JP5199085B2 - 染色液の成分濃度モニタ装置、成分濃度制御装置及び染色装置 - Google Patents

染色液の成分濃度モニタ装置、成分濃度制御装置及び染色装置 Download PDF

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Description

本発明は、少なくともヨウ素及びヨウ化カリウムを成分として含有する染色液の成分濃度をモニタするための成分濃度モニタ装置及び当該成分濃度を一定に制御するための成分濃度制御装置並びに当該成分濃度制御装置を装備した染色装置に関するものである。
画像表示装置、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等に用いられる偏光子としては、一般に、ヨウ素染色されたポリビニルアルコール系フィルムが用いられる。
上記偏光子の製造は、一般に、ポリビニルアルコール系フィルムを製膜後、膨潤工程、染色工程、延伸工程、固定化工程、水洗工程及び乾燥工程を経て行われる。
上記各工程の中で、染色工程は、膨潤工程を経た後のポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素により染色するものであり、その方法としては、一般に、ヨウ素とヨウ素の溶解助剤であるヨウ化カリウムを成分として含有する水溶液に当該ポリビニルアルコール系フィルムを浸漬して行われる。
上記各工程は、工業的には連続して行われ、染色工程には、膨潤工程を経て水分を含有したポリビニルアルコール系フィルムが連続して導入され、一方、染色によりヨウ素を含有したポリビニルアルコール系フィルムが連続して導出される。
従って、染色液の成分濃度が経時的に変化するために、当該成分濃度を把握し一定に制御することが困難である。その結果、ポリビニルアルコール系フィルムに染色されるヨウ素の量が変化し、得られた偏光子の品質を不安定にし、歩留りを低下させる。
上記問題に対して、下記特許文献1においては、製膜したポリビニルアルコール系フィルムにアルカリ金属のヨウ化物を含む処理液を浸漬してヨウ化物イオン(I-)を含有させ、その後、紫外光又は可視光を照射して当該ヨウ化物イオンを酸化してヨウ素(I2)を生成させる方法が提案されている。
特開2005−54171号公報
ところで、上記特許文献1に記載の方法においても、処理液中のヨウ化物イオンと対イオンであるアルカリ金属イオンの量が経時的に変化して、この場合でも処理液の成分濃度を把握し一定に制御することが必要である。
そこで、本発明は、上記の諸問題に対処して、これまで困難とされていた染色液の成分濃度を把握し一定に制御することを容易にするためになされたものである。
具体的には、本発明は、ヨウ素及びヨウ化カリウムを成分として含有する染色液の成分濃度をモニタするための成分濃度モニタ装置及び当該成分濃度を一定に制御するための成分濃度制御装置並びに当該成分濃度制御装置を装備した染色装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明者らは、鋭意研究の結果、染色液の導電率が、ヨウ化カリウムの濃度と密接な関係にあり、また、染色液の所定波長における吸光度が、ヨウ化カリウムの濃度及びヨウ素の濃度と密接な関係にあることを実験的に見出した。そして、上記結果を利用することにより、染色液の成分濃度を正確に把握することが可能となり、本発明の完成に至った。
即ち、本発明に係る染色液の成分濃度モニタ装置は、
染色液の導電率を検出する導電率検出手段(31)と、
染色液の吸光度を検出する吸光度検出手段(32)と、
導電率検出手段による染色液の上記検出導率を用いて染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算する第1濃度演算手段(105)と、
吸光度検出手段による上記検出吸光度及び第1濃度演算手段による染色液のヨウ化カリウムの演算濃度を用いて染色液のヨウ素の濃度を演算する第2濃度演算手段(106、107)と、
第1濃度演算手段による染色液のヨウ化カリウムの上記演算濃度及び第2濃度演算手段による染色液のヨウ素の上記演算濃度を表示する表示手段(36、37、109)とを備える。
上記構成によれば、染色液の検出導電率を用いて染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算し、かつ、染色液の検出吸光度及び染色液のヨウ化カリウムの演算濃度を用いて染色液のヨウ素の濃度を演算することで、これまで困難とされていた染色液の成分濃度(ヨウ素の濃度及びヨウ化カリウムの濃度)をモニタすることが可能となる。従って、染色液の成分濃度の変化を把握することができるので、当該成分濃度を一定に制御するための操作を迅速にすることができる。
また、本発明に係る染色液の成分濃度モニタ装置は、さらに、第1濃度演算手段による染色液のヨウ化カリウムの上記演算濃度及び第2濃度演算手段による染色液のヨウ素の上記演算濃度について各対応の所定の管理値からのずれを演算するずれ演算手段(108)を備えて、表示手段は、更に上記各管理値からの上記ずれを表示することを特徴とする。
上記構成によれば、染色液の検出導電率を用いて染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算し、かつ、染色液の検出吸光度及び染色液のヨウ化カリウムの演算濃度を用いて染色液のヨウ素の濃度を演算することで、これまで困難とされていた染色液の成分濃度(ヨウ素の濃度及びヨウ化カリウムの濃度)をモニタすることに加え、当該成分濃度の各管理値からのずれをモニタすることが可能となる。従って、染色液の成分濃度とこれらの各管理値からのずれを把握することができるので、当該成分濃度を一定に制御するための操作を迅速にすることができる。
また、本発明に係る染色液の成分濃度制御装置は、
染色液の導電率を検出する導電率検出手段(31)と、
染色液の吸光度を検出する吸光度検出手段(32)と、
上記導電率検出手段による前記染色液の前記検出導率を用いて上記染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算する第1濃度演算手段(105)と、
吸光度検出手段による上記染色液の上記検出吸光度及び第1濃度演算手段による上記染色液の上記ヨウ化カリウムの演算濃度を用いて上記染色液のヨウ素の濃度を演算する第2濃度演算手段(106、107)と、
当該第2濃度演算手段による染色液のヨウ素の上記演算濃度及び第1濃度演算手段による染色液のヨウ化カリウムの上記演算濃度について各対応の所定の管理値からのずれを演算するずれ演算手段(108)と、
当該ずれ演算手段の演算による上記各管理値からの上記ずれを減少させるように制御出力を発生する制御出力発生手段(110〜142)とを備える。
上記構成によれば、染色液の検出導電率を用いて染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算し、かつ、染色液の検出吸光度及び染色液のヨウ化カリウムの演算濃度を用いて染色液のヨウ素の濃度を演算することで、当該ヨウ素の演算濃度及びヨウ化カリウムの演算濃度について各対応の所定の管理値からのずれを減少させるための制御出力を得ることができる。当該制御出力によって染色液の成分濃度を一定に制御するための操作手段を自動的に操作することができる。従って、これまで困難とされていた染色液の成分濃度制御を容易にすることが可能になる。
また、本発明に係る染色液の成分濃度制御装置は、第1濃度演算手段による染色液のヨウ化カリウムの上記演算濃度及び第2濃度演算手段による染色液のヨウ素の上記演算濃度並びにずれ演算手段の演算による上記各管理値からの上記ずれを表示する表示手段(36、37、109)を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、これまで困難とされていた染色液の成分濃度制御を容易にすることが可能になることに加え、染色液の成分濃度(ヨウ素の濃度及びヨウ化カリウムの濃度)及び当該成分濃度の各管理値からのずれを表示手段によりモニタすることが可能となる。従って、染色液の成分濃度が一定に制御されていることの確認をすることができる。
また、本発明に係る染色装置は、上記成分濃度制御装置と、上記染色液を貯える染色液貯蔵手段(11、12)と、少なくともヨウ素及びヨウ化カリウムを上記染色液貯蔵手段に供給する供給手段(21〜26)と、上記成分濃度制御装置の上記制御出力発生手段からの制御出力に基づいて上記供給手段から上記染色液貯蔵手段への上記ヨウ素及びヨウ化カリウムの供給量を制御する制御手段(N1〜N3、M3〜M5、P3〜P5)とを備える。
上記構成によれば、上記制御出力発生手段からの制御出力に基づいて上記各管理値からのずれを減少させるように染色液の成分濃度を一定に制御するための操作が自動的に行われる。従って、染色液の成分濃度が一定に制御された染色槽においてポリビニルアルコール系フィルムの染色をすることができる。
即ち、ポリビニルアルコール系フィルムの染色工程において、経時的に変化する染色液のヨウ素の濃度及びヨウ化カリウムの濃度について各所定の管理値からのずれを求め、求められた各管理値からのずれを減少させるように染色液の成分であるヨウ素及びヨウ化カリウムを染色液に追加する供給量を制御することができる。
従って、本発明の結果、染色液の成分濃度を一定に制御することができるようになり、ポリビニルアルコール系フィルムに染色されるヨウ素の量が安定し、得られた偏光子の品質の安定と歩留りの向上が可能となる。
また、本発明に係る染色装置は、第1濃度演算手段による染色液のヨウ化カリウムの上記演算濃度及び第2濃度演算手段による染色液のヨウ素の上演算濃度並びにずれ演算手段の演算による上記各管理値からの上記ずれを表示する表示手段(36、37、109)を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、これまで困難とされていた染色液の成分濃度制御を容易にして、染色液の成分濃度が一定に制御された染色槽においてポリビニルアルコール系フィルムの染色をすることができることに加え、染色液の成分濃度(ヨウ素の濃度及びヨウ化カリウムの濃度)及び当該成分濃度の各管理値からのずれを表示手段によりモニタすることが可能となる。従って、染色液の成分濃度が一定に制御されていることの確認をすることができる。
また、本発明に係る染色液の成分濃度制御装置は、
染色液の導電率を検出する導電率検出手段(31)と、
染色液の吸光度を検出する吸光度検出手段(32)と、
導電率検出手段による染色液の上記検出導率を用いて染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算する第1濃度演算手段(105)と、
吸光度検出手段による染色液の上記検出吸光度及び第1濃度演算手段によるヨウ化カリウムの上記演算濃度を用いて染色液のヨウ素の濃度を演算する第2濃度演算手段(106、107)と、
当該第2濃度演算手段のヨウ素の上記演算濃度について所定の管理値からのずれを演算するずれ演算手段ずれ演算手段(108)と、
当該ずれ演算手段の演算による上記管理値からの上記ずれを減少させるように制御出力を発生する制御出力発生手段(110〜115)とを備える。
上記構成によれば、染色液の検出導電率を用いて染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算し、かつ、染色液の検出吸光度及び染色液のヨウ化カリウムの演算濃度を用いて染色液のヨウ素の濃度を演算することで、当該ヨウ素の演算濃度について所定の管理値からのずれを演算して、上記管理値からのずれを減少させるための制御出力を得ることができる。当該制御出力によって染色液の主たる成分であるヨウ素の濃度を一定に制御するための操作手段を自動的に操作することができる。従って、これまで困難とされていた染色液の主たる成分であるヨウ素の濃度制御を容易にすることが可能になる。
また、本発明に係る染色装置は、上記染色液の成分濃度制御装置と、上記染色液を貯える染色液貯蔵手段(11、12)と、ヨウ素を染色液貯蔵手段に供給する供給手段(21、24)と、上記成分濃度制御装置の上記制御出力発生手段からの制御出力に基づいて供給手段から染色液貯蔵手段への上記ヨウ素の供給量を制御する制御手段(N1、M3、P3)とを備える。
上記構成によれば、制御出力発生手段からの制御出力に基づいて上記管理値からのずれを減少させるように染色液の主たる成分であるヨウ素の濃度を一定に制御するための操作が自動的に行われる。従って、染色液の主たる成分であるヨウ素の濃度が一定に制御された染色槽においてポリビニルアルコール系フィルムの染色をすることができる。
即ち、ポリビニルアルコール系フィルムの染色工程において、経時的に変化する染色液の主たる成分であるヨウ素の濃度について所定の管理値からのずれを求め、求められた管理値からのずれを減少させるように染色液の主たる成分であるヨウ素を染色液に追加する供給量を制御することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明を染色装置に適用した一実施形態を示している。当該染色装置は、染色ユニット10と、供給ユニット20と、制御ユニット30とにより構成されている。
染色ユニット10は、染色槽11と、調整槽12と、回収槽13とを備えている。
染色槽11は、循環配管14a及び14bによって、それぞれ別経路で調整槽12に連結されている。このように連結された染色槽11と調整槽12とは、ポリビニルアルコール系フィルムFを染色するための染色液Lを貯えている。なお、染色槽11の内部に設置された17a〜17dは、被染色物であるポリビニルアルコール系フィルムFを導入するためのガイドロールである。
調整槽12は、更に検出配管15によって染色槽11に連結され、この調整槽12は、染色液Lの成分濃度の制御を行うために供給ユニット20に連結されている。
回収槽13は、染色槽11の所定容量を越える余剰の染色液Lを回収するために回収配管16によって染色槽11に連結されている。
供給ユニット20は、供給槽21〜23を備えている。ここで、供給槽21〜23は、それぞれ供給配管24〜26によって、調整槽12に連結されている。
供給槽21は、染色液Lのヨウ素の濃度を制御するためのヨウ素及びヨウ化カリウムの混合水溶液(以下、「I2/KI混合水溶液」という。)を貯えている。供給槽22は、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度を制御するためのヨウ化カリウム水溶液(以下、「KI水溶液」という。)を貯えている。また、供給槽23は、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度を調整するための水(以下、単に「水」という。)を貯えている。
制御ユニット30は、導電率センサ31と、吸光度センサ32と、マイクロコンピュータ33と、駆動回路34〜36と、モニタ37と、インバータN1〜N3とを備えている。
導電率センサ31は、検出配管15に設置されており、この導電率センサ31は、染色液Lの導電率を検出しマイクロコンピュータ33(後述する)に出力する。なお、本実施形態では、導電率センサ31として、株式会社東興化学研究所製 導電率計TCX−98が採用されている。
吸光度センサ32は、検出配管15に設置されており、この吸光度センサ32は、染色液Lの吸光度を検出しマイクロコンピュータ33(後述する)に出力する。なお、本実施形態では、吸光度センサ32として、笠原理化工業株式会社製 液体濃度計 CR−502P(検出器 CRD−10P)が採用されている。
マイクロコンピュータ33は、図2〜図4に示すフローチャートに従い、コンピュータプログラムを実行する。なお、上記コンピュータプログラムは、マイクロコンピュータ33のROMに当該マイクロコンピュータにより読み出し可能に記憶されている。
駆動回路34は、マイクロコンピュータ33による制御のもと、ポンプP1のモータM1を駆動する。このポンプP1は、モータM1を内蔵してなるもので、当該ポンプP1は、循環配管14bに設置されている。しかして、このポンプP1は、モータM1により駆動されて調整槽12内の染色液Lを染色槽11に流出させる。
また、駆動回路35は、マイクロコンピュータ33による制御のもと、ポンプP2のモータM2を駆動する。このポンプP2は、モータM2を内蔵してなるもので、当該ポンプP2は、検出配管15に設置されている。しかして、このポンプP2は、モータM2により駆動されて、染色槽11内の染色液Lを調整槽12に流出させる。
なお、本実施形態では、上記ポンプP1及びP2としては、共に、同一の構成及び機能を有するモータ内蔵型自吸式ポンプが採用されている。
また、駆動回路36は、マイクロコンピュータ33による制御のもと、モニタ37を駆動する。
モニタ37は、駆動回路36により駆動されて、所定のデータをモニタ画面に表示する。
インバータN1〜N3は、共に、同一の構成及び機能を有しており、これらのインバータN1〜N3は、それぞれのインバータ出力をマイクロコンピュータ33からの補正出力に比例させて補正する。以下、この補正されたインバータ出力を「補正インバータ出力」という。
インバータN1は、マイクロコンピュータ33による制御のもと、補正インバータ出力をポンプP3のモータM3に出力する。このポンプP3は、モータM3を内蔵してなるもので、当該ポンプP3は、供給配管24に設置されている。しかして、このポンプP3は、
インバータN1の補正インバータ出力に基づきモータM3により駆動されて、供給槽21内のI2/KI混合水溶液を調整槽12に供給する。
インバータN2は、マイクロコンピュータ33による制御のもと、所定の起動インバータ出力又は補正インバータ出力をポンプP4のモータM4に出力する。このポンプP4は、モータM4を内蔵してなるもので、当該ポンプP4は、供給配管25に設置されている。しかして、このポンプP4は、インバータN2の所定の起動インバータ出力又は補正インバータ出力に基づき駆動されて、供給槽22内のKI水溶液を調整槽12に供給する。
また、インバータN3は、マイクロコンピュータ33による制御のもと、所定の起動インバータ出力又は補正インバータ出力をポンプP5のモータM5に出力する。このポンプP5は、モータM5を内蔵してなるもので、当該ポンプP5は、供給配管26に設置されている。しかして、このポンプP5は、インバータN3の所定の起動インバータ出力又は補正インバータ出力に基づきモータM5により駆動されて、供給槽23内の水を調整槽12に供給する。
なお、本実施形態では、上記ポンプP3〜P5として、同一の構成及び機能を有するモータ内蔵型ダイヤフラム式定量ポンプが採用されている。
また、本実施形態においては、主として導電率センサ31、吸光度センサ32、マイクロコンピュータ33、駆動回路36及びモニタ37でもって、染色液の成分濃度モニタ装置が構成されている。また、主として導電率センサ31、吸光度センサ32、マイクロコンピュータ33、インバータN1〜N3でもって、染色液の成分濃度制御装置が構成されている。
次に、本実施形態に係る染色装置の作動について説明する。なお、この説明は、染色液Lを用いてポリビニルアルコール系フィルムFを染色する例について行う。
まず、染色ユニット10においては、膨潤工程で含水した長尺のポリビニルアルコール系フィルムFが、ガイドロール17a〜17dに沿って連続して染色槽11の中に導入される。このポリビニルアルコール系フィルムFは、染色槽11の中で染色液Lによって染色される。その後、染色されたポリビニルアルコール系フィルムFは、染色液Lを含んだ状態で連続して染色槽11から導出される。
ここで、染色液Lは、ヨウ素とヨウ素の溶解助剤であるヨウ化カリウムとを成分として含有する水溶液である。染色液Lの成分濃度は、被染色物であるポリビニルアルコール系フィルムFに要求される染色濃度により適宜決定される。一般に、染色液Lは、染色液の重量に対して、ヨウ素を0.01〜0.5(重量%)程度及びヨウ化カリウムを0.01〜15(重量%)程度含有する。また、染色液Lは、場合により数(重量%)程度のホウ酸を含有することもある。染色液Lの温度は、通常20〜50(℃)程度の範囲以内の温度であり、この染色液Lの中でのポリビニルアルコール系フィルムFの浸漬時間は、通常10〜300(秒)程度の範囲以内の時間である。
本実施形態においては、染色液Lは、染色液の重量に対して、ヨウ素を0.03(重量%)及びヨウ化カリウムを0.6(重量%)含有している。また、染色液Lの温度は、30(℃)であり、この染色液Lの中でのポリビニルアルコール系フィルムFの浸漬時間は、60(秒)とされている。
次に、供給ユニット20において、供給槽21〜23にそれぞれ貯えられているI2/KI混合水溶液、KI水溶液及び水について説明する。
染色液Lの成分であるヨウ素は単独では水溶液とならず、その溶解助剤であるヨウ化カリウムを必要とする。従って、供給槽21は、I2/KI混合水溶液を貯えている。
ここで、供給槽21に貯えられている上記I2/KI混合水溶液は、染色液Lへのヨウ素の追加を目的とするものである。従って、上記I2/KI混合水溶液のヨウ素の濃度 [I2]s1 は、染色液Lのヨウ素の濃度の管理値 [I2]t よりかなり大きく設定されている。
また、上記混合水溶液のヨウ化カリウムは、染色液Lへのヨウ化カリウムの追加を目的とするものではなく、このヨウ化カリウムは、ヨウ素の溶解助剤として上記I2/KI混合水溶液に混合されている。従って、上記I2/KI混合水溶液のヨウ化カリウムの濃度 [KI]s1 は、上記ヨウ素の濃度 [I2]s1 を安定して保てる濃度範囲の中で小さく設定されている。
本実施形態においては、染色液Lのヨウ素の濃度の管理値 [I2]t は、上述のように0.03(重量%)であり、上記I2/KI混合水溶液のヨウ素の濃度 [I2]s1 は、0.2(重量%)とされている。このときの上記I2/KI混合水溶液のヨウ化カリウムの濃度 [KI]s1 は、1.0(重量%)とされている。
一方、供給槽22に貯えられているKI水溶液は、染色液Lへのヨウ化カリウムの追加を目的とするものである。従って、上記KI水溶液のヨウ化カリウムの濃度 [KI]s2 は、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度の管理値 [KI]t よりかなり大きく設定されている。
本実施形態においては、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度の管理値 [KI]t は、上述のように0.6(重量%)であり、上記KI水溶液のヨウ化カリウムの濃度 [KI]s2 は、10.0(重量%)とされている。
なお、供給槽23に貯えられている水は、染色液Lのヨウ化カリウムの希釈を目的とするものである。
このように、各供給槽21〜23から染色液Lに各成分が供給されることにより、後述のように、染色槽11と調整槽12とに貯えられた染色液Lの成分濃度は、各管理値 [I2]t 及び [KI]t に制御される。
以下、染色液Lの成分濃度制御について説明する。まず、上記コンピュータプログラムをスタートすると、図2のステップ101において、循環ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ33から所定の起動出力が駆動回路34に出力される。すると、駆動回路34は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってモータM1を駆動する。
その結果、ポンプP1は、モータM1による上記駆動のもと、調整槽12内の染色液Lを循環配管14bを通して染色槽11に流入させる共に、染色槽11内の染色液Lを循環配管14aを通して調整槽12に流入させる。従って、染色液Lは、調整槽12においてその成分濃度が調整された場合でも、この染色液Lは、染色槽11と調整槽12との中で速やかに均一化される。
このように染色液Lが染色槽11と調整槽12との中で均一化されている状態で、ステップ102において、検出ポンプ運転開始処理がなされる。この運転開始処理では、マイクロコンピュータ33から所定の起動出力が駆動回路35に出力される。すると、駆動回路35は、上記起動出力に対応した駆動出力でもってモータM2を駆動する。
その結果、ポンプP2は、モータM2による上記駆動のもと、染色槽11内の染色液Lを検出配管15を通して調整槽12に流入させる。
このことにより染色槽11内の染色液Lが導電率センサ31及び吸光度センサ32に接触し、それぞれの検出が行われる。
そこで、ステップ103において、導電率αの読込処理がなされる。この読込処理では、導電率センサ31によって検出された染色液Lの導電率αがマイクロコンピュータ33に読込まれる。
同様に、ステップ104において、吸光度βの読込処理がなされる。この読込処理では、吸光度センサ32によって検出された染色液Lの吸光度βがマイクロコンピュータ33に読込まれる。
ここで、上記ステップ104における吸光度βの検出波長は、任意に選定することができるが、この検出波長は、一般には、300nm〜700nmの範囲以内、好ましくは、400nm〜700nmの範囲以内、より好ましくは、500nm〜600nmの範囲以内から選定される。検出波長が300nm以上あれば、ヨウ素の吸光度に対するヨウ化物イオンの影響が小さくなり、十分な検出精度が得られる。また、検出波長が700nm以下であれば、ヨウ素の吸光度が大きくなり、十分な検出精度が得られる。従って、本実施形態においては、検出波長は、特に好ましいと考えられる520nmに設定されている。
上記各ステップで読込まれた検出値によって、以下に述べる染色液Lの成分濃度の各演算が行われる。まず、ステップ105において、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p の演算処理がなされる。この演算処理では、ステップ103で読込まれた導電率αを用いて、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が演算される。
ここで、上記ステップ105の演算処理について詳しく説明する。本発明者らは、既知の濃度のヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する一連の水溶液の導電率αを検出し、以下のことを実験的に確認した。即ち、染色液の導電率αは、電解質であるヨウ化カリウムの濃度 [KI] と相関関係を示すが、この導電率αは、ヨウ素の濃度 [I2] には大きく影響されない。また、ホウ酸等の他の成分は、導電率αの検出値に対して大きく影響しない。
具体的には、ヨウ素を0〜0.24(重量%)及びヨウ化カリウムを0〜9.6(重量%)含有する一連の水溶液が作成され、この一連の水溶液の導電率αが検出される。
検出された一連の導電率αをヨウ化カリウムの濃度 [KI] に対して同一グラフ上にプロットすると、図5に示す導電率αとヨウ化カリウムの濃度 [KI] との相関関係を示すグラフが得られる。図5において、横軸の導電率αが決まれば、縦軸のヨウ化カリウムの濃度 [KI] が求められる。
ここで、上記相関関係は、直線関係とみなされ、この相関関係は、導電率αを独立変数とし、ヨウ化カリウムの濃度 [KI] を従属変数とする下記の直線式(1)で示される。直線式(1)においてAは係数であり、予め実験的に求められる。
[KI] = A・α ・・・(1)
従って、上記直線式(1)を予めマイクロコンピュータ33に読出し可能に記憶させておくことにより、ステップ105において、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が演算される。
また、ステップ106において、KI係数Sの演算処理がなされる。この「KI係数」とは、吸光度βとヨウ素の濃度 [I2] の関係に及ぼすヨウ化カリウムの濃度 [KI] の影響を表す係数である。このステップ106の演算処理では、ステップ105で演算された染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を用いてKI係数Sが演算される。
ここで、上記ステップ106の演算処理について詳しく説明する。本発明者らは、既知の濃度のヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する一連の水溶液の吸光度βを検出し、以下のことを実験的に確認した。即ち、染色液の吸光度βは、ヨウ素の濃度 [I2] と相関関係を示し、且つ、この吸光度βは、ヨウ化カリウムの濃度 [KI] に大きく影響される。
具体的には、ヨウ素を0〜0.24(重量%)及びヨウ化カリウムを0〜9.6(重量%)含有する一連の水溶液が作成され、この一連の水溶液の520nmにおける吸光度βが検出される。
検出された一連の吸光度βをヨウ素の濃度 [I2] に対して同一グラフ上にプロットすると、図6に示すグラフが得られる。図6から明らかなように、吸光度βとヨウ素の濃度 [I2] とは、良好な相関関係を示すが、ヨウ化カリウムの濃度 [KI](=a、b及びc)の違いによって、各々独立した複数の直線関係と見なすことができる。このことは、上記相関関係が、ヨウ化カリウムの濃度 [KI] に大きく影響されることを示している。
ここで、吸光度βとヨウ素の濃度 [I2] との相関関係を示す上記複数の直線関係は、吸光度βを独立変数とし、ヨウ素の濃度 [I2] を従属変数とする下記の一つの直線式(2)で示される。直線式(2)において係数Sは直線式の勾配であり、ヨウ化カリウムの濃度 [KI] によって変化する。この係数Sが、上記「KI係数」である。
[I2] = S・β ・・・(2)
本発明者らは、図6において、ヨウ化カリウムの濃度 [KI] の異なる各々の直線のKI係数Sを求め、ヨウ化カリウムの濃度 [KI] に対して同一グラフ上にプロットした。図7は、染色液のヨウ化カリウムの濃度 [KI] とKI係数Sとの相関関係を示すグラフである。図7において、横軸のヨウ化カリウムの濃度 [KI] が決まれば、縦軸のKI係数Sが求められる。
ここで、上記相関関係は、直線関係とみなされ、この相関関係は、ヨウ化カリウムの濃度 [KI] を独立変数とし、KI係数Sを従属変数とする下記の直線式(3)で示される。直線式(3)においてBは係数、Cは定数であり、予め実験的に求められる。
S = B・[KI] + C ・・・(3)
従って、上記直線式(3)を予めマイクロコンピュータ33に読出し可能に記憶させておくことにより、ステップ106において、KI係数Sが演算される。
そこで、ステップ107において、ヨウ素の濃度 [I2]p の演算処理がなされる。この演算処理では、ステップ104で読込まれた吸光度βとステップ106で演算されたKI係数Sを用いて、上記直線式(2)から染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p が演算される。
従って、上記直線式(2)を予めマイクロコンピュータ33に読出し可能に記憶させておくことにより、ステップ107において、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p が演算される。
更に、ステップ108において、管理値からのずれの演算処理がなされる。この演算処理では、ステップ107で演算されたヨウ素の濃度 [I2]p 及びステップ105で演算されたヨウ化カリウムの濃度 [KI]p について各対応の所定の管理値 [I2]t 及び [KI]t からのずれ Δ[I2] 及び Δ[KI] が演算される。
上記各管理値からの各ずれは、下記の式(4)及び式(5)によって演算される。
Δ[I2] = [I2]p − [I2]t ・・・(4)
Δ[KI] = [KI]p − [KI]t ・・・(5)
そこで、まず、上記各管理値 [I2]t 及び [KI]t 並びに上記各式(4)及び式(5)を予めマイクロコンピュータ33に読出し可能に記憶させておくことにより、上記各管理値からの各ずれが演算される。
次に、ステップ109において、モニタ表示処理がなされる。この表示処理では、マイクロコンピュータ33から表示データに対応した表示出力が駆動回路36に出力される。すると、駆動回路36は、上記表示出力に対応した駆動出力をモニタ37に出力する。
その結果、モニタ37は、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p 及びヨウ化カリウムの濃度 [KI]p 並びにそれぞれの管理値からのずれ Δ[I2] 及び Δ[KI] を表示する。更に、モニタ37は、上記各管理値 [I2]p 及び [KI]p を表示するようにしてもよい。
上述のように、染色液Lの各成分濃度とそれらの各管理値からのずれが把握される。そこで、これらのずれを減少させるように成分濃度制御が行われる。
まず、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p を制御する方法について説明する。図2のステップ110において、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p が、所定の管理値 [I2]t 未満であるか否かが判定される。
染色の進行により、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p がその管理値 [I2]t より減少していれば、[I2]p が [I2]t 未満であるので、ステップ110においてYESと判定される。
この場合、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p を増加させる必要がある。そこで、I2/KI混合水溶液の供給を確認するために、ステップ111において、インバータN1が動作中か否かが判定される。インバータN1が動作中であれば、ステップ111においてYESと判定される。
ここでは、I2/KI混合水溶液が供給されているが、更にその供給量を増加させるために、ステップ112において、インバータN1の出力増大処理がなされる。この出力増大処理では、マイクロコンピュータ33から、ステップ108で演算された Δ[I2](ここではプラスの値)の絶対値に比例して増大された補正出力がインバータN1に出力される。すると、インバータN1は、上記補正出力に比例した補正インバータ出力でもってモータM3を駆動する。即ち、Δ[I2] の絶対値が大きければ、上記補正インバータ出力の増大幅が大きくなり、Δ[I2] の絶対値が小さければ、上記補正インバータ出力の増大幅が小さくなる。
その結果、ポンプP3は、モータM3による上記駆動のもと、その供給量を上記補正インバータ出力に比例して増大させる。よって、供給槽21から染色槽11に供給されるI2/KI混合水溶液の供給量が上記補正インバータ出力に比例して増大し、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p が所定の管理値 [I2]t に制御される。
一方、インバータN1が停止中であれば、ステップ111においてNOと判定される。このとき、I2/KI混合水溶液の供給は停止している。
そこで、I2/KI混合水溶液の供給を開始させて、ヨウ素の濃度 [I2]p を速やかに増加させるために、ステップ113において、インバータN1の起動処理がなされる。この起動処理では、マイクロコンピュータ33から所定の起動出力がインバータN1に出力される。すると、インバータN1は、上記起動出力に比例したインバータ出力でもってモータM3を駆動する。
その結果、ポンプP3は、モータM3による上記駆動のもと、供給槽21内のI2/KI混合水溶液を調整槽12に供給する。よって、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p が増加し、所定の管理値 [I2]t に制御される。
ここで、マイクロコンピュータ33からインバータN1に出力される所定の起動出力は、染色液Lのヨウ素の濃度の管理値 [I2]t、供給槽21内のI2/KI混合水溶液のヨウ素の濃度 [I2]s1 及び染色槽11へのポリビニルアルコール系フィルムの導入速度等の染色条件により決定され、この所定の起動出力は、予めマイクロコンピュータ33に読出し可能に記憶させておく。
これに対して、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p がその管理値 [I2]t と同じ又は大きくなっていれば、[I2]p が [I2]t 以上であるので、ステップ110においてNOと判定される。
ここで、ヨウ素の濃度 [I2]p がその管理値 [I2]t と同じ場合は、上記ステップ108で演算された Δ[I2] がゼロを意味する。一方、ヨウ素の濃度 [I2]p がその管理値 [I2]t より大きくなっている場合は、以下のように説明される。
即ち、染色の開始段階で調整されて染色槽11に貯えられた染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p がその管理値 [I2]t より大きくなる場合、或いは、染色の進行段階で染色液Lの濃度制御のためにI2/KI混合水溶液が供給槽21から調整槽12に供給され過ぎて、ヨウ素の濃度 [I2]p がその管理値 [I2]t を上回るようになる場合がある。しかし、これらの場合においても、ポリビニルアルコール系フィルムFが常に染色液Lの中のヨウ素を選択的に吸着しているため、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p は、常に減少している。
従って、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p は、染色の進行と共にすぐに減少してくるので、供給槽21から調整槽12に供給されるI2/KI混合水溶液の供給は停止する必要がなく、このI2/KI混合水溶液の供給量を減少させるだけでよい。
まず、I2/KI混合水溶液の供給を確認するために、ステップ114において、インバータN1が動作中か否かが判定される。インバータN1が停止中であれば、ステップ114においてNOと判定される。このとき、I2/KI混合水溶液の供給は停止しており、インバータN1を起動することなく、そのまま進行する。
一方、インバータN1が動作中であれば、ステップ114においてYESと判定される。ここでは、I2/KI混合水溶液が供給されているが、インバータN1の出力を停止することなく、この出力を減少させるために、ステップ115において、インバータN1の出力減少処理がなされる。この出力減少処理では、マイクロコンピュータ33から、ステップ108で演算された Δ[I2](ここではマイナスの値)の絶対値に比例して減少された補正出力がインバータN1に出力される。すると、インバータN1は、上記補正出力に比例した補正インバータ出力でもってモータM3を駆動する。
その結果、ポンプP3は、モータM3による上記駆動のもと、その供給量を上記補正インバータ出力に比例して減少させる。よって、供給槽21から染色槽11に供給されるI2/KI混合水溶液の供給量が上記補正インバータ出力に比例して減少し、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p が所定の管理値 [I2]t に制御される。
上記ステップ110〜ステップ115における操作が適宜行われることにより、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p は、所定の管理値 [I2]t に制御される。
続いて、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を制御する方法について、図3及び図4に示すフローチャートに従って説明する。
ここで、染色液Lの成分であるヨウ化カリウムは、ヨウ素とは独立した割合でその濃度が変化する。即ち、上述のように供給槽21から上記I2/KI混合水溶液を供給して染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p をその管理値 [I2]t に制御した場合、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がその管理値 [KI]t より大きくなる場合と小さくなる場合が生じる。
そこで、染色液Lにヨウ化カリウムを追加するためのKI水溶液とヨウ化カリウムを希釈するための水がそれぞれ独立して供給される。
まず、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を制御する前段階として、ステップ116において、このヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が減少傾向にあるか否かが判定される。ここで、減少傾向にあるか否かは、以下のようにして判定される。
今回のステップ105で演算されたヨウ化カリウムの濃度を [KI]p1 とし、前回のステップ105で演算された値を [KI]p2 として、その差( [KI]p1−[KI]p2 )を求める。この差がマイナスの値であれば、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が減少傾向にある。また、上記差がプラスの値又はゼロであれば、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が増加傾向又は変化なしの状態にあり、このヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が減少傾向にない。
同様に前回のステップ105で演算されたヨウ化カリウムの濃度 [KI]p2 と前々回のステップ105で演算された値 [KI]p3 との差( [KI]p2−[KI]p3 )を求める。この操作を今回のステップ105の直前、最大回数5回まで実施する。その結果、上記最大回数5回の差のうち過半数の差が減少傾向を示すとき、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が減少傾向にあるとしてステップ116においてYESと判定される。
以下、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が減少傾向にあり、ステップ116においてYESと判定された場合について、図3に示すフローチャートのステップ117からステップ129に従って説明する。
ステップ117において、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の管理値 [KI]t 未満であるか否かが判定される。
染色の進行又はヨウ素の濃度制御により、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がその管理値 [KI]t より減少していれば、[KI]p が [KI]t 未満であるので、ステップ117においてYESと判定される。
この場合、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がそれ以上低下しないようにする必要がある。そこで、水の供給を確認するために、ステップ118において、インバータN3が動作中か否かが判定される。インバータN3が動作中であれば、ステップ118においてYESと判定される。
よって、水の供給を停止するために、ステップ119において、インバータN3の出力停止処理がなされる。この出力停止処理では、インバータN3の出力が停止される。すると、モータM5は駆動を停止しポンプP5が停止する。
その結果、供給槽23から調整槽12への水の供給が停止して、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がそれ以上低下しないようになる。
一方、インバータN3が停止中であれば、ステップ118においてNOと判定される。このとき、水の供給は停止している。
次に、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を増加させる必要がある。そこで、KI水溶液の供給を確認するために、ステップ120において、インバータN2が動作中か否かが判定される。インバータN2が動作中であれば、ステップ120においてYESと判定される。
ここでは、KI水溶液が供給されているが、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p は減少傾向にある(上記ステップ116において判定)。そこで、KI水溶液の供給量を増加させるために、ステップ121において、インバータN2の出力増大処理がなされる。この出力増大処理では、マイクロコンピュータ33から、ステップ108で演算された Δ[KI](ここではプラスの値)の絶対値に比例して増大された補正出力がインバータN2に出力される。すると、インバータN2は、上記補正出力に比例した補正インバータ出力でもってモータM4を駆動する。
その結果、ポンプP4は、モータM4による上記駆動のもと、その供給量を上記補正インバータ出力に比例して増大させる。よって、供給槽22から調整槽12に供給されるKI水溶液の供給量が上記補正インバータ出力に比例して増大し、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の管理値 [KI]t に制御される。
一方、インバータN2が停止中であれば、ステップ120においてNOと判定される。このとき、KI水溶液の供給は停止している。
そこで、KI水溶液の供給を開始させて、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を速やかに増加させるために、ステップ122において、インバータN2の起動処理がなされる。この起動処理では、マイクロコンピュータ33から所定の起動出力がインバータN2に出力される。すると、インバータN2は、上記起動出力に比例したインバータ出力でもってモータM4を駆動する。
その結果、ポンプP4は、モータM4による上記駆動のもと、供給槽22内のKI水溶液を調整槽12に供給する。よって、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が増加し、所定の管理値 [KI]t に制御される。
ここで、マイクロコンピュータ33からインバータN2に出力される所定の起動出力は、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度の管理値 [KI]t、供給槽22内のKI水溶液のヨウ化カリウムの濃度 [KI]s2 及び染色槽11へのポリビニルアルコール系フィルムの導入速度等の染色条件により決定され、この所定の起動出力は、予めマイクロコンピュータ33に読出し可能に記憶させておく。
これに対して、ヨウ素の濃度制御のため染色液LにI2/KI混合水溶液が供給された結果、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がその管理値 [KI]t と同じ或いは大きくなっていれば、[KI]p が [KI]t 以上であるので、ステップ117においてNOと判定される。
この場合、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がそれ以上増加しないようにする必要がある。そこで、KI水溶液の供給を確認するために、ステップ123において、インバータN2が動作中か否かが判定される。インバータN2が動作中であれば、ステップ123においてYESと判定される。
よって、KI水溶液の供給を停止するために、ステップ124において、インバータN2の出力停止処理がなされる。この出力停止処理では、インバータN2の出力が停止される。すると、モータM4は駆動を停止しポンプP4が停止する。
その結果、供給槽22から調整槽12へのKI水溶液の供給が停止して、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がそれ以上増加しないようになる。
一方、インバータN2が停止中であれば、ステップ123においてNOと判定される。このとき、KI水溶液の供給は停止している。
次に、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を希釈する必要がある。そこで、水の供給を確認するために、ステップ125において、インバータN3が動作中か否かが判定される。インバータN3が動作中であれば、ステップ125においてYESと判定される。
ここでは、水が供給されているが、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p は減少傾向にある(上記ステップ116において判定)。そこで、インバータN3の出力を制御して水の供給量を制御することが重要となる。その為に、ステップ126において、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の閾値以下か否かが判定される。この閾値は、下記のように設定されている。
まず、過剰な水の供給を行えば上記ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がその管理値 [KI]t を超えて低くなり、濃度制御の精度が低下する。つまり、上記ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p とその管理値 [KI]t との差が小さい場合には、インバータN3の出力は現状より小さくする必要が生じる。
一方、上記ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p とその管理値 [KI]t との差が大きい場合には、インバータN3の出力を現状より増加させて、速やかに上記ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を減少させなければ逆に濃度制御の精度が低下する。
そこで、この濃度制御の精度をより高くするヨウ化カリウムの濃度が所定の閾値として設定される。上記所定の閾値は、上記ヨウ化カリウムの濃度の管理値 [KI]t、ポンプP5の吐出能力及びポリビニル系フィルムFの導入速度等の染色条件により適切な値が設定される。なお、本実施形態においては、この閾値は、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度の管理値 [KI]t の102%として設定されている。
上述の設定のもと、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が上記閾値以下であれば、ステップ126においてYESと判定される。
そこで、水の供給量を減少させて、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を緩やかに希釈させるために、ステップ127において、インバータN3の出力減少処理がなされる。この出力減少処理では、マイクロコンピュータ33から、ステップ108で演算された Δ[KI](ここではマイナスの値)の絶対値に比例して減少された補正出力がインバータN3に出力される。すると、インバータN3は、上記補正出力に比例した補正インバータ出力でもってモータM5を駆動する。
その結果、ポンプP5は、モータM5による上記駆動のもと、その供給量を上記補正インバータ出力に比例して減少させる。よって、供給槽23から調整槽12に供給される水の供給量が上記補正インバータ出力に比例して減少し、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の管理値 [KI]t に制御される。
また、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が上記閾値を越える場合は、ステップ126においてNOと判定される。
そこで、水の供給量を増加させて、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を速やかに希釈させるために、ステップ128において、インバータN3の出力増大処理がなされる。この出力増大処理では、マイクロコンピュータ33から、ステップ108で演算された Δ[KI](ここではマイナスの値)の絶対値に比例して増大された補正出力がインバータN3に出力される。すると、インバータN3は、上記補正出力に比例した補正インバータ出力でもってモータM5を駆動する。
その結果、ポンプP5は、モータM5による上記駆動のもと、その供給量を上記補正インバータ出力に比例して増大させる。よって、供給槽23から調整槽12に供給される水の供給量が上記補正インバータ出力に比例して増大し、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の管理値 [KI]t に制御される。
一方、インバータN3が停止中であれば、ステップ125においてNOと判定される。このとき、水の供給は停止している。
そこで、水の供給を開始させて、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を速やかに希釈させるために、ステップ129において、インバータN3の起動処理がなされる。この起動処理では、マイクロコンピュータ33から所定の起動出力がインバータN3に出力される。すると、インバータN3は、上記起動出力に比例したインバータ出力でもってモータM5を駆動する。
その結果、ポンプP5は、モータM5による上記駆動のもと、供給槽23内の水を調整槽12に供給する。よって、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の管理値 [KI]t に制御される。
ここで、マイクロコンピュータ33からインバータN3に出力される所定の起動出力は、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度の管理値 [KI]t 、供給槽22内のKI水溶液のヨウ化カリウムの濃度 [KI]s2 及び染色槽11へのポリビニルアルコール系フィルムの導入速度等の染色条件により決定され、この所定の起動出力は、予めマイクロコンピュータ33に読出し可能に記憶させておく。
上述のように図3に示すフローチャートのステップ117からステップ129においては、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が減少傾向にある場合を説明した。次に、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が減少傾向を示さず(管理値と同じ又は増加傾向にある)、ステップ116においてNOと判定された場合について、図4に示すフローチャートのステップ130からステップ142に従って説明する。
ステップ130において、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が、所定の管理値[KI]t 未満であるか否かが判定される。
染色の進行又はヨウ素の濃度制御により、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がその管理値 [KI]t より減少していれば、[KI]p が [KI]t 未満であるので、ステップ130においてYESと判定される。
この場合には、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がそれ以上低下しないようにする必要がある。そこで、水の供給を確認するために、ステップ131において、インバータN3が動作中か否かが判定される。インバータN3が動作中であれば、ステップ131においてYESと判定される。
よって、水の供給を停止するために、ステップ132において、インバータN3の出力停止処理がなされる。この出力停止処理では、インバータN3の出力が停止される。すると、モータM5は駆動を停止しポンプP5が停止する。
その結果、供給槽23から調整槽12への水の供給が停止して、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がそれ以上低下しないようになる。
一方、インバータN3が停止中であれば、ステップ131においてNOと判定される。このとき、水の供給は停止している。
次に、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を増加させる必要がある。そこで、KI水溶液の供給を確認するために、ステップ133において、インバータN2が動作中か否かが判定される。インバータN2が動作中であれば、ステップ133においてYESと判定される。
ここでは、KI水溶液が供給されているが、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p は減少傾向を示さず、管理値と同じ又は増加傾向にある(上記ステップ116において判定)。そこで、インバータN2の出力を制御してKI水溶液の供給量を制御することが重要になる。その為に、ステップ134において、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の閾値以上か否かが判定される。この閾値は、下記のように設定されている。
まず、過剰なKI水溶液の供給を行えば上記ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がその管理値 [KI]t を超えて高くなり、濃度制御の精度が低下する。つまり、上記ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p とその管理値 [KI]t との差が小さい場合には、インバータN2の出力は現状より小さくする必要が生じる。
一方、上記ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p とその管理値 [KI]t との差が大きい場合には、インバータN2の出力を現状より増加させて、速やかに上記ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を増加させなければ逆に濃度制御の精度が低下する。
そこで、この濃度制御の精度をより高くするヨウ化カリウムの濃度が所定の閾値として設定される。上記所定の閾値は、上記ヨウ化カリウムの濃度の管理値 [KI]t、供給槽22内のKI水溶液のヨウ化カリウムの濃度 [KI]s2、ポンプP4の吐出能力及びポリビニル系フィルムFの導入速度等の染色条件により適切な値が設定される。なお、本実施形態においては、この閾値は、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度の管理値 [KI]t の98%として設定されている。
上述の設定のもと、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が上記閾値以上であれば、ステップ134においてYESと判定される。
そこで、KI水溶液の供給量を増加させて、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を緩やかに増加させるために、ステップ135において、インバータN2の出力減少処理がなされる。この出力減少処理では、マイクロコンピュータ33から、ステップ108で演算された Δ[KI](ここではプラスの値)の絶対値に比例して減少された補正出力がインバータN2に出力される。すると、インバータN2は、上記補正出力に比例した補正インバータ出力でもってモータM4を駆動する。
その結果、ポンプP4は、モータM4による上記駆動のもと、その供給量を上記補正インバータ出力に比例して減少させる。よって、供給槽22から調整槽12に供給されるKI水溶液の供給量が上記補正インバータ出力に比例して減少し、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の管理値 [KI]t に制御される。
また、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が上記閾値未満であれば、ステップ134においてNOと判定される。
そこで、KI水溶液の供給量を増加させて、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を速やかに増加させるために、ステップ136において、インバータN2の出力増大処理がなされる。この出力増大処理では、マイクロコンピュータ33から、ステップ108で演算された Δ[KI](ここではプラスの値)の絶対値に比例して増大された補正出力がインバータN2に出力される。すると、インバータN2は、上記補正出力に比例した補正インバータ出力でもってモータM4を駆動する。
その結果、ポンプP4は、モータM4による上記駆動のもと、その供給量を上記補正インバータ出力に比例して増大させる。よって、供給槽22から調整槽12に供給されるKI水溶液の供給量が上記補正インバータ出力に比例して増大し、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の管理値 [KI]t に制御される。
一方、インバータN2が停止中であれば、ステップ133においてNOと判定される。このとき、KI水溶液の供給は停止している。
そこで、KI水溶液の供給を開始して、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を速やかに増加させるために、ステップ137において、インバータN2の起動処理がなされる。この起動処理は、上記ステップ122の起動処理と同一である。即ち、マイクロコンピュータ33から所定の起動出力がインバータN2に出力される。すると、インバータN2は、上記起動出力に比例したインバータ出力でもってモータM4を駆動する。
その結果、ポンプP4は、モータM4による上記駆動のもと、供給槽22内のKI水溶液を調整槽12に供給する。よって、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が増加し、所定の管理値 [KI]t に制御される。
これに対して、ヨウ素の濃度制御のため染色液LにI2/KI混合水溶液が供給された結果、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がその管理値 [KI]t と同じ或いは大きくなっていれば、[KI]p が [KI]t 以上であるので、ステップ130においてNOと判定される。
この場合には、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がそれ以上増加しないようにする必要がある。そこで、KI水溶液の供給を確認するために、ステップ138において、インバータN2が動作中か否かが判定される。インバータN2が動作中であれば、ステップ138においてYESと判定される。
よって、KI水溶液の供給を停止するために、ステップ139において、インバータN2の出力停止処理がなされる。この出力停止処理では、インバータN2の出力が停止される。すると、モータM4は駆動を停止しポンプP4が停止する。
その結果、供給槽22から調整槽12へのKI水溶液の供給が停止して、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がそれ以上増加しないようになる。
一方、インバータN2が停止中であれば、ステップ138においてNOと判定される。このとき、KI水溶液の供給は停止している。
次に、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を希釈する必要がある。そこで、水の供給を確認するために、ステップ140において、インバータN3が動作中か否かが判定される。インバータN3が動作中であれば、ステップ140においてYESと判定される。
ここでは、水が供給されているが、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p は減少傾向を示さず、管理値と同じ又は増加傾向にある(上記ステップ116において判定)。そこで、水の供給量を増加させるために、ステップ141において、インバータN3の出力増大処理がなされる。この出力増大処理では、マイクロコンピュータ33から、ステップ108で演算された Δ[KI](ここではマイナスの値)の絶対値に比例して増大された補正出力がインバータN3に出力される。すると、インバータN3は、上記補正出力に比例した補正インバータ出力でもってモータM5を駆動する。
その結果、ポンプP5は、モータM5による上記駆動のもと、その供給量を上記補正インバータ出力に比例して増大させる。よって、供給槽23から調整槽12に供給される水の供給量が上記補正インバータ出力に比例して増大し、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の管理値 [KI]t に制御される。
一方、インバータN3が停止中であれば、ステップ140においてNOと判定される。このとき、水の供給は停止している。
そこで、水の供給を開始させて、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を速やかに希釈させるために、ステップ142において、インバータN3の起動処理がなされる。この起動処理は、上記ステップ129の起動処理と同一である。即ち、マイクロコンピュータ33から所定の起動出力がインバータN3に出力される。すると、インバータN3は、上記起動出力に比例したインバータ出力でもってモータM5を駆動する。
その結果、ポンプP5は、モータM5による上記駆動のもと、供給槽23内の水を調整槽12に供給する。よって、染色液Lのヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が所定の管理値 [KI]t に制御される。
上述の各ステップにより、染色液Lのヨウ素の濃度 [I2]p 及びヨウ化カリウムの濃度 [KI]p がそれぞれの管理値 [I2]t 及び [KI]t に制御される。
続くステップ143(図3に示すフローチャートに戻る)において、濃度制御を終了するか否かが判定される。ここでは、染色装置の運転前又は運転中にマイクロコンピュータ33に入力された停止命令を確認する。停止命令を確認しなければ、濃度制御を続けるためにステップ143においてNOと判定され、ステップ103(図2に示すフローチャートに戻る)に戻り、プログラムが継続して進行する。
一方、濃度制御を終了する場合には、停止命令を確認し、ステップ143においてYESと判定される。
この場合には、ステップ144において、測定ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路35の出力が停止される。すると、モータM2は駆動を停止しポンプP2が停止する。
更に、ステップ145において、循環ポンプ運転停止処理がなされる。この運転停止処理では、駆動回路34の出力が停止される。すると、モータM1は駆動を停止しポンプP1が停止する。
上述のように、本実施形態においては、これまで困難とされていた染色液の成分濃度を把握し各管理値に制御することが可能になる。
即ち、ポリビニルアルコール系フィルムの染色工程において、経時的に変化する染色液のヨウ素の濃度及びヨウ化カリウムの濃度について各所定の管理値からのずれを求め、求められた各管理値からのずれを減少させるように染色液の成分であるヨウ素、ヨウ化カリウム及び水を染色液に追加する供給量を制御することができる。
従って、染色液の成分濃度を経時的に一定に制御することができるようになり、ポリビニルアルコール系フィルムに染色されるヨウ素の量が安定し、得られた偏光子の品質の安定と歩留りの向上が可能となる。
また、本実施形態においては、染色液の容量を多くすることもなく、経験等に基づく処理数量を指標として、新しい染色液に入れ替えるという対応をとる必要がない。従って、処理液のコストアップとならず、また、液交換のために装置停止をすることなく、生産性が向上する。
なお、上記実施形態は、本発明を染色装置に適用したものであるが、本発明の実施にあたり、上記実施形態に限らず、次のような種々の変形例が挙げられる。
1.上記実施形態に対して、ヨウ化カリウムの濃度 [KI]p の演算処理ステップ105において、染色液のヨウ化カリウムの濃度 [KI]p を上記直線式(1)から算出する代わりに、導電率αとヨウ化カリウムの濃度 [KI] の相関関係(図5参照)をデータベースとして、上記ステップ103で読込まれた導電率αに基づいてマイクロコンピュータの演算手段を使用して計算処理してもよい。
2.上記実施形態に対して、KI係数Sの演算処理ステップ106において、KI係数Sを上記直線式(3)から算出する代わりに、染色液のヨウ化カリウムの濃度 [KI] とKI係数Sとの相関関係(図7参照)をデータベースとして、上記ステップ105で演算されたヨウ化カリウムの濃度 [KI]p に基づいてマイクロコンピュータの演算手段を使用して計算処理してもよい。
3.上記実施形態に対して、ヨウ素の濃度 [I2]p の演算処理ステップ107において、染色液のヨウ素の濃度 [I2]p を上記直線式(2)から算出する代わりに、吸光度βとヨウ素の濃度 [I2] との相関関係(図6参照)をデータベースとして、上記ステップ104で読込まれた吸光度βと上記ステップ105で演算されたヨウ化カリウムの濃度 [KI]p に基づいてマイクロコンピュータの演算手段を使用して計算処理してもよい。
但し、上記ステップ105で演算されたヨウ化カリウムの濃度 [KI]p の値が、図6で求められている値( [KI]=a、b又はc )と一致しないことがある。例えば、上記ステップ105で演算されたヨウ化カリウムの濃度 [KI]p が、図6で求められている値( [KI]=a )と値( [KI]=b )の間にある場合である。この場合には、図6で求められている値( [KI]=a、b又はc )をデータベースとして、マイクロコンピュータの演算手段を使用して比例計算により計算処理してもよい。
4.上記実施形態に対して、供給ユニットから調整槽への各成分の供給は、I2/KI混合水溶液、KI水溶液及び水による供給に限るものではない。即ち、ヨウ素、ヨウ化カリウム及び水をそれぞれどのような組合せで供給してもよく、また、それぞれ単独で供給してもよい。この場合、ヨウ素及びヨウ化カリウムを粉体の状態で供給することもできる。
5.上記実施形態に対して、供給ユニットから調整槽への各成分の供給は、水溶液の状態での供給に限るものではない。例えば、アルコール溶液、乳化液又は分散液等の状態で供給することもできる。
6.上記実施形態に対して、供給ユニットからの水の供給は、水をストックした供給槽からの供給に限るものではない。即ち、水をストックすることなく供給水配管から直接供給してもよい。この場合、水が供給配管中を圧送されている場合には、ポンプの代わりに、バルブの開閉により供給量を調節してもよい。
7.上記実施形態に対して、染色ユニットの調整槽を備えることなく、供給ユニットからの各成分供給を染色槽に直接供給するようにしてもよい。
8.上記実施形態に対して、染色ユニットの回収槽を備えることなく、染色槽からの余剰の染色液は、廃棄するようにしてもよい。
9.上記実施形態に対して、制御ユニットの導電率センサと吸光度センサは、検出配管の管路に設置することなく、染色槽に直接設置してもよい。
10.上記実施形態におけるモニタには、ディスプレイ、各種記録計又はプリンター等も含まれるが、これらのモニタに代えて、或いは、これらのモニタと併用して、各管理値からのずれが所定の範囲を超えた場合に、警告灯による表示をするようにしてもよい。
11.上記実施形態に対して、染色液の成分であるヨウ素の濃度のみを制御するようにしてしてもよい。偏光子の性能は主に染色液のヨウ素の濃度に影響され、これをある程度許容できる場合もあるからである。
12.各ポンプP1〜P5は、上記実施形態にて述べた例に限ることなく、例えば、モータと別体のポンプであってもよく、一般的には、モータ及びポンプの組み合わせからなるものであればよい。
本発明の染色装置の一実施形態を示す構成図である。 上記実施形態におけるマイクロコンピュータの作動を示すフローチャートの前段部分である。 上記実施形態におけるマイクロコンピュータの作動を示すフローチャートの中段部分である。 上記実施形態におけるマイクロコンピュータの作動を示すフローチャートの後段部分である。 上記実施形態における染色液の導電率とヨウ化カリウムの濃度との相関関係を示すグラフである。 上記実施形態における染色液の吸光度とヨウ素の濃度との相関関係を示すグラフである。 上記実施形態における染色液のヨウ化カリウムの濃度とKI係数との相関関係を示すグラフである。
符号の説明
10…染色ユニット、11…染色槽、12…調整槽、13…回収槽、14a〜14b…循環配管、15…検出配管、16…回収配管、17a〜17d…ガイドロール、20…供給ユニット、21〜23…供給槽、24〜26…供給配管、30…制御ユニット、31…導電率センサ、32…吸光度センサ、33…マイクロコンピュータ、34〜36…駆動回路、37…モニタ、F…ポリビニルアルコール系フィルム、L…染色液、M1〜M5…モータ、N1〜N3…インバータ、P1〜P5…ポンプ。

Claims (8)

  1. 染色液の導電率を検出する導電率検出手段と、
    前記染色液の吸光度を検出する吸光度検出手段と、
    前記導電率検出手段による前記染色液の前記検出導率を用いて前記染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算する第1濃度演算手段と、
    前記吸光度検出手段による前記検出吸光度及び前記第1濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ化カリウムの演算濃度を用いて前記染色液のヨウ素の濃度を演算する第2濃度演算手段と、
    前記第1濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ化カリウムの前記演算濃度及び前記第2濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ素の前記演算濃度を表示する表示手段とを備える染色液の成分濃度モニタ装置。
  2. 記第1濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ化カリウムの前記演算濃度及び前記第2濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ素の演算濃度について各対応の所定の管理値からのずれを演算するずれ演算手段を備えて、
    前記表示手段は、更に前記ずれ演算手段の演算による前記各管理値からの前記ずれを表示することを特徴とする請求項1に記載の染色液の成分濃度モニタ装置。
  3. 染色液の導電率を検出する導電率検出手段と、
    前記染色液の吸光度を検出する吸光度検出手段と、
    前記導電率検出手段による前記染色液の前記検出導率を用いて前記染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算する第1濃度演算手段と、
    前記吸光度検出手段による前記染色液の前記検出吸光度及び前記第1濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ化カリウムの演算濃度を用いて前記染色液のヨウ素の濃度を演算する第2濃度演算手段と、
    当該第2濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ素の前記演算濃度及び前記第1濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ化カリウムの前記演算濃度について各対応の所定の管理値からのずれを演算するずれ演算手段と、
    当該ずれ演算手段の演算による前記各管理値からの前記ずれを減少させるように制御出力を発生する制御出力発生手段とを備える染色液の成分濃度制御装置。
  4. 前記第1濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ化カリウムの前記演算濃度及び前記第2濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ素の前記演算濃度並びに前記ずれ演算手段の演算による前記各管理値からの前記ずれを表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の染色液の成分濃度制御装置。
  5. 請求項3に記載の染色液の成分濃度制御装置と、
    前記染色液を貯える染色液貯蔵手段と、
    少なくともヨウ素及びヨウ化カリウムを前記染色液貯蔵手段に供給する供給手段と、
    前記成分濃度制御装置の前記制御出力発生手段からの制御出力に基づいて前記供給手段から前記染色液貯蔵手段への前記ヨウ素及び前記ヨウ化カリウムの供給量を制御する制御手段とを備える染色装置。
  6. 記第1濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ化カリウムの前記演算濃度及び前記第2濃度演算手段による前記染色液の前記ヨウ素の前記演算濃度並びに前記ずれ演算手段の演算による前記各管理値からの前記ずれを表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の染色装置。
  7. 染色液の導電率を検出する導電率検出手段と、
    前記染色液の吸光度を検出する吸光度検出手段と、
    記導電率検出手段による前記染色液の前記検出導率を用いて前記染色液のヨウ化カリウムの濃度を演算する第1濃度演算手段と、
    前記吸光度検出手段による前記染色液の前記検出吸光度及び前記第1濃度演算手段による前記ヨウ化カリウムの前記演算濃度を用いて前記染色液のヨウ素の濃度を演算する第2濃度演算手段と、
    当該第2濃度演算手段の前記ヨウ素の前記演算濃度について所定の管理値からのずれを演算するずれ演算手段と、
    当該ずれ演算手段の演算による前記管理値からの前記ずれを減少させるように制御出力を発生する制御出力発生手段とを備える染色液の成分濃度制御装置。
  8. 請求項7に記載の染色液の成分濃度制御装置と、
    前記染色液を貯える染色液貯蔵手段と、
    ヨウ素を前記染色液貯蔵手段に供給する供給手段と、
    前記成分濃度制御装置の前記制御出力発生手段からの制御出力に基づいて前記供給手段から前記染色液貯蔵手段への前記ヨウ素の供給量を制御する制御手段とを備える染色装置。
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