にて算出される。なお、感光体ドラム10の周速度は、感光体ドラム10における記録用紙の搬送速度と同じである。
そして、画像処理部4は、ある特定のトナー消費領域におけるトナー消費量を算出する場合には、図5に示すように分けられた領域のうち、上記特定のトナー消費領域がトナーの供給対象とする領域に含まれる印刷画像量(印字率)を算出し、この算出した印刷画像量に基づいて特定のトナー消費領域におけるトナー消費量を算出する。
なお、上記特定のトナー消費領域の幅と、上記特定のトナー消費領域から供給されたトナーにて現像される領域の幅とは同一である。また、特定のトナー消費領域の幅の設定は、任意であるが、供給装置43にて一度に供給可能な幅の範囲とすることが好ましい。
そして、画像処理部4は、分割領域の1つ1つに対して、印刷画像量(印字率)を計算する。分割領域の1つ1つの印刷画像量は、12のトナー消費領域の各々のトナー消費量に相当する。このため、画像処理部4は、分割領域の1つ1つの印刷画像量に基づいて、各トナー消費領域のトナー消費量を算出する。さらに画像処理部4は、各トナー消費領域がトナー補給位置Aに到達するタイミングを、キャリア及びトナーの搬送速度に基づいて算出し、各トナー消費領域がトナー補給位置Aに到達するタイミングで、算出したトナー消費量に基づく必要量のトナーをトナー消費領域に供給する。
しかしながら、画像形成装置がファクシミリや複合機等であっても良い。
また、色ごとの感光体ドラム10を備える、いわゆるタンデム方式の複写機に本発明を適用することもできる。
Claims (6)
- 容器内部においてキャリア及びトナーを搬送することにより攪拌すると共に前記トナーを静電潜像が形成された感光体に供給する現像装置を備える画像形成装置であって、
前記感光体に供給されることによって前記トナーが消費された前記容器内部のトナー消費領域に選択的にトナーを補給するトナー補給手段を備え、
前記トナー補給手段は、容器内部における前記キャリア及びトナーの搬送速度を算出し、当該算出結果から前記トナー消費領域がトナー補給位置に到達するトナー消費領域到達タイミングを算出し、当該トナー消費領域到達タイミングに応じて前記トナーを供給し、
前記トナー補給手段は、前記容器内部における前記トナーの拡散係数を算出し、当該算出結果を用いて前記トナー消費領域到達タイミングを補正する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記トナー補給手段は、前記トナーが前記トナー補給位置に到達する補給トナー到達タイミングを算出し、前記トナー消費領域到達タイミング及び前記補給トナー到達タイミングに応じて前記トナーを供給することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記トナーの搬送速度を算出するタイミングは、原稿から取得した画像データに基づく画像形成後、電源入力時、前回の画像形成に対する環境変化が生じた場合、一定の画像形成処理ごと、あるいは一定の時間経過ごとのいずれかのタイミングであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 前記トナー補給手段は、画像データに基づいて前記トナー消費領域の発生位置を予測することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナー補給手段は、画像データに基づいて前記トナー消費領域における前記トナーの消費量を算出し、算出したトナー消費量に応じた量の前記トナーを前記トナー消費領域に選択的に補給することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナー補給手段は、前記容器内部のキャリア及びトナーの搬送経路途中に設置されるトナー濃度センサを備えることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の画像形成装置。
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