JP5196214B2 - クレーンのフロアクライミングシステム及びクレーンのフロアクライミング方法 - Google Patents

クレーンのフロアクライミングシステム及びクレーンのフロアクライミング方法 Download PDF

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Description

この発明は、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造などの高層建物を施工する際に採用して、工期の短縮・躯体に作用するクレーン設置負荷の低減を目的とした、クレーンのフロアクライミングシステム及びクレーンのフロアクライミング方法に関するものである。
周知のように、高層建物の施工に際して採用されるクライミングクレーンには、いわゆるマストクライミング式のものがある。このマストクライミング式のものは、建物の全高に及ぶような長大なマストに代えて所定長のマストを施工済みの躯体の頂部に立設し、その全体を施工進捗に伴って順次上方に盛り替えていく形式のものである(特許文献1)。
この種のクライミングクレーンには、クレーン本体にジャッキ等のクライミング装置が設置されていて、そのクライミング装置を操作してマストとクレーン本体とを交互に上昇させることによりそれ自身でクライミングが可能なものとしておくことが一般的である。この一例として図13はフロアクライミング式のクライミングクレーンにおけるクライミング工程を示すもので、図13(a)に示すようにマスト105の下端部を、クライミング架台106を介して施工済みの躯体に支持した状態で所定階までの躯体の施工を行った後、クレーン本体103を一時的に支持するためクライミング前に受梁107を最上階に設置し、クライミング装置108を操作して図13(b)に示すようにクレーン本体103をマスト105に対して降下させて受梁107上に仮支持する。
そして、その状態でクライミング架台106を内側に縮退させ、クライミング装置108を操作して受梁107から反力をとって図13(c)に示すようにマスト105をクレーン本体103に対して上昇させ、図13(d)に示すようにマスト105の下端部を、クライミング架台106を介して所定階の躯体に固定した後に、クライミング装置108によりクレーン本体103をマスト105に対して上昇させ、クライミング後に受梁107を撤去するようにしている。
このクライミング架台106は、図14に示すように、支持アーム106aを一方方向に対して伸縮できる構造である場合がほとんどであり、支持アーム106aを伸ばして躯体の梁200に取り付けて支持している。
特開2004−59321号公報
ところで、従来のフロアクライミング式のクライミングクレーンは、マスト105の下端部がクライミング架台106に設けられ、このクライミング架台106は、支持アーム106aを伸ばして躯体の梁200に取り付けて支持しているが、クライミング架台106のスパンL10が狭いために躯体の梁200に対して強度の弱い部分に荷重をかけなくてはならず、おのずと躯体の補強が必要になっていた。
また、従来のクライミングクレーンは、クレーン本体103にクライミング装置108が設置され、このクライミング装置108はマスト105に対して相対的に移動可能であり、クライミングするためにはクライミング装置108によりクレーン本体103を下降させ、そしてマスト105を上昇させてクライミング架台106を設置してクレーン本体103を上昇させる作業となり、クライミングの段取り作業をクレーン揚重作業と切り離すことができず、クライミングに時間を要していた。
また、従来のクライミングクレーンは、クライミングの高さ(クライミングのストローク)が必要な場合は、マスト105を高くしてクライミングクレーンの自立の高さを高くする必要があったが、クライミングクレーンの自立の高さを高くするとクレーン反力が大きくなるために、特に地震時や暴風時には躯体に大きな力がかかってしまうなどの問題がある。
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、クレーン反力を小さくでき、躯体補強費を削減でき、またクライミングの段取り作業をクレーン揚重作業と切り離し、クレーン停止時間を短縮し、かつ連続して盛替作業が行われるためクライミング時間を短縮することができるクレーンのフロアクライミングシステム及びクレーンのフロアクライミング方法を提供することを目的としている。
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、建物を施工するに際して施工済み躯体に設置され、施工進捗に伴って順次上方へ盛り替えられていくクレーンのフロアクライミングシステムであり、
施工済みの前記躯体に沿って昇降可能なクレーン受架台と、
前記クレーン受架台の上部に設置されるクレーン本体と、
前記クレーン受架台を前記躯体に沿って昇降させる昇降装置と、
を備え、
施工済みの前記躯体の4本の柱によって平面から見て矩形の配置空間が形成され、
前記4本の柱のそれぞれに施工進捗に伴って順次クレーンのフロアクライミングシステムを盛り替える間隔毎に、荷重支持ブラケットが前記躯体の4本の柱の同じ高さ位置に固定され、
前記クレーン受架台は、施工済みの前記躯体の本の柱の内側に形成された前記配置空間に位置するように配置され、複数階層分の高さを有する複数の縦フレームを有するタワー型構造であり、
前記縦フレームは、前記躯体の4本の柱の内側でかつ対向する位置にそれぞれ配置され、
前記クレーン受架台は、昇降時に前記躯体との干渉を回避した位置にあり、設置時に作動して前記荷重支持ブラケットに支持されるアウトリガーを有し、
前記アウトリガーは、前記躯体の4本の柱の内側でかつ対向する位置に配置された縦フレームに設けられ、
クライミングに際しては、前記アウトリガーを前記荷重支持ブラケットとの干渉を回避して位置させ、
前記昇降装置によって前記クレーン受架台を前記躯体に沿って上昇させ、
上昇後の前記クレーン受架台の設置時に前記アウトリガーを作動して前記荷重支持ブラケットに支持させることを特徴とするクレーンのフロアクライミングシステムである。
請求項2に記載の発明は、前記クレーン受架台のタワー型構造は、
前記複数の縦フレームと、
前記複数の縦フレームの上下に所定間隔で連結して配置された継ぎ材と、
前記複数の縦フレームに連結されて交差して形成されたブレス材と、
前記複数の縦フレームの下部に設けられる前記アウトリガーと、
前記複数の縦フレームの上部に設けられる前記クレーン本体を取り付けるための取付部材とを有することを特徴とする請求項1に記載のクレーンのフロアクライミングシステムである。
請求項3に記載の発明は、前記昇降装置は、
前記クレーン受架台の水平方向の移動を規制し、かつ昇降のガイドを行う前記躯体に設けられたガイド手段と、
前記クレーン受架台を昇降させる巻上装置と、
を有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクレーンのフロアクライミングシステム。
請求項4に記載の発明は、前記アウトリガーは、
水平面内において作動可能とされた構造であり、
昇降時は前記荷重支持ブラケットとの干渉を回避することができ、
設置時は作動させた状態で前記荷重支持ブラケットにより支持可能とされることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のクレーンのフロアクライミングシステムである。
請求項5に記載の発明は、建物を施工するに際して、クレーン受架台を施工済みの躯体に設置し、さらに前記クレーン受架台の上部にクレーン本体を設置し、昇降装置により前記クレーン受架台を施工済みの躯体に沿って上昇させ、施工進捗に伴い順次上方へ盛り替えていくためのクレーンのフロアクライミング方法であり、
施工済みの前記躯体の4本の柱によって平面から見て矩形の配置空間が形成され、
前記4本の柱のそれぞれに施工進捗に伴って順次クレーンのフロアクライミングシステムを盛り替える間隔毎に、荷重支持ブラケットが前記躯体の4本の柱の同じ高さ位置に固定され、
前記クレーン受架台は、施工済みの躯体の複数本の柱の内側に位置するように配置され複数階層分の高さを有する複数の縦フレームを有するタワー型構造であり、
前記クレーン受架台は、施工済みの前記躯体の本の柱の内側に形成された前記配置空間に位置するように配置され、複数階層分の高さを有する複数の縦フレームを有するタワー型構造であり、
前記縦フレームは、前記躯体の4本の柱の内側でかつ対向する位置にそれぞれ配置され、
前記クレーン受架台は、昇降時に前記荷重支持ブラケットとの干渉を回避した位置にあり、設置時に作動して前記荷重支持ブラケットに支持されるアウトリガーを有し、
前記アウトリガーは、前記躯体の4本の柱の内側でかつ対向する位置に配置された縦フレームに設けられ、
クライミングに際しては、前記アウトリガーを前記荷重支持ブラケットとの干渉を回避して位置させ、
前記昇降装置によって前記クレーン受架台を前記躯体に沿って上昇させ、
上昇後の前記クレーン受架台の設置時に前記アウトリガーを作動して前記荷重支持ブラケットに支持させることを特徴とするクレーンのフロアクライミング方法である。
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
請求項1及び請求項5に記載の発明では、建物を施工するに際して、クレーン本体が上部に設置されたクレーン受架台を用い、このクレーン受架台の設置時にアウトリガーを作動して躯体に支持され、クライミングに際しては、クレーン受架台のアウトリガーを躯体との干渉を回避して位置させて昇降装置によってクレーン受架台を上昇させ、昇降装置をクレーン本体及びクレーン受架台と別に設けることで、クライミングさせるための昇降装置の設置等の段取り作業をクレーン揚重作業と切り離すことができ、クレーン停止時間を短縮することできる。また、昇降装置により連続して盛替作業が行われるためクライミング時間を短縮することができる。
請求項2に記載の発明では、クレーン受架台が躯体の開口寸法に合わせて設計できるためにクレーン受架台の荷重支持部を躯体の柱や柱付近の梁に設けることができる。このため躯体にかかるクレーン反力を強度の高い躯体の柱や柱付近の梁に支持することができ、躯体補強費が削減可能である。また、クレーン受架台は、主要部材である縦フレーム、継ぎ材、ブレス材が転用可能であるため、継ぎ材、ブレス材の長さや部材を変えたものに取り替えるだけで多様なスパンの建物に設置可能である。また、クレーン受架台をタワー型構造にし、このクレーン受架台の上部にクレーン本体を取付可能にしたから、クレーンの自立高さを低くでき、そのためクレーン反力(地震時、暴風時)を小さくできる。
請求項3に記載の発明では、簡単な構造で、かつ確実にクレーン受架台の水平方向の移動を規制し、かつ昇降のガイドを行い、クレーン受架台をクライミングさせることができる。
請求項4に記載の発明では、アウトリガーが水平面内において作動可能とされた簡単な構造であり、昇降時は躯体との干渉を回避して昇降可能とされ、設置時は作動させた状態で躯体により支持することができる。
以下、この発明のクレーンのフロアクライミングシステム及びクレーンのフロアクライミング方法の実施の形態について説明するが、この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明はこれに限定されない。
図1乃至図10はこの発明の実施形態であるクレーンのフロアクライミングシステムの概略構成を示すものであり、図1はクレーンのフロアクライミングシステムの正面図、図2はクレーンのフロアクライミングシステムの側面図、図3はクレーン受架台の平面図、図4はクレーン受架台の中間部の平面図、図5は躯体の荷重支持部の斜視図、図6はクレーン受架台の下端部の斜視図、図7は躯体の巻上装置取付部の斜視図、図8は躯体のガイド手段取付部の平面図、図9は巻上装置の正面図、図10は巻上装置の側面図である。
この実施の形態のクレーンのフロアクライミングシステム1は、例えば高層の建物を施工するに際して施工済み躯体10に設置され、施工進捗に伴って順次上方へ盛り替えられていくフロアクライミング式である。施工済みの躯体10は、所定間隔で柱11が施工され、この柱11の間に階層分に応じて梁12が施工される。クレーンのフロアクライミングシステム1が昇降可能に配置される4本の柱11には、施工進捗に伴って順次クレーンのフロアクライミングシステム1を盛り替える間隔毎に荷重支持ブラケット13がボルトとナットの締付部材14によって同じ高さ位置に固定され、さらにクレーンのフロアクライミングシステム1を盛り替える間隔毎に電動チェーンブロック取付用ブラケット15がボルトとナットの締付部材16によって同じ高さ位置に固定される。
クレーンのフロアクライミングシステム1は、施工済みの躯体10に沿って昇降可能なタワー型のクレーン受架台20と、クレーン受架台20の上部に設置されるクレーン本体30と、クレーン受架台20を躯体10に沿って昇降させる昇降装置40とを備えている。クレーン本体30は、旋回体30aにジブ30bを起伏自在に取り付けた構成であり、クレーン受架台20の上部で旋回してクレーン揚重作業を行う。
タワー型のクレーン受架台20は、図1乃至図4に示すように、複数階層分の高さを有する4本の縦フレーム21が4本の柱11の内側に位置するように配置され、この4本の縦フレーム21は、それぞれ上下に所定間隔で配置された継ぎ材27a,27bによって連結され、さらに交差して形成されたブレス材29a〜29cが配設されている。また、4本の縦フレーム21には、図4に示すように、水平方向に交差して形成されたブレス材29j,29kが上下に所定間隔で配設されている。
4本の縦フレーム21の下部は、上下の継ぎ材22,23によって連結され、上下の継ぎ材22,23の間には交差して形成されたブレス材29dが配設されている。
4本の縦フレーム21の上部は、対向する2本の縦フレーム21の上端部に連結フレーム24,24を固定し、対向する連結フレーム24,24同士の中央部は支持フレーム25,25によって連結され、さらに対向する支持フレーム25,25同士に取付フレーム26,26を設けてクレーン本体30の旋回体30aを取り付けるようになっている。4本の縦フレーム21の上部にクレーン本体30の旋回体30aを取り付ける構造は、フレームなどの取付部材の組み付けによることなく、プレートなどの取付部材によってもよい。
この実施例では、縦フレーム21に角パイプ材を用いているが、H形鋼や丸パイプ材や棒材などでもよい。また、継ぎ材22,23、継ぎ材27a,27bやブレス材29a〜29dを用いるが、その数や大きさなどもクレーン受架台20の設計強度に応じて適宜選択される。また、クレーン受架台20は、4本の柱11と、この柱11の間に施工された4本の梁12で囲まれる空間90内に配置され、5階層分の高さに位置する大きさに組み立てられているが、空間90内に配置され、複数階層分の高さに位置する大きさであれば特に限定されない。
4本の縦フレーム21の下部には、それぞれアウトリガー50が支持軸51を支点に回転可能に設けられている。このアウトリガー50は、昇降時には図3及び図4において二点鎖線で示すように躯体10の梁12との干渉を回避した位置にあり、設置時には矢印方向に作動して荷重支持ブラケット13の上に位置させ、図3乃至図5に示すように、アウトリガー押え金物52を上方からあてがい、ボルト53aとナット53bの締付部材53によって荷重支持ブラケット13に締め付け固定して躯体10に支持される。
この実施の形態のアウトリガー50は、支持軸51を支点に回転可能に設けられているが、縦フレーム21の下部から内外に伸縮可能でもよく、水平面内において作動可能とされた構造であり、昇降時は躯体10との干渉を回避して昇降可能とされ、設置時は作動させた状態で躯体10により支持可能とされる構成であればよい。このように、アウトリガー50が水平面内において作動可能とされた簡単な構造であり、昇降時は躯体10との干渉を回避して昇降可能とされ、設置時は作動させた状態で躯体10により支持することができる。また、アウトリガー50には、H形鋼を用いているが、角パイプ、丸パイプや棒材などでもよく、アウトリガー押え金物52も角パイプを用いているが、鋼板などでもよい。
昇降装置40は、ガイド手段41と、巻上装置42とを有する。ガイド手段41は、図8に示すように、ガイドローラ41aを有するアーム41bと、ガイドローラ41cを有するアーム41dとから構成され、アーム41b及びアーム41dは電動チェーンブロック取付用ブラケット15の上部に固定されている。ガイドローラ41aは、縦フレーム21の一辺部21aに接触可能であり、ガイドローラ41cは、縦フレーム21の直交する一辺部21bに接触可能であり、クレーン受架台20の水平方向の移動を規制し、かつ昇降のガイドを行う。
巻上装置42は、図9及び図10に示すように、モータ42fの駆動によってチェーン42cを巻き上げる電動チェーンブロックを用いているが、これに限定されないで種々の巻上装置・センターホールジャッキ等を用いることができる。この巻上装置42の上部には、吊フック42aが設けられ、この吊フック42aを図7に示すように、アーム41bに固定された吊ピース42bに掛けて取り付けられ、チェーン42cは下方に伸ばしてその先端部に設けられた支持フック42dを、図6に示すように、縦フレーム21の下端部に固定された吊ピース42eに掛け、クレーン受架台20を巻き上げる構成である。
このように設けられた巻上装置42を駆動すると、チェーン42cが巻き上げられ、ガイドローラ41aとガイドローラ41cによって簡単な構造で、かつ確実にクレーン受架台20の水平方向の移動を規制し、かつ上昇のガイドを行い、クレーン受架台20を上昇させることができる。
次に、図11に基づいてクレーンのフロアクライミング方法を説明する。図11(a)に示すように、クレーン受架台20の下端部を、アウトリガー50を介して施工済みの躯体10(図示例のようにたとえばN+3階の位置)に対して支持した状態で、所定階(N+8階)までの躯体10の施工を行った後、巻上装置42を駆動して図11(b)に示すように、クレーン受架台20を引き上げて上昇させ、アウトリガー50を回転させて荷重支持ブラケット13に締め付け固定して躯体10に支持される。このようにして、クレーン受架台20を所定階(たとえばN+6階)に対して固定することで、クレーン受架台20に設置されているクレーン本体30を上昇させる。
図12は他の実施の形態のクレーンのフロアクライミングシステムの正面図である。この実施の形態のクレーンのフロアクライミングシステム1は、クレーン本体30に既存のクライミング装置80を備えるものに適用したものであり、既存のクライミング装置80を取り外すことなくクレーン受架台20に設置される。このように、既存のほとんど全てのクレーン本体に使用可能であり、しかもクレーン受架台20をタワー構造にしたためクレーン自立高さを最低自立高さで設置でき、そのためクレーン反力(地震時・暴風時)を小さくできる。
このように、この実施の形態では、建物を施工するに際して、クレーン受架台20を施工済みの躯体10に設置し、さらにクレーン受架台20の上部にクレーン本体30を設置する。このクレーン受架台20は、設置時にアウトリガー50を作動して躯体10に支持され、クライミングに際しては、クレーン受架台20のアウトリガー50を躯体10との干渉を回避して位置させ、昇降装置40によりクレーン受架台20を施工済みの躯体10に沿って上昇させ、施工済みの躯体10に設置して施工進捗に伴い順次上方へ盛り替えていく。
したがって、クレーン受架台20が躯体10の柱11によって形成される空間90である開口寸法に合わせて設計できるために躯体10にかかるクレーン反力を強度の高い躯体10の柱11や柱付近の梁12に支持することができる。このように、クレーン受架台20の荷重支持部を躯体10の柱11や柱付近の梁12に設けることで、躯体補強費が削減可能である。また、クライミングに際しては、昇降装置40を小型ウィンチ等を用いて先行して設置することで、クレーン受架台20をクライミングさせるための段取り作業をクレーン揚重作業と切り離すことができ、クレーン停止時間を短縮することできる。また、昇降装置40により連続して盛替作業が行われるためクライミング時間を短縮することができる。
また、クレーン受架台20は、主要部材である縦フレーム21、継ぎ材22,23、継ぎ材27a,27b、ブレス材29a〜29d、ブレス材29j,29kを転用可能にしたため、継ぎ材、ブレス材の長さを代えるだけで多様なスパンの建物に設置可能なタワー型構造である。このように、クレーン受架台20を多様なスパンの建物に設置可能なタワー型構造としたことで、クレーン受架台20の荷重支持部を躯体柱付近に設けることができ、躯体補強費が削減可能になる。また、クレーン受架台20をタワー型構造にし、このクレーン受架台20の上部にクレーン本体30を固定して設けたから、クレーンの自立高さを低くできる。そのためクレーン反力(地震時、暴風時)を小さくできる。
この発明は、特に鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造などの高層建物を施工する際に採用して好適なクレーンのフロアクライミングシステム及びクレーンのフロアクライミング方法に適用でき、クレーン反力を小さくでき、躯体補強費を削減でき、またクライミングの段取り作業をクレーン揚重作業と切り離し、クレーン停止時間を短縮し、かつ連続して盛替作業が行われるためクライミング時間を短縮することができる。
クレーンのフロアクライミングシステムの正面図である。 クレーンのフロアクライミングシステムの側面図である。 クレーン受架台の平面図である。 クレーン受架台の中間部の平面図である。 躯体の荷重支持部の斜視図である。 クレーン受架台の下端部の斜視図である。 躯体の巻上装置取付部の斜視図である。 躯体のガイド手段取付部の平面図である。 巻上装置の正面図である。 巻上装置の側面図である。 クレーン及びクレーン受架台のクライミングを説明する。 他の実施の形態のクレーンのフロアクライミングシステムの正面図である。 従来のフロアクライミング式のクライミングクレーンにおけるクライミング工程を示す図である。 従来のクライミング架台の平面図である。
符号の説明
1 クレーンのフロアクライミングシステム
10 躯体
11 柱
12 梁
13 荷重支持ブラケット
14 締付部材
15 電動チェーンブロック取付用ブラケット
16 締付部材
20 クレーン受架台
21 縦フレーム
22,23 継ぎ材
24,24 連結フレーム
25,25 支持フレーム
26,26 取付フレーム
27a,27b 継ぎ材
29a〜29c,29j、29k ブレス材
29d ブレス材
30 クレーン本体
40 昇降装置
41 ガイド手段
41a ガイドローラ
41c ガイドローラ
42 巻上装置
42c チェーン
50 アウトリガー
51 支持軸
52 アウトリガー押え金物
53 締付部材

Claims (5)

  1. 建物を施工するに際して施工済み躯体に設置され、施工進捗に伴って順次上方へ盛り替えられていくクレーンのフロアクライミングシステムであり、
    施工済みの前記躯体に沿って昇降可能なクレーン受架台と、
    前記クレーン受架台の上部に設置されるクレーン本体と、
    前記クレーン受架台を前記躯体に沿って昇降させる昇降装置と、
    を備え、
    施工済みの前記躯体の4本の柱によって平面から見て矩形の配置空間が形成され、
    前記4本の柱のそれぞれに施工進捗に伴って順次クレーンのフロアクライミングシステムを盛り替える間隔毎に、荷重支持ブラケットが前記躯体の4本の柱の同じ高さ位置に固定され、
    前記クレーン受架台は、施工済みの前記躯体の本の柱の内側に形成された前記配置空間に位置するように配置され、複数階層分の高さを有する複数の縦フレームを有するタワー型構造であり、
    前記縦フレームは、前記躯体の4本の柱の内側でかつ対向する位置にそれぞれ配置され、
    前記クレーン受架台は、昇降時に前記躯体との干渉を回避した位置にあり、設置時に作動して前記荷重支持ブラケットに支持されるアウトリガーを有し、
    前記アウトリガーは、前記躯体の4本の柱の内側でかつ対向する位置に配置された縦フレームに設けられ、
    クライミングに際しては、前記アウトリガーを前記荷重支持ブラケットとの干渉を回避して位置させ、
    前記昇降装置によって前記クレーン受架台を前記躯体に沿って上昇させ、
    上昇後の前記クレーン受架台の設置時に前記アウトリガーを作動して前記荷重支持ブラケットに支持させることを特徴とするクレーンのフロアクライミングシステム。
  2. 前記クレーン受架台のタワー型構造は、
    前記複数の縦フレームと、
    前記複数の縦フレームの上下に所定間隔で連結して配置された継ぎ材と、
    前記複数の縦フレームに連結されて交差して形成されたブレス材と、
    前記複数の縦フレームの下部に設けられる前記アウトリガーと、
    前記複数の縦フレームの上部に設けられる前記クレーン本体を取り付けるための取付部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載のクレーンのフロアクライミングシステム。
  3. 前記昇降装置は、
    前記クレーン受架台の水平方向の移動を規制し、かつ昇降のガイドを行う前記躯体に設けられたガイド手段と、
    前記クレーン受架台を昇降させる巻上装置と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクレーンのフロアクライミングシステム。
  4. 前記アウトリガーは、
    水平面内において作動可能とされた構造であり、
    昇降時は前記荷重支持ブラケットとの干渉を回避することができ、
    設置時は作動させた状態で前記荷重支持ブラケットにより支持可能とされることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のクレーンのフロアクライミングシステム。
  5. 建物を施工するに際して、クレーン受架台を施工済みの躯体に設置し、さらに前記クレーン受架台の上部にクレーン本体を設置し、昇降装置により前記クレーン受架台を施工済みの躯体に沿って上昇させ、施工進捗に伴い順次上方へ盛り替えていくためのクレーンのフロアクライミング方法であり、
    施工済みの前記躯体の4本の柱によって平面から見て矩形の配置空間が形成され、
    前記4本の柱のそれぞれに施工進捗に伴って順次クレーンのフロアクライミングシステムを盛り替える間隔毎に、荷重支持ブラケットが前記躯体の4本の柱の同じ高さ位置に固定され、
    前記クレーン受架台は、施工済みの躯体の複数本の柱の内側に位置するように配置され複数階層分の高さを有する複数の縦フレームを有するタワー型構造であり、
    前記クレーン受架台は、施工済みの前記躯体の本の柱の内側に形成された前記配置空間に位置するように配置され、複数階層分の高さを有する複数の縦フレームを有するタワー型構造であり、
    前記縦フレームは、前記躯体の4本の柱の内側でかつ対向する位置にそれぞれ配置され、
    前記クレーン受架台は、昇降時に前記荷重支持ブラケットとの干渉を回避した位置にあり、設置時に作動して前記荷重支持ブラケットに支持されるアウトリガーを有し、
    前記アウトリガーは、前記躯体の4本の柱の内側でかつ対向する位置に配置された縦フレームに設けられ、
    クライミングに際しては、前記アウトリガーを前記荷重支持ブラケットとの干渉を回避して位置させ、
    前記昇降装置によって前記クレーン受架台を前記躯体に沿って上昇させ、
    上昇後の前記クレーン受架台の設置時に前記アウトリガーを作動して前記荷重支持ブラケットに支持させることを特徴とするクレーンのフロアクライミング方法。
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