JP4832838B2 - 現像装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
図27に示す現像装置4は現像ローラ5と現像剤を搬送しながら現像ローラ5に供給する供給スクリュ8とを備えている。さらに、現像ローラ5上で現像箇所を通過し、回収された回収現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向に搬送する回収攪拌スクリュ110を備えている。
供給スクリュ8は回収攪拌スクリュ110の上方に配置されており、供給スクリュ8を備える供給搬送路9と回収攪拌スクリュ110を備える回収攪拌搬送路210とは仕切り部材である隔壁403で仕切られている。そして、2つの搬送路は隔壁403の軸方向両端部の開口部で連通しており、現像に用いられず供給搬送路9の下流端まで搬送された余剰現像剤は、供給搬送路9の下流端側の開口部で落下して回収攪拌搬送路210に供給される。
回収攪拌搬送路210では余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌しながら搬送し、下流端で回収攪拌スクリュ110の搬送力によって現像剤を押し込み、盛り上がることで開口部から供給搬送路9に現像剤を供給する。なお、回収攪拌搬送路210には下流端での過剰な現像剤が堆積することを防止するために過剰な現像剤を上流側に搬送する過剰堆積防止スクリュ209が設けられている。
図27に示す現像装置4では、現像済みの現像剤の回収を回収攪拌搬送路210内で行い、供給搬送路9に現像済みの現像剤が混入することがない。これにより、供給搬送路9内の現像剤のトナー濃度が変化することなく、現像ローラ5に供給される現像剤のトナー濃度も一定となる。
図4に示す現像装置4は現像ローラ5と供給スクリュ8と、現像ローラ5上で現像箇所を通過し、回収された回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する回収スクリュ6とを備えている。さらに、供給スクリュ8の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、回収スクリュ6の最下流部まで搬送された回収現像剤とを攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向に搬送する攪拌スクリュ11を備えている。
供給スクリュ8を備える供給搬送路9と攪拌スクリュ11を備える攪拌搬送路10とは略水平方向に配置され、仕切り部材である仕切り壁133で仕切られている。そして、2つの搬送路は仕切り壁133の軸方向両端部の開口部で連通しており、現像に用いられず供給搬送路9の下流端まで搬送された余剰現像剤は、供給搬送路9の下流端側の開口部から攪拌搬送路10に供給される。
また、回収スクリュ6を備える回収搬送路7は供給搬送路9の水平方向に並べて設けており、回収搬送路7と供給搬送路9とは仕切り部材である仕切り板134で仕切られている。そして、この2つの搬送路は回収スクリュ6の下流端側で仕切り板134に設けられた開口部で連通している。回収搬送路7の下流端まで搬送された回収現像剤は水平方向に移送され、供給搬送路9を介して攪拌搬送路10に供給される。
攪拌搬送路10に供給された余剰現像剤と回収現像剤とは攪拌搬送路10で攪拌され、仕切り壁133の開口部から供給搬送路9に供給される。
図4に示す現像装置4では、現像済みの現像剤の回収を回収搬送路7内で行い、供給搬送路9に現像済みの現像剤が混入することがない。よって、供給搬送路9内の現像剤のトナー濃度が変化することなく、現像ローラ5に供給される現像剤のトナー濃度も一定となる。
また、回収搬送路7と攪拌搬送路10とを設け、現像剤の回収と攪拌とを回収搬送路7と攪拌搬送路10とに分けて行っている。これにより、攪拌が不十分な現像剤が供給搬送路9に供給されることに起因する、供給搬送路9内の現像剤全体のトナー濃度が低下するという問題を防止することができる。
このように、現像ローラ5上の回転軸方向及び表面移動方向にトナー濃度ムラが生じると、画像濃度が不均一になるという問題が生じる。
を提供することである。
また、請求項2の発明は、請求項1の現像装置において、上記現像剤供給搬送路内を移動する上記現像剤の搬送速度をU2[m/s]、及び上記現像剤回収搬送路内を移動する該現像剤の搬送速度をU3[m/s]とし、U2>U1、及びU3>U1の関係が成り立つことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の現像装置において、上記現像剤供給搬送部材、上記現像剤回収搬送部材及び上記現像剤攪拌搬送部材の3つの現像剤搬送部材は、回転軸部に螺旋状の羽部を備え、回転することにより現像剤を搬送する現像剤搬送スクリュであり、該3つの現像剤搬送部材はそれぞれ現像剤供給スクリュ、現像剤回収スクリュ及び現像剤攪拌スクリュであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の現像装置において、上記現像剤攪拌スクリュのピッチ幅は、上記供給スクリュ及び上記回収スクリュのピッチ幅よりも狭いことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1の現像装置において、上記現像剤攪拌搬送路の少なくとも一部の領域での現像剤の搬送速度が、上記現像剤供給搬送路及び上記現像剤回収搬送路の現像剤の搬送速度よりも遅いことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の現像装置において、上記現像剤供給搬送部材、上記現像剤回収搬送部材及び上記現像剤攪拌搬送部材の3つの現像剤搬送部材は、回転軸部に螺旋状の羽部を備え、回転することにより現像剤を搬送する現像剤搬送スクリュであり、該3つの現像剤搬送部材はそれぞれ現像剤供給スクリュ、現像剤回収スクリュ及び現像剤攪拌スクリュであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の現像装置において、上記現像剤攪拌スクリュのピッチ幅の一部は、上記供給スクリュ及び上記回収スクリュのピッチ幅よりも狭いことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項5、6または7の現像装置において、上記現像装置にトナーを補給するトナー補給位置を上記現像剤攪拌搬送路のうち、上記供給搬送路及び上記回収搬送路よりも現像剤の搬送速度が遅くなる部分、もしくはその部分よりも現像剤搬送方向上流側とに設けたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、上記現像装置にトナーを補給するトナー補給位置を上記現像剤回収搬送路に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、上記現像装置にトナーを補給するトナー補給位置を上記現像剤回収搬送路の最下流部から上記現像剤攪拌搬送路の最上流部までの現像剤受渡し部分に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項3、4、6、7、8、9または11の現像装置において、上記現像剤攪拌スクリュの回転数は、上記供給スクリュ及び上記回収スクリュの回転数よりも小さいことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項3、4、6、7、8、9、10または11の現像装置において、上記現像剤攪拌スクリュに上記羽部の半径方向と該攪拌スクリュの軸方向との辺から成る平面を持ったフィンが取り付けられていることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項3、4、6、7、8、9、10、11または12の現像装置において、上記攪拌搬送スクリュの羽部の条数を複数にすることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項3、4、6、7、8、9、10、11、12または13の現像装置において、上記攪拌搬送スクリュの羽部の径を上記供給スクリュの羽部の径よりも大きくすることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項3、4、6、7、8、9、10、11、12、13または14の現像装置において、上記攪拌搬送スクリュの回転数が変更可能であることを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の現像装置において、上記現像剤攪拌搬送路に磁界が形成されるように磁界発生手段を取り付けたことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16の現像装置において、上記現像剤攪拌搬送路内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段を備え、該トナー濃度検知手段の検知結果に基づいて該現像剤攪拌搬送路内の現像剤の搬送速度を制御することを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項17の現像装置において、上記トナー濃度検知手段でトナー濃度の低下が検知されると、上記現像剤攪拌搬送路の現像剤の搬送速度を速めることを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18の現像装置において、上記現像装置における現像剤の攪拌時間の積算値をカウントする現像剤攪拌時間計測手段を備え、該現像剤攪拌搬送時間計測手段の計測値に基づいて該現像剤攪拌搬送路内の現像剤の搬送速度を制御することを特徴とするものである。
また、請求項20の発明は、請求項19の現像装置において、上記積算値の増化に応じて、上記現像剤攪拌搬送路の現像剤の搬送速度を遅くすることを特徴とするものである。
また、請求項21の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、13、14、15、16、17、18、19または20の画像形成装置において、上記現像剤回収搬送路を上記現像剤担持体の下方に設け、上記3つの現像剤搬送路をほぼ同じ高さに設けることを特徴とするものである。
また、請求項22の発明は、請求項21の画像形成装置において、上記現像剤供給搬送部材の最上部は上記現像剤担持体の回転中心軸より下方にあり、該現像剤担持体の回転中心軸と該現像剤供給搬送部材の最上部とを通る平面と、該現像剤担持体の回転中心軸を通る水平面とがなす角が10[°]〜40[°]の範囲内となることを特徴とするものである。
また、請求項23の発明は、少なくとも潜像担持体と、該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または22に記載の現像装置を用いることを特徴とするものである。
(L・D)/(T2・U1 3)≧0.075・・・(1)
これにより、現像剤攪拌搬送路の最上流部の最もトナー濃度が高いタイミングと、最もトナー濃度が低いタイミングとの時間的なトナー濃度の差に対して、現像剤攪拌搬送路の最下流部の最もトナー濃度が高いタイミングと、最もトナー濃度が低いタイミングとの時間的なトナー濃度の差を1/20以下とするまで縮小することができる。なお、現像剤攪拌搬送路の最上流部でのトナー濃度は極端な値を考慮しても、その最大値は実用的な範囲では、トナー濃度20[%]を超えることはない。また、トナー濃度の最小値はキャリアのみの状態、つまりトナー濃度0[%]の状態である。このような状態では、現像剤攪拌搬送路の最上流部の最もトナー濃度が高いタイミングと、最もトナー濃度が低いタイミングとの時間的なトナー濃度の差は、20[%]となる。このようにトナー濃度の最大値と最小値との差が極端広い場合であっても、現像剤攪拌搬送部において(1)式を満たすことにより、現像剤攪拌搬送路の最下流部での最もトナー濃度が高いタイミングと、最もトナー濃度が低いタイミングとの時間的なトナー濃度の差を1.0[%]以下とすることができ、現像剤担持体上のトナー濃度ムラを抑制することができる。
以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式のカラー複写機(以下、単に複写機という)に適用した実施形態(以下、実施形態1とよぶ)について説明する。
図1は、実施形態1に係る複写機を示す概略構成図である。同図において、本複写機は、プリンタ部100、操作・表示ユニット90、給紙装置40、自動画像読取装置200、紙補給装置300等を有している。
不図示の露光装置は、各色毎の画像データに対応した光を、帯電手段で一様に帯電済みの各感光体1の表面に走査し、潜像を形成するものである。露光装置としては、発光素子としてLED(発光ダイオード)アレイと結晶素子からなるものや、レーザ光源、ポリゴンミラー等を用い、形成すべき画像データに応じて変調したレーザ光によるレーザスキャン方式のものを採用することができる。
また、Y,M,C,Kの各色トナーは、各色を扱う現像装置4で消費されると、透磁式のトナー濃度センサ127により検知され、プリンタ部100内部のボトル収容部85に備えるトナーボトル86から、不図示のトナー補給制御装置により、各色のトナーが各現像装置4に供給される。
紙搬送ユニット50は、第二転写ユニット30の第二転写部から排出される転写紙Pを、複数の張架ローラの1つである受入ローラ52によるベルト掛け回し箇所にて、紙搬送ベルト51上に受け取る。この受け取りよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51のおもて面には、静電吸着用チャージャ57によってトナーの極性と同極性のマイナスの電荷が付与される。この電荷の付与により、紙搬送ユニット50は、第二転写部から排出されてくる転写紙Pを紙搬送ベルト51のおもて面に静電吸着させることができる。
紙搬送ベルト51として、金属ベルト、ポリイミドベルト、ポリアミドベルトなどを採用することができる。そして、紙搬送ベルト51は、その表面にトナーとの離型性を与えるとともに、帯電可能の抵抗値を備える。なお、紙搬送ベルト51の移動速度は、定着装置60における転写紙Pの移動速度にあわせる。
定着装置60としては、定着ローラ内部にヒータを備える方式のもの、加熱されるベルトを走行させる方式のもの、誘導加熱を採用した方式のものなどを採用することができる。同図においては、2つの定着ローラを当接して形成した定着ニップで、転写紙Pを両面側からそれぞれ加熱して多色第一トナー像及び多色第二トナー像を定着させる方式のものを採用している。転写紙P両面の画像の色合い、光沢度を同じにするため、2つの定着ローラについては、ベルト材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより、それぞれの面に対して最適な定着条件をつくりだすように、定着装置60の各種パラメータが制御されるようになっている。
冷却ローラ対70によって冷却された転写紙Pは、排紙ローラ対71により、プリンタ部100の左側に設けられた排紙スタック部75に排紙、スタックされる。この排紙スタック部は、大量の転写紙をスタック可能にすべく、不図示のエレベータ機構により、スタックレベルに応じて、受け部材が上下する機構を採用している。なお排紙スタック部75を通過させ、別の後処理装置に向けて転写紙を搬送させることもできる。別の後処理装置として、穴あけ、断裁、折、綴じなど製本のための装置などを設けることもできる。
片面記録の方法は基本的に2種類あって、選択が可能となっている。2種類のうちの1つは、第一中間転写ベルト21に転写した4色トナー像を転写紙Pの第一面に一括二次転写する方法である。また、もう1つの方法は、第二中間転写ベルト31に転写した4色トナー像を転写紙Pの第二面に一括二次転写する方法である。プリンタ部100の構成から、第一中間転写ベルト21に担持させた画像を用紙の片面に直接転写する場合には、画像が用紙の上面に、第二中間転写ベルト31に担持させた画像を用紙の片面に直接転写する場合には、画像が用紙の下面に形成される。記録するべきデータが複数の頁になるケースでは、排紙スタック部75上で頁が揃うように作像順序を制御するのが好都合である。
以下、最後の頁の画像データから順に記録して頁順を揃わせるよう、第一中間転写ベルト21に画像を担持させた後、用紙に転写させる方法について説明する。
第一中間転写ベルト21上のこのフルカラートナー画像は、第一中間転写ベルト21と同期して搬送される用紙Pの第一面に、二次転写ローラ46による転写作用を受けて一括二次転写される。二次転写ローラ46に与えられるバイアスは、トナーの帯電極性と逆のプラス極性である。二次転写ニップを通過した第一中間転写ベルト21の表面は、ベルトクリーニング装置20Aによって転写残トナーがクリーニングされる。
排紙スタック部75は、排紙される転写紙Pの増加に従って、下降するので、転写紙は整然と確実にスタックでき、頁順が乱れることがない。記録済みの転写紙を排紙スタック部75に直接スタックする代わりに、穴あけ加工処理を実施したり、ソータ、コレータや綴じ装置や折り装置など後処理装置に搬送することもできる。
プリンタ部100に画像信号が入力されると、片面記録の動作で説明した第一プロセスユニット80(Y,M,C,K)の感光体1(Y,M,C,K)に、Y,M,C,Kトナー像が形成される。そして、これらは、Y,M,C,K用の一次転写ニップで第一中間転写ベルト21に順次重ね合わせて一次転写される。この工程とほぼ並行して、第二プロセスユニット81(Y,M,C,K)の感光体1(Y,M,C,K)に、Y,M,C,Kトナー像が形成される。そして、これらは、Y,M,C,K用の一次転写ニップで第二中間転写ベルト31に順次重ね合わせて一次転写される。このようにして、第一中間転写ベルト21、第二中間転写ベルト31上に、それぞれ4色トナー像が形成される。
また用紙はレジストローラ対45で静止と再送がおこなわれるので、その時間も見込んで給紙され、横レジ補正機構44で整合される。
レジストローラ対45は、タイミングをとって用紙を第一の二次転写手段である二次転写ローラ46と第一中間転写ベルト21で構成された第一転写部の二次転写ニップに搬送する。
そして、定着装置60内で加熱や加圧による定着処理が行われて、両面のトナー画像がそれぞれ溶融、混合される。更に、冷却ローラ対70と排紙ローラ対71とを経た後、排紙スタック部75上に排紙される。
また、メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスをおこなう。
図4に示すように感光体1は図中矢印G方向に回転しながら、その表面をスコロトロンチャージャ3により帯電される。帯電された感光体1の表面は不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lにより静電潜像を形成された潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像を形成する。
現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ16を備えている。
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像部から表面移動方向下流側には、現像部を通過した現像済みの現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する現像剤回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた現像剤供給搬送路である供給搬送路9と回収スクリュ6を備えた現像剤回収搬送路としての回収搬送路7とは現像ローラ5の下方に並設されている。供給搬送路9と回収搬送路7との2つの搬送路は仕切り部材としての仕切り板134によって仕切られている。
そして、回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は供給搬送路9に移送される。また、回収現像剤と供給スクリュ8で搬送される現像ローラ5に供給されなかった現像剤は、連通している攪拌搬送路10に移送される。
攪拌搬送路10では攪拌スクリュ11によって、回収現像剤、余剰現像剤及び移送部で必要に応じて補給されるトナーを、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送する。そして、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に攪拌された現像剤を移送する。なお、攪拌搬送路10の下方には、トナー濃度センサ127が設けられ、センサ出力によりトナー補給制御装置(図示せず)を作動し、トナーボトル86から移送部へのトナー補給を行っている。
現像装置4のケーシングは3つの搬送スクリュの軸部で上下に分かれる一体成型された下ケーシング12及び上ケーシング13からなる。仕切り壁133は下ケーシング12の一部であり、仕切り板134は、上ケーシング13に保持され、下ケーシング12と勘合する。
なお、上述のトナー補給制御装置として、公知のモーノポンプを用いる方式のものが採用できる。この方式によればトナーカートリッジの設置場所の制約が少ないため、画像形成装置内部のスペース配分に対し有利である。またトナーを適時補給できるため、現像装置4に大きなトナー貯留スペースを設けなくてすみ、現像装置4の小型化がはかれる。
現像ローラ5への現像剤の供給は現像ローラ5内に設けられた磁極が現像剤中の磁性キャリアをひきつけることによって行われる。上述のように、スクリュ頂点14が現像ローラ5の回転中心15よりも下方となるように配置することにより、現像剤の自重が現像ローラ5への現像剤の供給量に影響せず、磁力の大きさが現像剤の供給量に寄与する。これにより、供給搬送路9で搬送される現像剤の上部から確実に供給されるため、供給スクリュ8の搬送方向で供給搬送路9内の現像剤の嵩が均一でなくても、現像ローラ5に適正な量の現像剤を供給することができる。
図5は現像ローラ5の磁極配置の概略説明図である。感光体1と対向する現像領域で現像ローラ5の表面移動方向の最も下流側の位置には現像下流端側S極218、供給スクリュ8と対向する位置には現像剤汲み上げ用S極219を配置している。そして、現像下流端側S極218と現像剤汲み上げ用S極219との間の領域は磁極がない磁極配置となっている。
この磁極がない範囲が現像済みの現像剤を回収する現像剤回収領域となり、現像剤回収領域と対向する現像ローラ5の真下の位置に回収搬送路7を設けている。現像領域を通過した現像済みの現像剤は現像剤回収領域まで搬送されると磁力の影響を受けなくなり、現像ローラ5の回転による遠心力と現像剤の自重とにより、回収搬送路7に落下し、回収され、回収現像剤として搬送される。
現像ローラ5の上方で現像済みの現像剤を回収しようとすると、現像剤が磁力の影響を受けない位置でも、自重により現像ローラ表面に乗ったままの状態になり、表面移動と共に下流側に搬送される現像剤の連れ回りが生じることがある。現像済みの現像剤で連れ回りが生じると、トナー濃度が変化した現像剤が供給位置まで搬送され、再び現像に用いられることになり、現像ローラ上のトナー濃度が低下したり、不均一となったりするおそれがある。
現像装置4では、現像ローラ5の下方の表面を現像剤回収領域とし、その下方に回収搬送路7を設けている。これにより、現像剤の自重は回収に寄与するため、より確実に現像剤を回収することができ、現像済み現像剤の連れ回りを防止することができ、トナー濃度を確実に一定にすることができる。
従来機の3軸の現像装置では、現像済みの現像剤が汲み上げ側の磁極の影響で現像スリーブから分離せず、そのまま連れ回りとなって、現像ローラ5に担持されたままの状態となることがあった。現像済みの現像剤が現像ローラ5に担持されたままの状態となると、低トナー濃度の現像剤もしくは不均一濃度の現像剤により安定な画像が得られないという問題が生じる。
現像装置4は、現像下流端側S極218と汲み上げ用S極219との間隔を広く設定し、現像済みの現像剤が汲み上げ用S極219の影響を受けにくいため、上述の問題を防止する効果が大きい。
供給と回収とを上下で配置している方式では、現像後の現像剤を横方向まで持ってくるため、搬送用磁極が必要となり、汲み上げ用磁極とその上流側の磁極の間隔が狭い構成となるため、連れ回りによる不具合が発生し易くなっている。プリンタ部100の現像装置4の現像ローラ5では汲み上げ用磁極である汲み上げ用S極219とその上流側の磁極である現像下流端側S極218との角度θ2は113[°]となっている。
また、現像装置4では、現像用磁極が3極のため、最下流の現像用磁極が搬送用磁極もかねるため、専用の搬送用磁極が不必要となっていると考えられる。
被規制現像剤は、後から現像ローラ5に供給され、ドクタ領域17に到達する現像剤により、持ち上げられ、現像ローラ5に落下し、またドクタ領域17に供給される。このように、ドクタ領域17で対流するような挙動を示す。
現像装置4では、ドクタ領域17で被規制現像剤が滞留し、循環対流を起こさないように、ある程度の量以上になった場合、迂回して供給搬送路9に還流させる被規制現像剤回収部材18が設置されている。また、現像ローラ5の磁力が影響し、還流する現像剤が滞留しないように被規制現像剤回収部材18の位置が設定されている。
また、下ケーシング12には、放熱フィン128が設けられ、プリンタ部100前部から後部へ送られる冷却風により、現像装置4全体の温度上昇を低減、冷却できるようになっている。
攪拌スクリュ11及び攪拌搬送路10の上部の上ケーシング13には開口部124が設けられ、現像剤カートリッジ125が保持されるように構成されている。製品納入時または現像剤交換時現像剤を抜き取った後に、現像剤カートリッジ125をセットし、現像剤カートリッジシール部126を剥離することにより、現像剤が開口部124から現像装置4内に充填補給される。現像剤補給もカートリッジとして行えることで、簡単に交換が可能となっている。
図6は、現像装置4の上ケーシング13を外した状態を示すものであり、下ケーシング12で構成される各搬送路及び各スクリュの感光体1側から見た斜視図である。
下ケーシング12には、図中手前側より回収スクリュ6、供給スクリュ8、及び攪拌スクリュ11が設置され、それぞれのスクリュによる搬送領域を分けるように、各搬送路が形成されている。但し、供給搬送路9と回収搬送路7とは、上ケーシング13に保持され、下ケーシング12と勘合する仕切り板134により隔離されている。現像剤は、回収スクリュ6及び供給スクリュ8では矢印135、136の方向に、攪拌スクリュ11では逆方向の矢印137の方向に搬送されている。このとき回収スクリュ6及び供給スクリュ8の矢印135及び136は図4中手前から奥側への搬送方向であり、一方、攪拌スクリュ11の矢印137は奥側から手前側への搬送方向である。
一方、逆側では、仕切り壁133及び仕切り板134に開口部が設けてあり、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤搬送方向下流側端部と攪拌搬送路10の現像剤搬送方向上流側端部とが連通し、連通部150を形成している。回収搬送路7に回収された回収現像剤は回収スクリュ6の回収横移送用パドル141により、供給スクリュ8側の供給搬送路9に移送される。現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流側端部まで搬送された余剰現像剤と回収搬送路7から移送された回収現像剤とは、供給搬送路9内で混合される。余剰現像剤と回収現像剤とは、供給スクリュ8の供給横移送用パドル142により、攪拌スクリュ11側の攪拌搬送路10に移送される。
図7は、3つの現像剤搬送路が連通している横移送部の概略断面図である。
現像剤の受け渡し部の仕切り壁133及び仕切り板134にはそれぞれ開口部が設けられている。回収搬送路7、供給搬送路9、及び攪拌搬送路10の回転するパドルのよって横移送されるため、単純に底部をつなげた平面とした場合、回転するパドルに対してデットポイントが生ずるため、うまく引き渡せない場合がある。そのため、各搬送路間にはそれぞれ回収・供給凸部131及び供給・攪拌凸部132が設けられ、それぞれの凸部を乗り越えた現像剤が逆流しないように構成されている。
また、比較的上方に引き渡す必要がある回収横移送用パドル141は、現像剤を押し出す現像剤押し出し面144に角度をモータせ、より外側に押し出すように構成されている。さらに、パドルの数は2枚に限らず、点線141bで示すように、搬送量に応じて羽根の枚数を増やしてもよい。
3つの現像剤搬送路の中間に位置する供給搬送路9の供給横移送用パドル142は、送り込まれた回収現像剤を引き込み、攪拌搬送路に押し出すため、回収横移送用パドル141のような角度を持たせず、ほぼフラットな状態に構成されている。
また、回収スクリュ6及び供給スクリュ8の搬送方向下流端と、攪拌スクリュ11の搬送方向上流端とで3つの搬送路が連通させている。これにより、回収現像剤と余剰現像剤とを簡易な構成で攪拌搬送路10まで移送することができる。
図に示すように、現像領域よりも軸方向外側にトナー補給手段(図示せず)からのトナーを補給するトナー補給口130を設けている。トナー補給手段(図示せず)からのトナーは、トナー補給口130を通じて図6に示す移送部位置143に補給がなされる。
図8に示すように、回収搬送路7と供給搬送路9との間の移送部の上方には現像ローラ5のローラ回転軸5aが延びている。そして、このローラ回転軸5aの駆動部を設けるため、現像装置4では回収搬送路7と供給搬送路9との間の移送部の上方にトナー補給口130を設けることはできない。この点について、現像ローラ5の駆動部による制約がなければ、回収搬送路7と供給搬送路9との間の移送部の上方にトナー補給口130を設けてもよい。回収搬送路7と供給搬送路9との間でトナーを補給することにより、トナー濃度が低下している回収現像剤にトナーを供給することができるので、攪拌をより効率的に行うことができる。
現像ローラ5が停止させた場合、もしくは、現像ドクタ16の設定により、現像に用いられる現像剤が減少し、現像剤が滞留して、供給搬送路9内の現像剤の嵩が所望の高さよりも高くなることがある。現像剤の嵩が所望の高さよりも高くなると、供給スクリュ8による搬送状況が異なり、極端に搬送効率が低下や、正常な現像剤循環が保てず、部分的な現像剤劣化などを引き起こすおそれがある。
現像範囲の中央部以降で現像剤の嵩が所望の高さ以上になると、現像剤嵩調節開口部145から攪拌搬送路10へ現像剤をオーバーフローさせ、供給搬送路9内での現像剤高さを制御している。
なお、現像剤嵩調節開口部145としては、図4に示すように複数箇所に分けて設けたものでも、現像範囲中央部以降全体を一つの開口部として設けたものでもよい。
所定の高さよりも高い位置の仕切り部材に開口部を設けることにより、供給搬送路内の過剰な現像剤をオーバーフローさせ、攪拌搬送路に供給する構成は、供給搬送路と攪拌搬送路とがほぼ同じ高さに並設されているからこそ可能な構成である。例えば、供給搬送路と攪拌搬送路とが上下に並設されている場合、攪拌搬送路が上方にあっては供給搬送路内の現像剤をオーバーフローさせても攪拌搬送路に供給することはできない。供給搬送路が上方にある場合は、一度オーバーフローさせた現像剤を下方の攪拌搬送路に落下させる落下用の経路が必要となり、現像装置の構成が複雑になってしまう。本件のように、供給搬送路と攪拌搬送路とをほぼ同じ高さに並設すると、仕切り部材のある高さに開口部を設けるという簡易な構成で、供給搬送路内の過剰な現像剤を攪拌搬送路へ供給することができる。
攪拌搬送路10での現像剤搬送状態を146(以下、攪拌搬送量146と呼ぶ)、供給搬送路9の現像剤搬送状態を147(以下、供給搬送量147と呼ぶ)、回収搬送路7現像剤搬送状態148(以下、回収搬送量148と呼ぶ)と表わす。この時の各奥行き方向位置での搬送量は図中の幅の大きさで示される。また、現像剤の搬送方向は矢印135、136及び137で示される。
また、攪拌搬送スクリュの出力搬送量=供給搬送スクリュの入力搬送量=攪拌搬送スクリュの入力搬送量=Eとなる。
そして、現像剤の安定供給を考える場合、供給スクリュ8で搬送する供給搬送路9内の現像剤は、ある程度余裕を持たせる必要がある。このとき、供給搬送路9内での現像剤の充填度(高さ)、及び供給スクリュ8の搬送効率が重要である。現像剤の高さは一定ではなく、攪拌方向により傾きを生じ、また、搬送効率も羽根のリード、材質、厚さ、条数により大きく変わって来るため、ある程度余裕をもった量として設定する必要がある。その誤差を±10[%]とし、確実なオーバーフロー量10[%]と設定して、攪拌搬送路10から受け渡される現像剤の量Eの20[%]以上となるように、e>(E/5)が望ましい。
(E/3)>e>(E/4)・・・・(2)
これは現像剤搬送効率から、余剰現像剤のe→0が理想であるが、確実に現像ローラ上に一定量の現像剤を供給するため、ある程度余剰分が必要である。一方余剰現像剤と回収現像剤の比率により、一般的に攪拌搬送路上流側に位置するトナー濃度センサの感度が大きく影響される。つまり、回収現像剤の比率が大きいと感度が大きく、一方ばらつきも大きい、比率が小さいと感度が小さくなる。また、回収現像剤の比率が大きい場合、トナー補給を受け、トナー濃度均一にするため、攪拌性能に依存される。そのため、余剰現像剤の比率を上げることにより、回収現像剤は補給されたトナー及び余剰現像剤からのトナーも加えられ、大きなトナー濃度ムラを押さえることが可能になる。
以上の点から、現像剤搬送効率確保(現像剤低ストレス化)及びトナー濃度制御(トナー濃度センサの感度及びトナー濃度均一化)の面から、搬送量を(2)式の範囲に設定した。
図10は、攪拌部剤速度U1[m/s]と拡散効果との関係の説明図である。
トナー補給(または消費)の補給周期T[s]、攪拌長さL[m]が共通の場合、攪拌部剤速度U1が速い場合と遅い場合とでは、上流から下流までの移動時間t’、とスクリュ上にできるトナー濃度偏差の波長λとが異なる。
攪拌部剤速度U1が速い場合をU1=UH[m/s]とした時に、移動時間t’=tH=L/UHとなり、トナー濃度偏差の波長λ=λH=UH・Tとなる。一方、攪拌部剤速度U1が遅い場合をU1=UL[m/s](UL<UH)とした時に、移動時間t’=tL=L/ULとなり、トナー濃度偏差の波長λ=λL=UL・Tとなる。
Wt(x)=A(t)sin(2π・x/λ)・・・(3)
で近似し、
拡散方程式∂W/∂t=D(∂2W/∂x2) ・・・(4)
(ここでDは拡散係数と呼ばれ、スクリュの拡散能力をあらわす。)
に代入すると、振幅Aの時間変化は、
A(t)=A0exp{−(2π/λ)2D・t} ・・・(5)
と計算することができる。
よって攪拌搬送路10の最上流部から最下流部まで移動した後のトナー濃度偏差の振幅A(t’)は、
A(t’)=A0exp(−(2π/λ)2・D・t’)
=A0exp{−(2π/T)2・D・L・1/U3}]・・・(6)
と計算することができる。
つまり、トナー濃度偏差の振幅の減衰は、攪拌スクリュ11による攪拌部剤速度U1に大きく影響することが分かる。この式より、攪拌スクリュの移流速度は遅い方U=UL[m/s]の方が、攪拌搬送路10の最上流側のトナー濃度の振幅A0から最下流側のトナー濃度の振幅A(t’)を引いた減衰幅を大きくすることができる。よって、搬送速度が遅い方が拡散効果を上げるのに非常に有利であることが分かる。
現像ローラ5上でのトナー濃度ムラを抑えるために、トナー補給や消費で生じた現像器内のトナー濃度偏差に対し、十分な拡散を行なう必要がある。攪拌部での剤速度を遅くすることは、以下の2つの効果につながる。
・攪拌スクリュ上流から下流までの移動時間(拡散時間)が長くなる。
・攪拌スクリュ上でのトナー濃度偏差の波長が小さくなる。
この2つの効果により、攪拌スクリュ上での拡散効果(攪拌スクリュ上流から攪拌スクリュ下流まで移動する間のトナー濃度偏差の減衰幅)を大きくすることができる。
供給部剤速度U2を遅くすると、供給搬送路9の最上流部から最下流部まで現像剤が搬送される時間が長くなる。単位時間あたりに現像ローラ5に供給すべき現像剤の量は一定なので、供給搬送路9の最上流部から最下流部までの時間が長くなると、それだけ現像ローラ5に現像剤を多く取られることになり、最下流部に行くころには現像剤があまり残らない状態となってしまう。最下流部に行くころには現像剤があまり残らない状態、つまり現像剤が枯渇した状態となると、現像ローラ5上の現像剤不足となり、画像濃度不足となる。
また、回収部剤速度U3を遅くすると、回収搬送路7の最上流部から最下流部まで現像剤が搬送される時間が長くなる。単位時間あたりに現像ローラ5から回収される現像剤の量はトナーの消費量によって多少上下するが略一定であるので、回収搬送路7の最上流部から最下流部までの時間が長くなると、それだけ現像ローラ5から回収され、回収搬送路7内にある現像剤の量が多くなる。回収搬送路7内の現像剤の量が多くなりすぎると、回収搬送路7の容量を越えて、回収搬送路7の下流部で現像剤があふれる原因となる。
よって、攪拌部搬送速度U1のみを遅くすることが好ましい。
図11に、攪拌部搬送速度U1と供給部剤速度U2とについて、U1=U2の場合と、U1<U2の場合とにおける現像ローラ中央部でのトナー濃度の時間変動のグラフを示す。図11にしめすように、U1<U2の場合の方がトナー濃度の時間変動の幅が小さいことがわかる。
図12は、透磁率センサを用いた現像剤速度検知手段の模式図である。攪拌搬送路10内の攪拌スクリュ11の下のA点及びB点に2つの透磁率センサを取り付けているとする。A点がトナー補給位置で現像剤は図中矢印β方向に搬送される。A点上方とB点下方とに示す、X−TCのグラフはそれぞれの点におけるトナー濃度の変化を示す。このグラフよりA点にてトナー補給されB点にてそれが拡散していく様子がわかる。
補給トナーの移動に伴いピークが見られるが、AおよびBにおけるピークの時間差を測定することにより、A〜Bの距離を時間差で除することで攪拌搬送路10内での現像剤の移動速度を測定することができる。
同様の構成で供給搬送路9内での現像剤の移動速度を測定することができる。
透磁率センサとしては、トナー補給の制御に用いるトナー濃度センサ127を共有してもよいが、トナー濃度センサ127とは別に、トナー濃度の分布を検知するための透磁率センサを別途設けても良い。
また、図12では、A点はトナー補給位置と述べたが、補給直後のニュートナーは現像剤の上部にあり、攪拌がなされていない状態であると、攪拌搬送路10の下部に設けた透磁率センサではトナー濃度の変化を検知することを困難である。よって、答辞率センサを設置する位置としては、A点を攪拌搬送路10の中央部とし、B点を攪拌搬送路10の下流部とすることで、A点、B点ともにトナー濃度の変化を検知することが可能となる。
測定による濃度分布プロファイルと(4)式の計算による濃度分布プロファイルとの比較においては、濃度ピーク値の一致条件及び濃度ピーク値に対する半値全幅の一致条件の両条件を測定結果と計算結果との一致条件とし、これらをエラーバーとして拡散係数を求める。
次に、同一のスクリュを用いて、現像剤の搬送速度を異ならせ、拡散性の比較を行った、実験1について説明する。
図13は、拡散性の比較を行った実験1の説明図である。図13(a)は、搬送速度を速めに設定したスクリュの説明図であり、図13(b)は搬送速度を遅めに設定したスクリュの説明図である。
なお、図13におけるスクリュの各値は、スクリュ長:337[mm]、スクリュ径:23.5[mm]、軸径:10[mm]、ピッチ長:20[mm]となっている。
図13(a)に示す搬送速度を早めとした実験の条件は、スクリュBにキャリア250[g]、スクリュAにトナー濃度5[%]の現像剤を250[g]を入れ、平らにする。スクリュ324を[rpm]で回転させ、図中の矢印の方向に現像剤を流し始めると同時に、Tセンサの出力電圧を計測する。二分間計測後、測定を終了し、スクリュの回転を止める。
また、この時の拡散係数を求めたところ、D=0.0007[m2/s]であった。
そして、図13(b)に示すように、スクリュBのTセンサ側にキャリア125[g]、反対側にトナー濃度5[%]の現像剤を入れ、同様にスクリュA側にもキャリアと現像剤を125[g]ずつ入れ、平らにする。スクリュを162[rpm]で回転させ、図中の矢印の方向に現像剤を流し始めると同時に、Tセンサの出力電圧を計測する。二分間計測後、測定を終了し、スクリュの回転を止める。
また、この時の拡散係数を求めたところ、D=0.00015[m2/s]であった。
図14は実験1の結果を示すグラフである。
図14より、同一のスクリュを用いた場合、スクリュの回転数が遅い、すなわち現像剤の搬送速度が遅い方が同じ距離で攪拌した際の拡散性が良いことがわかる。なお、回転数を遅くすることにより、攪拌係数が小さくなるが、(6)式に示すように、Dは、一乗であるのに対して、Uは3乗で効いてくるので、遅くしたほうが拡散性は向上する。
攪拌搬送路10の最上流部でのトナー濃度偏差は極端な値を考慮しても20[%]以下である。そして、攪拌搬送路10で攪拌し、搬送する間に、そのトナー濃度偏差を1/20とすることにより、現像剤攪拌搬送路の最下流部でのトナー濃度偏差を1.0[%]以下とすることができる。
ここで、(5)式について、攪拌搬送路10の最下流まで達する時間t’におけるA(t’)がA0の1/20以下となればよいので、
(5)式より、
A(t’)=A0exp{−(2π/λ)2D・t}
A(t’)=A0exp(−(2π/T)2D・L・1/U1 3)
ここで、A(t’)/A0≦20より、
exp(−(2π/T)2D・L・1/U3)≦1/20
(2π/T)2D・L・1/U3≧ln20
L・D/(T2・U3)≧ln20/(4π2)
ln20/(4π2)≒0.075より
L・D/(T2・U3)≧0.075・・・・(1)
攪拌部剤速度U1[m/s]、攪拌長さL[m]、補給周期T[s]、及び拡散係数D[m2/s]が(1)式を満たすように設定することにより、攪拌搬送路10の最上流部から最下流部までいくまでに、トナー濃度変動の振幅を1/20以上減衰させることができる。従って、攪拌搬送路10の最上流部で極端な例で20[%・wt]程度のトナー濃度変動の振幅があったとしても、攪拌搬送路10の最下流部では1[%・wt]となる。さらに、供給スクリュ・スリーブで拡散されるため、現像ローラ5上でのトナー濃度変動を目標0.5[%・wt]をクリアできると考えられる。
現像剤担持体である現像ローラ5上のトナー濃度変動を抑制することにより、安定した画像濃度の画像形成を行うことができる。
次に、実施例1として、上述の(1)式の関係を満たす、攪拌搬送路10の条件を挙げる。
まず、(1)式を、U1について変形すると、次の(7)式のようになる。
そして、攪拌部剤速度U1を75[mm/s]にするには、例えば撹拌スクリュ長:320[mm]、スクリュ径:25[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ長:30[mm]、回転数300[rpm]と設計すればよい。
なお、スクリュによる現像剤速度U[mm/s]≒1/2・1/60・(ピッチ長[mm])・(回転数[rpm])で近似することができる。
次に、(7)式を満たす条件のスクリュと、満たさないスクリュとで、トナー濃度の変化を比較するシミュレーションを行った。
シミュレーションを行った条件は、スクリュの拡散係数:D=0.00025[m2/s]、スクリュ長:L=0.35[m]、トナー補給周期T=2[s]である。
この条件で、上記(7)式を満たすために攪拌搬送速度U1は、次の(8)式の範囲に無ければならない。
U1≦0.0663[m/s]・・・・(8)
ここで、U1以外の条件は変えずに、攪拌搬送速度U1を、(8)式の範囲内の60[mm/s]と、(8)式の範囲外の120[mm/s]とに変化させた。
このときの、実験結果を図15に示す。図15から、(8)式の範囲内である攪拌搬送速度U1=60[mm/s]とすることにより、攪拌搬送速度U1=120[mm/s]に比べて現像ローラ上のトナー濃度の偏差を大幅に抑えることができることがわかる。
次に、実施例2として、攪拌部剤速度U1、供給部剤速度U2、回収部剤速度U3について、U2>U1、及びU3>U1の関係が成り立つように、攪拌スクリュ11のピッチ幅を供給スクリュ8及び回収スクリュ6のピッチ幅よりも短くした。
・攪拌スクリュ
スクリュ長さ:320[mm]、スクリュ径:30[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:20[mm]、回転数:300[rpm]
・供給スクリュ
スクリュ長さ:320[mm]、スクリュ径:25[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:30[mm]、回転数:300[rpm]
・回収スクリュ
スクリュ長さ:320[mm]、スクリュ径:25[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:30[mm]、回転数:300[rpm]
そこで、上述のスクリュのように、攪拌スクリュ11のピッチ幅を供給スクリュ8のピッチ幅より短くすることにより、攪拌スクリュ11の回転数の回転数を落とさずに(場合によっては回転数をあげても)、供給部剤速度U2よりも攪拌部剤速度U1を遅くすることができる。これにより、スクリュ回転数に依存する拡散能力を減らさずに(場合によっては拡散能力を増加させ)、拡散時間の増加及びトナー濃度偏差の波長が小さくするという作用をプラスすることができ、拡散効果の飛躍的な向上が期待される。
実施例2では、攪拌スクリュ全体のピッチ幅を短く設定している。以下、実施例3として、攪拌スクリュ11の中央部の領域のピッチ幅を供給スクリュ8及び回収スクリュ6のピッチ幅よりも短くしたスクリュについて説明する。
・攪拌スクリュ
スクリュ長さ:320[mm]、スクリュ径:30[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅(中央部200[mm]内):20[mm]、ピッチ幅(中央部200[mm]以外):回転数:300[rpm]
・供給スクリュ
スクリュ長さ:320[mm]、スクリュ径:25[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:30[mm]、回転数:300[rpm]
・回収スクリュ
スクリュ長さ:320[mm]、スクリュ径:25[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:30[mm]、回転数:300[rpm]
次に、実施例4として、攪拌部剤速度U1、供給部剤速度U2、回収部剤速度U3について、U2>U1、及びU3>U1の関係が成り立つように、攪拌スクリュの回転数を供給スクリュ及び回収スクリュの回転数よりも小さく設定した。
・攪拌スクリュ
スクリュ長さ:320[mm]、スクリュ径:30[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:25[mm]、回転数:200[rpm]
・供給スクリュ
スクリュ長さ:320[mm]、スクリュ径:25[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:25[mm]、回転数:300[rpm]
・回収スクリュ
スクリュ長さ:320[mm]、スクリュ径:25[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:25[mm]、回転数:300[rpm]
次に、攪拌スクリュ11に羽部の半径方向と攪拌スクリュ11の軸方向との辺から成る平面を持った攪拌フィンを取り付けた、実施例5について説明する。
図16(a)は実施例5にかかる攪拌スクリュ11の説明図である。図16(a)に示すように、攪拌スクリュ11の軸部に攪拌フィン113を設けている。なお、その他の攪拌スクリュ11の寸法と供給スクリュ8及び回収スクリュ6の寸法とは以下のとおりである。
スクリュ長さ:320[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:25[mm]、回転数:200[rpm]
図16(a)に示すように、攪拌フィン113を取り付けることにより現像剤の流れが阻害され、攪拌部剤速度U1が遅くなる。また、このフィンの取り付けにより、トナー濃度偏差に対する拡散能力も取り付け以前よりあがり、また補給トナーの上滑りも防ぐことができる。
また、図16(b)のように部分的にフィンを取り付けても、十分効果が得られた。
そこで、攪拌スクリュ11に攪拌フィン113を取り付けることにより、拡散能力が向上する。また同時に、フィンの取り付けは攪拌部剤速度U1を低減させる効果につながる。拡散能力を減らさずに(場合によっては拡散能力を増加させ)、拡散時間の増加及びトナー濃度偏差の波長が小さくするという作用をプラスすることができ、拡散効果の飛躍的な向上が期待される。
実施例5では、攪拌搬送路10での拡散性を上げるべく、攪拌フィン113を設けていた。次に、拡散性を上げる他の構成として、攪拌搬送路10のケースの側面に磁界発生手段として磁石112取り付けた実施例6について説明する。
図17は、実施例6にかかる現像装置4の説明図である。図17に示しように、攪拌搬送路10のケースの側面に磁石112を設けている。なお、攪拌スクリュ11、供給スクリュ8及び回収スクリュ6の寸法は以下のとおりである。
スクリュ長さ:320[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:25[mm]、回転数:200[rpm]
図17に示すように、磁石112の取り付けにより現像剤の流れが阻害され、攪拌部剤速度U1を遅くすることができる。また、この磁石112の取り付けにより、トナー濃度偏差に対する拡散能力も取り付け以前よりあがり、また補給トナーの上滑りも防ぐことができる。
そこで、攪拌搬送路10に磁石112を取り付けることにより、拡散能力が向上する。また同時に、磁石112の取り付けは攪拌部剤速度U1を低減させる効果につながる。拡散能力を減らさずに(場合によっては拡散能力を増加させ)、拡散時間の増加及びトナー濃度偏差の波長が小さくするという作用をプラスすることができ、拡散効果の飛躍的な向上が期待される。
次に、攪拌スクリュ11の羽部である攪拌搬送羽部138を二枚設けた、実施例7について説明する。
図18は実施例7にかかる攪拌スクリュ11の説明図である。図18に示すように、攪拌スクリュ11の軸部である攪拌回転軸170に対して複数条の羽部としての攪拌搬送羽部138を二枚設けている。なお、攪拌スクリュ11、供給スクリュ8及び回収スクリュ6の寸法は以下のとおりである。
スクリュ長さ:320[mm]、軸径:5[mm]、ピッチ幅:25[mm]、回転数:200[rpm]
図18に示すように、攪拌搬送羽部138を二枚設けることにより、攪拌搬送羽部138を一枚のみ設けたものよりトナー濃度偏差に対する拡散能力があがり、また補給トナーの上滑りも防ぐことができる。
そこで、攪拌搬送羽部138を二枚設けることにより拡散能力が向上する。また同時に、磁石112の取り付けは攪拌部剤速度U1を低減させる効果につながる。また場合によっては、ピッチを小さくしてスクリュ回転数をあげたり、実施例5の攪拌フィン113や実施例6の磁石112と組み合わせたりすることにより、拡散能力を大きく増加させ、拡散効果の飛躍的な向上が期待される。
次にトナーの補給位置について説明する。図19は、トナー補給位置を説明する模式図である。
図19(a)は、上述の説明で用いた現像装置4のように攪拌、供給、回収が略水平な現像装置の回収部から攪拌部への剤の受け渡し部分で補給する場合を説明する模式図である。
図19(a)のように、受渡し部分に補給することにより、受け渡し部分ではパドルがつけられているため、補給トナーが上滑りせず十分に現像剤と混ざる。そして、現像剤が大きく上下に移動する剤の受渡し部に補給することでより拡散しやすい。また、現像器の端部であるので、トナー補給位置を作る上でレイアウトの自由度が高い。さらに攪拌部からみて上流側にトナー補給位置を設けることにより、攪拌スクリュでの高い拡散効果を上流から下流まで十分に生かすことができる。
回収搬送路7の最上流側から中央部付近まででは、スクリュ剤埋設率が小さいため、補給トナーが上滑りせず、十分に現像剤と混ざることができる。そして、回収搬送路7内のトナー濃度が低い現像剤に対してトナーを補給するため、より拡散しやすい。また現像ローラ5への補給位置から最も遠い位置にあるため拡散しやすい。さらに、攪拌搬送路10からみて上流側にトナー補給位置を設けることにより、攪拌スクリュ11での高い拡散効果を上流から下流まで十分に生かすことができる。
しかし、図4のように横並び構成の現像装置4の場合、上にスペースがないので難しい。従って、回収部ケースの下から補給する機構をとりつけるなどの工夫が必要である。また、スリーブ回転方向が図4と逆であり、回収部が供給部の上にあるような構成では、通常の上部からトナー補給を行なえるためこの補給方法が適しているといえる。
図19(c)に示すように、攪拌部剤速度の遅い部分と速い部分とでは、攪拌搬送速度が遅い搬送方向下流側の方が剤面が高くなるように、剤面の高さに差が生じるため、補給されたトナーが現像剤に対して上滑りして、下流側に滑ってしまうことがない。また、攪拌部の剤速度が遅い部分より上流側でトナー補給をすることにより、剤の遅い部分での高い拡散効果を生かすことができる。
図20は、トナー濃度センサ127の検知結果に基づいて攪拌部剤速度U1を制御する構成の説明図であり、図20(a)はブロック図、図20(b)はフローチャートである。トナー濃度センサ127の出力値より、ある時間範囲中のトナー濃度の平均値を求め、トナー濃度の平均値より現像器内の剤の体積を算出する。
体積が分かれば供給スクリュ下流部での剤の重量Vも算出できる。きちんと供給スクリュからスリーブへ汲み上げに必要最低限の剤重量Vmin+α(余裕)≧Vとなったときは、攪拌スクリュの剤速度を上げ、供給部の剤を増やすよう制御する。このように、攪拌部を剤の濃度変動に対応するためのバッファーとして使用することができる。
現像剤のトナー濃度の減少により、現像器内の現像剤体積が減少してしまい、供給部下流部で剤の枯渇が起こりやすくなってしまう。そこで、トナー濃度が下がったと検知した場合は、拡散効果が損なわない程度に攪拌スクリュ回転数を上げることにより、供給搬送路9の現像剤を増やすことができ供給搬送路での剤の枯渇を防ぐことができる。
各値を以下のように設定する。
m1:攪拌搬送路の単位長さ当たりの現像剤の平均重量
m2:供給搬送路の最上流側の単位長さ当たりの現像剤重量
m:供給搬送路の最下流側での単位長さ当たりの現像剤重量
U1:攪拌部剤速度
U2:供給部剤速度
攪拌搬送路と供給搬送路とでの単位長さ当たりに移動する現像剤重量(m1・U1、m2・U2)を比較すると、次の(10)式が成り立つ。
m1・U1=m2・U2(=E(図9参照))・・・・(10)
また、回収搬送路内の現像剤の重量を一定とすると、攪拌搬送路と供給搬送路とに入っている現像剤の総重量は保存されるので、次の(11)式が成り立つ。
m2−G/U2+m1=M ・・・・・(11)
なお、Mは、トナー濃度センサでトナー濃度を測定することにより見積もることができる。
ここで、
G=ρvL/2とおいた。このとき、ρ=汲み上げ量、v:スリーブ線速、L:スクリュ長である。また、Mは、供給搬送路と攪拌搬送路とに入っている現像剤の総量をLで割ったものである。
(10)、(11)しきより、
m1=(M・U2+G)/(U1+U2)
m2=(M・U1+G・U2/U1)/(U1+U2)
したがって、現像剤の剤面がもっとも低くなる供給搬送路最下流部での単位長さ当たりの現像剤重量は、次の(12)式ように求められる。
また、Vminは、磁力の大きさやスクリュー・スリーブ間の距離などによって決まる値(定数)である。
図21は、現像剤攪拌搬送時間計測手段の計測値に基づいて攪拌部剤速度U1を制御する構成の説明図であり、図21(a)はブロック図、図21(b)はフローチャートである。
図21より、攪拌時間が長いと、攪拌部剤速度U1を小さくしている。これにより、経時で現像剤の劣化が起こり、現像剤の拡散性が下がることに対しても、攪拌スクリュ11の回転速度を遅くする制御を行うことに対応することができる。
また、攪拌スクリュ回転数を少しずつ遅くしていくことにより、常に一定の攪拌能力を保ち現像器、現像剤の寿命を上げることができる。
現像剤の拡散性は径時で変化する。キャリア劣化により拡散能力が落ちてきた場合、現像装置側でその能力をカバーする必要がある。キャリア劣化による径時での拡散能力の低下に応じて、攪拌搬送路での剤速度を遅くし攪拌スクリュ上での拡散効果を上げることにより、現像剤の拡散性を十分に保つことができる。
現像剤中の磁性キャリアについては、体積平均粒径が20〜60[μm]の範囲が好ましい。平均粒径が60[μm]以下の小粒径のキャリアを用いることで、現像能力を低下させることなく、汲み上げ量の低減をすることができる。
図4に示す現像装置4では、環境および経時変化より、供給搬送路9の下流での剤の不足により十分な剤を現像ローラ5に供給できず、画像濃度が不安定になってしまう恐れがある。
小粒径のキャリアを用いることで、キャリア間の間隙が小さくなり現像領域における磁気ブラシがより緻密になり、少ない汲み上げ量で十分な現像が行えることになるからである。よって循環する現像剤量を低減することができるため、供給部では現像剤が枯渇することなく安定して汲み上げ可能になるような現像剤量を供給することができ、また回収部では現像剤がオーバーフローすることなく安定に剤搬送することが可能となる。
またキャリアの小粒径化に伴い現像領域における磁気ブラシがより緻密化され、現像においては潜像ドットへのトナーの供給効率が増し、ドット再現性に優れた画像を得ることが出来る。ゆえに長期間において画質の安定性も向上する。
なおキャリアの平均粒径が60[μm]より大きいと回収部でオーバーフローがおきやすくなり、安定な剤循環が行えない。また20[μm]より小さいと感光体にキャリアが付着したり、現像器からキャリアが飛散したり、しやすくなるという不具合が発生する。
キャリアの平均粒径測定については、マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを使用し、0.7[μm]以上、125[μm]以下のレンジ設定で行うことができる。
まず、粒径について、トナーの体積平均粒径は3〜8[μm]の範囲が好ましい。平均粒径が8[μm]以下の小粒径トナーを用いる。
高速なプロセス線速の場合、トナー消費・補給速度が大きくなり、攪拌スクリュ上、現像ローラ上のトナー濃度変動も大きくなりやすい。
小粒径のトナーを用いることにより、大粒径トナーと小粒径トナーの場合を比較すると、同じ感光体M/Aを得るために必要なトナー量は小粒径トナーの方が少なくなる。従って、消費・補給速度ともに減少させることができ、トナー濃度変動が小さくなる。
また、現像剤の流動性が変化した場合においても供給部では現像剤が枯渇することなく、安定して汲み上げ可能になるような現像剤量を供給することができ、また回収部では現像剤がオーバーフローすることなく安定に剤搬送することが可能となる。また粒径分布がシャープであることから、現像剤の流動性が良く、長期的に安定した剤循環を行うことが可能となる。
一方、トナー同士の間隙が小さくなり画像中のトナーのうまりが良くなるので必要なトナー付着量およびトナー像の高さ(パイルハイト)の低減を図ることができる。また600[dpi]以上の微少ドットの再現性について、この範囲では、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有していることから、ドット再現性に優れ、画像の安定性が高くなる。ゆえに長期間において画質の安定性も向上する。
一方、体積平均粒径(D1)が3[μm]未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすい。さらに、体積平均粒径(D1)が8[μm]を超えると、画像のパイルハイトが大きくなり、現像剤の流動性が悪化するとともに、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しく長期間画質を安定に維持することが困難となる。
また、同時に体積平均粒径(D1)と個数平均粒径(D2)との比(D1/D2)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。
(D1/D2)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。
以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1[%]NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20[mg]加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100[μm]アパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。
得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D1)、個数平均粒径(D2)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm]未満;2.52〜3.17[μm]未満;3.17〜4.00[μm]未満;4.00〜5.04[μm]未満;5.04〜6.35[μm]未満;6.35〜8.00[μm]未満;8.00〜10.08[μm]未満;10.08〜12.70[μm]未満;12.70〜16.00[μm]未満;16.00〜20.20[μm]未満;20.20〜25.40[μm]未満;25.40〜32.00[μm]未満;32.00〜40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上乃至40.30[μm]未満の粒子を対象とする。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100p/4) ・・・(13)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、以下に示す(14)式で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4pを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4p) ・・・(14)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナー間の接触状態が点接触となるためにトナー同士の吸着力は弱まりしたがって流動性が高くなる。ゆえに剤の循環性が向上し長期的に安定した一方向循環を行うことが可能となる。また、トナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなり高画質化に寄与する。
また、トナーが球形に近くなることにより現像剤の嵩密度を低減することが出来、流動性が変化した場合においても搬送される現像剤の体積の増減が小さくなる。よって供給部では現像剤が枯渇することなく安定して汲み上げ可能になるような現像剤量を供給することができ、また回収部では現像剤がオーバーフローすることなく安定に剤搬送することが可能となる。よって環境および経時変化に際して変動が少なくなるため、長期間において安定した現像剤循環が行え、画像濃度の安定性に優れた画像を得ることが可能となる。
一方、形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、流動性が悪化し、剤循環性が悪いために好ましくない。また転写率が低下するため好ましくない。
また、トナーと感光体との接触がより点接触に近くなって転写効率の向上が図れるためドット再現性が向上し、長期間において画質の安定性も向上する。
このようなトナーを用いることにより、外添剤の埋没が少なく、経時にて現像剤の流動性の変化が小さくなる。よって供給部では現像剤が枯渇することなく安定して汲み上げ可能になるような現像剤量を供給することができ、また回収部では現像剤がオーバーフローすることなく安定に剤搬送することが可能となる。よって環境および経時変化に際して変動が少なくなるため、長期間において安定した現像剤循環が行え、画像濃度の安定性に優れた画像を得ることが可能となる。
本複写機で用いる現像剤では、トナーの表面に適切な特性の微粒子が存在することで、トナー粒子と対象体との間に適度な空隙が形成される。また、微粒子は、トナー粒子、感光体、搬送ベルト等との接触面積が非常に小さく、均等に接触するので付着力低減効果が大きく、搬送ベルトに面した未定着像のトナーが搬送ベルトに付着しづらいために画像の乱れが少ない。また現像・転写効率が向上し、ドットの再現性が向上するため画像が安定して搬送時の乱れに対して余裕度が高くなる。さらに、トナーがコロの役割を果たすため、感光体を摩耗または損傷させることがない。そして、クリーニングブレードと感光体との高ストレス(高荷重、高速度等)下でのクリーニングの際も、トナー粒子に埋没し難く、あるいは少々埋没しても離脱、復帰が可能であるので、長期間にわたって安定した特性を得ることができる。さらに、トナーの表面から適度に脱離し、クリーニングブレードの先端部に蓄積し、いわゆるダム効果によって、ブレードからトナーが通過する現象を防止する効果がある。
微粒子の平均一次粒径(以下、平均粒径という)は、50〜500[nm]のものが用いられ、特に100〜400[nm]のものが好ましい。50[nm]未満であると、微粒子がトナー表面の凹凸の凹部分に埋没してコロの役割を低下する場合が生じる。一方、500[nm]よりも大きいと、微粒子がブレードと感光体表面の間に位置した場合、トナー自身の接触面積と同レベルのオーダーとなり、クリーニングされるべきトナー粒子を通過させる、即ちクリーニング不良を発生させやすくなる。
SiO2、TiO2、Al2O3、MgO、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4、SrTiO3などを例示することができる。
また、好ましくは、SiO2、TiO2、Al2O3があげられる。特にこれら無機化合物は各種のカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、オクチルトリメトキシシラン等で疎水化処理が施されていてもよい。
このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
なお、微粒子の嵩密度は下記の方法により測定した。100[ml]のメスシリンダーを用いて、微粒子を徐々に加え100[ml]にした。
その際、振動は与えなかった。このメスシリンダーの微粒子を入れる前後の重量差により嵩密度を測定した。
嵩密度[g/cm3]=微粒子量[g/100ml]÷100
また、供給搬送路9内の現像剤の搬送速度をU2[m/s]、及び回収搬送路7内を移動する該現像剤の搬送速度をU3[m/s]とし、U2>U1、及びU3>U1の関係が成り立つようにしている。よって、攪拌搬送路10での撹拌性を高めても、回収搬送路7における現像剤あふれや、供給搬送路9における現像剤の枯渇が発生することを防止することができる。
また、攪拌スクリュ11のピッチ幅を供給スクリュ8及び回収スクリュ6のピッチ幅よりも短くすることにより、攪拌スクリュ11の回転数の回転数を落とさずに(場合によっては回転数をあげても)、供給部剤速度U2よりも攪拌部剤速度U1を遅くすることができる。これにより、スクリュ回転数に依存する拡散能力を減らさずに(場合によっては拡散能力を増加させ)、拡散時間の増加及びトナー濃度偏差の波長が小さくするという作用をプラスすることができる。
また、攪拌スクリュ11の中央部の領域のピッチ幅を供給スクリュ8及び回収スクリュ6のピッチ幅よりも短くし、攪拌搬送路10の一部の領域で現像剤の速度を一部のみでも遅くすることにより、その場所での拡散時間が大きく、またトナー濃度偏差波長が小さくなり拡散効果が大きくなる。さらに、攪拌搬送路10の現像剤の搬送速度が遅い部分の上流側にトナーの補給位置を設けたることにより、攪拌部剤速度の遅い部分と速い部分とでは、攪拌搬送速度が遅い搬送方向下流側の方が剤面が高くなるように、剤面の高さに差が生じるため、補給されたトナーが現像剤に対して上滑りして、下流側に滑ってしまうことがない。そして、攪拌部の剤速度が遅い部分より上流側でトナー補給をすることにより、剤の遅い部分での高い拡散効果を生かすことができる。
また、トナー補給位置を現像装置4の回収搬送路7の最下流部から現像剤攪拌搬送路10の最上流部までの現像剤受渡し部分に設けることのより、現像剤が大きく上下に移動する剤の受渡し部に補給することでより拡散しやすい。
また、トナー補給位置を現像装置4の回収搬送路7に設けることにより、回収搬送路7内のトナー濃度が低い現像剤に対してトナーを補給するため、より拡散しやすく、現像ローラ5への補給位置から最も遠い位置にあるため拡散しやすい。さらに、攪拌搬送路10からみて上流側にトナー補給位置を設けることにより、攪拌スクリュ11での高い拡散効果を上流から下流まで十分に生かすことができる。
また、攪拌スクリュ11の回転数を供給スクリュ8及び回収スクリュ6の回転数よりも小さくすることにより、供給部剤速度U2及び回収部剤速度U3よりも、攪拌部剤速度U1を小さくすることができる。さらに、回転数を下げることにより、攪拌スクリュ11の軸受や剤へのストレスを減少させることができ、軸受・剤の長寿命化が達成できる。
また、攪拌スクリュ11に攪拌フィン113を取り付けることにより現像剤の流れが阻害され、攪拌部剤速度U1が遅くなる。さらに、攪拌フィン113の取り付けにより、トナー濃度偏差に対する拡散能力も取り付け以前よりあがり、また補給トナーの上滑りも防ぐことができる。
また、攪拌搬送路10に磁石112の取り付けにより現像剤の流れが阻害され、攪拌部剤速度U1が遅くすることができる。また、さらに、磁石112の取り付けにより、トナー濃度偏差に対する拡散能力も取り付け以前よりあがり、また補給トナーの上滑りも防ぐことができる。
また、攪拌搬送羽部138を二枚設けることにより、攪拌搬送羽部138を一枚のみ設けたものよりトナー濃度偏差に対する拡散能力があがり、さらに補給トナーの上滑りも防ぐことができる。
また、攪拌スクリュ11の径を大きくすることにより、攪拌搬送路10での現像剤のスクリュ埋設率を許容範囲(0.9未満程度)に抑えることができ、拡散効果が向上する。
また、トナー濃度センサ127の検知結果に基づいて攪拌部剤速度U1を制御し、トナー濃度が下がったと検知した場合は、拡散効果が損なわない程度に攪拌スクリュ回転数を上げることにより、供給搬送路9の現像剤を増やすことができ供給搬送路での剤の枯渇を防ぐことができる。
また、像剤攪拌搬送時間計測手段の計測値に基づいて攪拌部剤速度U1を制御し、攪拌時間が長い場合攪拌部剤速度U1を小さくすることにより、経時で現像剤の劣化が起こり、現像剤の拡散性が下がることに対しても、攪拌スクリュ11の回転速度を遅くする制御を行うことに対応することができる。
実施形態1では、図4に示した3つの現像剤搬送路をほぼ同じ高さとした現像装置4で、攪拌部速度U1と供給部剤速度U2とを、U1<U2を満たすように設定したものである。U1<U2を満たすことを好ましい構成としては、図4に示した3つの現像剤搬送路をほぼ同じ高さとした現像装置に限らない。回収搬送路と供給搬送路とが別に設けられた構成であれば、供給搬送路の下流側では現像剤量の減少が生じるため、攪拌部速度U1と供給部剤速度U2とを、U1<U2を満たすことが好ましい。
以下、図24で示す現像装置4でU1<U2を満たすように設定した変形例1について説明する。
なお、供給搬送路9が攪拌搬送路10の上方にあるものに限らず、回収部・供給部のいずれかが他のスクリュ部の上方にある現像剤搬送路が2段構成の場合、上方から下方への落下部分にトナー補給部を置くと特に効果的な補給ができる。
2 感光体クリーニング装置
3 スコロトロンチャージャ
4 現像装置
5 現像ローラ
6 回収スクリュ
7 回収搬送路
8 供給スクリュ
9 供給搬送路
10 攪拌搬送路
11 攪拌スクリュ
12 下ケーシング
13 上ケーシング
14 スクリュ頂点
15 回転中心
16 現像ドクタ
17 ドクタ領域
18 被規制現像剤回収部材
19 放熱用部材
20 第一転写ユニット
21 第一中間転写ベルト
30 第二転写ユニット
31 第二中間転写ベルト
40 給紙装置
44 横レジ補正機構
45 レジストローラ対
46 二次転写ローラ
47 転写チャージャ
50 紙搬送ユニット
50A 搬送クリーニング装置
51 紙搬送ベルト
54 分離ローラ
57 吸着用チャージャ
58 分離用チャージャ
60 定着装置
70 冷却ローラ対
71 排紙ローラ対
75 排紙スタック部
80 第一プロセスユニット
81 第二プロセスユニット
85 ボトル収容部
90 操作・表示ユニット
95 制御部
100 プリンタ部
110 回収攪拌スクリュ
111 作像ユニット
112 磁石
113 攪拌フィン
120 フィン
121 ガイド部
122 現像剤捕捉ローラ
123 スクレーパ
127 トナー濃度センサ
128 放熱フィン
130 トナー補給口
131 回収・供給凸部
132 供給・攪拌凸部
133 仕切り壁
134 仕切り板
138 攪拌搬送羽部
139 攪拌横移送用パドル
140 攪拌逆送羽部
141 回収横移送用パドル
142 供給横移送用パドル
143 移送部位置
144 現像剤押し出し面
145 像剤嵩調節開口部
200 自動画像読取装置
210 回収攪拌搬送路
300 紙補給装置
401 供給回収スクリュ
402 供給回収搬送路
403 隔壁
Claims (23)
- 磁性キャリアとトナーとからなるニ成分現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、
該現像剤担持体の軸線方向に沿って現像剤を搬送し、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給搬送部材を備えた現像剤供給搬送路と、
該潜像担持体と対向する箇所を通過後の該現像剤担持体上から回収された該現像剤を該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該現像剤供給搬送部材と同方向に搬送する現像剤回収搬送部材を備えた現像剤回収搬送路と、
現像に用いられずに該現像剤供給搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された余剰現像剤と、該現像剤担持体から回収され該現像剤回収搬送路の搬送方向の最下流側まで搬送された回収現像剤との供給を受け、該現像剤担持体の軸線方向に沿って、且つ、該余剰現像剤と該回収現像剤とを攪拌しながら該現像剤供給搬送部材とは逆方向に搬送する現像剤攪拌搬送部材を備え、該現像剤を該現像剤供給搬送路に供給する現像剤攪拌搬送路とを有し、
該現像剤回収搬送路、該現像剤供給搬送路及び該現像剤攪拌搬送路からなる3つの現像剤搬送路はそれぞれ仕切り部材により仕切られ、該現像剤搬送路にトナーの補給がなされる現像装置において、
該現像剤攪拌搬送路内を移動する該現像剤の搬送速度をU1[m/s]、該現像剤攪拌搬送路の長さをL[m]、トナーの補給がなされる周期をT[s]、攪拌搬送部材が攪拌を行うことによる拡散性能を示す値をD[m2/s]とし、
次の(1)式が成り立つことを特徴とする現像装置。
- 請求項1の現像装置において、
上記現像剤供給搬送路内を移動する上記現像剤の搬送速度をU2[m/s]、及び上記現像剤回収搬送路内を移動する該現像剤の搬送速度をU3[m/s]とし、
U2>U1、及びU3>U1
の関係が成り立つことを特徴とする現像装置。 - 請求項1または2の現像装置において、
上記現像剤供給搬送部材、上記現像剤回収搬送部材及び上記現像剤攪拌搬送部材の3つの現像剤搬送部材は、回転軸部に螺旋状の羽部を備え、回転することにより現像剤を搬送する現像剤搬送スクリュであり、該3つの現像剤搬送部材はそれぞれ現像剤供給スクリュ、現像剤回収スクリュ及び現像剤攪拌スクリュであることを特徴とする現像装置。 - 請求項3の現像装置において、
上記現像剤攪拌スクリュのピッチ幅は、上記供給スクリュ及び上記回収スクリュのピッチ幅よりも狭いことを特徴とする現像装置。 - 請求項1の現像装置において、
上記現像剤攪拌搬送路の少なくとも一部の領域での現像剤の搬送速度が、上記現像剤供給搬送路及び上記現像剤回収搬送路の現像剤の搬送速度よりも遅いことを特徴とする現像装置。 - 請求項5の現像装置において、
上記現像剤供給搬送部材、上記現像剤回収搬送部材及び上記現像剤攪拌搬送部材の3つの現像剤搬送部材は、回転軸部に螺旋状の羽部を備え、回転することにより現像剤を搬送する現像剤搬送スクリュであり、該3つの現像剤搬送部材はそれぞれ現像剤供給スクリュ、現像剤回収スクリュ及び現像剤攪拌スクリュであることを特徴とする現像装置。 - 請求項6の現像装置において、
上記現像剤攪拌スクリュのピッチ幅の一部は、上記供給スクリュ及び上記回収スクリュのピッチ幅よりも狭いことを特徴とする現像装置。 - 請求項5、6または7の現像装置において、
上記現像装置にトナーを補給するトナー補給位置を上記現像剤攪拌搬送路のうち、上記供給搬送路及び上記回収搬送路よりも現像剤の搬送速度が遅くなる部分、もしくはその部分よりも現像剤搬送方向上流側とに設けたことを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、
上記現像装置にトナーを補給するトナー補給位置を上記現像剤回収搬送路に設けたことを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6または7の現像装置において、
上記現像装置にトナーを補給するトナー補給位置を上記現像剤回収搬送路の最下流部から上記現像剤攪拌搬送路の最上流部までの現像剤受渡し部分に設けたことを特徴とする現像装置。 - 請求項3、4、6、7、8、9または11の現像装置において、
上記現像剤攪拌スクリュの回転数は、上記供給スクリュ及び上記回収スクリュの回転数よりも小さいことを特徴とする現像装置。 - 請求項3、4、6、7、8、9、10または11の現像装置において、
上記現像剤攪拌スクリュに上記羽部の半径方向と該攪拌スクリュの軸方向との辺から成る平面を持ったフィンが取り付けられていることを特徴とする現像装置。 - 請求項3、4、6、7、8、9、10、11または12の現像装置において、
上記攪拌搬送スクリュの羽部の条数を複数にすることを特徴とする現像装置。 - 請求項3、4、6、7、8、9、10、11、12または13の現像装置において、
上記攪拌搬送スクリュの羽部の径を上記供給スクリュの羽部の径よりも大きくすることを特徴とする現像装置。 - 請求項3、4、6、7、8、9、10、11、12、13または14の現像装置において、
上記攪拌搬送スクリュの回転数が変更可能であることを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15の現像装置において、
上記現像剤攪拌搬送路に磁界が形成されるように磁界発生手段を取り付けたことを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16の現像装置において、
上記現像剤攪拌搬送路内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段を備え、該トナー濃度検知手段の検知結果に基づいて該現像剤攪拌搬送路内の現像剤の搬送速度を制御することを特徴とする現像装置。 - 請求項17の現像装置において、
上記トナー濃度検知手段でトナー濃度の低下が検知されると、上記現像剤攪拌搬送路の現像剤の搬送速度を速めることを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18の現像装置において、
上記現像装置における現像剤の攪拌時間の積算値をカウントする現像剤攪拌時間計測手段を備え、該現像剤攪拌時間計測手段の計測値に基づいて該現像剤攪拌搬送路内の現像剤の搬送速度を制御することを特徴とする現像装置。 - 請求項19の現像装置において、
上記積算値の増化に応じて、上記現像剤攪拌搬送路の現像剤の搬送速度を遅くすることを特徴とする現像装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、13、14、15、16、17、18、19または20の画像形成装置において、
上記現像剤回収搬送路を上記現像剤担持体の下方に設け、上記3つの現像剤搬送路をほぼ同じ高さに設けることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項21の画像形成装置において、
上記現像剤供給搬送部材の最上部は上記現像剤担持体の回転中心軸より下方にあり、該現像剤担持体の回転中心軸と該現像剤供給搬送部材の最上部とを通る平面と、該現像剤担持体の回転中心軸を通る水平面とがなす角が10[°]〜40[°]の範囲内となることを特徴とする画像形成装置。 - 少なくとも潜像担持体と、
該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、
該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、
該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段とを有する画像形成装置において、
該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または22に記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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