JP5384140B2 - 燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法に関する。
近年、水素(燃料ガス)と、酸素を含む空気(酸化剤ガス)とが供給されることで発電する燃料電池の開発が進められ、例えば、燃料電池車(移動体)の電力源として期待されている。
このような燃料電池が発電すると、そのカソードで水分(水蒸気)を生成し、その一部は、電解質膜をアノードに向かって透過し、透過した水分は、アノードの表面に付着する。このようにアノードの表面に水分が付着すると、水素がアノードに供給されず、燃料電池の電圧(セル電圧)が低下し、燃料電池の発電性能が低下する。
そこで、燃料電池の電圧が低下した場合、アノード流路(燃料ガス流路)の下流に設けられたパージ弁(パージ手段)を開き、アノード流路内のガスと共に、前記水分をパージする技術が提案されている(特許文献1、2参照)。
特開2007−280801号公報 特開2007−27149号公報
ここで、燃料電池のアノード流路におけるガス(水素を含む)の圧力は、外部の負荷(例えばモータ)が燃料電池に要求する要求電流値(負荷要求量)に基づいて制御される。すなわち、要求電流値が大きくなると、アノード流路におけるガスの圧力が高くなるように制御され、要求電流値が小さくなると、圧力が低くなるように制御される。
そうすると、要求電流値が小さく、水素の圧力が低い状態(低負荷状態という)では、前記したパージ弁を開いたとしても、アノード流路内の水分が、アノード流路から排出されにくくなる。
そこで、アノード流路のガスの圧力を一時的に高めた後、パージ弁を開く技術が考えられる。ところが、このように圧力が高い状態でパージ弁を開くと、パージされるガスに含まれる水素の瞬間的な流量が増加し、水素濃度が高くなってしまい、パージ弁の開時間を短くする必要がある。
そこで、本発明は、低負荷状態において、パージされるガス中の燃料ガス濃度を抑えつつ、燃料ガス流路の水分を好適に排出する燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、前記燃料ガス流路からの燃料オフガスをパージするパージ手段と、負荷が前記燃料電池に要求する負荷要求量を算出する負荷要求量算出手段と、前記負荷要求量算出手段が算出した負荷要求量に基づいて、前記燃料ガス流路(後記する実施形態では燃料ガス流路の入口)における燃料ガスの目標圧力を算出する目標圧力算出手段と、前記目標圧力算出手段が算出した目標圧力に基づいて、前記燃料ガス流路における燃料ガスの圧力を制御する圧力制御手段と、を備え、前記パージ手段がパージする場合において、前記目標圧力算出手段は、前記負荷要求量を満たすように前記燃料電池で発電させるための通常時の目標圧力が、前記パージによって前記燃料ガス流路の水分が除去されないかどうかの判定基準である所定値以下であるとき、燃料ガスの目標圧力を前記通常時の目標圧力から一時的に低下させた後、前記通常時の目標圧力に戻し、前記パージ手段は、燃料ガスの目標圧力が前記一時的に低下された状態で、パージすることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、パージ手段がパージする場合において、通常時の目標圧力が所定値以下であるとき、つまり、負荷要求量が小さい低負荷状態であるとき、目標圧力算出は、燃料ガスの目標圧力を通常時の目標圧力から一時的に低下させる。そうすると、燃料ガス流路の入口圧力及び出口圧力が低下すると共に、燃料ガス流路及びその前後の流路のガス(燃料ガス、燃料オフガス)が体積膨張する。これにより、単位体積当たりの燃料ガスの密度が低下し、燃料ガスの濃度が低下すると共に、燃料ガス流路の前後の差圧が大きくなる。
このように、ガスが体積膨張し、差圧が大きい状態で、パージ手段がパージするので、燃料ガス流路を体積膨張したガスが通流することになり、燃料ガス流路に残留する水分が、燃料ガス流路から好適に押し出され、その下流に排出される。これにより、燃料ガスが燃料電池のアノードに適切に供給され、燃料電池の発電性能が速やかに回復する。
また、体積膨張によって燃料ガスの密度及び濃度が低下しているので、パージ手段によってパージされる燃料オフガス中の燃料ガス濃度が急上昇することはなく抑えられる。これにより、パージ手段によるパージ時間を長くし、1回当たりのパージ量も増加できる。したがって、水分や不純物(水蒸気、窒素等)を速やかにパージでき、燃料電池の発電性能が速やかに回復する。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記パージ手段の下流に、パージされた燃料オフガスと、希釈用ガスとを混合し、燃料オフガス中の燃料ガスを希釈する希釈手段を備えることを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、希釈手段によって、パージされた燃料オフガスと、希釈用ガス(後記する実施形態では、酸化剤ガス流路から排出された酸化剤オフガス(カソードオフガス))とを混合し、燃料オフガス中の燃料ガスを希釈できる。
この場合において、前記したように、パージされる燃料オフガス中の燃料ガス濃度は、体積膨張により抑えられているので、希釈手段に導入される希釈用ガスの流量を少なくしたり、希釈手段の希釈能力(後記する実施形態では希釈器の大きさ)を小さくできる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記負荷要求量算出手段の算出する負荷要求量が増加している場合、前記目標圧力算出手段は、燃料ガスの目標圧力を低くしないことを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、負荷要求量が増加している場合、目標圧力算出手段は燃料ガスの目標圧力を低くしない。この場合、パージ手段が通常にパージしても、燃料ガス流路の水分が排出されやすい状態に近づく。
したがって、このようにパージ手段が通常にパージしても、水分が排出されやすい状態に近づく場合、目標圧力算出手段が燃料ガスの目標圧力を低くしないことにより、燃料ガスの圧力低下に要する処理や時間を省略できる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記燃料ガス流路における水分量を算出する水分量算出手段を備え、前記目標圧力算出手段は、前記水分量算出手段の算出する水分量が少ないほど、目標圧力の低下量を小さくすることを特徴とする。
このような燃料電池システムによれば、水分量算出手段の算出する水分量が少ないほど、目標圧力算出手段が目標圧力の低下量を小さくし、燃料ガス流路前後の差圧を小さくする。逆に、水分量算出手段の算出する水分量が多いほど、目標圧力算出手段が目標圧力の低下量を大きくし、差圧を大きくする。
このように燃料ガス流路における水分量に対応して、圧力の低下量及びアノード流路前後の差圧並びに体積膨張の程度を適切とし、燃料ガス流路の水分を適切に排出できる。
また、本発明は、燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、前記燃料ガス流路からの燃料オフガスをパージするパージ手段と、を備え、負荷が前記燃料電池に要求する負荷要求量に基づいて、前記燃料ガス流路(後記する実施形態では燃料ガス流路の入口)における燃料ガスの目標圧力を算出し、前記燃料ガス流路における燃料ガスの圧力を前記目標圧力に制御する燃料電池システムの運転方法であって、前記パージ手段によってパージする場合において、前記負荷要求量を満たすように前記燃料電池で発電させるための通常時の目標圧力が、前記パージによって前記燃料ガス流路の水分が除去されないかどうかの判定基準である所定値以下であるとき、燃料ガスの目標圧力を前記通常時の目標圧力から一時的に低下させた後、前記通常時の目標圧力に戻し、燃料ガスの目標圧力を前記一時的に低下させた状態で、前記パージ手段によってパージすることを特徴とする燃料電池システムの運転方法である。
このような燃料電池システムの運転方法によれば、パージ手段によってパージする場合において、通常時の目標圧力が所定値以下であるとき、つまり、負荷要求量が小さい低負荷状態であるとき、燃料ガスの目標圧力を通常時の目標圧力から一時的に低下させる。これにより、燃料ガス流路の入口圧力及び出口圧力が低下し、燃料ガス流路及びその前後の流路のガス(燃料ガス、燃料オフガス)が体積膨張し、単位体積当たりの燃料ガスの密度及び濃度が低下すると共に、燃料ガス流路の前後の差圧が大きくなる。
そして、ガスが体積膨張し、差圧が大きい状態で、パージ手段によってパージするので、燃料ガス流路を体積膨張したガスが通流することになり、燃料ガス流路に残留する水分が、燃料ガス流路から好適に押し出され、その下流に排出される。これにより、燃料ガスが燃料電池のアノードに適切に供給され、燃料電池の発電性能が速やかに回復する。
また、体積膨張によって燃料ガス密度及び濃度が低下しているので、パージ手段によってパージされる燃料オフガス中の燃料ガス濃度が急上昇することはなく抑えられる。これにより、パージ手段によるパージ時間を長くし、1回当たりのパージ量も増加でき、水分や不純物(水蒸気、窒素等)を速やかにパージでき、燃料電池の発電性能が速やかに回復する。
本発明によれば、低負荷状態において、パージされるガス中の燃料ガス濃度を抑えつつ、燃料ガス流路の水分を好適に排出する燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法を提供することができる。
第1実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 第1実施形態に係る燃料電池システムの要部を示す図である。 (a)はアノード流路の入口圧力P1と出口圧力P2との関係を示すグラフであり、(b)はアノード流路の入口圧力P1と、アノード流路前後の差圧ΔP(P1−P2)との関係を示すグラフである。 要求電流値(アクセル開度)と、目標圧力との関係を示すマップである。 アノード流路の水分量(平均セル電圧−最低セル電圧、最低セル電圧)と、目標圧力を低下すべき圧力低下量との関係を示すマップである。 第1実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 (a)は第1実施形態(実施例)に係る燃料電池システムの動作を示すタイムチャートであり、(b)は比較例に係る燃料電池システムの動作を示すタイムチャートである。 第2実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
≪第1実施形態≫
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示す第1実施形態に係る燃料電池システム1は、図示しない燃料電池車(移動体)に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、セル電圧モニタ15と、燃料電池スタック10のアノードに対して水素(燃料ガス、反応ガス)を給排するアノード系と、燃料電池スタック10のカソードに対して酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)を給排するカソード系と、燃料電池スタック10の電力を消費する電力消費系と、これらを電子制御するECU60(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
<燃料電池スタック>
燃料電池スタック10は、複数(例えば200〜400枚)の固体高分子型の単セル11が積層して構成されたスタックであり、複数の単セル11は直列で接続されている。単セル11は、MEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、これを挟む2枚の導電性を有するセパレータと、を備えている。MEAは、1価の陽イオン交換膜等からなる電解質膜(固体高分子膜)と、これを挟むアノード及びカソード(電極)とを備えている。
アノード及びカソードは、カーボンペーパ等の導電性を有する多孔質体と、これに担持され、アノード及びカソードにおける電極反応を生じさせるための触媒(Pt、Ru等)と、を含んでいる。
各セパレータには、各MEAの全面に水素又は空気を供給するための溝や、全ての単セル11に水素又は空気を給排するための貫通孔が形成されており、これら溝及び貫通孔がアノード流路12(燃料ガス流路)、カソード流路13(酸化剤ガス流路)として機能している。
そして、アノード流路12を介して各アノードに水素が供給されると、式(1)の電極反応が起こり、カソード流路13を介して各カソードに空気が供給されると、式(2)の電極反応が起こり、各単セル11で電位差(OCV(Open Circuit Voltage)、開回路電圧)が発生するようになっている。次いで、燃料電池スタック10と後記するモータ41等の外部負荷とが電気的に接続され、電流が取り出されると、燃料電池スタック10が発電するようになっている。
2H→4H+4e …(1)
+4H+4e→2HO …(2)
このようにカソードで水分(水蒸気)が生成するため、カソードから排出されるカソードオフガスは、多湿となり、水分(水蒸気、結露水等)を含む。また、カソードで生成した水分の一部は、電解質膜をアノードに向かって透過(クロスリーク)するので、アノードから排出されるアノードオフガスも、多湿となり、水分を含む。さらに、透過した水分Wは、アノードの表面に付着する(図2参照)。
ここで、図2、図3(a)、図3(b)に示すように、アノード流路12の流路断面積は、配管24a、配管25a、配管25b、配管26a等の流路断面積よりも小さく、また、アノード流路12は長いため、アノード流路12の出口圧力P2は、入口圧力P1よりも低くなり、アノード流路12の前後で差圧ΔP(P1−P2)が発生する。
しかも、図3(a)、図3(b)に示すように、差圧ΔPは、アノード流路12の入口圧力P1が低くなるほど、大きくなるという特性を有している。
<セル電圧モニタ>
図1に戻って説明を続ける。
セル電圧モニタ15は、燃料電池スタック10を構成する複数の単セル11毎のセル電圧を検出する機器であり、モニタ本体と、モニタ本体と各単セルとを接続するワイヤハーネスとを備えている。モニタ本体は、所定周期で全ての単セル11をスキャニングし、各単セル11のセル電圧を検出し、平均セル電圧及び最低セル電圧を算出するようになっている。そして、モニタ本体(セル電圧モニタ15)は、平均セル電圧及び最低セル電圧をECU60に出力するようになっている。
<アノード系>
アノード系は、水素タンク21と、常閉型の遮断弁22と、減圧弁23と、エゼクタ24と、逆止弁25と、常閉型のパージ弁26(パージ手段)と、を備えている。
水素タンク21は、配管21a、遮断弁22、配管22a、減圧弁23、配管23a、エゼクタ24、配管24aを介して、アノード流路12の入口に接続されている。そして、ECU60からの指令によって遮断弁22が開かれると、水素が、水素タンク21から遮断弁22等を通って、アノード流路12に供給されるようになっている。
減圧弁23は、例えば、特開2004−185831号公報、特開2004−185872号公報、特開2006−156208号公報に記載されるように、カソード系の後記する配管31aから配管23bを通って供給される空気の圧力をパイロット圧力(信号圧)として作動し、アノード流路12の入口圧力P1(図2参照)を制御するものである。なお、アノード流路12の入口圧力P1が制御されると、アノード流路12内の圧力も当然に制御される。
また、配管23bの途中は、配管27aを介して、インジェクタ27に接続されている。そして、インジェクタ27が、ECU60からの開指令(パルス信号)に従って開くと、空気が車外に噴射され、インジェクタ27がリリーフ弁として機能し、配管27a及び配管23bの圧力、つまり、減圧弁23に入力されるパイロット圧力が下がるようになっている。
すなわち、ECU60が、インジェクタ27をPWM制御することで、減圧弁23に入力されるパイロット圧力が制御され、これにより、減圧弁23の二次側圧力、つまり、アノード流路12の入口圧力P1が制御されるようになっている。よって、アノード流路12の入口圧力P1を制御する圧力制御手段は、減圧弁23と、インジェクタ27と、ECU60とを備えて構成されている。
なお、配管27aの接続位置よりも上流の配管23bには、オリフィス(図示しない)が設けられている。
アノード流路12の出口は、配管25a、逆止弁25、配管25bを介して、エゼクタ24の吸気口に接続されている。そして、アノード流路12(アノード)から排出された未消費の水素を含むアノードオフガス(燃料オフガス)が、エゼクタ24に戻され、その結果、水素が循環するようになっている。
なお、配管25aには気液分離器(図示しない)が設けられており、この気液分離器によって、循環する水素に同伴する水分が分離されるようになっている。また、配管25a及び配管25bは燃料ガス循環ラインを構成している。
そして、逆止弁25が燃料ガス循環ラインに設けられているので、アノード流路12の入口圧力P1及び出口圧力P2が低い低負荷状態において、アノード流路12の入口圧力P1を一時的に低下させた場合、逆止弁25によって、アノードオフガスのエゼクタ24への通流が許容されにくく、その結果、入口圧力P1と出口圧力P2との差圧ΔPが大きくなるようになっている。
また、配管25aは、その途中で、配管26a、パージ弁26、配管26bを介して、後記する希釈器33に接続されている。パージ弁26は、燃料電池スタック10の発電中において、アノード流路12内の水分(結露水、水蒸気)や、配管25a、25bを循環する不純物(水水分、窒素等)をパージ(排出)する場合、ECU60によって開かれる。
なお、ECU60は、例えば、最低セル電圧が所定セル電圧以下となった場合、不純物をパージする必要があると判定し、パージ弁26を開く設定となっている。
<カソード系>
カソード系は、コンプレッサ31(酸化剤ガス供給手段)と、背圧弁32と、希釈器33(希釈手段)と、を備えている。
コンプレッサ31は、配管31aを介して、カソード流路13の入口に接続されている。そして、コンプレッサ31は、ECU60の指令に従って作動すると、酸素を含む空気を取り込み、配管31aを介して、カソード流路13に供給するようになっている。
なお、コンプレッサ31は、燃料電池スタック10及び/又はこの電力を蓄えるバッテリ(図示しない)を電源としている。
また、配管31aと後記する配管32aとを跨ぐように加湿器(図示しない)が設けられている。この加湿器は、水分透過性を有する中空糸膜を複数本内蔵し、この中空糸膜を介して、カソード流路13に向かう空気と、カソード流路13から排出された多湿のカソードオフガスとの間で水分交換させ、カソード流路13に向かう空気を加湿するものである。
カソード流路13の出口は、配管32a、背圧弁32、配管32bを介して、希釈器33に接続されている。そして、カソード流路13から排出された多湿のカソードオフガス(酸化剤オフガス)が、配管32a等を介して、希釈器33に供給されるようになっている。
背圧弁32は、例えばバタフライ弁から構成され、アクセル開度に対応して、カソード流路13における空気の圧力を制御するものであり、その開度はECU60によって制御される。なお、アクセル開度が大きくなると、電力制御器42への目標電流値(負荷要求量)が大きくなり、これに対応して、カソード流路13における空気の圧力を高めるべく、背圧弁32の開度は小さくなる。
希釈器33は、パージ弁26から導入されるアノードオフガスと、配管32bから導入されるカソードオフガス(希釈用ガス)とを混合し、アノードオフガス中の水素を、カソードオフガスで希釈する容器であり、その内部に希釈空間を備えている。そして、アノードオフガスとカソードオフガスとが混合することで生成した希釈後ガスは、配管33aを介して車外に排出されるようになっている。
<電力消費系>
電力消費系は、走行用のモータ41と、電力制御器42と、出力検出器43(電流検出手段)とを備えている。モータ41は、電力制御器42、出力検出器43を介して、燃料電池スタック10の出力端子(図示しない)に接続されている。
モータ41は、電力によって燃料電池車の駆動力を発生する外部負荷である。
電力制御器42は、ECU60から入力される指令電流値に従って、燃料電池スタック10の発電電力(出力電流、出力電圧)を制御する機器であり、DC/DCチョッパ、DC/DCコンバータ等の電子回路を備えている。なお、アクセル開度が大きくなると、指令電流値は大きくなる。
出力検出器43は、燃料電池スタック10の現在の出力電流及び出力電圧を検出する機器であり、電流センサ及び電圧センサを備えている。そして、出力検出器43は、検出した出力電流及び出力電圧を、ECU60に出力するようになっている。
<アクセル等>
アクセル51は、運転者が燃料電池車を走行させるために踏み込むペダルであり、運転席の足元に配置されている。そして、アクセル51は、その開度(踏み込み量)をECU60に出力するようになっている。
外気圧センサ52は、外気圧を検出するセンサであり、燃料電池車の適所に取り付けられている。そして、外気圧センサ52は、検出した外気圧をECU60に出力するようになっている。
<ECU>
ECU60は、燃料電池システム1を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機能を発揮し、各種機器を制御するようになっている。
<ECU−負荷要求量算出機能>
ECU60(負荷要求量算出手段)は、アクセル51から入力されるアクセル開度に基づいて、モータ41(負荷)が燃料電池スタック10に要求する要求電流値(負荷要求量)を算出する負荷要求量算出機能を備えている。なお、アクセル開度が大きくなると、モータ41を高速で回転させるべく、要求電流値が大きくなる関係となっている(図4参照)。
そして、ECU60は、算出した要求電流値を指令値(指令電流値)として、電力制御器42に出力し、電力制御器42は、現在の燃料電池スタック10の出力電流値が、要求電流値となるように制御する。
<ECU−負荷要求量増加判定機能>
また、ECU60(負荷要求量増加判定手段)は、現在、要求電流値が増加しているか否か、つまり、アクセル開度が増加し燃料電池車が現在加速中であるか判定する負荷要求量増加判定機能を備えている。
具体的には、ECU60は、単位時間(例えば0.5〜1秒)当たりにおける要求電流値(アクセル開度)の変化量が、所定変化量以上である場合、現在、要求電流値の増加中であると判定するように設定されている。
なお、要求電流値の増加中であると判定される場合、これに対応して、アノード流路12の入口における目標圧力が高くなり、パージによってアノード流路12の水分Wが排出されやすい状態に近づくから、後記する減圧パージを実行しない設定となっている。これにより、減圧パージに要する処理や時間が省略されるようになっている。
<ECU−目標圧力算出機能>
ECU60(目標圧力算出手段)は、要求電流値と、図4のマップとに基づいて、アノード流路12の入口における目標圧力を算出する目標圧力算出機能を備えている。図4に示すように、要求電流値が大きくなると、燃料電池スタック10で水素不足とならないように、目標圧力が高くなる関係となっている。
なお、図4のマップは、事前試験等により求められ、ECU60に予め記憶されている。また、アクセル開度と要求電流値とは比例関係にあるから、アクセル開度に基づいて目標圧力を直接的に算出してもよく、このように算出しても技術的範囲に属することは言うまでもない。
<ECU−圧力制御機能>
ECU60(圧力制御手段)は、アノード流路12の入口圧力P1が目標圧力となるように、インジェクタ27をPWM制御する圧力制御機能を備えている。例えば、アノード流路12の入口圧力P1を低下させる場合、インジェクタ27による噴射時間及び/又は回数を増加し、減圧弁23に入力されるパイロット圧を低下させる。
<ECU−パージ判定機能>
ECU60(パージ判定手段)は、パージ弁26を開き、アノード流路12の水分W(結露水等)や、循環する不純物(水分、窒素)をパージする必要があるか否か判定する機能を備えている。
具体的には、ECU60は、(1)セル電圧モニタ15から入力される最低セル電圧が所定セル電圧以下である場合や、(2)平均セル電圧と最低セル電圧との差が所定セル電圧差以上である場合、パージする必要があると判定するように設定されている。この場合において、判断基準となる所定セル電圧や、所定セル電圧差は、事前試験等により求められ、アノード流路12の水分Wや、循環する不純物が多く、排出(パージ)すべきと判断される値に設定される。
なお、アノード流路12の水分Wや、不純物が増加すると、MEAのアノードに水素が供給されにくくなり、セル電圧が低下する。また、MEAのアノードの表面に水分Wが付着することは、フラッディングと称される。
その他、定期的に、つまり、所定のパージインターバル(パージ弁26の閉時間)経過毎にパージする構成でもよい。この構成の場合、前回パージから前記パージインターバルを経過した場合、パージする必要があると判定する。
<ECU−減圧パージ実行機能>
ECU60は、パージする必要があると判定した場合において、現在の要求電流値(負荷要求量)に基づいて算出された目標圧力が、所定圧力(所定値)以下であるとき、減圧パージを実行する機能を備えている。
減圧パージを実行するとは、目標圧力が低くなるように補正し、補正後の目標圧力に従って、インジェクタ27を制御し、アノード流路12の入口圧力P1を低下させると共に、アノード流路12前後の差圧ΔP(入口圧力P1−出口圧力P2)を大きくした状態で、パージ弁26を開き、アノード流路12に残留する水分Wを、アノード流路12の下流に押し出すことをいう。
所定圧力は、事前試験等により求められる圧力であって、アノード流路12の入口圧力P1が、この所定圧力以下で継続して水素供給する場合、アノード流路12前後の差圧ΔP(P1−P2)が小さすぎ、このままパージ弁26を開いたとしても、アノード流路12の水分Wを押し出すことができず、水分Wを除去できないと判断される圧力に設定される。
<ECU−水分量算出機能>
ECU60(水分量算出手段)は、現在、アノード流路12における水分Wの量を算出する水分算出機能を備えている。
具体的には、ECU60は、例えば、発電開始から現在、又は、後記するステップ106における減圧パージから現在までの間において、出力検出器43から入力される燃料電池スタック10の電力(出力電流)の積算値(積算電力値)と、発電に伴ってカソードで生成した水分のアノード流路12への透過率(クロスリーク率)と、アノードに透過した生成水がアノード流路12に残留する残留率と、に基づいて算出する。
すなわち、(1)積算電力値が大きくなるほど、(2)電解質膜の材質等に依存する透過率大きくなるほど、(3)アノード流路12が細長く、残留率が大きくなるほど、現在の水分量が多くなる。
その他、ECU60は、平均セル電圧と最低セル電圧との差、及び/又は、最低セル電圧に基づいて、水分量を算出する構成としてもよい。この場合、平均セル電圧と最低セル電圧との差が大きくなるほど、また、最低セル電圧が低くなるほど、水分量が多くなるように算出される(図5参照)。
<ECU−圧力低下量算出機能>
ECU60(圧力低下量算出手段)は、前記した減圧パージを実行する場合において、目標圧力の低下量(圧力低下量)を、アノード流路12(燃料電池スタック10)の水分量と、図5のマップとに基づいて算出する圧力低下量算出機能を備えている。具体的には、アノード流路12の水分量が多くなるほど、圧力低下後におけるアノード流路12前後の差圧ΔPが大きくなるように、圧力低下量は大きく算出される。
ただし、圧力低下後のアノード流路12の出口圧力P2が、外気圧センサ52から入力される外気圧よりも高くなるように、圧力低下量の上限値が設定される。これは、図2に示すように、出口圧力P2はパージ弁26の上流圧力P2と略等しく、また、パージ弁26の下流圧力P3は外気圧と略等しいので、圧力低下後の出口圧力P2(パージ弁26の上流圧力)が外気圧(パージ弁26の下流圧力)以下になると、パージ弁26を開いてもパージされないからである。
≪燃料電池システムの動作≫
次に、燃料電池システム1の動作について、図6を参照して説明する。
なお、初期状態において、水素及び空気が燃料電池スタック10に供給され、燃料電池スタック10はアクセル開度に対応して発電している。
ステップS101において、ECU60は、パージが必要であるか否か、つまり、パージ弁26を開き、アノード流路12に残留する水分Wや、配管25a等を循環する不純物(水分、窒素)を排出する必要あるか否か判定する。
パージは必要であると判定した場合(S101・Yes)、ECU60の処理はステップS102に進む。一方、パージは必要でないと判定した場合(S101・No)、ECU60はステップS101の判定を繰り返す。
ステップS102において、ECU60は、アクセル開度に基づいて算出された要求電流値(負荷要求量)が、上昇中であるか、つまり、燃料電池車が加速中であるか否か判定する。
要求電流値は上昇中である(加速中である)と判定した場合(S102・Yes)、ECU60の処理はステップS108に進む。
一方、要求電流値は上昇中でない(加速中でない)と判定した場合(S102・No)、ECU60の処理はステップS103に進む。なお、このようにステップS103に進む場合、低負荷状態である
ステップS103において、ECU60は、要求電流値と図4のマップとに基づいて算出された目標圧力が、所定圧力以下であるか否か判定する。
目標圧力は所定圧力以下であると判定した場合(S103・Yes)、ECU60の処理はステップS104に進む。一方、目標圧力は所定圧力以下でないと判定した場合(S103・No)、ECU60の処理はステップS108に進む。
ステップS104において、ECU60は、目標圧力が低くなるように補正する。
具体的には、ECU60は、アノード流路12に残留する水分量と図5のマップとに基づいて、圧力低下量(補正量)を算出する。そして、ECU60は、要求電流値に基づいて算出された目標圧力から、圧力低下量を減じて、補正後の目標圧力とする。
ステップS105において、ECU60は、補正後の目標圧力となるように、インジェクタ27を適宜開き、減圧弁23に入力されるパイロット圧力を制御する。そうすると、アノード流路12の入口圧力P1及び出口圧力P2が低下する。この場合において、出口圧力P2は、入口圧力P1よりも大きく低下するので、結果として、アノード流路12前後の差圧ΔP(P1−P2)が大きくなる(図3参照)。これと同時に、アノード流路12及びその前後のガスは体積膨張する。
ステップS106において、ECU60は、減圧パージを実行、つまり、アノード流路12前後の差圧ΔP(P1−P2)が大きく、ガスが体積膨張している状態で、パージ弁26を開く。そうすると、体積膨張したガスが、アノード流路12を下流に向かって通流し、アノード流路12に残留する水分Wを、アノード流路12の下流に効率的に押し出し、除去する。
この場合において、前記した体積膨張により、単位体積当たりの水素濃度(密度)は低下しており、開かれたパージ弁26を通り車外に排出されるガス中の水素濃度が急上昇しない。これにより、圧力低下しない通常パージ(S108参照)に対して、パージ弁26の開時間を長くし(図7(a)、図7(b)参照)、1回当たりのパージ量を増加できる。
ステップS107において、ECU60は、目標圧力を、要求電流値に基づいて算出される通常圧力を戻し、これに従ってインジェクタ27を制御する。
その後、ECU60の処理は、リターンを通ってスタートに戻る。
ステップS108において、ECU60は、通常パージを実行する。すなわち、ECU60は、予め設定された通常時間でパージ弁26を開く。
その後、ECU60の処理は、リターンに進む。
≪燃料電池システムの効果≫
次に、燃料電池システム1の効果について、図7を参照して説明する。
図7(a)に示すように、パージが必要である場合において(S101・Yes)、要求電流値に基づいて設定された目標圧力が所定圧力以下であるとき(S103・Yes)、目標圧力を低下するので(S104、S105)、圧力低下しない比較例(図7(b)参照)に対して、アノード流路12前後の差圧ΔPを増加できる。
そして、このように差圧ΔPが増加し、アノード流路12前後のガスが体積膨張した状態で、パージ弁26を開くので、アノード流路12に残留する水分Wを、効率的にアノード流路12の下流に押し出すことができる。
また、体積膨張により、パージされるガス中の水素濃度(密度)が低下するので、パージ弁26の開時間を長くし、1回当たりのパージ量を増加できると共に、希釈器33を小型化できる。
さらに、目標圧力の低下の程度(圧力低下量)は、アノード流路12の水分量に基づいて算出するので(S104、図5)、適切に目標圧力を低下させ、適切な差圧ΔPを発生し、適切に体積膨張できる。
さらにまた、要求電流値が上昇している場合(S102・Yes)、減圧パージ(S106)を実行しないので、減圧パージに係る処理や時間を省略できる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態について、図8を参照して説明する。なお、第2実施形態では、ECU60に設定されたプログラムが一部異なり、この異なる部分のみを説明する。
第2実施形態では、ステップS103の判定結果がYesの場合、ECU60の処理はステップS201に進み、判定結果がNoの場合、ECU60の処理はステップS204に進む。なお、ステップ102の判定結果がNoの場合も、ECU60の処理はステップS204に進む。
ステップS201において、ECU60は、パージが必要である場合において(S101・Yes)、目標圧力が所定圧力以下であるとき(S103・Yes)、ステップS108で通常パージが連続して実行された回数(通常パージ連続回数Nとする)が、所定回数よりも多いか否か判定する。
所定回数は、事前試験等により求められ、パージが必要であると判定された場合において(S101・Yes)、目標圧力が所定圧力以下であるにも関わらず(S103・Yes)、通常パージ(S108)を連続して実行しても、燃料電池スタック10が発電が不安定とならない回数(例えば3〜5回)に設定される。
通常パージ連続回数Nが所定回数よりも多いと判定した場合(S201・Yes)、ECU60の処理はステップS202に進み、ステップS202で通常パージ連続回数Nをリセットした後(N←0)、ステップS104に進む。
一方、通常パージ連続回数Nが所定回数よりも多くないと判定した場合(S201・No)、ECU60の処理はステップS203に進み、ステップS203で通常パージ連続回数Nを1回加算した後(N←N+1)、ステップS108に進む。
ステップS204において、ECU60は、ステップS203と同様に、通常パージ連続回数Nをリセットする(N←0)。その後、ECU60の処理は、ステップS108に進む。
このように、第2実施形態では、パージが必要である場合において(S101・Yes)、目標圧力が所定圧力以下であるときであっても(S103・Yes)、通常パージ連続回数Nが所定回数よりも多くなるまで(S201・No)、通常パージ(S108)が繰り返されることになるから、ステップS103で判定基準となる所定圧力は、第1実施形態に係るステップS103の所定圧力よりも、低く設定されることが好ましい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更することができる。
前記した実施形態では、減圧弁23及びインジェクタ27によって、目標圧力(アノード流路12の入口圧力P1)を制御する構成としたが、例えば、配管24aにバタフライ弁等を設け、このバタフライ弁によって制御してもよい。
前記した実施形態では、希釈器33において、カソードオフガスとアノードオフガスとが混合される構成を例示したが、例えば、配管31aから分岐するように分岐配管を設けると共に、分岐配管を希釈器33に接続し、カソード流路13をバイパスする空気(希釈用ガス)によって希釈する構成でもよい。
前記した実施形態では、燃料電池システム1が燃料電池車に搭載された場合を例示したが、その他に例えば、自動二輪車、列車、船舶に搭載された燃料電池システムでもよい。また、家庭用の据え置き型の燃料電池システムや、給湯システムに組み込まれた燃料電池システムに、本発明を適用してもよい。
1 燃料電池システム
10 燃料電池スタック(燃料電池)
11 単セル(燃料電池)
12 アノード流路(燃料ガス流路)
13 カソード流路(酸化剤ガス流路)
23 減圧弁(圧力制御手段)
26 パージ弁(パージ手段)
27 インジェクタ(圧力制御手段)
33 希釈器(希釈手段)
41 モータ(負荷)
60 ECU(負荷要求量算出手段、目標圧力算出手段、水分量算出手段)
W 水分

Claims (5)

  1. 燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、
    前記燃料ガス流路からの燃料オフガスをパージするパージ手段と、
    負荷が前記燃料電池に要求する負荷要求量を算出する負荷要求量算出手段と、
    前記負荷要求量算出手段が算出した負荷要求量に基づいて、前記燃料ガス流路における燃料ガスの目標圧力を算出する目標圧力算出手段と、
    前記目標圧力算出手段が算出した目標圧力に基づいて、前記燃料ガス流路における燃料ガスの圧力を制御する圧力制御手段と、
    を備え、
    前記パージ手段がパージする場合において、前記目標圧力算出手段は、前記負荷要求量を満たすように前記燃料電池で発電させるための通常時の目標圧力が、前記パージによって前記燃料ガス流路の水分が除去されないかどうかの判定基準である所定値以下であるとき、燃料ガスの目標圧力を前記通常時の目標圧力から一時的に低下させた後、前記通常時の目標圧力に戻し、
    前記パージ手段は、燃料ガスの目標圧力が前記一時的に低下された状態で、パージする
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記パージ手段の下流に、パージされた燃料オフガスと、希釈用ガスとを混合し、燃料オフガス中の燃料ガスを希釈する希釈手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記負荷要求量算出手段の算出する負荷要求量が増加している場合、前記目標圧力算出手段は、燃料ガスの目標圧力を低くしない
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料ガス流路における水分量を算出する水分量算出手段を備え、
    前記目標圧力算出手段は、前記水分量算出手段の算出する水分量が少ないほど、目標圧力の低下量を小さくする
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 燃料ガス流路及び酸化剤ガス流路を有し、前記燃料ガス流路に燃料ガスが、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが、それぞれ供給されることで発電する燃料電池と、
    前記燃料ガス流路からの燃料オフガスをパージするパージ手段と、
    を備え、
    負荷が前記燃料電池に要求する負荷要求量に基づいて、前記燃料ガス流路における燃料ガスの目標圧力を算出し、前記燃料ガス流路における燃料ガスの圧力を前記目標圧力に制御する燃料電池システムの運転方法であって、
    前記パージ手段によってパージする場合において、前記負荷要求量を満たすように前記燃料電池で発電させるための通常時の目標圧力が、前記パージによって前記燃料ガス流路の水分が除去されないかどうかの判定基準である所定値以下であるとき、
    燃料ガスの目標圧力を前記通常時の目標圧力から一時的に低下させた後、前記通常時の目標圧力に戻し、燃料ガスの目標圧力を前記一時的に低下させた状態で、前記パージ手段によってパージする
    ことを特徴とする燃料電池システムの運転方法。
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