JP5189898B2 - 希釈器 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに備わる希釈器に関する。
例えば燃料電池車両に備わる燃料電池システムには、燃料電池(Fuel Cell)からパージされる水素を含んだアノードオフガスをカソードオフガスで希釈する希釈器が備わる。そして、希釈器で希釈されたアノードオフガスは、カソードオフガスとともに、車外に排出される。
希釈器には、内部空間である滞留室に滞留するアノードオフガスを、カソードオフガスで希釈する構造のものがあり、例えば特許文献1には、滞留室の下方にカソードオフガスが通流するカソード配管を配設するとともに、滞留室の上方からアノードオフガスを滞留室に導入し、カソード配管に開口する穴部からアノードオフガスを吸い込んでカソードオフガスと混合して希釈する技術が開示されている。
さらに、滞留室に、水平な仕切り板を上下に配設し、アノードオフガスが導入される滞留室の上方からカソード配管が配設される滞留室の下方の間に、蛇行するような経路を形成した希釈器がある。
この構成の希釈器は、アノードオフガスが滞留室に導入されてからカソード配管の穴部に吸い込まれるまでの経路長が長くなることから、滞留室に導入されたアノードオフガスが充分に拡散してカソードオフガスと混合することになり希釈性能が向上する。
特開2004−127666号公報
ところで、燃料電池システムにおいては、燃料電池で生成される水が、アノードオフガスに同伴して燃料電池から排出される場合がある。そしてこの水には水素の気泡が含まれる場合がある。したがって、アノードオフガスに同伴する水に含まれる水素の気泡も希釈器で希釈することが好適であり、アノードオフガスに同伴する水を、アノードオフガスとともに希釈器の滞留室に導入可能に構成される燃料電池システムがある。
そして、希釈器の滞留室に導入された水は、滞留室の下方に溜まり、カソード配管の穴部から吸い込まれてカソードオフガスとともに、燃料電池システムが搭載される燃料電池車両の車外に排水される。
このような構成の燃料電池システムにおいて、水平な仕切り板が滞留室に配設されると、滞留室に導入された水は仕切り板の上に滞留し、例えば希釈器が氷点下の環境下にあるときに凍結して、希釈器の希釈性能が低下するという問題がある。
このことから、滞留室に導入された水を効率よく排水することが要望される。
そこで、本発明は、希釈性能を低下することなく、水を効率よく排水できる希釈器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、燃料電池からパージされるアノードオフガスが滞留する滞留室と、前記滞留室に前記アノードオフガスを導入するガス導入口と、前記滞留室を上下の階層に仕切るとともに、前記上下の階層を連通する通流孔が開口した、少なくとも1枚の水平な仕切り板と、前記滞留室の前記階層の1つを貫通して配設されるカソード配管と、を備え、前記カソード配管には、途中に穴部が設けられるとともに、前記燃料電池から排出されるカソードオフガスが通流し、前記滞留室に滞留する前記アノードオフガス及び前記アノードオフガスに同伴して前記滞留室に導入される水を、前記穴部から前記カソード配管内に吸い込んで、前記カソードオフガスとともに前記滞留室の外に排出する希釈器とした。そして、前記ガス導入口は、前記カソード配管が配設される前記階層より上の前記階層に備わり、前記仕切り板には上下方向の高低差が設けられて、最低部には、前記滞留室に導入される前記水の流路が形成され、前記流路には、前記水が落下するための水抜き穴が開口していることを特徴とした。
この発明によると、希釈器を上下の階層に仕切る水平の仕切り板に、上下方向の高低差を設け、最低部には希釈器に導入される水の流路を形成するとともに、流路には、水が落下するための水抜き穴を開口し、水を仕切り板から効率よく落下させることができる。
また、水を希釈器に導入するガス導入口を、カソード配管が配設される階層より上の階層に開口できる。
したがって、ガス導入口からアノードオフガスに同伴して希釈器に導入される水を、カソード配管が配設される階層に効率よく落下させることができるとともに、カソード配管を介して効率よく滞留室から排出することができる。
また、本発明は、前記仕切り板には、平面の一部が盛り上がった凸部が連続した尾根部が形成され、前記尾根部と前記平面によって、前記上下方向の高低差が形成されることを特徴とした。
この発明によると、仕切り板の平面の一部を盛り上げた凸部を連続して尾根部を形成し、平面の尾根部が形成されない部分と尾根部で、仕切り板に上下方向の高低差を設けることができる。
また、本発明は、少なくとも2枚の前記仕切り板が、前記滞留室を前記上下の階層に仕切る場合、上方に配設される前記仕切り板の前記水抜き穴は、直下に配設される前記仕切り板に開口する前記通流孔の上方に開口し、上方に配設される前記仕切り板の前記通流孔は、直下に配設される前記仕切り板に開口する前記水抜き穴の上方に開口していることを特徴とした。
この発明によると、2枚以上の仕切り板が希釈器に配設される場合、上方に配設される仕切り板の水抜き穴は、直下に配設される仕切り板に開口する通流孔の上方に開口し、上方に配設される仕切り板の水抜き穴から落下する水を、直下に配設される仕切り板の通流孔を通って落下させることができる。さらに、上方に配設される仕切り板の通流孔は、直下に配設される仕切り板に開口する水抜き穴の上方に開口し、上方に配設される仕切り板の通流孔から落下する水を、直下に配設される仕切り板の水抜き穴を通って落下させることができる。
本発明によれば、希釈性能を低下することなく、水を効率よく排水できる希釈器を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る希釈器が備わる燃料電池システムの構成を示す図である。図1に示す燃料電池システム1は、例えば図示しない燃料電池車両(移動体)に搭載され、燃料電池スタック(燃料電池)10と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス、反応ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)を給排するカソード系と、を備えている。
さらに燃料電池システム1には、図示しないECU(Electronic Control Unit、電子制御装置)が備わる。
図示しないECUは、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを備えるコンピュータおよびプログラム、周辺回路などを含んで構成され、ROMに記憶されるプログラムによって燃料電池システム1を制御する。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セルが積層されることで構成されたスタックであり、複数の単セルは電気的に直列で接続されている。単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟み2枚の導電性を有するアノードセパレータおよびカソードセパレータと、を備えている。
MEAは、1価の陽イオン交換膜(例えばパーフルオロスルホン酸型)からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノードおよびカソードとを備えている。アノードおよびカソードは、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体から主に構成されると共に、アノードおよびカソードにおける電極反応を生じさせるための触媒(Pt、Ru等)を含んでいる。
アノードセパレータには、各MEAのアノードに対して水素を給排するため単セルの積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セルの面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔および溝がアノード流路11(燃料ガス流路)として機能している。
カソードセパレータには、各MEAのカソードに対して空気を給排するため単セルの積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セルの面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔および溝がカソード流路12(酸化剤ガス流路)として機能している。
このようなアノード流路11を介して各アノードに水素が供給されると、後記式(1)の電極反応が起こり、また、カソード流路12を介して各カソードに空気が供給されると、後記式(2)の電極反応が起こり、各単セルで電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。そして、燃料電池スタック10と図示しない走行モータ等の外部回路とが電気的に接続されて電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
2H→4H+4e …(1)
+4H+4e→2HO …(2)
このようにして燃料電池スタック10が発電すると、カソードで生成した水(水蒸気)の一部は電解質膜を透過し、アノードに移動する。したがって、カソードから排出されるカソードオフガス、およびアノードから排出されるアノードオフガスは、いずれも多湿となる。
<アノード系>
アノード系は、燃料電池スタック10よりも上流側に備えられる水素タンク21、常閉型の遮断弁22、エゼクタ23、および燃料電池スタック10よりも下流側に備えられる常閉型のパージ弁26を備えている。
水素タンク21は、配管21a、遮断弁22、配管22a、エゼクタ23、および配管23aを介して、アノード流路11の入口側に接続されている。配管22aには、水素を所定圧力に減圧する減圧弁(不図示)が設けられており、この減圧弁には、カソード流路12に向かう空気の圧力が信号圧(パイロット圧)として入力されており、減圧弁は、前記空気の圧力とアノード流路11における水素の圧力の極間圧力差を守るように制御するようになっている。
そして、燃料電池システム1が図示しない燃料電池車両に搭載される場合、イグニッションがONされ、燃料電池スタック10の起動が要求されたときに遮断弁22が開かれると、水素タンク21の水素が配管21a等を介してアノード流路11に供給されるようになっている。
アノード流路11の出口は、配管24a、配管24bを介して、エゼクタ23の吸込口に接続されている。また、アノードオフガスに同伴する水を分離する気液分離器24を、アノード流路11の出口に備えていてもよい。
この構成によると、アノード流路11(アノード)から排出された未反応の水素を含むアノードオフガスは、気液分離器24において、これに同伴する液状の水が分離された後、燃料電池スタック10の上流側のエゼクタ23に戻される。
そして、エゼクタ23に戻されたアノードオフガスは、水素タンク21からの水素と混合された後、アノード流路11に再供給されるようになっている。つまり、本実施形態では、配管24aおよび配管24bによって、水素を循環させて再利用する水素循環ラインが構成されている。
なお、配管24bの気液分離器24側に近い部分は、鉛直方向で配置されており、アノードオフガスに同伴する水が自重により落下し、気液分離器24に戻されるようになっている。
一方、気液分離器24で分離された水は、一時的に気液分離器24内に貯留された後、配管25a、図示しないECUにより適宜に開かれる常閉型のドレン弁25、配管25bを通じて、後記する希釈器33に導入されるように構成される。
パージ弁26は、常閉型の電磁弁であり、燃料電池スタック10の発電時において、配管24aおよび配管24bを循環するアノードオフガス(水素)に含まれる不純物(水蒸気、窒素等)を排出(パージ)する場合に、図示しないECUによって開かれる弁である。パージ弁26の上流側は、配管26aを介して配管24bに接続され、下流側は、配管26bを介して、後記する希釈器33の上部に接続されている。
ここで、図示しないECUは、例えば、燃料電池スタック10を構成する単セルの電圧(セル電圧)が所定セル電圧以下となった場合、不純物を排出する必要があると判定し、パージ弁26を開くように設定されている。セル電圧は、例えば、単セルの電圧を検出する電圧センサ(セル電圧モニタ)を介して検出され、図示しないECUに入力される。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ31と、加湿器32と、希釈器33とを備えている。
コンプレッサ31は、配管31a、加湿器32、配管32aを介して、カソード流路12の入口に接続されている。そして、図示しないECUの指令にしたがって作動すると、コンプレッサ31は、酸素を含む空気を取り込み、空気をカソード流路12に供給するようになっている。また、コンプレッサ31は、燃料電池スタック10の掃気時には、これを掃気する掃気手段として機能するようになっている。
なお、コンプレッサ31は、燃料電池スタック10及び/又は燃料電池スタック10の発電電力を充放電する高圧バッテリ(図示しない)を電源として作動する。
カソード流路12の出口は、配管32b、加湿器32、配管32cを介して、希釈器33に接続されている。そして、カソード流路12(カソード)から排出された多湿のカソードオフガスは、配管32c等を介して、希釈器33に導入されるようになっている。なお、配管32cには、カソード流路12における空気の圧力を制御する図示しない背圧弁(バタフライ弁等)が設けられている。
<加湿器>
加湿器32は、コンプレッサ31からカソード流路12に向かう空気を加湿するため、カソード流路12に向かう空気と、多湿のカソードオフガスとを水分交換させる中空糸膜32dを備えている。
<希釈器>
希釈器33は、パージ弁26から配管26bを介して導入されるアノードオフガスと、配管32cから導入されるカソードオフガス(希釈用ガス)とを混合し、アノードオフガスに含まれる水素をカソードオフガスで希釈する容器であり、その内部にアノードオフガスが滞留する滞留室33aを備えている。具体的には、希釈器33は、滞留室33a内の下方に、カソードオフガスが流れるカソード配管33bを有しており、カソード配管33bには、その内部と滞留室33aとを連通させる連通孔(穴部)33cが開口している。
カソード配管33bを通流するカソードオフガスは、連通孔33cを介して、滞留室33aに滞留するアノードオフガスを吸い込み、カソード配管33bの内部でカソードオフガスとアノードオフガスの混合ガスを生成する。このように、カソードオフガスとアノードオフガスの混合ガスを生成することで、アノードオフガスに含まれる水素を希釈し、水素濃度を低減する。そして、生成した混合ガスはカソード配管33bを介して滞留室33aの外に排出され、さらに、配管33dを介して図示しない燃料電池車両の車外に排出されるようになっている。
図2は、本実施形態に係る希釈器の構成を示す図である。本実施形態に係る希釈器33の筐体33eは、枠状部材の側壁部332と、長い箱形状の蓋部331と、長い箱形状の床部331とを含んで構成される。そして、蓋部331、及び床部331の開口部形状と、側壁部332の開口部形状が等しく構成され、蓋部331が側壁部332の開口部を上方から塞ぐとともに、側壁部332の開口部を下方から床部331が塞ぐように組み合わさって、筐体33eが形成される。
以降、本実施形態に係る希釈器33においては、蓋部331の側を上方とし、床部331の側を下方とする。
また、水平(方向)は、希釈器33の上下方向に垂直な方向を示すものとする。
また、本実施形態において、蓋部331と床部331は同じ形状であって、例えば床部331は、蓋部331の上下を逆転したものである。このように、蓋部331と床部331に共通の部材を使用することで、例えば金型の共用ができ、希釈器33の製造コストを下げることができる。
蓋部331には、配管26bが左壁部を貫通して連結される。さらに、床部331には、例えば長手方向の一方(左壁部の側)から他方(右壁部の側)に向かってカソード配管33bが配設され、その端部は、外側に開口している。
また、蓋部331には、配管25bが左壁部を貫通して連結される。
蓋部331は開口部を下方に向けて、側壁部332の開口部を上方から塞ぐように備わり、蓋部331と側壁部332の間は、仕切り板33f(上段の仕切り板33f)によって仕切られる。また、床部331は開口部を上方に向けて、側壁部332の開口部を下方から塞ぐように備わり、床部331と側壁部332の間は、仕切り板33f(下段の仕切り板33f)によって仕切られる。
なお、仕切り板33fには、後記する通流孔33f1が開口している。
図3の(a)は、仕切り板の形状を示す図、(b)は、図3の(a)におけるX1−X1断面図、(c)は、図3の(a)におけるX2−X2断面図である。図3の(a)に示すように、仕切り板33fは、蓋部331(図2参照)の開口と同形の平面形状の板部材であって、その平面形状は略矩形になる。そして、例えば矩形の仕切り板33fの長い辺に沿った方向(以下、長手方向と称する)の一端の側には、通流孔33f1が開口している。
そして、通流孔33f1が開口しない側の端部と通流孔33f1との間には、仕切り板33fの長手方向に沿って伸びる尾根部33f2が形成される。
図3の(b)に示すように、仕切り板33fの平面が、長手方向と直交する方向(以下、幅方向と称する)に湾曲して盛り上がった凸部が形成され、その凸部が長手方向に沿って連続して尾根部33f2が形成される。そして、尾根部33f2の幅方向の両端には、仕切り板33fの平面からなる縁部33f3が形成される。
さらに、図3の(a)に示すように、尾根部33f2と仕切り板33fの端部の間にも、仕切り板33fの平面からなる縁部33f3が形成され、尾根部33f2の周囲に縁部33f3が形成されるように構成される。
すなわち、尾根部33f2は、仕切り板33fの平面の一部が盛り上がって形成される。
そして、仕切り板33fを希釈器33(図2参照)に水平に配設し、尾根部33f2を上方にした場合、仕切り板33fには尾根部33f2と縁部33f3によって、上下方向の高低差が設けられ、縁部33f3は仕切り板33fの最低部になる。
また、図3の(a)に示すように、仕切り板33fには、例えば2つの水抜き穴33f4が開口している。
水抜き穴33f4は、通流孔33f1が形成される端部と反対の側に、且つ縁部33f3に開口することが好適である。
このように仕切り板33fに水抜き穴33f4を開口することで、尾根部33f2を上方にした場合、水抜き穴33f4は、仕切り板33fの最低部に開口されることになる。
本実施形態においては、図3の(a)、(c)に示すように、尾根部33f2の、通流孔33f1と反対の側の2箇所の端部に、底部が縁部33f3と連続した平面になるように窪んだ段部33f5を形成し、段部33f5の底部に水抜き穴33f4を開口した。
段部33f5の底部は縁部33f3と連続した平面であることから、この構成によって、水抜き穴33f4は縁部33f3に開口することになる。
また、尾根部33f2に補強リブ33f6を形成してもよい。補強リブ33f6の形状は限定するものではないが、例えば、図3の(a)、(b)に示すように、仕切り板33fの幅方向に伸びる複数の凸部が尾根部33f2に形成されてなる。
そして、尾根部33f2は、縁部33f3から上方に向かって盛り上がる凸部として形成されることから、尾根部33f2を上方にした場合、縁部33f3が最低部になり、補強リブ33f6と縁部33f3によって上下方向の高低差が設けられる。
なお、補強リブ33f6が形成されない部分では尾根部33f2が最高部になり、仕切り板33fには、尾根部33f2と縁部33f3によって上下方向の高低差が設けられる。
本実施形態においては、図3の(a)に示すように、仕切り板33fの平面を幅方向に湾曲して盛り上がった凸部からなる尾根部33f2を形成し、仕切り板33fに高低差を設けたが、これは限定されるものではなく、例えば仕切り板33fに、縁部33f3から上方に向かう傾斜面によって、断面が山形の凸部(図示せず)を形成し、上下方向の高低差を設ける構成であってもよい。
なお、通流孔33f1及び水抜き穴33f4を、プレス加工で打ち抜いて形成する場合、上方(尾根部33f2が盛り上がる側)から下方に向かって打ち抜くことが好適である。
このことにより、打ち抜き加工で発生するバリが下方に向かって形成され、縁部33f3を流れる水の落下を妨げることがなくなる。
図4の(a)は、側壁部の一構成例を示す図である。図4の(a)に示すように、側壁部332は、例えば、上面視が略コ字型の枠部材333からなり、2つの枠部材333を、コ字型の開放端で互いに接合して形成される。
さらに、枠部材333の上端及び下端には、外側に広がるようなフランジ部332aが形成される。
図4の(b)は、枠部材の溶接部を示す図であって、図4の(a)におけるA1部拡大図である。図4の(b)に示すように、一方の枠部材333は、例えば、コ字型の開放端をフランジ部332aの端部より突出させ、突出した部分を外側に張り出して溶接部333aを形成する。そして、他方の枠部材333のコ字型の開放端を、溶接部333aの内側に嵌め込み、溶接部333aの端部に溶接ビードBが形成されるように重ね溶接をする。
また、2つの枠部材333のフランジ部332aに間隙が生じる場合、この間隙を溶接して塞いでもよい。
なお、枠部材333は、例えば金属板をプレス加工して形成してもよい。
以上のように形成される仕切り板33f(図3の(a)参照)と側壁部332(図4の(a)参照)を含んで、希釈器33(図2参照)が形成される。
このとき、図2に示すように、蓋部331と側壁部332の間を仕切る上段の仕切り板33fは、配管26bが連結される側と反対側である蓋部331の右壁部の側に通流孔33f1が開口するように構成する。また、側壁部332と床部331の間を仕切る下段の仕切り板33fは、配管26bが連結される側である蓋部331の左壁部の側に通流孔33f1が開口するように構成する。
さらに、仕切り板33fは、尾根部33f2が上方になるように希釈器33(図2参照)に配設される。すなわち、本実施形態に係る希釈器33の仕切り板33fにおいては、尾根部33f2に形成される補強リブ33f6(図3の(a)参照)が最高部になる。
図5の(a)は、本実施形態に係る希釈器の断面図である。図5の(a)に示すように、本実施形態に係る希釈器33の筐体33eを形成する蓋部331、及び床部331は、端部を外側に広げて、開口部の周囲にフランジ部331aを形成する。
そして、蓋部331と側壁部332は、それぞれのフランジ部331a、332aが重なるように組み合わされ、フランジ部331a、332aで縁部33f3が挟持されるように、仕切り板33fが配設される。
そして、フランジ部331aの端部、フランジ部332aの端部、及び仕切り板33fの端部を溶接する。
図5の(b)は、蓋部と側壁部と仕切り板の溶接部を示す図であり、図5の(a)におけるA2部拡大図である。図5の(b)に示すように、蓋部331のフランジ部331aの端部、仕切り板33fの縁部33f3、及び側壁部332のフランジ部332aの端部に垂直な方向から溶接し、溶接ビードBが、蓋部331のフランジ部331aの端部、仕切り板33fの縁部33f3、及び側壁部332のフランジ部332aの端部にまたがるように溶接部を形成する。
このような溶接部を、蓋部331のフランジ部331aと側壁部332のフランジ部332aの周囲に形成することで、蓋部331、側壁部332、及び仕切り板33fを溶接して固定できる。
すなわち、図5の(b)に示すように、溶接ビードBが、フランジ部331aの端部、仕切り板33fの縁部33f3、及びフランジ部332aの端部にまたがるように溶接部を形成することで、蓋部331、側壁部332、及び仕切り板33fは、それぞれが互いに固定される。
同様に、図5の(a)に示す床部331と側壁部332は、それぞれのフランジ部331a、332aが重なるように組み合わされ、フランジ部331a、332aで縁部33f3が挟持されるように、仕切り板33fが配設される。
そして、床部331と側壁部332においても、図5の(b)と同様に溶接すればよい。
なお、このように希釈器33を構成する筐体33e、及び仕切り板33fは、例えば金属板のプレス加工品で形成することができる。
図6は、本実施形態に係る希釈器の内部を示す図であり、(a)は、筐体の図中手前、及び上部を省略して内部構造を示した図、(b)は、上部空間の水抜き穴の上面視である。図6の(a)に示すように、希釈器33は、蓋部331、床部331、及び側壁部332で筐体33eが形成され、筐体33eの内部空間は、アノードオフガスGaが滞留する滞留室33aになる。換言すると、筐体33eは滞留室33aを形成する。
そして、滞留室33aは、水平に配設される2枚の仕切り板33f、33fで上下に仕切られて階層構造を呈する。
階層構造を呈する滞留室33aの最上層の領域(以下、上部空間33a1と称する)には、筐体33eの左壁部を貫通するように配管26bが連結され、配管26bの端部は、アノードオフガスGaを上部空間33a1に導入するガス導入口26cとして、上部空間33a1に開口している。すなわち、上部空間33a1はガス導入口26cが備わる階層になる。
前記したように、配管26bはパージ弁26(図1参照)の下流に接続され、パージ弁26が開くと、燃料電池スタック10(図1参照)から排出されるアノードオフガスGaが通流する。したがって、パージ弁26が開いた時に燃料電池スタック10から排出されるアノードオフガスGaは、配管26bを介してガス導入口26cから希釈器33の上部空間33a1に導入される。
また、アノードオフガスGaに同伴する水も、配管26bを介してガス導入口26cから希釈器33の上部空間33a1に導入される。
階層構造を呈する滞留室33aの最下層の領域(以下、下部空間33a2と称する)には、例えば床部331の一の側から他の側にわたってカソードオフガスGcが通流すカソード配管33bが配設される。すなわち、下部空間33a2はカソード配管33bが配設される階層になる。
カソード配管33bの両端部は、それぞれ床部331の外側に開口し、カソード配管33bの一方の端部の開口部には配管32cが連結され、カソード配管33bの他方の端部の開口部には配管33dが連結される。
さらに、カソード配管33bには、例えば2つの連通孔33cが開口し、カソード配管33bの内部と下部空間33a2とが連通する。
前記したように、配管32cにはカソードオフガスGcが通流することから、カソードオフガスGcは、配管32cからカソード配管33bを介して配管33dを通流する。
そして、前記したようにカソードオフガスGcは配管33dを介して、図示しない燃料電池車両の車外に排出される。
本実施形態において、カソード配管33bは、配管26bが連結される左側壁の側から、これに対向する右側壁の側に向かって配置されており、配管26bとカソード配管33bは平行になっている。
なお、配管32c、カソード配管33b、及び配管33dは例えば一つの管状部材で一体に形成してもよい。
また、仕切り板33fには通流孔33f1が開口していることから、この通流孔33f1を介して、階層構造を呈する滞留室33aの上部空間33a1から下部空間33a2まで、すべての階層が連通する。
図6の(a)に示すように、配管26bのガス導入口26cを介して希釈器33の上部空間33a1に導入されるアノードオフガスGaは、上部空間33a1に滞留する。
一方、カソード配管33bにはカソードオフガスGcが通流していて、その流速によって連通孔33cの周囲に負圧が発生する。この負圧が下部空間33a2を減圧し、上部空間33a1に滞留するアノードオフガスGaを、通流孔33f1を介して下部空間33a2に吸い込む。
下部空間33a2に吸い込まれたアノードオフガスGaは、さらに、連通孔33cからカソード配管33bに吸い込まれ、カソード配管33bを通流するカソードオフガスGcと混合して混合ガスが生成される。
このように生成される混合ガスは、アノードオフガスGaがカソードオフガスGcで希釈されたものであり、配管33dを介して、図示しない燃料電池車両の車外に排出される。
そして、図6の(a)に示すように、上段の仕切り板33fの通流孔33f1は、配管26bが連結される左側壁と対向する右側壁の側に開口し、下段の仕切り板33fの通流孔33f1は、配管26bが連結される左側壁の側に開口する。この構造によって、配管26bから上部空間33a1に導入されたアノードオフガスGaは、蛇行して下方に向かって流れ、下部空間33a2に到達する。
すなわち、上部空間33a1から下部空間33a2に向かって、蛇行するようにアノードオフガスGaが通流する経路が形成される。この構造によって、アノードオフガスGaが滞留室33aの上部空間33a1に導入されてから、下部空間33a2に配設されるカソード配管33bの連通孔33cに吸い込まれるまでの経路長が長くなる。そして、滞留室33aに導入されたアノードオフガスGaは充分に拡散してからカソードオフガスGcと混合することになり、希釈器33の希釈性能を向上できる。
本実施形態に係る希釈器33は、アノードオフガスGaに同伴する水を希釈器33に導入することで、アノードオフガスGaに同伴する水Waに、例えば気泡として含まれる水素を希釈器33で分離できるとともに、分離した水素を希釈することができる。
また、気液分離器24が備わる燃料電池システム1(図1参照)の場合、上部空間33a1には、蓋部331の左壁部を貫通するように配管25bが連結され、配管25bの端部は、気液分離器24(図1参照)でアノードオフガスGaから分離された水Waを上部空間33a1に導入する導水口25cとして、上部空間33a1に開口している。
前記したように、配管25bはドレン弁25(図1参照)の下流に接続され、ドレン弁25が開くと、気液分離器24でアノードオフガスGaから分離された水Waが、配管25bを介して導水口25cから上部空間33a1に導入される。
したがって、気液分離器24でアノードオフガスGaから分離された水Waに、例えば気泡として含まれる水素を希釈器33で分離できるとともに、分離した水素を希釈することができる。
上部空間33a1に導入された水Waは、例えば仕切り板33fに開口する通流孔33f1を介して下部空間33a2に導水される。そして、連通孔33cを介してカソード配管33bに吸い込まれて、カソード配管33bを通流するカソードオフガスGcとともにカソード配管33bを介して滞留室33aの外に排出され、さらに、配管33dを介して図示しない燃料電池車両の車外に排出される。
なお、カソード配管33bは、下側にも連通孔33cが開口している構成が好適であり、この構成によって、下部空間33a2に導水されて滞留する水Waを効率よくカソード配管33bに吸い込むことができる。
しかしながら、滞留室33aの上部空間33a1に導入された水Waが上部空間33a1から下部空間33a2に効率よく導水されないと、上部空間33a1に導入された水Waが上段の仕切り板33fに滞留し、例えば燃料電池システム1(図1参照)の停止後に、下部空間33a2に導水されることがある。
このように、燃料電池システム1の停止後に下部空間33a2に導水された水Waは、カソード配管33bにカソードオフガスGaが通流していないことから、下部空間33a2から排水されず下部空間33a2にそのまま滞留する。
そして、燃料電池システム1が氷点下の環境にある場合、下部空間33a2に滞留する水Waが凍結することがある。
これは、例えば燃料電池システム1が図示しない燃料電池車両に搭載され、その燃料電池車両が氷点下の環境に駐車する場合である。
このように、下部空間33a2で水Waが凍結し、カソード配管33bの連通孔33cを閉塞すると、アノードオフガスGaを吸い込む効率が低下し、その結果、凍結した水Waが解凍するまで希釈器33の希釈性能が低下するという問題がある。
希釈器33は、燃料電池システム1の燃料電池スタック10(図1参照)から離れて配置されることが多く、希釈器33に導入されるアノードオフガスGaやカソード配管33bを通流するカソードオフガスGcは低温であることから、水Waが下部空間33a2で凍結すると、その解凍にはかなりの時間を要する。したがって、希釈器33の希釈性能が低下した状態が長時間にわたって継続する場合がある。
このような凍結による希釈器33の希釈性能の低下を防止するため、本実施形態に係る希釈器33においては、図3の(a)に示すように、仕切り板33fの平面が上方に向かって盛り上がった凸部が連続した尾根部33f2を、仕切り板33fに形成するとともに、尾根部33f2の周囲に形成される縁部33f3と同一面に水抜き穴33f4を開口した。
そして、図6の(a)に示すように、尾根部33f2が上方になるように上段の仕切り板33fを希釈器33に配設して、尾根部33f2と縁部33f3とで上下方向の高低差を設け、上部空間33a1に導入された水Waが、上段の仕切り板33fの尾根部33f2の湾曲に沿って流れ落ちる構造とした。
さらに、最低部である縁部33f3は、段差を設けず水Waが流れやすい構造にし、水Waの流路を形成する。
また、縁部33f3と同一平面に水抜き穴33f4を開口し、流路である縁部33f3に流れ落ちた水Waが、流路である縁部33f3を流れ、水抜き穴33f4から効率よく排水される構成とした。
すなわち、本実施形態においては、流路である縁部33f3に水抜き穴33f4を開口し、水Waを効率よく排水する構成とした。
この構成によって、上部空間33a1に導入された水Waが上段の仕切り板33fの尾根部33f2に落下した場合、水Waは、尾根部33f2の湾曲に沿って縁部33f3に落下し、さらに、縁部33f3に落下した水Waが、水抜き穴33f4を介して上段の仕切り板33fから排水される。
また、上段の仕切り板33fに開口する水抜き穴33f4は、直下に配設される下段の仕切り板33fに開口する、通流孔33f1の上方に配置される構成が好適である。この構成によって、水抜き穴33f4を介して上段の仕切り板33fから排水される水Waを、下段の仕切り板33fに開口する通流孔33f1を通過させ、下段の仕切り板33fに遮られることなく下部空間33a2に導水できる。
そして、下部空間33a2に導水された水Waを、連通孔33cからカソード配管33bに吸い込んで、カソード配管33bを通流するカソードオフガスGcとともに滞留室33aの外に排出でき、さらに、図示しない燃料電池車両の車外に排出できる。
さらに、上段の仕切り板33fに開口する通流孔33f1の下方に、直下に配設される下段の仕切り板33fの水抜き穴33f4が開口する構成が好適である。
この構成によって、例えば上部空間33a1に導入された水Waが、通流孔33f1の側に流れる場合であっても、水Waは、通流孔33f1を介して下段の仕切り板33fに排水され、さらに、下段の仕切り板33fに開口する水抜き穴33f4を介して下部空間33a2に導水される。
したがって、上部空間33a1に導入された水Waを効率よく下部空間33a2に導水でき、さらにカソード配管33bを介して図示しない燃料電池車両の車外に排出できる。
なお、本実施形態において、下段の仕切り板33fは、尾根部33f2が上方になるように希釈器33に配設した。
以上の構成によって、上部空間33a1に導入される水Waを、上段の仕切り板33fに開口する水抜き穴33f4、及び下段の仕切り板33fに開口する通流孔33f1を介して下部空間33a2に効率よく導水できる。すなわち、燃料電池システム1(図1参照)が停止せず、希釈器33のカソード配管33bにカソードオフガスGcが通流している間に、下部空間33a2に水Waを導水することができる。したがって、下部空間33a2に導水された水Waをカソード配管33bを介して図示しない燃料電池車両の車外に効率よく排出でき、氷点下時の下部空間33a2における水Waの凍結を抑制できる。
なお、図6の(b)に示すように、配管26bのガス導入口26cは、蓋部331から、水抜き穴33f4が開口する位置を越えて突出して備わる構成が好適である。このような構成によって、配管26bのガス導入口26cから上部空間33a1(図6の(a)参照)に導入された後に、水抜き穴33f4から直接排気されるアノードオフガスGaの量を抑制できる。
水抜き穴33f4は、配管26bのガス導入口26cに近く開口することから、ガス導入口26cから上部空間33a1に導入されたアノードオフガスGaが、水抜き穴33f4から直接排気されると、アノードオフガスGaは、充分に拡散されずに上部空間33a1から排気されることになり、アノードオフガスGaに含まれる水素の濃度が濃い状態でカソード配管33bに吸い込まれる。このことによって、希釈器33の希釈性能が低下する。
図6の(b)に示すように、配管26bのガス導入口26cを、蓋部331の壁部から、水抜き穴33f4が開口する位置を越えて突出して形成する構成にすることで、配管26bのガス導入口26cから上部空間33a1に導入された後、水抜き穴33f4から直接排気されるアノードオフガスGaの量を低減でき、希釈器33の希釈性能の低下を抑制できる。
また、図6の(b)に示すように、配管25bの導水口25cが、水抜き穴33f4が開口する位置を越えて、蓋部331から突出して備わる構成であってもよい。
この構成によって、例えば配管25bの導水口25cから上部空間33a1に導入される水Waが、水抜き穴33f4から直接排水されることがない。
したがって、導水口25cから上部空間33a1に導入された水Waが水抜き穴33f4に到達するまでの間に、水Waに含まれるガスとしての水素を効率よく分離できる。
このように、本実施形態においては、希釈器33の滞留室33a(図6の(a)参照)に水平に配設される仕切り板33f(図6の(a)参照)の平面の一部を上方に向かって湾曲した盛り上がりからなる凸部を連続して尾根部33f2(図6の(a)参照)を形成するとともに、尾根部33f2の周囲に形成される縁部33f3(図6の(a)参照)に水抜き穴33f4(図6の(a)参照)を開口した。
この構成によって、希釈器33の上部空間33a1に導入される水Waを効率よく下部空間33a2(図6の(a)参照)に導水できる。そして、下部空間33a2に配設されるカソード配管33b(図6の(a)参照)を介して、水Waを、効率よく図示しない燃料電池車両の車外に排出でき、氷点下時の下部空間33a2での凍結を抑制できるという優れた効果を奏する。
以上、本発明の最適な実施形態について説明したが、本実施形態は発明の趣旨を変更しない範囲で設計変更ができる。
図7は、第1変形例を示す図である。図7に示すように、本実施形態に係る希釈器33は、尾根部33f2が下方に凸になるように、上段の仕切り板33fU1と下段の仕切り板33fD1が備わる構成であってもよい。
第1変形例に係る上段の仕切り板33fU1の尾根部33f2は、仕切り板33fの平面の一部が湾曲して盛り上がった凸部が連続して形成され、仕切り板33fは、尾根部33f2が下方になるように希釈器33に配設される。すなわち、第1変形例においては、尾根部33f2によって形成される凹部が仕切り板33fU1の最低部になる。
さらに、尾根部33f2に、例えば図3の(a)に示す形状の補強リブ33f6を形成する場合、補強リブ33f6によって形成される凹部が仕切り板33fU1の最低部になり、水Waの流路となる。
したがって、第1変形例に係る上段の仕切り板33fU1においては、図7に示すように、補強リブ33f6に水抜き穴33f4が開口する構成が好適である。
同様に、下段の仕切り板33fD1においても、補強リブ33f6に水抜き穴33f4が開口する構成が好適である。
また、第1変形例に係る仕切り板33fに形成される補強リブ33f6の場合、例えば尾根部33f2に沿って凹状に形成される縦リブ33f7で、全ての補強リブ33f6を連結する構成が好適である。
この構成によって、縦リブ33f7が水Waの流路を形成し、水抜き穴33f4が形成されない補強リブ33f6の水Waを、水抜き穴33f4まで効率よく導水できる。
さらに、上段の仕切り板33fU1の水抜き穴33f4は、下段の仕切り板33fD1に開口する通流孔33f1の上方に開口する構成が好適である。
この構成によって、上段の仕切り板33fU1に開口する水抜き穴33f4から排水される水Waは、下段の仕切り板33fD1に遮られることなく、下部空間33a2に導水される。
同様に、下段の仕切り板33fD1の水抜き穴33f4は、上段の仕切り板33fU1に開口する通流孔33f1の下方に開口する構成が好適である。
この構成によって、上段の仕切り板33fU1に開口する通流孔33f1から排水される水Waは、効率よく下部空間33a2に導水される。
また、図7に示すように、上段の仕切り板33fU1、及び下段の仕切り板33fD1の通流孔33f1は、例えば尾根部33f2に開口することが好適である。この構成によって、尾根部33f2と通流孔33f1の間に段差がなくなり、尾根部33f2に落下して流路である補強リブ33f6、縦リブ33f7を流れる水Waを、通流孔33f1を介して効率よく排水できる。
このように、尾根部33f2(図7参照)が下方になるように配設される上段の仕切り板33fU1、及び下段の仕切り板33fD1を備える希釈器33であってもよい。配管25b、26b(図7参照)から導入される水Waを上段の仕切り板33fU1の最低部である補強リブ33f6に集めることができるとともに、水Waを、補強リブ33f6に開口する水抜き穴33f4を介して、効率よく下部空間33a2に導水できる。
また、上段の仕切り板33fU1から通流孔33f1を介して下段の仕切り板33fD1に排水される水Waは、下段の仕切り板33fD1に開口する水抜き穴33f4を介して、下部空間33a2に効率よく導水される。
図8は、第2変形例に係る希釈器の断面図である。図8に示すように、第2変形例に係る希釈器33は、上段の仕切り板33fは、尾根部33f2を上方にして配設し、下段の仕切り板33fD1は、尾根部33f2を下方にして配設する。
この構成によって、上部空間33a1におけるアノードオフガスGaの流路断面積(アノードオフガスGaの流路方向に垂直な断面積)が小さくなるとともに、上部空間33a1と下部空間33a2の間の空間においては、アノードオフガスGaの流路断面積が大きくなる。
したがって、上部空間33a1と下部空間33a2の間の空間においては、アノードオフガスGaの流速が遅くなり、アノードオフガスGaが充分に拡散する。
そして、充分に拡散したアノードオフガスGaが、下部空間33a2においてカソード配管33bに吸い込まれることになり、希釈器33の希釈性能が向上する。
この場合においても、上段の仕切り板33fの水抜き穴33f4(図6の(a)参照)は、下段の仕切り板33fD1の通流孔33f1(図7参照)の上方に開口する構成が好適である。
さらに、下段の仕切り板33fD1の水抜き穴33f4は、上段の仕切り板33fの通流孔33f1の下方に開口する構成が好適である。
また、例えば仕切り板33fの水抜き穴33f4(図3の(a)参照)の側が下方になるように傾斜して、仕切り板33fが配設される希釈器33(図2参照)であってもよい。そして、この場合、仕切り板33fには、尾根部33f2(図3の(a)参照)を形成しない構成であってもよい。
このような構成の場合、傾斜した仕切り板33fの下方になる側が最低部になり、上部空間33a1(図6の(a)参照)に導入される水Wa(図6の(a)参照)を効率よく、水抜き穴33f4から排水できる。
さらに、図示はしないが、例えば仕切り板を、断面形状がかまぼこ型の部材で形成してもよい。このように形成される仕切り板においては、かまぼこ型の頂部を上方にして希釈器33(図6の(a)参照)に水平に備えることで、仕切り板に上下方向の高低差を設けることができ、図3の(a)に示すような尾根部33f2を仕切り板33fに形成した場合と同等の効果を得ることができる。
以上のように、本実施形態に係る希釈器は、滞留室に水平に配設される仕切り板に、上下方向の高低差を設け、最低部には流路を形成するとともに水抜き穴を開口する。
そして、最低部に形成される流路を流れる水を水抜き穴を介して排水し、カソード配管が配設される下部空間に、効率よく水を導水できる構成とした。
この構成によって、希釈器の滞留室に導入される水は、滞留室の下方に形成される下部空間まで効率よく導水されて、下部空間に配設されるカソード配管に吸い込まれ、図示しない燃料電池車両の車外に排出される。したがって、燃料電池システムの水は効率よく排水され、氷点下時、燃料電池システムの停止後に発生する凍結を抑制できるという優れた効果を奏する。
本実施形態に係る希釈器が備わる燃料電池システムの構成を示す図である。 本実施形態に係る希釈器を示す図である。 (a)は、仕切り板の形状を示す図、(b)は、図3の(a)におけるX1−X1断面図、(c)は、図3の(a)におけるX2−X2断面図である。 (a)は、側壁部の一構成例を示す図、(b)は、枠部材の溶接部を示す図である。 (a)は、本実施形態に係る希釈器の断面図、(b)は、蓋部と側壁部と仕切り板の溶接部を示す図である。 本実施形態に係る希釈器の内部を示す図であり、(a)は、筐体の図中手前、及び上部を省略して内部構造を示した図、(b)は、上部空間の水抜き穴の上面視である。 第1変形例を示す図である。 第2変形例に係る希釈器の断面図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池スタック(燃料電池)
25c 導水口
26c ガス導入口
33 希釈器
33a 滞留室
33a1 上部空間
33a2 下部空間
33b カソード配管
33c 連通孔(穴部)
33e 筐体
33f、33f、33f 仕切り板
33f1 通流孔
33f2 尾根部
33f3 縁部(平面、流路)
33f4 水抜き穴
Ga アノードオフガス
Gc カソードオフガス
Wa 水

Claims (3)

  1. 燃料電池からパージされるアノードオフガスが滞留する滞留室と、
    前記滞留室に前記アノードオフガスを導入するガス導入口と、
    前記滞留室を上下の階層に仕切るとともに、前記上下の階層を連通する通流孔が開口した、少なくとも1枚の水平な仕切り板と、
    前記滞留室の前記階層の1つを貫通して配設されるカソード配管と、を備え、
    前記カソード配管には、途中に穴部が設けられるとともに、前記燃料電池から排出されるカソードオフガスが通流し、
    前記滞留室に滞留する前記アノードオフガス及び前記アノードオフガスに同伴して前記滞留室に導入される水を、前記穴部から前記カソード配管内に吸い込んで、前記カソードオフガスとともに前記滞留室の外に排出する希釈器であって、
    前記ガス導入口は、前記カソード配管が配設される前記階層より上の前記階層に備わり、
    前記仕切り板には上下方向の高低差が設けられて、最低部には、前記滞留室に導入される前記水の流路が形成され、
    前記流路には、前記水が落下するための水抜き穴が開口していることを特徴とする希釈器。
  2. 前記仕切り板には、平面の一部が盛り上がった凸部が連続した尾根部が形成され、
    前記尾根部と前記平面によって、前記上下方向の高低差が形成されることを特徴とする請求項1に記載の希釈器。
  3. 少なくとも2枚の前記仕切り板が、前記滞留室を前記上下の階層に仕切る場合、
    上方に配設される前記仕切り板の前記水抜き穴は、直下に配設される前記仕切り板に開口する前記通流孔の上方に開口し、
    上方に配設される前記仕切り板の前記通流孔は、直下に配設される前記仕切り板に開口する前記水抜き穴の上方に開口していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の希釈器。
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