JP5853311B2 - 表示装置及び表示装置の製造方法 - Google Patents

表示装置及び表示装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5853311B2
JP5853311B2 JP2011239572A JP2011239572A JP5853311B2 JP 5853311 B2 JP5853311 B2 JP 5853311B2 JP 2011239572 A JP2011239572 A JP 2011239572A JP 2011239572 A JP2011239572 A JP 2011239572A JP 5853311 B2 JP5853311 B2 JP 5853311B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
heat
heat conductive
conductive layer
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011239572A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013097157A (ja
Inventor
山北 裕文
裕文 山北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Joled Inc
Original Assignee
Joled Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Joled Inc filed Critical Joled Inc
Priority to JP2011239572A priority Critical patent/JP5853311B2/ja
Publication of JP2013097157A publication Critical patent/JP2013097157A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5853311B2 publication Critical patent/JP5853311B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

本発明は、映像を表示する表示装置及び表示装置の製造方法に関する。
表示装置は、一般的に、映像を表示するための表示パネルを備える。表示パネルは、典型的には、表示装置に入力された映像信号に基づき発光する発光素子を備える。発光素子は、映像を表現するために発光すると同時に発熱する。発光素子からの熱は、表示パネルの内部に籠もりやすい。表示パネル内の温度上昇は、表示パネルの正常な動作をしばしば妨げる。
表示装置として、有機EL(エレクトロルミネセンス)ディスプレイが例示される。有機ELディスプレイは、有機EL発光素子を含む。有機EL発光素子の発光層は、熱によって劣化しやすい。したがって、表示パネル内で過度の温度上昇が生ずるならば、表示パネルの寿命は短くなる。
特許文献1は、有機ELディスプレイの放熱を促す構造を有する有機EL装置を開示する。有機EL装置内に組み込まれた放熱構造によって、有機ELディスプレイの寿命低下が緩和される。
図18は、特許文献1の有機EL装置900の概略的な断面図である。図18を用いて、従来の放熱構造が説明される。
有機EL装置900は、有機ELパネル910と、有機EL装置900を補強するための補強層920と、有機ELパネル910と補強層920との間に形成された樹脂層930と、を備える。樹脂層930は、熱伝導性の粒子が添加されたポリオレフィンを主成分とする支持層931と、支持層931と有機ELパネル910とを接着するための第1接着層932と、支持層931と補強層920とを接着するための第2接着層933と、を含む。特許文献1は、支持層931に添加される粒子として、金属粒子、金属酸化物、グラファイト粒子、カーボンナノチューブといったカーボン短繊維を開示する。
特許文献1は、支持層931に上述の粒子を添加し、支持層931の熱伝導率を向上させることを教示する。しかしながら、支持層931は、熱伝導性が低いポリオレフィンを主成分とするので、熱伝導性の粒子の補助下においても、十分な熱伝導率を達成しない。特に、ポリオレフィンの層が、添加粒子と有機ELパネル910との間に介在するので、有機ELパネル910が発生した熱は、添加粒子に到達しにくくなっている。即ち、有機ELパネル910が発生した熱は、有機ELパネル910に留まりやすくなっている。この結果、有機ELパネル910の温度は、高くなりやすい。
特開2011−27811号公報(図6、段落番号(0124))
映像を表示するための表示パネルの温度が測定されると、ほとんどの場合、表示パネルの温度分布は一定ではないことが分かる。多くの場合、表示パネルの中央領域は、他の領域よりも高温である。このことは、表示パネルの中央領域において、熱が籠もりやすいことを意味する。例えば、映像が表示される表示領域の全画素が等輝度で発光するならば、表示パネルの中央領域は高温となり、中央領域を取り囲む周縁領域は、中央領域と比べて低温となる。
表示パネルが発生する熱は、一般的に、画素を劣化させる。上述の如く、中央領域の熱が高いならば、表示パネルの中央領域に配設された画素は、表示パネルの周縁領域に配設された画素よりも劣化しやすくなる。画素の劣化の不均一性は、表示領域に表示される映像の質の不均一性を生じさせることもある。
本発明は、表示パネルの中央領域での局所的な温度上昇を抑制することができる表示装置及び表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一の局面に係る表示装置は、映像が表示される表示領域を含む表示パネルと、該表示パネルが発生した熱を伝導する熱伝導層と、前記表示パネルとともに前記熱伝導層を挟持する基板と、を備え、前記熱伝導層は、複数の熱伝導粒を含み、該熱伝導粒は、可撓部と、該可撓部を保持するコア部と、を含み、前記表示パネルは、前記表示領域の中心点を含む又は前記中心点の近くに規定された第1領域と、該第1領域よりも前記中心点から離間した第2領域と、を含み、前記第2領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層の密度は、前記第1領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層の密度よりも高いことを特徴とする。
本発明の他の局面に係る映像が表示される表示領域を含む表示パネルと、該表示パネルが発生した熱を伝導する熱伝導層と、前記表示パネルとともに前記熱伝導層を挟持する基板と、を備える表示装置の製造方法は、前記表示パネルと前記基板のうち一方の第1パネル要素を準備する第1工程と、前記表示パネルが発生した熱を伝導する複数の熱伝導粒が懸濁された懸濁液を準備する第2工程と、前記第1パネル要素の上に前記懸濁液を塗布し、前記懸濁液の層を形成する第3工程と、前記懸濁液を乾燥し、前記複数の熱伝導粒を含む前記熱伝導層を形成する第4工程と、前記表示パネルと前記基板のうち他方の第2パネル要素を前記熱伝導層の上で圧着させる第5工程と、を備え、前記第1パネル要素は、該第1パネル要素の中心点を含む又は前記中心点の近くに規定された第1形成領域と該第1形成領域よりも前記中心点から離間した第2形成領域と、を含み、前記第3工程は、前記第2形成領域における前記熱伝導粒の密度が前記第1形成領域における前記熱伝導粒の密度よりも高くなるように前記懸濁液の前記層を調整する段階を含むことを特徴とする。
本発明に係る表示装置の熱伝導層の密度は、表示領域の中心点を含む又は中心点の近くに規定された第1領域よりも、中心点から離間した第2領域において高い。したがって、中心点から離間した第2領域の熱が拡散されやすくなる。この結果、第1領域で発生した熱を伝導する熱伝導層から第2領域で発生した熱を伝導する熱伝導層への熱伝導が促進される。したがって、表示パネルの中央の熱は、中心部から離れる方向へ移動する。かくして、表示パネルの中央領域での局所的な温度上昇が抑制される。
第1実施形態の表示装置の概略的な断面図である。 図1に示される表示装置の概略的な斜視図である。 図1に示される表示装置の熱伝導粒の概略図である。 図1に示される表示装置の表示面の概略的な正面図である。 図1に示される表示装置の表示面の概略的な正面図である。 第1領域及び第2領域に関する他の概念を表す表示装置の概略図である。 図1に示される表示装置の製造方法の概略的なフローチャートである。 図7に示される表示装置の製造方法の工程の概略図である。 図7に示される表示装置の製造方法の工程の概略図である。 図7に示される表示装置の製造方法において用いられる第1パネル部材の概略的な平面図である。 図7に示される表示装置の製造方法において用いられる第1パネル部材の概略的な平面図である。 図1に示される表示装置の表示パネルの温度分布の調査に用いられたシミュレーションモデルの概略図である。 第1熱伝導条件の下でのシミュレーションの結果得られた概略的な等温線図である。 第2熱伝導条件の下でのシミュレーションの結果得られた概略的な等温線図である。 第3熱伝導条件の下でのシミュレーションの結果得られた概略的な等温線図である。 第2実施形態の表示装置の概略的な断面図である。 図14に示される表示装置に用いられる第1グループの熱伝導粒の概略図である。 図14に示される表示装置に用いられる第2グループの熱伝導粒の概略図である。 図14に示される表示装置に用いられる第3グループの熱伝導粒の概略図である。 図14に示される表示装置に用いられる第4グループの熱伝導粒の概略図である。 第1グループ内における熱伝導パターンの概略図である。 第2グループ内における熱伝導パターンの概略図である。 第3グループ内における熱伝導パターンの概略図である。 第4グループ内における熱伝導パターンの概略図である。 図14に示される表示装置のシミュレーションモデルに基づき得られた概略的な等温線図である。 既知の有機EL装置の概略的な断面図である。
以下、様々な実施形態に係る表示装置が図面を参照して説明される。尚、以下に説明される実施形態において、同様の構成要素に対して同様の符号が付されている。また、説明の明瞭化のため、必要に応じて、重複する説明は省略される。図面に示される構成、配置或いは形状並びに図面に関連する記載は、表示装置の原理を容易に理解させることを目的とするものであり、表示装置の原理はこれらに何ら限定されるものではない。
<第1実施形態>
(表示装置の構造)
図1は、第1実施形態の表示装置100の概略的な断面図である。図2は、第1実施形態の表示装置100の概略的な斜視図である。図1及び図2を用いて、表示装置100が説明される。
表示装置100は、映像を表示する表示パネル110と、表示パネル110を支持する筐体120と、を備える。筐体120内には、後述される様々な要素が収容される。表示パネル110は、筐体120から露出した表示面111を含む。映像が表示される表示面111は、表示領域として例示される。
本実施形態において、表示装置100は、テレビ装置として用いられる。代替的に、表示装置100は、パーソナルコンピュータのディスプレイ、携帯電話のディスプレイ、タッチパネル式の情報処理装置や映像を表示することができる他の装置であってもよい。
本実施形態において、表示パネル110は、電流の供給に伴って発光する有機EL素子が組み込まれた有機EL表示パネルである。代替的に、表示パネル110は、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネルや映像を表示する他のパネル装置であってもよい。
図1は、図2に示される中心線CL(表示パネル110の中心を通る垂直線)よりも右側の領域における表示パネル110並びに表示パネル110に連なる様々な要素の概略的な水平断面図である。以下の説明において、表示装置100の様々な要素の水平断面の形状並びに水平方向の熱伝導の仕組みが説明される。これらの説明は、垂直方向の断面形状並びに垂直方向の熱伝導に適用されてもよい。
本実施形態の原理の説明を明瞭化のために、「水平方向」、「垂直方向」及び「厚さ方向」との用語が用いられる。「水平方向」との用語は、典型的には、表示面111に表示される映像の信号が書き込まれる方向を意味する。「垂直方向」との用語は、「水平方向」に直交し、且つ、表示面111に平行な方向を意味する。「厚さ方向」との用語は、「水平方向」及び「厚さ方向」に直交する方向を意味する。尚、これらの用語に対する定義は、本実施形態の原理を何ら限定するものではない。
図1に示される如く、表示パネル110は、上述の表示面111に加えて、表示面111とは反対側の取付面112と、を含む。取付面112は、表示パネル110内で発生した熱を水平方向に促すための様々な要素(後述される)が取り付けられる。
表示装置100は、表示パネル110が発生した熱を伝導するための熱伝導層130と、表示パネル110とともに熱伝導層130を挟持する放熱板170と、を備える。放熱板170は、表示パネル110に対向する対向面171と、対向面171とは反対側の裏面172と、を含む。放熱板170は、銅板やアルミニウム板といった高熱伝導率を有する硬質材料を用いて形成される。本実施形態において、放熱板170は、基板として例示される。
表示パネル110と放熱板170とに挟持された熱伝導層130は、表示パネル110の取付面112に密着される。したがって、表示パネル110が発生した熱は、熱伝導層130によって、面内方向(水平方向及び/又は垂直方向)に伝導される。また、熱伝導層130は、厚さ方向にも、表示パネル110が発生した熱を伝導する。
表示パネル110と放熱板170とに挟持された熱伝導層130は、放熱板170の対向面171にも密着される。熱伝導層130による厚さ方向への熱伝導の結果、熱伝導層130から放熱板170への熱伝達が達成される。放熱板170は、熱伝導層130から伝達された熱を放出する。図1の熱伝導層130中に示される矢印は、熱伝導層130中の熱の流れを概略的に示す。熱伝導層130の構造及び熱伝導層130中の熱伝導原理は後述される。
熱伝導層130は、複数の熱伝導粒131(粒状の熱伝導体)を含む。表示パネル110と熱伝導層130との間の熱伝達、熱伝導層130中の熱伝導及び熱伝導層130から放熱板170への熱伝達は、熱伝導粒131によって達成される。
図3は、熱伝導粒131の概略図である。図1及び図3を用いて、熱伝導層130が説明される。
熱伝導粒131は、コア部132と、コア部132から突出する複数の毛状体133と、を含む。コア部132によって保持された複数の毛状体133は、コア部132を全体的に取り囲む。したがって、熱伝導粒131は、全体的に、毬様の形状をなす。毛状体133は、表示パネル110と放熱板170との間で生ずる圧力に応じて、圧縮変形又は撓み変形する。したがって、本実施形態において、毛状体133は、可撓部として例示される。尚、毛状体133に代えて、表示パネル110と放熱板170との間で生ずる圧力に応じて、圧縮変形又は撓み変形可能な他の構造が可撓部に適用されてもよい。
毛状体133は、好ましくは、コア部132よりも高い熱伝導率を有する。例えば、毛状体133の熱伝導率は、1000W/m・K以上であり、コア部132の熱伝導率は、1000W/m・Kを下回る値である。
本実施形態において、コア部132として、SiC(炭化珪素)が用いられる。毛状体133として、CNT(カーボンナノチューブ)が用いられる。SiCの熱伝導率は、約300W/m・Kであり、CNTの熱伝導率は、約2000W/m・Kである。
SiCを用いて形成されたコア部132とCNTを用いて形成された毛状体133とを含む熱伝導粒131は、典型的には、SiC結晶を用いた表面分解法に従って形成される。詳細には、例えば、特開平10−265208号公報に開示される手法に従って、熱伝導粒131が形成されてもよい。このような熱伝導粒は、例えば、特開2004−76043号公報においても利用されている。
表面分解法によれば、高温に加熱されたSiC結晶が用意される。SiC結晶にCO(一酸化炭素)が供給されると、SiO(酸化珪素)が生成される。この間、SiC結晶上で炭素繊維(CNT:カーボンナノチューブ)が成長する。SiC結晶上でのCNTの成長の結果、SiCからなるコア部132と、CNTからなる毛状体133と、を含む熱伝導粒131が形成される。
図1及び図2を用いて、熱伝導層130が更に説明される。
図2には、表示面111の中心点CPが示されている。中心点CPは、矩形状の表示面111の対角線の交差点として定義される。尚、中心点CPの定義は、本実施形態の原理を明瞭化するために用いられるものであり、本実施形態の原理は、中心点CPの定義に何ら限定されない。
図2に示されるように、表示面111は、中心点CPを包含する中央領域CRと、中央領域CRを取り囲む周縁領域PRと、を含む。本実施形態において、中央領域CRは、第1領域として例示される。中央領域CRよりも中心点CPから離間した周縁領域PRは、第2領域として例示される。
グループ化された熱伝導粒131を用いて、熱伝導層130が以下に説明される。熱伝導粒131に対するグループ化は、説明の明瞭化のためのものである。図1において、グループ化された熱伝導粒131は、離散的に示されているが、後述される熱伝導層130の製造方法によると、熱伝導粒131の密度分布は、典型的には、連続的になる。したがって、熱伝導粒131に対するグループ化の説明及び/又は定義は、本実施形態の原理を何ら制限するものではない。なお、熱伝導粒131は離散的に分布していてもよく、熱伝導粒131の密度分布が非連続的であってもよい。
熱伝導層130は、中心線CL上に配置された熱伝導粒131のグループ(以下、第1グループ141と称される)と、第1グループ141に隣接する熱伝導粒131のグループ(以下、第2グループ142と称される)と、を含む。第1グループ141及び第2グループ142は、中央領域CR内に配置される。第1グループ141及び第2グループ142の熱伝導粒131は、中央領域CRで発生した熱を伝導する熱伝導層130として機能する。
熱伝導層130は、第2グループ142を取り囲む熱伝導粒131のグループ(以下、第3グループ143と称される)と、第3グループ143を取り囲む熱伝導粒131のグループ(以下、第4グループ144と称される)と、を更に含む。第3グループ143及び第4グループ144は、周縁領域PR内に配置される。第3グループ143及び第4グループ144の熱伝導粒131は、周縁領域PRで発生した熱を伝導する熱伝導層130として機能する。
図1において、第2グループ142の熱伝導粒131の数は、第1グループ141の熱伝導粒131の数よりも多い。第3グループ143の熱伝導粒131の数は、第2グループ142の熱伝導粒131の数よりも多い。第4グループ144の熱伝導粒131の数は、第3グループ143の熱伝導粒131の数よりも多い。図1に示されるグループ間の熱伝導粒131の数の変化は、熱伝導層130の密度の変化を描写する。
「熱伝導層130の密度」との用語は、単位体積当たりの熱伝導粒131の重量パーセントを意味してもよい。代替的に、「熱伝導層130の密度」との用語は、単位体積当たりの熱伝導粒131の体積を意味してもよい。更に代替的に、「熱伝導層130の密度」との用語は、単位体積当たりに存在する熱伝導粒131の数として定義されてもよい。本実施形態の原理の範囲内において、「熱伝導層130の密度」との用語に対して、他の適切な定義が用いられてもよい。
図1の描画から、周縁領域PRで発生した熱を伝導する熱伝導層130(即ち、第3グループ143及び第4グループ144の熱伝導粒131)の密度は、中央領域CRで発生した熱を伝導する熱伝導層130(即ち、第1グループ141及び第2グループ142の熱伝導粒131)の密度よりも高いことが分かる。
図1に示される放熱板170の下方には、4つのベクトルCV1乃至CV4が示される。第1グループ141の下方のベクトルCV1の長さは、第1グループ141の熱伝導粒131の面内方向の熱伝導率の大きさを表す。第2グループ142の下方のベクトルCV2の長さは、第2グループ142の熱伝導粒131の面内方向の熱伝導率の大きさを表す。第3グループ143の下方のベクトルCV3の長さは、第3グループ143の熱伝導粒131の面内方向の熱伝導率の大きさを表す。第4グループ144の下方のベクトルCV4の長さは、第4グループ144の熱伝導粒131の面内方向の熱伝導率の大きさを表す。
上述の「熱伝導層130の密度」の変化は、図1に示される如く、熱伝導粒131のグループ間における面内方向の熱伝導率の大きさの変化となって現れる。図1に示される如く、周縁領域PRで発生した熱を伝導する熱伝導層130(即ち、第3グループ143及び第4グループ144の熱伝導粒131)の面内方向の熱伝導率は、中央領域CRで発生した熱を伝導する熱伝導層130(即ち、第1グループ141及び第2グループ142の熱伝導粒131)の面内方向の熱伝導率よりも大きくなる。
上述の如く、熱伝導粒131の毛状体133は、表示面111と熱伝導層130とを良好に密着させる。この結果、表示面111から熱伝導層130への良好な熱伝達が達成される。熱伝導層130中の面内方向の熱伝導率の大きさの変化の結果、中央領域CRよりも周縁領域PRにおいて、熱の拡散が促される。また、熱伝導粒131の毛状体133は、放熱板170と熱伝導層130とを良好に密着させる。したがって、周縁領域PRにおいて拡散された熱は、放熱板170を介して、表示装置100から好適に放出される。
周縁領域PRにおける熱が比較的多く放出されるので、中央領域CRに対応する熱伝導層130の領域と周縁領域PRに対応する熱伝導層130の領域との間で生ずる温度勾配が大きくなる。この結果、中央領域CRに対応する熱伝導層130の領域から周縁領域PRに対応する熱伝導層130の領域への熱伝導が促進される。かくして、表示面111の中央領域CRと中央領域CRに密着する熱伝導層130の領域との間の熱伝達も促進される。この結果、中央領域CRで発生した熱も、熱伝導層130及び放熱板170を通じて、表示装置100から好適に放出される。
上述の熱伝導粒131の構造及び配置は、熱伝導層130の熱伝導率の異方性AInをもたらす。熱伝導層130の異方性AInは、以下の数式によって定義されてもよい。
(数1)
Figure 0005853311
尚、図1に示される熱伝導粒131のグループの規定に従うならば、上述の数式中の「n」は、「1」乃至「4」の整数から選択される整数である。「AI」は、第1グループ141の熱伝導粒131によって規定される異方性を意味する。「AI」は、第2グループ142の熱伝導粒131によって規定される異方性を意味する。「AI」は、第3グループ143の熱伝導粒131によって規定される異方性を意味する。「AI」は、第4グループ144の熱伝導粒131によって規定される異方性を意味する。
図4及び図5は、表示面111の概略的な正面図である。図1、図4及び図5を用いて、熱伝導粒131の密度と熱伝導率の異方性との関係が説明される。
図4及び図5には、表示面111の中心点CP、中央領域CR及び周縁領域PRが示されている。尚、図4及び図5に示される一点鎖線で描かれた矩形枠は、中央領域CRと周縁領域PRとの間の概念的な境界を意味する。
図4及び図5には、同心円が点線で描かれている。中心点CPと同心の複数の点線円それぞれは、第1グループ141、第2グループ142、第3グループ143及び第4グループ144を意味する。
図4において、第1グループ141を表す点線円上に示される符号「D1」は、第1グループ141によって規定される熱伝導層130の密度を意味する。第2グループ142を表す点線円上に示される符号「D2」は、第2グループ142によって規定される熱伝導層130の密度を意味する。第3グループ143を表す点線円上に示される符号「D3」は、第3グループ143によって規定される熱伝導層130の密度を意味する。第4グループ144を表す点線円上に示される符号「D4」は、第4グループ144によって規定される熱伝導層130の密度を意味する。上述の如く、「D1」乃至「D4」の間には、以下の数式で表される関係が存在する。
(数2)
D1<D2<D3<D4
図4に示される如く、熱伝導層130の密度は、中心点CPから周縁領域PRに向けて、略同心円状に増大する。
図5において、上述の数式によって算出された異方性「AI」は、第1グループ141を表す点線円上に示されている。上述の数式によって算出された異方性「AI」は、第2グループ142を表す点線円上に示されている。上述の数式によって算出された異方性「AI」は、第3グループ143を表す点線円上に示されている。上述の数式によって算出された異方性「AI」は、第4グループ144を表す点線円上に示されている。熱伝導粒131のグループ間の密度の変化は、面内方向の熱伝導率に大きな影響を与える一方で、厚さ方向の熱伝導率に与える影響は比較的小さい。したがって、図4に示される熱伝導粒131のグループ間の密度の変化の下、異方性「AI」乃至「AI」の間には、以下の数式で表される関係が存在する。
(数3)
AI<AI<AI<AI
図5に示される如く、熱伝導層130の異方性は、中心点CPから周縁領域PRに向けて、略同心円状に増大する。
上述の同心円状の熱伝導層130の密度分布は、後述される表示装置100の製造方法に従って、好適に得られる。上述の説明において、熱伝導層130の密度分布の説明の明瞭化のために、複数の熱伝導粒131は、第1グループ141乃至第4グループ144にグループ化され、図1において、第1グループ141乃至第4グループ144は離散的に描写されている。しかしながら、複数の熱伝導粒131の分布は連続的であってもよい。後述される表示装置100の製造方法に従うならば、熱伝導層130の熱伝導粒131の分布は連続的になる。
図6は、第1領域及び第2領域に関する他の概念を表す表示装置100の概略図である。図2及び図6を対比し、第1領域及び第2領域が説明される。
図2に示される中央領域CRは、第1領域として例示され、周縁領域PRは、第2領域として例示される。代替的に、表示面111上に規定された2つの領域のうち中心点CPに近い領域A1が第1領域として例示され、領域A2よりも中心点CPから遠い領域A2が第2領域として例示されてもよい。
(表示装置の製造方法)
図7は、表示装置100の製造方法の概略的なフローチャートである。図8A及び図8Bは、図7に示される表示装置100の製造方法の工程の概略図である。図1、図4、図7乃至図8Bを用いて、表示装置100の製造方法が説明される。
(ステップS110)
表示装置100の製造工程が開始されると、ステップS110が実行される。ステップS110は、第1パネル部材200を準備するための第1準備工程である。第1パネル部材200は、放熱板170又は表示パネル110である。本実施形態において、第1パネル部材200は、第1パネル要素として例示される。
図8Aに示される如く、第1パネル部材200は、回転台250上に設置される。このとき、第1パネル部材200の中心を回転台250の回転軸が通過するように、第1パネル部材200が回転台250上に設置されることが好ましい。第1パネル部材200が回転台250上に設置されると、ステップS120が実行される。本実施形態において、第1準備工程は、第1工程として例示される。
(ステップS120)
ステップS120において、複数の熱伝導粒131が懸濁された懸濁液MXが用意される第2準備工程が実行される。懸濁液MX中の熱伝導粒131の濃度は、熱伝導粒131が第1パネル部材200の全面に分布するように調整される。また、懸濁液MX中の熱伝導粒131の濃度は、熱伝導層130が適切な熱伝導特性を有するように調整される。尚、第2準備工程は、第1準備工程より前或いは第1準備工程と平行して行われてもよい。本実施形態において、第2準備工程は、第2工程として例示される。懸濁液MXが用意されると、ステップS130が実行される。
(ステップS130)
ステップS130において、第1パネル部材200上に懸濁液MXの層(以下、懸濁液層LLと称される(図8B参照))を形成するための液層形成工程が実行される。懸濁液層LLは、スピンコート法に従って形成される。第2準備工程において用意された懸濁液MXは、回転台250によって回転される第1パネル部材200上に塗布或いは滴下される。第1パネル部材200が放熱板170であるならば、懸濁液MXは、対向面171上に塗布或いは滴下される。第1パネル部材200が表示パネル110であるならば、懸濁液MXは、取付面112上に塗布或いは滴下される。
第1パネル部材200の回転によって、塗布或いは滴下された懸濁液MXは、第1パネル部材200上で一様に拡がる。この間、懸濁液MX中の熱伝導粒131は、遠心力を受ける。この結果、図4に関連して説明された同心円状の熱伝導粒131の密度分布が得られることとなる。本実施形態において、液層形成工程は、第3工程として例示される。第1パネル部材200上に懸濁液層LLが形成されると、ステップS140が実行される。
(ステップS140)
ステップS140において、懸濁液層LLの液体成分を蒸発させるための蒸発工程が実行される。蒸発工程によって、懸濁液層LLの液体成分が除去されると、懸濁液MXに懸濁された熱伝導粒131が第1パネル部材200上に析出し、熱伝導層130が形成される。本実施形態において、蒸発工程は、第4工程として例示される。熱伝導層130が形成されると、ステップS150が実行される。
(ステップS150)
ステップS150において、第1パネル部材200上に形成された熱伝導層130に第2パネル部材220を圧着する圧着工程が実行される。第1パネル部材200が放熱板170であるならば、第2パネル部材220は、表示パネル110である。第1パネル部材200が表示パネル110であるならば、第2パネル部材220は、放熱板170である。第2パネル部材220の圧着の結果、熱伝導層130が含む複数の熱伝導粒131間で生ずる分子間力、第1パネル部材200と熱伝導粒131との間で生ずる分子間力或いは第2パネル部材220と熱伝導粒131との間で生ずる分子間力によって、熱伝導層130は、第1パネル部材200と第2パネル部材220との間でしっかりと保持される。本実施形態において、圧着工程は、第5工程として例示される。
図9A及び図9Bは、第1パネル部材200の概略的な平面図である。図1、図2、図6、図7、図8B乃至図9Bを用いて、第1パネル部材200上に概念的に規定される第1形成領域及び第2形成領域が説明される。
第1パネル部材200の上面には、液層形成工程において、懸濁液層LLが形成される。図9Aに示される如く、第1パネル部材200の上面の中心点CPを含む領域が第1形成領域として定義されてもよい。また、第1形成領域を取り囲む領域が第2形成領域として定義されてもよい。代替的に、図9Bに示される如く、第1パネル部材200の上面の中心点CPの近くの領域が第1形成領域として定義されてもよい。また、第1形成領域よりも中心点CPから離れた領域が第2形成領域として定義されてもよい。上述の如く、スピンコート法に従って懸濁液層LLが形成されるならば、第2形成領域における熱伝導粒131の密度は、第1形成領域における熱伝導粒131の密度よりも高くなる。かくして、懸濁液層LL中の熱伝導粒131の密度は、スピンコート法に従って適切に調整される。
(温度分布)
本発明者は、シミュレーションモデルを用いて、様々な熱伝導条件の下、表示パネル110の温度分布を調査した。
図10は、表示パネル110の温度分布の調査に用いられたシミュレーションモデルの概略図である。図1及び図10を用いて、シミュレーションモデルが説明される。
図10は、表示パネル110の点灯条件を概略的に示す。図10には、点灯領域ER及び点灯領域ERを取り囲む非点灯領域DRが示されている。点灯領域ERは、図1に関連して説明された中央領域CRに相当する。非点灯領域DRは、図1に関連して説明された周縁領域PRに相当する。点灯領域ERにおいて、表示パネル110は、主に発熱する。
非点灯領域DRの外側の領域には、点灯領域ERの点灯に用いられる複数の電極引出部GRが示されている。非点灯領域DRを取り囲むように間隔をおいて配設された複数の電極引出部GRも熱を発する。
本発明者は、表示パネル110の温度分布の調査のために、第1熱伝導条件、第2熱伝導条件及び第3熱伝導条件を設定した。第1熱伝導条件において、熱伝導層は、表示パネル110に接触されない。第2熱伝導条件において、表示パネル110の取付面112全面に亘って、グラファイトシートが取り付けられている。尚、グラファイトシートは、熱伝導機能を有する。グラファイトシートの熱伝導率が、「400W/m・K」であるとの条件の下、第2熱伝導条件におけるシミュレーションが実行されている。第3熱伝導条件において、図1に関連して説明された熱伝導層130が表示パネル110の取付面112全面に亘って接触している。尚、上述の熱伝導層130の密度変化を模擬するために、点灯領域ERにおける熱伝導率は、「1000W/m・K」に設定され、非点灯領域DRにおける熱伝導率は、「2000W/m・K」に設定されている。
図11は、第1熱伝導条件の下でのシミュレーションの結果得られた概略的な等温線図である。図12は、第2熱伝導条件の下でのシミュレーションの結果得られた概略的な等温線図である。図13は、第3熱伝導条件の下でのシミュレーションの結果得られた概略的な等温線図である。尚、図11乃至図13において、図10に関連して説明された複数の電極引出部GRに対応する領域の等温線は、高くなっていることを示している。即ち、複数の電極引出部GRは熱を発するため、電極引出部GRに対応する領域も温度が上昇している。また、これらの等温線図は、「2℃」の間隔の等温線で表されている。図1、図10乃至図13を用いて、シミュレーションの結果が説明される。
図11に示される結果から、熱伝導構造なしでは、表示パネル110からの放熱が適切に行われないことが分かる。中央領域CRにおいて、高温領域(低温領域よりも16.0℃高い温度)が生じている。このような高温領域は、表示パネル110の輝度低下といった問題を招来する。
図11及び図12に示される結果を比較すると、熱伝導構造としてグラファイトシートが用いられるならば、表示パネル110からの放熱が増大することが分かる。図12に示される結果において、高温領域と低温領域との温度差は、12.2℃であり、図11に示される結果と比べて、緩やかな等温線図が得られている。また、図11に示される高温領域と比べて、図12に示される高温領域の温度は、8.2℃低い温度となっている。
図12及び図13に示される結果を比較すると、本実施形態の熱伝導層130は、表示パネル110からの放熱を更に増大させることが分かる。図13に示される結果において、高温領域と低温領域との温度差は、4.2℃であり、図12に示される結果と比べて、緩やかな等温線図が得られている。また、図12に示される高温領域と比べて、図13に示される高温領域の温度は、5.2℃低い温度となっている。
<第2実施形態>
(表示装置の構造)
図14は、第2実施形態の表示装置100Aの概略的な断面図である。図6及び図14を用いて、表示装置100Aが説明される。尚、第1実施形態の表示装置100と同様の要素に対して、同様の符号が付されている。第1実施形態と共通する要素に関連する説明は省略され、第1実施形態の表示装置100との差異が説明される。
表示装置100Aは、第1実施形態の表示装置100と同様に、表示パネル110と放熱板170とを備える。表示装置100Aは、表示パネル110と放熱板170とに挟まれた熱伝導層130Aと、クランプ部材160と、を更に備える。
クランプ部材160からの圧縮力によって、放熱板170は、第1領域として例示される中央領域CRよりも強い力で、第2領域として例示される周縁領域PRに熱伝導層130Aを押しつける。尚、図6に関連して説明された領域A1が第1領域として例示され、且つ、領域A2が第2領域として例示されるならば、放熱板170は、領域A1よりも強い力で、領域A2に熱伝導層130Aを押しつける。
熱伝導層130Aは、複数の熱伝導粒131を含む。表示パネル110と熱伝導層130Aとの間の熱伝達、熱伝導層130A中の熱伝導及び熱伝導層130Aから放熱板170への熱伝達は、熱伝導粒131によって達成される。
第1実施形態と同様に、グループ化された熱伝導粒131を用いて、熱伝導層130Aが以下に説明される。熱伝導粒131に対するグループ化は、説明の明瞭化のためのものである。図14において、グループ化された熱伝導粒131は、離散的に示されているが、図14の熱伝導層130Aが、第1実施形態に関連して説明された方法に従って形成された場合、熱伝導粒131の密度分布は、典型的には、連続的になる。第1実施形態と同様に、熱伝導粒131に対するグループ化の説明及び/又は定義は、本実施形態の原理を何ら制限するものではない。なお、熱伝導粒131は離散的に分布していてもよく、熱伝導粒131の密度分布が非連続的であってもよい。
熱伝導層130Aは、中心線CL上に配置された熱伝導粒131のグループ(以下、第1グループ141Aと称される)と、第1グループ141Aに隣接する熱伝導粒131のグループ(以下、第2グループ142Aと称される)と、を含む。第1グループ141A及び第2グループ142Aは、中央領域CR内に配置される。第1グループ141A及び第2グループ142Aの熱伝導粒131は、中央領域CRで発生した熱を伝導する熱伝導層130Aとして機能する。
熱伝導層130Aは、第2グループ142Aを取り囲む熱伝導粒131のグループ(以下、第3グループ143Aと称される)と、第3グループ143Aを取り囲む熱伝導粒131のグループ(以下、第4グループ144Aと称される)と、を含む。第3グループ143A及び第4グループ144Aは、周縁領域PR内に配置される。第3グループ143A及び第4グループ144Aの熱伝導粒131は、周縁領域PRで発生した熱を伝導する熱伝導層130Aとして機能する。
上述の熱伝導粒131のグループ分けは、本実施形態の原理を明瞭化するために用いられるものであり、本実施形態の原理は、熱伝導粒131のグループ分けに何ら限定されない。また、図14における熱伝導層130Aの離散的な分布の描画は、本実施形態の原理を明瞭化するために用いられるものであり、熱伝導層130Aは連続的な熱伝導粒131の分布を有してもよい。特に、熱伝導層130Aが第1実施形態に関連して説明されたスピンコート法に従って形成されるならば、熱伝導層130A中の熱伝導粒131の分布は、連続的且つ同心円状となる。
図15Aは、第1グループ141Aの熱伝導粒131の概略図である。図15Bは、第2グループ142Aの熱伝導粒131の概略図である。図15Cは、第3グループ143Aの熱伝導粒131の概略図である。図15Dは、第4グループ144Aの熱伝導粒131の概略図である。図14乃至図15Dを用いて、熱伝導粒131の圧縮変形が説明される。
熱伝導層130Aに対する圧縮力は、表示面111の周縁に取り付けられたクランプ部材160に近づくにつれて大きくなる。この結果、熱伝導粒131の粒径は、第1グループ141A乃至第4グループ144A間で相違する。尚、熱伝導粒131の粒径は、厚さ方向における毛状体133の先端間の距離として説明されるが、熱伝導粒131の粒径として、他の定義が用いられてもよい。
説明の明瞭化のために、図15A乃至図15Dには、同一の配向を有する熱伝導粒131が示されている。第1グループ141Aの熱伝導粒131は、クランプ部材160から離れているので、ほとんど圧縮されない。図15Aにおいて、第1グループ141Aの熱伝導粒131の粒径は、符号「TD」で示されている。第2グループ142Aの熱伝導粒131は、第1グループ141Aよりも強い力で圧縮される。図15Bにおいて、第2グループ142Aの熱伝導粒131の粒径は、符号「TD」で示されている。第3グループ143Aの熱伝導粒131は、第2グループ142Aよりも強い力で圧縮される。図15Cにおいて、第3グループ143Aの熱伝導粒131の粒径は、符号「TD」で示されている。第4グループ144Aの熱伝導粒131は、第3グループ143Aよりも強い力で圧縮される。図15Dにおいて、第4グループ144Aの熱伝導粒131の粒径は、符号「TD」で示されている。
図15A乃至図15Dに示される如く、クランプ部材160による圧縮力によって、第1グループ141A乃至第4グループ144Aの熱伝導粒131の粒径間には、以下の数式で示される関係がもたらされる。
(数4)
TD>TD>TD>TD
上述の熱伝導粒131の粒径の変化は、主に、毛状体133の圧縮変形によりもたらされる。したがって、毛状体133の圧縮変形量は、以下の数式で規定されてもよい。
(数5)
DF=TD−TD
上述の数式において、「n」は、「2」乃至「4」の整数である。「n=2」であるならば、「DF」は、第2グループ142Aの熱伝導粒131の圧縮変形量を表す。「n=3」であるならば、「DF」は、第3グループ143Aの熱伝導粒131の圧縮変形量を表す。「n=4」であるならば、「DF」は、第4グループ144Aの熱伝導粒131の圧縮変形量を表す。
尚、上述の圧縮変形量は、説明が明瞭化されるように定義されている。したがって、熱伝導粒131の圧縮変形量に対して、他の適切な定義が適用されてもよい。
上述の熱伝導粒131は、厚さ方向に圧縮変形している。しかしながら、図14に示されるように、第1グループ141A乃至第4グループ144Aの熱伝導粒131は、互いに密接しているので、熱伝導粒131の毛状体133は、実際には、隣接するコア部132間で様々な方向に圧縮変形する。第1グループ141A乃至第4グループ144A間における熱伝導粒131の圧縮変形量の差異は、第1グループ141A乃至第4グループ144A間における熱伝導パターンの差異となって現れる。
図16Aは、第1グループ141A内における熱伝導パターンの概略図である。図16Bは、第2グループ142A内における熱伝導パターンの概略図である。図16Cは、第3グループ143A内における熱伝導パターンの概略図である。図16Dは、第4グループ144A内における熱伝導パターンの概略図である。図14、図16A乃至図16Dを用いて、第1グループ141A乃至第4グループ144A中の熱伝導パターンが説明される。尚、図16A乃至図16Dにおいて、一点鎖線で描かれる矢印は、可撓部133に沿う熱の流れを意味する。図16A乃至図16Dにおいて、実線で描かれる矢印は、コア部132からコア部132への熱の流れを意味する。
上述の如く、第1グループ141Aの熱伝導粒131の圧縮変形量は、第2グループ142A乃至第4グループ144Aの熱伝導粒131の圧縮変形量よりも小さい。第1グループ141Aの熱伝導粒131の可撓部133は、ほとんど圧縮変形しないので、表示パネル110からの熱は、主に可撓部133に沿って流れる。
第2グループ142Aの熱伝導粒131の圧縮変形量は、第1グループ141Aの熱伝導粒131の圧縮変形量よりも大きい一方で、第3グループ143A及び第4グループ144Aの熱伝導粒131の圧縮変形量よりも小さい。第1グループ141A中の熱伝導パターンと比べて、第2グループ142A中の熱伝導パターンにおいて、可撓部133に支配される熱の流れは少なくなっているが、コア部132からコア部132へ伝達される熱の流れは増大している。
第3グループ143Aの熱伝導粒131の圧縮変形量は、第4グループ144Aの熱伝導粒131の圧縮変形量よりも小さい一方で、第1グループ141A及び第2グループ142Aの熱伝導粒131の圧縮変形量よりも大きい。第1グループ141A及び第2グループ142A中の熱伝導パターンと比べて、第3グループ143A中の熱伝導パターンにおいて、可撓部133に支配される熱の流れは少なくなっているが、コア部132からコア部132へ伝達される熱の流れは増大している。
上述の如く、第4グループ144Aの熱伝導粒131の圧縮変形量は、第1グループ141A乃至第3グループ143Aの熱伝導粒131の圧縮変形量よりも大きい。第4グループ144Aの熱伝導粒131の可撓部133は、大きく圧縮変形されるので、表示パネル110からの熱は、コア部132からコア部132へ流れる。
(温度分布)
本発明者は、第2実施形態の表示装置100Aのシミュレーションモデルを更に作成し、第1実施形態に関連して説明された第1熱伝導条件及び第2熱伝導条件の下で得られた表示パネル110の温度分布との比較をおこなった。以下に説明される第2実施形態の表示装置100Aのシミュレーションモデルの点灯条件は、図10に関連して説明されたモデルと同様である。
図16A乃至図16Dに関連して説明された如く、第1領域として例示される中央領域CRにおける熱伝導が、可撓部133によって主に支配されるのに対し、第2領域として例示される周縁領域PRの熱伝導は、コア部132によって主に支配される。第1実施形態に関連して説明された如く、可撓部133の熱伝導率は、コア部132の熱伝導率よりも高い。したがって、上述の熱伝導層130Aの熱伝導パターンの変化を模擬するために、点灯領域ERにおける熱伝導率は、「2000W/m・K」に設定され、非点灯領域DRにおける熱伝導率は、「1000W/m・K」に設定されている。
図17は、第2実施形態の表示装置100Aのシミュレーションモデルに基づき得られた概略的な等温線図である。尚、図17において、図10に関連して説明された複数の電極引出部GRに対応する領域の等温線は、高くなっていることを示している。即ち、複数の電極引出部GRは熱を発するため、電極引出部GRに対応する領域も温度が上昇している。また、図17の等温線図は、「2℃」の間隔の等温線で表されている。図12、図14及び図17を用いて、シミュレーションの結果が説明される。
図12及び図17に示される結果を比較すると、本実施形態の熱伝導層130Aは、表示パネル110からの放熱を増大させることが分かる。図17に示される結果において、高温領域と低温領域との温度差は、4.9℃であり、図12に示される結果と比べて、緩やかな等温線図が得られている。また、図12に示される高温領域と比べて、図13に示される高温領域の温度は、4.8℃低い温度となっている。
上述された実施形態は、以下の構成を主に備える。以下の構成を備える表示装置は、表示パネルの中央での局所的な温度上昇を抑制することができる。
上述された実施形態の一の局面に係る表示装置は、映像が表示される表示領域を含む表示パネルと、該表示パネルが発生した熱を伝導する熱伝導層と、前記表示パネルとともに前記熱伝導層を挟持する基板と、を備え、前記熱伝導層は、複数の熱伝導粒を含み、該熱伝導粒は、可撓部と、該可撓部を保持するコア部と、を含み、前記表示パネルは、前記表示領域の中心点を含む又は前記中心点の近くに規定された第1領域と、該第1領域よりも前記中心点から離間した第2領域と、を含み、前記第2領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層の密度は、前記第1領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層の密度よりも高いことを特徴とする。
上記構成によれば、表示装置の表示パネルは、映像が表示される表示領域を含む。表示パネルと基板とに挟持された熱伝導層は、表示パネルが発生した熱を伝導する。したがって、表示パネルの熱は、熱伝導層によって拡散されることとなる。
熱伝導層は、複数の熱伝導粒を含む。熱伝導粒は、可撓部と、可撓部を保持するコア部と、を含む。表示パネルは、表示領域の中心点を含む又は中心点の近くに規定された第1領域と、第1領域よりも中心点から離間した第2領域と、を含む。第2領域で発生した熱を伝導する熱伝導層の密度は、第1領域で発生した熱を伝導する熱伝導層の密度よりも高いので、第2領域の熱は、効率的に拡散されることとなる。この結果、第1領域に接触する熱伝導層と、第2領域に接触する熱伝導層との間での温度勾配も大きくなり、第1領域の熱は、第2領域と接触する第2領域に接触する熱伝導層に効率的に促される。かくして、表示パネルの中央での局所的な温度上昇は生じにくくなる。
上記構成において、前記可撓部は、互いに隣接する前記コア部間で圧縮され、前記第2領域で発生した前記熱を伝導する前記熱伝導層の前記可撓部の圧縮変形量は、前記第1領域で発生した前記熱を伝導する前記熱伝導層の前記可撓部の圧縮変形量よりも大きいことが好ましい。
上記構成によれば、可撓部は、互いに隣接するコア部間で圧縮される。第2領域で発生した熱を伝導する熱伝導層の可撓部の圧縮変形量は、第1領域で発生した熱を伝導する熱伝導層の可撓部の圧縮変形量よりも大きいので、第2領域の熱は、効率的に拡散されることとなる。この結果、第1領域に接触する熱伝導層と、第2領域に接触する熱伝導層との間での温度勾配も大きくなり、第1領域の熱は、第2領域と接触する第2領域に接触する熱伝導層に効率的に促される。かくして、表示パネルの中央での局所的な温度上昇は生じにくくなる。
上記構成において、前記基板は、前記熱伝導層を、前記第1領域よりも強い力で前記第2領域に押しつけることが好ましい。
上記構成によれば、基板は、熱伝導層を、第1領域よりも強い力で第2領域に押しつけるので、第2領域で発生した熱を伝導する熱伝導層の密度は、第1領域で発生した熱を伝導する熱伝導層の密度よりも高くなる。したがって、第2領域の熱は、効率的に拡散されることとなる。この結果、第1領域に接触する熱伝導層と、第2領域に接触する熱伝導層との間での温度勾配も大きくなり、第1領域の熱は、第2領域と接触する第2領域に接触する熱伝導層に効率的に促される。かくして、表示パネルの中央での局所的な温度上昇は生じにくくなる。
上記構成において、前記可撓部は、前記コア部よりも高い熱伝導率を有することが好ましい。
上記構成によれば、可撓部は、コア部よりも高い熱伝導率を有するので、表示パネルと可撓部との間の接触並びに可撓部間の接触とによって、適切な熱伝導が達成される。
上記構成において、前記可撓部は、前記コア部から突出する複数の毛状体であり、該複数の毛状体は、前記コア部を取り囲むことが好ましい。
上記構成によれば、可撓部は、コア部から突出する複数の毛状体である。複数の毛状体は、コア部を取り囲むので、熱伝導粒は、表示パネル及び/又は隣接する熱伝導粒に適切に接触する。この結果、適切な熱伝導が達成される。
上記構成において、前記コア部は、SiCであり、前記可撓部は、CNTであることが好ましい。
上記構成によれば、コア部は、SiCであり、可撓部は、CNTであるので、適切な熱伝導が達成される。
上記構成において、前記可撓部の熱伝導率は、1000W/m・K以上であることが好ましい。
上記構成によれば、可撓部の熱伝導率は、1000W/m・K以上であるので、可撓部を介した好適な熱伝導が達成される。
上記構成において、前記第2領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層の面内方向の熱伝導率は、前記第1領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層よりも高いことが好ましい。
上記構成によれば、第2領域で発生した熱を伝導する熱伝導層の面内方向の熱伝導率は、第1領域で発生した熱を伝導する熱伝導層よりも高いので、第2領域の熱は、効率的に拡散されることとなる。この結果、第1領域に接触する熱伝導層と、第2領域に接触する熱伝導層との間での温度勾配も大きくなり、第1領域の熱は、第2領域と接触する第2領域に接触する熱伝導層に効率的に促される。かくして、表示パネルの中央での局所的な温度上昇は生じにくくなる。
上記構成において、前記第1領域は、前記中心点を含み、前記第2領域は、前記表示領域の周縁領域を含み、前記熱伝導層の熱伝導率の異方性は、前記中心点から前記周縁領域に向けて同心円状に増大することが好ましい。
上記構成によれば、第1領域は、中心点を含む。第2領域は、表示領域の周縁領域を含む。熱伝導層の熱伝導率の異方性は、中心点から周縁領域に向けて同心円状に増大するので、第1領域に接触する熱伝導層と第2領域に接触する熱伝導層との間での温度勾配が生じやすくなる。したがって、第1領域の熱は、第2領域と接触する第2領域に接触する熱伝導層に同心円状に促される。かくして、表示パネルの中央での局所的な温度上昇は生じにくくなる。
上記構成において、前記第1領域は、前記中心点を含み、前記第2領域は、前記表示領域の周縁領域を含み、前記熱伝導層の密度は、前記中心点から前記周縁領域に向けて同心円状に増大することが好ましい。
上記構成によれば、第1領域は、中心点を含む。第2領域は、表示領域の周縁領域を含む。熱伝導層の密度は、中心点から周縁領域に向けて同心円状に増大するので、第1領域に接触する熱伝導層と第2領域に接触する熱伝導層との間での温度勾配が生じやすくなる。したがって、第1領域の熱は、第2領域と接触する第2領域に接触する熱伝導層に同心円状に促される。かくして、表示パネルの中央での局所的な温度上昇は生じにくくなる。
上記構成において、前記基板は、前記熱伝導層から伝達された熱を放熱する放熱板であることが好ましい。
上記構成によれば、基板は、熱伝導層から伝達された熱を放熱する放熱板であるので、熱伝導層に伝達された熱は、放熱板を介して、適切に放出される。
上述された実施形態の一の局面に係る映像が表示される表示領域を含む表示パネルと、該表示パネルが発生した熱を伝導する熱伝導層と、前記表示パネルとともに前記熱伝導層を挟持する基板と、を備える表示装置の製造方法は、前記表示パネルと前記基板のうち一方の第1パネル要素を準備する第1工程と、前記表示パネルが発生した熱を伝導する複数の熱伝導粒が懸濁された懸濁液を準備する第2工程と、前記第1パネル要素の上に前記懸濁液を塗布し、懸濁液の層を形成する第3工程と、前記懸濁液を乾燥し、前記複数の熱伝導粒を含む前記熱伝導層を形成する第4工程と、前記表示パネルと前記基板のうち他方の第2パネル要素を前記熱伝導層の上で圧着させる第5工程と、を備え、前記第1パネル要素は、該第1パネル要素の中心点を含む又は前記中心点の近くに規定された第1形成領域と、該第1形成領域よりも前記中心点から離間した第2形成領域と、を含み、前記第3工程は、前記第2形成領域における前記熱伝導粒の密度が前記第1形成領域における前記熱伝導粒の密度よりも高くなるように前記懸濁液の前記層を調整する段階を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、第1工程において、表示パネルと基板のうち一方の第1パネル要素が用意される。第2工程において、表示パネルが発生した熱を伝導する複数の熱伝導粒と溶液とを含む懸濁液が準備される。第3工程において、第1パネル要素上に懸濁液が塗布され、懸濁液の層が形成される。第4工程において、溶液が除去される。この結果、複数の熱伝導粒を含む熱伝導層が形成される。第5工程において、表示パネルと基板のうち他方の第2パネル要素が熱伝導粒の層の上で圧着される。第1パネル要素は、第1パネル要素の中心点を含む又は中心点の近くに規定された第1形成領域と第1形成領域よりも中心点から離間した第2形成領域と、を含む。第3工程において、第2形成領域における熱伝導粒の密度が第1形成領域における熱伝導粒の密度よりも高くなるように懸濁液の層が調整されるので、第2形成領域に形成された熱伝導粒によって、効率的な熱の拡散が達成される。この結果、第1形成領域に形成された熱伝導層と、第2形成領域に形成された熱伝導層との間での温度勾配も大きくなり、第1形成領域に形成された熱伝導層は、第2形成領域に形成された熱伝導層に熱を効率的に伝導する。かくして、表示パネルの中央での局所的な温度上昇は生じにくくなる。
上記構成において、前記第3工程において、前記懸濁液の前記層は、スピンコート法に従って形成されることが好ましい。
上記構成によれば、懸濁液の層は、スピンコート法に従って形成されるので、第2形成領域における熱伝導粒の密度が第1形成領域における熱伝導粒の密度よりも高くなるように懸濁液の層が調整される。
上述の実施形態に係る原理は、映像を表示する表示装置に好適に適用される。
100,100A・・・・・表示装置
110・・・・・・・・・・表示パネル
111・・・・・・・・・・表示面
130,130A・・・・・熱伝導層
131・・・・・・・・・・熱伝導粒
132・・・・・・・・・・コア部
133・・・・・・・・・・毛状体
170・・・・・・・・・・放熱板
200・・・・・・・・・・第1パネル部材
220・・・・・・・・・・第2パネル部材
A1・・・・・・・・・・・領域
A2・・・・・・・・・・・領域
CP・・・・・・・・・・・中心点
CR・・・・・・・・・・・中央領域
LL・・・・・・・・・・・懸濁液層
MX・・・・・・・・・・・懸濁液
PR・・・・・・・・・・・周縁領域

Claims (13)

  1. 映像が表示される表示領域を含む表示パネルと、
    該表示パネルが発生した熱を伝導する熱伝導層と、
    前記表示パネルとともに前記熱伝導層を挟持する基板と、を備え、
    前記熱伝導層は、複数の熱伝導粒を含み、
    該熱伝導粒は、可撓部と、該可撓部を保持するコア部と、を含み、
    前記表示パネルは、前記表示領域の中心点を含む又は前記中心点の近くに規定された第1領域と、該第1領域よりも前記中心点から離間した第2領域と、を含み、
    前記第2領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層における前記熱伝導粒の密度は、前記第1領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層における前記熱伝導粒の密度よりも高いことを特徴とする表示装置。
  2. 前記可撓部は、互いに隣接する前記コア部間で圧縮され、
    前記第2領域で発生した前記熱を伝導する前記熱伝導層の前記可撓部の圧縮変形量は、前記第1領域で発生した前記熱を伝導する前記熱伝導層の前記可撓部の圧縮変形量よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記基板は、前記熱伝導層を、前記第1領域よりも強い力で前記第2領域に押しつけることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 前記可撓部は、前記コア部よりも高い熱伝導率を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. 前記可撓部は、前記コア部から突出する複数の毛状体であり、
    該複数の毛状体は、前記コア部を取り囲むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置。
  6. 前記第2領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層の面内方向の熱伝導率は、前記第1領域で発生した熱を伝導する前記熱伝導層よりも高いことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の表示装置。
  7. 前記第1領域は、前記中心点を含み、
    前記第2領域は、前記表示領域の周縁領域を含み、
    前記熱伝導層の熱伝導率の異方性は、前記中心点から前記周縁領域に向けて同心円状に増大することを特徴とする請求項に記載の表示装置。
  8. 前記第1領域は、前記中心点を含み、
    前記第2領域は、前記表示領域の周縁領域を含み、
    前記熱伝導層の密度は、前記中心点から前記周縁領域に向けて同心円状に増大することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の表示装置。
  9. 前記基板は、前記熱伝導層から伝達された熱を放熱する放熱板であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の表示装置。
  10. 前記熱伝導層の膜厚は、一定であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の表示装置。
  11. 前記熱伝導層は、前記表示パネル及び前記基板に密着されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の表示装置。
  12. 映像が表示される表示領域を含む表示パネルと、該表示パネルが発生した熱を伝導する熱伝導層と、前記表示パネルとともに前記熱伝導層を挟持する基板と、を備える表示装置の製造方法であって、
    前記表示パネルと前記基板のうち一方の第1パネル要素を準備する第1工程と、
    前記表示パネルが発生した熱を伝導する複数の熱伝導粒が懸濁された懸濁液を準備する第2工程と、
    前記第1パネル要素の上に前記懸濁液を塗布し、前記懸濁液の層を形成する第3工程と、
    前記懸濁液を乾燥し、前記複数の熱伝導粒を含む前記熱伝導層を形成する第4工程と、
    前記表示パネルと前記基板のうち他方の第2パネル要素を前記熱伝導層の上で圧着させる第5工程と、を備え、
    前記第1パネル要素は、該第1パネル要素の中心点を含む又は前記中心点の近くに規定された第1形成領域と、該第1形成領域よりも前記中心点から離間した第2形成領域と、を含み、
    前記第3工程は、前記第2形成領域における前記熱伝導粒の密度が前記第1形成領域における前記熱伝導粒の密度よりも高くなるように前記懸濁液の前記層を調整する段階を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  13. 前記第3工程において、前記懸濁液の前記層は、スピンコート法に従って形成されることを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
JP2011239572A 2011-10-31 2011-10-31 表示装置及び表示装置の製造方法 Active JP5853311B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011239572A JP5853311B2 (ja) 2011-10-31 2011-10-31 表示装置及び表示装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011239572A JP5853311B2 (ja) 2011-10-31 2011-10-31 表示装置及び表示装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013097157A JP2013097157A (ja) 2013-05-20
JP5853311B2 true JP5853311B2 (ja) 2016-02-09

Family

ID=48619149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011239572A Active JP5853311B2 (ja) 2011-10-31 2011-10-31 表示装置及び表示装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5853311B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6213578B2 (ja) 2013-12-27 2017-10-18 株式会社Joled 有機elパネルユニットおよび有機el表示装置
CN104183785B (zh) * 2014-06-27 2016-05-11 京东方科技集团股份有限公司 一种oled器件的封装方法、oled显示面板及oled显示装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003007450A (ja) * 2001-06-20 2003-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 発光素子、表示装置及び照明装置
JP2004076043A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Sumitomo Electric Ind Ltd セラミックス−金属系複合材料及びその製造方法
JP4531354B2 (ja) * 2002-10-29 2010-08-25 電気化学工業株式会社 熱伝導シート
JP4272875B2 (ja) * 2002-11-28 2009-06-03 シナノケンシ株式会社 電気接点部材
JP2006084977A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Sony Corp 表示装置
CN1934281A (zh) * 2004-10-21 2007-03-21 信浓绢糸株式会社 金属复合物及其制造方法
JP2006251193A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Toyota Industries Corp 発光パネル
JP4720807B2 (ja) * 2007-09-19 2011-07-13 株式会社デンソー 電子装置
JP5189829B2 (ja) * 2007-11-28 2013-04-24 ローム株式会社 有機発光素子及びその製造方法
JP2010107810A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Seiko Epson Corp 発光装置および電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013097157A (ja) 2013-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5791984B2 (ja) ディスプレイ装置
KR100521475B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 장치
JP5255005B2 (ja) 熱変色性素子及びそれを利用した表示装置
JP3973345B2 (ja) プラズマディスプレイ装置
Zhao et al. Low-energy transmission electron diffraction and imaging of large-area graphene
JP5579928B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
TWI461796B (zh) 液晶顯示裝置
CN100538974C (zh) 具有改进散热性的等离子体显示组件
JP2014236006A (ja) 透明導電膜
JP3893089B2 (ja) カーボンナノチューブを用いた電界放出表示素子の製造方法
JP5853311B2 (ja) 表示装置及び表示装置の製造方法
KR101637920B1 (ko) 투명필름히터 및 그의 제조방법
Robinson et al. Hybrid stretchable circuits on silicone substrate
JP2010231210A (ja) 白熱光源表示装置
US9874788B2 (en) Display panel, method of manufacturing the same, and display device
CN100542952C (zh) 碳纳米管结构及其成形方法
TWM435721U (en) Pin structure and pin connection structure
JPWO2015097878A1 (ja) シート状構造体、これを用いた電子機器、シート状構造体の製造方法、及び電子機器の製造方法
KR101486369B1 (ko) 방열 패드 및 그 제작방법
JP2006227427A (ja) 表示装置
JP2008209887A (ja) プラズマディスプレイ装置
JP2018129482A (ja) 放熱シート、放熱シートの製造方法、及び電子装置
JP2017092108A (ja) 放熱シート、放熱シートの製造方法、電子装置、及び放熱シート製造装置
KR102507930B1 (ko) 광소결 금속코팅을 이용한 전자파차폐방열 복합시트 및 그의 제조방법
JP2007335388A (ja) 電子放出源及びそれを応用した電界放出ディスプレイ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141028

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20141226

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20150218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150818

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150819

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5853311

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S803 Written request for registration of cancellation of provisional registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316803

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113