JP5200840B2 - 無線通信システム、送信端末、中継端末、データ送信方法、データ受信方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

無線通信システム、送信端末、中継端末、データ送信方法、データ受信方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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本発明は、長距離・低速ネットワーク接続及び短距離・高速ネットワーク接続のための2通りの無線送受信機を有する複数の無線通信端末を含む無線通信システムに関する。
特許文献1は、複数の無線通信端末の各々が有する長距離・低速ネットワーク接続と短距離・高速ネットワーク接続を併用することによって、広域の高速・大容量データ通信を可能とする技術を開示している。特許文献1に開示されたデータ通信方法について以下に説明する。
特許文献1に開示された無線通信端末は、長距離・低速通信用の第1の無線送受信機と、短距離・高速通信用の第2の無線送受信機とを有する。当該無線通信端末は、第1の無線送受信機を用いて、例えばセルラ通信網(携帯電話網)に設置された基地局と無線通信を行うことができる。また、当該無線通信端末は、第2の無線送受信機を用いて、他の無線通信端末とともに近距離無線ネットワークを形成し、複数の他の無線通信端末との間で無線通信を行うことができる。
特許文献1は、ビデオストリームのような高速・大容量データをビデオーサーバから基地局を経由して1の無線通信端末に送信するために、以下の(a)〜(f)に示す通信方法を採用している。
(a)高速・大容量データの送信元装置は、高速・大容量データを複数のデータパケットに分割する。
(b)送信元装置は、複数のデータパケットの各々の送信先に、高速・大容量データの受信者である無線通信端末(以下、受信端末と呼ぶ)を含む複数の無線通信端末いずれかを指定する。
(c)基地局は、受信端末を含む複数の無線通信端末に対して、分割後の複数のデータパケットを振り分けて送信する。
(d)受信端末は、複数のデータパケットの一部を基地局から第1の送受信機を使用して受信する。
(e)さらに、受信端末は、第2の送受信機を使用して、複数のデータパケットの残りの部分を近距離無線ネットワーク内の他の無線通信端末を経由して受信する。
(f)最後に、受信端末は、基地局及び他の無線通信端末から到着した複数のデータパケットを多重化して元の高速・大容量データを復元する。
なお、特許文献1に開示された無線通信端末からデータを送信する上り方向の通信は、上述の下り方向の通信と逆の手順により実行される。すなわち、データ送信元の無線通信端末(以下、送信端末と呼ぶ)は、送信データを複数のデータパケットに分割し、分割後の複数のデータパケットの一部を直接基地局に送信するとともに、残りを近距離無線ネットワーク内の他の無線通信端末に送信する。他の無線通信端末は、送信端末から第2の無線送受信機を用いてデータパケットを受信し、受信したデータパケットを第1の無線送受信機を用いて基地局に再送信する。データ送信先の装置(サーバ等)は、送信端末及び他の無線通信端末から基地局を経由して受信した複数のデータパケットを多重化することによって元の送信データを復元する。
特開2002−330141号公報
特許文献1は、高速・大容量データの受信元または送信元である無線通信端末とサーバ等の通信相手との間で高速・大容量データを転送するに際して、近距離無線ネットワーク内で1ホップの中継を行う構成しか開示していない。つまり、多くの端末が近距離無線ネットワーク内に存在している場合であっても、分割されたデータパケットの送信に寄与する無線通信端末として、送信元の端末が直接通信可能な端末しか利用することができない。
本発明は、上述した知見に基づいてなされたものであって、近距離無線ネットワークを形成する1の無線通信端末と近距離無線ネットワーク外に存在する通信相手装置との間における大容量データの転送を一層高速化することが可能な無線通信システムの提供を目的とする。
本発明の第1の態様にかかる無線通信システムは、複数の無線通信端末を備える。前記複数の無線通信端末の各々は、外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、前記複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部とを有する。また、前記複数の無線通信端末のうち送信者に使用される送信端末は、前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードに転送データを送信するに際して、前記複数の無線通信端末に含まれる第1及び第2の中継端末を少なくとも利用する。
さらに、前記送信端末は、前記転送データに含まれる第1の部分を自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信するとともに、前記転送データのうち前記第1の部分を除いた残部を自身の前記第2の送受信部を用いて前記第1の中継端末に送信する。前記第1の中継端末は、前記送信端末から前記転送データの残部を受信し、前記転送データの残部に含まれる第2の部分を自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信するとともに、前記転送データのうち前記第1及び第2の部分を除いた第3の部分を自身の前記第2の送受信部を用いて前記第2の中継端末に送信する。また、前記第2の中継端末は、前記第1の中継端末から受信した前記第3の部分を、自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに送信する。
本発明の第2の態様にかかる無線通信システムは、複数の無線通信端末を備える。前記複数の無線通信端末の各々は、外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、前記複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部とを有する。また、前記複数の無線通信端末のうち受信者に使用される受信端末は、前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードから送信される転送データを受信するに際して、前記複数の無線通信端末に含まれる第1及び第2の中継端末を少なくとも利用する。
さらに、前記第1の中継端末は、前記転送データに含まれる第1の部分を、自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードから受信し、自身の前記第2の送受信部を用いて前記第1の部分を前記第2の中継端末に送信する。前記第2の中継端末は、前記転送データに含まれる第2の部分を、自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードから受信するとともに、自身の前記第2の送受信部を用いて前記第1の中継端末から前記第1の部分を受信し、自身の前記第2の送受信部を用いて前記第1及び第2の部分を前記受信端末に送信する。また、前記受信端末は、自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードから前記転送データに含まれる第3の部分を受信するとともに、自身の前記第2の送受信部を用いて前記第1の中継端末から前記第1及び第2の部分を受信し、前記第1乃至第3の部分から前記転送データを復元する。
本発明によれば、大容量データの送信元または受信元である無線通信端末(送信端末又は受信端末)が短距離無線インタフェース(第2の送受信部)によって直接通信可能な無線通信端末に加えて、他の無線通信端末を経由して到達可能な無線通信端末を大容量データの送受信に寄与させることができる。このため、本発明によれば、近距離無線ネットワークに含まれる1の無線通信端末と近距離無線ネットワーク外に存在する通信相手ノードとの間における大容量データの転送を一層高速化することができる。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
<発明の実施の形態1>
本実施の形態にかかる無線通信システム1は、複数の無線通信端末2を含む。以下では、無線通信端末2を単に端末2と呼ぶ。複数の端末2の各々は、外部の無線通信網に無線接続するための第1送受信機21と、複数の端末2の間で互いに無線接続し近距離無線通信ネットワークを形成するための第2送受信機22とを有する。第2送受信機22は、第1送受信機21に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きい。
図1は、無線通信システム1の構成例を示す図である。図1の例では、無線通信システム1は7台の端末2−1〜2−7を含む。端末2−1〜2−7は、第1送受信機21を使用して、セルラ通信網3に含まれる基地局31に無線接続する。セルラ通信網3は、例えば、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式、GSM(Global System for Mobile Communications)方式等の無線アクセス方式を採用し、通常は通信事業者によって構築された無線ネットワークである。なお、端末2−1〜2−7の全てが1の基地局31に接続する構成は一例に過ぎず、少なくとも一部の端末は他の基地局に接続してもよい。また、セルラ通信網3は、端末2−1〜2−7が接続する外部の無線ネットワークの一例に過ぎないことは勿論である。
サーバ4は、端末2−1〜2−7の通信相手となる装置の一例である。端末2−1〜2−7とサーバ4との間で送受信されるデータは、セルラ通信網3によって中継される。なおサーバ4は、端末2−1〜2−7からセルラ通信網3を介して到達可能であればよく、その配置が特に限定されないことは勿論である。たとえば、サーバ4は、セルラ通信網3に直接接続されてもよいし、通信事業者の提供するIP(Internet Protocol)通信網やインターネットを経由してセルラ通信網3に接続されていてもよい。
図1において、端末2−1〜2−7間に引かれた双方向の実線矢印は、端末2−1とサーバ4の間でデータ送受信を行う際のデータ転送経路を表している。つまり、端末2−1とサーバ4の間でデータ送受信は、端末2−1をルートとするツリートポロジにより行われる。なお、図1に示した端末2−1を頂点(ルート)とするツリートポロジは、端末2−1を起点又は終点とするデータ送受信時のデータ転送経路を示すものであるから、端末2−1〜2−7によって形成される近距離無線ネットワークの物理的なネットワーク構成(物理トポロジ)とは必ずしも一致しない。例えば、端末2−6と端末2−2、端末2−6と端末2−3、端末2−6と端末2−4の間がそれぞれポイント‐トゥ‐ポイントの無線リンクで接続されていてもよい。この場合、端末2−1〜2−7によって形成される近距離無線ネットワークの物理トポロジはメッシュトポロジとなる。
端末2−1とサーバ4の間のデータ送受信の詳細については後述することとし、ここではその概略について説明する。端末2−1は、サーバ4に送信するデータ全体のうち一部のみを自身の第1送受信機21を用いてセルラ通信網3に送り、残りを自身の第2送受信機22を用いて端末2−2及び2−5に送信する。端末2−2は、端末2−1から受信したデータのさらに一部を自身の第1送受信機21を用いてセルラ通信網3に送り、残りを自身の第2送受信機22を用いて端末2−3に送信する。端末2−2と同様に、端末2−3及び2−5は、他の無線通信端末2(具体的には2−1又は2−2)から受信したデータの一部を自身の第1送受信機21を用いてセルラ通信網3に送り、残りを自身の第2送受信機22を用いて末端側の端末(具体的には2−4、2−6及び2−7)に送る。ツリートポロジの末端に位置する端末2−4、2−6及び2−7は、サーバ4に送信すべきデータを上流側の端末(具体的には2−3又は2−5)から自身の第1送受信機21を用いて受信し、このデータを自身の第1送受信機21を用いてセルラ通信網3に送信する。サーバ4から端末2−1への逆方向のデータ送信は、上に述べたのとは逆の経路を辿って行われる。
説明を簡略化するために、端末2−1〜2−4の直列ラインのみを含む単純なツリートポロジを例に詳しく説明する。図2は、端末2−1がサーバ4へ送信する際のデータの流れを示す図である。なお以下では、サーバ4との間のデータ送受信の起点又は終点となる端末2−1を「送信端末」又は「受信端末」と呼ぶ。一方、端末2−1とサーバ4と間でデータ送受信に寄与する端末群(図2では端末2−2〜2−4)を「中継端末」と呼ぶ。
以下、図2に関して説明する。送信端末2−1は、送信データパケットP1〜P4をサーバ4に送信するに際して、パケットP1を自身の第1送受信機21を用いてセルラ通信網3に送信する。送信端末2−1は、残りのパケットP2〜P4を自身の第2送受信機22を用いて中継端末2−2に送信する。中継端末2−2は、パケットP2〜P4を受信し、このうちパケットP2を自身の第1送受信機21を用いてセルラ通信網3に送信する。一方、残りのパケットP3及びP4は、中継端末2−3に送信される。中継端末2−3は、パケットP3及びP4を受信し、このうちパケットP3を自身の第1送受信機21を用いてセルラ通信網3に送信する。一方、残りのパケットP4は、中継端末2−4に送信される。最後に、ツリートポロジの末端に位置する中継端末2−4は、パケットP4を受信し、これを自身の第1送受信機21を用いてセルラ通信網3に送信する。サーバ4は、端末2−1〜2−4より送信されたパケットP1〜P4を受信し、パケットP1〜P4の分解、分割送信されたデータの整列化、送信データの復元等の処理を行う。
一方、図3は、端末2−1がサーバ4から受信する際のデータの流れを示す図である。サーバ4は、送信データパケットP1〜P4を受信端末2−1に送信するに際して、パケットP1〜P4が端末2−1〜2−4にそれぞれ到達するよう各パケットの送信先を指定する。このうちパケットP1は、セルラ通信網3を経由して直接的に受信端末2−1に到着する。残りのパケットP2〜P4は、図2とは逆順序でツリートポロジ中の中継端末2−2〜2−4を経由して受信端末2−1に到着する。
以上に述べたように、本実施の形態にかかる無線通信システム1では、端末2−1が直接通信可能な端末2−2及び2−5だけでなく、端末2−2及び2−5を経由して到達可能な端末2−3、2−4、2−6及び2−7もまた、端末2−1とサーバ4の間におけるデータ送受信に寄与する。以下では、図2及び3に示したデータ送受信を行うための端末2の構成とその動作について詳しく説明する。
図4は、端末2の主要部分の構成例を示すブロック図である。図4において、第1送受信機21は、セルラ通信網3に接続するための長距離・低速の無線インタフェースである。第1送受信機21は、後述するパケット処理回路25から供給される送信データ信号を入力し、無線フレームの生成、変調、D/A変換、周波数変換、信号増幅等の各処理を行う。第1送受信機21は、これらの処理によって生成された送信信号をアンテナ23に出力する。また、第1送受信機21は、アンテナ23によって受信された受信信号を入力し、信号増幅、周波数変換、A/D変換、復調等の各処理を行って得られた受信データ信号をパケット処理回路25に供給する。
第2送受信機22は、他の端末2と無線通信を行うための短距離・高速の無線インタフェースである。第2送受信機22は、パケット処理回路25から供給される送信データ信号を入力し、無線フレームの生成、変調、D/A変換、周波数変換、信号増幅等の各処理を行って得られた送信信号をアンテナ24に出力する。また、第2送受信機22は、アンテナ24によって受信された受信信号を入力し、信号増幅、周波数変換、A/D変換、復調等の各処理を行って得られた受信データ信号をパケット処理回路25に供給する。
パケット処理回路25は、第1送受信機21又は第2送受信機22によって送受信されるデータパケットの生成・分解、第1送受信機21と第2送受信機22の間でのパケット中継をおこなう。パケット処理回路25によるパケット生成処理及びパケット中継処理の詳細については後述する。
バッファメモリ26は、パケット処理回路25により生成されたパケット、第1送受信機21又は第2送受信機22によって受信されたパケットを一時的に格納するためのメモリ装置である。
状態監視回路27は、送受信機21及び22の無線回線品質を監視する。ここで、無線回線品質は、例えば、無線回線の伝送速度、RSSI(Received Signal Strength Indicator)、受信SNR(Signal to Noise Ratio)、受信SIR(Signal to Interference Ratio)、若しくはBER(Bit Error Rate)、又はこれらの組み合わせ等である。また、状態監視回路27は、第2送受信機22を介して他の端末2から受信される中継情報を収集する。中継情報は、他の端末2が有する第1送受信機21と基地局31との間の無線回線品質、他の端末2が通信可能な近傍に位置する端末2に関する情報を含む。
制御回路28は、端末2の全体制御をおこなうと共に、サーバ4との間のデータ送受信を制御する。より具体的に述べると、制御回路28は、サーバ4との間のデータ送受信に中継端末として寄与させる端末群を決定し、パケット処理回路25によって生成されるパケットの送信先を制御する。なお、中継端末の決定手順の詳細については後述する。
また、制御回路28は、サーバ4に対するデータ送信を行う際のパケット処理回路25によるパケット生成を以下のように制御してもよい。制御回路28は、データ送信の起点となる自端末(送信端末)の第1送受信機21の無線回線品質と、サーバ4への送信時にデータ中継を担う中継端末の第1送受信機21の無線回線品質を参照し、端末間での無線回線品質の違いを考慮して、各端末に割り当てるデータサイズを変更するとよい。自端末および他の端末2の無線回線品質は、状態監視回路27によって収集されているものを参照すればよい。
(サーバ4へのデータ送信の具体例)
続いて以下では、送信端末(図2では端末2−1)がサーバ4へデータ送信を行う際の処理手順、中継端末(図2では、端末2−2〜2−4)によるデータ中継時の処理手順、受信端末(図3では端末2−1)がサーバ4からのデータ受信を行う際の処理手順について、図5〜16を参照しながら順に説明する。
端末2−1がサーバ4との間でデータ送受信を行うためには、データ送受信の開始に先立って中継端末としてデータ送受信に寄与する端末群を選択する必要がある。さらに、中継端末として寄与する端末群を選択するためには、端末2−1は、各端末の第2送受信機22を用いて形成されている近距離無線ネットワークの構成を把握しておく必要がある。そこで、データ送受信手順の詳細説明に先立って、端末2−1が自身の属する近距離無線ネットワークの構成を把握する際の処理手順を図5及び6を用いて説明する。
図5は、端末2−1によるネットワーク構成把握の処理手順を示すフローチャートである。ステップS101では、状態監視回路27が、基地局31と自端末の間の無線回線品質を取得する。上述したように、状態監視回路27は、第2送受信機22によって収集されている回線品質情報を取得すればよい。
ステップS102では、状態監視回路27が近距離無線ネットワークに属する他の端末を探索する。この探索は、近距離無線ネットワークに属する複数の端末2の各々が、自端末に関する情報と自身が他の端末から受信した他の端末に関する情報を相互に送受信することにより行えばよい。このように、端末間で相互に情報を送受信することでネットワーク構成を自律的に把握する技術は、IPネットワークおよび無線アドホック・ネットワーク等の分野でルーティングプロトコルとしてよく知られている。このため、本明細書では、ルーティングプロトコルに関する詳細な説明は省略する。
端末2によって作成される中継情報の一例を図6に示す。図6に示した中継情報50は、自端末の情報に加えて、最大中継レベル(最大ホップ数)L_max先までの周辺に位置する端末2(周辺端末)の情報を含む。図6において、中継レベルL_1は、ホップ数が1の隣接端末であることを示す。なお、最大中継レベルL_maxの大きさは、送信端末又は受信端末が、中継端末として選択可能な端末を限定する要因となる。このため、最大中継レベルL_maxの大きさは、端末2の通信距離、データ送受信のためにセルラ通信網3との間に確保すべき全体の伝送速度、中継端末への伝送速度と基地局への伝送速度との比、許容される遅延時間の大きさ等に基づいて適宜決定すればよい。図6において、自端末の情報には、自端末を一意に識別するための端末IDと、基地局31との間の無線回線品質情報(例えば伝送速度)が含まれる。また、周辺端末#1の情報には、中継レベル(ホップ数)の情報、端末ID、基地局31との間の無線回線品質情報、さらに隣接端末のIDが含まれる。
隣接端末から受信した中継情報50を用いて自身が作成・保守している中継情報50を更新する際には、新たに受信した中継情報50に含まれる周辺端末IDを、自身が保持している中継情報50に含まれている端末IDと照合すればよい。そして、同じ端末IDが存在する場合には、中継レベル(ホップ数)が小さいほうを採用すればよい。なお、中継レベルが同じである場合は、二重カウントを避けるために、いずれか一方を選択すればよい。
近距離無線ネットワークに属する各端末2が中継情報50を作成・保守するとともに、作成した中継情報50を隣接する端末間で相互に送受信することによって、各端末は、自身から見て最大中継レベル(最大ホップ数)先までのネットワーク構成と、各周辺端末と基地局31との間の無線回線品質を把握することができる(S103)。
なお、ステップS102の探索は、各端末2が定期的に行ってもよいし、データ送受信の要求が発生したことを契機として行ってもよい。定期的に探索を行ってネットワーク構成を把握しておけば、データ送受信を速やかに開始することができるため、データ送受信の開始に要する遅延時間の発生を抑制できる。一方、データ送受信の要求が発生したことを契機として探索する場合、各端末の電力消費及びネットワークの負荷を抑制できる。
データ送受信の要求が発生したことを契機として送信端末2−1がネットワーク構成の把握を行う場合、図5のステップS102は、図7に示すように実行するとよい。図7において、ステップS201では、送信端末2−1が定数LDの値を最大中継レベルL_maxに設定する。ステップS202では、送信端末2−1が、自身から見て中継レベル数(ホップ数)が1である(つまり隣接する)端末2−2に対して探索要求を送信する。ここで探索要求とは、近距離無線ネットワークの構成を把握するために送信端末2−1から周辺の端末に対して送信される情報である。探索要求を受け取った端末2−2は、隣接する端末2−3に対して探索要求を再送信する(S203)。さらに、探索要求を受け取った端末2−3は、隣接する端末2−4に対して探索要求を再送信する(S204)。
端末2−1から見て最大中継レベルL_max内に存在している端末2は、探索要求を受け取った場合に、要求元である端末2−1に対して返答情報を送信する。返答情報は、探索要求の送信経路とは逆の経路を辿って送信端末2−1に到達する。各端末によって生成される返答情報には、自端末の端末ID及び基地局31との間の無線回線品質に加えて、下流側の端末から受信した同様の情報(端末ID、基地局31との間の無線回線品質)が含まれる。
なお、探索要求には、探索要求を受信した端末2が下流端末への探索要求の再送信の必要性を識別できるようにするための情報を含めるとよい。例えば、送信端末2−1は、定数LD(最大中継レベルL_max)から1を減算した値に設定された変数Lを探索要求に含めるとよい。探索要求を受信した端末2は、Lの値が1以上である場合に、変数Lの値をさらに1だけ減算するとともに、下流の端末への探索要求の再送信を行えばよい。
また、同一の探索要求に対して返答情報を重複送信してしまうことを防止するため、送信端末2−1が送信する探索要求には、これを一意に識別可能な要求番号NRを含めるとよい。端末2は、探索要求を受信しこれに応答した後に同一の探索要求を別経路で再び受信する場合がある。したがって、端末2は、受信した探索要求に含まれる要求番号NRを識別し、過去に応答済みであると判定した場合には、これに対する返答情報の送信を抑止するとよい。
図7に戻り説明を続ける。探索要求を送信した各端末2は、自端末と基地局31との間の無線回線品質を取得するとともに下流の端末2から返答が得られるまで、または所定のタイムアウト時間を経過するまで待機する(S205〜S210)。なお、タイムアウト時間は、送信端末2−1のそれを最長とし、送信端末2−1からの中継レベルを示す変数Lが小さくなるほどタイムアウト時間を短くするとよい。中継端末2−2及び2−3は、下流側の端末から返答要求を受信した場合又はタイムアウト時間が経過した場合、下流側の端末から受信した返答情報の内容、自端末のID、及び自端末と基地局31との間の無線回線品質を含む返答情報を生成し、これを上流側の端末に送信する(S211〜S213)。なお、説明の簡略化のため、図7では、図2に示した端末2−1〜2−4に限定して説明を行ったが、各端末は隣接する複数の端末に探索要求を送信し、複数の端末から返答情報を受信することは勿論である。
続いて以下では、事前に把握されたネットワーク構成に基づいて、送信端末2−1がサーバ4にデータ送信を行う手順について説明する。図8は、送信端末2−1がサーバ4にデータ送信を行う際の全体的な処理手順を示すフローチャートである。
ステップS301では、送信端末2−1に含まれる制御回路28が、事前に把握済みのネットワーク構成に基づいて、サーバ4への送信に中継端末として寄与させる端末群を決定する。例えば、送信端末2−1は、自端末から見た中継レベルが予め定められた値より小さい端末群を中継端末に選択してもよい。また、送信端末2−1は、自端末から見た中継レベルが小さい端末から順に予め定められた端末数となるまで端末群を選択し、これらの端末を中継端末としてもよい。さらにまた、送信端末2−1は、各端末2と基地局31との間の通信品質に基づいて、中継端末とする端末群を選択してもよい。なお、ステップS301の処理は、データ送信要求の有無に関わらず予め行ってもよいし、データ送信要求の発生を契機として行ってもよい。
ここで、通信品質に基づいて中継端末とする端末群を決定する手順の一例を図9に示す。図9は、各端末2と基地局31との間の伝送速度を参照することにより、中継端末とする端末群を決定する手順を示すフローチャートである。ステップS401において、制御回路28は、中継レベルに関する変数Lの値をゼロに初期化する。また、制御回路28は、伝送速度合計を示す変数Sの初期値をS0に設定する。ここで、S0は、送信端末2−1と基地局31との間の伝送速度である。
ステップS402では、変数Lの値に1を加算する。ステップS403では、変数Sの値にS_sumを加算する。ここで、S_sumは、中継レベルLに属する全中継端末にわたる"基地局31との間の伝送速度"の和である。ステップS404において、制御回路28は、変数Sの値が予め定められた要求量S_reqに到達したか否かを判定する。変数Sの値がS_reqに到達していない場合(S404でNO)、変数Lの値が最大中継レベル数L_max以下であればS402に戻って処理を繰り返す(S405でYES)。
一方、変数Sの値がS_reqに到達した場合(S404でYES)、要求量S_reqを得るために必要な中継レベル数を決定し、当該中継レベル数以下の端末群を中継端末に決定する(S406)。また、変数Lの値が最大中継レベル数L_maxを超えた場合(S505でNO)は、最大中継レベル数L_max以下の端末群を中継端末に選択するともに、これらの端末群の伝送速度の合計値をサーバ4とのデータ送信に使用可能な総伝送速度として記録する(S406)。
図9に示した手順に従って中継端末とする端末群を選択することにより、必要な総伝送速度を達成するために必要な端末群を効率よく把握することができる。なお、各端末2と基地局31との間の通信品質に基づいて中継端末とする端末群を選択する手順は図9に示したものに限られないことは勿論である。例えば、各端末2と基地局31との間の通信品質を参照し、通信品質の良好な端末から順に所定数の端末を中継端末に選択してもよい。これにより、所定数の中継端末によるデータ送信の品質を最大化することができる。
図8に戻り説明を続ける。ステップS302では、送信端末2−1に含まれるパケット処理回路25が、サーバ4への送信データを分割して送信データパケットを生成する。ステップS303では、パケット処理回路25が、送受信機21及び22にデータパケットを割り当てる。具体的には、送信端末2−1がセルラ通信網3に送信するデータパケット(図2のパケットP1)が第1送受信機21に割り当てられ、中継端末2−2〜2−4を経由して送信されるデータパケット(図2のパケットP2〜P4)が第2送受信機22に割り当てられる。最後に、ステップS304では、第1送受信機21及び第2送受信機22が、各々に割り当てられたデータパケットを基地局31又は端末2−2に送信する。
ここで、S302のパケット生成処理の具体例を図10及び11を用いて説明する。図10及び11のフローチャートは、基地局31との間の伝送速度が大きい端末ほど基地局31に送信するデータ量が大きくなるようデータパケットを生成する手順を示している。
図10は、各端末に割り当てるデータパケットのパケット長を変更することによって各端末による送信データ量を調整する例である。ステップS501では、各端末と基地局31との間の伝送速度に応じて、各端末が送信するパケット長を決定する。具体的には、伝送速度が大きい端末ほどデータパケット長を大きくすればよい。ステップS502では、S501で決定したパケット長に従って送信データを分割し、送信端末2−1並びに中継端末2−2〜2−4に割り当てるデータパケットを生成する。ステップS503では、各データパケットに中継端末IDを付加する。
一方、図11は、各端末に割り当てるパケット数を変更することによって各端末による送信データ量を調整する例である。ステップS601では、各端末と基地局31との間の伝送速度に応じて、各端末が送信するパケット数またはその比率を決定する。具体的には、伝送速度が大きい端末ほど送信するパケット数を大きくすればよい。ステップS602では、送信データを分割してデータパケットを生成する。各パケットの長さは一定とすればよい。ステップS603では、決定したパケット数またはパケット比率に従い、各データパケットに中継端末IDを付加する。
図12(a)及び(b)は、送信端末2−1によって生成されるデータパケット構造の一例を示す図である。図12(a)のパケット60は、送信端末2−1から中継レベルL_1の中継端末2−2に送信され、中継端末2−2によってセルラ通信網3に転送されるパケットを示している。パケット60のヘッダ601には、中継レベルL_1の端末2−2のIDが含まれる。また、ペイロード602には、分割された送信データのほか、送信先のサーバ4のアドレス、送信端末2−1のアドレス、送信データの分割順序を示すシーケンス番号が含まれる。一方、図12(b)のパケット61は、中継レベルL_maxの中継端末によってセルラ通信網3に転送されるパケットを示している。パケット61のヘッダ601には、中継レベルL_1からL_maxまでの中継経路に含まれる各中継端末のIDを含めるとよい。これにより、中継経路に含まれる各中継端末は、自身がセルラ通信網3に送信すべきデータパケットと下流の端末に中継すべきデータパケットを識別することができる。
なお、図10及び11では、各端末による送信データ量を伝送速度に応じて配分する例を示した。しかしながら、送信データ量の各端末への配分は、他の通信品質を指標として行ってもよい。具体的には、RSSI、SNR、SIR若しくはBER又はこれらの組み合わせ等の通信品質を指標とし、基地局31との間の通信回線品質の良い端末に多くのデータを送信させるよう、各端末への送信データの配分比率を決定するとよい。通信品質の良い端末に相対的に多くの送信データを割り当てることにより、相対的に低速な無線回線がボトルネックになること、言い換えると、データ送信に寄与する端末群(送信端末及び複数の中継端末)とサーバ4との間の全体的なデータ送信速度が相対的に低速な無線回線によって律速されることを抑制できる。また、符号誤りの発生確率が低減するためデータパケット再送回数の抑制も可能となる。このため、データ送信の高速化に寄与できる。
また、送信データ量の各端末への配分は、各端末均等としてもよい。各端末への送信データの配分量を均等とする場合は、伝送速度、RSSI等の回線品質の参照は行わなくてもよい。
続いて以下では、中継端末によるデータパケットの中継処理に関して説明する。図13は、中継端末による中継処理手順の一例を示すフローチャートである。ステップS701では、中継端末の第2送受信機22が、上流側の端末からデータパケットを受信する。ここで、上流側の端末とは、送信端末2−1のデータ送信時に利用するツリートポロジにおいて、ルートである送信端末2−1により近い側に位置する隣接端末である。ステップS702では、中継端末のバッファメモリ26に受信したデータパケットを格納する。
ステップS703では、中継端末のパケット処理回路25が、受信したデータパケットを送受信機21又は22に割り当てる。より具体的に述べると、パケット処理回路25、図12(a)及び(b)に示したようなパケットヘッダ601を参照することによって、セルラ通信網3と下流側の中継端末とのいずれにパケットを送信すべきかを判別すればよい。そして、自端末がセルラ通信網3に中継すべきパケットを第1送受信機21に送り、下流側の中継端末に送信すべきパケットを第2送受信機22に送ればよい。
最後に、ステップS704では、中継端末の第1送受信機21及び第2送受信機22が、各々に割り当てられたデータパケットを基地局31又は下流側の中継端末に送信する。
(サーバ4からのデータ受信の具体例)
続いて以下では、端末2−1が受信端末として動作し、サーバ4からデータを受信する場合について説明する。図14は、受信端末2−1がサーバ4からデータ受信を行う際の全体的な処理手順を示すフローチャートである。ステップS801では、受信端末2−1に含まれる制御回路28が、事前に把握済みのネットワーク構成に基づいて、サーバ4からの受信に中継端末として寄与させる端末群を決定する。なお、データ受信の開始に先立って行うべきネットワーク構成の把握は、上述したデータ送信時の場合と同様に行えばよい。また、中継端末とする端末群の決定についてもデータ送信時の場合と同様に行えばよい。例えば、受信端末2−1は、自端末から見た中継レベルが予め定められた値より小さい端末群を中継端末に選択してもよい。また、受信端末2−1は、自端末から見た中継レベルが小さい端末から順に予め定められた端末数となるまで端末群を選択し、これらの端末を中継端末としてもよい。さらにまた、受信端末2−1は、各端末2と基地局31との間の通信品質に基づいて、中継端末とする端末群を選択してもよい。
ステップS802では、受信端末2−1に含まれる制御回路28が、サーバ4に対して送信要求を送信する。なお、送信要求は、サーバ4に到達可能な任意の通信回線、例えば、セルラ通信網3を介して送信すればよい。送信要求は、送信元である端末2−1並びにデータ受信に寄与する中継端末群のアドレス情報を含む。さらに、データ受信に寄与する各端末と基地局31との間の通信品質に応じて受信データの配分を調整する場合、各端末の通信品質又は受信データの配分率に関する情報を送信要求に含めるとよい。
ステップS803では、受信端末2−1が、送信要求に応じてサーバ4から送信されたデータを受信する。具体的には、受信端末2−1は、一部のデータパケットを第1の送受信機21によってセルラ通信網3を介して直接的に受信する。残りのデータは、第2の送受信機22によって中継端末2−2から受信する。
ステップS804では、受信端末2−1のパケット処理回路25が、受信した複数のデータパケットを分解し、ペイロードに含まれる分割データを結合することによって、サーバ4から送信されたデータを復元する。
図15は、サーバ4による送信データパケットの生成手順の具体例を示すフローチャートである。ステップS901において、サーバ4は、受信端末2−1から送信要求を受信する。ステップS902では、サーバ4は、受信した送信要求を参照して受信端末2−1及び中継端末群のアドレスを識別する。さらに、送信要求が各端末の通信品質又は受信データの配分率に関する情報を含んでいる場合、サーバ4は、当該情報を参照して各端末に割り当てるパケット量を決定するとよい。
ステップS903では、サーバ4は、宛先アドレス、受信端末ID、中継端末ID等を付加して送信データパケットを生成する。ここで、宛先アドレスは、サーバ4からセルラ通信網3を経由して各端末まで送信データパケットを到達させるために付与されるアドレスである。例えば、サーバ4がインターネット上に配置されている場合、各端末に到達するためのIPアドレスを指定すればよい。また、受信端末ID及び中継端末IDは、近距離無線ネットワーク内での中継経路を各中継端末に通知するための情報である。受信端末ID及び中継端末IDは、送信要求に含めてサーバ4に通知すればよい。
なお、図14及び図15に示した例は一例である。例えば、図14及び15では、受信端末2−1のみがサーバに送信要求を行う例を示した。しかしながら、受信端末2−1が各中継端末に対して受信要求を送信し、受信要求を受け取った各中継端末がサーバ4に対して分割データの送信を要求するよう構成してもよい。
図16は、受信端末2−1によるサーバ4からのデータ受信に寄与する中継端末の中継処理手順を示すフローチャートである。ステップS1001では、中継端末の第1送受信機21が、サーバ4からデータパケットを受信する。ステップS1002では、中継端末の第2送受信機22が、下流側の中継端末によってサーバ4から受信されたデータパケットをこれら下流側の中継端末から受信する。ステップS1003では、ステップS1001及びS1002で受信されたデータパケットを受信端末2−1に送るため、中継端末の第2送受信機22が、これらのデータパケットを上流側の端末に向けて送信する。
上述したように、本実施の形態では、データの送信元または受信元である端末2−1が短距離無線インタフェース(第2送受信機22)によって直接通信可能な端末(つまり中継レベルL_1の端末)に加えて、他の端末を経由して到達可能な端末(中継レベルL_2以上の端末)をサーバ4との間のデータ送受信に寄与させることができる。このため、本実施の形態にかかる無線通信システム1は、近距離無線ネットワークに含まれる端末2−1と近距離無線ネットワーク外に存在するサーバ4との間におけるデータ転送を一層高速化することができる。
ところで、サーバ4との間のデータ転送のために制御回路28が実行する多くの演算処理は、マイクロプロセッサ等のコンピュータに制御プログラムを実行させることによって実現可能である。具体的には、ネットワーク構成の把握処理(図5)、中継端末の決定処理(図9)、パケット長の決定処理(図10のS501)、パケット比率の決定処理(図11のS601)等の処理をコンピュータに実行させればよい。また、パケット処理回路25、状態監視回路27の機能もマイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等のコンピュータに制御プログラムを実行させることによって実現してもよい。この制御プログラムは、様々な種類の記憶媒体に格納することが可能であり、また、通信媒体を介して伝達されることが可能である。ここで、記憶媒体には、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等が含まれる。また、通信媒体には、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等が含まれ、インターネットも含まれる。
<その他の実施の形態>
上述した発明の実施の形態1では、サーバ4への上りデータ送信及び下りデータ受信の双方に中継端末を寄与させる例を示した。しかしながら、上りデータ送信及び下りデータ受信のうち一方だけを中継端末を利用して行ってもよい。例えば、送信データ量が上り方向と下り方向で非対称である場合、転送量の大きな一方向のデータ転送についてのみ中継端末を利用すればよい。また、この場合、上りデータと下りデータは別経路で送信されてもよい。
また、上述した発明の実施の形態1では、ルートである端末2−1から見て中継レベルL_2以上(2ホップ以上)の端末を含む端末群を中継端末として利用する例を示した。しかしながら、中継端末として利用する端末群の中継レベルは、L_1のみ(1ホップのみ)であってもよい。この場合でも、図10、11、14及び15を参照して説明したように、各端末と基地局との間の通信品質に応じて送受信データの配分を調整することで、効率のよいデータ送受信が可能となる。また、図8、9及び14を参照して説明したように、各端末と基地局との間の伝送速度を指標として、中継端末とする端末群の選択を行うことによって、必要な総伝送速度を達成するために必要な端末群の効率的な把握すること、中継端末によるデータ送信の品質を最大化すること等が可能となる。
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明の実施の形態1にかかる無線通信システムの構成例を示す図である。 図1に示した無線通信システムによるデータ送信の概略を示す図である。 図1に示した無線通信システムによるデータ受信の概略を示す図である。 図1に示した無線通信システムに含まれる無線通信端末の構成例を示すブロック図である。 図4に示した無線通信端末が実行するネットワーク構成の把握処理の一例を示すフローチャートである。 図4に示した無線通信端末が他の無線通信端末と交換する中継情報の一例を示す図である。 図4に示した無線通信端末が実行するネットワーク構成の把握処理に関するタイミングチャートである。 図4に示した無線通信端末が実行するデータ送信処理の一例を示すフローチャートである。 図4に示した無線通信端末が実行する中継端末決定処理の一例を示すフローチャートである。 図4に示した無線通信端末が実行するパケット生成処理の一例を示すフローチャートである。 図4に示した無線通信端末が実行するパケット生成処理の他の例に関するフローチャートである。 図4に示した無線通信端末によって生成される送信データパケットのパケット構造を示す図である。 図4に示した無線通信端末が実行する中継処理の一例を示すフローチャートである。 図4に示した無線通信端末が実行するデータ受信処理の一例を示すフローチャートである。 図4に示した無線通信端末とデータ送受信を行うサーバによるパケット生成処理の一例を示すフローチャートである。 図4に示した無線通信端末が実行する中継処理の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 無線通信システム
2−1〜2−7 無線通信端末
3 セルラ通信網
31 基地局
4 サーバ
21 第1送受信機
22 第2送受信機
23、24 アンテナ
25 パケット処理回路
26 バッファメモリ
27 状態監視回路
28 制御回路

Claims (16)

  1. 複数の無線通信端末を備える無線通信システムであって、
    前記複数の無線通信端末の各々は、外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、前記複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部とを有し、
    前記複数の無線通信端末のうち送信者に使用される送信端末は、前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードに転送データを送信するに際して、前記複数の無線通信端末に含まれる第1及び第2の中継端末を少なくとも利用し、
    前記送信端末は、前記転送データに含まれる第1の部分を自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信するとともに、前記転送データのうち前記第1の部分を除いた残部を自身の前記第2の送受信部を用いて前記第1の中継端末に送信し、
    前記第1の中継端末は、前記送信端末から前記転送データの残部を受信し、前記転送データの残部に含まれる第2の部分を自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信するとともに、前記転送データのうち前記第1及び第2の部分を除いた第3の部分を自身の前記第2の送受信部を用いて前記第2の中継端末に送信し、
    前記第2の中継端末は、前記第1の中継端末から受信した前記第3の部分を、自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに送信するとともに
    前記送信端末から前記第1の中継端末に送信される前記第3の部分を含むデータパケットは、宛先としての前記第2の中継端末の識別子と、前記送信端末及び前記第2の中継端末との間で前記データパケットの転送を担う前記第1の中継端末の識別子とを含む、
    無線通信システム。
  2. 複数の無線通信端末を備える無線通信システムであって、
    前記複数の無線通信端末の各々は、外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、前記複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部とを有し、
    前記複数の無線通信端末のうち送信者に使用される送信端末は、前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードに転送データを送信するに際して、前記複数の無線通信端末に含まれる第1及び第2の中継端末を少なくとも利用し、
    前記送信端末は、前記転送データに含まれる第1の部分を自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信するとともに、前記転送データのうち前記第1の部分を除いた残部を自身の前記第2の送受信部を用いて前記第1の中継端末に送信し、
    前記第1の中継端末は、前記送信端末から前記転送データの残部を受信し、前記転送データの残部に含まれる第2の部分を自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信するとともに、前記転送データのうち前記第1及び第2の部分を除いた第3の部分を自身の前記第2の送受信部を用いて前記第2の中継端末に送信し、
    前記第2の中継端末は、前記第1の中継端末から受信した前記第3の部分を、自身の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに送信するとともに、
    さらに、前記送信端末は、
    前記転送データの送信に先立って、前記転送データの送信要求が発生したことを契機として、前記第1及び第2の中継端末を含む周囲の無線通信端末を探索するための探索要求を送信し、
    前記探索要求に対する返答情報を前記周囲の無線通信端末から受信し、
    前記通信相手ノードに対する前記転送データの送信に寄与する前記第1及び第2の中継端末を含む無線通信端末の一群を前記返答情報に基づいて選択する、
    無線通信システム。
  3. 前記探索要求は、前記探索要求を一意に識別可能な識別子を含み、
    前記周囲の無線通信端末は、受信した前記探索要求に付与された前記識別子が過去に応答済みの識別子である場合に、前記探索要求に対する前記返答情報の送信を抑止する、
    請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記送信端末は、前記通信相手ノードに対する前記転送データの送信に寄与する前記第1及び第2の中継端末を含む無線通信端末の一群を、前記送信端末をルートとするツリー型トポロジとして把握された前記複数の無線通信端末のネットワークトポロジに基づいて、前記送信端末から見てホップ数の小さい端末から順に選択する、請求項2又は3に記載の無線通信システム。
  5. 外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、
    前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部と、
    前記第1及び第2の送受信部を用いたデータ転送を制御するデータ転送制御手段と、
    を備える送信端末であって、
    前記データ転送制御手段は、
    前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードに対する転送データの送信に寄与する第1及び第2の中継端末を含む中継端末の一群を、前記送信端末をルートとするツリー型トポロジとして把握された前記複数の無線通信端末のネットワークトポロジに基づいて、前記送信端末から見てホップ数の小さい端末から順に前記複数の無線通信端末の中から選択し、
    前記第1の送受信部に、前記転送データに含まれる第1の部分を前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信させ、
    前記第2の送受信部に、前記転送データの残部を前記無線通信端末の一群のうちホップ数の最も小さい前記第1の中継端末に向けて送信させ、
    前記転送データの残部は、前記第1の中継端末から前記無線通信網に送信される第2の部分と、前記2の中継端末から前記無線通信網に送信される第3の部分を含み、
    前記送信端末から前記第1の中継端末に送信される前記第3の部分を含むデータパケットは、宛先としての前記第2の中継端末の識別子と、前記送信端末及び前記第2の中継端末との間で前記データパケットの転送を担う前記第1の中継端末の識別子とを含む、
    送信端末。
  6. 外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、
    前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部と、
    前記第1及び第2の送受信部を用いたデータ転送を制御するデータ転送制御手段と、
    を備える送信端末であって、
    前記データ転送制御手段は、
    前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードに対する転送データの送信に先立って、前記転送データの送信要求が発生したことを契機として、周囲の無線通信端末を探索するための探索要求を送信し、
    前記探索要求に対する返答情報を前記周囲の無線通信端末から受信し、
    前記通信相手ノードに対する前記転送データの送信に寄与する第1及び第2の中継端末を含む無線通信端末の一群を前記返答情報に基づいて前記複数の無線通信端末の中から択し、
    前記第1の送受信部に、前記転送データに含まれる第1の部分を前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信させ、
    前記第2の送受信部に、前記転送データの残部を前記無線通信端末の一群のうちホップ数の最も小さい前記第1の中継端末に向けて送信させる、
    送信端末。
  7. 前記データ転送制御手段は、前記無線通信端末の一群を、前記送信端末をルートとするツリー型トポロジとして把握された前記複数の無線通信端末のネットワークトポロジに基づいて、前記送信端末から見てホップ数の小さい端末から順に選択する、請求項6に記載の送信端末。
  8. 外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、
    前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部と、
    前記第1及び第2の送受信部を用いたデータ転送を制御するデータ転送制御手段と、
    を備え、
    前記データ転送制御手段は、
    前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードに到達させるべく前記複数の無線端末に含まれる第1の端末から送信されて前記第2の送受信部により受信された転送データを識別し、
    前記第1の送受信部に、前記転送データの一部を前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信させ、
    前記第2の送受信部に、前記転送データの残部を前記複数の無線端末に含まれる第2の端末に向けて送信させるとともに
    さらに、前記データ転送制御手段は、
    前記転送データの送信要求が前記第1の端末において発生したことを契機として、周囲の無線通信端末を探索するための探索要求を前記第1の端末から受信し、
    前記探索要求に対する返答情報を前記第1の端末に送信する、
    中継端末。
  9. 前記探索要求は、前記探索要求を一意に識別可能な識別子を含み、
    前記データ転送制御手段は、受信した前記探索要求に付与された前記識別子が過去に応答済みの識別子である場合に、前記探索要求に対する前記返答情報の送信を抑止する、
    請求項8に記載の中継端末。
  10. 複数の無線通信端末に含まれる送信端末から外部の通信相手ノードに対するデータ送信方法であって、
    前記複数の無線通信端末の各々は、外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、前記複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部とを有し、
    当該データ送信方法は、
    (a):前記無線通信網を介して到達可能な前記通信相手ノードに転送データを送信するに際して、前記転送データに含まれる第1の部分を前記送信端末の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信すること、
    (b):前記転送データのうち前記第1の部分を除いた残部を前記送信端末の前記第2の送受信部を用いて前記複数の無線通信端末に含まれる第1の中継端末に送信すること、
    ):前記第1の中継端末が、自身の前記第2の送受信部を用いて、前記送信端末から前記転送データの残部を受信すること、
    ):前記転送データの残部に含まれる第2の部分を前記第1の中継端末の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信すること、
    ):前記転送データのうち前記第1及び第2の部分を除いた第3の部分を前記第1の中継端末の前記第2の送受信部を用いて2の中継端末に送信すること、
    ):前記第2の中継端末が、自身の前記第2の送受信部を用いて、前記第1の中継端末から前記第3の部分を受信すること、及び
    ):前記第3の部分を前記第2の中継端末の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信すること、
    を含むとともに、
    前記送信端末から前記第1の中継端末に送信される前記第3の部分を含むデータパケットは、宛先としての前記第2の中継端末の識別子と、前記送信端末及び前記第2の中継端末との間で前記データパケットの転送を担う前記第1の中継端末の識別子とを含む、
    データ送信方法。
  11. 複数の無線通信端末に含まれる送信端末から外部の通信相手ノードに対するデータ送信方法であって、
    前記複数の無線通信端末の各々は、外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、前記複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部とを有し、
    当該データ送信方法は、
    (a):前記無線通信網を介して到達可能な前記通信相手ノードに転送データを送信するに際して、前記転送データに含まれる第1の部分を前記送信端末の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信すること、
    (b):前記転送データのうち前記第1の部分を除いた残部を前記送信端末の前記第2の送受信部を用いて前記複数の無線通信端末に含まれる第1の中継端末に送信すること、
    ):前記第1の中継端末が、自身の前記第2の送受信部を用いて、前記送信端末から前記転送データの残部を受信すること、
    ):前記転送データの残部に含まれる第2の部分を前記第1の中継端末の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信すること、
    ):前記転送データのうち前記第1及び第2の部分を除いた第3の部分を前記第1の中継端末の前記第2の送受信部を用いて2の中継端末に送信すること、
    ):前記第2の中継端末が、自身の前記第2の送受信部を用いて、前記第1の中継端末から前記第3の部分を受信すること、及び
    ):前記第3の部分を前記第2の中継端末の前記第1の送受信部を用いて前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信すること、
    を含むとともに、
    前記手順(a)に先立って、前記転送データの送信要求が発生したことを契機として、前記第1及び第2の中継端末を含む周囲の無線通信端末を探索するための探索要求を前記送信端末から送信すること、
    前記探索要求に対する返答情報を前記周囲の無線通信端末から前記送信端末において受信すること、及び
    前記通信相手ノードに対する前記転送データの送信に寄与する前記第1及び第2の中継端末を含む無線通信端末の一群を前記返答情報に基づいて前記送信端末において選択すること、
    をさらに含む、データ送信方法。
  12. 前記選択することは、前記転送データの送信に寄与する前記第1及び第2の中継端末を含む無線通信端末の一群を、前記送信端末をルートとするツリー型トポロジとして把握された前記複数の無線通信端末のネットワークトポロジに基づいて、前記送信端末から見てホップ数の小さい端末から順に選択することを含む、請求項11に記載のデータ送信方法。
  13. 外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部とを備える送信端末としての無線通信端末に関するデータ転送制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記制御方法は、
    前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードに対する転送データの送信に寄与する第1及び第2の中継端末を含む中継端末の一群を、前記送信端末をルートとするツリー型トポロジとして把握された前記複数の無線通信端末のネットワークトポロジに基づいて、前記送信端末から見てホップ数の小さい端末から順に前記複数の無線通信端末の中から選択すること、
    前記第1の送受信部に、前記転送データに含まれる第1の部分を前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信させること、及び
    前記第2の送受信部に、前記転送データの残部を前記無線通信端末の一群のうちホップ数の最も小さい前記第1の中継端末に向けて送信させること、
    を含むとともに
    前記転送データの残部は、前記第1の中継端末から前記無線通信網に送信される第2の部分と、前記2の中継端末から前記無線通信網に送信される第3の部分を含み、
    前記送信端末から前記第1の中継端末に送信される前記第3の部分を含むデータパケットは、宛先としての前記第2の中継端末の識別子と、前記送信端末及び前記第2の中継端末との間で前記データパケットの転送を担う前記第1の中継端末の識別子とを含む、
    コンピュータプログラム。
  14. 外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部とを備える送信端末としての無線通信端末に関するデータ転送制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記制御方法は、
    前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードに対する転送データの送信に先立って、前記転送データの送信要求が発生したことを契機として、周囲の無線通信端末を探索するための探索要求を送信すること、
    前記探索要求に対する返答情報を前記周囲の無線通信端末から受信すること、
    前記通信相手ノードに対する前記転送データの送信に寄与する第1及び第2の中継端末を含む無線通信端末の一群を前記返答情報に基づいて前記複数の無線通信端末の中から択すること、
    前記第1の送受信部に、前記転送データに含まれる第1の部分を前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信させること、及び
    前記第2の送受信部に、前記転送データの残部を前記無線通信端末の一群のうちホップ数の最も小さい前記第1の中継端末に向けて送信させること、
    を含む、コンピュータプログラム。
  15. 外部の無線通信網に無線接続するための第1の送受信部と、前記第1の送受信部に比べて通信可能距離が短くかつ通信速度が大きく、複数の無線端末の間で互いに無線接続するための第2の送受信部とを備える無線通信端末に関するデータ転送制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記制御方法は、
    前記無線通信網を介して到達可能な通信相手ノードに到達させるべく前記複数の無線端末に含まれる第1の端末から送信されて前記第2の送受信部により受信された転送データを識別すること、
    前記第1の送受信部に、前記転送データの一部を前記無線通信網を経由して前記通信相手ノードに向けて送信させること、及び
    前記第2の送受信部に、前記転送データの残部を前記複数の無線端末に含まれる第2の端末に向けて送信させること、
    を含むとともに
    前記転送データの送信要求が前記第1の端末において発生したことを契機として、周囲の無線通信端末を探索するための探索要求を前記第1の端末から受信すること、及び
    前記探索要求に対する返答情報を前記第1の端末に送信すること、
    をさらに含む、
    コンピュータプログラム。
  16. 前記探索要求は、前記探索要求を一意に識別可能な識別子を含み、
    前記制御方法は、受信した前記探索要求に付与された前記識別子が過去に応答済みの識別子である場合に、前記探索要求に対する前記返答情報の送信を抑止することをさらに含む、
    請求項15に記載のコンピュータプログラム。
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