JP2005339832A - 有機elパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 有機EL素子内への水分の侵入によるダークスポットの発生を抑え、また、煩雑な作業を要することなく発光駆動に伴う発熱によって前記有機EL素子の温度が上昇することを抑制することによって長寿命化させることが可能な有機ELパネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 有機ELパネル1は、基板2上に形成され少なくとも発光層を有する有機層5が一対の電極(第一,第二電極)3,6間に形成されてなる有機EL素子10を有する。有機EL素子10を気密的に覆うように基板2上に配設される封止部材7を有する。粉体状の吸着剤9aと所定量の液体(不活性液体)9bとを混合させてなり、封止部材7の有機EL素子10との対向面に有機EL素子10と接触する状態にて配設される吸着部材9を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板上に形成され少なくとも発光層を有する有機層が一対の電極間に積層形成されてなる有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子と、前記有機EL素子を気密的に覆うように基板上に配設される封止部材と、を備えてなる有機ELパネル及びその製造方法に関するものである。
有機ELパネルとしては、例えばガラス材料からなる基板上に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電材料からなり陽極となる第一電極と、少なくとも発光層を有する有機層と、アルミニウム(Al)等の金属材料からなり陰極となる第二電極とを順次積層して積層体である有機EL素子を形成し、この有機EL素子を覆うように、例えばガラス材料からなる封止部材を前記基板上に接着剤を介して気密的に配設するものが知られている。
かかる有機ELパネルは、長期間の発光に耐える長寿命化が求められるが、前記有機EL素子の発光特性を劣化させる原因の一つとして、ダークスポットの発生が上げられる。このダークスポットは、前記有機EL素子の構成材料の表面に付着している水分や前記有機EL素子が収納される封止空間内に侵入した水分が、前記第二電極表面の欠陥(塵やゴミ等の付着によって生じる個所)等から前記有機EL素子内に侵入し、前記有機層と前記第二電極との間に剥離を生じさせることで発生すると考えられている。
このような問題を解決するものとして、本願出願人は、特許文献1にて、化学的にあるいは物理的に水分を吸着する粉体状の吸着剤を例えばフッ素系オイルからなる所定量の不活性液体と混合してクリーム状あるいはゲル状の吸着部材を形成し、この吸着部材を前記封止部材の前記有機EL素子と対向する面上に配設してなる有機ELパネルを提案している。
また、さらに、発光駆動に伴う発熱によって前記有機EL素子の温度が上昇し、前記有機EL素子の構成材料が劣化することを抑制するために、特許文献2には、有機EL素子(有機EL積層膜)及び封止部材(封止材)との両方に接するように吸湿性熱伝導固体を配設するものが開示されている。
特開2002−198170号公報 特開2004−119277号公報
しかしながら、特許文献2に開示される方法においては、前記有機EL素子に前記吸湿性熱伝導固体が接触することで前記有機EL素子に傷等が発生するおそれがあるという問題点があった。また、前記有機EL素子に傷等が発生することを防止する、あるいは、前記有機EL素子と前記吸湿性熱伝導固体とを良好に接触させるためには、前記封止部材における前記吸湿性熱伝導固体の配設位置、高さ、表面の平坦度等を細かく規定する必要があり、前記有機ELパネルの製造工程において煩雑な作業を要するという問題点があった。
本発明は、このような問題に鑑み、有機EL素子内への水分の侵入によるダークスポットの発生を抑え、また、煩雑な作業を要することなく発光駆動に伴う発熱による前記有機EL素子の温度上昇を抑制することによって前記有機EL素子を長寿命化させることが可能な有機ELパネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の有機ELパネルは、前記課題を解決するために、基板上に形成され少なくとも発光層を有する有機層が一対の電極間に積層形成されてなる有機EL素子と、前記有機EL素子を気密的に覆うように前記基板上に配設される封止部材と、粉体状の吸着剤と所定量の液体とを混合してなり、前記封止部材の前記有機EL素子との対向面に前記有機EL素子と接触する状態にて配設される吸着部材と、を備えてなることを特徴とする。
また、前記吸着部材は、前記封止部材と前記有機EL素子とによって押圧され前記有機EL素子の前記封止部材との対向面の一部または全部と接触するように押し広げられてなることを特徴とする。
また、前記吸着部材は、大きさが20μm以下である前記吸着剤を有してなることを特徴とする。
また、前記吸着部材は、前記吸着剤の含有量が40パーセント以下であることを特徴とする。
また、前記吸着剤は、物理的に水分を吸着可能な材料からなることを特徴とする。
本発明の有機ELパネルの製造方法は、基板上に形成され少なくとも発光層を有する有機層が一対の電極間に積層形成されてなる有機EL素子と、前記有機EL素子を気密的に覆うように前記基板上に配設される封止部材と、粉体状の吸着剤と所定量の液体とを混合してなり、前記封止部材の前記有機EL素子との対向面に配設される吸着部材と、を備えてなる有機ELパネルの製造方法であって、前記封止部材の前記有機EL素子との対向面に前記吸着部材を配設する工程と、前記封止部材と前記基板とを前記有機EL素子を気密的に覆うように重ね合わせ、また、前記吸着部材と前記有機EL素子とを接触させ前記封止部材と前記有機EL素子とで前記吸着部材を押圧して押し広げる工程と、を少なくとも含むことを特徴とする。
また、前記封止部材の前記有機EL素子との対向面に前記吸着部材を配設する工程において、前記封止部材の前記有機EL素子との対向面と前記有機EL素子との間隔よりも高く前記吸着部材を配設することを特徴とする。
また、前記吸着部材は、大きさが20μm以下の前記吸着剤を有することを特徴とする。
また、前記吸着部材は、前記吸着剤の含有量が40パーセント以下であることを特徴とする。
また、前記吸着剤は、物理的に水分を吸着可能な材料からなることを特徴とする。
本発明は、基板上に形成され少なくとも発光層を有する有機層が一対の電極間に形成されてなる有機EL素子と、前記有機EL素子を気密的に覆うように前記基板上に配設される封止部材と、を備えてなる有機ELパネル及びその製造方法に関し、有機EL素子内への水分の侵入によるダークスポットの発生を抑え、また、煩雑な作業を要することなく発光駆動に伴う発熱による前記有機EL素子の温度上昇を抑制することによって前記有機EL素子を長寿命化させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき説明する。図1に示すように、有機ELパネル1は、基板2と、第一電極3と、絶縁層4と、有機層5と、第二電極6と、封止部材7と、接着剤8と、吸着部材9とから構成されている。
基板2は、ガラス材料等の透光性材料からなり、矩形状に形成されている。
第一電極3は、外部電源(図示しない)から有機層5に正孔を注入する陽極となるものであり、基板2上にITO等の透光性の導電性材料を蒸着法やスパッタリング法等の手段によって層状に形成し、さらにフォトリソグラフィー法等の手段によって所定の形状に形成してなるものである。また、第一電極3は、第一電極3から引き出し形成されたリード部と、このリード部の終端部に設けられる電極部とを備えており、所定の回路基板(図示しない)を介して前記外部電源と接続される。
絶縁層4は、例えば、ポリイミド系等の絶縁材料からなり、フォトリソグラフィー法等の手段によって所定の形状に形成される。絶縁層4は、発光領域の輪郭を鮮明に表示するため、第一電極3の周縁部と若干重なるように形成され、また、第一電極3と第二電極6との絶縁を確保するために前記リード部上を覆うように配設される。
有機層5は、少なくとも発光層を有するものであればよいが、本発明の実施の形態においては正孔注入層,正孔輸送層,発光層及び電子輸送層を蒸着法等の手段によって順次積層形成してなるものである。有機層5は、絶縁層4から露出する第一電極3の形成箇所に対応するように所定の大きさをもって配設される。
第二電極6は、前記外部電源から有機層5に電子を注入する陰極となるものであり、アルミニウム(Al)やマグネシウム銀(Mg:Ag)等の金属導電性材料を蒸着法等の手段によって層状に形成してなるものであり、有機層5上に形成される。第二電極6は、基板2上に設けられるリード部と電気的に接続される。なお、このリード部の終端部には、電極部が設けられ前記回路基板を介して前記外部電源と接続される。なお、前記リード部及び前記電極部は第一電極3と同材料により形成される。
以上のように、基板2上に第一電極3,絶縁層4,有機層5及び第二電極6を順次積層して有機EL素子10が得られる。
封止部材7は、例えばガラス材料からなる平板部材にサンドブラスト、切削及びエッチング等の適宜方法で凹部7aを形成してなるものである。封止部材7は、凹部7aを取り囲むようにして形成される支持部7bを、例えば紫外線硬化型エポキシ樹脂からなる接着剤8を介して基板2上に気密的に配設することで、封止部材7と基板2とで有機EL素子10を封止する封止空間を構成する。
吸着部材9は、封止部材7の有機EL素子10との対向面7cに塗布,滴下または貼り付け等の方法で配設されるものであり、クリーム状あるいはペースト状に形成されている。吸着部材9は、化学的あるいは物理的に水分を吸着する吸湿作用を有し、例えば活性アルミナ,モレキュラシーブス,酸化カルシウムあるいは酸化バリウム等の無機材料からなる粉体状の吸着剤9aと、フッ素系オイル等からなる所定量の不活性液体(液体)9bとを混合させてなるものである。なお、化学的に水分を吸着する材料は一般的に反応性が高く、有機EL素子10の有機材料を劣化させるおそれがあるため、吸着剤9aは反応性の低い物理的に水分を吸着する材料からなるものが望ましい。なお、吸着剤9aの粒径(大きさ)は例えば20μm以下となっており、さらに10μm以下であることが望ましい。また、吸着部材9は、吸着剤9aの含有量が吸着部材9全体に対して40パーセント以下(さらに望ましくは20パーセント以下)となるように形成される。また、吸着部材9は、後述する封止部材7を基板2と重ね合わせる工程において、有機EL素子10の封止部材7との対向面である第二電極6の表面と接触し、さらに、封止部材7と有機EL素子10とで押圧され、図1の矢印で示す有機EL素子10に対して垂直方向に押し広げられ、第二電極6の表面の一部あるいは全部に接触するように設けられている。したがって、吸着部材9が有機EL素子10と封止部材7との両方に接する構成となっていることから、発光駆動に伴って有機EL素子10の有機層5に発生する熱を吸着部材9を介して封止部材7に伝導させ、この熱を放散させることが可能となっている。
次に、図2を用いて、有機ELパネル1の製造方法について説明する。
まず、前述の透光性の導電材料を蒸着法等によって基板2上に層状に形成し、さらに、フォトリソグラフィー法等の手段によって、所定形状の第一電極3を形成する。次に、フォトリソグラフィー法等の手段によって、第一電極3の前記周縁部と若干重なるように絶縁層4を形成する(図2(a)参照)。
次に、絶縁層4から露出する第一電極3上に、正孔注入層,正孔輸送層,発光層及び電子輸送層を蒸着法やスパッタリング法等の手段によって順次積層形成して有機層5を形成する。次に、有機層5上に、前述の金属導電性材料を蒸着法等の手段によって層状に形成して第二電極6を形成し、有機EL素子10を得る(図2(b)参照)。
また、前述した無機材料からなる粉体状の吸着剤9aと、前述した所定量の不活性液体9bとを例えばホモジナイザー等の撹拌装置によって撹拌混合させてクリーム状あるいはペースト状の吸着部材9を形成し、例えばガラス材料からなる平板部材にサンドブラスト、切削及びエッチング等の適宜方法で凹部7aを形成してなる封止部材7の有機EL素子10との対向面7c上に、吸着部材9を所定の高さBにて塗布する(図2(c)参照)。なお、吸着部材9は、後述する押し広げを良好に行うために、高さBが予め定められる封止部材7の有機EL素子10との対向面7cと有機EL素子10との間隔A(図1及び図2(d)参照)よりも大きい値となるように塗布されることが望ましい。
吸着部材9を封止部材7に塗布した後、封止部材7を、支持部7bが紫外線硬化型エポキシ樹脂からなる接着剤8を介して基板2と接合するように重ね合わせ、さらに接着剤8に紫外線を照射して接着剤8を硬化させ、有機EL素子10を気密的に覆う封止空間を形成する(図2(d)参照)。また、封止部材7を基板2に重ね合わせる際に、封止部材7に基板2の方向に対して所定の圧力を加えることによって、封止部材7に配設される吸着部材9を有機EL素子10の封止部材7との対向面である第二電極6の表面と接触させ、さらに、封止部材7と有機EL素子10と吸着部材9を押圧し、図2(d)の矢印で示す有機EL素子10に対して垂直方向に吸着部材9を押し広げ、吸着部材9を第二電極6の表面の一部あるいは全部に接触させる。
なお、前述の封止部材7と基板2との重ね合わせは、例えば図3に示すような封止装置Aによって行うことができる。
封止装置Aは、封止室A1に、排気ポート11を介して図示しない真空ポンプで室内が略真空状態になるように排気され、窒素導入口12から窒素が導入されることで、酸素の濃度が100ppm以下及び露点が−70℃以下の窒素室A2を設けている。
封止装置Aは、窒素室A2の略中央に配設される支持基板13と封止基板14とが配設される重ね合わせ機構15と、窒素室A2の上方に配設され前記接着剤に紫外線を照射する紫外線照射装置16(以下、UV照射装置という)と、UV照射装置16と重ね合わせ機構15との間に設けられる配設部17にマスクホルダー18を介して配設されUV照射装置16からの紫外線を部分的に遮断する紫外線カットマスク19(以下、UVカットマスクという)を備えている。
支持基板13は、ガラス材料からなり、有機EL素子10が複数個所形成されており、封止工程後に支持基板13を各有機EL素子10毎に分割されて個々の有機ELパネル1の基板2を構成する、いわゆる多面取りに用いられる構成となっている。
封止基板14は、支持基板13上の各有機EL素子10の形成位置に対応して各有機EL素子10を気密的に覆うための凹部7aが複数形成されている。封止基板14は封止工程後に支持基板13とともに切断され個々の有機ELパネル1の封止部材7を構成するものである。また、封止基板14は、例えばX−Y−Z方向に移動可能なロボットにディスペンサが取り付けられてなる接着剤塗布装置(図示しない)によって接着剤8を支持基板13との接合面に塗布される。
重ね合わせ機構15は、支持基板13を配設する第一の載置部15aと、封止基板14を配設する第二の載置部15bと、載置部15bを例えばシリンダーからなる駆動手段によって上方に移動させる上昇機構15cとを備えている。
重ね合わせ機構15は、上昇機構15cを駆動させて第二の載置部15bを上昇させて封止基板14を所定圧力にて支持基板13に重ね合わせる。なお、重ね合わせ機構15は、第二の載置部15b上に弾性部材15dを備えており、支持基板13及び封止基板14に過剰な圧力が付与されることを防止している。
マスクホルダー18は、金属材料からなる枠状の部材であり、例えば板状の金属材料を略コの字状に折り曲げ形成してなる板バネ等を用いてUVカットマスク19が枠内に配設固定されるものである。
UVカットマスク19は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等の透光性の樹脂材料からなるベース部上にCr(クロム)等の非透光性材料からなり紫外線を遮断する遮光部を有機EL素子10の形成位置に対応させて形成してなるものである。
封止装置Aは、重ね合わせ機構15によって支持基板13及び封止基板14が重ね合わされると、UV照射装置16からの紫外線をUVカットマスク19を介して接着剤8の塗布位置に照射させることで、両部材を接合し、気密性良く封止する。
以上の工程によって、有機ELパネル1が得られる。
かかる有機ELパネル1は、粉体状の吸着剤9aと所定量の不活性液体9bとを混合してなり、封止部材7の有機EL素子10との対向面7cに配設される吸着部材9を備え、吸着部材9が、封止部材7と有機EL素子10とによって押圧され有機EL素子10の封止部材7との対向面の一部または全部と接触するように押し広げられてなるものである。
また、有機ELパネル1の製造方法は、封止部材7の有機EL素子10との対向面7cに吸着部材9を配設する工程と、封止部材7と基板2とを有機EL素子10を気密的に覆うように重ね合わせ、また、吸着部材9と有機EL素子10とを接触させ封止部材7と有機EL素子10とで吸着部材9を押圧して押し広げる工程と、を少なくとも含むものである。また、吸着部材9を配設する工程において、封止部材7の有機EL素子10との対向面7cと有機EL素子10との間隔よりも高く吸着部材9を配設するものである。
したがって、有機ELパネル1及びその製造方法は、有機EL素子10が封止される封止空間内に吸着部材9を配設することにより有機EL素子内への水分の侵入によるダークスポットの発生を抑えることが可能となり、長期にわたって安定した発光特性を維持することができる。また、吸着部材9として粉体状の吸着剤9aと不活性液体9bとを混合してなるクリーム状あるいはペースト状のものを使用し、さらに、封止部材7と基板2とを有機EL素子10を気密的に覆うように重ね合わせる際に、吸着部材9と有機EL素子10とを接触させ封止部材7と有機EL素子10とで吸着部材9を押圧して押し広げることによって、吸着部材9の配設位置や高さにバラツキが生じる場合であっても、押し広げによって吸着部材9の形状が変形し、吸着部材9を封止部材7及び有機EL素子10と良好に接触させることができる。また、特許文献2に開示される吸湿性熱伝導固体を有機EL素子に接触させる方法においては、前記吸湿性熱伝導固体の平坦度を細かく規定する必要があったが、本実施の形態の吸着部材9を使用する場合には、吸着部材9は押し広げによって有機EL素子10の表面に沿って変形するため、表面の平坦度等を細かく規定する必要がない。したがって、有機ELパネル1およびその製造方法は、煩雑な作業を要することなく有機EL素子10の発光駆動に伴って有機層5に発生する熱を吸着部材9を介して放散させることができ、有機層5を構成する有機材料の劣化を抑制し、長期にわたって安定した発光特性を維持することができる。
また、吸着部材9は、大きさが20μm以下(さらに望ましくは10μm以下)である吸着剤9aを有してなるものである。また、吸着部材9は、吸着剤9aの含有量が40パーセント以下(さらに望ましくは20パーセント以下)となるものである。吸着部材9に含有される吸着剤9aの大きさを前述のように規定する、あるいは、吸着剤9aの含有量を前述のように規定することによって、吸着部材9が押し広げられる際に吸着部材9に含有される吸着剤9aによって有機EL素子10に付与される抵抗を低減させることができ、吸着部材9を有機EL素子10に接触させる際に吸着剤9aによって有機EL素子10に傷等が発生することを抑制することができる。
また、吸着剤9aとして、反応性の低い物理的に水分を吸着可能な材料を用いることによって、吸着剤9aによって有機EL素子10の有機材料が劣化することを抑制することができる。
なお、本発明の実施の形態では、封止部材7に凹部7aが形成される構成であったが、封止部材は凹部が形成されない平板状であってもよい。かかる封止部材においては基板と封止部材との間に配設される接着剤にスペーサ部材が含有されることが望ましい。
本発明の実施の形態の有機ELパネルを示す要部断面図。 同上の有機ELパネルの製造工程を示す図。 同上の有機ELパネルの製造に用いられる封止装置を示す図。
符号の説明
1 有機ELパネル
2 基板
3 第一電極
5 有機層
6 第二電極
7 封止部材
8 接着剤
9 吸着部材
9a 吸着剤
9b 不活性液体(液体)
10 有機EL素子

Claims (10)

  1. 基板上に形成され少なくとも発光層を有する有機層が一対の電極間に積層形成されてなる有機EL素子と、前記有機EL素子を気密的に覆うように前記基板上に配設される封止部材と、粉体状の吸着剤と所定量の液体とを混合してなり、前記封止部材の前記有機EL素子との対向面に前記有機EL素子と接触する状態にて配設される吸着部材と、を備えてなることを特徴とする有機ELパネル。
  2. 前記吸着部材は、前記封止部材と前記有機EL素子とによって押圧され前記有機EL素子の前記封止部材との対向面の一部または全部と接触するように押し広げられてなることを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネル。
  3. 前記吸着部材は、大きさが20μm以下である前記吸着剤を有してなることを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネル。
  4. 前記吸着部材は、前記吸着剤の含有量が40パーセント以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネル。
  5. 前記吸着剤は、物理的に水分を吸着可能な材料からなることを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネル。
  6. 基板上に形成され少なくとも発光層を有する有機層が一対の電極間に積層形成されてなる有機EL素子と、前記有機EL素子を気密的に覆うように前記基板上に配設される封止部材と、粉体状の吸着剤と所定量の液体とを混合してなり、前記封止部材の前記有機EL素子との対向面に配設される吸着部材と、を備えてなる有機ELパネルの製造方法であって、
    前記封止部材の前記有機EL素子との対向面に前記吸着部材を配設する工程と、
    前記封止部材と前記基板とを前記有機EL素子を気密的に覆うように重ね合わせ、また、前記吸着部材と前記有機EL素子とを接触させ前記封止部材と前記有機EL素子とで前記吸着部材を押圧して押し広げる工程と、を少なくとも含むことを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  7. 前記封止部材の前記有機EL素子との対向面に前記吸着部材を配設する工程において、前記封止部材の前記有機EL素子との対向面と前記有機EL素子との間隔よりも高く前記吸着部材を配設することを特徴とする請求項6に記載の有機ELパネルの製造方法。
  8. 前記吸着部材は、大きさが20μm以下の前記吸着剤を有することを特徴とする請求項6に記載の有機ELパネルの製造方法。
  9. 前記吸着部材は、前記吸着剤の含有量が40パーセント以下であることを特徴とする請求項6に記載の有機ELパネルの製造方法。
  10. 前記吸着剤は、物理的に水分を吸着可能な材料からなることを特徴とする請求項6に記載の有機ELパネルの製造方法。
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