JP5203890B2 - アモルファス鉄心変圧器及びその製造方法 - Google Patents

アモルファス鉄心変圧器及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アモルファス材の薄板が積層された鉄心を備えたアモルファス鉄心変圧器に係り、特に鉄心の構造に関する。
本発明に関連した従来技術であって、特許文献に記載されたものとしては、例えば、特開2000−124044号公報(特許文献1)に記載された技術がある。特開2000−124044号公報には、騒音を低減する変圧器として、環状の鉄心1に鎖交し該鉄心の周囲に吸音材3と防震材4とを設けた構成が記載されている。
特開2000−124044号公報
上記従来技術はあくまでも変圧器における騒音を減らすための技術であり、鉄心1中の鉄損の低減化や、鉄心1がアモルファス鉄心の場合における焼鈍時の磁気特性の劣化の防止などについては記載されていない。すなわち、鉄心1は、励磁されたときに当該鉄心1の内周側に磁束が集中し易く、該内周側に磁束が集中した場合には、該内周側で磁気飽和や磁気抵抗の増大が起き、この結果、磁気回路特性が悪化してヒステリシス損が増大するとともに、1次コイル電流や2次コイル電流の波形歪が発生する。さらに、鉄心1においては、渦電流損も増大し易い。また、鉄心1がアモルファス鉄心である場合には、焼鈍時に熱により結晶化が進んで脆性が高くなる結果、鉄心1内部で微小な破損が発生して磁気特性が劣化するとともに、焼鈍時に鉄心1の外周部や内周部を固定する変形防止用治具との間の熱膨張係数の差による応力が発生する結果、この点からも鉄心1の磁気特性が劣化する。
本発明の課題点は、上記従来技術の状況に鑑み、アモルファス鉄心変圧器において、磁気回路断面の一部への磁束の集中や、渦電流損の増大や、焼鈍時において変形防止用治具との間の熱膨張係数の差に起因して発生する応力などを抑えられるようにすることである。
上記課題点を解決するために、本発明では、アモルファス鉄心変圧器として、短冊状のアモルファス材の薄板が複数枚積層されて成るブロック状積層体が複数層積層され、各ブロック状積層体の長さ方向の先端面と終端面とが突き合わされまたは重ね合わされて環状にされた鉄心と、該鉄心内周側鉄心部分を形成する環状の第1のブロック状積層体群の内周と、外周側鉄心部分を形成する環状の第2のブロック状積層体群の外周と、該第1のブロック状積層体群と該第2のブロック状積層体群の間に設けられ、上記鉄心が、変形防止用治具を上記内周側鉄心部分の内周部と上記外周側鉄心部分の外周部のそれぞれに取付けられた状態で焼鈍処理されるとき、該変形防止用治具の熱膨張係数と該鉄心の熱膨張係数との差に起因して上記内周側鉄心部分及び上記外周側鉄心部分に応力が発生するのを抑えるとともに該係数差に起因して上記鉄心内に発生する応力を吸収する、シート状の非磁性の絶縁材と、上記鉄心を励磁するコイルと、を備えた構成とする。また、アモルファス鉄心変圧器の製造方法として、鉄心の内周側鉄心部分を形成するための第1のブロック状積層体群と、外周側鉄心部分を形成するための第2のブロック状積層体群との間に、シート状の非磁性の絶縁材を設けるステップと、該第1のブロック状積層体群、該絶縁材及び該第2のブロック状積層体群を、それぞれの長さ方向の先端面と終端面とを突き合わせまたは重ね合わせて全体として環状の鉄心とするステップと、該環状の鉄心の内周部と外周部とにそれぞれ変形防止用治具を、該内周部、外周部それぞれの鉄心表面に配されたシート状の非磁性の絶縁材をはさんで鉄心に取付けるステップと、該変形防止用治具を取付けた状態で該環状の鉄心を焼鈍処理するステップと、を経て、コイル組込み前の状態の鉄心を製造する。
本発明によれば、アモルファス鉄心変圧器において、鉄心の鉄損の増大や、焼鈍時に鉄心と変形防止用治具との間の熱膨張係数の差に起因して発生する応力による磁気特性の劣化などを抑えることができるとともに、変圧器の運転時の騒音の低減化も図ることができる。
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1〜図3は、本発明のアモルファス鉄心変圧器の第1の実施例の説明図である。図1は、本発明の第1の実施例としてのアモルファス鉄心変圧器の断面図、図2は、図1のアモルファス鉄心変圧器の鉄心を構成するブロック状積層体を積層した状態を示す図、図3は、図2のブロック状積層体を環状にする場合の説明図である。
図1において、1aは、本発明の第1の実施例としてのアモルファス鉄心変圧器、11は、アモルファス材から成り、アモルファス鉄心変圧器1aの磁気回路を構成する環状の鉄心、12a、12bはそれぞれ、鉄心11を励磁するコイル、21は、シート状の非磁性の絶縁材であって例えば400℃以上の温度に耐えるもの、11aは、鉄心11の一部であってシート状の非磁性の絶縁材21の内周側に配される内周側鉄心部分、11bは、鉄心11の一部であってシート状の非磁性の絶縁材21の外周側に配される外周側鉄心部分である。内周側鉄心部分11a、外周側鉄心部分11bはそれぞれ、例えば厚さが約0.025×10−3mの短冊状のアモルファス材(以下、アモルファスシート材という)が複数枚積層されて成るブロック状積層体がさらに複数層積層された構成を有する。すなわち、耐熱性を有するシート状の非磁性の絶縁材21は、鉄心11の最内周側からn(nは2以上の整数)層目のブロック状積層体と、n+1層目のブロック状積層体との間に配される。シート状の非磁性の絶縁材21は、鉄心11の断面内での磁束の集中や、渦電流損の増大や、焼鈍時において変形防止用治具(図示なし)との間の熱膨張係数の差に起因して発生する応力などを抑えられるようにする。すなわち、(1)シート状の非磁性の絶縁材21は、鉄心11の内周側鉄心部分11aと外周側鉄心部分11bとの間に非磁性層を形成し、該非磁性層により、鉄心11の磁気回路を、内周側鉄心部分11aに形成される磁気回路と、外周側鉄心部分11bに形成される磁気回路とに分ける。このため、コイル12a、12bの通電による励磁によって鉄心11内に発生した磁束は、それぞれの磁気回路内に分散して流れる。この結果、内周側鉄心部分11a側への磁束の集中が抑えられるまたは該磁束の集中の度合いが緩和される。これにより、内周側鉄心部分11a側で磁気飽和や磁気抵抗の増大が抑えられ、磁気回路特性の悪化やヒステリシス損の増大が抑えられる。また、磁気回路特性の悪化が阻止されることで、1次コイル電流や2次コイル電流の波形歪の発生も抑えられる。(2)シート状の非磁性の絶縁材21は、鉄心11の断面内において、内周側鉄心部分11aと外周側鉄心部分11bとの間に絶縁層を形成し、該内周側鉄心部分11aと該外周側鉄心部分11bとの間を電気的に分離する。このため、鉄心11の断面内の電気抵抗が増大し、鉄心11内を流れる磁束の時間的変化すなわち交番磁界によって鉄心11の断面内に発生する渦電流の増大が抑えられる。(3)焼鈍時、例えば、鋼材から成る変形防止用治具(図示なし)を鉄心11の内周部及び外周部にそれぞれ取付けた状態で、該鉄心11及び該変形防止用治具を、例えば約400℃まで温度上昇させた場合、鉄心11のアモルファス材と変形防止用治具(図示なし)の鋼材とは熱膨張係数が大きく異なる(アモルファス材の熱膨張係数は小さく、鋼材の熱膨張係数の約1/4〜1/2)ため、鉄心11は、変形防止用治具の熱膨張による変形によって内部に応力が発生した状態となり、アモルファスシート材間の焼き付きや、磁気特性の劣化を引き起こすが、シート状の非磁性の絶縁材21は、その変形性や緩衝性などにより、該鉄心11内において内周側鉄心部分11aと外周側鉄心部分11bとの間に、応力を吸収する層を形成し、これによって、変形防止用治具によって鉄心11内に発生する応力を吸収し、鉄心11の磁気特性の劣化や、アモルファスシート材間の焼き付きなどを抑える。
以下、説明中で用いる図1の構成の構成要素には、図1の場合と同じ符号を付して用いる。
図2は、図1のアモルファス鉄心変圧器1aの鉄心11を構成するブロック状積層体を複数積層した状態を示す図である。
図2において、11a11、11a12、…、11a1n、11b11、11b12、…、11b1pはそれぞれ、例えば厚さが約0.025×10−3mの短冊状のアモルファスシート材が複数枚(例えば20枚)積層されて成るブロック状積層体、11aは、ブロック状積層体11a11、11a12、…、11a1nが積層され、鉄心11の内周側鉄心部分11a(図1)を構成する内周側のブロック状積層体群、11bは、ブロック状積層体11b11、11b12、…、11b1pが積層され、鉄心11の外周側鉄心部分11b(図1)を構成する外周側のブロック状積層体群である。ブロック状積層体11a1nは、環状の鉄心11の最内周側からn(nは2以上の整数)層目のブロック状積層体を構成し、ブロック状積層体11b11は、n+1層目のブロック状積層体を構成する。シート状の非磁性の絶縁材21は、ブロック状積層体群11a、11b間すなわちブロック状積層体11a1nとブロック状積層体11b11との間に積層される。
以下、説明中で用いる図2の構成の構成要素には、図の場合と同じ符号を付して用いる。
図3は、図2のブロック状積層体群を環状にする場合の説明図である。
図3において、31は、ブロック状積層体群11a、11b及びシート状の非磁性の絶縁材21を環状にするための環状化用治具である。ブロック状積層体群11a、11b及びシート状の非磁性の絶縁材21は、ブロック状積層体群11a、シート状の非磁性の絶縁材21、ブロック状積層体群11bの順に環状化用治具31の周囲に巻き付けられる。環状化用治具31は、例えば鋼材で構成される。ブロック状積層体11a11、11a12、…、11a1n、11b11、11b12、…、11b1pはそれぞれ、その長さ方向の先端面と終端面とが突き合わされまたは重ね合わされる。シート状の非磁性の絶縁材21も、その長さ方向の先端面と終端面とが突き合わされた状態とされる。
ブロック状積層体群11a、11b及びシート状の非磁性の絶縁材21は環状にされた状態で鉄心11としての焼鈍処理が行われる。該焼鈍処理は、例えば、鋼材から成る変形防止用治具(図示なし)を、ブロック状積層体群11aの内周部及びブロック状積層体群11bの外周部にそれぞれ取付けた状態で、環境温度を例えば約400℃まで上昇させる。ブロック状積層体群11aの内周部に設ける変形防止用治具には、環状化用治具31を用いてもよい。焼鈍処理時、シート状の非磁性の絶縁材21は、鉄心11内において内周側鉄心部分11aと外周側鉄心部分11bとの間において変形防止用治具の熱膨張によって鉄心11内に発生した応力を吸収し、鉄心11の磁気特性の劣化や、アモルファスシート材間の焼き付きなどを抑える。焼鈍処理が終わると、ブロック状積層体群11a、11b及びシート状の非磁性の絶縁材21はそれぞれ、環状状態を解かれ、長さ方向の両端が開放された状態とされる。
上記本発明の第1の実施例のアモルファス鉄心変圧器1aによれば、鉄心11の鉄損の増大や、焼鈍時に鉄心11と変形防止用治具との間の熱膨張係数の差に起因して発生する応力による鉄心11の磁気特性の劣化などを抑えることができるとともに、該アモルファス鉄心変圧器1aの運転時の騒音の低減化も図ることができる。
図4〜図5は、本発明のアモルファス鉄心変圧器の第2の実施例の説明図である。図4は、本発明の第2の実施例としてのアモルファス鉄心変圧器の断面図、図5は、図4のアモルファス鉄心変圧器の鉄心を焼鈍するときの状態を示す図である。本第2の実施例のアモルファス鉄心変圧器は、鉄心内において、ブロック状積層体群間だけでなく、鉄心の内周側及び外周側にもシート状の非磁性の絶縁材を設ける。
図4において、1bは、本発明の第2の実施例としてのアモルファス鉄心変圧器、11は、アモルファス材から成り、アモルファス鉄心変圧器1aの磁気回路を構成する環状の鉄心、21、22、23はそれぞれ、耐熱性を有する(例えば400℃以上の温度に耐える)シート状の非磁性の絶縁材、11aは、鉄心11内でシート状の非磁性の絶縁材21の内周側に配される内周側鉄心部分、11bは、鉄心11内でシート状の非磁性の絶縁材21の外周側に配される外周側鉄心部分である。内周側鉄心部分11a、外周側鉄心部分11bはそれぞれ、例えば厚さが約0.025×10−3mの短冊状のアモルファスシート材が複数枚積層されて成るブロック状積層体がさらに複数層積層された構成を有する。シート状の非磁性の絶縁材21は、第1の実施例の場合と同様、内周側鉄心部分11aを構成するブロック状積層体群と外周側鉄心部分11bを構成するブロック状積層体群との間すなわち環状の鉄心11の最内周側からn(nは2以上の整数)層目のブロック状積層体と、n+1層目のブロック状積層体との間に設けられる。また、シート状の非磁性の絶縁材22は鉄心11の内周側に設けられ、シート状の非磁性の絶縁材23は鉄心11の外周側に設けられる。シート状の非磁性の絶縁材21は、鉄心11の断面内での磁束の集中や、渦電流損の増大や、焼鈍時において、その変形性や緩衝性などにより、変形防止用治具(図示なし)との間の熱膨張係数の差に起因して発生する応力などを抑え、シート状の非磁性の絶縁材22は、その変形性や緩衝性などにより、焼鈍時において、変形防止用治具(図示なし)と鉄心11の熱膨張係数の差に起因して応力が内周側鉄心部分11aに発生するのを抑え、シート状の非磁性の絶縁材23は、その変形性や緩衝性などにより、焼鈍時において、変形防止用治具(図示なし)と鉄心11の熱膨張係数の差に起因して応力が外周側鉄心部分11bに発生するのを抑える。すなわち、(1)シート状の非磁性の絶縁材21は、鉄心11の内周側鉄心部分11aと外周側鉄心部分11bとの間に非磁性層を形成し、該非磁性層により、鉄心11の磁気回路を、内周側鉄心部分11aに形成される磁気回路と、外周側鉄心部分11bに形成される磁気回路とに分ける。このため、コイル12a、12bの通電による励磁によって鉄心11内に発生した磁束は、それぞれの磁気回路内に分散して流れる。この結果、内周側鉄心部分11a側への磁束の集中が抑えられるまたは該磁束の集中の度合いが緩和される。これにより、内周側鉄心部分11a側で磁気飽和や磁気抵抗の増大が抑えられ、磁気回路特性の悪化やヒステリシス損の増大が抑えられる。また、磁気回路特性の悪化が阻止されることで、1次コイル電流や2次コイル電流の波形歪の発生も抑えられる。また、シート状の非磁性の絶縁材21は、鉄心11の断面内において、内周側鉄心部分11aと外周側鉄心部分11bとの間に絶縁層を形成し、該内周側鉄心部分11aと該外周側鉄心部分11bとの間を電気的に分離する。このため、鉄心11の断面内の電気抵抗が増大し、鉄心11内を流れる磁束の時間的変化すなわち交番磁界によって鉄心11の断面内に発生する渦電流の増大が抑えられる。また、鉄心11の焼鈍時、例えば、鋼材から成る変形防止用治具(図示なし)を鉄心11の内周部及び外周部にそれぞれ取付けた状態で、該鉄心11及び該変形防止用治具を、例えば約400℃まで温度上昇させた場合、鉄心11のアモルファス材と変形防止用治具(図示なし)の鋼材とは熱膨張係数が大きく異なる(アモルファス材の熱膨張係数は小さく、鋼材の熱膨張係数の約1/4〜1/2)ため、鉄心11は、変形防止用治具の熱膨張による変形によって内部に応力が発生した状態となり、アモルファスシート材間の焼き付きや、磁気特性の劣化を引き起こすが、シート状の非磁性の絶縁材21は、その変形性や緩衝性などにより、該鉄心11内において内周側鉄心部分11aと外周側鉄心部分11bとの間に、応力を吸収する層を形成し、これによって、変形防止用治具によって鉄心11内に発生する応力を吸収し、鉄心11の磁気特性の劣化や、アモルファスシート材間の焼き付きなどを抑える。(2)シート状の非磁性の絶縁材22は、その変形性や緩衝性などにより、鉄心11の焼鈍時、例えば、鋼材から成り該絶縁材22の内周側に取付けられる変形防止用治具の熱膨張量と鉄心11自体の熱膨張量との差に基づく変形を吸収し、該変形による応力が内周側鉄心部分11aに発生するのを抑える。(3)シート状の非磁性の絶縁材23は、その変形性や緩衝性などにより、鉄心11の焼鈍時、例えば、鋼材から成り該絶縁材23の外周側に取付けられる変形防止用治具の熱膨張量と鉄心11自体の熱膨張量との差に基づく変形を吸収し、該変形による応力が外周側鉄心部分11bに発生するのを抑える。
以下、説明中で用いる図4の構成の構成要素には、図4の場合と同じ符号を付して用いる。
図5は、図4のアモルファス鉄心変圧器1bの鉄心11を焼鈍するときの状態を示す図である。
図5において、31'は、シート状の非磁性の絶縁材22の内周側に配され、内周側鉄心部分11aを形成するブロック状積層体群や、外周側鉄心部分11bを形成するブロック状積層体群や、シート状の非磁性の絶縁材21、22、23を環状にするとともに、鉄心11の焼鈍処理時、該鉄心11の変形を防止するための環状化用治具兼変形防止用治具、32a、32b、32c、32dはそれぞれ、シート状の非磁性の絶縁材22の外周側に配され、鉄心11の焼鈍処理時、該鉄心11の変形を防止するための変形防止用治具である。環状化用治具兼変形防止用治具31'、変形防止用治具32a、32b、32c、32dはそれぞれ、例えば鋼材で構成される。鉄心11の焼鈍時、シート状の非磁性の絶縁材21は、鉄心11内で内周側鉄心部分11aと外周側鉄心部分11bとの間において、環状化用治具兼変形防止用治具31'や変形防止用治具32a、32b、32c、32dの熱膨張量と鉄心11自体の熱膨張量との差によって鉄心11内に発生した応力を吸収し、鉄心11の磁気特性の劣化や、アモルファスシート材間の焼き付きなどを抑える。シート状の非磁性の絶縁材22は、鉄心11の焼鈍時、環状化用治具兼変形防止用治具31'の熱膨張量と鉄心11自体の熱膨張量との差による変形を吸収し、該変形による応力が内周側鉄心部分11aに発生するのを抑える。また、シート状の非磁性の絶縁材23は、鉄心11の焼鈍時、変形防止用治具32a、32b、32c、32dの熱膨張量と鉄心11自体の熱膨張量との差による変形を吸収し、該変形による応力が外周側鉄心部分11bに発生するのを抑える。
上記本発明の第1の実施例のアモルファス鉄心変圧器1bによれば、鉄心11の鉄損の増大や、焼鈍時に,鉄心11と環状化用治具兼変形防止用治具31'や変形防止用治具32a、32b、32c、32dとの間の熱膨張係数の差に起因して発生する応力による鉄心11の磁気特性の劣化などを抑えることができるとともに、該アモルファス鉄心変圧器1aの運転時の騒音の低減化も図ることができる。
本発明の第1の実施例としてのアモルファス鉄心変圧器の断面構造を示す図である。 図1のアモルファス鉄心変圧器における鉄心のブロック状積層体の積層状態の説明図である。 図2のブロック状積層体を環状にする工程の説明図である。 本発明の第2の実施例としてのアモルファス鉄心変圧器の断面構造を示す図である。 図4のアモルファス鉄心変圧器における鉄心の焼鈍時の状態の説明図である。
符号の説明
1a、1b…アモルファス鉄心変圧器、
11…鉄心、
11a…内周側鉄心部分、
11b…外周側鉄心部分、
11a11、11a12、…、11a1n、11b11、11b12、…、11b1p…ブロック状積層体、
11a、11b…ブロック状積層体群、
12a、12b…コイル、
21、22、23…シート状の非磁性の絶縁材、
31…環状化用治具、
31'…環状化用治具兼変形防止用治具、
32a、32b、32c、32d…変形防止用治具。

Claims (2)

  1. アモルファス材の鉄心を有するアモルファス鉄心変圧器であって、
    短冊状のアモルファス材の薄板が複数枚積層されて成るブロック状積層体が複数層積層され、各ブロック状積層体の長さ方向の先端面と終端面とが突き合わされまたは重ね合わされて環状にされた鉄心と、
    上記鉄心内周側鉄心部分を形成する環状の第1のブロック状積層体群の内周と、外周側鉄心部分を形成する環状の第2のブロック状積層体群の外周と、該第1のブロック状積層体群と該第2のブロック状積層体群のに設けられ、上記鉄心が、変形防止用治具を上記内周側鉄心部分の内周部と上記外周側鉄心部分の外周部のそれぞれに取付けられた状態で焼鈍処理されるとき、該変形防止用治具の熱膨張係数と該鉄心の熱膨張係数との差に起因して上記内周側鉄心部分及び上記外周側鉄心部分に応力が発生するのを抑えるとともに該係数差に起因して上記鉄心内に発生する応力を吸収する、シート状の非磁性の絶縁材と、
    上記鉄心を励磁するコイルと、
    を備えて成ることを特徴とするアモルファス鉄心変圧器。
  2. アモルファス材の環状の鉄心を有するアモルファス鉄心変圧器の製造方法であって、
    短冊状のアモルファス材の薄板を複数枚積層し、上記鉄心の厚さ方向位置の各周長に対応する長さのブロック状積層体を形成する第1のステップと、
    上記ブロック状積層体を複数積層してブロック状積層体群を形成するとき、上記環状の鉄心の内周側鉄心部分を構成するための第1のブロック状積層体群と、外周側鉄心部分を構成するための第2のブロック状積層体群との間に、シート状の非磁性の絶縁材を設ける第2のステップと、
    上記第1のブロック状積層体群、上記絶縁材及び上記第2のブロック状積層体群を該第1のブロック状積層体群を内側にして環状化治具の周りに巻き付ける第3のステップと、
    上記第1のブロック状積層体群の各ブロック状積層体の長さ方向の先端面と終端面とを突き合わせまたは重ね合わせて環状の内周側鉄心部分を形成し、上記絶縁材の長さ方向の先端面と終端面とを突き合わせまたは重ね合わせて環状にし、上記第2のブロック状積層体群の各ブロック状積層体の長さ方向の先端面と終端面とを突き合わせまたは重ね合わせて環状の外周側鉄心部分を形成する第4のステップと、
    上記環状の内周側鉄心部分の内周部と上記環状の外周側鉄心部分の外周部とにそれぞれ、変形防止用治具を取付ける、または、上記環状の内周側鉄心部分の内周部にあっては上記環状化治具を兼用して変形防止用治具とし、上記環状の外周側鉄心部分の外周部に変形防止用治具を取付ける第5のステップと、
    上記シート状の非磁性の絶縁材が内部に設けられ上記変形防止用治具が外部に取付けられた環状の上記鉄心を焼鈍処理する第6のステップと、
    上記焼鈍処理の終了後、上記内周側鉄心部分、上記絶縁材及び上記外周側鉄心部分の環状状態を解き、それぞれを、長さ方向の両端が開放された状態にする第7のステップと、
    を経て、コイル組込み前の状態の鉄心を製造し、
    上記第5のステップにおいては、上記変形防止用治具は、上記内周側鉄心部分の内周部、外周側鉄心部分の外周部のそれぞれにおいて、鉄心表面に配されているシート状の非磁性の絶縁材をはさんで鉄心に取付けられる
    ことを特徴とするアモルファス鉄心変圧器の製造方法
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