JP2010080434A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】気液分離器の水分を排出するドレン弁を適切に制御する燃料電池システムを提供する。
【解決手段】水素、空気が供給されることで発電する燃料電池スタック10と、アノード流路12から排出されたアノードオフガスを、燃料電池スタック10の上流に戻し、水素を循環させる水素循環ラインと、水素循環ラインに設けられ、アノードオフガスに含まれる水分を分離し、分離した水分を貯溜する気液分離器23と、気液分離器23に貯溜された水分を排出するドレン弁24と、ドレン弁24の下流に設けられ、水素濃度を検出する水素センサ33と、水素センサ33が検出した水素濃度に基づいて、ドレン弁24を介して水素が排出されたと判定された場合、所定時間、ドレン弁24の開弁を禁止するECU50と、を備える燃料電池システム1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、水素(燃料ガス、反応ガス)がアノードに、酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)がカソードに、それぞれ供給されることで発電する固体高分子型燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)等の燃料電池を備える燃料電池システムが着目され、例えば、燃料電池車両に搭載されている。
このような燃料電池が発電すると、そのカソードで水分(水蒸気)が生成され、その一部はアノードに透過するため、燃料電池のアノードから排出されるアノードオフガスは、多湿となる。また、このアノードオフガスには、発電で消費されなかった水素が含まれる。
そこで、水素の利用効率を高めるべく、気液分離器によってアノードオフガスから水分を分離した後、燃料電池の上流に戻して再供給し、水素を循環させる技術が提案されている(特許文献1、2参照)。一方、アノードオフガスから分離された水分は、気液分離器に一時的に貯溜され、気液分離器の下流に設けられたドレン弁が開弁されると外部に排出される。
特開2007−265676号公報 特開2004−178845号公報
ここで、前記した気液分離器は、例えば、燃料電池システムが車両等に搭載される場合、その小型化が要求される。ところが、気液分離器を小型化すると、その内部に貯溜可能な水分量が少なくなり、分離された水分が気液分離器をオーバーフローし、オーバーフローした水分が燃料電池に導入され、燃料電池の発電性能を低下させる虞がある。
一方、このオーバーフローを防止するため、気液分離器の水分を排出するドレン弁の開度を大きくしたり、ドレン弁の開弁時間を長くする等によって、気液分離器からの水分の排出量を増加させると、本来循環させるべき水素もドレン弁から排出されてしまい、外部に排出されるガス中の水素濃度が急上昇すると共に、水素の利用効率(燃料電池の発電効率)が低下する虞がある。
そこで、本発明は、気液分離器の水分を排出するドレン弁を適切に制御する燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、前記燃料ガス流路から排出された燃料オフガスを、前記燃料電池の上流に戻し、燃料ガスを循環させる燃料ガス循環ラインと、前記燃料ガス循環ラインに設けられ、前記燃料オフガスに含まれる水分を分離し、分離した水分を貯溜する気液分離器と、前記気液分離器に貯溜された水分を排出するドレン弁と、前記ドレン弁の下流に設けられ、燃料ガス濃度を検出する燃料ガスセンサと、前記燃料ガスセンサが検出した燃料ガス濃度に基づいて、前記ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否か判定する燃料ガス排出判定手段と、前記燃料ガス排出判定手段が前記ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたと判定した場合、所定時間、前記ドレン弁の開弁を禁止するドレン弁制御手段と、を備えることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、気液分離器を小型化すると共に、オーバーフローを防止するべく、ドレン弁による気液分離器からの水分の排出量を増加させる制御を実行する構成としても、燃料ガス排出判定手段が、燃料ガスセンサの検出する燃料ガス濃度に基づいて、ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたと判定した場合、ドレン弁制御手段が、所定時間、ドレン弁の開弁を禁止する。
なお、ドレン弁を介して燃料ガスが排出されることは、気液分離器で分離された水分がその内部に貯溜されていない状態で、ドレン弁が開弁するために生じる。
そして、このように燃料ガスが排出されたと判定された場合、ドレン弁制御手段が、所定時間、ドレン弁の開弁を禁止するので、この後、ドレン弁が開弁されることはなく、本来循環するべき燃料ガスが、ドレン弁を介して、外部に排出されることはなくなる。
また、ドレン弁の開弁を所定時間禁止するので、この所定時間において、分離された水分を気液分離器に貯溜することができ、その後、通常制御に戻り、ドレン弁が開弁されたとしても、循環すべき燃料ガスが再びドレン弁を介して排出されにくくなる。
また、前記所定時間は、前記気液分離器に所定量の水分が貯溜される時間であることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、気液分離器に所定量の水分が貯溜されるまで、ドレン弁の開弁を確実に禁止できる。
また、前記所定時間は、前記ドレン弁の開弁の禁止中における、前記燃料電池の出力電流を積算した積算電流値と、前記燃料電池の温度と、に基づいて算出されることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、ドレン弁の開弁の禁止中における、燃料電池の出力電流を積算した積算電流値と、燃料電池の温度と、に基づいて算出された所定時間の間、ドレン弁の開弁を確実に禁止できる。
また、前記燃料電池の出力が所定出力以上である場合、前記燃料ガス排出判定手段は、前記ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否か判定しないことを特徴とする燃料電池システムである。
ここで、燃料電池の出力(出力電流(A)、電力(W)等)が高くなると、カソードで生成する水分(水蒸気)が増加する。そして、カソードで生成する水分が増加すると、カソードからアノードに透過する水分も増加し、燃料オフガスに含まれる水分も増加する。
燃料オフガスに含まれる水分が増加すると、燃料オフガスから分離され、気液分離器に貯溜される水分の量も増加する。すなわち、気液分離器内の水分の量が0となりにくく、つまり、空となりにくくなり、ドレン弁を介して燃料ガスが排出されにくくなる。
そこで、このような燃料電池システムによれば、燃料電池の出力が所定出力以上であり、気液分離器に水分が溜まっており、ドレン弁を介して燃料ガスが排出されないと判断される場合、燃料ガス排出判定手段が、ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否か判定しない。すなわち、燃料ガス排出判定手段が、不必要に判定処理を実行しないので、制御処理(制御用のプログラム)を簡易としつつ、判定処理を適切に実行できる。
また、前記酸化剤ガス流路から排出された酸化剤オフガスが通流する酸化剤オフガス流路と、前記酸化剤オフガス流路を通流する酸化剤オフガスの流量の変化量を算出する変化量算出手段と、を備え、前記ドレン弁の下流は前記酸化剤オフガス流路に合流し、前記燃料ガスセンサは、前記ドレン弁の下流が合流する合流点よりも下流の前記酸化剤オフガス流路に設けられており、前記変化量算出手段が検出する変化量が所定変化量以上である場合、前記燃料ガス排出判定手段は、前記ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否か判定しないことを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、ドレン弁の下流は、酸化剤オフガス流路に合流しているので、ドレン弁を介して排出された燃料ガスは、酸化剤オフガス流路を通流する酸化剤オフガスで希釈され、燃料ガス濃度は低下する。
また、燃料ガスセンサは、ドレン弁の下流が合流する合流点よりも下流の酸化剤オフガス流路に設けられているので、希釈によって、低下した後の燃料ガス濃度を検出することになる。
ここで、一般に、燃料電池に対しての発電要求量が大きくなると、燃料電池に向かう酸化剤ガスの流量が増加する関係にあるから、酸化剤オフガスの流量も増加する関係にある。逆に、燃料電池に対しての発電要求量が小さくなると、酸化剤オフガスの流量は減少する関係にある。
このように、ドレン弁からの燃料ガスの希釈用ガスである酸化剤オフガスの流量が、増加/減少、つまり、変化(変動)するから、酸化剤オフガスの流量の変化に伴って、燃料ガスセンサが検出する燃料ガス濃度も大きく変化(変動)してしまい、ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否かについて誤判定される虞が高くなる。
そこで、このような燃料電池システムによれば、変化量算出手段が算出する変化量が所定変化量以上であり、ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否かについて誤判定される虞が高いと判断される場合、燃料ガス排出判定手段は、ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否かについて判定しない。すなわち、燃料ガス排出判定手段が、不必要に判定処理を実行しないので、制御処理(制御用のプログラム)を簡易としつつ、判定処理を適切に実行できる。
本発明によれば、気液分離器の水分を排出するドレン弁を適切に制御する燃料電池システムを提供することができる。
第1実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 アクセル開度と発電要求量との関係を示すマップ(グラフ)である。 発電要求量と、コンプレッサ回転速度、カソードオフガス流量との関係を示すマップ(グラフ)である。 第1実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 パージ弁の開弁から所定時間Δt2内にドレン弁が開弁した場合において、開弁したドレン弁経由で水素が排出されないケース(空ドレンなし)と、水素が排出されるケース(空ドレンあり)と、を示すタイムチャートである。 パージ弁の開弁から所定時間Δt2経過後にドレン弁が開弁した場合において、開弁したドレン弁経由で水素が排出されないケース(空ドレンなし)と、水素が排出されるケース(空ドレンあり)と、を示すタイムチャートである。 ドレン弁の開弁から所定時間Δt3経過後にパージ弁が開弁した場合において、開弁したドレン弁経由で水素が排出されないケース(空ドレンなし)と、水素が排出されるケース(空ドレンあり)と、を示すタイムチャートである。 燃料電池スタックの出力電流I1の積算値(積算電流値)と、燃料電池スタックの温度と、ドレン弁の開弁禁止時間との関係を示すマップ(グラフ)である。 変形例に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 第2実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
≪第1実施形態≫
本発明の第1実施形態について、図1から図9を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示す第1実施形態に係る燃料電池システム1は、図示しない燃料電池自動車(移動体)に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス、反応ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)を給排するカソード系と、燃料電池スタック10の発電電力を消費する電力消費系と、これらを電子制御するECU50(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セル11が積層されることで構成されたスタックであり、複数の単セル11は電気的に直列で接続されている。単セル11は、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟み2枚の導電性を有するアノードセパレータ及びカソードセパレータと、を備えている。
MEAは、1価の陽イオン交換膜(例えばパーフルオロスルホン酸型)からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソードとを備えている。アノード及びカソードは、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体から主に構成されると共に、アノード及びカソードにおける電極反応を生じさせるための触媒(Pt、Ru等)を含んでいる。
アノードセパレータには、各MEAのアノードに対して水素を給排するため単セル11の積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セル11の面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔及び溝がアノード流路12(燃料ガス流路)として機能している。
カソードセパレータには、各MEAのカソードに対して空気を給排するため単セル11の積層方向に延びる貫通孔(内部マニホールドと称される)や、単セル11の面方向に延びる溝が形成されており、これら貫通孔及び溝がカソード流路13(酸化剤ガス流路)として機能している。
そして、アノード流路12を介して各アノードに水素が供給されると、式(1)の電極反応が起こり、カソード流路13を介して各カソードに空気が供給されると、式(2)の電極反応が起こり、各単セル11で電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。次いで、燃料電池スタック10と走行モータ41等の外部回路とが電気的に接続され、電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
2H→4H+4e …(1)
+4H+4e→2HO …(2)
<アノード系>
アノード系は、水素が高圧で封入された水素タンク21(燃料ガス源)と、エゼクタ22と、気液分離器23と、ドレン弁24と、パージ弁25と、温度センサ26とを備えている。
水素タンク21は、水素が高圧で封入されたタンクであり、配管21a、エゼクタ22、配管22aを介して、アノード流路12の入口に接続されており、水素タンク21の水素が配管21a等を介してアノード流路12に供給されるようになっている。なお、配管21aには、ECU50により適宜に開閉される遮断弁や、水素の圧力を所定圧力に減圧する減圧弁(いずれも図示しない)が設けられている。
アノード流路12の出口は、配管23a、気液分離器23、配管23bを介して、エゼクタ22の吸込口に接続されている。そして、アノード流路12(アノード)から排出された未消費の水素を含むアノードオフガス(燃料オフガス)は、配管23a等を通って、燃料電池スタック10の上流のエゼクタ22に戻され、水素が循環するように構成されている。
すなわち、配管23aと配管23bとで、水素循環ライン(燃料ガス循環ライン)が構成されており、この水素循環ラインに気液分離器23が設けられている。
気液分離器23は、これに導入されるアノードオフガスから、アノードオフガスに含まれる水分(水蒸気、結露水)を分離し、分離した水分を一時的にその内部に貯溜するものである。
気液分離器23における気液分離方式は、例えば、気液分離器23内において、アノードオフガスの流路断面積を急に増大させ、その流速を低下させることにより、水素に対して比重の大きい水分を分離する方式を採用できる。その他、低温冷媒が通流する冷却管を備え、この冷却管によりアノードオフガスを冷却し、水蒸気を分離する方式でもよい。
そして、水分が分離されたアノードオフガスは、配管23bを介して、エゼクタ22に戻され、一方、分離(回収)された水分は、気液分離器23の底部(タンク部)に一時的に貯溜されるようになっている。
気液分離器23の底部は、配管24a、常閉型のドレン弁24、配管24bを介して、後記する希釈器32に接続されている。ドレン弁24は、気液分離器23に貯溜された水分を排出するための弁であり、ECU50(ドレン制御手段)によって開かれると、気液分離器23の水分(貯溜水)が、配管24a、ドレン弁24、配管24bを介して、希釈器32に排出されるようになっている。
なお、ドレン弁24は、燃料電池スタック10や、燃料電池スタック10の発電電力を充電するバッテリ(図示しない)を電源として作動する。この他、パージ弁25や、後記するコンプレッサ31も、燃料電池スタック10等を電源として作動する。
配管23bの途中は、配管25a、常閉型のパージ弁25、配管25bを介して、希釈器32に接続されている。パージ弁25は、燃料電池スタック10の発電時において、配管23a及び配管23bを循環するアノードオフガス(水素)に含まれる不純物(水蒸気、窒素等)を排出(パージ)する場合、ECU50によって開かれる弁である。
なお、ECU50は、タイマによって定期的にパージ弁25を開くほか、例えば単セル11の電圧(セル電圧)が所定セル電圧以下となった場合、不純物を排出する必要があると判定し、パージ弁25を開く設定となっている。セル電圧は、例えば、単セル11の電圧を検出する電圧センサ(図示しない)を介して検出される。
温度センサ26は、燃料電池スタック10(特にMEAのアノード)の温度を検出するためのセンサである。第1実施形態では、温度センサ26は、配管23aに取り付けられており、配管23aを通流するアノードオフガスの温度を、燃料電池スタック10の温度として検出するようになっている。そして、温度センサ26は、検出した燃料電池スタック10の温度を、ECU50に出力するようになっている。
ただし、温度センサ26の位置はこれに限定されず、例えば、燃料電池スタック10から排出された冷媒が通流する配管に取り付けられた構成でもよい。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ31と、希釈器32(希釈手段)と、水素センサ33(燃料ガスセンサ)とを備えている。
コンプレッサ31は、配管31aを介してカソード流路13の入口に接続されており、ECU50からの指令に従って作動すると、酸素を含む空気を取り込み、これをカソード流路13に供給するようになっている。
配管31aと配管32aとを跨ぐように、カソード流路13に向かう空気を加湿する加湿器(図示しない)が設けられている。この加湿器は、水分交換可能な中空糸膜を備えており、この中空糸膜を介して、カソード流路13に向かう空気と、多湿のカソードオフガスとの間で水分交換するようになっている。
カソード流路13の出口は、配管32aを介して、希釈器32に接続されており、カソード流路13(カソード)から排出された多湿のカソードオフガスが、希釈器32に排出されるようになっている。なお、配管32aには、アクセル61等からの発電要求量に対応して、カソード流路13における空気の圧力を制御する背圧弁(図示しない)が設けられている。
希釈器32は、パージ時に配管25bから導入されるアノードオフガス中の水素を、カソードオフガスで希釈するものであり、その内部に希釈空間を備えている。そして、希釈後のガスは配管32bを介して車外(外部)に排出されるようになっている。なお、ドレン弁24の下流の配管24bも、希釈器32に接続されている。
水素センサ33は、水素濃度を検出するセンサであり、配管32bに取り付けられている。すなわち、水素センサ33は、ドレン弁24の下流に設けられている。そして、水素センサ33は、希釈器32で希釈された後、配管32bを通流するガスの水素濃度C1を検出し、ECU50に出力するようになっている。
すなわち、第1実施形態において、カソード流路13(酸化剤ガス流路)から排出されたカソードオフガス(酸化剤オフガス)が通流するカソードオフガス流路(酸化剤オフガス流路)は、配管32aと配管32bとを備えて構成されおり、このカソードオフガス流路に希釈器32が設けられている。
そして、ドレン弁24の下流の配管24bは、合流点である希釈器32で、カソードオフガス流路に合流しており、水素センサ33は希釈器32(合流点)よりも下流の配管32b(カソードオフガス流路)に設けられている。
ただし、希釈器32を備えず、ドレン弁24及びパージ弁25の下流が、それぞれ、カソードオフガス流路に合流した構成でもよい。
<電力消費系>
電力消費系は、走行モータ41と、VCU42(Voltage Control Unit、電流制御手段)と、出力検出器43とを備えている。そして、走行モータ41は、VCU42、出力検出器43を介して、燃料電池スタック10の出力端子(図示しない)に接続されている。
走行モータ41は、燃料電池自動車の動力源となる外部負荷である。
VCU42は、ECU50から送られる指令電流に従って、燃料電池スタック10の発電電力(出力電流、出力電圧)を制御(制限)する機器であり、DC/DCチョッパ、DC/DCコンバータ等の電子回路を備えている。つまり、VCU42が適宜に制御され、燃料電池スタック10から電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
出力検出器43は、燃料電池スタック10の現在の出力電流I1及び出力電圧を検出する機器であり、電流センサ及び電圧センサを備えており、電流センサ及び電圧センサは、適所に配置されている。そして、出力検出器43は、現在の出力電流I1及び出力電圧を、ECU50に出力するようになっている。
アクセル61は、運転者が燃料電池車を走行させるために踏み込むペダルであり、運転席の足元に配置されている。そして、アクセル61は、その開度(踏み込み量)をECU50に出力するようになっている。
<ECU>
ECU50は、燃料電池システム1を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されている。そして、ECU50は、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機器を適宜に制御するようになっている。
<ECU−発電要求量算出機能>
ECU50(発電要求量算出手段)は、アクセル61から入力される現在のアクセル開度と、図2のマップとに基づいて、現在の発電要求量を算出する機能を備えている。図2に示すように、アクセル開度が大きくなると、発電要求量が大きくなる関係となっている。なお、図2のマップは、事前試験等により求められ、ECU50に予め記憶されている。
<ECU−コンプレッサ制御機能>
ECU50(コンプレッサ制御手段)は、算出した発電要求量と、図3のマップとに基づいて、コンプレッサ31の回転速度(指令値)を算出し、これに従って、コンプレッサ31を制御する機能を備えている。図3に示すように、発電要求量が大きくなると、カソードにおいて空気不足とならないように、コンプレッサ31の回転速度が高くなる関係となっている。なお、図3のマップは、事前試験等により求められ、ECU50に予め記憶されている。
<ECU−ドレン弁制御機能>
ECU50(ドレン弁制御手段)は、ドレン弁24及びパージ弁25を適宜に開弁する機能を備えている。
<ECU−水素排出判定機能>
ECU50(燃料ガス排出判定手段)は、ドレン弁24の開弁(閉→開→閉)後、その開弁されたドレン弁24を経由して、水素が排出されたか否か、つまり、気液分離器23に水分が貯溜しているか否かを判定する機能を備えている。なお、気液分離器23に水分が無い状態で、ドレン弁24が開弁され、ドレン弁24経由で水素が排出されることを「空ドレン」という。
≪燃料電池システムの動作≫
次に、燃料電池システム1の動作について、図4を参照して説明する。
なお、初期状態において、アクセル61等からの発電要求量に対応してVCU42が制御され、燃料電池スタック10は発電している。また、パージ弁25は、例えば、単セル11の電圧が所定セル電圧以下となった場合、所定時間にて開弁制御されており、ドレン弁24とは独立で制御されている。さらに、パージ弁25が開弁されると、水素を含むアノードオフガスが排出されるので、希釈器32で希釈されるものの、所定時間遅れて、水素センサ33が検出する水素濃度C1が上昇する(図5〜図7参照)。
図4に示すように、ステップS101において、ECU50は、ドレン弁24の開弁要求があるか否か判定する。ドレン弁24の開弁要求は、例えば、出力検出器43から入力される燃料電池スタック10の出力電流I1の積算値に基づいて、気液分離器23内に排出される水分が所定量貯溜していると予測される場合に、発せられる。
ドレン弁24の開弁要求があると判定した場合(S101・Yes)、ECU50の処理は、ステップS102に進む。一方、ドレン弁24の開弁要求はないと判定した場合(S101・No)、ECU50はステップS101の判定処理を繰り返す。
ステップS102において、ECU50は、ドレン弁24を所定時間にて開弁する(閉状態→開状態→閉状態)。所定時間は、事前試験等により予め定められた時間であって、気液分離器23に貯溜したと予測した水分量が排出されるのに適した時間である。
ステップS103において、ECU50は、水素センサ33を介して、ドレン弁24の開弁後に閉弁した際(閉じた瞬間時、開から閉への切換時)の水素濃度C1を検出する。
ステップS104において、ECU50は、内部クロックを利用して、前回パージ、つまり、パージ弁25を前回開弁した後、ステップS102でドレン弁24を今回開弁した時(開いた瞬間時、閉から開への切換時)までの時間Δt1を算出する。
ステップS105において、ECU50は、ステップS104で算出した時間Δt1が、所定時間Δt2よりも長いか否か判定する。
所定時間Δt2は、事前試験等により求められ、図5に示すように、水素がドレン弁24及びパージ弁25のいずれ経由で排出されたか判別できない時間に設定されている。すなわち、パージ弁25の前回開弁からドレン弁24の今回開弁までの時間Δt1が所定時間Δt2以下であり、ドレン弁24を今回開弁した場合において、気液分離器23に水分が貯溜されておらず、ドレン弁24を介して水素が排出される空ドレンのとき、水素濃度C1が上昇することになるが、水素が、ドレン弁24及びパージ弁25のいずれを経由して排出されたか判別できない。
時間Δt1が所定時間Δt2よりも長いと判定した場合(S105・Yes)、ECU50の処理はステップS106に進む。一方、時間Δt1が所定時間Δt2よりも長くないと判定した場合(S105・No)、ECU50の処理はステップS113に進む。
ステップS106において、ECU50は、水素センサ33を介して、現在の水素濃度C1を検出する。
ステップS107において、ECU50は、ドレン弁24の閉弁時(閉じた瞬間時)における水素濃度C1(S103)と、現在における水素濃度C1(S106)との差である水素濃度変化量ΔC1を算出する。
ステップS108において、ECU50は、ステップS107で算出した水素濃度変化量ΔC1が、所定水素濃度変化量ΔC2以上であるか否か判定する。
所定水素濃度変化量ΔC2は、事前試験等により求められ、今回(現在)の水素濃度変化量ΔC1が所定水素濃度変化量ΔC2以上であれば、図6に示すように、今回開弁されたドレン弁24を介して水素が排出され、この後、ドレン弁24の開弁を禁止すべきと判断される変化量に設定されている。
水素濃度変化量ΔC1が所定水素濃度変化量ΔC2以上であると判定した場合(S108・Yes)、ECU50の処理はステップS109に進む。一方、水素濃度変化量ΔC1が所定水素濃度変化量ΔC2以上でない場合(S108・No)、ECU50の処理はステップS113に進む。
ステップS109において、ECU50は、ステップS102でドレン弁24を開弁し、かつ、この開弁後の所定時間Δt3内にパージ弁25が開弁したか否か判定する。
所定時間Δt3は、事前試験等により求められ、ドレン弁24の開弁後、所定時間Δt3内にパージ弁25が開弁していた場合、このパージ弁25の開弁後、水素濃度C1が上昇するので、今回開弁したドレン弁24経由で水素が排出されたか否か判断できない時間に設定されている(図7参照)。なお、図7では、所定時間Δt3の経過後にパージ弁25が開弁した場合を記載している。
所定時間Δt3内にパージ弁25は開弁したと判定した場合(S109・Yes)、ECU50の処理はステップS113に進む。一方、所定時間Δt3内にパージ弁25は開弁していないと判定した場合(S109・No)、ECU50の処理はステップS110に進む。
ステップS110において、ECU50は、ドレン弁24の開弁を禁止する。具体的には、ECU50は、ドレン弁24が開弁禁止であることを記憶するべく、これに対応するフラグを立て(図6、図7参照)、ドレン弁24の開弁要求があったとしても、ドレン弁24を開弁しない。
ステップS111において、ECU50は、気液分離器23に所定量の水分が貯溜するまでの時間(所定時間)、つまり、ドレン弁24の開弁禁止時間を算出する。なお、前記所定量は、その後、ドレン弁24を開弁しても、開弁するドレン弁24を介して水素(アノードオフガス)が排出されない量に設定されている。
具体的には、ECU50は、ステップS110におけるドレン弁24の開弁の禁止から現在において、出力検出器43から入力される燃料電池スタック10の出力電流I1の積算値と、温度センサ26から入力される燃料電池スタック10の温度と、図8のマップとに基づいて、ドレン弁24の開弁禁止時間を算出する。
図8のマップは、事前試験等により求められ、ECU50に予め記憶されており、積算電流値が大きく、燃料電池スタック10(特にアノード)の温度が高くなると、開弁禁止時間が短くなる傾向を有している。これは、積算電流値が大きく、燃料電池スタック10の温度が高くなると、アノード/カソードにおける電極反応が良好に進み、燃料電池スタック10で生成する水分が増加し、気液分離器23に水分が貯溜されやすくなるからである。
ステップS112において、ECU50は、ステップS111で算出したドレン弁24の開弁禁止時間が経過したか否か判定する。
開弁禁止時間が経過したと判定した場合(S112・Yes)、ECU50の処理は、ステップS113に進む。一方、開弁禁止時間が経過していないと判定した場合(S112・No)、ECU50の処理は、ステップS111に進む。
ステップS113において、ECU50は、ドレン弁24が開弁許可されていると判断する。なお、ドレン弁24の開弁を禁止するフラグが立っている場合、このフラグをリセットする。
その後、ECU50の処理は、リターンを通って、スタートに戻る。
≪燃料電池システムの効果≫
このような燃料電池システム1によれば、次の効果を得る。
今回開弁したドレン弁24を介して水素が排出されたと判定された場合(S105・Yes、S108・Yes、S109・No)、ドレン弁24の開弁を禁止するので(S110)、この後、ドレン弁24を介して水素が排出されることを防止できる。
ドレン弁24の開弁禁止時間は、燃料電池スタック10の積算電流値等に基づいて、気液分離器23に所定量の水分が貯溜するまでの時間に設定するので(S111)、適切な時間に設定できる。これにより、気液分離器23がオーバーフローすることはなく、オーバーフローした水分が、配管23bを通ってアノード流路12に供給され、燃料電池スタック10の発電性能が低下するということもない。
このようにして、ドレン弁24を介して水素が排出され続けないように、ドレン弁24を適切に制御できるので、ドレン弁24の開弁時間を長くしたり、開弁インターバル(閉弁時間)を短くするともできる。これにより、気液分離器23を小型化することもでき、システム構成を簡便にすると共に、燃料電池自動車等に容易に搭載できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更、また、後記する実施形態と組み合わせることができる。
前記した実施形態では、ステップS111でドレン弁24の開弁禁止時間を算出し、この開弁禁止時間が経過するまで(S112・Yes)、ドレン弁24の開弁を許可しない構成としたが(S113)、この他に例えば、ドレン弁24の開弁禁止時間を予め定められた固定時間(所定時間)とする構成でもよい。
前記した実施形態では、水素センサ33が、希釈器32の下流に設けられた構成としたが、その他に例えば、図9に示すように、水素センサ34がドレン弁24と希釈器32との間の配管24bにさらに取り付けられた構成でもよい。このような構成によれば、水素センサ34が水素を検出する場合、水素がドレン弁24を介して排出されたことになるので、ドレン弁24の開弁前後において、パージ弁25が開弁されたか否かを考慮せずに、ドレン弁24を介して水素が排出されたか否か判定できる。
前記した実施形態では、燃料電池自動車に搭載された燃料電池システム1に、本発明を適用した場合を例示したが、その他に例えば、自動二輪車、列車、船舶に搭載された燃料電池システム、家庭用や業務用の据え置き型の燃料電池システムや、給湯システムに組み込まれた燃料電池システムに適用してもよい。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態について、図10を参照して説明する。
なお、第2実施形態では、ECU50に設定されたプログラムが一部異なり、その動作が一部異なる。以下、異なる部分を説明する。
<ECU−カソードオフガス流量の変化量算出機能>
第2実施形態に係るECU50は、希釈器32に向かうカソードオフガスの流量Q(L/s)の変化量を算出する機能を備えている。
具体的には、発電要求量が大きくなると、コンプレッサ31からカソード流路13に向かう空気の流量、カソードオフガスの流量は多くなるから、ECU50は、発電要求量に基づいて、カソードオフガスの流量を算出するようになっている(図3参照)。なお、第2実施形態では、所定時間(例えば10ms)経過毎、流量Q(L/s)を算出するように設定されている。
そして、ECU50(変化量算出手段)は、希釈器32に向かうカソードオフガスの流量Q(L/s)の変化量ΔQ(今回流量Q1−前回流量Q2)を算出するように設定されている。
次に、第2実施形態に係る燃料電池システム1の動作を説明する。
ステップS102の次に進むステップS201において、ECU50は、出力検出器43から入力される現在の出力電流I1が、所定出力電流I2以上であるか否か判定する。所定出力電流I2は、現在の出力電流I1がこれ以上であれば、気液分離器23に水分が貯溜しており、ドレン弁24が開かれたとしても、水素がドレン弁24を介して排出されないと判断される値に設定されている。
現在の出力電流I1が所定出力電流I2以上であり、気液分離器23に水分が貯溜しており、ドレン弁24を介して水素が排出されない(空ドレンとなることはない)と判断した場合(S201・Yes)、ECU50の処理はステップS113に進む。
一方、現在の出力電流I1が所定出力電流I2以上でなく、気液分離器23に水分が貯溜してなく、ドレン弁24を介して水素が排出される虞がある(空ドレンとなる)と判断した場合(S201・No)、ECU50の処理はステップS202に進む。
ステップS202において、ECU50は、カソードオフガスの流量Q(L/s)の変化量ΔQの絶対値が、所定変化量ΔQ0以上であるか否か判定する。所定変化量ΔQ0は、今回のカソードオフガスの流量の変化量ΔQの絶対値がこれ以上であれば、希釈用のカソードオフガスの流量が大きく変動しており、水素センサ33が検出する水素濃度C1に基づいて、ドレン弁24を介して水素が排出されたか否かについての判定が困難と判断される値に設定される。
なお、希釈器32に向かうカソードオフガスの流量Q(L/s)は、前記したように発電要求量に基づいて算出される(図3参照)。
変化量ΔQの絶対値が所定変化量ΔQ0以上であり、水素濃度C1に基づく判定は困難であると判断した場合(S202・Yes)、ECU50の処理はステップS113に進む。
一方、変化量ΔQの絶対値が所定変化量ΔQ0以上でなく、水素濃度C1に基づく判定は困難でないと判断した場合(S202・No)、ECU50の処理はステップS103に進む。
このような第2実施形態によれば、次の効果を得る。
現在の出力電流I1が所定出力電流I2以上であり、気液分離器23に水分が適量貯留しており、ドレン弁24を介して水素が排出されないと判断する場合(S201・Yes)、ドレン弁24を介して水素が排出されたか否かに関する処理(S103〜S112)を実行しないので、制御処理を簡単にできる。
すなわち、燃料電池スタック10の発電量(出力電流I1)が所定値以上である場合、カソードで生成する水分は多く、そして、アノードに透過し、アノードオフガスに含まれる水分も多く、気液分離器23で分離され、捕水される水分も多いと判断される。そして、このように判断される場合、ドレン弁24を開いたとしても、このドレン弁24を通って水素が排出される可能性は低い、つまり、空ドレン(空打ち)される可能性は低いので、ステップS103〜S112の処理を不必要に実行することもない。
また、気液分離器23に水位センサを設けず、出力電流I1に基づいて貯溜しているか否か判断するので、気液分離器23を小型化・軽量化すると共に、部品点数を削減できる。
カソードオフガスの流量Q(L/s)の変化量ΔQの絶対値が所定変化量ΔQ0以上であり、水素濃度C1に基づく判定は困難であると判断する場合(S202・Yes)、ドレン弁24を介して水素が排出されたか否かに関する処理(S103〜S112)を実行しないので、誤判定を防止しつつ、制御処理を簡単にできる。
以上、本発明の第2実施形態について説明したが、例えば次のように変更できる。
前記した第2実施形態において、例えば、ステップS201とステップS202との間で、カソードオフガスの流量Q(L/s)が所定流量Q3以上である場合(Yes)、仮にドレン弁24を介して水素が排出された場合(空打ちされた場合)において水素センサ33で検出される水素濃度C1の変化量(上昇量、減少量)が小さく、ドレン弁24を通って水素が排出されたか否かについて判定しにくく、つまり、誤判定する虞があると判断し、この判定処理(ステップS103〜S112)を実行せず、ステップS113に進む構成としてもよい。
前記した第2実施形態では、現在の出力電流I1に基づいて、気液分離器23に水分が貯溜しているか否か、ドレン弁24を介して水素が排出されるか否かについて判定したが、その他に例えば、現在の出力電力(W)や、出力電圧(V)に基づいて判定する構成としてもよい。
前記した第2実施形態では、アクセル開度から求められた発電要求量に基づいてカソードオフガスの流量Q(L/s)を算出するとしたが、その他に例えば、アクセル開度に基づいてカソードオフガスの流量Qを直接算出する構成としてもよいし、配管32aに流量センサを設け、この流量センサでカソードオフガスの流量Qを直接検出する構成としてもよい。
1 燃料電池システム
10 燃料電池スタック(燃料電池)
11 単セル(燃料電池)
12 アノード流路(燃料ガス流路)
13 カソード流路(酸化剤ガス流路)
23 気液分離器
23a、23b 配管(燃料ガス(水素)循環ライン)
24 ドレン弁
32a、32b 配管(酸化剤オフガス流路)
33 水素センサ(燃料ガスセンサ)
50 ECU(燃料ガス排出判定手段、ドレン弁制御手段、変化量算出手段)

Claims (5)

  1. 燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、
    前記燃料ガス流路から排出された燃料オフガスを、前記燃料電池の上流に戻し、燃料ガスを循環させる燃料ガス循環ラインと、
    前記燃料ガス循環ラインに設けられ、前記燃料オフガスに含まれる水分を分離し、分離した水分を貯溜する気液分離器と、
    前記気液分離器に貯溜された水分を排出するドレン弁と、
    前記ドレン弁の下流に設けられ、燃料ガス濃度を検出する燃料ガスセンサと、
    前記燃料ガスセンサが検出した燃料ガス濃度に基づいて、前記ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否か判定する燃料ガス排出判定手段と、
    前記燃料ガス排出判定手段が前記ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたと判定した場合、所定時間、前記ドレン弁の開弁を禁止するドレン弁制御手段と、
    を備える
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記所定時間は、前記気液分離器に所定量の水分が貯溜される時間である
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記所定時間は、前記ドレン弁の開弁の禁止中における、前記燃料電池の出力電流を積算した積算電流値と、前記燃料電池の温度と、に基づいて算出される
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池の出力が所定出力以上である場合、前記燃料ガス排出判定手段は、前記ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否か判定しない
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記酸化剤ガス流路から排出された酸化剤オフガスが通流する酸化剤オフガス流路と、
    前記酸化剤オフガス流路を通流する酸化剤オフガスの流量の変化量を算出する変化量算出手段と、
    を備え、
    前記ドレン弁の下流は前記酸化剤オフガス流路に合流し、
    前記燃料ガスセンサは、前記ドレン弁の下流が合流する合流点よりも下流の前記酸化剤オフガス流路に設けられており、
    前記変化量算出手段が算出する変化量が所定変化量以上である場合、前記燃料ガス排出判定手段は、前記ドレン弁を介して燃料ガスが排出されたか否か判定しない
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。

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