JPH09330810A - 低損失コア部材 - Google Patents

低損失コア部材

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JPH09330810A
JPH09330810A JP14596896A JP14596896A JPH09330810A JP H09330810 A JPH09330810 A JP H09330810A JP 14596896 A JP14596896 A JP 14596896A JP 14596896 A JP14596896 A JP 14596896A JP H09330810 A JPH09330810 A JP H09330810A
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JP
Japan
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core member
loss
eddy current
low
soft magnetic
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Pending
Application number
JP14596896A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Terajima
由紀夫 寺島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速駆動をしても渦電流を小さく抑制でき、
発熱や有効磁束減少を低減できる低損失コア部材を提供
する。 【解決手段】 断面が六角形状の軟磁性線材12を複数
本束ね、円筒形状とし、外周拘束材14により拘束する
ことにより円筒形状を保持して低損失コア部材10を形
成する。これにより、渦電流の発生する面を細分化する
ことができ、渦電流を小さくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコア部材、特に電磁
アクチュエータ等に用いられる低損失のコア部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電磁アクチュエータ等に用いられるコア
は通常軟磁性材料で作られるが、電磁アクチュエータは
交流電流あるいはパルス電流により駆動されるので、上
記軟磁性材料には、一般に鉄損に起因する発熱が少ない
こと及び渦電流による有効磁束の減少が少ないことが要
求される。このようなコアとしては、従来より電磁軟鉄
や電磁ステンレスのバルク材が用いられてきた。
【0003】上述した鉄損は、ヒステリシス損と渦電流
損とからなるが、上記電磁軟鉄は、電気抵抗が小さいの
で、渦電流損が大きいという問題があった。これに対
し、電磁ステンレスは比較的電気抵抗が大きいので、渦
電流を小さくでき、発熱を小さくすることができた。さ
らに、渦電流により生じる、有効磁束と反対方向の磁束
によって有効磁束が打ち消されることも抑制でき、有効
磁束減少を小さくすることもできた。
【0004】しかし、上述した電磁ステンレスを使用し
ても、電磁アクチュエータの駆動力を大きくしたり使用
する交流電流あるいはパルス電流の周波数を大きくする
と、発熱や渦電流に基づく有効磁束の減少を小さく抑え
ることができなくなっている。
【0005】このため、板材の積層構造体を使用して、
渦電流が流れる方向の電気抵抗を大きくしたコアを形成
する技術が特開平4−365305号公報に開示されて
いる。図4には、上記従来例に示されたコア部材の平面
図及び正面から見た断面図が示される。
【0006】図4(a)、(b)に示された例では、図
4(a)に示される断面形状の板材100を放射状に配
列して円筒形状とし、図4(b)に示される断面を有す
るコア部材としている。一方、図4(c)、(d)に示
された例では、図4(c)に示される断面形状の板材1
02を図示されるように渦巻状に積層して円筒形状と
し、図4(d)に示される断面を有するコアとしてい
る。
【0007】一般に渦電流による熱損失は、渦電流が発
生する面の面積が大きいほど大きくなる。従って、渦電
流による熱損失を小さくするには、渦電流が発生する面
を細かく分割し、分割された面積を小さくすることが望
ましい。
【0008】また、図5には、渦電流が発生する面の面
積の大小によって線材中に発生する磁場Hの減衰量が変
化する様子が示される。図5では、縦方向に磁場Hの大
きさが示され、横方向に線材の径が示される。
【0009】図5(a)において、線材の径が大きく、
渦電流の発生する面積が大きい場合には、発生する渦電
流が大きいので、これによって磁場が打ち消され、線材
の中心部付近での磁場の減衰が非常に大きくなってい
る。これに対して、図5(b)に示されるように、線材
の径が小さい場合には、発生する渦電流も小さく磁場が
打ち消される程度が小さいので、線材の中心部付近にお
ける磁場の減衰も図5(a)の例に比べて非常に小さく
なっている。以上より、渦電流の発生する面積を小さく
したほうが発生する磁場の減衰率を小さくすることがで
きる。
【0010】なお、磁場の減衰率は使用する交流電流あ
るいはパルス電流の周波数にも依存し、周波数が高いほ
ど減衰率は高くなる。従って、高速駆動を要求される電
磁アクチュエータ等においては、渦電流による磁場の減
衰の問題は非常に大きく、この意味からも渦電流の発生
する面積を細分化することが好ましい。
【0011】図4に示された例においては、各コア部材
の軸方向に磁界が発生するので、図4(a)、(c)に
示される面に渦電流が発生する。そこで、図4(a)、
(c)に示されるように、放射状コアあるいは渦巻状コ
アを形成して、渦電流が発生する面を小さな面積の面に
よって区切ることにより渦電流による熱損失及び有効磁
束の減少の低減を図っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電磁アクチュ
エータにおいてはさらに高速駆動が望まれている。この
ため、使用される交流電流あるいはパルス電流をさらに
高周波化する必要があり、上記従来の積層構造により形
成されたコア部材を用いても、渦電流による損失が大き
くなってしまうという問題があった。このため、渦電流
の発生する面をさらに細分化する必要があった。
【0013】また、コア部材の形状としても、電磁アク
チュエータに使用する場合は、図6に示されるような、
外形が円筒形状で断面がM字状のものも必要とされる。
しかし、図6に示される断面形状を、図4に示されたよ
うな板材の積層によって形成することは非常に困難であ
るという問題があった。すなわち、図6においては、単
なる円筒形状ではなく、コア部材104にコイル106
を巻くための溝部108が形成されている。このような
形状を板材の積層によって形成するのは容易ではない。
【0014】本発明は上記従来の課題に鑑みなされたも
のであり、その目的は、高速駆動をしても渦電流を小さ
く抑制でき、発熱や有効磁束減少を低減できる低損失コ
ア部材を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の低損失コア部材は、断面が正三角形、四角
形、正六角形のいずれかであり軟磁性材料からなる細線
が複数本束ねられてコア形状とされ、かつ外周が形状保
持のため拘束されていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0017】図1には、本発明に係る低損失コア部材の
平面図、正面から見た断面図、平面図の部分拡大図が示
される。本実施形態に係る低損失コア部材10は、図1
(a)、(b)に示されるように、円筒形状に構成され
ている。この円筒形状の低損失コア部材10は、断面形
状が概ね正六角形であり、長さがlの軟磁性線材を複数
本束ねて形成されている。この様子が、図1(a)のA
部の拡大図である図1(c)に示される。
【0018】図1(c)に示されるように、本低損失コ
ア部材10は、断面正六角形の軟磁性線材12が各側面
同士で接触し、隙間なく配列されている。このような軟
磁性線材12は、図1(a)、(b)に示されるよう
に、円筒形状に配列され、外周を外周拘束材14によっ
て拘束され円筒形状を保持している。
【0019】軟磁性線材12の断面形状は、上述したよ
うに、概ね正六角形となっているので、隙間なく配置す
ることができ、断面形状を例えば円形とした場合等に比
べて占積率を高くすることができる。従って、コアとし
て使用した場合に発生する磁束密度を高くすることがで
きる。なお、占積率を高くすることができれば、断面形
状は正六角形に限られるものではなく、例えば四角形や
正三角形等の形状としてもよい。
【0020】また、外周拘束材14としては、各軟磁性
線材12がばらばらにならないように拘束できるもので
あれば特に限定されない。例えば、グラスファイバーに
樹脂を含浸したもの等を適宜選択することができる。
【0021】本実施形態においては、図1(c)に示さ
れるように、断面が正六角形の形状の軟磁性線材12を
使用することにより、図4に示されたような板材を積層
した構造に比べ、低損失コア部材10の渦電流が生じる
面をより細かく分割することができる。
【0022】低損失コア部材10には、図1(b)に示
される矢印方向に磁場Hが発生するが、これにより、図
1(a)に示される面上に渦電流が発生する。本実施形
態では、この面が図1(c)に示されるように小さな面
積に分割されているので、前述したように、渦電流が小
さくなり熱損失及び有効磁束の減少を小さくすることが
できる。
【0023】なお、軟磁性線材12同士は、その接触面
における接触抵抗があるので、特に絶縁処理を施さなく
ても分割効果があらわれ渦電流が小さくなる。しかし、
各軟磁性線材12に絶縁被覆を形成する等により絶縁処
理を施せば、さらに渦電流を低下させることができる。
【0024】以下に、本実施形態に係る低損失コア部材
の製造方法を実施例として説明する。
【0025】実施例.低損失コア部材10を形成するた
めの線材の材料として、SUYB2(JIS)を用い、
引抜き加工により、図2(a)に示されるような、断面
が正六角形の軟磁性線材12を製造した。この時、軟磁
性線材12の二面幅は1mmとした。上述したように、
この軟磁性線材12の表面には絶縁被膜処理を施すのも
好適である。
【0026】次に、上記軟磁性線材12を所定の長さ例
えば1mに切り揃える。このようにして形成した軟磁性
線材12を約350本束ね、概ね円柱状となるように配
列した。このようにして配列した軟磁性線材12の外周
を、図示しない外周拘束材としてのグラスファイバーで
巻き、外周を拘束することにより、図2(b)に示され
るような円柱形状の低損失コア部材10を構成した。な
お、グラスファイバーには、エポキシ等の熱硬化性樹脂
を含浸しておき、低損失コア部材10の外周に巻いた後
加熱して硬化させる。
【0027】このようなグラスファイバーに加えて、低
損失コア部材10の外周全面に樹脂をコーティングある
いはモールディングすればさらに拘束力を高めることが
できる。
【0028】最後に低損失コア部材10を、その用途に
応じて所定の長さに切断し、図1に示されるような低損
失コア部材を得る。以上のような製造方法によれば、図
3に示されるようなM字状の断面形状を有する低損失コ
ア部材10も容易に製造することができる。すなわち、
低損失コア部材10を形成する際に、コイル設置用凹部
18に相当する部分の軟磁性線材12の長さを、コイル
設置用凹部18に相当する長さだけ短くしておき、軟磁
性線材12を束ねる時にその長さによって束ねられる配
置を調整し最後に外周拘束材14によって拘束すれば、
容易に上記低損失コア部材10を形成することができ
る。
【0029】これに対して、図4に示されるような板材
を積層して図3に示される形状とする場合には、前述し
たように、その製造が非常に困難であり、例えば切削等
で形成する場合にも本実施形態ほど容易に製造すること
はできない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
渦電流の発生する面が従来のコア部材よりも細分化され
ているので、発生する渦電流が小さくなり、渦電流によ
る発熱損失を低減することができる。また同時に、有効
磁束の減少も低くすることができる。
【0031】さらに、従来の放射状コアや渦巻状コアで
は製造が困難であった断面がM字状の円柱状コアも容易
に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る低損失コア部材の構成を示す図
である。
【図2】 本発明に係る低損失コア部材の製造方法の説
明図である。
【図3】 本発明に係る低損失コア部材の変形例を示す
図である。
【図4】 従来におけるコア部材の例を示す図である。
【図5】 渦電流の発生する面積と発生する磁場の減衰
率との関係を示す図である。
【図6】 従来におけるコア部材の例を示す図である。
【符号の説明】
10 低損失コア部材、12 軟磁性線材、14 外周
拘束材、18 コイル設置用凹部、100、102 板
材、104 コア部材、106 コイル、108 溝
部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が正三角形、四角形、正六角形のい
    ずれかであり軟磁性材料からなる細線が複数本束ねられ
    てコア形状とされ、かつ外周が形状保持のため拘束され
    ていることを特徴とする低損失コア部材。
JP14596896A 1996-06-07 1996-06-07 低損失コア部材 Pending JPH09330810A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14596896A JPH09330810A (ja) 1996-06-07 1996-06-07 低損失コア部材

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14596896A JPH09330810A (ja) 1996-06-07 1996-06-07 低損失コア部材

Publications (1)

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JPH09330810A true JPH09330810A (ja) 1997-12-22

Family

ID=15397169

Family Applications (1)

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JP14596896A Pending JPH09330810A (ja) 1996-06-07 1996-06-07 低損失コア部材

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JP (1) JPH09330810A (ja)

Cited By (6)

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