JP2007073280A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池から瞬間的に多量の液水が排出された場合でも、アノード出口に設置された気液分離装置から液水が溢れ出すことを防止することのできる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】本発明の燃料電池システム1は、アノード2から排出されるアノードオフガスの気液分離を行なう気液分離装置15と、アノード2で凝縮した凝縮水を回収するドレインタンク16とを備え、気液分離装置15とドレインタンク16とを連通弁17を介して連通させ、気液分離装置15の水量上昇速度が所定の閾値以上になると連通弁17を開放して気液分離装置15の液水をドレインタンク16に移動させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池スタックのアノード出口に気液分離装置を備えた燃料電池システムに係り、特に燃料電池から瞬間的に多量の液水が排出された場合でも気液分離装置から液水が溢れ出すことを防止する燃料電池システムに関する。
燃料電池は、水素などの燃料ガスと空気などの酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることにより発電する装置であり、その一つとして電解質に固体高分子電解質膜を用いた固体高分子型燃料電池が知られている。
この固体高分子型燃料電池では、安定した発電を行うために燃料極への水素の供給量は、発電に必要な量よりも多く供給する必要があり、燃料電池の燃料極出口からは化学反応しなかった余剰の水素が排出される。したがって、水素の利用効率をより向上させるためには、排出される残燃料を電動ポンプなどの循環装置によって再び供給側へ循環させる必要があった。
また、燃料極は湿潤状態に保たれている必要があるので、燃料ガスを加湿して供給したり、酸化剤極から水を逆拡散させたりして燃料極の湿潤状態を保っていた。そのため、燃料極の出口には余剰の水分を気液分離させるための気液分離装置が設置されていた。
このような燃料極の出口に気液分離装置の設置された燃料電池システムの従来例として、例えば特開2004−288491号公報(特許文献1)が開示されている。
この従来例では、アノードの出口に気液分離装置を設置し、液面計によって気液分離装置内の水の量を管理して外部に排水していた。
特開2004−288491号公報
しかしながら、上述した従来の燃料電池システムでは、燃料電池にかかる負荷が大きく変動した場合など瞬間的に多量の液水がアノードから排出されると、気液分離装置から液水が溢れ出し、燃料電池がフラッディングを起こして燃料の循環が行なわれなくなってしまうという問題点があった。
上述した課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、燃料電池スタックのアノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して発電する燃料電池システムにおいて、前記アノードから排出されるアノードオフガスの気液分離を行なう気液分離装置と、前記アノードで凝縮した凝縮水を回収するドレインタンクとを備え、前記気液分離装置と前記ドレインタンクとを連通弁を介して連通させることを特徴とする。
本発明に係る燃料電池システムでは、気液分離装置とドレインタンクとを連通弁を介して連通させたので、燃料電池が高負荷で運転されて瞬間的に多量の液水がアノードから排出された場合でも、連通弁を開放することによって気液分離装置とドレインタンクとを接続することができ、これによって気液分離装置からドレインタンクへ水を移動させることができるので、気液分離装置から液水が溢れ出すことを防止することができる。
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の記載において同一あるいは類似の部分には同一あるいは類似な符号を付している。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1は、アノード2とカソード3とを備える燃料電池スタック4と、燃料電池システム1を制御するコントローラ5と、水素ガスを貯蔵する水素タンク6と、水素タンク6から水素ガスを供給する水素供給バルブ7と、水素タンク6から供給される高圧水素を減圧して調節する水素調圧弁8と、燃料電池スタック4で消費されなかった水素ガスを再循環させる水素還流路9と、燃料電池スタック4から排出されたアノードオフガスの温度を検出する温度センサ10と、燃料電池スタック4のアノード2の出口圧力を検出する圧力センサ11と、水素還流路9内の水素ガスを循環させる水素循環ポンプ12と、燃料電池スタック4における反応で使用されない窒素などの不純物を水素還流路9から排出する窒素パージ弁13と、アノード2から排出されるアノードオフガスを1つにまとめて排出するスタックマニホールド14と、スタックマニホールド14から排出されるアノードオフガスの気液分離を行なう気液分離装置15と、スタックマニホールド14で凝縮した凝縮水を回収するドレインタンク16と、気液分離装置15とドレインタンク16とを連通させる連通弁17と、吸入する空気量を検出するエアフロメータ18と、外部から取り入れた空気を加圧してカソード3に供給するコンプレッサ19と、カソード3に供給される空気の温度を調節するクーラー20と、カソード3に供給される空気を加湿する加湿装置21と、燃料電池スタック2における空気の圧力を調節する空気調圧弁22とを備えている。
ここで、上述した燃料電池システム1において、燃料電池スタック4ではアノード2に燃料ガスである水素ガスが供給され、カソード3に酸化剤ガスである空気が供給されて以下に示す電気化学反応によって発電が行われている。
アノード(燃料極):H2→2H++2e- (1)
カソード(酸化剤極):2H++2e-+(1/2)O2→H2O (2)
そして、この燃料電池スタック4では、カソード3からアノード2に水分を逆拡散させて加湿を行なっている。
また、燃料電池スタック4のアノード2に水素ガスを供給する水素供給系では、水素タンク6から水素供給バルブ7、水素調圧弁8を通じて燃料電池スタック4のアノード2に水素ガスが供給される。このとき、水素タンク6から供給される高圧水素は、水素供給バルブ7で減圧され、さらに水素調圧弁8の開度を調節することによって所望の圧力に調節されて燃料電池スタック4のアノード2に供給されている。
また、燃料電池スタック4のアノード2で消費されなかった水素ガスは、水素循環ポンプ12によって水素還流路9を通って燃料電池スタック4のアノード2に再循環されている。
さらに、水素供給系内に蓄積した窒素を排出するために水素還流路9から分岐したパージラインが設置され、このパージラインには窒素パージ弁13が設置されて不純物である窒素を排出するとともに、燃料電池スタック4のガス流路に詰まった水詰まりを吹き飛ばしている。また、燃料電池スタック4の起動時には水素供給系を水素ガスで置換するために水素供給系内にあるガスの排出も行っている。
一方、酸化剤ガスである空気を供給する空気供給系では、エアフロメータ18を通じて外部から取り入れられた空気をコンプレッサ19によって加圧し、燃料電池スタック4のカソード3に供給している。このとき、加湿装置21によってカソード3に供給される空気に湿度が与えられている。
また、燃料電池スタック4のカソード3から排出されたカソードオフガスは加湿装置21を経由して空気調圧弁22で、その圧力が調節されて排気されている。
次に、燃料電池スタック4のアノード2の出口周辺の構成を図2に基づいて説明する。図2はアノード2の出口周辺を拡大した図である。図2に示すように、アノード2の出口に設置されたスタックマニホールド14は複数の経路を流れてきたアノードオフガスを一つにまとめてスタックメイン出口31から排気している。このアノードオフガスはカソード3で余剰となった逆拡散水とアノード2の反応で使用されなかった余剰の水素ガスとが混合したもので、気液混合ガスとなってアノード2から排出されている。こうして排出されたアノードオフガスは気液分離装置15を通って水素還流路9へ流れていく。このとき、気液分離装置15ではアノードオフガスの気液の分離が行なわれ、分離された水は気液分離装置15に貯められていく。
一方、アノードオフガス中に含まれる液水の一部はスタックマニホールド14内で凝縮し、凝縮水としてスタックマニホールド14の下部に滞留する。そして、溜まった凝縮水はスタックマニホールド14の下部に接続された排水用のドレイン管路32を通じてドレインタンク16へスタックマニホールド14内のガス圧力によって輸送される。
ここで、気液分離装置15とドレインタンク16は同じ高さに配設されており、連通弁17が開放されて連通された際には、それぞれの水面が一致するような構成となっている。
また、気液分離装置15には内部の液水を排出するための水排出管路33が接続されており、この水排出管路33には排水用開閉弁34と、排水の際の液水流量を調整するオリフィス35が設置されている。
同様に、ドレインタンク16にも内部の液水を排出するための水排出管路36が接続されており、この水排出管路36には排水用開閉弁37と、排水の際の液水流量を調整するオリフィス38が設置されている。
また、気液分離装置15とドレインタンク16には、それぞれ内部に溜まった液水の水位を計測するための水位センサ(水位検出手段)40、41が取り付けられており、水面の位置を水位として検知してコントローラ5に出力している。図中の水位センサ40、41にはそれぞれ上限水位42、43と、下限水位44、45が設定されており、これらの水位は任意に設定することができる。
コントローラ5は、水位センサ40、41で検出された水位に基づいて気液分離装置15とドレインタンク16の水位をコントロールしており、水位が上昇して上限水位42、43に達すると排水用開閉弁34、37を開放して内部の液水を水排出管路33、36から外部に排出する。そして、排水が進むにつれて水位が下降して下限水位44、45に達すると、排水用開閉弁34、37を閉じて水面が常に下限水位44、45以上にあるように保持している。これにより、排水用開閉弁34、37及び水排出管路33、36を通じて外部に燃料ガスが排出されることを防いでいる。
また、これらの気液分離装置15とドレインタンク16は、連通弁17を介して接続されており、コントローラ5からの指令によって連通弁17は開放され、気液分離装置15とドレインタンク16は連通される。この気液分離装置15とドレインタンク16の接続位置は、下限水位44、45の近傍、あるいは下限水位44、45よりも下に設置されており、水位制御範囲内で気液分離装置15とドレインタンク16の水面位置が同じになるように構成されている。
次に、本実施形態の燃料電池システム1による水位制御処理を図3のフローチャートに基づいて説明する。図3に示すように、まず水位センサ40、41で検出された出力値を読み出し(S301)、この出力値が上限水位42、43以上であるか否かを判定する(S302)。
ここで、上限水位42、43以上と判定されると、排水用開閉弁34、37を開放して(S303)貯まった水を水排出管路33、36から外部へ排出する。
その後、再び水位センサ40、41で検出された出力値を読み出し(S304)、この出力値が下限水位44、45以下であるか否かを判定する(S305)。
そして、下限水位44、45以下と判定されると、開放していた排水用開閉弁34、37を閉じて(S306)排水を終了し、ステップS301に戻って上述した処理を燃料電池システム1の運転中繰り返し実施する。
このようにして、本実施形態の燃料電池システム1では、気液分離装置15とドレインタンク16の水位が一定の範囲内となるように制御している。
次に、定常運転時における燃料電池スタック4のアノード2から排出される液水の排出量について説明する。図4は燃料電池スタック4から取り出される取り出し電流値とアノード2における単位時間あたりの液水の排出量との関係を示す図である。図4に示すように、アノード2から排出される単位時間当たりの液水の量(ml/min)は取り出し電流値(A)に比例して増加していくことが分かる。こうして排出されたアノード2からの液水はスタックマニホールド14において、一部はドレイン管路32を通じてドレインタンク16に導入され、一部はアノードオフガスと共にスタックメイン出口31から気液分離装置15に導入され、気液分離されて回収される。
ところが、ドレイン管路32から回収される液水量と気液分離装置15で回収される液水量の割合は燃料電池スタック4の取り出し電流値によって変化する。そこで、燃料電池スタック4の取り出し電流値とドレイン管路32に流れる液水量の割合を図5に基づいて説明する。図5に示すように、低負荷で取り出し電流値が小さいときには、水素還流路9内の流量が比較的小さくなり、アノード2から排水された液水の多くはドレイン管路32からドレインタンク16に排出されている。
ところが、高負荷で取り出し電流値が大きくなってくると、水素還流路9内の流量が大きくなり、アノードオフガスと共にスタックメイン出口31から排出され、気液分離装置15で回収される液水の割合が高くなっていく。
したがって、取り出し電流値毎に、ドレイン管路32から排出される液水量と気液分離装置15で回収される液水量との割合に基づいて、気液分離装置15とドレインタンク16の体積及び上限水位42、43、下限水位44、45を設定して液面制御をする必要がある。
しかし、一定の取り出し電流値で運転している場合であっても、車両に搭載されている燃料電池システム等の場合には、車両の傾きの変化などによって液水が急激に排出される場合がある。
このような場合が取り出し電流値の低い低負荷のときであれば、急激に排出された液水をスタックマニホールド14からドレイン管路32へ排出し、排出しきれなければアノードオフガスと共にスタックメイン出口31から排出して気液分離装置15で回収することも可能であるが、取り出し電流値が大きく高負荷のときであれば、液水の多くがスタックメイン出口31から排出されるので、気液分離装置15から水素還流路9へ液水が溢れ出してしまう。
このように気液分離装置15に液水が突出して流入した場合を想定すると、気液分離装置15の容積を大きくしなければならず、部品の配置、容積、および装置質量の点で不利となる。しかし、図5から分かるように高負荷で取り出し電流値の大きいときにはドレイン管路32から排出される液水は少なくなる。したがって、連通弁17を開放することによって、気液分離装置15とドレインタンク16とを連通させ、気液分離装置15の液水の一部をドレインタンク16に移動させることによって、気液分離装置15から液水が溢れ出して水素還流路9へ流れ出すことを防ぐことができる。さらに、気液分離装置15の容積を大きくする必要もないので、質量や容積の増加を防ぐこともできる。
また、ドレインタンク16の上限水位43を気液分離装置15の上限水位42よりも低く設定しておくことにより、連通弁17を開放して気液分離装置15からの液水をドレインタンク16に移動させた際に、ドレインタンク16側が先に排水が開始されるので、気液分離装置15からの液水を受け入れるための容積を確保することが可能になる。
次に、本実施形態の燃料電池システム1による水位制御処理を図6のフローチャートに基づいて説明する。また、この水位制御処理を実施した場合の連通弁17の開閉による水位の変化の一例を図7(a)及び図7(b)に示す。
図6に示すように、まず気液分離装置15の水位センサ40で検出された出力値をコントローラ5が読み取り、単位時間当たりの水位の変化量ΔL/Δtを算出する。そして、この水位の変化量ΔL/Δtにその水位における気液分離装置15の断面積を掛けると、単位時間当たりに気液分離装置15に流入する液水の水量、すなわち流入速度ΔV/Δtを算出することができる。
ここで、連通弁17の開閉を判断するためには気液分離装置15の排水用開閉弁34を開放した場合に気液分離装置15に貯まっている液水の水量が増加するか、あるいは減少するかを知る必要がある。排水用開閉弁34を開放したときに水量が減少すれば、連通弁17を開放する必要はなくなり、排水用開閉弁34を開放しても水量が増加するようであれば、連通弁17を開放しなければならない。
そこで、この流入速度ΔV/Δtに基づいて、気液分離装置15の排水用開閉弁34が開放されたと仮定した場合における気液分離装置15の水量上昇速度Aを求める。
まず、排水用開閉弁34が閉じられている場合には、排水用開閉弁34を開放したときの排水速度αを求め、その排水速度αを利用して水量上昇速度Aを
A=ΔV/Δt―α (3)
によって算出する(S601)。ただし、排水速度αは燃料電池スタック4の出口圧力と気液分離装置15のオリフィス35によって求めることができる。
また、排水用開閉弁34がすでに開放されている場合には、算出した流入速度ΔV/Δtが、気液分離装置15の水量上昇速度Aとなるので、
A=ΔV/Δt (4)
によって算出する(S601)。
そして、この水量上昇速度Aが0以上となるか否かを判定し(S602)、水量上昇速度Aが0以上の場合には排水用開閉弁34を開放しても気液分離装置15の水量が上昇していくことになるので、気液分離装置15が液水により溢れる可能性がある。そこで、水量上昇速度Aが0以上の場合には連通弁17を開放する(S603)。
例えば、図7(a)のP1において、気液分離装置15の水位が急上昇すると、図7(b)の時刻t1に連通弁17が開放される。
こうして連通弁17が開放されると、気液分離装置15の水位センサ40で検出された出力値をコントローラ5が読み取り(S604)、単位時間当たりの水位の変化量ΔL’/Δtを算出して、この水位の変化量ΔL’/Δtが0以上であるか否かを判定する(S605)。
ここで、連通弁17が開放されると、気液分離装置15内の液水は、ドレインタンク16の水位と気液分離装置15の水位が一致するまでドレインタンク16へと移動するので、気液分離装置15の水位は下がっていく(P2)。
そして、液水の移動が完了して両方の水位が一致すると(t2)、その後はそれぞれの水位は同じ変化量で上昇していく(P3)。したがって、気液分離装置15の水位の変化量ΔL’/Δtが0以上になるか否かを判定することにより、気液分離装置15からドレインタンク16への液水の移動が完了したことを検出することができる。
こうして、液水の移動が完了してそれぞれの水面が一致したことを検出すると、次に連通弁17を閉じたと仮定した場合における気液分離装置15の水量上昇速度Bを算出する(S606)。
この水量上昇速度Bは、水位の変化量ΔL’/Δtから流入速度ΔV’/Δtを求め、気液分離装置15の現在の水位における断面積をS1とし、ドレインタンク16の現在の水位における断面積をS2とすると、
B=(S1+S2)/S1×ΔV’/Δt (5)
によって算出することができる。
そして、この水量上昇速度Bが排水速度α以上であるか否かを判定し(S607)、水量上昇速度Bが排水速度α以上の場合には連通弁17を閉じると気液分離装置15が溢れてしまう可能性があるので、連通弁17を開放した状態のままにしておき(S608)、水位センサ40で検出された出力値が上限水位42以上であるか否かを判定する(S609)。
ここで、上限水位42以上と判定されると、排水用開閉弁34を開放して(S610)貯まった水を水排出管路33から外部へ排出する。
その後、再び水位センサ40で検出された出力値を読み出し(S611)、この出力値が下限水位44以下であるか否かを判定する(S612)。
そして、下限水位44以下と判定されると、開放していた排水用開閉弁34を閉じて(S613)排水を終了し、ステップS605に戻って上述した処理を、燃料電池システム1の運転中繰り返し実施する。
一方、ステップS602で水量上昇速度Aが0より小さいと判定された場合と、ステップS607において水量上昇速度Bが排水速度αよりも小さいと判定された場合には、連通弁17を閉じたとしても、気液分離装置15が溢れることはないので、連通弁17を閉じる(S614、t3)。
そして、水位センサ40で検出された出力値が上限水位42以上であるか否かを判定し(S615)、上限水位42以上と判定されると、排水用開閉弁34を開放して(S616)貯まった水を水排出管路33から外部へ排出する。
その後、再び水位センサ40で検出された出力値を読み出し(S617)、この出力値が下限水位44以下であるか否かを判定する(S618)。
そして、下限水位44以下と判定されると、開放していた排水用開閉弁34を閉じて(S619)排水を終了し、ステップS601に戻って上述した処理を、燃料電池システム1の運転中繰り返し実施する。
このようにして気液分離装置15の水位と連通弁17の開閉を制御することにより、アノード2から急激に液水が排出された場合でも気液分離装置15から溢れることはなくなる。
ところが、燃料電池システム1の運転状態を低負荷から高負荷へ変動させた場合などには、循環系内に保持されていた液水が循環流量の増加によって、アノードオフガスとともに気液分離装置15へ排出される場合がある。このような場合には、上述した水位制御処理に加えて燃料電池スタック4の取り出し電流の時間変化量をコントローラ5が算出し、この時間変化量が所定の閾値以上になったときに連通弁17を開放するようにしてもよい。ただし、所定の閾値は、予め実験により負荷変動に対する液水の突出量を測定しておいて決めるようにする。
燃料電池システム1では、低負荷から高負荷へ過渡運転を行った際には循環する水素流量が増えるため、それまでに燃料電池スタック4内で生成されてスタック内部のデッドボリウム等に蓄積されていた液水が、アノード2のスタックメイン出口31から短時間で一度に排出されることになる。このスタックメイン出口31からの排水は時系列的に取り出し電流値の変化が起こった後に行われるので、燃料電池スタック4の取り出し電流の時間変化に基づいて連通弁17を開放し、気液分離装置15とドレインタンク16を接続しておけば、気液分離装置15から液水が溢れ出したり、気液分離性能が落ちて燃料還流路9へ液水が流れ出したりすることを防止することができる。
上述したように、本実施形態の燃料電池システム1では、気液分離装置15とドレインタンク16とを連通弁17を介して連通させたので、燃料電池システム1が高負荷で運転されて瞬間的に多量の液水がアノード2から排出された場合でも、連通弁17を開放することによって気液分離装置15とドレインタンク16とを接続することができ、これによって気液分離装置15からドレインタンク16へ水を移動させることができるので、気液分離装置15から液水が溢れ出すことを防止することができる。
また、本実施形態の燃料電池システム1では、水位センサ40、41によって所定の上限水位42、43になったことが検出されると排水用開閉弁34、37を開放して排水を実施し、所定の下限水位44、45になったことが検出されると排水用開閉弁34、37を閉じて排水を終了するので、気液分離装置15とドレインタンク16の水位を所定の範囲内に保持することができ、これによって燃料ガスの一部が排水用開閉弁34、37を通じて外部へ流出することを防ぐことができるとともに、液水が水素還流路9へ溢れ出すことを防ぐこともできる。
さらに、本実施形態の燃料電池システム1では、気液分離装置15における水量上昇速度が所定の閾値以上になると連通弁17を開放するので、燃料電池スタック4への負荷が増加してアノード2から排出される液水量が急激に増加した場合でも気液分離装置15に貯まった液水をドレインタンク16へ移動させて排水することが可能になり、気液分離装置15から液水が溢れ出したり、気液分離性能が低下して燃料還流路9へ液水が流れ出したりすることを防止することができる。
また、本実施形態の燃料電池システム1では、ドレインタンク16の上限水位43を、気液分離装置15の上限水位よりも低く設定しているので、連通弁17を開放して気液分離装置15からの液水をドレインタンク16に移動させた際に、ドレインタンク16側が先に排水が開始されるので、気液分離装置15からの液水を受け入れるための容積を確保することが可能になる。
さらに、本実施形態の燃料電池システム1では、燃料電池スタック4から取り出される取り出し電流の時間変化量が所定の閾値以上になると、連通弁17を開放するので、アノード2から排出される液水が増加する前に連通弁17を開放しておくことができ、気液分離装置15から液水が溢れ出したり、気液分離性能が低下して燃料還流路9へ液水が流れ出したりすることを防止することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を図8に基づいて説明する。図8に示すように、本実施形態の燃料電池システム81は、前回の運転時における燃料電池スタック4の発電量と排水用開閉弁34、37の開閉回数とを記録しておくためのメモリ82をさらに備えたことが第1の実施形態と異なっており、その他の構成については第1の実施形態と同様なので、詳しい説明は省略する。
通常、燃料電池システムでは、システムの起動時に燃料電池スタックを劣化させないために、水素フロントがアノード内を急速に通過できるように、急激に水素を供給する場合がある。ところが、このような場合には前回の停止時に内部に存在していた水蒸気が凝縮するため、多くの液水が気液分離装置側へ排出されてしまう。
そこで、起動時には連通弁17を開放するとともに、ドレインタンク16と気液分離装置15のいずれの水位も下限水位44、45まで排水しておくようにする。
この処理を実施する場合には、前回の燃料電池スタック4の発電量と排水用開閉弁34、37の開閉回数をメモリ82に記録しておき、発電量から生成水量を求め、排水用開閉弁34、37の開閉回数から前回排水した液水量を推定し、発電量から求められる生成水量が前回排水した液水量よりも多い場合には、起動時に無条件で連通弁17を開放し、ドレインタンク16と気液分離装置15のいずれの水位も下限水位44、45まで排水しておくようにする。
これによって、燃料電池システム81の起動時に凝縮水が突出して排出された場合でも、気液分離装置15の液水をドレインタンク16側に移動させることができ、さらに水位も下限水位44、45まで低下しているので、気液分離装置15から液水が溢れ出すことはなくなる。
このように、本実施形態の燃料電池システム81では、システムを起動させるときに気液分離装置15とドレインタンク16の水位を下限水位44、45に低下させ、連通弁17を開放した状態にしてから起動させるので、前回の運転停止時にスタック内部に残された液水が急激に排出されても気液分離装置15から液水が溢れ出すことを防止することができる。
以上、本発明の燃料電池システムについて、図示した実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
燃料電池スタックのアノード出口に気液分離装置を備えた燃料電池システムに係り、特に燃料電池から瞬間的に多量の液水が排出された場合でも気液分離装置から液水が溢れ出すことを防止するための技術として極めて有用である。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムのアノード出口周辺の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムによる水位制御処理を示すフローチャートである。 燃料電池システムから取り出される取り出し電流値と燃料電池スタックから単位時間当たりに排出される液水量との関係を説明するための図である。 燃料電池システムから取り出される取り出し電流値と燃料電池スタックから排出される液水量のうちドレイン流路に流れる割合との関係を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムによる水位制御処理を示すフローチャートである。 図7(b)は連通弁の開閉状態を示し、図7(a)はこれに対応する気液分離装置及びドレインタンクの水位の変化を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1、81 燃料電池システム
2 アノード
3 カソード
4 燃料電池スタック
5 コントローラ
6 水素タンク
7 水素供給バルブ
8 水素調圧弁
9 水素還流路
10 温度センサ
11 圧力センサ
12 水素循環ポンプ
13 窒素パージ弁
14 スタックマニホールド
15 気液分離装置
16 ドレインタンク
17 連通弁
18 エアフロメータ
19 コンプレッサ
20 クーラー
21 加湿装置
22 空気調圧弁
31 スタックメイン出口
32 ドレイン管路
33、36 水排出管路
34、37 排水用開閉弁
35、38 オリフィス
40、41 水位センサ(水位検出手段)
42、43 上限水位
44、45 下限水位
82 メモリ

Claims (6)

  1. 燃料電池スタックのアノードに燃料ガスを供給し、カソードに酸化剤ガスを供給して発電する燃料電池システムにおいて、
    前記アノードから排出されるアノードオフガスの気液分離を行なう気液分離装置と、
    前記アノードで凝縮した凝縮水を回収するドレインタンクとを備え、
    前記気液分離装置と前記ドレインタンクとを連通弁を介して連通させることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記気液分離装置と前記ドレインタンクは、排水用開閉弁の設置された排水管路と、水位を検出するための水位検出手段とをそれぞれ備え、
    前記水位検出手段によって所定の上限水位になったことが検出されると前記排水用開閉弁を開放して排水を実施し、所定の下限水位になったことが検出されると前記排水用開閉弁を閉じて排水を終了することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記気液分離装置における水量上昇速度が所定の閾値以上になると前記連通弁を開放することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の燃料電池システム。
  4. 前記ドレインタンクの上限水位は、前記気液分離装置の上限水位よりも低く設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池スタックから取り出される取り出し電流の時間変化量が所定の閾値以上になると、前記連通弁を開放することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 当該燃料電池システムを起動させるときには、前記気液分離装置と前記ドレインタンクの水位を下限水位に低下させ、前記連通弁を開放した状態にしてから起動させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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