JP4511657B2 - クライミングクレーンの支持方法及び装置 - Google Patents

クライミングクレーンの支持方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超高層ビル等の建設に用いるクライミングクレーンの支持方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
超高層ビルを建設する場合、ビル予定地の内側に垂直なクライミングクレーンを設置し、クレーンにより建築資材を吊上げてビルの複数のフロアを構築し、構築したフロアの梁にクレーンを支持し、クレーンを上昇させて再び上部にフロアを構築する作業を繰り返すことにより、順次上方に工事を行って超高層ビルを建設している。
【0003】
従来のクライミングクレーンを用いて鉄骨構造のビルを建設する場合の一例を図29〜図44を参照して説明する。
【0004】
従来のクライミングクレーンは、図29に示すように、ビル予定地の内側(例えば中心部)の基礎に、ブロック1aが接続されたマスト1の下端を、固定台2を介してマスト1が鉛直になるようにアンカーボルト3により固定し、マスト1に昇降装置4を介してクレーン5が昇降可能に取付けられた構成を有している。又、マスト1の固定台2に近い下端には、固定支持台14が予め取付けられている。
【0005】
昇降装置4は、マスト1とクレーン5とを相対的にクライミングさせるためのものであり、図29〜図31に示すように、マスト1に嵌合されてクレーン5の下側に固定され、図32に示すようにマスト1の上下方向に均等間隔で形成されたピン穴6へのピン7の差込みと引き抜きを行うようにしたカンヌキ装置8によりマスト1に固定可能な上部昇降フレーム9と、上部昇降フレーム9の下部にてマスト1に嵌合し、上部昇降フレーム9に伸縮シリンダ10を介して連結され前記と同様のカンヌキ装置8によってマスト1のピン穴6にピン7を挿脱することにより固定できるようにした下部昇降フレーム11とから構成されている。マスト1は、図32に示すようにパイプによって形成されたものと、図33に示すようにトラスによって組立てたものとがあり、図32のパイプにはピン7挿入のためのピン穴6が均等間隔で形成されており、又図33のトラスによって組立てたものの場合には、水平トラス12の下部に形成される逆V字状部をピン穴6としてピン7を差込んでマスト1を支持するようにしている。
【0006】
更に、図29、図30に示すように、上部昇降フレーム9には載置台13が設けられており、この載置台13は、柱材15と梁16とによって構築された最上段のフロアの梁16(図30参照)の上に載置することによって、クライミングクレーン全体の自重を梁16に支持させるようにしている。
【0007】
クライミングクレーンの自重を上記載置台13により最上段の梁16に支持させた状態で、マスト1の下端を固定台2から切り離し、固定支持台14を図34、図35に示す支持部材等による荷重支持手段17を介して、図36に示すように梁16の上に載置することにより、クライミングクレーンの自重を所定の梁16に支持させるようにしている。
【0008】
図34は荷重支持手段17の例を示したもので、マスト1の下端に水平方向十字状に延びた固定支持台14を設け、該固定支持台14の下側に梁16,16間に渡すビーム状の支持部材18を設け、この支持部材18を介してクライミングクレーンの自重を梁16に支持するようにしている。
【0009】
このとき、クライミングクレーンには重心の変化によってモーメント荷重が発生するので、このモーメント荷重を受けるために、ビーム状の支持部材18と梁16とを上下の固定プレート19で挟んで固定ボルト20で締め付けることにより固定している。更に、ビーム状の支持部材18とその上に載置するマスト1の固定支持台14も、同様に上下の固定プレート19で挟んで固定ボルト20で締め付けることにより固定している。
【0010】
又、図35では、マスト1の下端に十字方向に延びている固定支持台14の先端に、垂直ピン21を中心に水平回動可能な回動アーム22を設けて折り畳み可能にした支持部材23により荷重支持手段17を構成した場合を示している。図35の折り畳み可能な荷重支持手段17の場合も、固定プレート19と固定ボルト20によって回動アーム22による支持部材23を梁16に固定するようにしている。図35の支持部材23の回動アーム22を図37、又は図38に示すように折曲げることにより、荷重支持手段17は梁16に干渉することなく昇降することができる。
【0011】
上記において、上部昇降フレーム9の載置台13又は固定支持台14によりクライミングクレーンの自重を梁16に支持させる際には、梁16に過大な負荷が掛かることになり、このために、自重が掛かる梁16には図30、図36に示すような斜材等の補強材24を取付ける必要がある。
【0012】
上記した従来のクライミングクレーンにより鉄骨構造のビルを構築するには、先ず、図39に示すように、数個のブロック1aが接続されたマスト1を、アンカーボルト3により固定台2を介してビルの基礎に鉛直に固定し、マスト1に固定支持台14と、昇降装置4及びクレーン5を取付ける。
【0013】
続いて、クレーン5によりマスト1の上部にブロック1aを継ぎ足してマスト1を上方に延長すると共に、昇降装置4によりクレーン5をマスト1に沿って上昇させる。即ち、図30、図31に示すように、上部昇降フレーム9と下部昇降フレーム11のカンヌキ装置8のピン7がマスト1のピン穴6に嵌入された状態から、上部昇降フレーム9のピン7をピン穴6から引き抜き、続いて伸縮シリンダ10を伸長させて上部昇降フレーム9及びクレーン5をマスト1に沿って1フロアの高さ分だけ押し上げて上部昇降フレーム9のピン7をピン穴6に差込み、続いて下部昇降フレーム11のピン7をピン穴6から引き抜いて伸縮シリンダ10を1フロアの高さ分だけ縮小して下部昇降フレーム11を上昇させた後、下部昇降フレーム11のピン7をピン穴6に差込む。この操作を繰り返すことによってクレーン5を上昇させる。
【0014】
更に、上記マスト1の延長とクレーン5の上昇に伴って、クレーン5により柱材15や梁16等を吊上げ、旋回操作を行って既設部分に連結することによりフロアを順次構築し、図40に示すように例えば10階までフロアを構築する。
【0015】
続いて、10階のフロアの梁16に図30に示すような補強材24を取付けることにより梁16を補強する。
【0016】
続いて、ピン7にて上部昇降フレーム9と下部昇降フレーム11がマスト1に固定された状態から伸縮シリンダ10を縮小して上部昇降フレーム9を下降させ、上部昇降フレーム9のピン7をピン穴6に差込むことにより、図30、図40に示すように載置台13を10階の梁16上に載置させ、クライミングクレーンの自重を10階の梁16に支持させる。
【0017】
次に、図40のマスト1の下端を固定台2から切り離し、昇降装置4によって図41に示すようにマスト1を上昇させる。即ち、上下のカンヌキ装置8のピン7がマスト1のピン穴6に嵌入された状態から、下部昇降フレーム11のピン7をピン穴6から引き抜き、伸縮シリンダ10を伸長させて下部昇降フレーム11をマスト1に沿って例えば1フロアの高さ分だけ押し下げた後、下部のピン7をピン穴6に差込み、続いて上部昇降フレーム9のピン7をピン穴6から引き抜いて伸縮シリンダ10を1フロアの高さ分だけ縮小すると、マスト1は1フロア分だけ上昇するので、その後上部昇降フレーム9のピン7をピン穴6に差込む。この操作を繰り返すことによりマスト1のみを所定高さ(例えば13階まで構築できる高さ)まで上昇させる。
【0018】
次に、マスト1下端の固定支持台14を支持させる梁16(図42では5階の梁16)に、図36に示すように補強材24を取付けることにより補強した後、固定支持台14を、図34、図35に示すような支持部材18,23による荷重支持手段17を介して補強された梁16上に載置し、固定プレート19及び固定ボルト20により梁16に固定する。
【0019】
これにより、クライミングクレーンの自重は5階の梁16で支持することができ、又クライミングクレーンのモーメント荷重も固定プレート19及び固定ボルト20による固定によって支持できるので、再び前記と同様に、昇降装置4によってクレーン5を上昇させ、図43に示すようにフロアを13階まで構築する。
【0020】
その後、13階のフロアの梁16を図30に示すように補強材24にて補強した後、上部昇降フレーム9の載置台13を介してクライミングクレーンの自重を13階の梁16に支持させ、昇降装置4により再びマスト1の上昇を行う。
【0021】
続いて、図44に示すように8階の梁16を図36のような補強材24にて補強した後、固定支持台14を図34、図35の荷重支持手段17を介して8階の梁16に支持させると共に、固定プレート19及び固定ボルト20を介して梁16に固定する。これによりクライミングクレーンの自重を8階の梁16に支持させた状態でクレーン5によりフロアを16階まで構築する。上記操作を繰り返すことにより、超高層ビルを構築することができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来のクライミングクレーンにおいては、上部昇降フレーム9の載置台13又はマスト1下部に設けた固定支持台14を介してクライミングクレーンの自重を組立てられたフロアの梁16に支持させる際に、1つのフロアの梁16によって支持するようにしているために、補強材24にて梁16を補強する必要があり、このために、クレーン作業時と、クレーン昇降及びマスト上昇時の度に、前記補強材24をクレーンで吊って盛替えて固定する作業を必要としており、この補強材24の着脱には時間が掛かり工期延長の原因になるという問題を有していた。
【0023】
更に、クライミングクレーンのモーメント荷重を受けるために、支持部材18,23,27と梁16とを、上下の固定プレート19で挟んで固定ボルト20で締め付ける作業が必要であり、この作業が大変で時間が掛かるという問題を有していた。
【0024】
又、鉄筋コンクリートによるビルを建設する場合には、上記したような梁の補強を鉄筋で行うことができないために、従来ではビルの内部にクライミングクレーンを設置して鉄筋コンクリートのビルを建設することは行なわれておらず、そのために、図45に示すように、一般にビルBの外部にクライミングクレーンAを立設させるようにしている。
【0025】
しかしこの場合には、ビルBの外部の敷地にクライミングクレーンAを設置するための広いスペースが必要になる問題があり、又、高層のビルBを建設する場合にはクライミングクレーンAのマストの長さが長大になるためにクレーンの揺れが大きくなる問題あり、このために、鉄筋コンクリートによる超高層ビルの建設は行なわれていないのが現状である。
【0026】
本発明はこのような問題を解決し、クライミングクレーンの自重及びモーメント荷重を梁に分散させて支持させることにより梁の補強を不要とし、これによってビルの建設工期を短縮することができ、更に鉄筋コンクリートによる高層ビルもビル内側に配置したクライミングクレーンによって建設できるようにしたクライミングクレーンの支持方法及び装置を提供することを目的とするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は、継ぎ足し可能なマストに沿ってクレーンを昇降する昇降装置の上部昇降フレームと下部昇降フレームとを夫々別個に梁に固定可能にすると共に、マストの下端に取付けた下部支持架台と該下部支持架台より上部にてマストに取付けた上部支持架台とを別個に梁に固定可能にし、
クレーン作業時及びクライミング時におけるクレーンの自重は、マストの下部に固定した上・下部支持架台から梁上に張り出した荷重支持手段を介して下部の上下の梁により分散して支持すると共に、
マストに作用するモーメント荷重は、上・下部支持架台とマストとの間で拘束部材が当接するモーメント支持手段、及び、上・下部支持架台の荷重支持手段と梁との間で当接金物が当接するモーメント支持手段によって水平方向の移動を梁に対して拘束することにより支持し、
マストを上昇させる際におけるクレーンの自重は、上・下部昇降フレームから梁上に張り出した荷重支持手段を介して上部の上下の梁により分散して支持すると共に、
マストに作用するモーメント荷重は、上・下部昇降フレームとマストとの間で拘束部材が当接するモーメント支持手段、及び、上・下部昇降フレームの荷重支持手段と梁との間で当接金物が当接するモーメント支持手段によって水平方向の移動を梁に対して拘束することにより支持することを特徴とするクライミングクレーンの支持方法、に係るものである。
【0028】
本発明は、継ぎ足しによって形成されるマストと、マストに沿って上下動可能に設けたクレーンと、クレーンの下部に固定されてカンヌキ装置によりマストに固定可能な上部昇降フレームと、上部昇降フレームの下部にてマストに嵌合し上部昇降フレームに伸縮シリンダを介して連結されカンヌキ装置によりマストに固定可能な下部昇降フレームと、マストの下端に取付けた下部支持架台と、下部支持架台より上部にてマストに取付けた上部支持架台とを備え、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台の夫々は、構築された梁上に張り出す荷重支持手段によりクレーンの自重を支持できると共に、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台の夫々とマストとの間で拘束部材が当接するモーメント支持手段と、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台に備えた荷重支持手段の夫々と梁との間で当接金物が当接するモーメント支持手段とにより水平方向の移動を拘束できるようにしたことを特徴とするクライミングクレーンの支持装置、に係るものである。
【0029】
上記において、荷重支持手段は、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台に取付けた複数の水平に伸縮可能な支持部材であってもよく、このとき、支持部材の各先端には鉛直のジャッキを備えていてもよい。
【0030】
更に、上・下部昇降フレームの荷重支持手段に備えられる複数のジャッキの高圧室、及び、上・下部支持架台の荷重支持手段に備えられる複数のジャッキの高圧室は、夫々連通管を介して接続されていてもよい。
【0031】
又、荷重支持手段は、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台の下側にて梁間に渡したビーム状の支持部材であってもよく、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台に設けた水平回動可能な支持部材であってもよい。
【0032】
上部支持架台は、マストに対する取付け位置を上下に変更可能であってもよく、このとき、上部支持架台はカンヌキ装置を介してマストに固定されていてもよい。
【0033】
上記構成によれば以下のように作用する。
【0034】
クライミングクレーンの自重を、上・下部昇降フレーム、又は上・下部支持架台によって、二段の梁に分散して支持させ、且つクライミングクレーンのモーメント荷重は水平方向の移動としてそれを梁に拘束させるようにしたので、1本の梁に掛かる荷重が半減されて梁の補強を省略することができ、よって、ビル建設の工数を削減して工期の短縮を図ることができる。
【0035】
クライミングクレーンの自重を荷重支持手段を介して二段の梁に分散して支持させるようにしたことにより、クライミングクレーンにおけるモーメント荷重は梁に対して水平方向の移動として作用し、よってこの水平移動を拘束するためのモーメント支持手段は簡略な構成とすることができる。
【0036】
更に、鉄筋コンクリート梁を補強することなしにクライミングクレーンの自重とモーメント荷重を支持することができるので、鉄筋コンクリートのビルを構築する際にも、鉄骨構造のビルを構築する際と同様のクライミングクレーンを採用できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0038】
図1は本発明によるクライミングクレーンの支持装置の基本の概略例を示したもので、図中図29に示したものと同一のものには同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0039】
図1に示すクライミングクレーンは、ブロック1aの継ぎ足しによって形成されるマスト1と、該マスト1に沿って上下動可能なクレーン5を備え、図2、図3に示すように、マスト1に嵌合してクレーン5の下部に固定されカンヌキ装置8によりマスト1に固定可能な上部昇降フレーム9と、上部昇降フレーム9の下部にてマスト1に嵌合し上部昇降フレーム9に伸縮シリンダ10を介して連結されカンヌキ装置8によりマスト1に固定可能な下部昇降フレーム11とからなる昇降装置4を備えている。
【0040】
又、マスト1の下端には、図4に示すように下部支持架台26を取付けており、該下部支持架台26に対して所要の間隔を有する上部位置において、マスト1に上部支持架台25を取付けている。
【0041】
更に、図4の上部支持架台25は、図2、図3と同様のカンヌキ装置8によってマスト1に対する取付け位置を上下に変更可能にしている。又、図4に示す下部支持架台26にはカンヌキ装置8が備えられていないが、下部支持架台26にもカンヌキ装置8を備えて上下に位置変更できるようにしてもよい。
【0042】
上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26は、夫々図3、図5に示すように、マスト1を挟むように平行且つ水平に備えられた支持部材27による荷重支持手段17によって梁16に支持されるようになっている。
【0043】
上部支持架台25がカンヌキ装置8によって上下に移動できるようにしたのは、構築するビルのフロア間隔(上下の梁16の間隔)が変化した場合にもその間隔に対応できるようにするためであり、このときマスト1が図6に示すようにパイプによって形成されている場合には、等間隔のピン穴6に対して位置が異なるピン穴6aを形成するようにし、又、図7のようにマスト1がトラス構造の場合には、水平トラス12の下側に調節部材12aを取付けて、この調節部材12aの下側をカンヌキ装置8のピン7によって支持する。
【0044】
上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26の夫々は、以下に説明する荷重支持手段によってクライミングクレーンの自重を構築された梁16上に支持できるよう構成されていると共に、モーメント支持手段によって水平方向の移動を拘束できるように構成されている。
【0045】
即ち、図1〜図5では、上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26に取付けて梁16の上側に対して水平に伸縮が可能な伸縮アーム27aからなる複数の支持部材27にて構成された荷重支持手段17の場合を示している。これにより、クライミングクレーンの自重は、昇降装置4の上・下部昇降フレーム9,11によって二段の梁16に分散して支持したり、又、上・下部支持架台25,26によって二段の梁16に分散して支持できるようにしている。
【0046】
更に、図1〜図5の構成においては、荷重支持手段17を構成している各支持部材27の先端に、鉛直なジャッキ28を取付け、このジャッキ28を介して荷重支持手段17を梁16上に支持するようにしている。
【0047】
このとき、ジャッキ28を備えることなく、支持部材27の伸縮アーム27aを梁16上に伸長させ、伸縮アーム27aによってクライミングクレーンの自重を支持するようにしてもよい。
【0048】
ジャッキ28を備えた場合には、上部昇降フレーム9の支持部材27に設けられたジャッキ28a,28b,28c,28dと、下部昇降フレーム11の支持部材27に設けられたジャッキ28a',28b',28c',28d'とを、図8に示すように高圧室29が直列に連通されるように配管30で接続することができ、これにより昇降装置4を支持する全てのジャッキ28a,28b,28c,28d,28a',28b',28c',28d'に、均等な荷重を作用させることができる。
【0049】
又、上部支持架台25の支持部材27に設けられたジャッキ28e,28f,28g,28hと、下部支持架台26の支持部材27に設けられたジャッキ28e',28f',28g',28h'とを、図9に示すように高圧室29が直列に連通されるように配管30で接続することができ、これにより上部支持架台25と下部支持架台26を支持する全てのジャッキ28e,28f,28g,28h,28e',28f',28g',28h'に均等な荷重を作用させることができる。
【0050】
上記した上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26を梁16に支持するための荷重支持手段17としては、図3、図5に示すように、伸縮可能な支持部材27をマスト1を挟むように平行に備える場合以外に、図16に示すように、上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26の下部に十字方向に固定した固定支持台14の下側に、ビーム状の支持部材18を梁16間に渡して設けるようにしてもよく、又、図17に示すように、上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26の下部に十字方向に設けた固定支持台14の先端に水平回動可能な回動アーム22による支持部材23を設けたものを用いてもよい。
【0051】
前記したように、クライミングクレーンの自重は、上・下部昇降フレーム9,11又は上・下部支持架台25,26によって二段の梁16に分散して支持するようにしているので、クライミングクレーンのモーメント荷重は、上・下部昇降フレーム9,11又は上・下部支持架台25,26に対して、水平方向の移動荷重として作用することになる。よって、上・下部昇降フレーム9,11又は上・下部支持架台25,26の水平方向の移動をモーメント支持手段によって拘束すれば、クライミングクレーンのモーメント荷重を支持できることになる。
【0052】
モーメント支持手段は、上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26とマスト1との間の水平移動を阻止するモーメント支持手段と、上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26の支持部材18,23,27の水平移動を梁16又は構築されたフロアに対して固定するモーメント支持手段とから構成される。
【0053】
図10〜図12は、上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26とマスト1との間の水平移動を阻止するモーメント支持手段32Aの一例を示したものである。図10〜図12に示すように、上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26の夫々の上下における周方向例えば4ヶ所には、偏心ロックローラ33からなる拘束部材34によってモーメント支持手段32Aが構成されている。偏心ロックローラ33は、図11、図12に示すように偏心軸35に支持されており、更に偏心軸35は拘束駆動部36によって位相が変えられるようになっている。又、偏心軸35にはレバー37が一体に固定されており、偏心ロックローラ33が取付けられた固定金物38にはレバー37の先端の回動範囲に沿って円弧状の固定板39が設けられており、レバー37の先端に形成したピン孔40と固定板39に所定のピッチで形成された複数のピン孔41のいずれかに固定ピン42を挿通して偏心軸35の回動を規制できるようにしている。
【0054】
図13は、上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26とマスト1との間の水平移動を阻止するモーメント支持手段32Aの他の例を示したものである。図13に示すように、上・下部昇降フレーム9,11及び上・下部支持架台25,26の夫々に、マスト1側に傾斜面を有する楔受け43を固定金物38を介して固定し、マスト1と楔受け43の間に、固定楔44をジャッキ等の固定駆動部45にて挿脱できるようにした拘束部材34によってモーメント支持手段32Aが構成されている。
【0055】
図14、図15は、図2〜図5においてジャッキ28を備えていない場合の支持部材27、及び図16のビーム状の支持部材18或いは図17の回動可能な支持部材23を、梁16又は構築されたフロアに対して横移動を拘束するように支持するモーメント支持手段32Bを示している。
【0056】
図14、図15及び図16、図17では、上記支持部材18,23,27を、当接金物46aによる固定部材46によって梁16に対して水平移動ができないように固定している。このとき、上・下部昇降フレーム9,11が同時に梁16又はフロアに当たって均等な荷重を受け、上・下部支持架台25,26が同時に梁16又はフロアに当たって均等な荷重を受けられように、図14のように支持部材18,23,27と梁16又はフロアとの間には、ゴム等のスペーサ47を設けるようにしている。
【0057】
上記において、梁16が鉄筋コンクリート梁の場合には、図18に示すように、支持部材18,23,27の先端下部に凸型当接金物48を固定し、凸型当接金物48に嵌合する凹型当接金物49をアンカーボルト50により鉄筋コンクリート梁16'に固定した固定部材51としてもよい。このとき、凸型当接金物48と凹型当接金物49との間にゴム等のスペーサ47を設けることができる。
【0058】
図19、図20は、支持部材27にジャッキ28が備えられている場合におけるモーメント支持手段32Bの一例を示したものであり、梁16又はフロア上に、支持部材27の先端と左右両側に対向するようにブラケットによる固定部材52を固定し、各固定部材52と支持部材27との間に隙間調整を行う当接金物52aを設けている。
【0059】
図21、図22は、支持部材27にジャッキ28が備えられている場合におけるモーメント支持手段32Bの他の例を示したものであり、支持部材27の先端に近い下側に、梁16又はフロアの内側に対向するようにブラケットによる固定部材53を固定し、該固定部材53の下端と対向する梁16又はフロアの内側面に当接金物54を設けている。又、固定部材53と当接金物54とは平面形状が図22のように互いに嵌合する凹凸形状を有しており、これによってX方向以外にY方向の移動も拘束できるようになっている。
【0060】
以下に上記形態例の作用を説明する。
【0061】
図23〜図28は、クライミングクレーンにより鉄骨構造のビルを構築する方法の概略を示したものであり、先ず、図23に示すように、二段のブロック1aが接続されたマスト1を、アンカーボルト3により固定台2を介してビルの基礎に鉛直に固定し、マスト1に昇降装置4及びクレーン5を取付ける。
【0062】
続いて、クレーン5によりマスト1の上部にブロック1aを継ぎ足してマスト1を上方に延長すると共に、昇降装置4によりクレーン5をマスト1に沿って上昇させる作業を行い、このとき、クレーン5により柱材15や梁16等を吊上げ、旋回操作を行って既設部分に連結することによりフロアを順次構築し、図24に示すように例えば11階までフロアを構築する。
【0063】
続いて、上部昇降フレーム9と下部昇降フレーム11とを、荷重支持手段17を介して9階と10階の梁16に支持させる。
【0064】
このとき、荷重支持手段17が、図1〜図5においてジャッキ28を備えていない伸縮アーム27aによる支持部材27の場合には該支持部材27によって、又、図16のビーム状の支持部材18の場合は該支持部材18によって、更に、図17の回動アーム22による回動可能な支持部材23の場合は該支持部材23によって、更に又、図1〜図5に示すように支持部材27にジャッキ28を備えている場合には該ジャッキ28によって、夫々梁16上に支持させる。
【0065】
又このとき、支持部材18,23,27によって支持する場合には、図14、図18に示すようにスペーサ47を配置することによって、クライミングクレーンの自重が上部昇降フレーム9と下部昇降フレーム11を介して9階と10階の梁16に均等に分散されるようにする。
【0066】
このように、クライミングクレーンの自重が9階と10階の梁16に分散されると、クライミングクレーンの重心の変動によるモーメント荷重は、上部昇降フレーム9と下部昇降フレーム11とに水平逆方向の移動荷重として作用することになる。
【0067】
このために、上・下部昇降フレーム9,11とマスト1との間の水平移動をモーメント支持手段32Aで拘束し、又、上・下部昇降フレーム9,11に備えた荷重支持手段17の水平移動を梁16又はフロアに対して固定するモーメント支持手段32Bによって拘束する。
【0068】
即ち、図10〜図12に示す偏心ロックローラ33による拘束部材34を備えたモーメント支持手段32Aでは、拘束駆動部36により偏心軸35を回転して偏心ロックローラ33を梁16に押付けた状態で、レバー37のピン孔40と固定板39の所定のピン孔41とに固定ピン42を挿通して偏心軸35の回動を規制する。
【0069】
又、図13のような楔機構による拘束部材34を備えたモーメント支持手段32Aの場合には、マスト1と楔受け43の間に、固定楔44を固定駆動部45で押し込むことにより拘束する。
【0070】
一方、支持部材18,23,27による荷重支持手段17によってクライミングクレーンの自重を梁16に支持する場合には、図14、図15又は図16、図17に示すように、当接金物46aによる固定部材46からなるモーメント支持手段32Bによって支持部材18,23,27を梁16に対して水平移動できないように固定する。
【0071】
又、図1〜図5に示すように支持部材27にジャッキ28が備えられている場合には、図19、図20に示すように、梁16又はフロアに固定した固定部材52と支持部材27との間に当接金物52aを設置するモーメント支持手段32Bによって支持する。或いは、図21、図22に示すように、支持部材27に固定した固定部材53と梁16又はフロアとの間に当接金物54を設置するモーメント支持手段32Bによって支持する。
【0072】
このとき、ジャッキ28を備えていると、上下の梁16の間隔が僅かに変化していることがあっても、上下の梁16にクライミングクレーンの自重を分散させて支持することができる。
【0073】
又、図8に示すように、上部昇降フレーム9の支持部材27に設けられたジャッキ28a,28b,28c,28dと、下部昇降フレーム11の支持部材27に設けられたジャッキ28a',28b',28c',28d'の全ての高圧室29を配管30で直列に接続すると、クライミングクレーンの自重を二段の梁16に支持させる際に、上・下部昇降フレーム9,11の全てのジャッキ28に夫々均等な荷重を作用させることができ、一部のジャッキ28に過大な負荷が作用するのを防止できる。
【0074】
上記によれば、クライミングクレーンの自重が、上部昇降フレーム9と下部昇降フレーム11により荷重支持手段17を介して9階と10階の梁16に分散して支持されることになり、よって従来の図30、図36に示したような梁16を補強するための補強材24を設けることなしに、クライミングクレーンの自重を梁16に支持させることができる。
【0075】
又、このようにクライミングクレーンの自重が9階と10階の梁16に分散されると、クライミングクレーンの重心の変動によるモーメント荷重は、上部昇降フレーム9と下部昇降フレーム11とに水平逆方向の移動荷重として作用することになるので、拘束部材34によるモーメント支持手段32Aと、当接金物46a、48,49、52a、54を持つ固定部材46,51,52,53によるモーメント支持手段32Bとにより、簡単な構成にて、水平方向の移動を容易に拘束することができる。
【0076】
上記図24に示したように、クライミングクレーンの自重を9階と10階の梁16に支持させた状態から、マスト1を下端の固定台2から切り離し、図25に示すようにマストの下部に上部支持架台25と下部支持架台26とを取付ける。
【0077】
続いて、昇降装置4によってマスト1のみを所定高さ(例えば14階まで構築できる高さ)まで上昇させる。
【0078】
次に、図26に示すように、マスト1下端の下部支持架台26と上部支持架台25とを、前記した昇降装置4の上部昇降フレーム9と下部昇降フレーム11の場合と同様に、荷重支持手段17を介して例えば5階と8階の梁16に支持させ、クライミングクレーンの自重を下部の二段の梁16にて分散して支持させるようにする。又、前記と同様に、モーメント支持手段32A,32Bによって水平方向の移動を拘束する。
【0079】
これにより、マスト1は二段の梁16にしっかり支持されるので、図26に示すように昇降装置4によりクレーン5を上昇させ、且つ図27に示すようにフロアを14階まで構築する。
【0080】
その後、昇降装置4の上部昇降フレーム9と下部昇降フレーム11とを、図27に示すように再び荷重支持手段17を介し前記と同様にして13階と14階の梁16に支持させ、クライミングクレーンの自重を13階と14階の梁16に支持させ、又、モーメント支持手段32A,32Bによって水平方向の移動を拘束する。この状態で、図26に示すように、昇降装置4によってマスト1のみを再び上昇させる。
【0081】
続いて、図28に示すように、マスト1下端の下部支持架台26と上部支持架台25とを、前記と同様に荷重支持手段17を介して例えば8階と11階の梁16に支持させ、クライミングクレーンの自重を二段の梁16にて分散して支持させ、又、前記と同様に、モーメント支持手段32A,32Bによって水平方向の移動を拘束する。このようにクライミングクレーンの自重を8階と11階の梁16に支持させた状態でクレーン5によりフロアを17階まで構築する。上記操作を繰り返すことにより、超高層ビルを構築することができる。
【0082】
又、上記したように、クライミングクレーンの自重を二段の梁に分散して支持させるようにしたので、1本の梁に掛かる荷重が半減されて梁の補強が不要になるので、鉄筋コンクリートのビルも上記したクライミングクレーンによって建設することが可能になる。
【0083】
従って、鉄筋コンクリートのビルを構築する場合において、図18に示すように、支持部材18,23,27の先端下部に凸型当接金物48を固定し、鉄筋コンクリート梁16'に前記凸型当接金物48に嵌合する凹型当接金物49をアンカーボルト50により固定すると、クライミングクレーンのモーメント荷重によって支持部材18,23,27に作用する水平移動を拘束することができる。
【0084】
これにより、鉄筋コンクリート梁16'を補強することなしにクライミングクレーンの自重とモーメント荷重を支持することができ、よって鉄筋コンクリートのビルを構築する際にも、前記したようなクライミングクレーンを採用することができる。
【0085】
【発明の効果】
本発明によれば、クライミングクレーンの自重を、上・下部昇降フレーム、又は上・下部支持架台によって、二段の梁に分散して支持させ、且つクライミングクレーンのモーメント荷重は水平方向の移動としてそれを梁に拘束させるようにしたので、1本の梁に掛かる荷重が半減されて梁の補強を省略することができ、よって、ビル建設の工数を削減して工期の短縮を図れる効果がある。
【0086】
クライミングクレーンの自重を荷重支持手段を介して二段の梁に分散して支持させるようにしたことにより、クライミングクレーンにおけるモーメント荷重は梁に対して水平方向の移動として作用し、よってこの水平移動を拘束するためのモーメント支持手段は簡略な構成とすることができる効果がある。
【0087】
更に、鉄筋コンクリート梁を補強することなしにクライミングクレーンの自重とモーメント荷重を支持することができるので、鉄筋コンクリートのビルを構築する際にも、鉄骨構造のビルを構築する場合と同様のクライミングクレーンを採用して構築できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例を示す正面図である。
【図2】 図1の昇降装置を構成している上・下部昇降フレームの詳細図である。
【図3】 図2をIII−III方向から見た平面図である。
【図4】 図1における上・下部支持架台の詳細図である。
【図5】 図4をV−V方向から見た平面図である。
【図6】 マストの一例を示す側面図である。
【図7】 マストの他の例を示す側面図である。
【図8】 上・下部昇降フレームに備えたジャッキの接続例を示す側面図である。
【図9】 上・下部支持架台に備えたジャッキの接続例を示す側面図である。
【図10】 拘束部材によるモーメント支持手段の一例を示す側面図である。
【図11】 図10の部分拡大図である。
【図12】 図10の平面図である。
【図13】 拘束部材によるモーメント支持手段の他の例を示す側面図である。
【図14】 荷重支持手段の支持部材を、固定部材によるモーメント支持部材によって梁に支持する状態の一例を示す平面図である。
【図15】 図14の平面図である。
【図16】 ビーム状の支持部材を、固定部材によるモーメント支持部材によって梁に支持する状態の他の例を示す平面図である。
【図17】 回動可能な支持部材を、固定部材によるモーメント支持部材を介して梁に支持する状態の更に他の例を示す平面図である。
【図18】 荷重支持手段の支持部材を、固定部材を介して鉄筋コンクリート梁に固定する場合の例を示す側面図である。
【図19】 支持部材にジャッキが備えられた場合の支持部材を、固定部材によるモーメント支持部材によって梁に支持する状態の例を示す側面図である。
【図20】 図19の平面図である。
【図21】 支持部材にジャッキが備えられた場合の支持部材を、固定部材によるモーメント支持部材によって梁に支持する状態の他の例を示す側面図である。
【図22】 図21の平面図である。
【図23】 本発明の形態例におけるクライミングクレーンのマストを基礎に固定した状態を示す正面図である。
【図24】 フロアを11階まで構築し、上・下部昇降フレームを別々の梁に支持させた状態を示す正面図である。
【図25】 マストを上昇させている状態を示す正面図である。
【図26】 マストを上・下部支持架台によって別々の梁に支持させ、クレーンを上昇させた状態を示す正面図である。
【図27】 フロアを14階まで構築し、上・下部昇降フレームを別々の梁に支持させた状態を示す正面図である。
【図28】 マストを上・下部支持架台によって別々の梁に支持させ、クレーンを上昇させてフロアを17階まで構築した状態を示す正面図である。
【図29】 従来のクライミングクレーンの一例を示す正面図である。
【図30】 図29の昇降装置の上部昇降フレームを載置台により梁に支持させている状態を示す詳細図である。
【図31】 図30の昇降装置の平面図である。
【図32】 マストの一例を示す側面図である。
【図33】 マストの他の例を示す側面図である。
【図34】 ビーム状の支持部材によりマストを梁に支持している状態を示す平面図である。
【図35】 回動可能な支持部材によりマストを梁に支持している状態を示す平面図である。
【図36】 図29の固定支持台を梁に支持している状態を示す側面図である。
【図37】 図35の回動可能な支持部材を回動させた状態の一例を示す平面図である。
【図38】 図35の回動可能な支持部材を回動させた状態の他の例を示す平面図である。
【図39】 従来のクライミングクレーンのマストを基礎に固定した状態を示す正面図である。
【図40】 フロアを10階まで構築し、上部昇降フレームを載置台を介して梁に支持させた状態を示す正面図である。
【図41】 マストを上昇させている状態を示す正面図である。
【図42】 マストを固定支持台にて梁に支持させ、クレーンを上昇させた状態を示す正面図である。
【図43】 フロアを13階まで構築し、上部昇降フレームを載置台にて梁に支持させた状態を示す正面図である。
【図44】 マストを固定支持台にて梁に支持させ、クレーンを上昇させてフロアを16階まで構築した状態を示す正面図である。
【図45】 鉄筋コンクリートにてビルを建設する場合の一般例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 マスト
4 昇降装置
5 クレーン
8 カンヌキ装置
9 上部昇降フレーム
10 伸縮シリンダ
11 下部昇降フレーム
16 梁
16' 鉄筋コンクリート梁(梁)
17 荷重支持手段
18 支持部材
22 回動アーム
23 支持部材
25 上部支持架台
26 下部支持架台
27 支持部材
27a 伸縮アーム
28 ジャッキ
28a〜28d ジャッキ
28a'〜28d' ジャッキ
28e〜28h ジャッキ
28e'〜28h' ジャッキ
29 高圧室
30 配管
32A モーメント支持手段
32B モーメント支持手段
33 偏心ロックローラ
34 拘束部材
43 楔受け
44 固定楔
46 固定部材
46a 当接金物
48 凸型当接金物(当接金物)
49 凹型当接金物
51 固定部材
52 固定部材
52a 当接金物
53 固定部材
54 当接金物

Claims (8)

  1. 継ぎ足し可能なマストに沿ってクレーンを昇降する昇降装置の上部昇降フレームと下部昇降フレームとを夫々別個に梁に固定可能にすると共に、マストの下端に取付けた下部支持架台と該下部支持架台より上部にてマストに取付けた上部支持架台とを別個に梁に固定可能にし、
    クレーン作業時及びクライミング時におけるクレーンの自重は、マストの下部に固定した上・下部支持架台から梁上に張り出した荷重支持手段を介して下部の上下の梁により分散して支持すると共に、
    マストに作用するモーメント荷重は、上・下部支持架台とマストとの間で拘束部材が当接するモーメント支持手段、及び、上・下部支持架台の荷重支持手段と梁との間で当接金物が当接するモーメント支持手段によって水平方向の移動を梁に対して拘束することにより支持し、
    マストを上昇させる際におけるクレーンの自重は、上・下部昇降フレームから梁上に張り出した荷重支持手段を介して上部の上下の梁により分散して支持すると共に、
    マストに作用するモーメント荷重は、上・下部昇降フレームとマストとの間で拘束部材が当接するモーメント支持手段、及び、上・下部昇降フレームの荷重支持手段と梁との間で当接金物が当接するモーメント支持手段によって水平方向の移動を梁に対して拘束することにより支持することを特徴とするクライミングクレーンの支持方法。
  2. 継ぎ足しによって形成されるマストと、マストに沿って上下動可能に設けたクレーンと、クレーンの下部に固定されてカンヌキ装置によりマストに固定可能な上部昇降フレームと、上部昇降フレームの下部にてマストに嵌合し上部昇降フレームに伸縮シリンダを介して連結されカンヌキ装置によりマストに固定可能な下部昇降フレームと、マストの下端に取付けた下部支持架台と、下部支持架台より上部にてマストに取付けた上部支持架台とを備え、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台の夫々は、構築された梁上に張り出す荷重支持手段によりクレーンの自重を支持できると共に、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台の夫々とマストとの間で拘束部材が当接するモーメント支持手段と、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台に備えた荷重支持手段の夫々と梁との間で当接金物が当接するモーメント支持手段とにより水平方向の移動を拘束できるようにしたことを特徴とするクライミングクレーンの支持装置。
  3. 荷重支持手段が、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台に取付けて梁の上側に対して水平に伸縮が可能な複数の支持部材であることを特徴とする請求項2記載のクライミングクレーンの支持装置。
  4. 伸縮可能な支持部材の先端に鉛直なジャッキを備えたことを特徴とする請求項3記載のクライミングクレーンの支持装置。
  5. 上・下部昇降フレームの荷重支持手段に備えられる複数のジャッキの高圧室、及び、上・下部支持架台の荷重支持手段に備えられる複数のジャッキの高圧室が、夫々連通管を介して接続されていることを特徴とする請求項4記載のクライミングクレーンの支持装置。
  6. 荷重支持手段が、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台の下側にて梁間に渡したビーム状の支持部材であることを特徴とする請求項2記載のクライミングクレーンの支持装置。
  7. 荷重支持手段が、上・下部昇降フレーム及び上・下部支持架台に設けた水平回動可能な支持部材であることを特徴とする請求項2記載のクライミングクレーンの支持装置。
  8. 上部支持架台が、マストに対する取付け位置を上下に変更可能であることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のクライミングクレーンの支持装置。
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