JP2022177367A - 乗客コンベアの補助ブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動チェーンの破断以外の乗客コンベアの異常が検出された場合にも作動可能な乗客コンベアの補助ブレーキを提供する。【解決手段】乗客コンベアの補助ブレーキ50は、駆動チェーン18を介して伝達される駆動力により踏段スプロケット16a、16bと一体に回転するラチェットホイール23と対向して配置され、ラチェットホイール23と噛み合う第1位置とラチェットホイール23から離れる第2位置との間を変位するように構成されたポール51と、通電時にポール51を第2位置から第1位置に変位させる第1ソレノイド61と、通電時にポール51を第1位置から第2位置に変位させる第2ソレノイド62と、を備える。【選択図】図3

Description

本開示は、乗客コンベアの補助ブレーキに関するものである。
特許文献1には、乗客コンベアの駆動装置が記載されている。この駆動装置は、駆動保安装置を備えている。駆動保安装置は、当接子、支持レバー、横軸部材及び係合爪を備えている。当接子は、支持レバーの先端部に設けられている。当接子は、駆動チェーンに当接している。支持レバーの基端部は、横軸部材の一端に連結されている。横軸部材の他端には、係合爪が取り付けられている。係合爪の下端は、ラチェットホイールに臨むように配置されている。駆動チェーンが破断した場合、当接子は、支持レバー、横軸部材及び係合爪と共に、当接子の自重によって回転する。これにより、係合爪がラチェットホイールに係合し、踏段鎖歯車が制動される。
特開2008-63111号公報
特許文献1の駆動保安装置は、当接子の自重によって作動する。このため、駆動保安装置は、駆動チェーンが破断したときにしか作動しない。このため、駆動チェーンの破断以外の乗客コンベアの異常が検出された場合には、駆動保安装置を作動させることができないという課題があった。
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、駆動チェーンの破断以外の乗客コンベアの異常が検出された場合にも作動可能な乗客コンベアの補助ブレーキを提供することを目的とする。
本開示に係る乗客コンベアの補助ブレーキは、駆動チェーンを介して伝達される駆動力により踏段スプロケットと一体に回転するラチェットホイールと対向して配置され、前記ラチェットホイールと噛み合う第1位置と前記ラチェットホイールから離れる第2位置との間を変位するように構成されたポールと、通電時に前記ポールを前記第2位置から前記第1位置に変位させる第1ソレノイドと、通電時に前記ポールを前記第1位置から前記第2位置に変位させる第2ソレノイドと、を備える。
本開示によれば、駆動チェーンの破断以外の乗客コンベアの異常が検出された場合にも作動可能な補助ブレーキを得ることができる。
実施の形態1に係る乗客コンベアの構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態1に係る乗客コンベアの構成を模式的に示す上面図である。 実施の形態1に係る乗客コンベアの補助ブレーキの構成を模式的に示す正面図である。 実施の形態1に係る乗客コンベアの補助ブレーキの構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態1に係る乗客コンベアの補助ブレーキにおける保持機構の構成の一例を示す正面図である。 実施の形態1に係る乗客コンベアの補助ブレーキにおける保持機構の構成の一例を示す正面図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る乗客コンベアの補助ブレーキについて説明する。図1は、本実施の形態に係る乗客コンベアの構成を模式的に示す側面図である。図2は、本実施の形態に係る乗客コンベアの構成を模式的に示す上面図である。図1の上下方向は、鉛直上下方向を表している。図2の上下方向は、踏段12の幅方向を表している。本実施の形態では、乗客コンベア100として、エスカレータを例示している。
図1及び図2に示すように、乗客コンベア100は、トラス11を有している。トラス11は、建築構造物の上階の床と下階の床との間に架設された枠体である。トラス11には、複数の踏段12が設けられている。複数の踏段12は、一対の踏段チェーン13a、13bにより、互いに連結されている。踏段チェーン13a及び踏段チェーン13bのそれぞれは、無端状に形成されている。踏段チェーン13aは、踏段12の幅方向において複数の踏段12の一方側に配置されている。踏段チェーン13bは、踏段12の幅方向において複数の踏段12の他方側に配置されている。
トラス11の上階側の端部には、駆動装置30、一対の踏段スプロケット16a、16b、主軸17、駆動チェーン18、駆動スプロケット22、ラチェットホイール23、制御装置40、及び補助ブレーキ50が設けられている。
駆動装置30は、モータ14及び減速機15を有している。踏段スプロケット16a及び踏段スプロケット16bは、主軸17によって互いに連結されている。主軸17は、不図示の軸受を介して、トラス11に支持されている。主軸17には、駆動スプロケット22及びラチェットホイール23がさらに連結されている。踏段スプロケット16a、踏段スプロケット16b、駆動スプロケット22及びラチェットホイール23は、主軸17を中心として一体に回転するように構成されている。
駆動スプロケット22と駆動装置30の出力軸30aとの間には、駆動チェーン18が巻き掛けられている。駆動装置30の駆動力は、駆動チェーン18、駆動スプロケット22及び主軸17を介して、踏段スプロケット16a及び踏段スプロケット16bに伝達される。踏段スプロケット16a及び踏段スプロケット16bは、駆動装置30から伝達される駆動力により回転する。ラチェットホイール23は、駆動装置30から伝達される駆動力により、踏段スプロケット16a及び踏段スプロケット16bと一体に回転する。
制御装置40は、駆動装置30を含む乗客コンベア100の全体を制御するように構成されている。乗客コンベア100には、複数の異常検出装置が設けられている。異常検出装置のそれぞれは、駆動チェーン18の破断、踏段12の過速、踏段12の失速、踏段12の移動方向の逆転などの乗客コンベア100の異常を検出するように構成されている。ここで、踏段12の過速とは、踏段12の移動速度が適正範囲よりも速い状態のことである。踏段12の失速とは、踏段12の移動速度が適正範囲よりも遅い状態のことである。異常を検出した異常検出装置は、制御装置40に異常検出信号を出力する。
減速機15には、メインブレーキ31が取り付けられている。メインブレーキ31は、駆動装置30を制動するように構成されている。メインブレーキ31は、非通電時に作動する無励磁作動型の電磁ブレーキである。すなわち、メインブレーキ31のコイルに通電されているときには、メインブレーキ31が作動せず、メインブレーキ31による駆動装置30の制動は解除されている。メインブレーキ31のコイルへの通電が停止されると、メインブレーキ31が作動し、メインブレーキ31により駆動装置30が制動される。メインブレーキ31のコイルへの通電の有無は、制御装置40により制御される。
補助ブレーキ50は、制御装置40の制御により、ラチェットホイール23を制動するように構成されている。補助ブレーキ50の構成の詳細については後述する。
トラス11の下階側の端部には、一対の従動スプロケット19a、19bが設けられている。踏段スプロケット16aと従動スプロケット19aとの間には、踏段チェーン13aが巻き掛けられている。踏段スプロケット16bと従動スプロケット19bとの間には、踏段チェーン13bが巻き掛けられている。踏段12は、踏段チェーン13aを介して踏段スプロケット16aから伝達される駆動力と、踏段チェーン13bを介して踏段スプロケット16bから伝達される駆動力とにより、トラス11内を循環して移動する。
トラス11の上方には、一対の欄干20が設けられている。一対の欄干20は、踏段12を挟んで互いに対向している。欄干20のそれぞれの周縁部には、無端状の移動手摺21が設けられている。移動手摺21は、踏段12の循環移動に伴い、欄干20のそれぞれの周縁部を循環して移動する。
図3は、本実施の形態に係る乗客コンベアの補助ブレーキの構成を模式的に示す正面図である。図4は、本実施の形態に係る乗客コンベアの補助ブレーキの構成を模式的に示す側面図である。図3では、補助ブレーキ50と共にラチェットホイール23が示されている。また、図3では、主軸17の軸心に沿う方向、すなわちラチェットホイール23の中心軸に沿う方向に補助ブレーキ50及びラチェットホイール23を見た構成が示されている。
図3に示すように、ラチェットホイール23は、複数の歯23aを有している。歯23aのそれぞれは、歯面23bと、歯面23cと、を有している。歯面23bは、踏段12を下降させる回転方向、すなわち図3の反時計回り方向において、前方を向いている。歯面23cは、同回転方向において後方を向いている。ラチェットホイール23の中心軸を中心とする円筒面に対し、歯面23cは、歯面23bよりもなだらかに傾斜している。つまり、同円筒面に対する歯面23cの傾斜角度は、同円筒面に対する歯面23bの傾斜角度よりも小さくなっている。
補助ブレーキ50は、ポール51、第1ソレノイド61及び第2ソレノイド62を有している。第1ソレノイド61及び第2ソレノイド62は、ポール51を挟んで互いに対向している。第1ソレノイド61は、ラチェットホイール23を制動するときに通電される制動用のソレノイドである。第2ソレノイド62は、ラチェットホイール23の制動を解除するときに通電される制動解除用のソレノイドである。第1ソレノイド61及び第2ソレノイド62のそれぞれに対する通電の有無は、制御装置40によって制御される。
図3及び図4に示すように、ポール51は、直線状に延伸した形状を有している。ポール51は、ラチェットホイール23の外周面と対向して配置されている。ポール51は、基端部51a、先端部51b、及び連結部51cを有している。基端部51aは、ポール51の延伸方向における一端部に位置している。先端部51bは、ポール51の延伸方向における他端部に位置している。
ポール51の延伸方向において基端部51aと先端部51bとの間には、回転軸部材52が設けられている。回転軸部材52は、ポール51を貫通し、主軸17の軸心に沿う方向に延伸した円柱状の部材である。回転軸部材52の延伸方向両端部は、一対の軸受53a、53bによって回転自在に支持されている。
連結部51cには、後述する連結部材63及び連結部材64のそれぞれが接続されている。本実施の形態では、連結部51cは、回転軸部材52よりも基端部51a側に設けられている。
ポール51は、回転軸部材52を中心として、回転軸部材52と一体に回転するように構成されている。この回転により、ポール51は、図3に二点鎖線で示されている第1位置と、図3に実線で示されている第2位置と、の間を変位する。
ポール51が第1位置にあるときには、ラチェットホイール23の回転方向において、ポール51の先端部51bと、ラチェットホイール23の歯面23bと、が向かい合う。これにより、ポール51とラチェットホイール23とが噛み合うため、ラチェットホイール23が制動される。一方、ポール51が第2位置にあるときには、ポール51の先端部51bがラチェットホイール23から離れるため、ラチェットホイール23の制動が解除される。
第1ソレノイド61は、筐体61a及び可動鉄心61bを有している。筐体61aには、コイル及び固定鉄心が収容されている。第1ソレノイド61のコイルに通電された通電時には、可動鉄心61bを吸引する吸引力が固定鉄心に生じる。このため、通電時の可動鉄心61bは、固定鉄心の吸引力により、ポール51から離れる方向すなわち図3の右方向に移動し、筐体61aに収容される。
一方、第1ソレノイド61のコイルに通電されていない非通電時には、固定鉄心の吸引力が消失する。第1ソレノイド61には、ポール51に近づく方向の力を可動鉄心61bに加える復帰ばねが設けられていない。このため、非通電時の可動鉄心61bは、図3の左右方向において、筐体61aに対して進退自在の状態になる。
同様に、第2ソレノイド62は、筐体62a及び可動鉄心62bを有している。筐体62aには、コイル及び固定鉄心が収容されている。第2ソレノイド62のコイルに通電された通電時には、可動鉄心62bを吸引する吸引力が固定鉄心に生じる。このため、通電時の可動鉄心62bは、固定鉄心の吸引力により、ポール51から離れる方向すなわち図3の左方向に移動し、筐体62aに収容される。通電時の可動鉄心62bの移動方向は、通電時の可動鉄心61bの移動方向の逆方向である。
一方、第2ソレノイド62のコイルに通電されていない非通電時には、固定鉄心の吸引力が消失する。第2ソレノイド62には、ポール51に近づく方向の力を可動鉄心62bに加える復帰ばねが設けられていない。このため、非通電時の可動鉄心62bは、図3の左右方向において、筐体62aに対して進退自在の状態になる。
第1ソレノイド61の可動鉄心61bと、ポール51の連結部51cとの間は、連結部材63を介して連結されている。連結部材63には、可撓性を有するワイヤ等が用いられる。可動鉄心61bと連結部51cとの間では、少なくとも、互いに引っ張り合う方向の力が連結部材63を介して伝達される。
第2ソレノイド62の可動鉄心62bと、ポール51の連結部51cとの間は、連結部材64を介して連結されている。連結部材64には、可撓性を有するワイヤ等が用いられる。可動鉄心62bと連結部51cとの間では、少なくとも、互いに引っ張り合う方向の力が連結部材64を介して伝達される。
第2ソレノイド62のコイルに通電されていないときに第1ソレノイド61のコイルに通電されると、可動鉄心61b及び連結部材63により、連結部51cが図3の右方向に引っ張られる。これにより、ポール51は、回転軸部材52を中心として図3の時計回り方向に回転し、第2位置から第1位置に変位する。つまり、第1ソレノイド61は、通電時にポール51を第2位置から第1位置に変位させるソレノイドである。
第1ソレノイド61のコイルに通電されていないときに第2ソレノイド62のコイルに通電されると、可動鉄心62b及び連結部材64により、連結部51cが図3の左方向に引っ張られる。これにより、ポール51は、回転軸部材52を中心として図3の反時計回り方向に回転し、第1位置から第2位置に変位する。つまり、第2ソレノイド62は、通電時にポール51を第1位置から第2位置に変位させるソレノイドである。
回転軸部材52の延伸方向一端部には、保持機構70が設けられている。保持機構70は、第2位置に変位したポール51を第2位置に機械的に保持する機能を有している。保持機構70は、第1位置に変位したポール51を第1位置に機械的に保持する機能をさらに有していてもよい。
図5及び図6は、本実施の形態に係る乗客コンベアの補助ブレーキにおける保持機構の構成の一例を示す正面図である。図5及び図6では、回転軸部材52の延伸方向に沿って保持機構70を見た構成が示されている。図5では、ポール51が第2位置にあるときの保持機構70の構成が示されている。図6では、ポール51が第1位置にあるときの保持機構70の構成が示されている。
図5及び図6に示すように、保持機構70は、作動片71及び板ばね72を有している。作動片71は、回転軸部材52に固定されている。作動片71は、回転軸部材52を中心として、回転軸部材52と一体に回転する。
作動片71は、円弧部71a及び弦部71bを外周面に有している。図6に示すように、円弧部71aは、回転軸部材52を中心とした円筒面C1に沿って形成されている。弦部71bは、回転軸部材52の延伸方向と平行でかつ円筒面C1と交差する平面P1に沿って形成されている。弦部71b上の点と回転軸部材52の軸心との距離は、円弧部71a上の点と回転軸部材52の軸心との距離よりも短くなっている。円弧部71a及び弦部71bは、互いに隣接している。円弧部71aと弦部71bとの間は、曲面を介して滑らかに接続されていてもよい。
板ばね72は、作動片71と隣接して設けられている。板ばね72は、平板状の形状を有する片持ち式の板ばねである。板ばね72の一端には、固定端72aが設けられている。固定端72aは、不図示の固定部材を介してトラス11に固定されている。板ばね72の他端には、自由端72bが設けられている。
板ばね72には、作動片71との接触により、たわみが生じるようになっている。図6に示すように、ポール51が第1位置にあるとき、板ばね72は、作動片71の円弧部71aと接触している。図5に示すように、ポール51が第2位置にあるとき、板ばね72は、作動片71の弦部71bと接触している。このため、ポール51が第1位置にあるときの板ばね72のたわみは、ポール51が第2位置にあるときの板ばね72のたわみよりも大きくなっている。ポール51が第2位置にあるときには、板ばね72にたわみが生じていなくてもよい。
このような保持機構70が設けられていることにより、第2位置に変位したポール51は、板ばね72の反力に打ち勝つ力がポール51に加えられない限り、安定して第2位置に保持される。
次に、本実施の形態に係る乗客コンベアの補助ブレーキの動作について説明する。上述のように、乗客コンベア100には、2系統の制動装置として、メインブレーキ31及び補助ブレーキ50が設けられている。メインブレーキ31及び補助ブレーキ50は、制御装置40の制御により互いに独立して作動する。
乗客コンベア100の通常運転時には、制御装置40は、メインブレーキ31及び補助ブレーキ50のうちメインブレーキ31のみを作動させる。メインブレーキ31が作動すると、駆動装置30の出力軸30aの回転速度が低下し、踏段12が減速又は停止する。通常運転時には、メインブレーキ31のみが作動するため、踏段12の急減速を回避することができる。
通常運転時には、補助ブレーキ50のポール51は、保持機構70により、ラチェットホイール23から離れた第2位置に保持されている。このとき、第1ソレノイド61のコイルと、第2ソレノイド62のコイルと、のいずれにも通電されていない。ただし、保持機構70が設けられていない場合、通常運転時には、第2ソレノイド62のコイルに通電し続けるようにしてもよい。第2ソレノイド62のコイルに通電し続けた場合には、保持機構70が設けられていなくても、ポール51は第2位置に保持される。
駆動チェーン18の破断、踏段12の過速、踏段12の失速、踏段12の移動方向の逆転などの乗客コンベア100の異常が異常検出装置により検出された場合、制御装置40には、異常検出装置から異常検出信号が入力される。この場合、制御装置40は、入力された異常検出信号に基づき、メインブレーキ31及び補助ブレーキ50の両方を同時に作動させる。メインブレーキ31及び補助ブレーキ50の両方を同時に作動させることによって、踏段12をより短時間で停止させることができる。
補助ブレーキ50を作動させる場合には、制御装置40は、第1ソレノイド61のコイルに通電する。第1ソレノイド61のコイルに通電されると、可動鉄心61bが図3の右方向に移動する。連結部51cは、連結部材63を介して可動鉄心61bにより引っ張られ、図3の右方向に移動する。これに伴い、第2ソレノイド62の可動鉄心62bも、図3の右方向に移動する。
連結部51cの移動により、ポール51は、回転軸部材52を中心として図3の時計回り方向に回転し、第2位置から第1位置に変位する。作動片71は、ポール51と一体に回転する。これにより、図6に示すように、円弧部71aが板ばね72と接触するため、板ばね72のたわみが増大する。
ポール51が第1位置に変位すると、ポール51とラチェットホイール23とが噛み合い、ラチェットホイール23が制動される。これにより、踏段12を下降させる回転方向において、主軸17、踏段スプロケット16a及び踏段スプロケット16bの回転が阻止される。
制御装置40は、ポール51が第1位置に変位した後に、第1ソレノイド61のコイルへの通電を停止するようにしてもよい。第1位置に変位したポール51は、ラチェットホイール23と噛み合う。このため、第1ソレノイド61のコイルへの通電が停止されても、ポール51は第1位置に保持される。
保守員による作業によって乗客コンベア100の異常が解消した場合には、制御装置40は、第2ソレノイド62のコイルに通電する。このとき、第1ソレノイド61のコイルへの通電が継続されている場合、制御装置40は、第1ソレノイド61のコイルへの通電を停止した後に、第2ソレノイド62のコイルへの通電を開始する。第2ソレノイド62のコイルに通電されると、可動鉄心62bが図3の左方向に移動する。連結部51cは、連結部材64を介して可動鉄心62bにより引っ張られ、図3の左方向に移動する。これに伴い、第1ソレノイド61の可動鉄心61bも、図3の左方向に移動する。
連結部51cの移動により、ポール51は、回転軸部材52を中心として反時計回り方向に回転し、第1位置から第2位置に変位する。作動片71は、ポール51と一体に回転する。これにより、図5に示すように、弦部71bが板ばね72と接触するため、板ばね72のたわみが減少する。ポール51は、保持機構70によって第2位置に保持される。
ポール51が第2位置に変位すると、ポール51がラチェットホイール23から離れるため、ラチェットホイール23の制動が解除される。これにより、乗客コンベア100の通常運転の再開が許容される。
制御装置40は、ポール51が第2位置に変位した後に、第2ソレノイド62のコイルへの通電を停止する。第2ソレノイド62のコイルへの通電が停止されても、ポール51は、保持機構70によって機械的に第2位置に保持されている。このため、ポール51とラチェットホイール23との接触は生じない。保持機構70が設けられていない場合には、第2ソレノイド62のコイルに通電し続けるようにしてもよい。
このように、第1ソレノイド61のコイルに通電されると、補助ブレーキ50のポール51は、ラチェットホイール23と噛み合う第1位置に変位する。これにより、補助ブレーキ50は、ラチェットホイール23を制動する。また、第2ソレノイド62のコイルに通電されると、ポール51は、ラチェットホイール23から離れる第2位置に変位する。これにより、補助ブレーキ50によるラチェットホイール23の制動が解除される。
したがって、本実施の形態によれば、駆動チェーン18の破断が検出された場合だけでなく、駆動チェーン18の破断以外の乗客コンベア100の異常が検出された場合にも、補助ブレーキ50によってラチェットホイール23を制動することができる。さらに、本実施の形態によれば、乗客コンベア100の異常が解消した場合には、補助ブレーキ50によるラチェットホイール23の制動を解除することができる。
一般的な補助ブレーキは、シューレバーの自重により作動する。このため、機械的な損失が大きい場合、補助ブレーキに作動不良が生じる可能性がある。これに対し、本実施の形態の補助ブレーキ50は、第1ソレノイド61の吸引力によって作動する。このため、一般的な補助ブレーキと比較すると、補助ブレーキ50を作動させる際の力の大きさを容易に設定できる。したがって、本実施の形態の補助ブレーキ50によれば、機械的な損失に起因する作動不良の発生を抑制することができる。
次に、乗客コンベア100の通常運転時において停電が発生したときの補助ブレーキ50の動作について説明する。
通常運転時には、補助ブレーキ50のポール51は、保持機構70によって機械的に第2位置に保持されている。また、通常運転時には、第1ソレノイド61のコイルと、第2ソレノイド62のコイルと、のいずれにも通電されていない。このため、停電が発生したとしても、ポール51が第2位置に保持され続けるため、補助ブレーキ50は作動しない。
一方、メインブレーキ31は無励磁作動型であるため、停電により電力供給が遮断されると、メインブレーキ31が作動する。すなわち、通常運転時に停電が発生すると、メインブレーキ31及び補助ブレーキ50のうちメインブレーキ31のみが作動する。
一般的な乗客コンベアでは、通常運転時に停電が発生すると、乗客コンベアの異常の有無に関わらず、メインブレーキ及び補助ブレーキの両方が同時に作動する。このため、通常運転時に停電が発生すると、安全上の必要性がなくても、踏段が急減速してしまう場合がある。
踏段の急減速を回避するための工夫の1つとして、補助ブレーキの作動を機械的に遅延させる遅延機構を設けることが考えられる。この場合、停電が発生しても補助ブレーキとメインブレーキとが同時に作動しないようにすることできるため、踏段の急減速を回避できる可能性がある。しかしながら、補助ブレーキのポールが遅延機構の内部に浸入した場合、乗客コンベアの運転を再開するためには、保守員による復旧作業が必要になってしまうという問題があった。
これに対し、本実施の形態の乗客コンベア100では、通常運転時に停電が発生した場合、メインブレーキ31のみが作動し、補助ブレーキ50は作動しない。このため、本実施の形態によれば、停電が発生した場合における踏段12の急減速を回避することができる。また、電力供給が再開されたときには、保守員による復旧作業を必要とせずに、そのまま乗客コンベア100の運転を再開することができる。
本実施の形態の乗客コンベア100では、通常運転時のポール51は、保持機構70によって機械的に第2位置に保持されている。このため、通常運転時に停電が発生したとしても、ポール51は第2位置に保持され続ける。したがって、停電時に補助ブレーキ50が作動してしまうのをより確実に防ぐことができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る乗客コンベアの補助ブレーキ50は、ポール51と、第1ソレノイド61と、第2ソレノイド62と、を備えている。ポール51は、ラチェットホイール23と対向して配置される。ラチェットホイール23は、駆動チェーン18を介して伝達される駆動力により、踏段スプロケット16a及び踏段スプロケット16bと一体に回転する。ポール51は、ラチェットホイール23と噛み合う第1位置と、ラチェットホイール23から離れる第2位置と、の間を変位するように構成されている。第1ソレノイド61は、通電時にポール51を第2位置から第1位置に変位させるように構成されている。第2ソレノイド62は、通電時にポール51を第1位置から第2位置に変位させるように構成されている。
この構成によれば、第1ソレノイド61に通電されると、ポール51が第1位置に変位することにより、ラチェットホイール23が制動される。第2ソレノイド62に通電されると、ポール51が第2位置に変位することにより、ラチェットホイール23の制動が解除される。このため、第1ソレノイド61及び第2ソレノイド62のそれぞれの通電の有無が制御されることにより、補助ブレーキ50の作動及び非作動を切り替えることができる。したがって、駆動チェーン18の破断が検出された場合だけでなく、駆動チェーン18の破断以外の乗客コンベア100の異常が検出された場合にも、補助ブレーキ50を作動させることができる。
本実施の形態に係る乗客コンベアの補助ブレーキ50は、第2位置に変位したポール51を第2位置に保持する保持機構70をさらに備えている。この構成によれば、ポール51が第2位置にあるときに電力供給が遮断されたとしても、ポール51は、保持機構70によって第2位置に保持される。したがって、通常運転時に停電が発生した場合であっても、補助ブレーキ50が作動してしまうのを防ぐことができる。よって、停電が発生した場合における踏段12の急減速を回避することができる。
本実施の形態に係る乗客コンベアの補助ブレーキ50において、ポール51は、回転軸部材52を中心とした回転により第1位置と第2位置との間を変位するように構成されている。保持機構70は、作動片71と、板ばね72と、を有している。作動片71は、回転軸部材52を中心としてポール51と一体に回転するように構成されている。板ばね72は、作動片71との接触によりたわみが生じるように構成されている。ポール51が第1位置にあるときの板ばね72のたわみは、ポール51が第2位置にあるときの板ばね72のたわみよりも大きい。この構成によれば、保持機構70の構造を簡素化することができる。
本実施の形態に係る乗客コンベアの補助ブレーキ50において、作動片71は、円弧部71aと、弦部71bと、を有している。円弧部71aは、回転軸部材52を中心とした円筒面C1に沿って形成されている。弦部71bは、回転軸部材52と平行でかつ円筒面C1と交差する平面P1に沿って形成されている。ポール51が第1位置にあるとき、板ばね72は円弧部71aと接触している。ポール51が第2位置にあるとき、板ばね72は弦部71bと接触している。この構成によれば、保持機構70の構造をさらに簡素化することができる。
11 トラス、12 踏段、13a、13b 踏段チェーン、14 モータ、15 減速機、16a、16b 踏段スプロケット、17 主軸、18 駆動チェーン、19a、19b 従動スプロケット、20 欄干、21 移動手摺、22 駆動スプロケット、23 ラチェットホイール、23a 歯、23b、23c 歯面、30 駆動装置、30a 出力軸、31 メインブレーキ、40 制御装置、50 補助ブレーキ、51 ポール、51a 基端部、51b 先端部、51c 連結部、52 回転軸部材、53a、53b 軸受、61 第1ソレノイド、61a 筐体、61b 可動鉄心、62 第2ソレノイド、62a 筐体、62b 可動鉄心、63、64 連結部材、70 保持機構、71 作動片、71a 円弧部、71b 弦部、72 板ばね、72a 固定端、72b 自由端、100 乗客コンベア、C1 円筒面、P1 平面。

Claims (4)

  1. 駆動チェーンを介して伝達される駆動力により踏段スプロケットと一体に回転するラチェットホイールと対向して配置され、前記ラチェットホイールと噛み合う第1位置と前記ラチェットホイールから離れる第2位置との間を変位するように構成されたポールと、
    通電時に前記ポールを前記第2位置から前記第1位置に変位させる第1ソレノイドと、
    通電時に前記ポールを前記第1位置から前記第2位置に変位させる第2ソレノイドと、
    を備える乗客コンベアの補助ブレーキ。
  2. 前記第2位置に変位した前記ポールを前記第2位置に保持する保持機構をさらに備える請求項1に記載の乗客コンベアの補助ブレーキ。
  3. 前記ポールは、回転軸部材を中心とした回転により前記第1位置と前記第2位置との間を変位するように構成されており、
    前記保持機構は、前記回転軸部材を中心として前記ポールと一体に回転する作動片と、前記作動片との接触によりたわみが生じる板ばねと、を有しており、
    前記ポールが前記第1位置にあるときの前記板ばねのたわみは、前記ポールが前記第2位置にあるときの前記板ばねのたわみよりも大きい請求項2に記載の乗客コンベアの補助ブレーキ。
  4. 前記作動片は、前記回転軸部材を中心とした円筒面に沿って形成された円弧部と、前記回転軸部材と平行でかつ前記円筒面と交差する平面に沿って形成された弦部と、を有しており、
    前記ポールが前記第1位置にあるとき、前記板ばねは前記円弧部と接触しており、
    前記ポールが前記第2位置にあるとき、前記板ばねは前記弦部と接触している請求項3に記載の乗客コンベアの補助ブレーキ。
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