JP3765647B2 - 乗客コンベヤー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エスカレーター、傾斜して設置された移動歩道等の乗客コンベヤー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6〜図8は、例えば特公昭63−30275号公報に示された従来の乗客コンベヤー装置を示す図で、図6は構造を概念的に示す側面図、図7は図6の乗客コンベヤー装置の駆動ユニットの拡大平面図、図8は図7のA−A線断面図である。図において、1は傾斜して設置された乗客コンベヤー装置の主枠、2は搬送帯で、ラックを有する多数のリンク3に踏段4が連結されると共に、リンク3が相互に連結されて無端状に形成されて主枠1内を循環移動する。
【0003】
5は第一駆動ユニットで、主枠1の下端部寄りに設けられて無端状に配置された搬送帯2の間に装着され、無限軌道状態に形成されてリンク3のラックに噛み合うローラチェン6、ローラチェン6の駆動軸7により巻掛伝動機構8を介して駆動される制動機軸9、制動機軸9に形成された補助制動機10及び図示が省略してあるが駆動軸7を駆動する電動機が設けられている。
【0004】
また、補助制動機10は、制動機軸9に固定されて爪車11を挟圧した制動板12、爪車11に対向して配置された爪13並びにコイル及びばねからなり爪13を常時は爪車11の係止部から離れた位置に保持し要時に爪13を爪車11の係止部に係止させる作動機構14が設けられている。そして、作動機構14の動作により爪13が爪車11の係止部に係止して搬送帯2の下降方向移動が制動される。なお、補助制動機10は、構造上から搬送帯2の上昇方向移動に対しては仮に作動機構14が動作したとしても制動作用を発生することはない。
【0005】
15は第二駆動ユニットで、主枠1の上端部寄りに設けられて無端状に配置された搬送帯2の間に装着され、第一駆動ユニット5と同様に構成され、すなわち無限軌道状態に形成されてリンク3のラックに噛み合うローラチェン、ローラチェンの駆動軸により巻掛伝動機構を介して駆動される制動機軸、制動機軸に形成された通常制動機及び駆動軸を駆動する電動機が設けられている。
【0006】
従来の乗客コンベヤー装置は上記のように構成され、第一駆動ユニット5、第二駆動ユニット15によってそれぞれのローラチェンとリンク3のラックの噛み合いを介して搬送帯2が循環運転される。そして、上昇運転中の搬送帯2を停止するときには第二駆動ユニット15の通常制動機が動作し、また下降運転中の搬送帯2を停止するときには第二駆動ユニット15の通常制動機及び第一駆動ユニット5の補助制動機10が動作するようになっている。
【0007】
また、図9及び図10は、例えば特公平1−26995号公報に示された他の従来の乗客コンベヤー装置を示す図で、図9は構造を概念的に示す側面図、図10は図9の乗客コンベヤー装置の上端部の要部拡大図である。図において、1は傾斜して設置された乗客コンベヤー装置の主枠、2は搬送帯で、主枠1内に無端状に配置された踏段チェン3に多数の踏段4が連結されて構成され、主枠1内を循環移動する。
【0008】
16は主枠1上端部に駆動軸17を介して枢着された駆動鎖歯車、18は電動機が設けられて主枠1上端部に設置された駆動機、19は駆動機18に設けられた通常制動機、20は駆動機18の出力軸の動作を駆動軸17に伝動する巻掛伝動機構である。
【0009】
21は駆動軸17に設けられた補助制動機で、駆動軸17に固定されて爪車22を挟圧した制動板23、爪車22に対向して配置された爪24並びにコイル及びばねからなり爪24を常時は爪車22の係止部から離れた位置に保持し要時に爪24を爪車22の係止部に係止させる作動機構25が設けられている。
【0010】
図9及び図10における従来の乗客コンベヤー装置は上記のように構成され、駆動機18により巻掛伝動機構20、駆動鎖歯車16を介して搬送帯2が循環運転さる。そして、上昇運転中の搬送帯2を停止するときには駆動機18の通常制動機19が動作し、また下降運転中の搬送帯2を停止するときには駆動機18の通常制動機19及び補助制動機21が動作するようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の乗客コンベヤー装置において、搬送帯2が上昇運転されているときに駆動機の故障、駆動用の電動機故障等の異常発生によって搬送帯2が失速した場合に、駆動機の出力軸に搬送帯2の逆方向運転の検出装置を装備した構造のときには、搬送帯2又は巻掛伝動機構20が破断したときの逆方向運転が検出されないという問題点があった。
【0012】
また、搬送帯2の逆方向運転の検出装置として、回転体又は巻掛伝動機構の巻掛帯を摺動する検出片を設けた構造、駆動鎖歯車等を摺動する検出片をばねで支承した構造等においては、検出片の摺動騒音が発生する不具合があり、また摺動する検出片の損耗、摺動のための押圧力の不足等によって誤動作が発生する不具合が考えられる。
【0013】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、上昇運転時の異常発生による搬送帯の逆方向移動を正当に検出できる乗客コンベヤー装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る乗客コンベヤー装置においては、通常制動機及び補助制動機と、無端状形態における内側に設けられた主ラック及び外側に設けられた副ラックを有する多数のリンクに踏段が連結されると共に、上記リンクが相互に連結されて無端状に形成されて主枠内を循環移動する搬送帯と、上記主枠に固定されたブラケットに枢持されて上記リンクの副ラックに噛み合う合成樹脂製の駆動歯車と、この駆動歯車と一体的に構成されて駆動歯車と同芯に形成され、円柱面を有する円形をなし上記円柱面に開口した凹所の縁部からなる係合部が形成されて上記搬送帯の移動によって上記駆動歯車を介して駆動されて回転する回転体と、上記主枠に設けられた固定部に基部が枢持されて先端部が上記円柱面に支持され上記搬送帯が上昇方向へ移動するときには上昇対応姿勢に保持され、上記搬送帯の移動方向が上昇方向から下降方向に反転することによって上記先端部が上記凹所に嵌入し、上記回転体の係合部との係合を介して下降対応姿勢に変化する検出子を有する反転検出器とによって構成された反転検出装置と、通常停止スイッチ及び一般安全装置の少なくとも一方の動作により上記通常制動機のみを動作させ、上記搬送帯が上昇運転中であるときに異常が発生し、運転方向が反転して下降運転になると、上記反転検出装置が動作して、上記通常制動機及び補助制動機を作動させる制御装置とを備えたものである。
【0015】
また、この発明に係る乗客コンベヤー装置においては、反転検出装置が動作したときに作動させる補助制動機は、搬送帯の下降運転に対してのみ制動作用を生じるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図5は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1は構造を概念的に示す側面図、図2は図1の乗客コンベヤー装置の手摺駆動機構を示す図1のB部拡大図、図3は図1の反転検出装置箇所を示す図1のC部拡大図、図4は図3の反転検出装置の動作を説明した図、図5は図1の乗客コンベヤー装置の制御装置の要部論理回路図である。
【0017】
図において、1は傾斜して設置された乗客コンベヤー装置の主枠、2は搬送帯で、無端状形態における内側に設けられた主ラック26及び外側に設けられた副ラック27を有する多数のリンク3に踏段4が連結されると共に、リンク3が相互に連結されて無端状に形成されて主枠1内を循環移動する。
【0018】
5は第一駆動ユニットで、図示を省略するが前述の図7の駆動ユニットと同様に構成されて主枠1の下端部寄りに設けられ、無端状に配置された搬送帯2の間に装着され、無限軌道形態に形成されてリンク3の主ラック26に噛み合う図7におけるローラチェン6、ローラチェン6の駆動軸7により巻掛伝動機構8を介して駆動される制動機軸9、制動機軸9に形成された補助制動機10及び図示が省略してあるが駆動軸7を駆動する電動機が設けられている。
【0019】
また、補助制動機10は図7と同様に、制動機軸9に固定されて爪車11を挟圧した制動板12、爪車11に対向して配置された爪13並びにコイル及びばねからなり爪13を常時は爪車11の係止部から離れた位置に保持し要時に爪13を爪車11の係止部に係止させる作動機構14が設けられている。そして、作動機構14の動作により爪13が爪車11の係止部に係止して搬送帯2の下降方向移動が制動される。なお、補助制動機10は、構造上から搬送帯2の上昇方向移動に対しては仮に作動機構14が動作したとしても制動作用を発生することはない。
【0020】
15は第二駆動ユニットで、主枠1の上端部寄りに設けられて無端状に配置された搬送帯2の間に装着され、第一駆動ユニット5と同様に構成されている。すなわち無限軌道形態に形成されてリンク3の主ラック26に噛み合うローラチェン、ローラチェンの駆動軸により巻掛伝動機構を介して駆動される制動機軸、制動機軸に形成された通常制動機及び駆動軸を駆動する電動機が設けられている。28は主枠1に立設された欄干29の長手縁部に沿って循環移動する移動手摺である。
【0021】
30は主枠1に設けられた手摺駆動装置で、主枠1に枢持されて移動手摺28の図2における上側に対向した駆動車31、駆動車31と同芯に固定された歯車及びリンク3の副ラック27に噛み合って回転して搬送帯2の動作を駆動車31に伝動する中間歯車32、主枠1に設けられて反駆動車31側から移動手摺28を押圧する押圧車33によって構成されている。
【0022】
34は主枠1に固定されたブラケット、35はブラケット34に枢持されてリンク3の副ラック27に噛み合う合成樹脂製の駆動歯車、36は駆動歯車35と一体的に構成されて駆動歯車35と同芯に形成された回転体で、円形をなし円柱面37に開口した凹所38の縁部からなる係合部39が形成されて搬送帯2の移動によって駆動歯車35を介して駆動されて回転する。
【0023】
40はブラケット34に固定された反転検出器で、固定部に基部が枢持されて先端部41が回転体36の円柱面37に支持され搬送帯2が上昇方向へ移動するときには上昇対応姿勢42に保持され、搬送帯2の移動方向が上昇方向から下降方向に反転することにより先端部41が凹所38に嵌入し、回転体36の係合部39との係合を介して下降対応姿勢43に変化して反転検出器40を作動させる検出子44が設けられている。
【0024】
45は駆動歯車35、回転体26、反転検出器40及び検出子44を主要部とする反転検出装置である。46は制御装置で、通常停止スイッチ47、一般安全装置48、反転検出装置45、ORゲート49が設けられている。そして図5に示すように、前述の図6における第二駆動ユニット15に設けられた通常制動機又は前述の図9の駆動機18に設けられた通常制動機19及び前述の図7における第二駆動ユニット15に設けられた補助制動機10又は前述の図9における駆動軸17に設けられた補助制動機21に接続されている。
【0025】
上記のように構成された乗客コンベヤー装置において、第一駆動ユニット5、第二駆動ユニット15によってそれぞれのローラチェンとリンク3の主ラック26との噛み合いを介して搬送帯2が循環運転される。また、搬送帯2の移動によってリンク3の副ラック27と中間歯車32との噛み合いを介して駆動車31が動作する。これにより、押圧車33により駆動車31に押圧された移動手摺28が欄干29の縁部に沿って移動する。
【0026】
そして、乗客コンベヤー装置が上昇運転中であるときには、リンク3の副ラック27に噛み合う駆動歯車35の回転によって、例えば図4(a)に示すように回転体36が矢印D方向へ回転する。この状態において、反転検出器40の検出子44の先端部41が回転体36の円柱面37に支持されて、図4(a)に示すように先端部41が上昇対応姿勢42に保持される。また、上昇運転中の乗客コンベヤー装置の運転方向が反転して下降運転となると、回転体36が図4(b)に示すように矢印E方向へ逆転する。
【0027】
これによって、検出子44の先端部41が円柱面37に開口した凹所38に嵌入する。次いで、図4(c)に示す状態を経て検出子44の先端部41が係合部39に係合し、検出子44の傾斜方向が逆転し、再び円柱面37に支持されて図4(d)に示す下降対応姿勢43に変化する。この検出子44の下降対応姿勢43に変化によって、反転検出器40、すなわち反転検出装置45が動作する。
【0028】
この反転検出装置45は、リンク3の副ラック27に噛み合う駆動歯車35の回転を介して動作するので、搬送帯2の運転方向を直接検出することができる。このため、搬送帯2の破断、リンク3自体の破断が発生して運転方向が下降方向に反転した場合であっても異常発生を検出することができる。したがって、駆動機5等の故障、駆動用の電動機故障等の異常発生によって搬送帯2が失速して運転方向が下降方向に反転したときと併せて、正当に搬送帯2の移動方向の反転を検出することができる。
【0029】
これにより、上昇運転中の乗客コンベヤー装置が異常発生により下降方向に搬送帯2の移動方向が反転することに起因する不具合の発生を未然に防止することができる。また、反転検出装置45は簡易な構成であるので、少ない費用によって設置することができる。また、反転検出装置45は主枠1に他の機器に対して独立状態に装備することができるので、既設の乗客コンベヤー装置に対する改修工事のときに容易に装置することができる。
【0030】
また、リンク3の副ラック27に噛み合う反転検出装置45の駆動歯車35はウレタン等の合成樹脂製であるので、噛み合い騒音、振動が少なく乗客コンベヤー装置の設置環境を静粛化することができる。
【0031】
そして、制御装置46によって次に述べる制御が行われる。すなわち、通常停止スイッチ47が操作されるとORゲート49が出力を発して通常制動機19が付勢されて通常制動機のみによって搬送帯2の移動が制動される。また、一般安全装置48が動作したときにはORゲート49が出力を発して通常制動機19が付勢されて通常制動機のみによって搬送帯2の移動が制動される。
【0032】
また、乗客コンベヤー装置が上昇運転中であるときに異常が発生して反転検出装置45が動作したときにはORゲート49が出力を発して通常制動機19が付勢されて通常制動機が動作し、同時に補助制動機10,21が動作して通常制動機及び補助制動機の両者によって搬送帯2の移動が制動される。
【0033】
このような上記両者による搬送帯2の制動は、停止距離が短くなり、また停止減速度が増大する。このため、一般安全装置48の動作時においては踏段4上の乗客に作用する停止力が大きくなる。しかし、乗客コンベヤー装置が上昇運転中であるときの異常発生による反転検出装置45の動作を介して上記両者により搬送帯2が制動された場合には次に述べる状態となる。
【0034】
すなわち、乗客コンベヤー装置が上昇運転中であって、運転方向が反転して運転速度がほぼ0となった状況で反転検出装置45が動作する。この反転検出装置45の動作を介して上記両者によって搬送帯2の移動が制動される。したがって、搬送帯2の制動による停止距離が短くなることはなく、また停止減速度が増大することもない。このため、踏段4上の乗客に作用する停止力が大きくなることによる不具合が生じることはない。
【0035】
また、乗客コンベヤー装置が上昇運転中であって運転方向が反転した状態においては、予想以上の乗客荷重が搬送帯2に作用したことが考えられる。このような状態においては、運転方向反転後の制動力不足が発生する恐れがあるが、上記両者が動作して搬送帯2の移動が制動される。したがって、運転方向反転後の制動力不足のために搬送帯2が下降方向にずり落ちる不具合を未然に防止することができる。
【0036】
また、乗客コンベヤー装置が上昇運転から反転したときに動作する補助制動機10,21は乗客コンベヤー装置の上昇運転中に対して制動力を発揮する必要がない。すなわち乗客コンベヤー装置が下降運転から異常発生によって上昇運転に反転することはあり得ない。
【0037】
したがって、補助制動機10,21を下降運転に対してのみ制動作用を生じる構造とし、製作費を低減することができる。また、構造を簡略化することができ主枠1における設置スペースを節減することができ、乗客コンベヤー装置の設置場所の制約を減少することができる。
【0038】
また、乗客コンベヤー装置が正常に上昇運転中である場合に反転検出装置45が誤動作したときに、補助制動機10,21が制動作用を発生しないので通常制動機のみにより制動される。このため、制動による制動距離が短くなることがなく、踏段4上の乗客に異常に大きい停止力が作用することはない。
【0039】
なお、乗客負荷のある搬送帯2の制動停止距離は、下降運転時よりも上昇運転時の方が短くなる。したがって、乗客コンベヤー装置の上昇運転中に補助制動機10,21が誤って制動動作すると制動停止距離が一層短くなるが、上昇運転中には補助制動機10,21が制動力を発揮しないので、制動停止距離短縮に伴って生じる不具合を防ぐことができる。
【0040】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、通常制動機及び補助制動機と、無端状形態における内側に設けられた主ラック及び外側に設けられた副ラックを有する多数のリンクに踏段が連結されると共に、上記リンクが相互に連結されて無端状に形成されて主枠内を循環移動する搬送帯と、上記主枠に固定されたブラケットに枢持されて上記リンクの副ラックに噛み合う合成樹脂製の駆動歯車と、この駆動歯車と一体的に構成されて駆動歯車と同芯に形成され、円柱面を有する円形をなし上記円柱面に開口した凹所の縁部からなる係合部が形成されて上記搬送帯の移動によって上記駆動歯車を介して駆動されて回転する回転体と、上記主枠に設けられた固定部に基部が枢持されて先端部が上記円柱面に支持され上記搬送帯が上昇方向へ移動するときには上昇対応姿勢に保持され、上記搬送帯の移動方向が上昇方向から下降方向に反転することによって上記先端部が上記凹所に嵌入し、上記回転体の係合部との係合を介して下降対応姿勢に変化する検出子を有する反転検出器とによって構成された反転検出装置と、通常停止スイッチ及び一般安全装置の少なくとも一方の動作により上記通常制動機のみを動作させ、上記搬送帯が上昇運転中であるときに異常が発生し、運転方向が反転して下降運転になると、上記反転検出装置が動作して、上記通常制動機及び補助制動機を作動させる制御装置とを備えたものである。
【0041】
これにより、上昇運転中の乗客コンベヤー装置が異常発生により下降方向に反転することに起因する不具合の発生を未然に防止することができる。また、反転検出装置は簡易な構成であるので、設置費用を低減する効果がある。また、反転検出装置は主枠に他の機器に対して独立状態に装備することができるので、既設の乗客コンベヤー装置に対する反転検出装置設置の改修工事を容易化する効果がある。また、回転体を回転させる合成樹脂製の駆動歯車が設けられるので、搬送帯との噛み合い騒音、振動が少なく乗客コンベヤー装置の設置環境を静粛化する効果がある。また、乗客コンベヤー装置が上昇運転中であって運転方向が反転したときには、予想以上の乗客荷重が搬送帯に作用したことが考えられる。このような状態においては、運転方向反転後の制動力不足が発生する恐れがあるが、通常制動機及び補助制動機が動作して搬送帯の移動が制動されるので、運転方向反転後の制動力不足のために搬送帯が下降方向にずり落ちる不具合を未然に防止する効果がある。
【0042】
また、この発明は以上説明したように、反転検出装置が動作したときに作動させる補助制動機は、搬送帯の下降運転に対してのみ制動作用を生じるものである。
【0043】
これによって、乗客コンベヤー装置が上昇運転中であって運転方向が反転したときには、予想以上の乗客荷重が搬送帯に作用したことが考えられる。このような状態においては、運転方向反転後の制動力不足が発生する恐れがあるが、通常制動機及び補助制動機が動作して搬送帯の移動が制動されるので、運転方向反転後の制動力不足のために搬送帯が下降方向にずり落ちる不具合を未然に防止する効果がある。また、補助制動機が搬送帯の下降運転に対してのみ制動作用を生じる構造であるので、製作費を低減し、構造の簡略化により主枠における設置スペースを節減し、乗客コンベヤー装置の設置場所の制約を減少する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す図で、乗客コンベヤー装置の構造を概念的に示す側面図。
【図2】 図1の乗客コンベヤー装置の手摺駆動機構を示す図1のB部拡大図。
【図3】 図1の反転検出装置箇所を示す図1のC部拡大図。
【図4】 図3の反転検出装置の動作を説明した図。
【図5】 図1の乗客コンベヤー装置の制御装置の要部論理回路図。
【図6】 従来の乗客コンベヤー装置の構造を概念的に示す側面図。
【図7】 図6の乗客コンベヤー装置の駆動ユニットの拡大平面図。
【図8】 図7のA−A線断面図。
【図9】 他の従来の乗客コンベヤー装置の構造を概念的に示す側面図。
【図10】 図9の乗客コンベヤー装置の上端部の要部拡大図。
【符号の説明】
1 主枠、2 搬送帯、4 踏段、8 巻掛伝動機構、10 補助制動機、19 通常制動機、20 巻掛伝動機構、21 補助制動機、35 駆動歯車、36 回転体、37 円柱面、38 凹所、39 係合部、40 反転検出器、41 先端部、42 上昇対応姿勢、43 下降対応姿勢、44 検出子、45
反転検出装置、46 制御装置、47 通常停止スイッチ、48 一般安全装置。
Claims (2)
- 通常制動機及び補助制動機と、無端状形態における内側に設けられた主ラック及び外側に設けられた副ラックを有する多数のリンクに踏段が連結されると共に、上記リンクが相互に連結されて無端状に形成されて主枠内を循環移動する搬送帯と、上記主枠に固定されたブラケットに枢持されて上記リンクの副ラックに噛み合う合成樹脂製の駆動歯車と、この駆動歯車と一体的に構成されて駆動歯車と同芯に形成され、円柱面を有する円形をなし上記円柱面に開口した凹所の縁部からなる係合部が形成されて上記搬送帯の移動によって上記駆動歯車を介して駆動されて回転する回転体と、上記主枠に設けられた固定部に基部が枢持されて先端部が上記円柱面に支持され上記搬送帯が上昇方向へ移動するときには上昇対応姿勢に保持され、上記搬送帯の移動方向が上昇方向から下降方向に反転することによって上記先端部が上記凹所に嵌入し、上記回転体の係合部との係合を介して下降対応姿勢に変化する検出子を有する反転検出器とによって構成された反転検出装置と、通常停止スイッチ及び一般安全装置の少なくとも一方の動作により上記通常制動機のみを動作させ、上記搬送帯が上昇運転中であるときに異常が発生し、運転方向が反転して下降運転になると、上記反転検出装置が動作して、上記通常制動機及び補助制動機を作動させる制御装置とを備えたことを特徴とする乗客コンベヤー装置。
- 反転検出装置が動作したときに作動させる補助制動機は、搬送帯の下降運転に対してのみ制動作用を生じるものであることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベヤー装置。
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