JP5203465B2 - 乗客コンベア用ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗客コンベアのブレーキ装置に関し、詳しくは、緊急時あるいは異常時に乗客コンベアの補助ブレーキとして使用されるブレーキ装置に関する。
乗客コンベアとしては、例えば、エスカレータや動く歩道がある。例えば、エスカレータは、一般に、建物内の異なる高さレベルにある乗場間で乗客を運ぶ乗客コンベアである。動く歩道は、たいてい、水平方向に或いは少しだけ傾斜して延びている高さレベルに沿って乗客を運ぶために使用される。
エスカレータあるいは動く歩道は、一般に、フレーム、動く手摺りを備えた欄干、踏板、および踏板を推進する駆動システムおよびステップチェーンを有する。ステップチェーンは、上流の乗場および下流の乗場に配置されたガイドシーブ間のエンドレスループに沿って移動する。フレームは、該フレームの左右両側にトラス部を含む。各トラス部は、乗場を形成する2つの端部を有し、これらの端部は、傾斜した(動く歩道の場合、水平なこともある)中間部によって接続されている。一方の乗場(例えばエスカレータの場合、たいてい上側の乗場)に、トラス間に配置された乗客コンベアの駆動システムないし駆動機が収容されている。
エスカレータまたは動く歩道の駆動システムは、一般に、ステップチェーン、(例えば、スプロケットないし歯付ホイールの形態での)ステップチェーンドライブシーブ、車軸および駆動モータを備える。ステップチェーンは、連続的な閉じたループに沿って、1つの乗場から他の乗場へ移動し、また、戻ってくる。このステップチェーンに、踏板が取り付けられている。駆動モータは、直接的に或いはさらにトランスミッションを介して、ステップチェーンと駆動接続されているドライブシーブを駆動する。最終的な駆動装置は、一般に、方向転換領域に配置された一対のシーブとして実現される。そのようなドライブシーブは、ほとんどのエスカレータシステムについて、踏板の寸法に基づいて、一般に、750mmの直径を有する。これらのドライブシーブは、ステップチェーンを駆動する。代替的な例においては、エスカレータの傾斜部または動く歩道の中間部に、1つ或いは複数の機械が配置されている。これらの機械もまた、ドライブシーブを介して、ステップチェーンを駆動する。
ステップチェーンを自動的に停止させる或いはさらに動かさないようにブレーキを作動させるべきときに、様々な状況がある。例えば、エスカレータにおいて、モータとステップチェーンとの間の伝動に故障が生じた場合、エスカレータのステップの位置を制御する必要がある。なぜなら、モータの駆動力がなければ、垂直方向の重力によって、エスカレータのステップが望ましくない動きをすることがあるからである。
種々の乗客コンベアについて、異常な条件下で作動する補助ブレーキ装置を利用できることが望ましい。そのような補助ブレーキ装置によって、乗客コンベアの種々の可動部特にステップチェーンおよび踏板が安全に停止するとともに、異常な条件が解決されるまで、これらの部品が静止状態を保つようにすべきである。乗客コンベアの駆動システムおよび/またはそのコントローラが完全に故障した場合にも、補助ブレーキ装置が確実に作動することができ、十分な時間に亘ってブロック状態を維持できることが重要である。
補助ブレーキの周知の構成としては、楔形の構成とカリパス形の構成がある。
楔形の構成は、力学的に制御されるものであり、起動すると、ブレーキディスクと静止部材(たいていは、クロスバー)との間にスプリングによって押し込まれるように、スプリングによって付勢されている楔を使用する。この楔形の構成においては、ブレーキディスクと楔との間で十分な摩擦係合が形成されると、ブレーキディスクの回転運動によってブレーキディスクと静止部材との間で楔がさらに動くので、補助ブレーキのセルフロック機能がもたらされる。しかし、補助ブレーキを解除し、乗客コンベアをスタンバイ位置に戻すために、短時間に、乗客コンベアを始動して反対方向へ運転しなければならない。これは厄介なことである。
カリパス形の構成は、電気的に制御されるものであり、起動すると、自重によってブレーキディスク上に倒れるブレーキレバーを使用して、該ブレーキディスクにブレーキ力を与える。十分に機能するために、ブレーキディスクは、所定の形状を有することが必要であり、従って、製造が複雑であり、さらには、ブレーキレバーが十分な重量を有することが必要である。従って、ブレーキレバーを作動位置から非作動位置へ戻し、乗客コンベアをスタンバイ状態へ戻すために、大きな力が必要である。従って、カリパス形の構成は、コストが高く、特に駆動装置について広いスペースが必要とされる。
作動に必要な電力と、ブロック状態において必要なメンテナンスと、が最小であるとともに、ブレーキシステムを非作動スタンバイ状態にリセットすることができる補助ブレーキ装置が望まれている。特に、補助ブレーキ装置が、作動中にセルフロック機能を提供できるとよい。さらに、補助ブレーキ装置が、乗客コンベアを簡単かつ簡便に再始動させられることが有利である。
本発明の一実施例は、少なくとも1つの可動部を有する乗客コンベアに用いるブレーキ装置を提供する。このブレーキ装置は、乗客コンベアの可動部と係合するように構成されたブレーキ部を有するブレーキエレメントを備える。ブレーキエレメントは、第1の方向について、ブレーキ部が上記乗客コンベアの可動部と係合する位置まで動くことができる。ブレーキエレメントは、ブレーキ部が乗客コンベアの可動部と係合している状態において、第2の方向について、ブレーキ部の初期係合の位置からブレーキエレメントのブレーキ位置まで動くことができる。このブレーキエレメントの第2の方向についての動きは、乗客コンベアの可動部の動きによって駆動される。
本発明のさらなる実施例においては、ブレーキ装置特に上記に説明したような補助ブレーキ装置を含む乗客コンベアが提供される。
本発明の実施例について、添付の図面を参照して、以下にさらに詳しく説明する。
非作動状態における補助ブレーキ装置の一実施例を示す斜視図。 非作動状態における図1の実施例の側面図。 作動状態における図1および図2の実施例の側面図。 作動状態における図3の実施例を部分的に断面で示す拡大図。 図4に示す実施例の詳細を示す平面図。 図4の詳細を示す拡大図。
図1およびこれに続くすべての図において、一実施例による補助ブレーキ装置が、符号10で概略的に示されている。図1は、非作動状態における補助ブレーキ装置10の斜視図である。符号12は、エスカレータあるいは動く歩道(これらは共に、乗客コンベアの実施可能な例である)のスプロケットを示している。スプロケット12は、シャフト14を中心として回転可能に支持されており、このシャフト14は、直接的に、あるいはトランスミッションを介して、乗客コンベアの駆動モータ(図示せず)に接続されている。従って、駆動モータが作動することによって、スプロケット12が回転する。このスプロケット12は、乗客コンベアのステップチェーン(図示せず)を駆動する。例えば、エンドレス駆動ベルト(図示せず)が、スプロケット12の周縁に設けられ径方向に突出する歯(そのうちの1つを図1において符号16で示す)と係合するように、該スプロケット12の周囲に沿って移動することができる。運転中、駆動ベルトは、乗客コンベアのステップチェーンと係合し、このステップチェーンは、スプロケット12が配置された乗客コンベアの一方の乗場(例えば、乗客コンベアがエスカレータである場合には、上側の乗場である)と、乗客コンベアの他方の乗場との間で、無限に移動する。このようにして、スプロケット12は、シャフト14に対して垂直な面を画定し、この面内において、乗客コンベアのステップチェーンが移動する。
スプロケット12は、出力シャフトの回転によって駆動されるように、駆動機(例えば、電動機)の出力シャフトに直接的に接続することができる。代替的に、このような駆動接続は、トランスミッションを介して、例えば、駆動機(これも電動機とすることができる)の出力シャフトに固定された出力シーブと、この出力シーブの周囲と大きな直径を有するメインドライブシーブ(図示せず)の周囲とに沿って移動するモータ駆動ベルトと、を介して、実現でき、このメインドライブシーブは、スプロケット12に回転可能に固定されている(例えば、メインドライブシーブは、シャフト14に回転可能に固定されているか、あるいはスプロケット12と一体に形成することができる)。図示した実施例においては、乗客コンベアの通常の運転中に、すなわち補助ブレーキ装置10あるいは他のブレーキ装置が非作動位置にあるときに、スプロケット12は、図1および図2において矢印Aで示す反時計回り方向に回転している。
補助ブレーキ装置10は、ブレーキエレメント18、停止エレメントの機能を有するスライダ20、支持部材22、基盤24、ロッド(図3および図4を参照)、メインスプリング部材28、リターンスプリング部材30、および補助ブレーキ装置10の駆動エレメントの機能を有するソレノイド32を備える。
ブレーキエレメント18は、符号Yで示す長手方向軸を有する細長の形状をしている。ブレーキエレメント18の長手方向の一方の端部に、ブレーキ部34が形成されており、これとは反対の長手方向の端部に、当接部36(図2を参照)が形成されている。ブレーキエレメント18は、(図1および図2に示した)非作動位置と、(図3〜5に示した)ブレーキ位置と、の間で、(符号Xで示した)回転軸を中心として回転可能となるように、ヒンジ38を介して、支持部材22によって支持されている。以下に詳しく説明するように、軸Xを中心とするブレーキエレメント18の回転によって、第2の方向が画定され、この第2の方向に沿って、該ブレーキエレメント18が動くことができる。このブレーキエレメント18は、該ブレーキエレメントの非作動位置と作動位置との間で回転運動し、非作動位置にあるときには、該ブレーキエレメント18の長手方向軸Yがほぼ水平方向に延び、作動位置(図3および図4を参照)にあるときには、該ブレーキエレメント18の長手方向軸Yが水平方向に対して約25°の角度の方向に延びている。
以下に詳しく説明するように、ブレーキエレメント18の係合部34が、スプロケット12の側面の1つに設けられたブレーキ構造体50a〜50hと係合するために、該ブレーキエレメント18は、支持部材22とともに、さらに、第1の方向(厳密には、第1の直線方向)に、すなわち図示した実施例においては水平方向に、移動することができる。ブレーキ構造体50a〜50hは、シャフト14の方向について、スプロケット12の側面から外側へ突出する多くの突出部50a〜50hからなる。これらの突出部50a〜50hは、スプロケット12の周縁に沿って互いに追従する。図示した実施例においては、連続する2つの突出部50a〜50hの間に、それぞれ約45°の角度がある。図に示した実施例においては、ブレーキ構造体50a〜50hは、スプロケット12の1つの側面のみに設けられているが、ブレーキ構造体とブレーキエレメント18の係合部34との係合が、2つの側面でなされることが望ましい場合、スプロケット12の反対の側面(図からは見えない)に、同じ構造体を設けてもよい。
図3および図4に最もよく見られるように、スライダ20はほぼ水平方向に延びている楔形部40を有し、この楔形部40の先端部42は、スプロケット12の方を向いている。楔形部40の底面46は、支持部材22の上面に摺動可能に支持されており、ほぼ水平に延びている。楔形部40の上面44は、底面46に対して、約5°の角度βに傾斜している。楔形部40の上面44には、当接部48が形成されており、この当接部48は、ブレーキエレメント18のブレーキ位置(図3および図4に示す)において、該ブレーキエレメント18に形成された当接部36と当接する。
水平方向について楔形部40とは反対側すなわちスプロケット12から遠い側において、ロッド26の一方の端部52が、スライダ20に形成された凹部内に固定されている。このロッド26は、ほぼ水平方向に延びており、このロッド26の反対側の端部54は、電気的に作動される駆動エレメントとして機能するソレノイド32内に挿入されている。メインスプリングとして機能するコイルスプリング28は、ロッド26を取り囲み、該コイルスプリング28の長手方向の一方の端部は、スライダ20と当接し、反対側の端部は、ソレノイド32のハウジングと当接している。従って、メインスプリング28は、ロッド26の長手方向軸Zおよびスライダ20の長手方向軸によって画定される第2の直線方向について、ソレノイド32のハウジングから離れてスプロケット12へ向かうようにスライダ20を付勢する付勢力を与える。この付勢力は、ソレノイド32が、該ソレノイド32のハウジングから外へ延びているロッド16の長さを調整することによって補償される。ソレノイド32を励磁することによって、ソレノイド32のハウジング内へロッド16を引っ張る力が生み出され、これによって、ハウジングから外へ延びているロッド16の長さを短くすることができる。従って、ソレノイド32が完全に励磁された状態においては、スライダ20は、図1および図2に示すように、最も右側の位置(すなわち、第2の直線方向について、スプロケット12から最も遠い位置)にある。この位置においては、ブレーキエレメント18のブレーキ部34がスプロケット12のブレーキ構造体50a〜50hと係合することができず、従って、この位置は、全体として、スライダ20およびブレーキ装置10の非作動「スタンバイ」位置を確定する。ソレノイド32が完全に消勢された状態においては、スライダは、第2の直線方向について、スプロケット12に最も近い位置になる。以下に説明するように、スライダ20がこの位置に来ることによって、補助ブレーキ装置10が作動し、続いて、ブレーキエレメント18が、図3〜図6に示すブレーキ位置へ移動する。
スライダ20は、ロッド16の軸Zによって画定される第2の直線方向について、一定の範囲内で摺動可能となるように、支持部材22によって支持されている。また、支持部材22自体も、第2の直線方向について、一定の範囲内で摺動可能となるように、基盤24上に支持されている。支持部材22は、例えば、スライダ20の対応する構造体と係合するリニアガイド機構を含み、これによって、スライダ20は、第2の直線方向について、スプロケット12に近づくか或いは遠ざかるように、支持部材22に対して所定の範囲内で相対運動することができる。この相対運動は、例えば、リニアガイド機構の左側当接部と右側当接部によって制限される。従って、ソレノイド32を励磁するか或いは消勢することによってロッド16を駆動すると、スライダ20は、第2の直線方向について、基盤24に固定されている支持エレメント22に対して移動する。スライダ20が左側当接部または右側当接部に達した後、ロッド16が第2の直線方向にさらに動くと、これに対応して、支持部材22がスライダ20と共に、第2の直線方向に移動し、スプロケット12に近づくか或いは遠ざかる。従って、この動きによって、ブレーキエレメント18は、スプロケット12にさらに近づくか或いは遠ざかる。
補助ブレーキ装置10の起動時の動作およびブレーキ状態から解除する際の動作は、以下の通りである。
上述したように、補助ブレーキ装置10が非作動状態にあるときの通常の運転時には、ソレノイド32のハウジング内に最も後退した位置へロッド16を引き込むために、ソレノイド32が電気的に励磁される。これによって、スライダ20は、図1および図2において最も右側の位置となり(すなわち、第2の直線方向について、スプロケット12から最も遠い位置)、この位置においては、ブレーキエレメント18は、スプロケット12のブレーキ構造体50a〜50hと係合することができない。スプロケット12は、反時計回り方向に回転している(矢印Aを参照)。
補助ブレーキ装置10を起動するために、ソレノイド32が消勢される。すると、メインスプリング28の弾性力によって、ロッド16がハウジングから延びて、第2の直線方向に沿って、スプロケット12へ向けてスライダ20を動かす。第1段階において、スライダ20は、基盤24に固定されたままの支持部材22に対して移動する。こうして、スライダ20の楔形部40は、ブレーキエレメント18の当接部36の下へ移動する。第2段階において、スライダ20が支持部材22の対応する左側当接面と当接した後、支持部材22とスライダ20の両方が、第2の直線方向に沿って、さらにスプロケット12へ向かって移動する。ブレーキエレメント18(この段階では水平方向に整列している、すなわち、該ブレーキエレメント18の長手方向軸Yは、第2の直線方向に延びている)は、ヒンジ38を介して支持部材22によって支持されているので、この第2段階の動きによってブレーキエレメント18は、スプロケット12にさらに近づく。ブレーキエレメント18のこの動きは、第1の直線方向を画定するが、第1の直線方向は、この実施例においては、スライダ20の動きによって確定される第2の直線方向と一致する。しかし、他の実施例においては、第1の直線方向と第2の直線方向とは互いに異なり得ることに留意されたい。
最後に、第1の直線方向にブレーキエレメント18が動くことによって、ブレーキエレメント18の係合部34が、スプロケット12の側面の周縁に設けられたブレーキ構造体としての突出部50a〜50hのうちの1つ50bと係合する。ブレーキエレメント18が、反時計回り方向(矢印Aを参照)に回転しているスプロケット12の突出部50bと係合することによって、第2の長手方向に対するブレーキエレメント18の長手方向軸Yの角度αが増加するように、ブレーキエレメント18がヒンジ38を中心として時計回り方向に回転する。このヒンジ38は、ブレーキエレメントにおいて係合部34が形成されている側の端部と、これとは反対側の当接部36が形成されている側の端部と、の間に配置され、さらには、スライダ20の楔形部40の上面46よりも高い位置に配置されている(すなわち、ヒンジ38は、第1の直線方向に対して垂直な方向について、楔形部40の上面46とは互いにオフセットされている)ので、ブレーキエレメント18が時計回り方向に回転することによって、当接部36は、スライダ20の楔形部40へ向かって動く。こうして、回転運動の最終段階において、当接部36は、スライダ20の楔形部40の上面44に形成された対応する当接部48と当接する。こうして、ブレーキエレメント18は、ブレーキ位置へ移動し、このブレーキ位置においては、ブレーキエレメント18は、このブレーキ位置からさらに時計回り方向へ回転することはできないが、スプロケット12とは係合したままである。このように、ブレーキエレメント18のブレーキ位置においては、一方の側のスプロケット12と、他方の側の楔形部40との間に、ブレーキエレメント18が挟み込まれることによって、スプロケット12の反時計回り方向の回転も停止する。ブレーキ位置においては、角度αは約25°となり、ブレーキエレメント18は、スプロケット12の周縁に対して実質的に接する方向を向き、このとき、ブレーキエレメントの長手方向軸Yは、スプロケット12の周縁に対してほぼ垂直な方向を向いている(図4において、角度Y=90°)。
さらには、図に示すように、ヒンジ38は、該ヒンジ38から当接部36までの距離が、該ヒンジ38からブレーキ部34までの距離よりも短くなるように配置されることが好ましく、スプロケット12がスライダ20に与えるブレーキ力は、ヒンジ38から当接部36までの距離と、ヒンジ38からブレーキ部34までの距離と、の比によって、さらに増大させることができる。
ブレーキエレメント18がブレーキ位置にあるときの楔の機能としては、さらに、図4および図6に最も明確に示されるセルフロック機能がある。ブレーキエレメント18がブレーキ位置にあるとき、ブレーキエレメント18の当接部36と、楔形部40の当接部48とが、A点において、互いに接触しており、ブレーキエレメント18は、楔形部40に力Fを加えており、この力Fは、スライダ20の底面46に直交する成分FNと、スライダ20の底面46に平行な成分FHと、からなる。底面46に直交する成分FNは、全体的に、スライダ20を介して乗客コンベアのフレーム上に反作用する。ヒンジ38は、楔形部40の上面に形成された当接面48よりも高い位置に配置されているので、成分FHは、スプロケット12の方向を向いている(図6を参照)。従って、ブレーキエレメント18がブレーキ位置にあるとき、スプロケット12は、第2の直線方向について、スライダ20をスプロケット12の方向へ付勢する力を、該スライダ20の楔形部40に与える。これによって、ブレーキ効果をさらに増大させることができ、ブレーキ位置が確定した後、このブレーキ位置が安定する。従って、メインスプリング28がスライダ20に与える起動力が解放された場合(例えば、ソレノイド32を励磁することによる)にも、全ブレーキ力が維持される。
補助ブレーキ装置10が与えることができる最大のブレーキ力は、補助ブレーキ装置10(特にブレーキエレメント18およびスライダ20)のブレーキ抵抗のみによって制限される。最大ブレーキ力およびこの最大ブレーキ力を持続できる最大時間のいずれも、ソレノイド32の励磁状態には依存しない。従って、乗客コンベアは、ソレノイド32が励磁されているか否かに関わらず、ブレーキ状態に維持することができる。むしろ、ソレノイド32とメインスプリング18は、係合部34とブレーキ構造体50との係合が可能となる作動位置までスライダ20およびブレーキエレメント18を動かすことのみに必要とされる。補助ブレーキ装置がこの作動を行うために必要な力は、ブレーキエレメント18が乗客コンベアを停止させるために実際に加える力よりも遥かに小さなものとなる。
補助ブレーキ装置のブレーキ状態からの解除は、スプロケット12の逆転(図示した実施例においては、時計回り方向)、ならびに、スプロケット12を通常の方向(図示した実施例においては、反時計回り方向)に回転させることによって可能である。
スプロケット12が逆方向に回転すると、スプロケット12は、ブレーキエレメント18を反時計回り方向に回転させ、非作動位置(図示した実施例においては、水平方向)へ戻す。さらに、ソレノイド32を再び励磁することによって、スライダ20およびブレーキエレメント18が引っ込む(すなわち、第2の直線方向について、スライダ20およびブレーキエレメント18がスプロケット12から遠ざかる)ことによって、ブレーキエレメント18の係合部34とブレーキ構造体50との係合が外れる。これを行うためには、メインスプリング28が与えている付勢力を少し小さくするだけで十分であり、従って、ソレノイド32を比較的弱く励磁するだけでよい。ブレーキエレメント18とスプロケット12との係合が外れるとすぐに、リターンスプリング30は、ブレーキエレメント18を回転させて、元の非作動位置(図において水平方向位置)へ戻し、さらにソレノイド32の励磁によって、スライダ20およびブレーキエレメント18は、図1および図2に示される非作動位置へ引っ込む。
しかし、スプロケット12の順方向への回転によっても、補助ブレーキ装置10を解除することができる。この場合、スプロケット12は、ブレーキエレメント18を時計回り方向に回転させる力を加える。従って、ブレーキを解除するために、スライダ20が後退する(すなわち、ソレノイド32を励磁することによって、第2の直線方向に沿って、スプロケット12から遠ざかる)。ソレノイド32を励磁した後、第1段階において、ロッド28がソレノイド32のハウジング内へ後退することによって、第2の直線方向に沿って、スライダ20のみがスプロケット12から遠ざかるように支持部材22に対して動き、ブレーキエレメント18は、ブレーキ構造体50と係合したままである。楔形部40の傾斜によって、今度は、スプロケット12がブレーキエレメント18をさらに時計回り方向に回転させることができ、角度αがさらに大きくなり、その結果、係合部34とブレーキ構造体50との係合がさらに弱まる。
ソレノイド32は、スライダ20をさらに引っ込めるように励磁され続け、これによって、スライダ20は、支持部材22の右側当接部と当接し、続いて、このスライダ20は、支持部材22と共に引っ込んで、元の非作動位置へ戻る。これによって、ブレーキエレメント18は、ついにはブレーキ構造体50との係合から完全に外され、こうして補助ブレーキ10は解除される。すると、リターンスプリング30が、ブレーキエレメント18の重量と共に働いて、ブレーキエレメント18を元の非作動状態へ戻す。
補助ブレーキ装置10の解除プロセスの初期段階において、スライダ20を引っ込めるのに必要な力は、乗客コンベアを止めるのに必要なブレーキ力よりも実質的に小さく、補助ブレーキ装置10を起動するのに必要な推進力と同じ程度とも言える。このことは、ブレーキの解除の際に、スプロケット12を順方向に動かす場合にも当てはまる。なぜなら、スライダ20を引っ込めることは、スプロケット12がブレーキエレメント18を介して楔形部40に加えている力の水平成分FH(小さいほうの成分)のみに基づき、この力の直交成分FNと摩擦係数との積は、メインスプリングおよびソレノイド32によって相殺されるべきものだからである(図6を参照)。
上記に示した実施例においては、必要とする電力が小さく、コンパクトな駆動メカニズムによって起動することができる乗客コンベア用の楔形式のブレーキ装置を備えている。ブレーキ装置を起動させるために、および/または該ブレーキ装置のブレーキ状態を解除するために、比較的小さな起動力および/または解除力のみが必要とされる。また、このブレーキ装置は、起動したときに、乗客コンベアをいずれの方向に動かしても、ブレーキ状態から非作動状態へリセットすることができる。ブレーキ状態を解除するのに必要とされる力の大きさは、ブレーキ状態を解除するときに、乗客コンベアを順方向あるいは逆方向のいずれに動かすかに関わらず、比較的小さくすることができる。起動力および解除力が小さいために、小さくてコンパクトな駆動装置を使用することができる。一例においては、ブレーキ装置は、ソレノイドなどの電気的駆動手段によって、該ブレーキ装置を作動させる及び/または該ブレーキ装置の作動状態を解除するように、電気的に制御することができる。
ブレーキ装置のブレーキエレメントは、乗客コンベアの可動部と係合可能なブレーキ部を有する。ブレーキエレメントは、第1の方向について、ブレーキ部が乗客コンベアの可動部ならびにブレーキエレメントと係合する位置まで、移動することができる。ブレーキ部が乗客コンベアの可動部と係合している状態で、ブレーキエレメントは、第2の方向について、ブレーキ部の初期係合の位置からブレーキエレメントのブレーキ位置までさらに動くことができる。第2の方向についてのブレーキエレメントの動きは、乗客コンベアの可動部の動きによって駆動される。従って、ブレーキ装置についての(ブレーキ装置がブレーキ状態になるように導く)起動プロセス、および/または(ブレーキ装置がブレーキ状態から解除されるように導く)解除プロセスは、ブレーキ装置の第1の方向についての動きに関連し、他方で、上記のようなブレーキプロセスは、第2の方向についてのブレーキエレメントの動きに関連する。起動/解除プロセスとブレーキプロセスの各々について、ブレーキエレメントが異なる動きをするので、これらの動きの各々に別個の駆動装置を提供することができる。特に、一般に、外部駆動装置(例えば、電気的に制御可能な駆動装置)によって提供される必要がある第1の方向についてのブレーキエレメントの動きは、小さな推進力のみを必要とするように決めることができる。これに対し、大きなブレーキ力を提供するために、第2の方向についてのブレーキエレメントの動きは、乗客コンベア自体の駆動装置によって駆動させることができる。従って、小さな力のみを必要とするコンパクトなトリガ・駆動装置を、ブレーキ装置に用いることができる。このような駆動装置としては、例えば、ソレノイドのような小さな電磁気駆動装置がある。
ブレーキエレメントが第1の方向とは反対方向にも移動できる場合には、ブレーキエレメントの作動後に、第1の方向とは反対向きに比較的小さな力を加えることによってリセットすることができる。
一実施例においては、乗客コンベアは、エスカレータまたは動く歩道である。乗客コンベアは、シーブ(例えば、プーリまたはスプロケット)を備えており、このシーブの周囲に沿って乗客コンベアを駆動するエンドレス・トラクション・エレメント(例えば、ステップチェーンないしパレットチェーン)が移動する。この場合、乗客コンベアの可動部は、シーブによって提供されるか或いは一部がシーブに固定されている。このドライブシーブは、乗客コンベアの駆動装置によって駆動されるドライブシーブないしトラクションシーブであって、このドライブシーブは、直接的に或いはトランスミッションメカニズムを介して、乗客コンベアを駆動しているエンドレス・トラクション・エレメントを駆動する。この場合、可動部は、ドライブシーブ自体によって或いは該ドライブシーブの駆動列に接続された部品によって提供することができる。エンドレス・トラクション・エレメントは、例えば、エスカレータのステップベルト/ステップチェーンとして、或いは動く歩道のランニングベルト/パレットチェーンとして、形成することができる。
乗客コンベアの可動部が円形の周縁を有する場合、ブレーキ位置にあるブレーキエレメントは、該可動部の周縁に対して実質的に接する方向を向いている。この配向によって、このブレーキ状態を維持するための可動部からの推進力が、ブレーキ状態にあるブレーキエレメントへ最適に伝達される。さらに、ブレーキ状態を解除するために、ブレーキエレメントは、可動部の動きに対して順方向にも、可動部の動きに対して逆方向にも動くことができる。
一実施例においては、乗客コンベアの可動部の少なくとも1つの側面に、ブレーキディスク構造体を備えている。このブレーキディスク構造体は、可動部の周縁に設けることができ、また、ブレーキエレメントのブレーキ部と摩擦係合および/または形状係合するように、係合することができる(例えば、ブレーキディスク構造体は、可動部の周縁で角度の間隔をおいて配置され互いに追従する多くのブレーキ部を備えることができる)。
さらなる実施例においては、ブレーキ装置は、ブレーキエレメントが第2の方向に可動となるようにブレーキエレメントを支持する支持部材をさらに備えている。そのような構成においては、支持部材自体は、第1の方向について、ブレーキエレメントのブレーキ部が乗客コンベアの可動部との係合から外れている非作動位置と、ブレーキエレメントのブレーキ部が乗客コンベアの可動部と係合している作動位置と、の間で、移動することができる。
さらに他の実施例においては、ブレーキ装置は、ブレーキ部と乗客コンベアの可動部との係合が外れる非作動位置へ向けてブレーキエレメントを付勢するように配置されたリターンスプリング部材を備えている。ブレーキ装置のブレーキ状態が解除された後、そのような解除用スプリング部材によって、ブレーキエレメントが元の非作動位置へ確実に戻ることができる。
さらに他の実施例においては、第1の方向と第2の方向とが互いに異なっていてもよい(例えば、第1の方向は、直線方向とすることができ、第2の方向は、円の周方向とすることができる)。
さらに他の実施例においては、ブレーキエレメントは、乗客コンベアの可動部の移動面とほぼ垂直な回転軸の周りで回転可能に支持することができる。例えば、ブレーキエレメントは、ブレーキ部と乗客コンベアの可動部との初期係合の位置と、該ブレーキエレメントのブレーキ位置と、の間で、回転軸を中心として、10°〜45°、厳密には20°〜30°、さらに厳密には25°の角度に回転可能とすることができる。
さらに他の実施例においては、第1の方向は、第1の直線方向によって確定され、ブレーキエレメントは、第1の直線方向について、ブレーキ部が乗客コンベアの可動部と係合するまで、移動可能とすることができる。これによって、ブレーキ装置を作動させるために、様々な装置および構成を使用して、ブレーキ部を第1の直線方向へ移動させることができる。特に、電気的な駆動装置、例えばソレノイドおよび該ソレノイドの励磁状態に応じて直線方向に移動することができる電機子を用いる装置、を使用することができる。
ブレーキ装置が駆動された後、ブレーキエレメントが長時間ブレーキ位置に維持される信頼性の高いブレーキ状態を提供するために、さらに他の実施例においては、ブレーキ装置は、停止部材をさらに備え、ブレーキエレメントは、当接部をさらに有し、この当接部は、ブレーキ部材が第2の方向について、ブレーキ部の初期係合の位置から、該ブレーキエレメントのブレーキ位置まで移動することによって、上記停止部材と当接するように配置されている。ブレーキエレメントのブレーキ部が乗客コンベアの可動部と係合してブレーキ位置にあるとき、該ブレーキエレメントを元の位置から動かせるように、一例においては、ブレーキエレメントを回転させる回転軸が、第1の方向に対して垂直な方向について、上記楔形部の当接面に対してオフセットされている。
停止部材は、静止構造体であってもよい。しかし、ブレーキ位置にするため及び/またはブレーキ位置から解除するためのブレーキエレメントの動きを起こすブレーキエレメントの作動は、停止エレメント自体が、第2の直線方向(例えば、この第2の直線方向は、乗客コンベアの可動部の運動面に対してほぼ平行に延びている)に移動できるときに容易となり得る。一例においては、第2の直線方向は、水平方向とすることができる。第1の直線方向は、第2の直線方向と平行であってもよいし、あるいは、第2の直線方向は、第1の直線方向と同一であってもよい。この場合、第1の直線方向についてのブレーキエレメントの動きと、第2の直線方向についての停止エレメントの動きとが、同一の作動部材によって作動されることが有利である。
さらに他の実施例においては、停止部材は、当接面を有する楔形部を備え、この当接面に、ブレーキエレメントの当接部が、該ブレーキエレメントのブレーキ位置において、当接する。この当接面は、第2の直線方向について、乗客コンベアの可動部に向かって先細となるように形成された楔形部の面上に形成することができる。例えば、当接面は、第2の直線方向に対して、1°〜20°、厳密には3°〜10°、さらに厳密には約5°の角度に傾斜させることができる。停止エレメントが楔形の形状であることの特別な利点は、ブレーキ位置からブレーキエレメントを解除する際に可動部が順方向に動く状況において、ブレーキ位置から該ブレーキエレメントが容易に解除されることである。その理由は、停止エレメントが第2の直線方向とは反対方向(すなわち、駆動部から離れる方向)に引っ込むことによって、ブレーキエレメントが、第2の方向について、該ブレーキエレメントのブレーキ位置からさらに移動するように、可動部によって駆動されるからである。
さらに他の実施例においては、停止エレメントは、第2の直線方向について、前後に摺動可能となるように支持部材によって支持され得る。さらに、例えば、支持部材は、第2の直線方向について、停止エレメントが乗客コンベアの可動部へ向かう動きを制限する第1の当接部を備えるとともに、第2の直線方向について、停止エレメントが乗客コンベアの可動部から遠ざかる動きを制限する第2の当接部を備えることができる。この実施例においては、第1の当接部と第2の当接部は、第2の直線方向について、互いにオフセットされている。
さらに他の実施例は、上記に説明したブレーキ装置を備える乗客コンベアに関連する。そのような乗客コンベアの実施例においては、ブレーキ装置は、補助ブレーキ装置とすることができる。
いくつかの実施例を参照して本発明を説明したが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、いくつかの変形や同等物による要素の置き換えがなされ得ることを理解されよう。さらに、本発明の趣旨を逸脱することなく、特定の状態や材料を本発明の教示に適合させるように多くの修正を行うことができる。したがって、本発明は、開示した特定の実施例に限定されることを意図するものではなく、添付の特許請求の範囲内に当てはまるすべての実施例を含む。

Claims (29)

  1. 少なくとも1つの可動部(12)を有する乗客コンベアに用いるブレーキ装置(10)であって、
    乗客コンベアの可動部(12)と係合可能なブレーキ部(34)を有するブレーキエレメント(18)を備え、
    ブレーキエレメント(18)は、第1の方向について、ブレーキ部(34)が乗客コンベアの可動部(12)と係合する位置まで移動することができ、
    ブレーキエレメント(18)は、ブレーキ部(34)が乗客コンベアの可動部(12)と係合している状態において、第2の方向について、ブレーキ部(34)の初期係合の位置からブレーキエレメント(18)のブレーキ位置まで動くことができ、第2の方向についての動きは、乗客コンベアの可動部(12)の運動によって駆動され
    停止部材(20)をさらに備え、ブレーキエレメント(18)は、当接部(36)をさらに有し、この当接部(36)は、ブレーキエレメント(18)が上記ブレーキ部(34)の初期係合の位置からブレーキエレメント(18)の上記ブレーキ位置まで第2の方向について動くことによって、停止部材(20)と当接するように配置されており、
    停止部材(20)は、当接面(48)を有する楔形部(40)を含み、ブレーキエレメント(18)のブレーキ位置において、この当接面(48)に、ブレーキエレメント(18)の当接部(36)が当接することを特徴とするブレーキ装置(10)。
  2. 乗客コンベアは、エスカレータあるいは動く歩道であることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置(10)。
  3. 乗客コンベアは、シーブを備え、このシーブの周囲に沿って、乗客コンベアを駆動するエンドレス・トラクション・エレメントが移動し、可動部(12)は、上記シーブであることを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ装置(10)。
  4. 乗客コンベアは、乗客コンベアの駆動装置によって駆動されて乗客コンベアのエンドレス・トラクション・エレメントを駆動するドライブシーブを備え、可動部(12)は、上記ドライブシーブ或いは上記ドライブシーブが駆動する部品であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブレーキ装置(10)。
  5. 乗客コンベアの可動部(12)は円形の周縁を有し、上記ブレーキ位置におけるブレーキエレメント(18)は、可動部(12)の周縁に対して実質的に接する方向を向いていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のブレーキ装置(10)。
  6. 乗客コンベアの可動部(12)は、可動部(12)の少なくとも1つの側面にブレーキディスク構造体(50a〜50h)を備え、このブレーキディスク構造体(50a〜50h)は、可動部(12)の周縁に設けられているとともに、ブレーキエレメント(18)のブレーキ部(34)と摩擦係合および/または形状的係合によって係合可能であることを特徴とする請求項1〜5に記載のブレーキ装置(10)。
  7. 第2の方向に移動可動となるようにブレーキエレメント(18)を支持する支持部材(22)をさらに備え、この支持部材(22)は、第1の方向について、ブレーキエレメント(18)のブレーキ部(34)が乗客コンベアの可動部(12)との係合から外れている非作動位置と、ブレーキエレメント(18)のブレーキ部(34)が乗客コンベアの可動部(12)と係合している作動位置と、の間で移動可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のブレーキ装置(10)。
  8. ブレーキ部(34)と乗客コンベアの可動部(12)との係合が外れる非作動位置へ向けてブレーキエレメント(18)を付勢するように配置されたスプリング部材(30)をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のブレーキ装置(10)。
  9. 第2の方向は、第1の方向とは異なることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のブレーキ装置(10)。
  10. ブレーキエレメント(18)は、乗客コンベアの可動部(12)の運動面に対してほぼ垂直な回転軸(X)を中心として回転可能に支持され、第2の方向は、回転軸(X)を中心とする周方向を向いていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のブレーキ装置。
  11. ブレーキエレメント(18)は、ブレーキ部(34)と乗客コンベアの可動部(12)との初期係合の位置と、ブレーキエレメント(18)のブレーキ位置と、の間で、回転軸(X)を中心として、10°〜45°の角度に回転可能であることを特徴とする請求項10に記載のブレーキ装置(10)。
  12. ブレーキエレメント(18)は、ブレーキ部(34)と乗客コンベアの可動部(12)との初期係合の位置と、ブレーキエレメント(18)のブレーキ位置と、の間で、回転軸(X)を中心として、20°〜30°の角度に回転可能であることを特徴とする請求項10に記載のブレーキ装置(10)。
  13. ブレーキエレメント(18)は、ブレーキ部(34)と乗客コンベアの可動部(12)との初期係合の位置と、ブレーキエレメント(18)のブレーキ位置と、の間で、回転軸(X)を中心として、約25°の角度に回転可能であることを特徴とする請求項10に記載のブレーキ装置(10)。
  14. ブレーキエレメント(18)は、第1の直線方向について、ブレーキ部(34)が乗客コンベアの可動部(12)と係合するまで、移動することができ、この第1の直線方向は、第1の方向であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のブレーキ装置(10)。
  15. ブレーキエレメント(18)が周囲を回転する回転軸(X)は、第1の方向に対して垂直な方向について、楔形部(40)の当接(48)に対してオフセットされていることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載のブレーキ装置(10)。
  16. 停止部材(20)は、第2の直線方向について、移動可能であることを特徴とする請求項1〜15に記載のブレーキ装置(10)。
  17. 第2の直線方向は、乗客コンベアの可動部(12)の運動面に対してほぼ平行に延びていることを特徴とする請求項16に記載のブレーキ装置(10)。
  18. 第2の直線方向は、水平方向を向いていることを特徴とする請求項16または17に記載のブレーキ装置(10)。
  19. 第1の直線方向と第2の直線方向とは平行であることを特徴とする請求項16〜18に記載のブレーキ装置(10)。
  20. 当接面(48)は、第2の直線方向について、乗客コンベアの可動部(12)へ向かって先細となるように形成された楔形部(40)の面上に形成されていることを特徴とする請求項16〜19に記載のブレーキ装置。
  21. 当接面(48)は、第2の直線方向に対して、1°〜20°の角度に傾斜していることを特徴とする請求項20に記載のブレーキ装置(10)。
  22. 当接面(48)は、第2の直線方向に対して、3°〜10°の角度に傾斜していることを特徴とする請求項20に記載のブレーキ装置(10)。
  23. 当接面(48)は、第2の直線方向に対して、約5°の角度に傾斜していることを特徴とする請求項20に記載のブレーキ装置(10)。
  24. 停止エレメント(20)は、第2の直線方向について、前後に摺動可能に支持部材(22)によって支持されていることを特徴とする請求項16〜23のいずれかに記載のブレーキ装置(10)。
  25. 支持部材(22)は、第2の直線方向について、乗客コンベアの可動部(12)へ向かう停止エレメント(20)の動きを制限する第1の当接部と、第2の直線方向について、乗客コンベアの可動部(12)から離れる停止エレメント(20)の動きを制限する第2の当接部と、を有し、第2の直線方向について、第1の当接部と第2の当接部とは互いにオフセットされていることを特徴とする請求項24に記載のブレーキ装置(10)。
  26. 第1の方向について、ブレーキ部(34)と乗客コンベアの可動部(12)とが係合する位置までブレーキエレメント(18)を移動させるように構成された電気的に制御される駆動エレメントをさらに備えることを特徴とする請求項1〜25のいずれかに記載のブレーキ装置(10)。
  27. 電気的に制御される駆動エレメント(32)は、ソレノイド(32)と、ブレーキエレメント(18)と接続した駆動ロッド(28)と、を備え、第1の方向について、ブレーキ部(34)と乗客コンベアの可動部(12)とが係合する位置までブレーキエレメント(18)を動かすように、励磁状態のソレノイド(32)が駆動ロッド(28)を動かすことを特徴とする請求項26に記載のブレーキ装置(10)。
  28. 請求項1〜27のいずれかに記載のブレーキ装置(10)を備えている乗客コンベア。
  29. ブレーキ装置(10)が補助ブレーキ装置であることを特徴とする請求項28に記載の乗客コンベア。
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