JP5197992B2 - 地震損傷計測システムおよび地震損傷計測方法 - Google Patents
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Description
これらの計測手段で計測されたデータは、現場から離れたデータ監視室等に送られ、データ解析コンピュータ等によって、収集、分析され、建築物や機器、配管等の地震発生後の健全性評価や安全性の確認等に活用されている。
また、同様に、エレベータのかごに取り付けたカメラの画像により、地震発生前後の画像変化から、昇降路の異常を検知するシステムが提案されている(例えば、特許文献4)。
建築物の各層を貫通する貫通路に設置されて各層の層間変位を計測する層間変位計測手段と、計測された層間変位により建築物の健全性を評価する建築物健全性評価手段とを備えたことを特徴とする。
図1(A)は、本実施例1の構成を示している。すなわち、エレベータの昇降路4が、建築物1の各階床2の間、すなわち層間3を貫通しており、昇降路4が貫通する各階床2間の層間変位を計測する変位計5が、昇降路4の各階床2に設置された変位計台座6に取付けられている。また、変位計5に対して、変位量を供給するためのターゲット7が、昇降路4の各階床2に設置されたターゲット台座8に取付けられている。
実施例2は、実施例1の各階床2の層間変位を、光学的手段により計測するものである。すなわち、昇降路4の各階床2および最上階床15の所定の位置にマーカ12を設置し、CCDカメラ13を各階床2の所定の位置に設置し、CCDカメラ13がマーカ12を撮影することで光学的にマーカ12の位置を計測して、各階床2の層間変位を計測するように構成されている。
実施例3は、実施例2のCCDカメラ13を最下階床14と最上階床15の位置に配置し、各階床2の位置にあるマーカ12を撮影することにより、光学的にマーカ12の位置を計測し、最下階床14と最上階床15を基準とした各階床2との相対変位を計測するように構成されている。
実施例4では、実施例3のCCDカメラ13が、点検用昇降体16の上下位置に配置され、各階床2の位置にあるマーカ12を撮影することにより、光学的にマーカ12の位置を計測し、点検用昇降体16との相対変位が計測される。また、最下階床14と最上階床15には基準マーカ5が配置され、この基準マーカ5により、点検用昇降体16のCCDカメラ13で計測されたデータが補正されて、各階床2との相対変位が計測される。
実施例5は、実施例1の各階床2の層間変位を計測する変位計5に替えて、昇降路4の層間3の面内で、筋交い状に伸縮変位計17、例えば、ひずみゲージ形変位計を設け、筋交いの伸縮量から各階床2の層間変位を計測するように構成されている。
実施例6では、実施例1の各階床2の層間変位を、昇降路4に設置されるエレベータカゴのガイドレール18の変形状態を計測することにより、各階床2の層間変位を計測する。ガイドレール18の曲げや伸縮によるひずみを計測するひずみケージ19が、各階床2の付近のガイドレール18に貼り付けられている。
実施例7は、建築物1の昇降路4の各階床2の位置に、加速度計23を設置し、建築物1の各階床2の加速度応答を昇降路4内で計測する構成となっている。
実施例8は、建築物1の昇降路4の各階床2の位置に、無線データ送信型加速度計24を設置し、エレベータカゴ25の上下に、無線データ送信型加速度計24の送信データを受信する計測データ受信機26を設けることによって、建築物1の各階床2の加速度応答を、昇降路4内で計測し、計測された信号は、昇降路4に設置されているケーブル9を経由して収集される。
実施例9は、昇降路4の最下階床14に取り付けられた昇降路内計測制御装置28により、昇降路4の無線データ送信型加速度計24との間で、計測制御データと計測データの受送信が行われ、昇降路内計測制御装置28を、エレベータ集中管理センター29で制御して、データ収集を行うように構成されている。
Claims (13)
- 建築物の各層を貫通する貫通路に設置されて前記各層の層間変位量を計測する層間変位計測手段と、
計測された前記層間変位量により前記建築物の健全性を評価する建築物健全性評価手段と
を備えたことを特徴とする地震損傷計測システム。 - 前記貫通路が、エレベータの昇降路であることを特徴とする請求項1に記載の地震損傷計測システム。
- 前記建築物健全性評価手段は、前記計測された層間変位量により、建築物の各層の損傷分布を評価し、損傷階を特定することを特徴とする請求項1または2に記載の地震損傷計測システム。
- 前記層間変位計測手段は、前記計測された層間変位量を複数の階層で積算するかまたは基準階から対象階までの層間変位量を直接計測することを特徴する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の地震損傷計測システム。
- 建築物の各層を貫通する貫通路の層間面内で筋交い状に設置されて、前記各層の前記筋交いの伸縮量を計測する層間変位計測手段と、
計測された前記筋交いの伸縮量から建築物の各層の損傷分布を求めて、損傷階を特定し、前記建築物の健全性を評価する建築物健全性評価手段と
を備えたことを特徴とする地震損傷計測システム。 - 前記層間変位計測手段は、前記貫通路に備えられたレールの所定の位置にマーカを設置し、任意の位置に設置される基準点から前記マーカの位置までの距離を光学的計測手段により計測し、かつ、前記建築物健全性評価手段は、前記計測された距離から前記レールの変形状態を求めて、前記建築物の健全性を評価することを特徴とする請求項1または2に記載の地震損傷計測システム。
- 前記光学的計測手段は、エレベータカゴ、釣り合いおもり、ロープまたは専用の昇降体を前記貫通路に沿って移動する移動体に取付けられて、前記マーカの位置を、水平方向に2次元、上下方向に1次元の3次元位置計測手段により計測し、かつ、前記建築物健全性評価手段は、前記3次元位置計測手段を用いて、昇降路内を点検運転することにより各層の層間変位量を求めて、損傷階を特定することを特徴とする請求項6に記載の地震損傷計測システム。
- 前記層間変位計測手段は、エレベータカゴまたは釣り合いおもりのガイドレールの変形状態を、ガイドレール変形状態計測手段により計測することを特徴とする請求項2に記載の地震損傷計測システム。
- エレベータカゴまたは釣り合いおもりのガイドレールの変形状態を計測するガイドレール変形状態計測部と、地震発生後に計測専用レールに密着して走行する昇降体の位置を検知する昇降体位置検知部及び前記昇降体に設置され、この昇降体の走行方向と直交する面内の加速度を計測する加速度計測部とを有し、建築物の各層を貫通するエレベータの昇降路に設置されて前記各層の層間変位を計測する層間変位計測手段と、
前記昇降体を走行させることにより、前記加速度計測部により計測される加速度データまたはこの加速度データから積分変換した変位データに基いて、前記ガイドレールまたは計測専用レールの変形状態を計測し、この計測結果から前記建築物の変形状態を推定することにより、建築物の健全性を評価する建築物健全性評価手段と
を備えたことを特徴とする地震損傷計測システム。 - 建築物の各層を貫通する貫通路に設置されて前記各層の加速度または速度を計測する加速度・速度計測手段と、
計測された各層の加速度または速度により、建築物の損傷や各階床内の被害を推定評価する建築物健全性評価手段と
を備えたことを特徴とする地震損傷計測システム。 - エレベータカゴ、釣り合いおもり、ロープ、専用の昇降体または建築物の各層を貫通する貫通路に沿って移動する移動体とデータの送受信を行う無線送受信装置が取り付けられ、前記貫通路または昇降路に設置されて前記各層の層間変位を計測する層間変位計測手段と、
前記層間変位計測手段の計測データを収集する計測データ収集手段と
を備えたことを特徴とする地震損傷計測システム。 - 建築物の各層を貫通する貫通路または昇降路に設置されて前記各層の層間変位を計測する層間変位計測手段と、
計測された前記層間変位により前記建築物の健全性を評価する建築物健全性評価手段と、
それぞれ、電磁波あるいは電磁誘導による非接触電源供給装置が取り付けられたエレベータカゴ、釣り合いおもり、ロープ、専用の昇降体または貫通路に沿って移動する移動体から前記電力を受電し、前記層間変位計測手段に電源を供給する電源供給手段と
を備えたことを特徴とする地震損傷計測システム。 - 建築物の各層を貫通する貫通路または昇降路において、前記各層の層間変位量を計測する層間変位計測手段を設置するステップと、
前記層間変位量計測手段より計測された層間変位量に基いて、前記建築物の健全性を評価するステップと
を有することを特徴とした地震損傷計測方法。
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