JP5189829B2 - 有機発光素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機発光素子及びその製造方法に関し、特に放熱性を改善した有機発光素子及びその製造方法に関する。
有機発光素子として知られる有機EL(EL:Electroluminescence)素子は、一般に電流駆動型の発光素子であるため、発光時に発光素子内部の電気抵抗による発熱、いわゆるジュール熱が発光素子の温度を上昇させる。この温度上昇は有機薄膜の劣化や電極膜の剥離等の進行を加速させ、発光素子寿命や性能の低下を招く原因となっていることが知られている。
図12に、従来の有機EL素子構造の一例を示す。従来の有機EL素子では、ガラス基板201上に積層形成された陽極層202、有機発光層203、陰極層204を、ガラスからなる封止板206をシール材207によってガラス基板201上で接着封止し、かつ、封止された内部空間208に不活性ガスなどを充満させている。これにより、有機発光層203が外部からの湿気や水分に触れるのを防ぐ。そして、素子で発生した熱は主としてガラス基板201に熱伝導して放熱される。しかしながら、不活性ガスの対流による封止板206への熱伝導は非常に小さく、さらに有機発光層203やガラス基板201の熱伝導率も小さいため、素子温度の著しい上昇を招いていた。
上記と同様の構成を有する有機EL素子において、封止板内面に乾燥剤層を設けて、陰極層と乾燥剤層との間に熱伝導性スペーサを設けることが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、乾燥剤層との接触等による素子の損傷を防止すると共に、封止板側からの放熱性を向上させることができる。しかしながら、上記熱伝導性スペーサは複数の球状の金属からなり素子及び乾燥剤層との接触面積は小さいため、素子からの発熱を効率よく放熱することは困難である。
特開2004−047458号公報
本発明の目的は、有機発光素子で発生したジュール熱を良好に放熱する有機発光素子及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の他の態様によれば、基板と、前記基板の主面上に形成された有機発光層と、前記主面の外周部で前記基板と接合して前記有機発光層を封止する封止板と、前記基板と前記封止板の間に配置された伝熱性部材とを備え前記伝熱性部材はUV硬化樹脂又はエポキシ系接着樹脂からなり、前記伝熱性部材の塗布時の粘度は、25℃において10Pa・s〜100Pa・sであり、前記伝熱性部材の塗布時には、0.1MPa〜0.5MPaの塗布圧力を加えることを特徴とする有機発光素子が提供される。
本発明の一態様によれば、基板上に有機発光層を形成する工程と、封止板上に、25℃において10Pa・s〜100Pa・sの粘度を有する伝熱性部材を、ストライプ状に複数列を等間隔に又はドット状に複数個を等間隔に、0.1MPa〜0.5MPaの塗布圧力を加えて塗布し、かつシール材を塗布する工程と、前記封止板を前記基板に前記伝熱性部材及び前記シール材を介して圧着し、前記伝熱性部材同士を接着するように貼り合わせる封止工程とを有することを特徴とする有機発光素子の製造方法が提供される。
本発明の有機発光素子及びその製造方法によれば、有機発光素子で発生した熱を封止板に効率よく伝導させて良好に放熱することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態による有機発光素子を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なり、また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることに留意すべきである。
[第1の実施の形態]
(素子構造)
本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子は、図1に示すように、基板1と、基板1の主面上に形成された有機発光層3と、基板1の主面の外周部で基板1と接合して有機発光層3を封止する封止板8と、基板1と封止板8の間に配置された伝熱性部材9とを備える。
第1の実施の形態によれば、有機発光素子20は有機発光層3で発光した光を基板1側から取り出す、いわゆるボトム・エミッション構造を有する。
有機発光素子20は、基板1上に、陽極層2、有機発光層3、陰極層4が順次積層されている。陽極層2と陰極層4は絶縁層5を介して絶縁されており、陽極層2には陽極層2が延伸して配置された陽極端子6が、陰極層4には陰極層4が延伸して配置された陰極端子7がそれぞれ形成されている。
封止板8は、表面に伝熱性部材9が形成されており、伝熱性部材9を介して陰極層4表面と密着して配置される共に、シール材11を介して基板1の外周部で接合して有機発光層3を封止している。
伝熱性部材9は、少なくとも有機発光層3の上方に配置されている。
封止板8の伝熱性部材9と接する領域の残余の領域に溝12が形成されており、溝12の底部には封止された内部空間の水分や湿気を吸収するための乾燥材10が配置されている。
この有機発光素子20では、基板1側から光が発光するように構成されているので、基板1は、ガラス基板等の光を透過する透明基板が用いられる。
同様に、陽極層2も、光を透過可能な厚さ約150〜約160nmのITO(インジウム−スズ酸化物)の透明電極からなる。
有機発光層3は、基板1側から、正孔輸送層、発光部及び電子輸送層が順次積層されている。
正孔輸送層は、陽極層2から注入された正孔を円滑に発光部に輸送するためのものであり、例えば厚さ約60nmのNPB(N,N−ジ(ナフタリル)−N,N−ジフェニル−ベンジデン)からなる。
電子輸送層は、陰極層4から注入された電子を円滑に発光部に輸送するためのものであり、例えば厚み約35nmのAlq(アルミニウムキノリノール錯体)からなる。
発光部は、注入された正孔及び電子が再結合して発光するためのものであり、例えば発光種であるクマリン化合物(C545T)が約1%ドーピングされた厚さ約30nmのAlqからなる。
なお、有機発光層3は、上記、正孔輸送層、電子輸送層以外の層、例えば、正孔注入層、電子注入層等を用いて構成しても良い。
陰極層4は、例えば厚さ約150nmのアルミニウムからなる。
封止板8は、陽極層2、陰極層4、および有機発光層3を保護し、これらを封止するものである。封止板8の材質としては、ガラス、ステンレススチール(SUS)や銅等の金属、或いはセラミック等を用いる。
後述するように、製造時に伝熱性部材9を充填後硬化させる方法では、基板1に用いるガラスとの熱膨張係数の差により、有機発光素子20に反りが生じたり、さらには電極を損傷するおそれがあるので、封止板8は線膨張率がガラス(8.5×10−6/K)に近いものが望ましい。
また、封止板8は、伝熱性部材9から伝わる熱を外部に放熱する機能を担っているので、熱伝導率の高いものが望ましい。
伝熱性部材9は、有機発光層3で発生したジュール熱を封止板8側に伝え、放熱させるためのものである。伝熱性部材9としては、UV硬化樹脂やエポキシ系接着樹脂等の樹脂を用いることが好ましい。
UV硬化樹脂やエポキシ系接着樹脂を用いる場合、硬化させて固体として用いるが、硬化時に体積収縮があるので、上記と同様の不具合が生じるおそれがある。したがって、チクソ性の高い(粘性の高い)材質のものを適宜選択すべきである。また、硬化時にシール材11と同時に硬化するものがよい。
また、封止板8にガラスを用いる場合は、上記いずれの材質のものでもよいが、封止板8に不透明な材質なものを用いる場合は、熱硬化型或いは2液混合型のエポキシ系接着樹脂を用いる。
乾燥材10は、例えば、酸化カルシウムや酸化バリウム等をテープ状にして、或いはコーティングして用いることができる。
シール材11は、UV硬化樹脂、エポキシ樹脂等を用いる。
(動作原理)
本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子の動作原理は以下の通りである。
まず、陽極端子6及び陰極端子7を介して、有機発光素子20の陽極層2及び陰極層4の間に一定の電圧が印加される。これにより、陽極層2から正孔輸送層を介して発光部に正孔が注入されるとともに、陰極層4から電子輸送層を介して発光部に電子が注入される。そして、発光部に注入された正孔と電子とが再結合することによって、光を発光する。発光された光は、基板1を介して外部に出射される。
(製造方法)
図2乃至図5は、本発明の第1の実施の形態による有機発光素子の製造方法を説明する図である。
本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法は、基板1上に有機発光層3を形成する工程と、封止板8上に伝熱性部材9を、ストライプ状に複数列を等間隔に又はドット状に複数個を等間隔に塗布する工程と、封止板8を基板1に伝熱性部材9を介して圧着し、伝熱性部材9同士を接着するように貼り合わせる工程とを有する。伝熱性部材9は、UV硬化樹脂、熱硬化樹脂、或いは常温硬化樹脂のいずれかであることが好ましい。
以下に、製造工程を詳述する。
(a)まず、図2(a)に示すように、基板1上の陽極層2及び陰極端子7をパターニング、エッチングした後、陽極層2と陰極端子7の間に絶縁層5を形成する。
(b)次に、図2(b)に示すように、真空蒸着装置で、正孔輸送層、発光部、及び電子輸送層を順に成膜して有機発光層3を形成する。
(c)次に、図2(c)に示すように、陰極層4を成膜する。
(d)次に、図3(a)に示すように、封止板8の外周に溝12をエッチングにより形成する。
(e)次に、図3(b)に示すように、乾燥材10を、酸化カルシウム等の粉末状のものを接着剤としての樹脂と共に溶剤に溶かした状態にして、溝12の底部に塗布し、更にUV照射を行うことで硬化させて形成する。
(f)次に、図3(c)に示すように、伝熱性部材9及びシール材11を塗布する。
(g)最後に、図4に示すように、封止板8を基板1に圧着して貼り合わせて封止し、図1に示す有機発光素子20が完成する。
(伝熱性部材の塗布方法)
伝熱性部材9は、図5(a)、(b)に示すように、棒状又は半円柱状の伝熱性部材9を伝熱領域18の各辺に平行に等間隔で塗布する。
例えば、有機発光層3の平面視形状が正方形でその長さが6mm×6mmの場合、棒状ではその幅は、0.2〜0.4mm程度であり、高さは、0.03〜0.4mm程度である。半円柱状ではその直径は、0.2〜0.4mm程度である。
塗布する際の粘度は、25℃において10〜100Pa・sである。また、塗布圧力は0.1〜0.5MPa、塗布時間は1〜3秒である。貼り合わせ時の封止板8の押さえ圧力は10〜30kPa、貼り合わせ時間は600〜800秒である。貼り合わせ時の減圧圧力は大気圧に対して−50〜−30kPaである。
これにより、図5(c)に示すように、封止板8の伝熱領域18に対向する基板1上の有機発光層3表面に陰極層4を介して圧着して貼り合わせたとき、各伝熱性部材9が圧着により伸びて広がり、各伝熱性部材9同士を接着することができる。
伝熱性部材9の塗布において、伝熱性部材9を塗布面全体にわたって一塊りを塗布したり、或いは不規則に塗布すると、基板1と封止板8を貼り合わせたとき、伝熱性部材9内に気体が閉じこめられてエア溜りが残ってしまい、伝熱性の低下をもたらす。
したがって、上述した塗布方法で塗布することにより、伝熱性部材9間に存在する気体を閉じ込めることなく良好に排出しながら基板1と封止板8を貼り合わせることができるので、エア溜りの発生を防ぐことができる。
(シール材の塗布方法)
シール材11は、溝12の外側周辺部に棒状又は半円柱状の形状で塗布する。例えば、棒状ではその幅は、0.2〜1.0mm程度であり、高さは、0.03〜0.8mm程度である。半円柱状ではその直径は、0.2〜0.4mm程度である。
シール材11の塗布において、エア溜りは伝熱性部材9内に気体が閉じ込められて発生するのに対して、貼り合わせ時に、内部気体の圧縮による気体の圧力によりシール材11が破れたり、変形したりするエアパスが発生する。
エアパスはシール不良をもたらすので、これを防止するために、1〜20kPaの低圧下において貼り合わせることが望ましい。
本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子及びその製造方法によれば、有機発光層3と封止板8の間に伝熱性部材9を配置するので、有機発光素子20で発生した熱を良好に放熱することができる。
これにより、有機発光素子20のジュール熱による温度上昇を防止でき、有機発光素子20の性能及び寿命の劣化を抑制することができる。
また、封止板8の表面より直接冷却することが可能となるため、一層放熱効果を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子及びその製造方法によれば、封止板8上に伝熱性部材9をストライプ状に等間隔で塗布するので、伝熱性部材9にエア溜りが発生するのを低減できる。これにより、有機発光素子20の良好な放熱性能を確保することができる。
また、伝熱性部材9を等間隔で塗布するので、貼り合わせた後、有機発光素子20に加えられる衝撃の力を分散することができる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る有機発光素子は、図6に示すように、基板1と、基板1の主面上に形成された有機発光層3と、基板1の主面の外周部で基板1と接合して有機発光層3を封止する封止板8と、基板1と封止板8の間に配置された伝熱性部材9とを備え、伝熱性部材9と封止板8間に配置された金属層13を更に備える。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
金属層13の材質としては、アルミニウム、クロム、ニッケル、或いはそれらの合金等が挙げられる。
第2の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法は、金属層13を形成する方法が第1の実施の形態における製造方法と異なる点であり、他は第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
第2の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法において、有機発光素子20Aは、金属層13を伝熱性部材9の表面にスパッタリング等により形成することにより製造することができる。
本発明の第2の実施の形態に係る有機発光素子及びその製造方法によれば、金属層13を封止板8と伝熱性部材9の間に配置することにより有機発光素子20Aで発生した熱を伝熱性部材9から封止板8に効率よく伝えることができ、良好に放熱することができる。
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態に係る有機発光素子は、図1に示すように、基板1と、基板1の主面上に形成された有機発光層3と、基板1の主面の外周部で基板1と接合して有機発光層3を封止する封止板8と、基板1と封止板8の間に配置された伝熱性部材9とを備え、封止板8は光を透過可能な部材からなる。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
第3の実施の形態によれば、有機発光素子20は有機発光層3で発光した光を封止板8側から取り出す、いわゆるトップ・エミッション構造を有する。
第3の実施の形態に係る有機発光素子では、封止板8側から光が発光するように構成されているので、封止板8は、ガラス基板等の光を透過する透明基板が用いられる。
同様に、陰極層4も、光を透過可能な厚さ約150〜約160nmのITO(インジウム−スズ酸化物)の透明電極が用いられる。
陽極層2はアルミニウム等の金属膜が用いられる。
伝熱性部材9は、その材質として、光を透過可能な、熱硬化又は常温硬化のエポキシ系樹脂や注型用ウレタン樹脂等が挙げられる。
第3の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法は、基板1等用いる材質が異なること以外は、第1の実施の形態による製造方法と同様であるので、説明は省略する。
本発明の第3の実施の形態に係る有機発光素子及びその製造方法によれば、有機発光素子20で発生した熱を良好に放熱することができる。
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態に係る有機発光素子は、図1に示すように、基板1と、基板1の主面上に形成された有機発光層3と、基板1の主面の外周部で基板1と接合して有機発光層3を封止する封止板8と、基板1と封止板8の間に配置された伝熱性部材9とを備えており、第1の実施の形態における有機発光素子の構成と同様の構成を有するので、その説明は省略する。
第4の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法は、伝熱性部材9を塗布する方法が第1の実施の形態における製造方法と異なる点であり、他は第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
第4の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法において、図7は基板1と貼り合わせる前の状態の封止板8の平面図を示す。第4の実施の形態において、図7に示すように、伝熱性部材9はアレイ状配列の塗布パターンで塗布して形成する。
各伝熱性部材9の形状は、特に制限はなく、略半球状、略円柱状、略角柱状など、様々な形状をとることができるが、好ましく略半球状である。半球の直径は0.2〜0.4mm程度であり、隣接する半球と半球との間の最短距離は、0.2〜0.6mm程度ある。
これにより、基板1と封止板8とを貼り合わせた際、伝熱性部材9間に存在する気体を閉じ込めることなく良好に排出することができるので、エア溜りを生じることなく伝熱性部材9同士を接着することができる。
本発明の第4の実施の形態に係る有機発光素子及びその製造方法によれば、有機発光素子20の良好な放熱性能を確保することができる。
[第5の実施の形態]
本発明の第5の実施の形態に係る有機発光素子は、図1に示すように、基板1と、基板1の主面上に形成された有機発光層3と、基板1の主面の外周部で基板1と接合して有機発光層3を封止する封止板8と、基板1と封止板8の間に配置された伝熱性部材9とを備えており、第1の実施の形態における有機発光素子の構成と同様の構成を有するので、その説明は省略する。
第5の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法は、伝熱性部材9を塗布する方法が第1の実施の形態における製造方法と異なる点であり他は第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
第5の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法において、図8は基板1と貼り合わせる前の状態の封止板8の平面図を示す。第5の実施の形態において、図8に示すように、伝熱性部材9はチドリ状配列の塗布パターンで塗布して形成する。
各伝熱性部材9の形状は、特に制限はなく、略半球状、略円柱状、略角柱状など、様々な形状をとることができるが、好ましく略半球状である。半球の直径は、0.2〜0.4mm程度であり、半球間のピッチ(隣接する半球の中心点と中心点との距離)は、通常0.8〜1.2mmである。
これにより、基板1と封止板8とを貼り合わせた際、伝熱性部材9間に存在する気体を閉じ込めることなく良好に排出することができるので、エア溜りを生じることなく伝熱性部材9同士を接着することができる。
本発明の第5の実施の形態に係る有機発光素子及びその製造方法によれば、有機発光素子20の良好な放熱性能を確保することができる。
[第6の実施の形態]
本発明の第6の実施の形態に係る有機発光素子は、図9に示すように、基板1と、基板1の主面上に形成された有機発光層3と、基板1の主面の外周部で基板1と接合して有機発光層3を封止する封止板8と、基板1と封止板8の間に配置された伝熱性部材9とを備え、封止板8で封止される有機発光層3は、基板1上に複数配置される。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
本発明の第6の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法は、複数の有機発光層3を基板1上に形成する方法及び伝熱性部材9を形成する方法が第1の実施の形態における製造方法と異なる点であり、他は第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
本発明の第6の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法において、有機発光層3をパターニング、エッチングした後、各有機発光層3間に絶縁層5を形成することにより、有機発光層3を基板1上に複数配置することができる。
本発明の第6の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法において、図10は基板1と貼り合わせる前の状態の封止板8の平面図を示す。伝熱性部材9は、図10に示すように、貼り合わせたときに各有機発光層3に対向する位置にあたる封止板8の伝熱領域18のそれぞれにスポット状に塗布して形成する。
各伝熱性部材9の形状は、特に制限はなく、略半球状、略円柱状、略角柱状など、様々な形状をとることができるが、好ましく略半球状である。例えば、有機発光層3の平面視形状が正方形でその長さが5mm×5mmで、隣接する有機発光層3間のピッチが6mmである場合、半球の直径は、2〜3mm程度であり、隣接する半球と半球との間の最短距離は、2mm以下程度ある。
シール材11は、伝熱性部材9を圧着して貼り合せたとき、基板1と接合して封止できるよう溝12の外側周辺部に塗布する。塗布する際の形状は棒状又は半円柱状であるのがよい。例えば、棒状ではその幅は、0.2〜1.0mm程度であり、高さは、0.03〜0.8mm程度である。半円柱状ではその直径は、0.2〜0.4mm程度である。
これにより、基板1と封止板8とを貼り合わせた際、スポット状の各伝熱性部材9を各有機発光層3上にエア溜りを生じることなく覆うことができる。
また、各有機発光層3間の非発熱領域にエア溜りを残して各伝熱性部材9同士を接着することができるので、貼り付ける際、圧縮による気体の圧力が緩和されて、シール材11のエアパス発生を抑制できる。
本発明の第6の実施の形態に係る有機発光素子及びその製造方法によれば、有機発光素子20Bの良好な放熱性能を確保することができるとともに、信頼性を高めることができる。
[第7の実施の形態]
本発明の第7の実施の形態に係る有機発光素子は、図11に示すように、基板1と、基板1の主面上に形成された有機発光層3と、基板1の主面の外周部で基板1と接合して有機発光層3を封止する封止板8と、基板1と封止板8の間に配置された伝熱性部材9とを備え、伝熱性部材9はフッ素系不活性液体やシリコーン系不活性液体等の不活性液体である。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
伝熱性部材9は、基板1と封止板8により封止された内部空間全体を満す。
乾燥材10は、粉末状の酸化カルシウムや酸化バリウム等を伝熱性部材9に分散、混合して使用してもよい。
本発明の第7の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法は、伝熱性部材9を形成する方法が第1の実施の形態における伝熱性部材9を形成する方法と異なる点であり、他は第1の実施の形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
本発明の第7の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法において、有機発光素子20Cは、基板1上に陽極層2、有機発光層3及び陰極層4を形成した後、シール材11を基板1側に形成する。次いで、伝熱性部材9を基板1側表面に塗布し、減圧下で封止板8を貼り合わせて製造することができる。
なお、減圧して貼り付ける場合、あまり低圧にすると蒸発が著しくなるので、使用する不活性液体に応じた適切な圧力に設定するのがよい。
本発明の第7の実施の形態に係る有機発光素子及びその製造方法によれば、有機発光素子20Cで発生した熱を良好に放熱することができる。
[その他の実施の形態]
以上、上述した第1乃至第7の実施の形態によって本発明を詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した第1乃至第7の実施の形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更形態として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。以下、上述した第1乃至第7の実施の形態を一部変更した変更形態について説明する。
例えば、各層の厚み等の寸法や構成する材料を変更することは可能である。
上述した第1の実施の形態に係る有機発光素子においては、伝熱性部材9の材質として、UV硬化樹脂やエポキシ系接着樹脂等の樹脂を挙げたが、これらの樹脂に熱伝導性フィラーやスペーサーを添加してもよい。これにより、伝熱性部材の熱伝導性や補強性を更に高めることができる。
また、上述した第3の実施の形態に係る有機発光素子においては、有機発光層3の基板1側に陽極層2を、封止板8側に陰極層4を配置した構成を説明したが、有機発光層の基板側に陰極層を、封止板側に陽極層を配置した構成としてもよい。この場合、陰極層にアルミニウム等の金属膜、陽極層にITOを用いることができる。この構成においても上述した第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子の模式的断面構造図。 本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法の説明図であって、(a)基板1上に陽極層2及び陰極端子7を形成し、さらに絶縁層5を形成する工程図、(b)有機発光層3を形成する工程図、(c)陰極層4を成膜する工程図。 本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法の説明図であって、(a)封止板8に溝12を形成する工程図、(b)乾燥材10を形成する工程図、(c)伝熱性部材9及びシール材11を形成する工程図。 本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法における製造工程の一工程を説明する図。 本発明の第1の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法の説明図であって、(a)基板1と貼り合わせる前の状態の封止板8の平面図、 (b)(a)のI−I線の断面図、(c)封止板8と貼り合わせる前の状態の基板1の平面図。 本発明の第2の実施の形態に係る有機発光素子の模式的断面構造図。 本発明の第4の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法における製造工程の一工程を説明する図。 本発明の第5の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法における製造工程の一工程を説明する図。 本発明の第6の実施の形態に係る有機発光素子の模式的断面構造図。 本発明の第6の実施の形態に係る有機発光素子の製造方法における製造工程の一工程を説明する図。 本発明の第7の実施の形態に係る有機発光素子の模式的断面構造図。 従来の有機発光素子の模式的断面構造図。
符号の説明
1・・・基板
2・・・陽極層
3・・・有機発光層
4・・・陰極層
5・・・絶縁層
8・・・封止板
9・・・伝熱性部材
20・・・有機発光素子

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板の主面上に形成された有機発光層と、
    前記主面の外周部で前記基板と接合して前記有機発光層を封止する封止板と、
    前記基板と前記封止板の間に配置された伝熱性部材とを備え
    前記伝熱性部材はUV硬化樹脂又はエポキシ系接着樹脂からなり、
    前記伝熱性部材の塗布時の粘度は、25℃において10Pa・s〜100Pa・sであり、
    前記伝熱性部材の塗布時には、0.1MPa〜0.5MPaの塗布圧力を加えることを特徴とする有機発光素子。
  2. 前記伝熱性部材は、少なくとも前記有機発光層の上方に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
  3. 前記封止板の前記伝熱性部材と接する領域の残余の領域に溝が形成され、該溝の底部に乾燥材が配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機発光素子。
  4. 前記基板は、光を透過可能な基板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機発光素子。
  5. 前記伝熱性部材と前記封止板間に配置された金属層を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機発光素子。
  6. 前記封止板は、光を透過可能な部材からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機発光素子。
  7. 基板上に有機発光層を形成する工程と、
    封止板上に、25℃において10Pa・s〜100Pa・sの粘度を有する伝熱性部材を、ストライプ状に複数列を等間隔に又はドット状に複数個を等間隔に、0.1MPa〜0.5MPaの塗布圧力を加えて塗布し、かつシール材を塗布する工程と、
    前記封止板を前記基板に前記伝熱性部材及び前記シール材を介して圧着し、前記伝熱性部材同士を接着するように貼り合わせる封止工程と
    を有することを特徴とする有機発光素子の製造方法。
  8. 前記封止工程における前記シール材の圧着は、1kPa〜20kPaの圧力下で行われることを特徴とする請求項7に記載の有機発光素子の製造方法。
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