JP2004052455A - 外部足場装置及び外部足場装置の施工方法 - Google Patents

外部足場装置及び外部足場装置の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建造物の垂直な外壁面に沿って上下左右に移動可能で、外壁面の任意の位置に安定性よく設置することのできる汎用性と施工性、利便性に優れた外部足場装置の提供。
【解決手段】複数の層階をもって建造される建造物2の垂直な外壁面3に足場ユニット40を段階的に上昇させる外部足場装置10で、建造物2の所定の複数層階の高さの足場20と、足場20の下部に一体に組み付けられた架台フレーム30とで構成された足場ユニット40を、建造物2に仮設されたタワークレーン70で吊り上げて、建造物外壁面3に着脱可能に固定した架台支持部材50に架台フレーム30を係合させ、架台フレーム30と外壁面3の間隔をストッパー手段37で規制して、建造物2に足場ユニット40を施工する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高層建造物の外壁面に沿って垂直に設置される移動式の外部足場装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高層建造物の躯体工事や外壁仕上げ工事に使用される外部足場は、地面から鋼管の建枠と梁枠を組み合わせて順次建て上げていく自立型鋼製枠組足場や、この鋼製枠組足場の下面にキャスターや台車を取付けた移動式足場、或いは、建造物のベランダや廊下に組付けた内部足場を利用して建造物外壁に張り出すように組み付けられた張り出し足場が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
自立型鋼製枠組足場は、建造物の躯体工事や仕上げ工事の進行に応じて地面から一層階毎に建ち上げるために施工性が悪い。また、建造物の垂直な外壁面の全面に対峙させて足場が組み立てられるため、鋼管などの資材の量が多くなり、この大量の資材の費用や保管費が高額となる不具合や、大量の資材を使った足場組立作業および足場解体作業が手間と時間を要して、足場の施工費が高く付く。また、地面に自立する最下層階の足場だけを解体することができないため、建造物が完成段階に入って足場全体を解体するまで、建造物周囲の地面に足場スペースを確保しておく必要があり、足場解体まで建造物周囲の外構工事ができない不便がある。
【0004】
移動式足場は、建造物の外壁面に沿って横移動することで、少ない資材で建造物の外壁面全体の躯体工事や仕上げ工事を可能にし、横移動させることで外構工事を可能にする有利さがある。しかし、移動式足場の高さが高くなるほど総重量が増えて安定性や移動性が悪くなり、高層建造物の足場に使用することが難しくて汎用性に欠ける。
【0005】
また、張り出し足場は、建造物の一階毎の躯体工事、仕上げ工事後に上層階への移設工事を行うため、資材が少なくて済む、本発明と同様に外構工事が可能になるといった利点を有するが、建造物のベランダや内部足場を利用するため、ベランダの無い建造物や内部足場の組み付け難い建造物の外壁面に施工することが難しい。
【0006】
本発明の目的は、建造物の垂直な外壁面に沿って上下左右に移動可能で、外壁面の任意の位置に安定性よく設置することのできる汎用性と施工性、利便性に優れた外部足場装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、建造物の外壁面に設置される外部足場装置であって、建造物の所定の複数層階の高さを有する複数層階用足場及びこの足場の建造物外壁面側の内側に着脱可能に連結されて足場を一体に支持する架台フレームを有する足場ユニットと、建造物外壁面の所定の個所に着脱可能に取付けられ、架台フレームを着脱可能に係合して足場ユニットを吊下げ支持する架台支持部材とを具備し、建造物外壁面での架台支持部材の取付位置を移動させて足場ユニットを移動させるようにしたことにより、上記目的を達成するものである。
【0008】
ここで、複数層階用足場は、鋼管の建枠と梁枠を組み合わせて複数の層階に順次に建て上げた鋼製枠組足場で、既存の自立型枠組足場が適用できる。この足場に一体に組み付けられる架台フレームは、L字型などの鉄骨枠が適用される。この架台フレームに足場が一体に組み付けられ、或いは、複数層階に組み立てられた足場に架台フレームが一体に組み込まれる。足場と架台フレームの一体物である足場ユニットが、建造物の垂直な外壁面に部分的に対峙する。外壁面に着脱可能に取付けた架台支持部材に、足場ユニットの架台フレームが引掛け式に係合されて足場ユニットが建造物外壁面に対峙させて設置される。架台支持部材は、架台フレームの上部を引掛けて吊下げるハンガーブラケット、ハンバーポケットと呼ばれる鋼板製品で、支持した架台フレームをボルト止めするボルト挿通穴などを有する。建造物外壁面に取付ける架台支持部材の高さ位置を段階的に上げることで、建造物外壁面に部分的に設置される足場ユニットの高さが順に上げられる。また、建造物外壁面に取付ける架台支持部材の高さを同じにして横に順に移動させることで、建造物外壁面に部分的に設置される足場ユニットが横に順に移動する。
【0009】
建造物外壁面に対する架台支持部材の移動と足場ユニットの移動は、建造物に並列に設置したタワークレーンや、建設敷地内外に配置したクレーン車、或いは、建造物の上部に仮設置した電動巻上ウィンチなどの足場駆動手段を使うことで、安全な作業の下で行うことができる。
【0010】
足場ユニットにおける架台フレームは、その上端部に建造物外壁面の架台支持部材に着脱可能に係合する係合手段を有し、架台フレームの下部に架台フレーム下部と外壁面との間隔を規制するストッパー手段を有する構造にすることが望ましい。ストッパー手段は、手動で長さ調整されるジャッキ構造やターンバックル構造のもので、建造物外壁面に略平行に設置した足場ユニットが自重で縦方向に弓形に変形するのを防止して、足場ユニットの安定性を確保する。
【0011】
また、本発明においては、建造物外壁面の所定の複数箇所に架台支持部材を着脱可能にねじ止めする取付穴を形成して、足場ユニットの移動時に取付穴に架台支持部材をねじ止めすることが望ましい。ここでの取付穴は、建造物外壁面のコンクリートに埋設された長ナットのねじ穴などで、建造物の上層階の躯体工事の段階で形成する。この種の取付穴は、架台支持部材の取付けに利用された後、最終的には建造物外壁面の仕上げ工事の段階でタイルやモルタルなどで隠されて、建造物外壁の外観を損なわない。
【0012】
以上の本発明における外部足場装置の建造物外壁面への施工は、例えば、足場ユニットの足場の上部から建造物外壁面に新たに取付穴を形成する工程と、この新たに形成された取付穴に架台支持部材をねじ止めする工程と、建造物に仮設された足場駆動手段で足場ユニットを吊下げ支持する工程と、足場駆動手段で足場ユニットを上昇させて足場ユニットの架台フレームを建造物外壁面に新たに形成された取付穴に固定された架台支持部材に係合させる工程で行うことができる。
【0013】
つまり、建造物の上層階の躯体工事の段階で足場ユニットを使用して建造物上層階の外壁面に取付穴を新たに形成し、この取付穴に架台支持部材を取り付ける。このときの架台支持部材は、それまで足場ユニットを建造物外壁面に取付けていた架台支持部材と別のもので、足場ユニットを上昇移動させるときには一時的に建造物外壁面に上下二段に亘り架台支持部材が設置されることになる。下段の架台支持部材に支持された足場ユニットを足場駆動手段で吊り上げるようにして支持した状態で、下段の架台支持部材から足場ユニットの架台フレームを外し、足場ユニットを足場駆動手段で上段の架台支持部材まで上昇移動させて、架台フレームを上段の架台支持部材に係合させる。足場ユニットを支持する役目を終えた下段の架台支持部材は、足場ユニットを吊り上げる際に建造物外壁面から取り外される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図13を参照して説明する。
【0015】
図1(A)、(B)に示される外部足場装置10は、複数の層階をもって建造される建造物2の垂直な外壁面3に上下左右に移動可能に設置されるもので、建造物の所定の複数層階の高さで組み立てられた鋼製枠組構造の足場20と、足場20の下部に一体に組み付けられた鉄骨製の架台フレーム30と、架台フレーム30と足場20の一体物である足場ユニット40を建造物2の外壁面3に係合させて支持する架台支持部材50を有する。架台支持部材50は足場ユニット40の架台フレーム30を引掛けて吊下げ支持するハンガーブラケットで、建造物外壁面3の所定の複数箇所に着脱可能に取付けられる。外壁面3の架台支持部材取付個所には、図13に示すように、架台支持部材50を着脱可能にねじ止めするための取付穴60が形成される。また、建造途中の建造物2には、足場ユニット40を吊下げ式に支持して上下動や左右動させる足場駆動手段のタワークレーン70が建造物2に並列に設置される。タワークレーン70は、通常の高層建築物の建造に使用される汎用クレーンである。
【0016】
図1(A)、(B)に示される建造物2は、5階程度以上の躯体建造が終了した建造途中の高層建築で、さらに9階、10階と順次建て上げられる。足場20は、建造途中の建造物2の地面から例えば5階までの高さH1に相当する高さの縦長の鋼製枠組構造の5層階用足場で、図4及び図5に示すように鋼管の建枠21と作業床兼用の梁枠22を3スパン(横方向)×9スパン(縦方向)=5.487m×15.3m程度の大きさに枠組して構成される。建枠21と梁枠22は補強腺材23で補強される。また、足場20の外面側には、図5に示すような保護メッシュ25が張設してある。このような足場20の構造と構成資材は、既存の自立型鋼製枠組足場の構造と資材がそのまま適用される。
【0017】
鉄骨製の架台フレーム30は、足場20の内面側の下部を支持する縦枠部30aと、足場20の下面を載せ置き式に支持する横底枠部30bを有するL型の鉄骨枠である。縦枠部30aは、図4に示すように足場20の内面側両端の建枠21にボルトや鋼線などで着脱可能に連結される左右一対の縦鉄骨31と、左右一対の縦鉄骨31を連結する変形止め用横鉄骨32と、縦鉄骨31と横底枠部30bを連結する変形止め用鉄骨33を有する。縦鉄骨31の上端部に係合手段35が一体に突設される。係合手段35は、建造物外壁面3に固定された架台支持部材50に真上から係合されて支持されるもので、図6及び図7に示すように、架台フレーム30上端部から建造物側に突出した張出し鉄骨35aと、張出し鉄骨35aの先端から下方に延在する係止板35bを有する。架台支持部材50上に係合手段35が係合されると、両者の係合部分がボルト36で離脱可能に連結される。
【0018】
また、架台フレーム30の左右一対の縦鉄骨31に棒状のストッパー手段37が突設される。ストッパー手段37は、架台フレーム30と建造物外壁面3との間隔を規制するジャッキで、例えば図10に示すように長ナット構造の本体37aと、本体37aに螺装されたねじ棒37bと、ねじ棒37bの先端に連結された当て板37cを有する。本体37aが架台フレーム30の縦鉄骨31に直交させて溶接などで固定され、本体37aからねじ棒37bが手動で突出長さ調整自在に突出する。建造物外壁面3の架台支持部材50に架台フレーム30の上端の係合手段35を係合させて架台フレーム30を吊下げたとき、ストッパー手段37の先端の当て板37cが外壁面3に当接して、架台フレーム30と外壁面の間隔を所定値に規制する。ストッパー手段37は、架台フレーム30内面の中間部と下端部の上下2段に形成される。なお、図10と図11は架台フレーム30の下端部に設けたストッパー手段37が示される。また、図11の実線で示すストッパー手段37と鎖線で示すストッパー手段37’は別物で、鎖線のストッパー手段37’については後述する。
【0019】
建造物外壁面3に着脱可能に取付けられる架台支持部材50は、図6〜図8に示すようなハンガーブラケットで、外壁面3に複数本のボルト51で固定される本体板52と、本体板52の外面に直交させて溶接した3枚の垂直板53と、3枚の垂直板53の間に固定された垂直板54と、各垂直板53、54に固定された水平板55を有する。垂直板54と本体板52の間に矩形の係止穴56が形成され、水平板55に横長のボルト挿通穴57が形成される。係止穴56に真上から架台フレーム30の係止板35bが嵌挿されて、係合手段35が架台支持部材50に支持される。
【0020】
架台支持部材50が取付けられる建造物外壁面3の所定の箇所に形成される取付穴60は、図9に示すような長ナット61で形成すればよい。長ナット61は建造物外壁面3のコンクリート62に埋設されて、一端の取付穴60だけがコンクリート面である外壁面3に露呈する。長ナット61の他端からは抜け止めボルト63が突設され、抜け止めボルト63がコンクリート62に埋設されて長ナット61をコンクリート62に強固に固定する。このような長ナット61の建造物外壁面3への取付けは、建造物2の外壁面3に沿って足場移動させる前工程で行われる。
【0021】
図1(A)の外部足場装置10は、8階まで建造された建造物2の1階から5階までに足場20を設置した状態で、架台フレーム30と足場20の足場ユニット40が建造物21の外壁面3に略平行に対峙させて設置される。このときの架台フレーム30の下面は、地面4に直置きされる。この場合、建造物2の2階部分の外壁面3に架台支持部材50を固定し、この架台支持部材50に真上から架台フレーム30の上端部の係合手段35を係合させて、足場ユニット40を地面4から少し浮上させてもよい。また、足場ユニット40と外壁面3の間には、ストッパー手段37の他に各種の足場つなぎ、水平つなぎなどのつなぎ部材5が足場20を利用して施工されて、足場ユニット40の姿勢を安定したものにする。
【0022】
また、図1(A)の外部足場装置10の施工は、次の手順で行われる。足場ユニット40の足場20を利用するなどして建造物2の2階部分(4階部分でもよい)の外壁面3に架台支持部材50をボルト止めし、図1(B)や図5に示すように建造物2に並列に仮設したタワークレーン70から吊下げられた吊りワイヤー71で足場ユニット40を垂直に吊り上げ、架台フレーム30の係合手段35を架台支持部材50の真上に移動させて、そのまま足場ユニット40を下降させて係合手段35を架台支持部材50に係合させる。このとき、足場ユニット40の荷重で架台フレーム30が外壁面3に接近するように弓形に曲がろうとするが、ストッパー手段37が外壁面3に当接して架台フレーム30の弓形の変形を防止し、架台フレーム30とガイ壁面の間隔を規定値に規制して、足場ユニット40の姿勢を安定させる。足場ユニット40をタワークレーン70で吊下げ支持したまま、足場20を使ってつなぎ部材5を取付け、足場ユニット40の最終取付けを完了してから、足場ユニット40から吊りワイヤー71を外す。
【0023】
図1(A)の状態で足場20を使用して例えば建造物2の1階や2階、3階の仕上げ工事が行われ、4階や5階のコンクリート打ちなどの躯体工事が行われる。4階の躯体工事のときに、4階の外壁面3の図1(A)の矢印P1で示される所定の箇所に長ナット61を固定する。例えば図12に示すように、外壁面3をコンクリート62で形成するとき、コンパネの型枠65に仮ボルト66を貫通させて、仮ボルト66と長ナット61で型枠65を挟持させておく。このとき、長ナット61の端面と型枠65の間に厚さ1cm程度の薄いスペーサ67を介在させる。次に、型枠65の内側にコンクリート62を打設し、建造物2の1〜3階の仕上げ工事などを続行させながらコンクリート62を一定期間養生させてから、型枠65から仮ボルト66を外し、型枠65をコンクリート62から外すと、コンクリート62の外壁面3に長ナット61の端面のねじ穴である取付穴60が露呈する。取付穴60は、スペーサ67の作用でコンクリート詰まりなどの無い良好な状態で形成される。
【0024】
建造物2の1階と2階の仕上げ工事が完了すると、4階に新たに形成された取付穴60に新たな架台支持部材50をボルト止めし、前後させて図5に示すようにタワークレーン70で足場ユニット40を再び吊り上げるようにして支持する。この状態でつなぎ部材5などを取外してから、図1(B)に示すようにタワークレーン70で足場ユニット40を建造物2の2階分の高さだけ吊り上げる。この間に建造物2の2階の架台支持部材50から足場ユニット40の係合手段35が外され、2階の架台支持部材50が外壁面3から取外される。図1(B)の状態に吊り上げられた足場ユニット40の係合手段35を4階に新たに設置された架台支持部材50の真上に移動させてから、タワークレーン70で足場ユニット40を少し下降させて、係合手段35を4階の架台支持部材50に係合させ、図6のボルト36で係合手段35と架台支持部材50を強固に連結する。後は図1(A)の場合と同様にして、足場ユニット40と外壁面3の間につなぎ部材5を取付けてから、足場ユニット40からタワークレーン70の吊りワイヤー71を外す。このときの状態が図2に示される。
【0025】
図2の外部足場装置10は、建造物2の3階から7階までの外壁面3に足場ユニット40を設置したもので、この状態で足場20を利用して例えば3階、4階、5階の仕上げ工事が行われ、6階、7階の躯体工事が行われ、また、図2の鎖線で示すように8階の屋上に9階以上の建て上げ工事が行われる。さらに、足場ユニット40を建造物2の3階から上の位置に移動させたことで、1階と2階が空いた状態となり、地面4に切削穴4’を工事するといった外構工事が可能となり、また、1階と2階での大形構造物の搬入搬出の工事、作業が可能となる。
【0026】
図2の状態で足場20を使用して建造物2の3〜5階の仕上げ工事が行われ、6階と7階の躯体工事が行われる。7階の躯体工事のときに、7階の外壁面3の図2の矢印P2で示される所定の箇所に新たに長ナット61を固定する。そして、必要時に矢印P2の箇所に新たに架台支持部材50を取付け、足場ユニット40を建造物2階分の高さだけタワークレーン70で吊り上げて、7階の架台支持部材50に吊下げるようにする。また、図2の鎖線で示すように、建造物2が10階まで建造されると、9階の躯体工事のときに図2の矢印P3で示す9階の外壁面3に新たに長ナット61を固定して、ここに新たに架台支持部材50を取付け、この架台支持部材50に支持されるよう足場ユニット40を建造物2階分の高さだけ上昇移動させる。
【0027】
以上のように、建造物2が10階以上の高層建造物であっても、5階分の足場20を上下動させることで、全階の足場として利用できて、足場資材が低減される。また、足場20を架台フレーム30に組付け、架台フレーム30を建造物2の架台支持部材50に取付けることで、足場20に既存の鋼製枠組足場が使用でき、足場20を解体して自立式足場として使用することもできる。
【0028】
また、建造物2の外壁面3に長ナット61の取付穴60を使用して取付けられる架台支持部材50は、同じものが何度も繰り返し使用することができて、資材の低減と資材の管理を容易なものにする。建造物2の外壁面3に残る取付穴60は、外壁面3の仕上げ工事の段階でタイルやモルタルで隠されるが、外壁面3に取付穴60を露呈させたままにして、建造物外装工事の際の足場取付けに再び利用することも可能である。この再利用される取付穴60の場合は、化粧ボルトを螺装して露呈する取付穴を塞ぎ、錆びの発生を抑制し、かつ、外観を良くしておくことが望ましい。
【0029】
また、足場ユニット40の縦横サイズは3スパン(横方向)×9スパン(高さ方向)に限らず、建造物2の各階の縦横サイズに対応させて任意に変更させることが可能である。建造物2の外壁面3の横サイズが6スパン、9スパンなどと大きな場合、外壁面3に沿って足場ユニット40を横移動させるようにしてもよい。或いは、外壁面3に沿って一対の足場ユニット40を並列に設置して、各々を段階的に上昇させるようにすることも可能である。図11は、外壁面3に一対の足場ユニット40、40’を接近させて並列に配置する例が示され、この場合は、一方の足場ユニット40のストッパー手段37と他方の足場ユニット40’のストッパー手段37’の取付け高さ位置を上下にずらすことで両者が干渉しないようにして、両足場ユニット40、40’の安定性を確保する。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、構造物の外壁面に足場を、この足場と一体の架台フレームを外壁面の架台支持部材に着脱可能に係合させて設置するようにしたので、足場と架台フレームが相互に補強し合って足場の安定した設置が容易となり、また、外壁面に沿った足場の上下左右の移動が常に安定した状態で行うことが可能となって、信頼性の高い移動式の外部足場装置が提供できる。また、架台フレームに足場を組み付けるか、組立てられた足場を架台フレームに連結することにより、足場が既存の資材を使用して組立てられて、設備投資の少ない外部足場装置が提供できる。
【0031】
また、構造物の建造中に外壁面に架台支持手段を取付け、使用済み架台支持手段を取り外して足場ユニットを移動させる現場施工が容易となり、足場施工と建造物施工の工期短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の実施の形態を示す外部足場装置の側面図、
(B)は足場ユニット上昇移動時の側面図である。
【図2】足場ユニット移動後の側面図である。
【図3】図1(A)の足場ユニットの拡大側面図である。
【図4】足場ユニットの内面側からの部分正面図である。
【図5】足場ユニットの上昇時の外面側からの正面図である。
【図6】図1(A)の足場ユニットの部分拡大側面図である。
【図7】図6の足場ユニットの移動時の拡大側面図である。
【図8】(A)は架台支持部材の正面図、
(B)は平面図である。
【図9】図8(A)のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図10】図1(A)の足場ユニットの部分拡大側面図である。
【図11】図10の足場ユニットの動作時の側面図である。
【図12】建造物の外壁面の躯体工事時の部分断面図である。
【図13】図12の外壁面の別形態を示す断面図である。
【符号の説明】
2  建造物
3  外壁面
4  地面
5  つなぎ部材
10  外部足場装置
20  足場
21  建枠
22  梁枠
23  補強腺
24  足場板
25  保護メッシュ
30  架台フレーム
30a  縦枠部
30b  横底枠部
31  縦鉄骨
32  横鉄骨
35  係合手段
35a  張出し鉄骨
35b  係止板
36  ボルト
37  ストッパー手段
37a  本体
37c  当て板
37b  ねじ棒
40  足場ユニット
50  架台支持部材
51  ボルト
52  本体板
53  垂直板
54  垂直板
55  水平板
56  係止穴
57  ボルト挿通穴
60  取付穴
61  長ナット
62  コンクリート
63  ボルト
65  型枠
66  仮ボルト
67  スペーサ
70  足場駆動手段、タワークレーン
71  吊りワイヤー

Claims (5)

  1. 建造物の外壁面に設置される外部足場装置であって、
    前記建造物の所定の複数層階の高さを有する複数層階用足場及びこの足場の建造物外壁面側の内側に着脱可能に連結されて足場を一体に支持する架台フレームを有する足場ユニットと、
    前記建造物外壁面の所定個所に着脱可能に取付けられ、前記架台フレームを着脱可能に係合して前記足場ユニットを吊下げ支持する架台支持部材とを具備し、前記建造物外壁面での架台支持部材の取付位置を移動させて前記足場ユニットを移動させるようにしたことを特徴とする外部足場装置。
  2. 前記足場ユニットの移動時に、この足場ユニットを前記建造物に仮設した足場駆動手段で吊下げ支持することを特徴とする請求項1記載の外部足場装置。
  3. 前記架台フレームは、上端部に前記架台支持部材に着脱可能に係合する係合手段を有し、下部に前記建造物外壁面に当接して架台フレーム下部と外壁面との間隔を規制するストッパー手段を有することを特徴とする請求項1記載の外部足場装置。
  4. 前記建造物外壁面の所定の複数箇所に前記架台支持部材を着脱可能にねじ止めする取付穴を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の外部足場装置。
  5. 建造物の外壁面に設置される外部足場装置の施工方法であって、
    前記建造物の所定の複数層階の外壁面の高さを有する複数層階用足場及びこの足場の建造物外壁面側の内側に着脱可能に連結されて足場を支持する架台フレームを有する足場ユニットと、前記建造物外壁面の所定個所に着脱可能に取付けられ、前記架台フレームを着脱可能に係合して前記足場ユニットを吊下げ支持する架台支持部材と、前記建造物外壁面の所定の複数箇所に形成されて、前記架台支持部材を着脱可能にねじ止めする取付穴と、前記建造物に仮設されて前記足場ユニットを吊下げ支持して移動させる足場駆動手段を備え、
    前記足場ユニットの足場の上部と対峙する建造物外壁面に新たに取付穴を形成する工程と、この新たに形成された取付穴に架台支持部材をねじ止めする工程と、前記足場駆動手段で足場ユニットを支持する工程と、足場駆動手段で足場ユニットを上昇させて足場ユニットの架台フレームを前記新たに形成された取付穴にねじ止めされた前記架台支持部材に係合させる工程とを含むことを特徴とする外部足場装置の施工方法。
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