JP5308044B2 - 気液分離器 - Google Patents

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Description

本発明は、気液分離器に関する。
近年、水素(燃料ガス、反応ガス)がアノードに、酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)がカソードに、それぞれ供給されることで発電する固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)等の燃料電池の開発が盛んである。
このような燃料電池が発電すると、そのカソードで水蒸気(水)を生成し、生成した水の一部は、電解質膜(固体高分子膜)を介して、アノード側に透過する。また、電解質膜の湿潤状態を維持するため、燃料電池に向かう水素、空気は、中空糸膜を備える加湿器等によって加湿される。したがって、燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガス、カソードから排出されるカソードオフガスは多湿となり、液化した生成水(水分)が含まれる。
また、燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガスには、電極反応で消費されなかった未反応の水素が含まれる。そこで、水素の利用効率を高めるべく、気液分離器によって、アノードオフガスから水分を分離させ、気液分離後のアノードオフガスを、燃料電池の上流に戻し、燃料電池に再供給する、つまり、水素循環系を備える燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−342385号公報
このような気液分離器については、循環する水素に作用する圧力損失を小さくし、循環効率を低下させずに、水分を効率的に分離可能な構造が要求される。
そこで、本発明は、燃料電池から排出されたオフガスに作用する圧力損失を小さくしつつ、オフガスから水分を好適に分離可能な気液分離器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、燃料電池から排出されたオフガスに含まれる水分を分離する気液分離器であって、上壁部、下壁部、第1側壁部、第2側壁部、第3側壁部、及び第4側壁部を有し、前記上壁部、前記下壁部、前記第1側壁部、前記第2側壁部、前記第3側壁部、及び前記第4側壁部に閉ざされて内部に気液分離空間が形成される気液分離器本体と、前記気液分離器本体の底面より高い位置で前記第1側壁部に設けられ、前記気液分離器本体にオフガスを導入するオフガス導入部と、前記気液分離器本体の前記上壁部に設けられ、前記オフガス導入部における流路断面積よりも大きい流路断面積を有し、前記気液分離器本体で気液分離されたオフガスを導出するオフガス導出部と、を備え、前記第1側壁部と、前記オフガス導入部と対向する前記第2側壁部と、前記上壁部と、前記下壁部と、前記第3側壁部とで、前記オフガスの流れを規制することにより、前記オフガス導入部から前記気液分離器本体に導入されるオフガスの直線的な流れを、前記第4側壁部側の水平方向に屈曲させる第1屈曲部と、前記第1側壁部と、前記第2側壁部と、前記上壁部と、前記下壁部と、前記第4側壁部とで、前記オフガスの流れを規制することにより、前記第1屈曲部からのオフガスの直線的な流れを、前記オフガス導出部に向けて上向きに屈曲させる第2屈曲部と、を有することを特徴とする気液分離器である。
ここで、水平方向は、略水平方向を含み、上向きは、略上向きを含むとする。
このような気液分離器によれば、オフガス導入部から気液分離器本体に導入されるオフガスの流れは、第1屈曲部において、水平方向に屈曲する。これにより、オフガスに同伴し、オフガスよりも慣性の大きい水分(液化した生成水等)は、第1屈曲部に衝突する。このため、水分をオフガスから効率的に分離できる。
また、気液分離器本体からオフガス導出部に導出されるオフガスの流れは、第2屈曲部において、上向きに屈曲する。これにより、その自重により、気液分離器本体に留まろうとする気液分離後の水分が、オフガス導出部に向かうオフガスに持ち去られにくくなる。
このようにして、オフガスの流れを第1屈曲部及び第2屈曲部で屈曲させることにより、オフガスから水分を効率的に分離できる。
また、オフガスの流れを第1屈曲部及び第2屈曲部で屈曲させるのみであるから、気液分離器を簡易な構造にすることができ、気液分離器を低コストで生産できる。
さらに、オフガスが第1屈曲部及び第2屈曲部で屈曲するのみであるから、例えばオフガス流路が蛇行する気液分離器に対して、オフガスに作用する圧力損失を小さくできる。これにより、燃料電池からのオフガスを、気液分離器から大きな抵抗を受けずに排出できる。
さらにまた、後記する実施形態のように、気液分離後のオフガスを燃料電池の上流に戻し、燃料電池に再供給し、燃料ガス及び/又は酸化剤ガスを循環させる燃料電池システムの場合、圧力損失が小さい気液分離器により、燃料ガス及び/又は酸化剤ガス(後記する実施形態では水素)の循環効率が大幅に低下することはなく、燃料電池の発電効率が大幅に低下することもない。
このような気液分離器によれば、オフガス導出部における流路断面積は、オフガス導入部における流路断面積よりも大きいので、オフガス導出部におけるオフガスの流速は、オフガス導入部におけるオフガスの流速よりも小さくなる。これにより、気液分離後のオフガスにより、気液分離された水分が、気液分離器本体から持ち去られることを防止できる。
た、車両に搭載され、前記オフガス導入部は、前記車両の前方向から前記気液分離器本体に前記オフガスが導入されるように設けられ、前記気液分離器本体において前記オフガス導出部よりも前方に配置されていることを特徴とする気液分離器である。
また、前記気液分離器本体における流路断面積は、前記オフガス導入部における流路断面積よりも大きいことを特徴とする気液分離器である。
このような気液分離器によれば、気液分離器本体における流路断面積は、オフガス導入部における流路断面積よりも大きいので、気液分離器本体におけるオフガスの流速は、オフガス導入部におけるオフガスの流速よりも小さくなる。これにより、気液分離器本体において、水分を、その自重により、オフガスから効率的に分離できる。
本発明によれば、燃料電池から排出されたオフガスに作用する圧力損失を小さくしつつ、オフガスから水分を好適に分離可能な気液分離器を提供できる。
本発明の一実施形態について、図1から図7を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示す本実施形態に係る燃料電池システム1は、図示しない燃料電池自動車(移動体)に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス、反応ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)を給排するカソード系と、掃気時にカソード系からアノード系に掃気ガスを導く掃気ガス系と、を備えている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セルが積層されることで構成されたスタックであり、複数の単セルは電気的に直列で接続されている。単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟み2枚の導電性を有するアノードセパレータ及びカソードセパレータと、を備えている。
MEAは、1価の陽イオン交換膜(例えばパーフルオロスルホン酸型)からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソードとを備えている。アノード及びカソードは、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体から主に構成されると共に、アノード及びカソードにおける電極反応を生じさせるための触媒(Pt、Ru等)を含んでいる。
アノードセパレータには、各MEAのアノードに対して水素を給排するため単セルの積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セルの面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔及び溝がアノード流路11(燃料ガス流路)として機能している。
カソードセパレータには、各MEAのカソードに対して空気を給排するため単セルの積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セルの面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔及び溝がカソード流路12(酸化剤ガス流路)として機能している。
そして、アノード流路11を介して各アノードに水素が供給されると、式(1)の電極反応が起こり、カソード流路12を介して各カソードに空気が供給されると、式(2)の電極反応が起こり、各単セルで電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。次いで、燃料電池スタック10と走行モータ等の外部回路とが電気的に接続され、電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
2H→4H+4e …(1)
+4H+4e→2HO …(2)
そして、このように発電すると、カソードで生成した水(水蒸気)の一部は、電解質膜を透過し、アノードに移動する。よって、カソードから排出されるカソードオフガス、アノードから排出されるアノードオフガスは、多湿となり、カソードオフガス及びアノードオフガスには、液化した水分が含まれる。
<アノード系>
アノード系は、水素タンク21(燃料ガス供給手段)と、常閉型の遮断弁22と、エゼクタ23と、気液分離器30と、常閉型のパージ弁24と、常閉型の掃気ガス排出弁25とを備えている。
水素タンク21は、配管21a、遮断弁22、配管22a、エゼクタ23と、配管23aを介して、アノード流路11の入口に接続されている。配管22aには、水素を所定圧力に減圧する減圧弁(図示しない)が設けられており、この減圧弁には、カソード流路12に向かう空気の圧力が信号圧(パイロット圧)として入力され、前記空気の圧力とアノード流路11における水素の圧力とが等しくなるように制御する構成となっている。
そして、図示しないECU(Electronic Control Unit、電子制御装置)によって、遮断弁22が開かれると、水素タンク21の水素が配管21a等を介してアノード流路11に供給されるようになっている。
アノード流路11の出口は、配管23b、気液分離器30、配管23cを介して、エゼクタ23の吸込口に接続されている。そして、アノード流路11(アノード)から排出された未反応の水素を含むアノードオフガスは、気液分離器30において、これに同伴する液状の水分が分離された後、燃料電池スタック10の上流のエゼクタ23に戻されるようになっている。次いで、エゼクタ23において、水素タンク21からの水素と混合された後、アノード流路11に再供給されるようになっている。すなわち、本実施形態において、配管23b及び配管23cによって、水素を循環させる水素循環ラインが構成されている。
なお、配管23cの気液分離器30側部分は、鉛直方向で配置されており、水素に同伴する水分が、自重により気液分離器30に戻されるようになっている。
[パージ弁]
配管23cは、その途中で、配管24a、パージ弁24、配管24bを介して、後記する希釈器43の上部に接続されている。パージ弁24は、燃料電池スタック10の発電時において、配管23b及び配管23cを循環する水素に同伴する不純物(水蒸気、窒素等)を排出(パージ)する場合、ECUによって開かれる設定となっている。
なお、ECUは、例えば、燃料電池スタック10を構成する単セルの電圧(セル電圧)が所定セル電圧以下となった場合、不純物を排出する必要があると判定し、パージ弁24を開く設定となっている。セル電圧は、例えば、単セルの電圧を検出する電圧センサ(セル電圧モニタ)を介して検出される。
[掃気ガス排出弁]
また、配管24aの接続位置よりも上流側の配管23cは、配管25a、掃気ガス排出弁25、配管25bを介して、後記する希釈器43の近傍の配管42cに接続されている。掃気ガス排出弁25は、燃料電池スタック10の掃気時、詳細には、アノード流路11の掃気時に、コンプレッサ41が作動した状態で、ECUによって、後記する掃気ガス導入弁51と共に開かれる設定となっている。
なお、燃料電池スタック10の掃気時とは、例えばシステム停止時において、温度センサ(図示しない)によって検出されるシステム温度が所定温度未満であり、この後、燃料電池スタック10内が凍結する虞のある時である。
そして、燃料電池スタック10内が凍結する虞がある判定される場合、ECUは、コンプレッサ41を作動すると共に、掃気ガス導入弁51及び掃気ガス排出弁25を開き、コンプレッサ41からの掃気ガスを、アノード流路11及びカソード流路12に押し込み、アノード流路11等の水分(水蒸気、結露水等)を押し出し、燃料電池スタック10を掃気するように設定されている。この場合において、アノード流路11から押し出された水分は、掃気ガス排出弁25等を介して、配管42cに排出され、次いで、配管43b、配管43dを介して車外に排出されるようになっている。
[気液分離器の構成]
次に、気液分離器30について、図2から図7を参照して具体的に説明する。なお、明確に説明するため、気液分離器30が取り付けられる燃料電池自動車の車体(図示しない)を基準として、図2から図7に、前後、左右、上下を設定する。ただし、これらが気液分離器30の取付状態を限定するものでない。
図2に示すように、気液分離器30は、気液分離器本体31と、配管23bの下流端が接続されるオフガス導入部32と、配管23cの上流端が接続されるオフガス導出部33とを備えている。
[気液分離器−気液分離器本体]
気液分離器本体31は、左右方向にやや長い箱体であり、前壁部31a、後壁部31b、左壁部31c、右壁部31d、上壁部31e、及び、下壁部31fを備え、その内部に、アノードオフガス及びこれに同伴する液状の水分の流速を極端に低下させ、アノードオフガスから水分を分離させる気液分離空間を有している。そして、気液分離された水分Wは、気液分離器本体31の下部(タンク部)に一時的に貯溜された後(図6参照)、図1に示すように、下壁部31fに接続された配管26a、ECUよって適宜に開かれる常閉型のドレン弁26、配管26bを介して、希釈器43の上部に排出されるようになっている。
[気液分離器−オフガス導入部]
図2に戻って説明を続ける。
オフガス導入部32は、配管23bからのアノードオフガスを、気液分離器本体31に導入する部分であり、気液分離器本体31の前壁部31aの左側部分から前方に突出するように設けられ(図3、図4参照)、オフガス導入部32内は気液分離器本体31内と連通している。そして、図2から図4に示すように、オフガス導入部32から気液分離器本体31内に導入されたアノードオフガス(矢印A1参照)は、気液分離器本体31の後壁部31bに衝突し、その流れ方向を右向きに屈曲し、気液分離器本体31の右壁部31dに向かうようになっている(矢印A2参照)。
すなわち、本実施形態では、オフガス導入部32から気液分離器本体31に導入されるアノードオフガスを、燃料電池自動車の車体(図示しない)を基準として、水平方向である右向きに屈曲させる第1屈曲部は、気液分離器本体31の左半分と、前壁部31a及び後壁部31bに対して垂直で配置されたオフガス導入部32と、によって構成されている。
また、オフガス導入部32は、気液分離器本体31の底面よりも高い位置に設けられている(図4、図6参照)。これにより、気液分離器本体31の下部が、気液分離器本体31で分離された水分を一時的に貯溜するタンク部として機能すると共に、一時的に貯溜された水分が、オフガス導入部32に逆流しないようになっている。
[気液分離器−オフガス導出部]
オフガス導出部33は、気液分離器本体31で水分が分離された後のアノードオフガスを、気液分離器本体31から配管23cに導出する部分であり、気液分離器本体31の上壁部31eの右側部分から上方に突出するように設けられ(図2、図4、図5参照)、オフガス導出部33内は気液分離器本体31内と連通している。そして、図2及び図5に示すように、気液分離器本体31内を右向きで進むアノードオフガス(矢印A2参照)は、右壁部31dに衝突し、その流れを鉛直上向きに屈曲し、オフガス導出部33に向かうようになっている(矢印A3参照)。
すなわち、本実施形態では、気液分離器本体31からオフガス導出部33に導出されるアノードオフガスを、燃料電池自動車の車体(図示しない)を基準として、鉛直上向きで屈曲させる第2屈曲部は、右向きで進むアノードオフガスに対して垂直で配置された右壁部31dを有する気液分離器本体31の右半分と、鉛直方向で配置されたオフガス導出部33と、によって構成されている。
つまり、気液分離器本体31内には、アノードオフガス等が後壁部31bに向かって後ろ向きに進む第1流路と、アノードオフガス等が右壁部31dに向かって右向きに進む第2流路と、アノードオフガス等がオフガス導出部33に向かって鉛直上向きに進む第3流路と、が形成されている。
また、オフガス導出部33の内面と、気液分離器本体31に貯溜される水分の水面との間の角度θは、90°以上、つまり、仰角で設計されている(図5参照)。このように角度θが90°以上で設計されていることにより、アノードオフガスによって水分が持ち去られようとしても、水分がその自重により落下し、気液分離器本体31内に戻されるようになっている。したがって、持ち去られようとする水分が、容易に落下するように、オフガス導出部33の内周面に撥水層を形成してもよい。
さらに、オフガス導出部33の位置及び内径は、アノードオフガスの流量及びこれに同伴する水分の量が増加し、気液分離器本体31に貯溜される水分の量が増加しても、オフガス導出部33が閉塞しないように設計されている(図7参照)。
すなわち、オフガス導出部33が、オフガス導入部32よりも高い位置である気液分離器本体31の上部に設けられているので、燃料電池スタック10の発電量が増加し、アノードオフガスの流速が高まり、これに同伴する水分の量が増加した場合、図7に示すように、気液分離器本体31内に貯溜された水分の水面は、下流側が高くなるように斜めになり、気液分離器本体31内に貯溜可能な水分の容量、つまり、水分を貯溜するタンク部の容量が増加するようになっている。これにより、気液分離器30を小型化しつつ、その機能(水分の分離・貯溜機能)が維持されるようになっている。
これに加えて、上り坂、下り坂、曲がった道路等を燃料電池自動車が走行することで、燃料電池自動車が傾いても、気液分離器30の姿勢が維持され、オフガス導出部33が閉塞しないように、気液分離器30の姿勢を制御する姿勢制御機構を備える構成としてもよい。
[気液分離器−流路断面積]
また、図2に示すように、オフガス導入部32における流路断面積S1と、気液分離器本体31内を後向きに進む部分(矢印A1参照)における流路断面積S2と、気液分離器本体31内を右向きに進む部分(矢印A2参照)における流路断面積S3と、オフガス導出部33における流路断面積S4との関係は、「S2>S3≫S4>S1」となっている。
すなわち、オフガス導出部33における流路断面積S4は、オフガス導入部32における流路断面積S1よりも大きい関係となっている。また、気液分離器本体31における流路断面積S2、S3は、オフガス導入部32における流路断面積S1よりも大きい関係となっている。
流路断面積S1〜S4がこのように設計されているので、オフガス導入部32における流速V1と、気液分離器本体31内を後向きに進む部分(矢印A1参照)における流速V2と、気液分離器本体31内を右向きに進む部分(矢印A2参照)における流速V3と、オフガス導出部33における流速V4との関係は、「V2<V3≪V4<V1」となっている。
<カソード系>
図1に戻って説明を続ける。
カソード系は、コンプレッサ41(酸化剤ガス供給手段、掃気手段)と、加湿器42と、希釈器43とを備えている。
コンプレッサ41は、配管41a、加湿器42、配管42aを介して、カソード流路12の入口に接続されている。そして、ECUの指令に従って作動すると、コンプレッサ41は、酸素を含む空気を取り込み、空気をカソード流路12に供給するようになっている。また、コンプレッサ41は、燃料電池スタック10の掃気時には、これを掃気する掃気手段として機能するようになっている。
なお、コンプレッサ41は、燃料電池スタック10及び/又は燃料電池スタック10の発電電力を充放電する高圧バッテリ(図示しない)を電源として作動する。
カソード流路12の出口は、配管42b、加湿器42、配管42cを介して、希釈器43に接続されている。そして、カソード流路12(カソード)から排出された多湿のカソードオフガスは、配管42b等を介して、希釈器43に供給されるようになっている。なお、配管42cには、カソード流路12における空気の圧力を制御する図示しない背圧弁(バタフライ弁等)が設けられている。
<加湿器>
加湿器42は、コンプレッサ41からカソード流路12に向かう空気を加湿するため、カソード流路12に向かう空気と、多湿のカソードオフガスとを水分交換させる中空糸膜42dを備えている。
<希釈器>
希釈器43は、パージ弁24から導入されるアノードオフガスと、配管42cから導入されるカソードオフガス(希釈用ガス)とを混合し、アノードオフガス中の水素を、カソードオフガスで希釈する容器であり、その内部に希釈空間43aを備えている。具体的には、希釈器43は、希釈空間43aの鉛直下方に、カソードオフガスが流れる配管43bを有しており、配管43bには、その内部と希釈空間43aとを連通させる連通孔43cが形成されている。
そして、カソードオフガスの一部は、連通孔43cを通って、希釈空間43aに流出し、アノードオフガスと混合することで混合ガスを生成すると共に、水素を希釈するようになっている。次いで、生成した混合ガスは、配管43bを流れるカソードオフガスにより、連通孔43cを介して、配管43b内に吸引され、さらに希釈されながら、配管43dを介して車外に排出されるようになっている。
<掃気系>
掃気系は、燃料電池スタック10の掃気時に、コンプレッサ41からの掃気ガス(非加湿の空気)をアノード系に導く系であり、常閉型の掃気ガス導入弁51を備えている。掃気ガス導入弁51の上流は、配管51aを介して配管41aに接続されており、掃気ガス導入弁51の下流は、配管51bを介して配管23aに接続されている。
≪燃料電池システム(気液分離器)の動作・効果≫
次に、気液分離器30を備える燃料電池システム1の動作・効果を説明する。
アノードオフガス及びこれに同伴する液状の水分は、図2に示すように、オフガス導入部32から気液分離器本体31内に導入される。このとき、「流路断面積S2>流路断面積S3≫流路断面積S1」の関係にあるので、気液分離器本体31内に入ると、アノードオフガス及び水分の流速は、大きく低下する(V2<V3≪V1)。これにより、その自重によりその場に留まろうとする水分は、アノードオフガスから効率的に分離され、気液分離器本体31の下部に貯溜される(図6参照)。
また、後方に向かって直進するアノードオフガス及び水分(矢印A1参照)が、気液分離器本体31の後壁部31bに衝突し、アノードオフガス及び水分の流れが、水平方向である右向きに屈曲する(矢印A2参照)。これにより、水素等よりも慣性の大きい液状の水分が、その水分に作用する遠心力により分離される。さらに、このように後壁部31bに衝突するので、後壁部31bにおいて、アノードオフガスに含まれる水蒸気が結露し、アノードオフガスから分離される。
次いで、気液分離器本体31内を右向きで進むアノードオフガス及び水分(矢印A2参照)は、右壁部31dに衝突し、アノードオフガス及び水分の流れが、鉛直上向きに屈曲する(矢印A3参照)。これにより、慣性の大きい液状の水分が、その水分に作用する遠心力により好適に分離される。また、このように右壁部31dに衝突するので、右壁部31dにおいて、アノードオフガスに含まれる水蒸気が結露し、アノードオフガスから分離される。
さらに、その後、アノードオフガスは、鉛直上向きで流れるので、気液分離器本体31に貯溜している水分が、導出するアノードオフガスに持ち去られること、つまり、アノードオフガスと共に導出することを防止できる。このとき、「流路断面積S1<流路断面積S4」の関係にあるので、オフガス導出部33における流速V4は、オフガス導入部32における流速V1よりも小さくなり、気液分離器本体31の水分が持ち去られることは、好適に防止される。
このようにして気液分離器30において、アノードオフガスから水分を効率的に分離できる。
また、気液分離器30は簡易な構成であるので、低コストで生産できる。
さらに、気液分離器30において、アノードオフガスが2回にて屈曲するのみであるから、アノードオフガスが気液分離器30から受ける圧力損失は小さくなり、水素の循環効率が大幅に低下することはなく、好適にアノード流路11に再供給される。その結果、アノードにおいて水素不足になることは防止され、燃料電池スタック10の発電に影響を及ぼさないレベルに抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更することができ、また、次の構成を適宜組合させてもよい。
前記した実施形態では、気液分離器30がアノード流路11の下流に配置され、アノードオフガスから水分を分離する構成を例示したが、例えば、気液分離器30がカソード流路12の下流に配置され、カソードオフガスから水分を分離する構成でもよい。
前記した実施形態では、燃料電池システム1が燃料電池自動車に搭載された場合を例示したが、その他に例えば、自動二輪車、列車、船舶に搭載された燃料電池システムでもよい。また、家庭用や業務用の据え置き型の燃料電池システムや、給湯システムに組み込まれた燃料電池システムでもよい。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 本実施形態に係る気液分離器の斜視図である。 図2に示す気液分離器のX1−X1線断面図である。 図2に示す気液分離器のX2−X2線断面図である。 図2に示す気液分離器のX3−X3線断面図である。 本実施形態に係る気液分離器の縦断面図であって、気液分離器をアノードオフガスの流れ方向において展開した図である。 本実施形態に係る気液分離器の縦断面図であって、気液分離器をアノードオフガスの流れ方向において展開した図であり、アノードオフガスの流量が多く、貯溜された水分量が多い状態を示す。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池スタック(燃料電池)
30 気液分離器
31 気液分離器本体
32 オフガス導入部
33 オフガス導出部

Claims (3)

  1. 燃料電池から排出されたオフガスに含まれる水分を分離する気液分離器であって、
    上壁部、下壁部、第1側壁部、第2側壁部、第3側壁部、及び第4側壁部を有し、前記上壁部、前記下壁部、前記第1側壁部、前記第2側壁部、前記第3側壁部、及び前記第4側壁部に閉ざされて内部に気液分離空間が形成される気液分離器本体と、
    前記気液分離器本体の底面より高い位置で前記第1側壁部に設けられ、前記気液分離器本体にオフガスを導入するオフガス導入部と、
    前記気液分離器本体の前記上壁部に設けられ、前記オフガス導入部における流路断面積よりも大きい流路断面積を有し、前記気液分離器本体で気液分離されたオフガスを導出するオフガス導出部と、
    を備え、
    前記第1側壁部と、前記オフガス導入部と対向する前記第2側壁部と、前記上壁部と、前記下壁部と、前記第3側壁部とで、前記オフガスの流れを規制することにより、前記オフガス導入部から前記気液分離器本体に導入されるオフガスの直線的な流れを、前記第4側壁部側の水平方向に屈曲させる第1屈曲部と、
    前記第1側壁部と、前記第2側壁部と、前記上壁部と、前記下壁部と、前記第4側壁部とで、前記オフガスの流れを規制することにより、前記第1屈曲部からのオフガスの直線的な流れを、前記オフガス導出部に向けて上向きに屈曲させる第2屈曲部と、を有する
    ことを特徴とする気液分離器。
  2. 車両に搭載され、
    前記オフガス導入部は、前記車両の前方向から前記気液分離器本体に前記オフガスが導入されるように設けられ、前記気液分離器本体において前記オフガス導出部よりも前方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の気液分離器。
  3. 前記気液分離器本体における流路断面積は、前記オフガス導入部における流路断面積よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の気液分離器。
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