JPH0897063A - 巻鉄心の成形装置 - Google Patents

巻鉄心の成形装置

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JPH0897063A
JPH0897063A JP25946294A JP25946294A JPH0897063A JP H0897063 A JPH0897063 A JP H0897063A JP 25946294 A JP25946294 A JP 25946294A JP 25946294 A JP25946294 A JP 25946294A JP H0897063 A JPH0897063 A JP H0897063A
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core
molding
forming
wound
iron core
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Haruo Isobe
治男 磯部
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Aichi Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円形に巻回した巻鉄心素体を、多角形状に形
成した成形用芯金と、成形板あるいは矩形成形枠からな
る成形部材とにより、矩形状に成形加工して矩形状の巻
鉄心を得ることにある。 【構成】 巻鉄心16の内周面に多角形状に形成した成
形用芯金14を配置し、巻鉄心16の外周面には、板状
の成形板12,15、あるいは、一方を全面解放し、他
方は巻鉄心16の窓孔13より広く開口して矩形状に枠
組した成形保持枠17からなる成形部材を用いて、前記
巻鉄心16を矩形状に成形加工し、かつ、成形状態を維
持させるようにしたもので、前記多角形状の成形用芯金
14と成形部材とを巻鉄心16の内,外周面に配置する
だけの簡単な構成によって、巻鉄心16を簡易に矩形成
形できるようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば配電用変圧器等
に用いる巻鉄心の改良された成形装置に関するもので、
その目的は簡易な構造の成形用芯金と成形部材とを用い
て、円形に巻回した巻鉄心素体を迅速・容易に矩形成形
するとともに、その成形状態を良好に維持可能としたこ
とにある。
【0002】
【従来の技術】一般に、配電用変圧器等に使用する巻鉄
心は、けい素鋼帯を連続あるいは1巻回する毎に切断し
ながら図12に示すように、円形に巻回して巻鉄心素体
1を形成し、この巻鉄心素体1を例えば、円形状態のま
ま、あるいは、プレス成形機(図示せず)により楕円形
状に押圧する等して、図13で示すように、前記の巻鉄
心素体1の内側に、プレス成形用の一対の外側型金2,
2と、これら外側型金2,2の間に嵌入する1個の内側
型金3とを、それぞれの摺接面をテーパー状に形成して
挿入し、この状態で、図示しない油圧プレス等により、
内側型金3を圧入すると、一対の外側型金2,2は該型
金2,2間に挿入した内側型金3のテーパー部の楔作用
により、図13の左右方向にそれぞれ同一距離押動され
て、円形の巻鉄心素体1を図14に示すように矩形状に
成形加工していた。
【0003】次に前記矩形状に成形した矩形鉄心の外周
面に、図14で示すように一対の長さ寸法の異なる締付
板4,5を図示しないプレス成型機により鉄心側に矩形
状態が維持できる程度に押圧した状態で、相対向する締
付板4,5同士を互いにボルト6とナット7からなる締
付手段によって締着することにより、矩形状態を維持さ
せ、この状態で歪取焼鈍を行い、焼鈍後は締付板4,5
及び型金2,2,3を取外すことにより、矩形状に形付
けした巻鉄心8を製作していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のようにして、円
形の巻鉄心素体1を矩形状に成形加工する場合、次に示
すような問題があった。 (1)、円形な巻鉄心素体1内に、一対の外側型金2,
2とこの外側型金2,2の間に内側型金3を挿入し、前
記内側型金3を油圧プレス等の押圧手段を用いて圧入す
ることにより、巻鉄心素体1の矩形成形加工を行い、次
に成形加工を行った矩形鉄心にその外側面において、締
付板4,5を当接するとともに、これら相対応する締付
板4,5同士をボルト6,ナット7を用いて締着するこ
とにより、巻鉄心8の矩形状態を維持していたが、巻鉄
心8を型金2,2,3を用いての矩形成形及び矩形状態
を維持するためにボルト6,ナット7を用いての締付板
4,5の取付け、取外し等には多くの手間と時間がかか
り、巻鉄心8の生産性を阻害する大きな要因をなしてい
た。
【0005】(2)、又、巻鉄心8の歪取焼鈍に際して
は、巻鉄心8の内,外に型金2,2,3及び締付板4,
5が密に取付けられているので、巻鉄心8自体の昇温に
時間を要するとともに、多大の熱エネルギーを必要とす
ることとなり、この結果、焼鈍作業は時間を要すること
はもとより、多くの熱エネルギーを消費することになる
ため、巻鉄心8の焼鈍作業は非効率となり、しかも、熱
エネルギーを多大に浪費する問題があった。
【0006】(3)、更に、巻鉄心8の矩形成形を行う
型金2,2,3は、1個の巻鉄心8に必ず1組3個必要
とし、又、矩形状態を維持する締付板4,5も各一対4
枚必要とするため、巻鉄心8の製作に際しては、あらか
じめ多数の型金2,2,3や長さ寸法の異なる締付板
4,5を準備しなければならないので、非常に不経済で
あるとともに、使用時あるいは使用後の出し入れ等その
保管管理にも多大の手間がかかり面倒であった。
【0007】本発明は、前記の問題点に鑑み、巻鉄心の
矩形成形が簡易に行い得、しかも、成形後の矩形状態の
維持作業が容易に、かつ、能率的に行うことができる巻
鉄心の成形装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、円形の巻鉄心
素体を矩形成形する場合、巻鉄心素体を楕円形状に押圧
変形した状態で、平面形状が亀の子形をなして多角形状
に形成した成形用芯金を、前記楕円形状に変形させた巻
鉄心素体内に嵌合し、つづいて、前記巻鉄心素体を、そ
の上下及び左右方向から板状の成形板を介して成形用芯
金の方向にプレス成形機により押圧して前記巻鉄心素体
を矩形成形することにより、矩形状の巻鉄心を形成し、
この巻鉄心の軸方向両端面には、該巻鉄心の外周と同寸
法に形成した中空矩形状の成形保持枠を、前記プレス成
形機により巻鉄心を矩形状に押圧しながら嵌合保持させ
ることにより、前記巻鉄心を成形保持枠と成形用芯金と
によって、矩形状態を維持するようにしたことにある。
【0009】又、本発明においては、前記亀の子形の成
形用芯金の上面に、1ないし複数条の係合溝を形成し、
この係合溝を備えた芯金により巻鉄心素体を矩形成形し
て巻鉄心を形成した後、プレス成形機により矩形状態を
維持しながら、中空状の成形保持枠を巻鉄心の端面側に
嵌合し、更に、この成形保持枠の上面側から垂設したL
字形の係止板を成形用芯金の係合溝内に係合させ、この
状態で、前記成形用芯金を巻鉄心内から抜き取ると、前
記巻鉄心は成形保持枠とこの保持枠に取付けた係止板と
によって、矩形状態を良好に維持することができる。
【0010】
【作用】本発明は、配電用変圧器に使用する巻鉄心にお
いて、比較的鉄心容量の小さい巻鉄心を矩形成形する場
合は、成形用芯金として亀の子形状の如く多角形に形成
されたものを用いて円形の巻鉄心素体を矩形成形すると
ともに、この矩形成形した矩形鉄心に、該鉄心と同形状
に形成した成形保持枠を嵌合保持させて巻鉄心の矩形状
態が維持できるように構成したので、巻鉄心の成形及び
矩形維持作業を簡易に行うことが可能となる。
【0011】又、鉄心容量の比較的大きな巻鉄心を矩形
成形する場合は、成形用芯金の上面側に1ないし複数条
の係合溝を形成し、この係合溝と対応して成形保持枠側
にはその上面側から垂設した同数のL字形の係止板が成
形用芯金の係合溝に係合されているため、矩形成形した
巻鉄心の前記芯金を除去しても成形保持枠とL字形の係
止板とによって巻鉄心は矩形状態を良好に維持すること
ができるので利便である。特に、係止板は芯金を除去す
ると上部側に位置する巻鉄心の脚鉄部が焼鈍中下方に湾
曲して垂れようとするのを良好に受け止めることができ
るとともに、焼鈍時においては成形用芯金が除去されて
いるため、巻鉄心は効率よく焼鈍が行い得、エネルギー
の経済的な使用をはかることができる。その上、成形用
芯金は成形保持枠の係止板が係合溝に係合していても、
前記係合溝を利用して巻鉄心内から円滑に抜き取ること
が可能となり、成形作業を促進することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図4によ
って説明する。図1において、11は例えばけい素鋼帯
を連続して巻回したもの、あるいは、1巻回毎に切断し
て円形状に巻回した素体を、成形板12を介して図示し
ない成形プレス等の押圧手段によって楕円形状に押圧し
た巻鉄心素体で、この巻鉄心素体11を楕円形状に変形
させた時点でその窓孔13内に、巻鉄心素体11の内周
面を矩形状に成形するための成形用芯金14を嵌合す
る。この成形用芯金14は図1,4で示すように、鉄等
硬度を備えた金属材料により平面形状が亀の子形をなし
た横長で多角形状(八角形)に形成されており、特に、
巻鉄心の内側面コーナー部と対応する部位は一定の角度
で斜切されている。この成形用芯金14は前記のよう
に、巻鉄心素体11を楕円形状に押圧変形したとき、巻
鉄心の内側コーナー部と対応する部位があらかじめ斜切
されているので、前記楕円形状に押圧した巻鉄心素体1
1の窓孔13内に容易に嵌合することができる。
【0013】前記のように、成形用芯金14を嵌合した
後、巻鉄心素体11の上,下部(脚鉄部)と左右方向の
両側部(継鉄部)とを、板状の成形板12,15を介し
てプレス成形機等の押圧手段により成形用芯金14側に
押圧することにより、巻鉄心素体11を図2に示す如く
矩形成形して矩形状の巻鉄心16を形成する。前記巻鉄
心16は成形板12,15の押圧を解除すると、図1の
ように楕円形状に戻ることになるため、成形加工後は、
矩形状態を維持するために図3で示すように、巻鉄心1
6の両側端面からその外周面にかけて一対の成形保持枠
17を強制的に嵌合保持させて巻鉄心16の矩形状態の
維持をはかっている。なお、図9に示す16aは巻鉄心
16に締着した鉄心締付バンドである。
【0014】前記成形保持枠17は、例えば図3,9で
示すように、アングル鋼を巻鉄心16の軸方向両端面と
同形状となるように矩形状に枠組して、その一面が全面
開放され、他面は巻鉄心16の窓孔13より広く開口し
た開口部aを備えて形成されている。そして、前記成形
保持枠17を巻鉄心16の軸方向の両側端面において、
その外周面に嵌合保持させると、前記巻鉄心16は成形
板12,15を介してのプレス成形機等からなる押圧手
段による押圧状態を解除しても、成形用芯金14と成形
保持枠17とによって図3で示すように、矩形状態を良
好に維持することができる。
【0015】巻鉄心16の焼鈍に際しては、前記成形用
芯金14及び成形用保持枠17を具備した状態で行い、
焼鈍後は前記成形用芯金14と成形保持枠17とを除去
しても、巻鉄心16は形崩れを起すことなく焼鈍によっ
て形付けられた矩形状態を良好に維持することができ
る。なお、矩形成形を行った巻鉄心16の矩形状態を維
持する手段として、成形保持枠17を使用する例につい
て説明したが、これに限定することなく、例えば成形板
12,15自体を、巻鉄心16の外周面に図示しない締
付バンドを巻付ける等して巻鉄心16側に押圧保持させ
ることによって、巻鉄心16の矩形状態を維持するよう
にしてもよい。
【0016】次に、成形用芯金14a及び成形保持枠1
7の第2実施例を図5ないし図9によって説明する。図
8において、成形用芯金14aはその上面側に所定の間
隔を保って1ないし複数条(本例では2条)の係合溝1
8が芯金14aの軸方向に沿って形成されている。又、
成形保持枠17aは、前記図9を引用して説明した第1
実施例に示す成形保持枠17に対して、L字形の係止板
19を具備した点において異なる。即ち、前記第1実施
例で説明した成形保持枠17は、単に巻鉄心16の矩形
状態を維持するうえから、矩形状の成形保持枠体のみに
よって形成した例で説明したが、第2実施例で説明する
成形保持枠体17aは、図7,9で示すように、巻鉄心
16の上部側に位置する脚鉄部16bが焼鈍時下方に垂
れ下って、矩形状態が維持できなくのを防止するための
係止板19を事前に具備している点が、第1実施例の成
形保持枠17と異なるのみであるため、図9においては
第1,第2実施例を併用した状態で説明する。
【0017】そして、前記第2実施例に用いる成形保持
枠17aに取付けた係止板19は、図7,10で示すよ
うに、成形保持枠17aの上部側の長辺部において、成
形用芯金14aの係合溝18と係合可能な位置に取付け
られている。この第2実施例において巻鉄心16を矩形
成形する場合は、図5,6で示すように第1実施例と同
様に図示しない成形プレス等の押圧手段によって円形の
巻鉄心素体11を楕円形状に変形させて、成形用芯金1
4aを係合溝18が上側となるようにして巻鉄心素体1
1に嵌合する。この後、成形板12,15を介してプレ
ス成形機等の押圧手段の利用により、成形用芯金14a
の方向に巻鉄心素体11を押圧して図6のように、矩形
状の巻鉄心16を成形加工する。
【0018】つづいて、前記矩形状に成形した巻鉄心1
6は、その成形状態をプレス成形機等の押圧手段により
保持させて、図7,9で示すように、巻鉄心16の軸方
向の両側端面から、成形保持枠17aを嵌合する。この
場合、成形保持枠17aにはL字形の係止板19が取付
けられており、この係止板19は巻鉄心16内の成形用
芯金14aに設けた係合溝18に、先端の折曲片19a
が図10で示すように係合される。この結果、図10で
示すように、第2実施例で示す成形保持枠17aは巻鉄
心16の軸方向端面に嵌合保持されるとともに、係止板
19が成形用芯金14aの係合溝18に係合されて、巻
鉄心16の上部側に位置する脚鉄部16bを受止めるこ
とになる。
【0019】そして、矩形成形した巻鉄心16を焼鈍す
る場合は、巻鉄心16内から成形用芯金14aを抜き取
る。この場合、成形保持枠17aの係止板19は、図1
0で示すように、芯金14aの係合溝18に係合されて
はいるものの係合溝18とは特別に係止関係が存在して
いないため、成形用芯金14aは、プレス成形機等によ
る押圧手段が解除されて成形保持枠17aに巻鉄心16
がその弾性力を利用して嵌合保持されていることによ
り、前記巻鉄心16の窓孔18との間の微少な隙間を利
用して簡単に抜き取ることができる。
【0020】成形用芯金14aを抜き取ると、巻鉄心1
6の脚鉄部16bは焼鈍中に自重によって下方に垂れよ
うとするが、係止板19の折曲片19aに受止められて
巻鉄心16の垂れ現象を確実に防ぐことができる。又、
この場合、巻鉄心16内には成形用芯金14aが除去さ
れて存在していないので、巻鉄心16の焼鈍は、鉄心部
分を除いては成形保持枠17aが存在するだけであるた
め、熱エネルギーを効率的に使用して行うことができ
る。又、焼鈍後においては、巻鉄心16自体の弾力性も
減少しているため、成形保持枠17aは簡単に巻鉄心1
6から取外すことができるとともに、巻鉄心16自体は
焼鈍によって形付けられているので、成形保持枠17a
を除去しても矩形状態が崩れることは全くない。
【0021】又、図10のように、成形用芯金14aの
係合溝18には、成形保持枠17aを巻鉄心16に嵌合
する前に、ゴムや材木等の詰物20を遊嵌しておき、こ
の状態で、成形保持枠17aを巻鉄心16に嵌合する
と、図10のように、成形用芯金14aの係合溝18は
詰物20が充填されているため、巻鉄心16の脚鉄部1
6bが係合溝18内に垂れようとするのを良好に防ぐこ
とができる。しかも、前記詰物20は係合溝18に遊合
されているだけであるので、芯金14aを巻鉄心16か
ら除去すれば、係止板19の折曲片19aに受止められ
て巻鉄心16の窓孔内に落下させることができるため、
成形用芯金14aの着脱に悪影響を与えることは全くな
い。
【0022】更に、巻鉄心16の内周面を矩形状に成形
する成形用芯金は、図11で示すように、上,下部に板
体21,22を備え、左右方向には、上,下一対の板体
21,22間に左右方向の寸法を設定する側板23,2
4を、前記板体21,22間において側方に突出させ
て、多角形(8角形)の芯金14,14aと同様に上下
方向に各1面、左右方向に各3面の平坦部を備えて前記
多角形の芯金14,14aと同等の役割を果す成形用芯
金14bを形成し、これを比較的小容量の巻鉄心16の
矩形成形用芯金として使用するようにしても本発明は成
立するものである。又、成形保持枠17aは、板状の成
形板12に係止板19を垂設し、この係止板19を具備
した成形板12と、係止板19を有しない成形板15と
の組合せによって巻鉄心16の成形状態を維持する成形
部材として使用しても本発明は成立するものである。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、巻鉄心の
矩形成形及びその維持に際しては、巻鉄心の内側に多角
形状に形成した成形用芯金を配置し、巻鉄心の外側には
成形板とか成形保持枠等からなる成形部材を用いて、巻
鉄心自体を矩形状に成形・維持するようにしたので、巻
鉄心の矩形成形作業及び矩形維持は、簡素な構造の多角
形をなした成形用芯金と、前記成形部材とを組合せるこ
とにより簡単に成形装置を構成することができるので、
巻鉄心の矩形成形作業及び矩形維持作業を簡易に、か
つ、効率的、経済的に行うことができ、比較的小容量の
巻鉄心への適用が可能である。
【0024】又、成形用芯金に所定数の係合溝を形成
し、一方、成形部材側には前記係合溝に嵌合されて巻鉄
心の一方の脚鉄部が焼鈍時に垂れ下がるのを受止めるた
めの係止板を具備させることにより、比較的大容量の巻
鉄心においては、焼鈍時に前記成形用芯金を除去して
も、係止板により巻鉄心の脚鉄部が自重によって垂れ下
がるのを良好に受けとめることができるため、焼鈍作業
時においても、巻鉄心は矩形状態を良好に維持して焼鈍
を行うことができるので利便である。しかも、焼鈍時に
おいて、巻鉄心の内部に成形用芯金が存在していないの
で、熱エネルギーを効率的に利用して経済的な焼鈍が行
える利点もある。
【0025】更に、本発明においては、成形用芯金は多
角形状に形成してあるため、巻鉄心への嵌合に際して
は、円形に巻回した巻鉄心素体をプレス成形機により楕
円形に変形させることにより容易に巻鉄心素体内の窓孔
に嵌め込むことができ、しかも、焼鈍後、あるいは、矩
形成形後の抜き取りに際しては、角部が多角形状に斜切
されているので抜き取り作業は迅速・容易に行うことが
可能となり、これにより巻鉄心の矩形成形作業及びその
維持作業を特に労力を要することなく迅速・確実に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形用芯金を用いて円形な巻鉄心素体
の矩形成形の途中を説明するための説明図である。
【図2】巻鉄心素体の矩形成形を終えた状態を示す説明
図である。
【図3】巻鉄心の矩形維持状況を説明するための説明図
である。
【図4】成形用芯金の斜視図である。
【図5】本発明の第2実施例に用いる成形用芯金の使用
状態を示す説明図である。
【図6】同じく、第2実施例の成形用芯金を用いて巻鉄
心素体の矩形成形を終えた状態を示す説明図である。
【図7】第2実施例の成形用芯金と成形保持枠とを用い
て巻鉄心の矩形維持状況を説明するための説明図であ
る。
【図8】第2実施例の成形用芯金を示す斜視図である。
【図9】第2実施例の成形用芯金を除去して巻鉄心の矩
形維持状況を示す斜視図である。
【図10】第2実施例の成形用芯金を用いて巻鉄心の矩
形状態を維持する他の実施例を示す巻鉄心の要部断面図
である。
【図11】成形用芯金の第3実施例を示す斜視図であ
る。
【図12】巻鉄心素体の平面図である。
【図13】従来の成形用の型金を用いて巻鉄心素体の矩
形成形の途中を説明するための説明図である。
【図14】従来の成形用の型金と矩形成形保持用の締付
板とを用いて巻鉄心の矩形維持状況を説明するための説
明図である。
【符号の説明】
11 巻鉄心素体 12,15 成形板 14,14a,14b 成形用芯金 16 巻鉄心 16b 脚鉄部 17,17a 成形保持枠 18 係合溝 19 係止板 19a 折曲片 20 詰物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多角形状に形成されて巻鉄心の内周面を
    矩形状に成形保持する成形用芯金と、巻鉄心の外周面側
    を矩形状に成形保持するための成形板あるいは成形保持
    枠等からなる成形部材とによって、巻鉄心を矩形状に成
    形・維持するようにしたことを特徴とする巻鉄心の成形
    装置。
  2. 【請求項2】 前記成形用芯金には上面側に所定数の係
    合溝を形成し、成形部材には前記係合溝に係脱自在に係
    合して巻鉄心の脚鉄部の垂れ下りを受止める係止板を取
    付けるようにしたことを特徴とする請求項1記載の巻鉄
    心の成形装置。
  3. 【請求項3】 前記成形用芯金に形成した係合溝には、
    係合溝内に垂れる巻鉄心の脚鉄部を支持する支持部材を
    取出し可能に遊嵌するようにしたことを特徴とする請求
    項2記載の巻鉄心の成形装置。
JP25946294A 1994-09-28 1994-09-28 巻鉄心の成形装置 Pending JPH0897063A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003501824A (ja) * 1999-06-07 2003-01-14 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 電気変圧器の連続巻装方法と装置
JP2010109001A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd アモルファス鉄心変圧器
WO2018235800A1 (ja) * 2017-06-21 2018-12-27 日立金属株式会社 巻磁心の製造方法、及び巻磁心

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