JP4757770B2 - 通信ルート選択制御装置、無線装置及び通信ルート選択方法 - Google Patents
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齊藤,他,"異種無線通信メディア間切替ソフトの開発",B−5−289,電子情報通信学会総合大会,2003 磯村,他,"通信メディアの切替え可能な車載用モバイルルータの実装",B−7−103,電子情報通信学会総合大会,2003 IEEE802.3ad Standard(IEEE Computer Society LAN MAN Standards Committee).Aggregation of Multiple Link Segments,2000.
図1は、本発明の一実施形態に係る無線局(無線装置)1の構成を示すブロック図である。図1において、無線局1は、複数の無線通信メディアの無線モジュール11と、パケットスイッチ12と、IP(Internet Protocol)層部13と、制御部14とを備える。
図4は、図1に示す制御部14の構成を示すブロック図である。図4には、制御部14の構成のうち、本発明に係る特徴的な部分を示している。
図4において、隣接ノード情報取得部21は、隣接ノードの情報を取得する。隣接ノードとは、自ノードと無線リンクを確立している相手ノードのことを言う。隣接ノード情報取得部21は、無線リンク情報取得部22とアクティブフロー情報取得部23を有する。
また、無線リンクの提供可能な最大データ通信速度は、無線通信メディアの種類ごとに、予め記憶しておく。この最大データ通信速度は、劣化要因となるノード間の干渉がない状態で得られる値にする。通常、利用可能なデータ通信速度は、周辺ノードのパケット送信により発生する干渉波の影響を受けて変化するが、ここでは、無線リンクの使用状況を生み出す情報の一つとして、ノード間の干渉がない状態での最大データ通信速度を用いる。
実施例1では、アクティブフロー情報として「アクティブ状態のIPフローの個数」を用い、無線リンク情報として「自ノードと隣接ノードの間で確立中の無線リンクの個数」を用いる。
まず、隣接ノードAに関し、自ノードとの間で確立中の無線リンクの無線通信メディアの種類を、隣接ノード情報テーブル27中の隣接ノードAの無線リンク情報から読み出す。次いで、その無線通信メディアの種類と一つでも同じ無線通信メディアの無線リンクを、自ノードとの間で確立中の隣接ノードを全て抽出する。これは、隣接ノード情報テーブル27中の各隣接ノードの無線リンク情報に含まれる無線通信メディアの種類を調べることにより行う。次いで、その抽出された隣接ノードの各々に関し、隣接ノード情報テーブル27中のアクティブフロー情報から、アクティブ状態のIPフローの個数を読み出す。次いで、その読み出したアクティブ状態のIPフローの個数を合計する。この合計値は、隣接ノードAと自ノードの間で確立中の無線リンクと一つでも同じ無線通信メディアの無線リンクを自ノードとの間で確立中の隣接ノードの全てについての、アクティブ状態のIPフローの個数の総合計値(以下、「アクティブフロー総合計値」と称する)である。また、自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクの個数を、隣接ノード情報テーブル27中の隣接ノードAの無線リンク情報から読み出す。次いで、隣接ノードAの無線リンク負荷を次式により計算する。
隣接ノードAの無線リンク負荷=「アクティブフロー総合計値」÷「自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクの個数」
実施例2では、アクティブフロー情報として「アクティブ状態のIPフローの個数」を用い、無線リンク情報として「自ノードと隣接ノードの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値」を用いる。
まず、実施例1と同様に、「アクティブフロー総合計値」を求める。また、自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値を、隣接ノード情報テーブル27中の隣接ノードAの無線リンク情報から読み出す。次いで、隣接ノードAの無線リンク負荷を次式により計算する。
隣接ノードAの無線リンク負荷=「アクティブフロー総合計値」÷「自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値」
実施例3では、アクティブフロー情報として「アクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の合計値」を用い、無線リンク情報として「自ノードと隣接ノードの間で確立中の無線リンクの個数」を用いる。
まず、隣接ノードAに関し、自ノードとの間で確立中の無線リンクの無線通信メディアの種類を、隣接ノード情報テーブル27中の隣接ノードAの無線リンク情報から読み出す。次いで、その無線通信メディアの種類と一つでも同じ無線通信メディアの無線リンクを、自ノードとの間で確立中の隣接ノードを全て抽出する。これは、隣接ノード情報テーブル27中の各隣接ノードの無線リンク情報に含まれる無線通信メディアの種類を調べることにより行う。次いで、その抽出された隣接ノードの各々に関し、隣接ノード情報テーブル27中のアクティブフロー情報から、アクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の合計値を読み出す。次いで、その読み出したアクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の合計値を合計する。この合計値は、隣接ノードAと自ノードの間で確立中の無線リンクと一つでも同じ無線通信メディアの無線リンクを自ノードとの間で確立中の隣接ノードの全てについての、アクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の総合計値(以下、「アクティブフローパケット流入量総合計値」と称する)である。また、自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクの個数を、隣接ノード情報テーブル27中の隣接ノードAの無線リンク情報から読み出す。次いで、隣接ノードAの無線リンク負荷を次式により計算する。
隣接ノードAの無線リンク負荷=「アクティブフローパケット流入量総合計値」÷「自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクの個数」
実施例4では、アクティブフロー情報として「アクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の合計値」を用い、無線リンク情報として「自ノードと隣接ノードの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値」を用いる。
まず、実施例3と同様に、「アクティブフローパケット流入量総合計値」を求める。また、自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値を、隣接ノード情報テーブル27中の隣接ノードAの無線リンク情報から読み出す。次いで、隣接ノードAの無線リンク負荷を次式により計算する。
隣接ノードAの無線リンク負荷=「アクティブフローパケット流入量総合計値」÷「自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値」
図6は、図1に示すIP層部13の構成を示すブロック図である。図6には、IP層部13の構成のうち、本発明に係る特徴的な部分を示している。
図6において、ルーティングテーブル送信部31は、定期的に、ルーティングテーブル32をブロードキャスト形式で送信する。このとき、ルーティングテーブル送信部31は、ブロードキャスト形式のIPパケットにルーティングテーブル32を格納し、該IPパケットをパケットスイッチ12に出力する。これにより、自ノードが有するルーティングテーブル32は、ブロードキャスト形式で送信され、隣接ノードで受信される。
まず、自ノードからデスティネーションノードに至る経路毎に、全パスの無線リンク負荷の合計値を計算する。各パスの無線リンク負荷は、ルーティングテーブル32から読み取る。あるパスの無線リンク負荷は、当該パスの始端のノードにおける隣接ノードの無線リンク負荷のうち、当該パスの終端である隣接ノードの無線リンク負荷である。そして、全パスの無線リンク負荷の合計値が最小である経路を、当該IPフローの通信ルートとして選択する。
まず、自ノードからデスティネーションノードに至る経路毎に、各パスのリンクコストを計算し、そのリンクコストの合計値を求める。リンクコストは次式により計算する。
パスBのリンクコスト=α+η+γ×H
但し、αは定数、ηはパスBの無線リンク負荷、Hは自ノードからパスBまでのホップ数、γは重み値である。ホップ数は、経由するノードの個数に相当する。
そして、全パスのリンクコストの合計値が最小である経路を、当該IPフローの通信ルートとして選択する。
例えば、上述の実施形態では、無線通信メディアにおけるデータリンク層(MAC、LLC等)の上位に、IPパケットの単位で使用する無線通信メディアを選択するデータリンク層パケットスイッチを設けたが、データリンク層パケットの単位で使用する無線通信メディアを選択するようにしてもよい。
Claims (7)
- 複数の無線通信メディアを利用するノードによってマルチホップネットワークを構成するときの通信ルート選択制御装置において、
自ノードと無線リンクを確立している相手ノードである隣接ノードの無線リンク情報を取得する無線リンク情報取得手段と、
前記隣接ノードのアクティブフロー情報を取得するアクティブフロー情報取得手段と、
前記取得された各隣接ノードの無線リンク情報およびアクティブフロー情報に基づいて、各隣接ノードの無線リンク負荷を算出する無線リンク負荷算出手段と、
各ノードに係る隣接ノード毎の無線リンク負荷を格納するルーティングテーブルと、
他ノードとの間でルーティングテーブルを交換する交換手段と、
各ノードに係る隣接ノード毎の無線リンク負荷に基づいて自ノードからデスティネーションノードに至る各経路を評価し、通信ルートを選択するルート選択手段と、を備え、
ある隣接ノードの無線リンク情報は、自ノードと当該隣接ノードの間で確立中の無線リンクの個数、又は、自ノードと当該隣接ノードの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値であり、
ある隣接ノードのアクティブフロー情報は、当該隣接ノードにおけるアクティブ状態のIPフローの個数、又は、当該隣接ノードにおけるアクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の合計値である、
ことを特徴とする通信ルート選択制御装置。 - 前記アクティブフロー情報は、アクティブ状態のIPフローの個数であり、
前記無線リンク情報は、自ノードと隣接ノードの間で確立中の無線リンクの個数であり、
ある隣接ノード(隣接ノードA)についての前記無線リンク負荷は、「隣接ノードAと自ノードの間で確立中の無線リンクと一つでも同じ無線通信メディアの無線リンクを自ノードとの間で確立中の隣接ノードの全てについての、アクティブ状態のIPフローの個数の総合計値」を「自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクの個数」で除した値である、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信ルート選択制御装置。 - 前記アクティブフロー情報は、アクティブ状態のIPフローの個数であり、
前記無線リンク情報は、自ノードと隣接ノードの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値であり、
ある隣接ノード(隣接ノードA)についての前記無線リンク負荷は、「隣接ノードAと自ノードの間で確立中の無線リンクと一つでも同じ無線通信メディアの無線リンクを自ノードとの間で確立中の隣接ノードの全てについての、アクティブ状態のIPフローの個数の総合計値」を「自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値」で除した値である、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信ルート選択制御装置。 - 前記アクティブフロー情報は、アクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の合計値であり、
前記無線リンク情報は、自ノードと隣接ノードの間で確立中の無線リンクの個数であり、
ある隣接ノード(隣接ノードA)についての前記無線リンク負荷は、「隣接ノードAと自ノードの間で確立中の無線リンクと一つでも同じ無線通信メディアの無線リンクを自ノードとの間で確立中の隣接ノードの全てについての、アクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の総合計値」を「自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクの個数」で除した値である、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信ルート選択制御装置。 - 前記アクティブフロー情報は、アクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の合計値であり、
前記無線リンク情報は、自ノードと隣接ノードの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値であり、
ある隣接ノード(隣接ノードA)についての前記無線リンク負荷は、「隣接ノードAと自ノードの間で確立中の無線リンクと一つでも同じ無線通信メディアの無線リンクを自ノードとの間で確立中の隣接ノードの全てについての、アクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の総合計値」を「自ノードと隣接ノードAの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値」で除した値である、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信ルート選択制御装置。 - 複数の無線通信メディアを利用する無線装置において、
請求項1から請求項5のいずれかの項に記載の通信ルート選択制御装置を備えたことを特徴とする無線装置。 - 複数の無線通信メディアを利用するノードによってマルチホップネットワークを構成するときの通信ルート選択方法であって、
自ノードと無線リンクを確立している相手ノードである隣接ノードの無線リンク情報を取得する過程と、
前記隣接ノードのアクティブフロー情報を取得する過程と、
前記取得された各隣接ノードの無線リンク情報およびアクティブフロー情報に基づいて、各隣接ノードの無線リンク負荷を算出する過程と、
各ノードに係る隣接ノード毎の無線リンク負荷を格納するルーティングテーブルを、他ノードとの間で交換する過程と、
各ノードに係る隣接ノード毎の無線リンク負荷に基づいて自ノードからデスティネーションノードに至る各経路を評価し、通信ルートを選択する過程と、を含み、
ある隣接ノードの無線リンク情報は、自ノードと当該隣接ノードの間で確立中の無線リンクの個数、又は、自ノードと当該隣接ノードの間で確立中の無線リンクで提供可能な最大データ通信速度の合計値であり、
ある隣接ノードのアクティブフロー情報は、当該隣接ノードにおけるアクティブ状態のIPフローの個数、又は、当該隣接ノードにおけるアクティブ状態のIPフローの単位時間当たりのパケット流入量の合計値である、
ことを特徴とする通信ルート選択方法。
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