JP5192093B1 - コンクリート梁のせん断補強構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば既存のコンクリートの梁をせん断補強する上で、補強材としてのプレートに梁のひび割れ防止の機能と梁からの分離防止の機能を併せ持たせる。
【解決手段】鉄筋コンクリート造の梁1の柱2寄りの端部区間に、梁1の幅方向両側の少なくとも一方の側面にプレート3を直接、もしくは充填材5を介して重ねる。プレート3を厚さ方向に貫通し、梁1の内部に到達するアンカー4を梁1の成方向に複数段、配置し、アンカー4の頭部4aをプレート3にプレート3の面内方向に係止させた状態で、アンカー4の梁1側の部分を梁1の内部に定着させ、プレート3を梁1の側面に接合する。アンカー4を、プレート3に少なくともプレート3の面内方向及び面外方向梁1側へ力を伝達可能な頭部4aと、頭部4aに連続し、梁1の内部に定着され、プレート3が梁1の側面から分離しようとするときに軸方向の引張力を負担する軸部4bの少なくとも2部分から構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は鉄筋コンクリート造の梁の柱寄りの端部区間をせん断力に対して補強したコンクリート梁のせん断補強構造に関するものである。
鉄筋コンクリート造の柱・梁の架構が水平力を受けたときには、曲げモーメントが梁の柱寄りの端部区間で大きくなるが、せん断力も端部区間で大きくなり、せん断ひび割れが発生し易くなるため、既存の構造物に対してはせん断力に対する補強が必要になることもある。梁に生じる曲げモーメントとせん断力は柱・梁の接合部で最大になるため、例えば既存構造物の梁を耐震補強するとすれば、補強は柱と梁に跨る形でされることが多い(特許文献1〜4参照)。
特許文献1〜4のように梁、もしくは梁と柱をその表面に重なる鋼製の、もしくはコンクリート製の補強材を用いてせん断補強する場合、補強材はそれを貫通し、梁等の内部に到達する、あるいは梁等を貫通するアンカーボルト等を用いて梁等に接合され、一体化させられる。これらの方法では梁等への補強材の一体化により梁等が負担すべきせん断力の一部を補強材が負担し得るため、梁等の負担が軽減される範囲で梁等は補強されることになると考えられる。
特開2009−097165号公報(段落0022〜0024、図1〜図4) 特開平10−131516号公報(段落0023〜0026、図1〜図4) 特開2005−155049号公報(段落0024〜0033、図1〜図3) 特開2005−068921号公報(段落0014〜0019、図1〜図5)
しかしながら、補強材がせん断力の一部を負担する結果として、梁に対して鉛直方向下向きに変位し得る状況になれば、変位後の補強材は梁を補強する能力を失うため、梁のコンクリートに生じようとするひび割れを防止する機能を果たすことができなくなる。梁と補強材との一体性が確保され、特に補強材が梁に完全に密着した状態がひび割れ発生時にまで維持されていれば、補強材はひび割れ防止の機能を発揮することができると考えられるが、ひび割れ発生前に一体性が失われることがあれば、ひび割れ防止に寄与する余地がなくなる。
補強材にひび割れ防止の機能を持たせようとすれば、補強材自体が引張力に抵抗できる能力を持つことが前提になる。またせん断ひび割れは梁の端部寄り区間では上端寄りと下端寄りに生じる傾向が高いため、補強材は実質的に梁の下端付近から上端付近までに亘る高さ(幅)を持つことも必要になり、結局、補強材は梁のほぼ全成に亘る高さを持つ鋼材であることが要請される。
但し、例えば特許文献1、3、4のように梁の側面に補強材を固定するために梁の側面間を貫通する貫通孔を形成し、貫通孔にアンカーを挿通させることをすれば、梁の耐力を極端に低下させることになるため、ひび割れ防止のための有効な手段にはならない。
一方、梁の内部にはせん断力による主筋とコンクリートのはらみ出しを拘束するせん断補強筋が配筋され、せん断補強筋は主筋とコンクリートを拘束することで梁の耐力と靱性を確保するが、主筋等にはらみ出しが生じようとするときにはコンクリートが断面上の中心側から表面側へ押し出されようとするため、梁の側面に重なって接合されている補強材は面外方向外側へ向かう(放射方向の)力を受けることになる。結果的に梁の側面に重なって接合されている補強材が梁側面から分離するか、鋼板の場合には湾曲する等、面外方向に変形する可能性がある。
本発明は上記背景より、例えば既存のコンクリートの梁をせん断補強する上で、補強材としてのプレートに梁のひび割れ防止の機能と梁からの分離防止の機能を併せ持たせることが可能なコンクリート梁のせん断補強構造を提案するものである。
請求項1に記載の発明のコンクリート梁のせん断補強構造は、鉄筋コンクリート造の梁の柱寄りの端部区間において、前記梁の幅方向両側の少なくとも一方の側面にプレートが直接、もしくは充填材を介して間接的に重なり、前記プレートを厚さ方向に貫通し、前記梁の内部に到達するアンカーが前記梁の成方向に複数段、配置され、前記アンカーの頭部が前記プレートに前記プレートの面内方向に係止した状態で、前記アンカーの前記梁側の部分が前記梁の内部に定着されて前記プレートが前記梁の側面に接合され、
前記アンカーは前記プレートに、少なくとも前記プレートの面内方向及び面外方向の前記梁側へ力を伝達可能な状態にある前記頭部と、前記頭部に連続し、前記梁の内部に定着され、前記プレートが前記梁の側面から分離しようとするときに軸方向の引張力を負担する、前記梁側の先端部側に定着部を備えた軸部とを備え
前記アンカーの前記頭部は前記軸部から分離自在で、前記軸部に螺合して連結され、前記頭部の前記梁側に、前記梁の内部に挿入され、前記頭部の周方向に連続する形状の挿入部が形成されており、
前記挿入部は前記軸部の軸方向に直交する任意の方向に前記梁のコンクリート、もしくは前記軸部の周辺に充填される充填材に係止する状態にあることを構成要件とする。
請求項2に記載の発明のコンクリート梁のせん断補強構造は、請求項1に記載のコンクリート梁のせん断補強構造において、前記アンカーの前記頭部が前記軸部の軸方向に、前記梁と前記プレートとの間の前記充填材の厚さの範囲内に位置する支圧部と、前記プレートの、前記アンカーが挿通する挿通孔内に納まる係止部とに区分されていることを構成要件とする。
「アンカー4の頭部4aに連続する軸部4b」は梁1のコンクリート中に埋設される部分であり、「頭部4aに連続」とは、図1−(b)、図4−(a)、図5に示すように軸部4bが頭部4aに一体となった形で連続する場合(参考例)と、図4−(c)、(d)に示すように頭部4aと軸部4bが互いに分離しながら、頭部4aが軸部4bに連結(接続)される場合を含む。頭部4aが軸部4bに連結されることには頭部4aが螺合により軸部4bの軸方向の接続位置の調整が可能な状態に軸部4bに連結される場合の他、軸部4bが頭部4a内に軸部4bの軸方向に相対移動可能に挿通する場合(参考例)があり、後者の場合、頭部4aは図4−(b)に示すようにプレート3の梁1への固定時に溶接等により軸部4bに固定される。「螺合」は頭部4aが軸回りの回転により軸部4bにねじ込まれることを言う。
アンカー4の頭部4aはプレート3に面内方向に係止する部分で、少なくともプレート3に形成される挿通孔3a内に納まる部分であるが、図3−(b)、図4−(d)に示すように梁1とプレート3との間の充填材5の区間に位置する部分にまで連続する場合がある。軸部4bは少なくとも梁1のコンクリート中に埋設される部分であるが、後述のように軸部4bはコンクリート中に定着される定着部4cを備え定着部4cは軸部4bの一部になる軸部4bは図5−(b)に示すようにコンクリート中に位置する部分から充填材5の区間に位置する部分にまで連続する場合(参考例)がある。図5−(b)に示す例の場合、軸部4bは充填材5の区間に位置する部分とコンクリート中に位置する部分に区分され、コンクリート中に位置する部分が定着部4cになる。
アンカー4の頭部4aが軸部4bに一体化している場合も、分離している場合も、アンカー4自体は主に鋼材で製作される。アンカー4の軸部4bが定着部4cと頭部4aの双方から分離している場合には、引張力を負担する軸部4bにはボルト(アンカーボルト)、鉄筋、棒鋼等、棒状の鋼材が使用されるが、繊維強化プラスチック等も使用される。
アンカー4の軸部4bは図1−(b)、図5に示すように実質的に全長に亘ってコンクリート中に埋設され、定着されることも可能であるが、図4−(a)〜(f)に示すように梁1側の先端部側に定着に適した形態の定着部4cを備え。「定着に適した形態」とは、定着部4cの軸に垂直な断面積が軸部4bの軸に垂直な断面積より大きく形成される等、軸部4bに軸方向引張力が作用したときに定着部4cの軸部4b側の表面に反力としての支圧力が作用するような形態を言う定着部4cは図4−(a)、(b)に示すように軸部4bに一体化している場合と、図4−(c)、(d)に示すように互いに分離しながら連結(接続)される場合があり、分離している場合には螺合により軸部4bに連結(接続)される場合もある。
図1−(b)に示すようにアンカー4の軸部4b(定着部4cを含む)の全長がコンクリート中に定着される場合(参考例)、軸部4b表面の付着力が軸部4bに生ずる軸方向引張力に対する抵抗力となり、軸部4bは主に付着力によって定着状態を維持するため、軸部4bの表面には付着力を確保するための凹凸が形成されることもある。凹凸は例えば軸方向に間隔を置いて形成される節状の形状、あるいは軸方向に連続的に、もしくは断続的に形成される溝状等の形状を言う。
図4に示すように軸部4bに連続して梁1の奥側に定着部4cが形成される場合には、定着部4cの軸部4b側の面に生ずる支圧力が軸部4b表面の付着力に加算される。軸部4b(定着部4cを含む)が表面の付着力のみによってコンクリート中での定着状態を維持する場合には、付着力を稼ぐために軸部4bの径は軸方向長さとの比率では大きめに形成される。
図1−(b)は軸部4bの全長が一様な太さ(断面積)を持つ場合の例(参考例)を示している。軸部4bの断面形状は円形には限られない。図5は(a)、(b)に示すように梁1とプレート3との間に充填される充填材5の区間、または充填材5の区間とプレート3の区間(プレート3の厚さの範囲)にアンカー4の軸部4bが位置し、その梁1側に径の大きい定着部4cが連続して形成されている場合の例(参考例)を示しているが、定着部4cは軸部4bの一部でもあるため図5の例では相対的に小径の軸部4bと大径の定着部4cを合わせた区間を軸部4bと見ることもできる。
図1と図5のいずれの形態(参考例)を含め、アンカー4はプレート3にその面内方向と面外方向梁1側へ係止し得る頭部4aと、梁1のコンクリート中に定着される軸部4bの2部分、もしくは頭部4aと軸部4bと定着部4cの3部分を持てばよい。図5に示す例においても頭部4aが軸部4bに螺合する場合がある。図5−(b)、及び図5−(a)の立面を示す図6では充填材5の区間からプレート3の区間にまで軸部4bが連続し、プレート3の区間に位置する軸部4bに頭部4aが螺合、もしくは挿通している様子を示している。
プレート3が接合されるコンクリート梁1は主に既存構造物の梁を対象にするが、必ずしも既存構造物である必要はない。プレート3は新設構造物のコンクリート梁1の側面に接合されることもあり、その場合、アンカー4の軸部4b(定着部4cを含む)は梁1のコンクリート中に埋設され、軸部4bの表面にはコンクリートが接触(付着)する。コンクリート梁1が既存の場合には、コンクリートの一部はアンカー4の配置用に除去され、アンカー4の軸部4b(定着部4cを含む)の周辺にはコンクリート、モルタル、接着剤等の充填材6が充填されるため、アンカー4の軸部4bの表面には充填材6が接触(付着)する。構造物は建築構造物と土木構造物の双方を含み、梁1は橋梁の橋桁も含む。プレート3は鋼板である。
請求項1における「梁の幅方向両側の少なくとも一方の側面」とは、補強材としてのプレート3が梁1の幅方向両側の側面に重なることもある意味である。プレート3が梁1の両側面に接合される場合にも、各面のプレート3に付き、その側のアンカー4が使用され、1本のアンカー4が両側のプレート3、3の接合のために兼用されることはない。アンカー4はいずれか一方のプレート3のみを貫通し、梁1を幅方向に貫通することによる耐力低下を回避する意味で、軸部4b(定着部4cを含む)は梁1中に留まり、アンカー4自体が梁1の両側面間を貫通することはない。
プレート3は基本的には図3に示すように梁1の下端から上端までに亘る高さ(幅)を持つことが望ましいが、例えば図1−(b)に示すように既存の梁1の、プレート3が接合される側の面にバルコニー等のスラブ7が接続しているような場合には、プレート3に梁1の全成に亘る高さを与えることはできないため、必ずしもプレート3が梁1の全成に亘る必要はない。但し、既存の梁1にスラブ7が接続している場合にも、図5、図7に示すようにプレート3の配置区間において既存のスラブ7を梁1から分離(絶縁)させることによりプレート3に梁1の全成に亘る高さを与えることが可能である。スラブ7が新設の場合には、予めプレート3の配置区間においてスラブ7を梁1から分離させてスラブ7梁1に接合することによりプレート3に梁1の全成に亘る高さを与えることができる。
図1−(b)に示すように既存の梁1にスラブ7が接続しており、例えばその既存のスラブ7の下面側に重なるように後述の、既存建物と制震補強架構8をつなぐ新設のスラブ7が接続するような場合には、図5−(b)に二点鎖線で示すように図1−(b)と同様に梁1の、既存のスラブ7の下端より下の区間にプレート3が重なることになる。この場合にも既存のスラブ7をプレート3が重なる区間において梁1から分離させることをすれば、プレート3に梁1の全成に亘る高さを与えることは可能である。図5−(b)において既存のスラブ7の上端が二点鎖線のレベルにある場合、梁1の断面に関して左側(屋内側)に接続している、実線で示すスラブ7は(c)に示すように(b)における二点鎖線で示すスラブ7の位置になる。
プレート3は図3−(a)、(b)に示すように梁1が材軸に直交するせん断力Qを受けたときに、梁1の断面内の上端側と下端側に梁1の軸方向に働き、ひび割れの原因になる軸方向力(圧縮力Cと引張力T)に伴って梁1の断面内に生じる引張力Twを負担できる状態にあればよいため、基本的には梁1の断面内において上端側(上端主筋、もしくはその付近の位置)と下端側(下端主筋の位置)に生ずる軸方向力(圧縮力Cと引張力T)の作用位置間(応力中心間距離:後述のj)に亘る高さを持てばよい。但し、後述のようにプレート3を梁1に固定するアンカー4が梁1の成方向に複数本、配置されることで、この複数本のアンカー4を通じてプレート3にコンクリート中の引張力Twを伝達することができるため、必ずしもプレート3が梁1の上端側と下端側に亘る高さを持つ必要もない。
プレート3は梁1の側面に直接、もしくは間接的に重なった状態で、プレート3を厚さ方向に貫通するアンカー4の軸部4b、もしくはその先端側である定着部4cが梁1の内部(コンクリート中)に定着される一方、アンカー4の頭部4aがプレート3に面内方向に係止することで、梁1の側面(表面)に密着し、梁1の表面に生じる応力が伝達可能な状態で梁1に一体化する。プレート3は梁1に一体化することで、梁1の断面内に生じ、コンクリートにひび割れを発生させようとする引張力を負担可能になる。「プレート3が梁1の側面に間接的に重なる」とは、梁1の側面とプレート3との間に接着剤、モルタル等の充填材5が介在することの意味である。
請求項1における「アンカー4の頭部4aがプレート3の面内方向及び面外方向の梁側へ力を伝達可能な状態にある」とは、アンカー4の頭部4aからプレート3に、プレート3の面内方向と面外方向梁1側へ応力が伝達される状態にあることを言う。この状態は例えば図4−(a)、(c)に示すようにアンカー4の頭部4aが直接、プレート3に面内方向と面外方向梁1側へ係止するか、(b)に示すようにアンカー4の頭部4aがプレート3に溶接等によって接合されることによって得られる。後者の場合、頭部4aはプレート3への接合の結果として、プレート3に面内方向と面外方向梁1側へ係止していることと同等の状態になる。
アンカー4の頭部4aはプレート3に形成された挿通孔3a内に納まるが、梁1が既存であるか新設であるかにより、または頭部4aがプレート3に梁1側へ係止しているか否かに応じ、あるいはアンカー4の頭部4aが軸部4bに一体化しているか分離しているかに応じ、梁1に対し、プレート3をアンカー4より先付けするか後付けするかが選択的に決められる。
例えば図4−(a)に示すように梁1が新設で、頭部4aが軸部4bに一体化している場合(参考例)に、頭部4aがプレート3に梁側1へ係止する場合には、プレート3はアンカー4の頭部4aより梁1側に配置される。(b)に示すように梁1が新設で、頭部4aが軸部4bに一体化している場合(参考例)に、頭部4aが溶接によって挿通孔3aの内周に接合される場合には、頭部4aが直接、プレート3に梁1側へ係止する状態にならないことから、プレート3の配置をアンカー4に先行させるか否かは問われないため、アンカー4の梁1への配置後にもプレート3を配置することが可能である。
図4−(c)に示すように梁1が既存で、頭部4aが軸部4bから分離している場合には、頭部4aを軸部4bに螺合させることで、頭部4aをプレート3に梁1側へ係止させることができるため、梁1に対して軸部4bを先行して配置するか、プレート3を先行して配置するかは問われない。(d)に示すように梁1が既存で、頭部4aがプレート3に梁1の反対側へ向かって係止する場合には、プレート3は頭部4aの軸部4bへの連結(螺合)後に配置される。(d)の場合、頭部4aは(b)と同様に、プレート3の配置後にプレート3の挿通孔3aに溶接されることになる。
図4−(c)、(d)の場合、アンカー4の軸部4b(定着部4cを含む)はコンクリートに穿設された削孔内に配置される。軸部4bの配置後、削孔内にモルタル、コンクリート、接着剤等の充填材6が充填される。プレート3の配置前に削孔内に充填材6を充填する場合は、削孔のプレート3側にせき板を配置した状態で、せき板の一部、もしくは削孔との間の隙間を通じて充填材6が充填される。プレート3の配置後に充填する場合は、例えば梁1の表面とプレート3との間の、充填材5充填用の空間、あるいはプレート3の挿通孔3aを通じて削孔内に充填材6が充填される。
頭部4aがプレート3に梁1側へ係止する図4−(a)、(c)の場合、プレート3の挿通孔3aはプレート3の厚さ方向には頭部4aが納まる部分と軸部4bが挿通する部分を有する、段差のある形状に形成される。頭部4aが螺合により軸部4bに連結される(c)、(d)の場合、頭部4aが納まる挿通孔3aには頭部4aを軸回りに回転させるための工具を差し込める空間が頭部4aの周りに確保される。軸部4bへの頭部4aの緊結後には、頭部4aをプレート3に面内方向に係止させるために、挿通孔3a内の頭部4a周辺の空間にはモルタル、接着剤等の充填材が充填されるか、頭部4aの挿通孔3aへの溶接による溶接金属が充填される。
図4−(a)、(c)に示すようにアンカー4の頭部4aがプレート3にプレート3の面外方向の梁1側へ係止することは、プレート3がアンカー3の頭部4aに面外方向の外側(梁1の反対側)へ係止することであり、プレート3が梁1から分離しようとするときに、プレート3がアンカー4の頭部4aに係止し、プレート3からアンカー4に軸方向の引張力が伝達される状態になることである。アンカー4の頭部4aがプレート3にその面外方向梁1側へ係止することで、プレート3は梁1の側面に密着した状態に頭部4aから拘束される。
図2−(a)に示すように梁1の断面内において、上端側(上端主筋、もしくはその付近の位置)と下端側(下端主筋の位置)に梁1の軸方向に作用する軸方向力(圧縮力Cと引張力T)に伴って梁1の断面内(コンクリート中)に生ずる引張力Twは、その引張力Twが生ずる区間に位置し、梁1の主筋1aを包囲する複数本のせん断補強筋(スターラップ)1bで負担される。図2−(b)は図2−(a)の縦断面を示している。図2−(a)は梁1にプレート3が接合されていない状態でのコンクリートに作用する内力(圧縮力Cと引張力T)とせん断補強筋1bの応力(引張力)の状態を示している。図2−(a)の切断面は複数本のせん断補強筋1bを含む領域を斜めに切断した断面であるが、コンクリートに生じている斜め圧縮力Cdの方向(コンクリートに生じようとするひび割れの方向)でもある。
図2−(a)に示す状況のとき、図3−(b)に示すように梁1にプレート3を(固定)するためのアンカー4が軸部4bを梁1の幅方向に向けてコンクリート中に埋設され、定着されていることで、アンカー4の軸部4bには図3−(b)の拡大図である図4−(a)に示すようにコンクリートを通じて軸方向に直交する方向のせん断力が作用する。このとき、アンカー4の頭部4aがプレート3に面内方向に係止していることで、図4−(a)に示すようにアンカー4の軸部4bと頭部4aを通じてプレート3に、ひび割れを引き起こそうとする引張力Twが伝達され、アンカー4の頭部4aからプレート3には鉛直方向下向きの力が伝達される。
梁1が鉛直荷重を負担しているときに、梁1のコンクリート中に生ずるひび割れを引き起こそうとする主引張応力は梁1の軸方向中央部寄りでは水平方向を向くのに対し、端部寄りでは水平に対して傾斜した方向を向き、端部寄りでの水平に対する傾斜の程度は梁1の成方向に相違することから、梁1の成方向に複数段、配置される各アンカー4の軸部4bにコンクリートから作用するせん断力は一定(一様)にはならない。この関係で、プレート3には高さ方向(梁1の成方向)中央部側に係止しているアンカー4からより、上側、もしくは下側に係止しているアンカー4から上向き、もしくは下向きの力が伝達されるため、高さ方向の中心より相対的にプレート3の上側に上向きの力が作用し、下側に下向きの力が作用する結果、プレート3の上側と下側との間に鉛直方向の引張力が生じ、この引張力がプレート4に伝達され、負担されることになる。
図2−(a)に示す状況下において、図3に示すように梁1の側面に固定されたプレート3が、梁1のコンクリート中に作用し、コンクリートにひび割れを引き起こそうとする引張力Twを負担することで、ひび割れを引き起こそうとする引張力Twが梁1のせん断補強筋1bとプレート3に分担されるため、結果としてせん断補強筋1bの負担が軽減され、同時にコンクリートのひび割れが防止される。
図2−(a)に示すように梁1に作用する、材軸に直交する方向(鉛直方向)のせん断力Qに伴って梁1の上端側に軸方向の圧縮力Cが作用し、下端側に軸方向の引張力Tが作用した状況下で、せん断補強筋1bに引張力Twが生じて釣り合いが保たれているとする。このとき、引張力Twに抵抗し得る複数本nのせん断補強筋1bの断面積の和をAw、せん断補強筋1bの降伏強度をσwとし、引張力Twに抵抗し得るせん断補強筋1bの本数をnとすれば、Q=Aw・σw・nが成立している。
上記したコンクリートに生じている斜め圧縮力Cdの方向と水平面とのなす角度をθとし、梁1の上端側の軸方向力と下端側の軸方向力間の距離(応力中心間距離)をjとすれば、引張力Twに抵抗し得るせん断補強筋1bの領域の長さ(梁の軸方向の区間)はj/tanθであり、隣接するせん断補強筋1b、1b間距離(ピッチ)をsとすれば、n×s=j/tanθであるから、Q=Aw・σw・j/s・tanθとなる。この式はコンクリートにひび割れを引き起こそうとする引張力Twをその引張力Twが作用する領域内にあるせん断補強筋1bが負担している状況にあることを意味する。
複数本のせん断補強筋1bが引張力Twを負担している状況下において、プレート3がせん断補強筋1bと共に引張力Twの一部を負担することで、せん断補強筋1bが降伏に至る事態を回避することが可能になるため、コンクリートへのひび割れの発生を未然に防止することが可能になる。結果として、梁1にせん断力Qに対する余力を持たせることが可能になり、梁1の耐力と剛性、及び靱性を上昇させる効果が得られる。
プレート3がせん断補強筋1bと共に引張力Twの一部を負担することは、前記のように図4−(a)に示すようにコンクリート内に生ずる鉛直方向下向きの力(引張力Tw)をアンカー4の軸部4b(定着部4cを含む)が軸方向に直交する方向のせん断力として負担し、アンカー4の軸部4bを通じて頭部4aからプレート3に面内方向の力として伝達される状況が成立することで実現される。梁1のコンクリート内に生ずる引張力Twはアンカー4の軸部4bを包囲しているコンクリート、もしくは充填材6からアンカー4の軸部4bに伝達され、軸部4bを通じて前記のように頭部4aからプレート3に伝達される。
アンカー4の軸部4bが負担する軸方向に直交する方向のせん断力をプレート3に伝達することは、具体例にはアンカー4が梁1に定着された状態で、例えば図4−(c)、(d)に示すように頭部4aの回転によって軸部4bに軸方向引張力が予め与えられることで、プレート3と梁1側面との間の摩擦力が増大させられ、プレート3と梁1との密着状態が強まることにより可能になる。または図4−(a)〜(d)に示すようにプレート3と梁1側面との間にモルタル、接着剤等の充填材5が充填されることにより付着力が付加され、プレート3が梁1の側面に密着した状態を維持することで可能になる。軸部4bに軸方向引張力が与えられることと、梁1とプレート3間に充填材5が充填されることは独立して行われる場合と併用される場合がある。
アンカー4の軸部4bに予め引張力が与えられることは、前記のようにアンカー4の頭部4aが軸部4bから分離自在で、軸部4bに螺合して連結されていることで、アンカー4の定着部4cが梁1のコンクリート中に定着された状態で、軸部4bに螺合する頭部4aが軸回りに回転させられ、軸部4bが伸長させられることによって可能になる。この場合、図4−(c)、(d)に示すように定着部4cが梁1のコンクリート等中に定着され、頭部4aが軸部4bに螺合した状態で、頭部4aが軸部4bの軸回りに回転させられることで、頭部4aが梁1側に接近しようとする一方、軸部4bが伸長しようとするため、軸部4bの復元力が頭部4aからプレート3に伝達される結果、プレート3と梁1側面との間、あるいはプレート3と充填材5との間の接触圧力(摩擦力)が上昇することになる。軸部4bには図4−(c)に示すように定着部4cも螺合により連結されることがある。
図4−(c)、(d)ではアンカー4の軸部4b(定着部4cを含む)を梁1中に埋設し、定着させた後にプレート3を梁1側面に重ねた状態で軸部4bに頭部4aを接続し、軸回りに回転させることで、頭部4aは梁1側面との接触圧力が増大する向きに移動し、その分、相対的に軸部4bが軸方向に伸長し、軸部4bに軸方向引張力が与えられることになる。
頭部4aの回転によって軸部4bが伸長させられた状態で、頭部4aが軸部4bに螺合した状態を維持することで、軸部4bが復元力によって頭部4aを梁1側へ引き寄せようとし、常にプレート3を梁1側へ引き寄せる作用をするため、梁1側面とプレート3との間、または充填材5とプレート3との間に生ずる摩擦力が増大する。この摩擦力がアンカー4の軸方向に直交する方向のせん断力に抵抗しながら、せん断力をプレート3に伝達する働きをする。軸部4bに予め引張力を導入することには前記にように梁1からの引張力Twを摩擦力を通じてプレート3に伝達する効果を高める意義がある。
また図4−(a)〜(d)に示すように梁1とプレート3との間に充填材5が充填される場合は、充填材5の、プレート3との間の付着力、またはその付着力に加えた上記摩擦力がアンカー4の軸方向に直交する方向のせん断力に抵抗しながら、せん断力をプレート3に伝達する。アンカー4の軸部4bに引張力を与えることと、梁1とプレート3間に充填材5を充填することは独立して行われる場合と併用される場合がある。
この他、図4−(d)に示すようにアンカー4の頭部4aの梁1側に、梁1の内部(コンクリート中)に挿入される挿入部4dが形成されていることで、アンカー4の頭部4aを通じて直接的に梁1からプレート3にせん断力(引張力Tw)を伝達することが可能になる。
この場合、図4−(d)、図7〜図9に示すようにアンカー4の頭部4aが梁1の側面から露出した状態にあるとき、頭部4aの挿入部4dがコンクリート、もしくは充填材6の内部に梁1の幅方向に挿入される(嵌入する)ことで、アンカー4の頭部4a(挿入部4d)が軸方向に直交する任意の方向に梁1のコンクリート、もしくは充填材6に係止する状態になるため、アンカー4の頭部4aは挿入部4dにおいて梁1のコンクリートからの引張力Twを直接、軸方向に直交する方向のせん断力として受ける状態になる。
頭部4aに形成された挿入部4dに伝達されたせん断力はそのまま頭部4aから、頭部4aが面内方向に係止しているプレート3に面内方向の力として伝達される。アンカー4の頭部4aに挿入部4dを形成することは、軸部4bへの引張力導入、もしくは梁1とプレート3間への充填材5の充填と独立して行われる場合と併用される場合の他、軸部4bへの引張力導入と充填材5充填と組み合わせられる場合がある。
一方、主筋1aとコンクリートが繰り返されるせん断力によって断面上の中心側から外周側へはらみ出そうとする状況下では、図4−(e)に示すように梁1のコンクリートには主筋1a、あるいはせん断補強筋1bの変形に伴い、断面上の中心側から外周側へ向かってコンクリートを押し出そうとする力が作用するため、プレート3は梁1のコンクリートから面外方向に梁1からプレート3側に向かう力を受け、梁1から分離しようとすることが想定される。
このような状況のとき、図4−(a)〜(c)、(e)、(f)に示すようにアンカー4の頭部4aがプレート3に面外方向の梁1側へ係止する等により、プレート3からの面外方向外側(梁1の中心から外周側)へ向かう力を受ける状態にあることで、プレート3が梁1から分離しようとする向きに受ける面外方向外向きの力がアンカー4の頭部4aに伝達される状態にあるため、アンカー4はプレート3に作用する力を軸部4bの軸方向引張力として負担することが可能になっている。図4−(b)、(d)の場合には頭部4aが挿通孔3aに溶接等されることによってプレート3に作用する面外方向外向きの力が頭部4aに伝達され、軸部4bに軸方向引張力として負担される。
前記のように「アンカー4の頭部4aがプレート3に面外方向の梁1側へ係止すること」は、プレート3がアンカー4の頭部4aに梁1側からプレート3側へ係止することであり、プレート3が受ける、梁1から分離しようとする面外方向の力はアンカー4の頭部4aに伝達され、軸部4b(定着部4cを含む)からその周囲の付着力を通じて梁1のコンクリートに圧縮力として伝達される状態にあることである。図4−(a)、(b)、(e)、(f)に示すように軸部4bの先端に定着部4cが形成されている場合には、(f)に示すように定着部4cからの支圧力により梁1のコンクリートに圧縮力として伝達される状態にある。
アンカー4は軸部4bにおいて、または定着部4cにおいて梁1のコンクリート等中に定着されているが、定着部4cにおいて定着されている場合には、図4−(f)に示すように軸部4bに軸方向引張力が作用するとき、この軸方向引張力は定着部4cからの支圧力を経て梁1のコンクリート等に伝達され、コンクリート等で圧縮力として負担される。アンカー4が定着部4cを持たず、軸部4bにおいてのみコンクリート中に定着されている場合には、軸部4b回りの付着力を経て軸方向引張力が梁1のコンクリート等に伝達される。
「アンカー4の軸部4b、または定着部4cが梁1中に定着される」とは、前記のように梁1が既存構造物の場合には、梁1のコンクリート中に穿設された削孔に軸部4b(定着部4cを含む)が差し込まれた状態で、削孔内にコンクリート、モルタル、接着剤等の充填材6が充填されることにより軸部4bが充填材6中に埋設されることを言い、梁1が新設構造物の場合には、軸部4b(定着部4cを含む)がコンクリート中に埋設されることを言う。既存のコンクリート中に穿設された削孔に充填される充填材6は主に硬化することにより圧縮強度を発現するセメント系の材料を指すが、有機系の接着剤も含まれる。
軸部4b(定着部4cを含む)が梁1中(コンクリート中、もしくは充填材6中)に埋設され、定着されることで、軸部4bに作用する引張力は軸部4bから、もしくは定着部4cから梁1のコンクリート、もしくは充填材6に圧縮力として伝達され、負担されるため、結局、梁1の縦断面上、梁1の内部からプレート3に向かって作用し、コンクリートを押し出そうとする力はプレート3からアンカー4を経由し、梁1のコンクリートで圧縮力として負担され、梁1内で処理されることになる。軸部4bの引張力は軸部4bからは軸部4b周面における付着力を通じて、定着部4cからは軸部4b側表面の支圧力を通じてコンクリート等に圧縮力として伝達される。
図4−(e)に示すようにプレート3が梁1から分離しようとする向きに受ける面外方向外向きの力がアンカー4の頭部4aに伝達され、軸部4b、もしくは定着部4cを通じて軸部4b周囲のコンクリート等に圧縮力として伝達され、負担されることで、梁1がせん断力を受け、コンクリートがはらみ出そうとすることによるプレート3の梁1からの分離が防止され、プレート3を梁1の側面に密着させた状態を維持することが可能になる。
軸部4bの先端に定着部4cが形成されている場合、アンカー4の定着部4cから軸部4b周辺のコンクリート等に軸部4bの軸方向引張力が圧縮力として伝達されるときには、定着部4cはコンクリート等からの反力を支圧力として全面に受けるため、定着部4cの全体が軸部4bの回りに曲げモーメントを負担する状態になる。定着部4cの形状は平板状であるか、曲面状であるかは問われないが、支圧力による曲げモーメントの負担によって定着部4cの変形が想定される場合には、図4−(a)、図7、図10に示すように定着部4cの頭部4a側の面を曲面状に形成することで、曲げ変形に対する安定性と安全性を定着部4cに持たせることが可能である。
定着部4cを曲面状に形成することは、例えば図7〜図10に示すように定着部4cの頭部4a側の面を頭部4a側に凸の球面、楕円曲面、円錐曲面等の曲面状に形成することである。但し、定着部4cが平板状であっても、定着部4cの頭部4a側の面と反対側の面の少なくともいずれか一方に突起(リブ)等が形成されることによって支圧力による曲げモーメントに抵抗可能になるため、定着部4cは必ずしも曲面状である必要はなく、平板状の場合もある。
梁の上端側と下端側に梁の軸方向に作用する軸方向力に伴って梁の断面内に生じ、コンクリートにひび割れを引き起こそうとする斜めの引張力により、梁の側面にプレートを固定するアンカーの軸部に軸に直交する方向のせん断力が作用するときに、アンカーの頭部がプレートに面内方向に係止していることで、梁の成方向に複数段、配置されたアンカーの軸部と頭部を通じてプレートにひび割れを引き起こそうとする引張力を伝達することができ、この引張力をプレートに負担させることができる。この結果、ひび割れを引き起こそうとする引張力が梁のせん断補強筋とプレートに分担されるため、せん断補強筋の負担を軽減でき、コンクリートのひび割れを防止することができる。
主筋とコンクリートが繰り返されるせん断力によって断面上の中心側から外周側へはらみ出そうとする状況下では、アンカーの頭部がプレートに面外方向梁側へ力を伝達可能な状態にあることで、プレートが梁から分離しようとする向きに受ける面外方向外向きの力がアンカーの頭部に伝達されるため、アンカーがプレートに作用する力を軸部の軸方向引張力として負担することができる。
このとき、アンカーの定着部が梁中に定着されていることで、軸部に作用する引張力は定着部から梁のコンクリート、もしくは充填材に圧縮力として伝達され、負担されるため、梁の縦断面上、梁の内部からプレートに向かって作用し、コンクリートを押し出そうとする力をプレートからアンカーを経由し、梁のコンクリートで圧縮力として負担させ、梁内で処理することができる。この結果、梁がせん断力を受け、コンクリートがはらみ出そうとすることによるプレートの梁からの分離を防止することができ、プレートを梁の側面に密着させた状態を維持することができる。
(a)はコンクリート梁の軸方向両側区間の側面にアンカーを用いてプレートを固定した様子を示した柱・梁フレームの立面図、(b)は(a)のx−x線断面図、(c)は(b)のy−y線矢視図である。 (a)はコンクリート梁が材軸に直交するせん断力Qを受け、上端側と下端側に梁の軸方向に軸方向力が生じたときに、この軸方向力に伴って梁の断面内に発生する引張力によるコンクリートのひび割れの方向の切断面に生じているせん断補強筋の抵抗力の様子を示した立面図、(b)は(a)の縦断面図である。 (a)は図2−(a)に示す梁の側面にプレートを固定した様子を示した立面図、(b)は(a)の縦断面図である。 (a)は図3−(b)に示す梁のコンクリートからアンカーの軸部と頭部にせん断力が伝達されるときの力の流れを示した図3−(b)の拡大図、(b)はアンカーの頭部をプレートの挿通孔に溶接することによりプレートの面外方向の力を頭部とプレート間で伝達可能にした場合の例を示した縦断面図、(c)は頭部を軸部に螺合により連結した場合に頭部の回転により軸部に軸方向引張力を与えたときの様子を示した縦断面図、(d)は頭部に梁の内部に挿入される挿入部を形成した様子を示した縦断面図、(e)は主筋とコンクリートがせん断力によって断面上の中心側から外周側へはらみ出そうとするときの状況を示した縦断面図、(f)は軸部に作用する軸方向引張力が定着部から梁のコンクリート等に伝達される様子を示した縦断面図である。 (a)は図1の具体例として、頭部が軸部に一体化した形態のアンカーを用いてプレートをコンクリート梁の側面に固定した様子を示した斜視図、(b)は(a)の梁のプレート部分における縦断面図、(c)は(b)における二点鎖線のレベルに既存のスラブが存在する場合の既存のスラブと新設のスラブとの関係を示した縦断面図である。 図5の立面図である。 頭部と定着部が軸部から分離し、螺合により軸部に接続される図10−(a)、(b)に示す形態のアンカーを用いてプレートをコンクリート梁の側面に固定した様子を示した斜視図である。 図7の拡大図である。 図8の水平断面図である。 (a)、(b)は図7〜図9に示すアンカーの具体例を示した縦断面図である。 図7〜図9に示すアンカーとプレートで既存のコンクリート梁を補強した架構の構面外に制震補強架構を配置し、既存建物と制震補強架構をスラブでつないだ様子を示した斜視図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1−(a)は鉄筋コンクリート造の梁1の柱2寄りの端部区間に、梁1の幅方向両側の少なくとも一方の側面にプレート3を直接、もしくは充填材5を介して間接的に重ね、プレート3を厚さ方向に貫通し、梁1の内部に到達するアンカー4の頭部4aをプレート3にプレート3の面内方向に係止させた状態で、アンカー4の梁1側の部分を梁1の内部に定着させることによりプレート3を梁1の側面に接合した状況を示す。図1−(b)は(a)のx−x線の断面を、(c)は(b)のy−y線の側面を示す。
プレート3は梁1の軸方向の端部区間をせん断力に対して補強する役目を持つため、基本的には図示するように四角形状に形成されるが、必ずしもその必要はなく、例えば四角形の隅角部が曲線状の形状に形成されることもある。アンカー4は梁1のコンクリート中に生ずる、コンクリートにひび割れを起こそうとする引張力をプレート3に伝達する役目を持つため、梁1の成方向(プレート3の幅方向(高さ方向))に複数段、配置され、梁1の材軸方向(プレート3の長さ方向)にはプレート3の寸法に応じて1列、もしくは図示するように複数列、配置される。
アンカー4は図4−(a)〜(d)に示すようにプレート3に、少なくともプレート3の面内方向及び面外方向の梁1側へ力を伝達可能な状態になる頭部4aと、頭部4aに連続し、梁1の内部に定着され、プレート3が梁1の側面から分離しようとするときに軸方向の引張力を負担する軸部4bの少なくとも2部分から構成される。
アンカー4は頭部4aと軸部4bが一体となった状態で形成される場合と、頭部4aが軸部4bから分離し、螺合等により軸部4bに接続(連結)自在な状態に形成される場合がある。軸部4bは図4に示すように梁1側の先端部側に定着部4cを備える場合があり、その場合、アンカー4は頭部4aと軸部4b及び定着部4cの3部分から構成される。その場合も定着部4cは軸部4bに一体化する場合と、軸部4bから分離し、軸部4bに螺合等により接続される場合がある。
図1−(a)、(b)は屋内側と屋外側にスラブ7が接続した既存の梁1の、屋外側のスラブ7側の側面にプレート3を固定した様子を示している。この例では梁1の上端側にスラブ7が接続している関係で、プレート3の幅(高さ)にスラブ7の下端のレベルから梁1の下端のレベルまでに亘る大きさしか持たせていないが、スラブ7が接続しない場合には梁1の全成に亘る大きさが与えられることもある。梁1にスラブ7が接続する場合で、そのスラブ7側にプレート3が固定される場合でも、図5に示すようにスラブ7のプレート3部分を切り欠くことで、プレート3に梁1の全成に亘る幅(高さ)を持たせることもある。図1、図5では(b)に示すようにアンカー4が頭部4aと軸部4bの2部分からなる場合の例を示している。
図1はまた、プレート3を梁1の側面に配置した後にアンカー4を梁1中に挿入する方法と、アンカー4の梁1への挿入後にプレート3を配置する方法のいずれの手順にも対応できるよう、図4−(b)のようにプレート3の、アンカー4の頭部4aに対応した位置に形成された挿通孔3aに、その内側に挿入された頭部4aがプレート3の面外方向に係止することなく納まると同時に、頭部4aと挿通孔3aの内周面との間に放射方向にクリアランスが確保されるだけの大きさを与えている。
この例では挿通孔3aの内周側の面積がアンカー4の頭部4aの面積より大きめの大きさを持つことで、プレート3とアンカー4のいずれか、梁1に先付けされる側に施工誤差が生じていた場合にも、先付けされたプレート3の挿通孔3a内にアンカー4の頭部4aを差し込むことも、先付けされたアンカー4の頭部4aが挿通孔3a内に納まるようにプレート3を梁1の側面に後から配置することも可能になる。
挿通孔3aの面積がアンカー4の頭部4aの面積より大きく形成される場合、頭部4aと挿通孔3aの内周面との間には、挿通孔3a内へのアンカー4の挿入を円滑にするために図4−(b)に示すようにクリアランスが形成されるが、このクリアランスは最終的にモルタル、接着剤等の充填材5、または溶接金属によって埋められ、頭部4aはプレート3にその面内方向と少なくとも面外方向の梁1側へ係止した状態と同等になる。図1等では梁1の側面とプレート3との間に空隙が発生しないよう、あるいは付着力を積極的に利用する目的で、梁1とプレート3間にモルタル、接着剤等の充填材5を充填しているが、空隙の発生が問題にならず、両者間に十分な摩擦力が期待されるような場合にはプレート3は梁1の側面に直接、接触させられることもある。
図5は図1に示すアンカー4を用いてプレート3を梁1に固定した場合の具体的な施工例を示している。図5−(b)の実線では梁1の片側(屋外側)に接続するスラブ7が既存ではなく、新設される場合に、その新設のスラブ7をプレート3の配置区間において梁1から分離(絶縁)させることによりプレート3に梁1の全成に亘る幅(高さ)を与え、梁1の実質的に全成に亘ってプレート3を固定することを可能にしている。図6は図5−(a)の立面を示している。
プレート3の配置区間においてスラブ7を梁1から分離させることは、図5−(a)に示すようにスラブ7をプレート3、3の配置区間以外の区間において梁1に接合し、プレート3の配置区間ではスラブ7の梁1側の側面と梁1の側面との間にクリアランスを確保することにより可能になる。図5−(a)中、二点鎖線が新設スラブ7の、プレート3から分離した部分を示している。図6は新設のスラブ7を除いた状態での梁1のプレート3側の立面を示している。
図5−(b)は(a)における梁1の、プレート3が接合された部分の縦断面を示しているが、実線は右側(屋外側)のスラブ7の、プレート3の区間を梁1から分離させ、プレート3に梁1の全成に亘る幅(高さ)を与えた様子を示している。図5−(b)の二点鎖線は実線で示すスラブ7の上に既存のスラブ7が存在する場合の、既存スラブ7の上端のレベルを示している。
図5−(b)の二点鎖線のレベルに既存スラブ7が存在する場合において、梁1の右側(屋外側)に距離を置いて図11に示す制震補強架構8が構築され、制震補強架構8と梁1との間に両者をつなぐスラブ7が架設される場合には、既存スラブ7の下側に実線で示す新設のスラブ7が配置される。その場合、梁1の左側(屋内側)に接続している、実線で示すスラブ7は不在になり、そのスラブ7の上端は(c)に示すように(b)における二点鎖線で示すレベルに移行することになる。
図5−(c)は梁1の幅方向両側に既存のスラブ7が接続している場合において、右側(屋外側)のスラブ7の下に新設のスラブ7が接続する場合に、プレート3に既存のスラブ7の下端から梁1の下端までに亘る幅(高さ)を与え、新設のスラブ7の、プレート3に重なる区間を梁1から分離させて新設のスラブ7を梁1と既存のスラブ7に接合した様子を示している。
図4−(a)〜(f)はアンカー4の軸部4bが梁1の奥側に軸部4bの断面積より大きい断面積の定着部4cを有する場合の、軸部4bの梁1内での定着状態と、頭部4aとプレート3との間での力の伝達状態を示している。(a)、(b)、(e)、(f)は定着部4cが軸部4bに一体化した状態で軸部4bに連続している場合を、(c)、(d)は定着部4cが軸部4bに螺合等により軸方向の接続位置の調整が可能な状態に軸部4bに連結されている場合を示している。
また図4−(a)、(b)、(e)、(f)は頭部4aが軸部4bに一体化しているか、一体化と同等の状態にある場合の例を、(c)、(d)は頭部4aが軸部4bに螺合により軸方向の接続位置の調整が可能な状態に連結されている場合を示している。定着部4cと頭部4aが軸部4bに螺合する場合、定着部4cと頭部4aの挿通孔には雌ねじが形成され、軸部4bの、少なくとも定着部4cと頭部4aの接続位置を含む区間には雄ねじが形成される。
図4−(c)、(d)の場合は、頭部4aが軸部4bに螺合することで、矢印で示す頭部4aの軸回りの回転によって軸部4bに軸方向引張力を与えることが可能である。この場合、頭部4aが納まるプレート3の挿通孔3aは頭部4aを回転させるための空間分、頭部4aの断面積より大きめに形成されるが、頭部4aの回転が終了した後には余分な空間は前記のように充填材5、または溶接金属によって埋められ、頭部4aがプレート3にその面内方向と少なくとも面外方向の梁1側へ係止した状態、あるいはそれと同等の状態になる。
図7〜図9は図10−(a)、(b)に示すような形態のアンカー4を用いてプレート3を梁1に固定した場合の例を示す。図10−(a)、(b)は図4−(d)に示す、頭部4aが挿入部4dを有する形態のアンカー4の具体例を示している。図10−(a)、(b)ではアンカー4の頭部4aと梁1の側面との間に生ずる摩擦力を稼ぐために、頭部4aを軸方向に、充填材5の厚さの範囲内に位置する断面積の大きい部分である支圧部41と、プレート3の挿通孔3a内に納まる断面積の小さい部分の係止部42とに区分し、頭部4a自体を軸方向に段差のある形状に形成している。
これらの場合、頭部4aの梁1側の支圧部41と梁1との接触面積が増大することで、梁1との間の摩擦力の増加が期待される他、軸部4bが軸方向引張力を負担し、軸部4b周囲のコンクリート、もしくは充填材6に軸方向圧縮力を加えるときの、頭部4aから梁1に作用する支圧力の増加も期待される。係止部42は挿通孔3aにプレート3の面内方向に係止するか、係止と同等の状態になることで、プレート3に梁1からのせん断力を伝達する働きをする。図10−(a)、(b)における係止部42と挿通孔3aとの間のクリアランスも頭部4aの軸部4bへの緊結後に充填材5や溶接金属で埋められる。
また図10では支圧部41の梁1側の面から支圧部41の周方向に連続する挿入部4dが形成されていることで、挿入部4dが軸部4b周囲のコンクリート等に軸部4bの放射方向に係合した状態になるため、梁1とアンカー4の頭部4aとの間で軸部4bの軸に直交する任意の方向のせん断力の伝達が可能になっている。軸部4bの軸に直交する方向のせん断力の伝達能力はその方向への挿入部4dの投影面積が大きい程、大きいため、せん断力の伝達能力を高める上では、挿入部4dは支圧部41の軸に関して外周側に形成されることが適切である。
挿入部4dは梁1が既存の場合には、図10−(a)、(b)に二点鎖線で示すように図4−(d)と同様にコア抜きによって形成された削孔(充填材6)内に位置する場合と削孔(充填材6)の外周側に位置する場合がある。挿入部4dが削孔(充填材6)の外周側に位置する場合は、コンクリートに対し、径の異なる円柱が連なった形状の、段差のある削孔を形成する必要があるが、挿入部4dがコア抜きによる削孔内に納まる場合には、円柱状の削孔を形成すればよい作業上の利点がある。
図10−(a)、(b)ではまた、定着部4cの軸部4b側の表面を双曲面状に形成することで、定着部4cからコンクリート等に軸部4bの軸方向引張力を伝達するときに負担する応力による変形に対する安定性を高めている。図10では軸部4bの、少なくとも頭部4aと定着部4cの接続区間に雄ねじが形成され、頭部4aと定着部4cの、軸部4bが挿通する挿通孔の全長に軸部4bの雄ねじが螺合する雌ねじが形成されている。
図11は図5、図7〜図9に示す梁1と柱2からなる既存建物のフレーム(架構)に対向し、梁1の屋外側に新たに構築され、梁1に接続するスラブ7が接合される制震補強架構8越しに、梁1の側面に固定されたプレート3を見た様子を示している。この例ではスラブ7は既存建物の梁1と制震補強架構8との間に架設され、地震時等に既存建物に入力する水平力を制震補強架構8に伝達する役目を果たす。
ここに示す制震補強架構8は梁1の軸方向に平行な構面内水平方向(桁行方向)に互いに間隔を隔てて立設される支柱81、81と、構面内水平方向に隣接する支柱81、81間に架設され、スラブ7が接合されるつなぎ梁82と、同じく面内水平方向に隣接する支柱81、81間に架設される、ブレース本体84にダンパー85を組み込んだ形式のダンパー一体型ブレース83から構成される。
制震補強架構8を構成する支柱81は鉛直方向に複数本の支柱材81a、81b、81cに分離し、上下に分離した支柱材81a、81b間、及び支柱材81b、81c間に両者間の相対水平移動を許容する、積層ゴム支承、滑り支承、弾性滑り支承、転がり支承等の絶縁装置86が介在する。構面内水平方向に同一レベルで隣接する支柱材81a、81a間(81b、81b間、81c、81c間)には、既存建物のフレームと制震補強架構1との間に架設されるスラブ7が接続するつなぎ梁82が架設される。
梁1と柱2からなるフレーム、あるいは制震補強架構8の構面内水平方向に地震が発生し、その方向に層間変形が生じたときには、スラブ7を通じて制震補強架構8のつなぎ梁82とそのつなぎ梁82に接合されている支柱材81a、81b、81cがフレームに追従して相対移動し、構面内水平方向に隣接する支柱材間に架設されているブレース83のダンパー85が伸縮することにより減衰力を発生し、既存建物に入力する振動エネルギを吸収する。
1……梁、1a……主筋、1b……せん断補強筋、
2……柱、
3……プレート、3a……挿通孔、
4……アンカー、4a……頭部、4b……定着部、4c……軸部、4d……挿入部、41……支圧部、42……係止部、
5……充填材(梁とプレート間)、6……充填材(梁内部)、
7……スラブ、
8……制震架構、81……支柱、82……つなぎ梁、83……ダンパー一体型ブレース、84……ブレース本体、85……ダンパー。

Claims (2)

  1. 鉄筋コンクリート造の梁の柱寄りの端部区間において、前記梁の幅方向両側の少なくとも一方の側面にプレートが直接、もしくは充填材を介して間接的に重なり、前記プレートを厚さ方向に貫通し、前記梁の内部に到達するアンカーが前記梁の成方向に複数段、配置され、前記アンカーの頭部が前記プレートに前記プレートの面内方向に係止した状態で、前記アンカーの前記梁側の部分が前記梁の内部に定着されて前記プレートが前記梁の側面に接合され、
    前記アンカーは前記プレートに、少なくとも前記プレートの面内方向及び面外方向の前記梁側へ力を伝達可能な状態にある前記頭部と、前記頭部に連続し、前記梁の内部に定着され、前記プレートが前記梁の側面から分離しようとするときに軸方向の引張力を負担する、前記梁側の先端部側に定着部を備えた軸部とを備え
    前記アンカーの前記頭部は前記軸部から分離自在で、前記軸部に螺合して連結され、前記頭部の前記梁側に、前記梁の内部に挿入され、前記頭部の周方向に連続する形状の挿入部が形成されており、
    前記挿入部は前記軸部の軸方向に直交する任意の方向に前記梁のコンクリート、もしくは前記軸部の周辺に充填される充填材に係止する状態にあることを特徴とするコンクリート梁のせん断補強構造。
  2. 前記アンカーの前記頭部は前記軸部の軸方向に、前記梁と前記プレートとの間の前記充填材の厚さの範囲内に位置する支圧部と、前記プレートの、前記アンカーが挿通する挿通孔内に納まる係止部とに区分されていることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート梁のせん断補強構造。
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