JP2018148119A - イグニッションコイル用鉄心及びイグニッションコイル用鉄心の製造方法 - Google Patents

イグニッションコイル用鉄心及びイグニッションコイル用鉄心の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、磁気特性及び生産性に優れるイグニッションコイル用鉄心及びイグニッションコイル用鉄心の製造方法の提供を課題とする。【解決手段】本発明に係るイグニッションコイル用鉄心は、鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟磁性材料から構成される複数の線材の集束体を備える。上記線材の平均径としては、0.1mm以上1.0mm以下が好ましい。上記線材の外面に積層される絶縁被膜を有するとよい。上記集束体に外嵌されるパイプをさらに備えるとよい。上記集束体における複数の線材の充填率としては、80%以上100%以下が好ましい。本発明に係るイグニッションコイル用鉄心の製造方法は、鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟磁性材料から構成される複数の線材を金属製パイプに挿入する工程と、上記挿入工程後に上記金属製パイプ及び複数の線材を全減面率1%以上30%以下で伸線加工する工程とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、イグニッションコイル用鉄心及びイグニッションコイル用鉄心の製造方法に関する。
自動車エンジンなどの内燃機関の燃焼室で燃料及び空気の混合気体を点火させるためにイグニッションコイルが用いられている。イグニッションコイルは、例えば12Vの電源電圧を数万Vまで昇圧することで空気放電を行い、混合気体に点火する。イグニッションコイルは、軟磁性材料から構成される鉄心と、この鉄心に巻回される1次コイル及び2次コイルを有しており、このイグニッションコイルの出力電圧は1次コイル及び2次コイルの巻き数比に比例する。そのため、例えば1次コイルの巻き数に対する2次コイルの巻き数比を増加させることで電源電圧を数千倍も昇圧することができる。
イグニッションコイルの出力電圧及び応答特性を向上するうえで、上記鉄心を形成する材料の磁気特性が高いことが求められている。イグニッションコイルの出力電圧は2次コイルを通過する磁束の時間変化が大きい程高くなる。この磁束Ψは、Ψ=LI(L:インダクタンス、I:電流)で表されるため、出力電圧を高めるためには1次コイルの励磁電流変化を早くする、又はインダクタンスLを高めることが必要である。このインダクタンスLは、ソレノイドコイルの場合、L=kμSN/l(k:長岡係数、μ:透磁率、S:コイル断面積、N:コイル巻き数、l:コイル長)で表される。
そのため、ソレノイドコイルの巻き数、形状が同じである場合、磁性材料の透磁率が高い程インダクタンスLが高くなり、出力電圧が高くなる。この透磁率は、磁界に対する磁束密度の変化量である。一方、イグニッションコイルには短時間で動作するための高い応答性が求められるが、磁性材料は急激な磁束変化が生じると渦電流を生じ、磁束の通過を妨げる働きがある。そのため、今日では、下記特許文献1〜3に記載されているように、この渦電流を抑制可能な構成が提案されている。
特許文献1には、板状の軟磁性金属板材を丸めることで筒状に形成されたイグニッションコイルの外周面を取り囲む磁路形成用のヨーク部材が記載されている。特許文献1では、この軟磁性金属板材として、複数枚の珪素鋼板を積層したものが用いられている。しかしながら、この構成によると、硬い珪素鋼板を精度よく曲げる技術が必要とされるため、歩留まりが低下するおそれや、珪素鋼板を曲げることで材料に歪みが生じて磁気特性が低下するおそれがある。
また、特許文献2には、かしめ部を形成した複数の帯状の鉄心片を徐々に幅を変化させながら積層することで形成される点火コイル用積層鉄心が記載されている。しかしながら、この構成によると、幅の異なる複数の鉄心片を用意し、積層する必要があるため、例えば円柱状に形成する場合には各鉄心片の幅の調節が容易でなく、製造コストが高くなるおそれがある。
さらに、特許文献3には、軟磁性粉と絶縁材との圧縮成形体からなる圧粉磁心が記載されている。しかしながら、この圧縮成形体は加工性には優れるものの、珪素鋼板やバルクの鉄心と比較すると密度が低いため透磁率を十分に高めることができない。
特許第4370047号公報 特許第4990108号公報 特開平3−238805号公報
上述のように、珪素鋼板は磁気特性に優れるものの薄い鋼板を複数枚積層したり、丸めたりすることで高密度化を図る必要があるため生産性が悪い。また、軟磁性粉と絶縁材との圧縮成形体は金型を用いたプレス加工により任意の形状に形成しやすく加工性に優れるが、軟磁性粉の磁気特性が低く、所望の特性を実現できないおそれがある。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、磁気特性及び生産性に優れるイグニッションコイル用鉄心及びイグニッションコイル用鉄心の製造方法の提供を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係るイグニッションコイル用鉄心は、鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟磁性材料から構成される複数の線材の集束体を備える。
当該イグニッションコイル用鉄心は、複数の線材が、鉄を主成分とし、最大比透磁率が上記下限以上の軟磁性材料から構成されるので、出力電圧を高くすることができる。また、当該イグニッションコイル用鉄心は、複数の線材の集束体を備えるため、渦電流の発生を抑制することができる。そのため、当該イグニッションコイル用鉄心は、磁気特性に優れる。さらに、当該イグニッションコイル用鉄心は、複数の線材を集束することで比較的容易に形成されるもので、例えば断面が略円形状となるように幅を微調節した複数の帯状の鉄心片を用意する必要がないので、生産性に優れる。
上記線材の平均径としては、0.1mm以上1.0mm以下が好ましい。このように、上記線材の平均径が上記範囲内であることによって、上記複数の線材を容易かつ確実に集束することができると共に、渦電流の発生を確実に抑制することができる。
当該イグニッションコイル用鉄心は、上記線材の外面に積層される絶縁被膜を有するとよい。このように、上記線材の外面に積層される絶縁被膜を有することによって、複数の線材間に渦電流が流れることを防止することができる。
当該イグニッションコイル用鉄心は、上記集束体に外嵌されるパイプをさらに備えるとよい。このように、上記集束体に外嵌されるパイプをさらに備えることによって、複数の線材を高密度で容易かつ確実に集束することができる。
上記集束体における複数の線材の充填率としては、80%以上100%以下が好ましい。上記集束体における複数の線材の充填率が上記範囲内であることによって、磁束量を十分に大きくすることができ、これにより出力電圧をより高くすることができる。また、この構成によると、出力電圧を十分に高くすることができるので、コイルの巻き数の低減や装置の小型化を促進することができる。
上記線材の軸と垂直な断面が略六角形であるとよい。このように、上記線材の軸と垂直な断面が略六角形であることによって、複数の線材間の隙間を低減することができ、上記集束体の充填率を高めやすい。
上記軟磁性材料が、C:0.001質量%以上0.01質量%以下、Si:0質量%超3.5質量%以下、Mn:0.1質量%以上0.5質量%以下、P:0質量%超0.03質量%以下、S:0質量%超0.02質量%以下、Cu:0質量%超0.1質量%以下、Ni:0質量%超0.1質量%以下、Al:0質量%超0.1質量%以下、N:0質量%超0.007質量%以下、残部:Fe及び不可避的不純物である組成を有するとよい。これにより、磁気特性の低下を防止しつつ、比抵抗を高くして渦電流を小さくすることができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明に係るイグニッションコイル用鉄心の製造方法は、鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟磁性材料から構成される複数の線材を金属製パイプに挿入する工程と、上記挿入工程後に上記金属製パイプ及び複数の線材を全減面率1%以上30%以下で伸線加工する工程とを備える。
当該イグニッションコイル用鉄心の製造方法は、鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟磁性材料から構成される複数の線材を用いるので、出力電圧を高めつつ、渦電流の発生を抑制可能なイグニッションコイル用鉄心を製造することができる。また、当該イグニッションコイル用鉄心の製造方法は、上記複数の線材を金属製パイプに挿入し、全減面率が上記範囲内となるように伸線加工するので、複数の線材を高密度で容易かつ確実に集束することができる。従って、当該イグニッションコイル用鉄心の製造方法は、磁気特性に優れるイグニッションコイル用鉄心を効率的に生産することができる。
なお、本発明において、「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば50質量%以上含有される成分をいう。「最大比透磁率」とは、磁場を連続的に増加するように印加したときに得られる磁場Hと磁束密度Bとの曲線(B−H曲線)の傾きの最大値をいう。「軟磁性材料」とは、強磁性材料のうち、透磁率が高く、保磁力が低いものをいう。「平均径」とは、等面積の真円に換算した場合の直径の平均値をいう。「集束体における複数の線材の充填率」とは、軸と垂直方向における外縁を基準とする集束体の断面積に対する複数の線材の断面積の合計値の比をいう。
以上説明したように、本発明のイグニッションコイル用鉄心は、磁気特性及び生産性に優れる。また、本発明のイグニッションコイル用鉄心の製造方法は、磁気特性に優れるイグニッションコイル用鉄心を効率的に生産することができる。
本発明の一実施形態に係るイグニッションコイル用鉄心を示す模式的斜視図である。 図1のイグニッションコイル用鉄心のA−A線断面図である。 図1のイグニッションコイル用鉄心を備えるイグニッションコイルを示す模式的断面図である。 図1のイグニッションコイル用鉄心の変形例を示す模式的斜視図である。 図4のイグニッションコイル用鉄心のB−B線断面図である。 図1及び図4のイグニッションコイル用鉄心の変形例を示す模式的部分拡大断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
図1のイグニッションコイル用鉄心1(以下、単に「当該鉄心1」ともいう)は、概略円柱状に形成されている。当該鉄心1は、例えばエンジン用点火プラグの電源として使用されるイグニッションコイルの磁気コアとして用いられる。当該鉄心1を説明するに当たり、まず図3を参照して、当該鉄心1を備えるイグニッションコイル11について説明する。
<イグニッションコイル>
図3のイグニッションコイル11は、当該鉄心1と、当該鉄心1の外周面側を取り囲むよう巻回される全体として略円筒状の2次コイル12と、2次コイル12の外周面側を取り囲むように巻回される全体として略円筒状の1次コイル13とを備える。また、1次コイル13の外周面側には、円筒状の胴部を有し、磁気回路を形成するヨーク14が配設されている。1次コイル13は、当該鉄心1に磁界を発生させるコイルであり、2次コイル12は、スパークプラグ(不図示)につながる電力供給用のコイルである。ヨーク14は、例えば珪素鋼板、純鉄鋼板等の磁性鋼板の積層体から構成されており、当該鉄心1と磁気的に接続されている。イグニッションコイル11は、不図示のスイッチをONにすることで1次コイル13に電流が流れると、当該鉄心1が電磁石となり、当該鉄心1に磁束が発生する。その後、1次コイル13に流れていた電流が停止されると、当該鉄心1内の磁束が消失する。当該鉄心1内の磁束が急に消失すると、電磁誘導により2次コイル12に高電圧が発生する。
当該鉄心1は、ヨーク14の径方向中心部に配設されている。上記胴部の軸方向両端部は当該鉄心1の軸方向両端部に対応する位置まで延びている。また、好ましくは上記胴部の両端側の開口は、当該鉄心1を内部に収容した閉空間を形成するよう封止されている。これにより、イグニッションコイル11は、当該鉄心1内部で発生した磁束に対し、閉じた構造の磁気回路が形成され、当該鉄心1に高い磁束密度を発生可能に構成されている。
<イグニッションコイル用鉄心>
図1及び図2に示すように、当該鉄心1は複数の線材2aの集束体2を備える。複数の線材2aは、鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟質材料から構成される。
当該鉄心1は、複数の線材2aが、鉄を主成分とし、最大比透磁率が上記下限以上の軟磁性材料から構成されるので、出力電圧を高くすることができる。また、一般にイグニッションコイルにあっては、1次コイルの電流変化に伴う誘導起電力によって鉄心内に渦電流を生じ、この渦電流によって鉄心内の磁束密度変化を遅らせるおそれがある。イグニッションコイルの出力電圧は磁束密度の時間変化に比例するため、渦電流は出力電圧低下の原因となる。これに対し、渦電流の発生を抑えるためには、軟磁性材料から構成される構造単位のサイズを小さくすることが有効である。この点に関し、当該鉄心1は、複数の線材2aの集束体2を備えるため、渦電流の発生を抑制することができる。このように、当該鉄心1は、磁気特性に優れる。さらに、当該鉄心1は、複数の線材2aを集束することで比較的容易に形成されるもので、例えば断面が略円形状となるように幅を微調節した複数の帯状の鉄心片を用意する必要がないので、生産性に優れる。
複数の線材2aは、上述のように鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟磁性材料から構成される限り、上記軟磁性材料の具体的組成については特に限定されるものではない。但し、当該鉄心1は、磁気特性の低下を抑制しつつ、比抵抗を高くして渦電流を小さくする点から、上記軟磁性材料が、C:0.001質量%以上0.01質量%以下、Si:0質量%超3.5質量%以下、Mn:0.1質量%以上0.5質量%以下、P:0質量%超0.03質量%以下、S:0質量%超0.02質量%以下、Cu:0質量%超0.1質量%以下、Ni:0質量%超0.1質量%以下、Al:0質量%超0.1質量%以下、N:0質量%超0.007質量%以下、残部:Fe及び不可避的不純物である組成を有することが好ましい。
〈組成〉
〔C(炭素)〕
Cは、上記軟磁性材料の強度と延性のバランスを制御する元素であり、当該鉄心1の十分な強度を確保するために含有される。Cの含有量の下限としては、上述のように0.001質量%が好ましく、0.002質量%がより好ましい。一方、Cの含有量の上限としては、上述のように0.01質量%が好ましく、0.008質量%がより好ましい。Cの含有量が上記下限に満たないと、当該鉄心1の強度を十分に高めることができないおそれがある。逆に、Cの含有量が上記上限を超えると、当該鉄心1の磁気特性が低下するおそれがある。
〔Si(珪素)〕
Siは、溶製時に脱酸剤として用いられると共に、当該鉄心1の磁束密度及び比抵抗を高める。Siの含有量の下限としては、上述のように0質量%超が好ましく、0.5質量%がより好ましい。一方、Siの含有量の上限としては、上述のように3.5質量%が好ましく、3.0質量%がより好ましい。Siの含有量が上記下限に満たないと、当該鉄心1の磁束密度及び比抵抗を十分に高めることができないおそれがある。逆に、Siの含有量が上記上限を超えると、上記軟磁性材料の冷間鍛造性が不十分となるおそれがある。
〔Mn(マンガン)〕
Mnは、溶製時に脱酸剤として用いられると共に、上記軟磁性材料中のSと結合することでSに起因する脆化を抑制する。また、Mnは、Sと共に含有されることで、MnS析出物やこれを含む複合析出物を形成し、当該鉄心1の磁気特性の低下を抑制する。Mnの含有量の下限としては、上述のように0.1質量%が好ましく、0.2質量%がより好ましい。一方、Mnの含有量の上限としては、上述のように0.5質量%が好ましく、0.4質量%がより好ましい。Mnの含有量が上記下限に満たないと、Sによる脆化を十分に抑えられないおそれや、当該鉄心1の磁気特性が不十分となるおそれがある。逆に、Mnの含有量が上記上限を超えると、磁気モーメントが低下して磁気特性が低下するおそれがある。
〔P(リン)〕
Pは、粒界偏析して冷間鍛造性の低下を招くおそれがあるため、含有量は少ない方が好ましい。Pの含有量の上限としては、上述のように0.03質量%が好ましく、0.01質量%がより好ましい。
〔S(硫黄)〕
Sは、上記軟磁性材料中のMnと結合してMnS析出物を形成することで当該鉄心1の被削性を向上する。Sの含有量の下限としては、上述のように0質量%超が好ましく、0.005質量%がより好ましい。一方、Sの含有量の上限としては、上述のように0.02質量%が好ましく、0.01質量%がより好ましい。Sの含有量が上記下限に満たないと、当該鉄心1の被削性の向上効果が十分に得られないおそれがある。逆に、Sの含有量が上記上限を超えると、上記軟磁性材料の冷間鍛造性が低下するおそれがある。
〔Cu(銅)〕
Cuは、当該鉄心1の比抵抗を高め、渦電流の発生を抑制して磁束密度を向上させる。Cuの含有量の下限としては、上述のように0質量%超が好ましく、0.002質量%がより好ましい。一方、Cuの含有量の上限としては、上述のように0.1質量%が好ましく、0.05質量%がより好ましい。Cuの含有量が上記下限に満たないと、当該鉄心1の比抵抗を十分に高めることができないおそれがある。逆に、Cuの含有量が上記上限を超えると、却って当該鉄心1の磁気特性が低下するおそれがある。
〔Ni(ニッケル)〕
Niは、Cuと同様、当該鉄心1の比抵抗を高め、渦電流の発生を抑制して磁束密度を向上させる。Niの含有量の下限としては、上述のように0質量%超が好ましく、0.01質量%がより好ましい。一方、Niの含有量の上限としては、上述のように0.1質量%が好ましく、0.08質量%がより好ましい。Niの含有量が上記下限に満たないと、当該鉄心1の比抵抗を十分に高めることができないおそれがある。逆に、Niの含有量が上記上限を超えると、却って当該鉄心1の磁気特性が低下するおそれがある。
〔Al:アルミニウム〕
Alは、当該鉄心1の磁気モーメントの低下を抑制すると共に、当該鉄心1の比抵抗を高める。Alの含有量の下限としては、上述のように0質量%超が好ましく、0.01質量%がより好ましい。一方、Alの含有量の上限としては、上述のように0.1質量%が好ましく、0.08質量%がより好ましい。Alの含有量が上記下限に満たないと、当該鉄心1の磁気モーメントの低下抑制効果及び比抵抗の向上効果が十分に得られないおそれがある。逆に、Alの含有量が上記上限を超えると、上記軟磁性材料の冷間鍛造性が大きく低下するおそれがある。
〔N(窒素)〕
Nは、Alと窒素化合物を形成する。一方、窒素化合物を形成しないNは固溶Nの状態で残存して結晶構造を歪ませ、当該鉄心1の磁気特性の低下の原因となる。そのため、Nの含有量は少ない方が好ましい。Nの含有量の上限としては、上述のように0.007質量%が好ましく、0.004質量%がより好ましい。
複数の線材2aは、軸方向が平行に配された状態で集束することで、全体として略円柱状に形成されている。線材2aの平均径の下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、線材2aの平均径の上限としては、1.0mmが好ましく、0.8mmがより好ましい。励磁時は表皮効果によって磁束が当該鉄心1の内部に侵入し難くなるため、磁束を当該鉄心1の内部に通すためには線材2aの平均径は小さい方が好ましい。一方、上記平均径が上記下限より小さいと、複数の線材2aを集束することが困難になるおそれがある。逆に、上記平均径が上記上限を超えると、渦電流が発生し、複数の線材2a中の磁束密度が低下するおそれがある。
当該鉄心1は複数の線材2aが外周面を当接しつつ高密度で集束されてもよいが、高い出力電圧を得るためには、当該鉄心1は線材2aの外面に積層される絶縁被膜(不図示)を有することが好ましい。つまり、線材2aの外周面は絶縁被膜で被覆されていることが好ましい。また、この絶縁被膜は線材2aの外周面の全面を被覆していることが好ましい。上記絶縁被膜の主成分としては、例えば後述する伸線加工時における潤滑性を向上可能なリン酸亜鉛、リン酸カルシウムが好ましい。また、線材2aは、磁気特性を改善するため高温で熱処理を施してもよいことから、上記絶縁被膜の主成分としては耐熱性に優れるシリカも好ましい。さらに、上記絶縁被膜は、ワニスやシリコン樹脂等から形成される樹脂被膜であってもよい。当該鉄心1は、線材2aの外面に積層される絶縁被膜を有することによって、複数の線材2a間に渦電流が流れることを防止することができる。
集束体2は、例えば複数の線材2a(又は線材2aの外面に積層される絶縁被膜)が接着剤で接着されることで集束されてもよく、この場合、図1,2に示すように線材2aの外周面(又は線材2aの外面に積層される絶縁被膜)が心材1の外周面を形成していてもよい。一方、図1,2の鉄心1の変形例として、図4,5に示すように、当該鉄心は、集束体2に外嵌されるパイプ3を備えていてもよい。つまり、当該鉄心は、パイプ3の軸方向に延在する複数の線材2aがパイプ3の内周面の内側に高密度で充填されることで固定されてもよい。パイプ3としては、例えば円筒状の金属製パイプや樹脂製パイプが挙げられる。当該鉄心は、集束体2に外嵌されるパイプ3を備えることによって、複数の線材2aを高密度で容易かつ確実に集束することができる。
集束体2における複数の線材2aの充填率の下限としては、80%が好ましく、90%がより好ましい。上記充填率が上記下限以上であることによって、当該鉄心1中の磁束量を十分に大きくすることができ、これにより出力電圧をより高くすることができる。また、上記充填率が上記下限以上であることによって出力電圧を十分に高くすることができるので、コイルの巻き数の低減や装置の小型化を促進することができる。なお、上記充填率は高い方が好ましく、その上限としては100%とすることができる。
上述のように、複数の線材2aの充填率は高い方が好ましい。そのため当該鉄心1は、軸方向視で、同一径の断面真円状の複数の線材2aの中心が、正六角形の中心及びこの中心と各頂点とを結ぶ線上に配されるよう配設されることで最密充填されることが好ましい。この場合、集束体2における複数の線材2aの充填率は91%となる。また、図1,2の鉄心1の変形例として、図6に示すように、線材4aの軸と垂直な断面が略六角形であってもよく、また略正方形であってもよい。このように、線材4aの軸と垂直な断面が略六角形又は略正方形であることによって、複数の線材4a間の隙間を低減することができ、集束体4の充填率を高めやすい。特に、集束体4の充填率を高める点からは、線材4aの軸と垂直な断面形状としては、略正六角形であることが特に好ましい。なお、「略正六角形」とは、例えば正六角形の頂点部分が丸みを帯びた形状を含む。線材4aは、例えば六角ダイスを用いた冷間伸線加工を施すことで略六角形の断面形状に加工することが可能である。
<イグニッションコイル用鉄心の製造方法>
次に、当該鉄心の製造方法について説明する。以下では、集束体2に外嵌される金属製のパイプ3を備える図4,5の鉄心の製造方法について説明する。なお、図1,2の鉄心1を製造する場合であれば、例えば複数の線材2aの外周面に接着剤を塗布し、この接着剤で複数の線材2aを接着することで、複数の線材2aを集束すればよい。
当該鉄心の製造方法は、鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の上述の軟磁性材料から構成される複数の線材2aを金属製パイプ3に挿入する工程(挿入工程)と、上記挿入工程後に上記金属製パイプ3及び複数の線材2aを全減面率1%以上30%以下で伸線加工する工程(伸線加工工程)とを備える。
(挿入工程)
上記挿入工程では、例えば所定の径まで減面加工した複数の線材2aを金属製パイプ3に挿入する。上記挿入工程では、複数の線材2aの軸が金属製パイプ3の軸と平行になるように複数の線材2aを金属製パイプ3に挿入する。なお、複数の線材2aの断面形状は同じであることが好ましく、特に円形状であることがより好ましい。また、金属製パイプ3の断面形状は円筒状であることが好ましい。さらに、複数の線材2aは、軸方向視で、複数の線材2aの中心が、正六角形の中心及びこの中心と各頂点とを結ぶ線上に配されるよう金属製パイプ3内に最密充填されることが好ましい。
(伸線加工工程)
上記伸線加工工程では、複数の線材2aが金属製パイプ3内に挿入された状態で、これらの線材2a及び金属製パイプ3を同時に冷間伸線加工する。上記伸線加工工程では、上述の全減面率で伸線加工することで、複数の線材2aの外周部が円形形状から頂点部分が丸みを帯びた略正六角形状に変形していく。これにより、得られる鉄心の線材密度を高めることができる。また、上記伸線加工工程により、金属製パイプ3内に複数の線材2aが固定されるので、別途複数の線材2a間を接着する工程を設けることが不要となる。なお、金属製パイプ3の主成分としては、特に限定されるものではないが、上記伸線加工工程では複数の線材2aよりもこれらの線材2aの外側に位置する金属製パイプ3により強い歪みが加わる。そのため、上記伸線加工工程における複数の線材2aと金属製パイプ3との加工率差を小さくする点から、金属製パイプ3は複数の線材2aよりも引張強度の高い材料を選択することが好ましい。このような点から、金属製パイプ3の主成分としては、例えばSS400等の一般構造用圧延鋼材が挙げられる。
当該鉄心の製造方法は、鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟磁性材料から構成される複数の線材2aを用いるので、出力電圧を高めつつ、渦電流の発生を抑制することができる。また、当該鉄心の製造方法は、複数の線材2aを金属製パイプ3に挿入し、全減面率が上記範囲内となるように伸線加工することで、複数の線材2aを高密度で容易かつ確実に集束することができる。従って、当該鉄心の製造方法は、磁気特性に優れるイグニッションコイル用鉄心を効率的に生産することができる。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
以上説明したように、本発明のイグニッションコイル用鉄心は、磁気特性及び生産性に優れており、出力電圧の高いイグニッションコイル用鉄心として好適に用いられる。
1 イグニッションコイル用鉄心
2,4 集束体
2a,4a 線材
3 パイプ
11 イグニッションコイル
12 2次コイル
13 1次コイル
14 ヨーク

Claims (8)

  1. 鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟磁性材料から構成される複数の線材の集束体を備えるイグニッションコイル用鉄心。
  2. 上記線材の平均径が0.1mm以上1.0mm以下である請求項1に記載のイグニッションコイル用鉄心。
  3. 上記線材の外面に積層される絶縁被膜を有する請求項1又は請求項2に記載のイグニッションコイル用鉄心。
  4. 上記集束体に外嵌されるパイプをさらに備える請求項1、請求項2又は請求項3に記載のイグニッションコイル用鉄心。
  5. 上記集束体における複数の線材の充填率が80%以上100%以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のイグニッションコイル用鉄心。
  6. 上記線材の軸と垂直な断面が略六角形である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のイグニッションコイル用鉄心。
  7. 上記軟磁性材料が、
    C:0.001質量%以上0.01質量%以下、
    Si:0質量%超3.5質量%以下、
    Mn:0.1質量%以上0.5質量%以下、
    P:0質量%超0.03質量%以下、
    S:0質量%超0.02質量%以下、
    Cu:0質量%超0.1質量%以下、
    Ni:0質量%超0.1質量%以下、
    Al:0質量%超0.1質量%以下、
    N:0質量%超0.007質量%以下、
    残部:Fe及び不可避的不純物
    である組成を有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のイグニッションコイル用鉄心。
  8. 鉄を主成分とし、最大比透磁率が1000以上の軟磁性材料から構成される複数の線材を金属製パイプに挿入する工程と、
    上記挿入工程後に上記金属製パイプ及び複数の線材を全減面率1%以上30%以下で伸線加工する工程と
    を備えるイグニッションコイル用鉄心の製造方法。
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