JP5187182B2 - 多関節型ロボット - Google Patents

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本発明は、旋回移動されるアームを有する多関節型ロボットに関し、特に基端側及び先端側の両回転軸が平行であるアーム間に外部配線が施される多関節型ロボットに関する。
一般に、産業用ロボットとしては、6軸ロボット、水平多関節型ロボット(スカラロボット)など、複数のアームが順に回動可能に連結された多関節型ロボットが用いられることが少なくない。これらのロボットは、各アームを、連結部を介して支持する他のアーム等の支持部に対して適切な角度に変化させる旋回により、それらロボットの先端部を基台に対して相対移動させている。すなわち、対象物への作業に必要なツールなどがこのようなロボットの先端部に取り付けられることにより対象物への作業位置まで相対移動されて、同ツールなどによる対象物への作業が行われるようになる。例えば、ロボットを用いて、不規則に配置された部品をピックアップツールにて取得するような作業を行うのであれば、ロボットの先端部には同部品をピックアップするためのピックアップツールや、同部品の姿勢を認識するための画像認識装置用のカメラが必要となる。さらにそれに伴い、ロボットには、ピックアップツールに駆動用の圧縮空気を供給する空気配管や、画像認識装置用のカメラを制御装置に接続するためのビジョンケーブル(専用配線)等が必要となる。
ところで、このようなロボットは、汎用性が高いがゆえに、使用者(ユーザ)の所望とする作業が適宜選択、変更されることも少なくない。そしてそのような場合、ロボットには、その選択、変更された作業に必要とされるツールなどが、そのツールに必要とされる配管や配線等の外部配線を含めてユーザにより設置されることとなる。
例えば、特許文献1に記載のような水平多関節ロボットにツールが追加されるような場合には、その追加ツール用の外部配線は、アーム間に張り渡された外部配線用ダクトに沿って敷設される。詳述すると、図5に示すように、この水平多関節ロボットは、基台71に第1のアーム73が旋回軸72を介して回動可能に連結され、第2のアーム75が支持軸74に回動可能に連結され、その第2のアーム75の先端の主軸76にツールが取り付けられる。そしてそのツールに必要とされる外部配線は、第2のアーム75内に設けられたモーターなどの動力線やエンコーダなどの信号線を内包しつつ先端を第2のアーム75上部に接続され、基端を旋回軸72に干渉しない基台71の側面に接続された可撓性を有する外部配線ダクト77内にもしくはそれに沿って敷設されるようになる。
特開平11−170184号公報
ところで、特許文献1に記載のロボットにて用いられているような上記外部配線ダクト77は、同ロボットの旋回移動により基端部と先端部との距離が変化することに伴いその形状が変化し、その内部もしくはそれに沿って敷設されるツール用の外部配線にも曲げ応力などが加わるようになる。また、ツール用の外部配線が外部配線ダクト77に特に結束バンドで締結されるような場合、この結束バンドによって押さえつけられた配線部分が外部配線ダクト77に食い込むかたちで曲げられるようにもなる。そして、そのように曲げられた配線部分には、曲げ応力とともに外部配線ダクト77の変形による張力変化が併せて加わるなど、電気的な信頼性の低下も避けられないものとなっている。
また近年、ロボットの先端に設けられるツールの高機能化や多様化により、そのツール
に必要とされる配線に含まれる電線の数も増加する傾向にある。そのため、配線の両端に予めコネクターが取り付けられた、いわゆる専用配線が用いられることも多い。しかも、このような専用配線は、配線自体は外部配線ダクト内を通る太さであったとしても、コネクターは同ダクトの内径を超える大きさであることが多い。こうした実情から、せっかく専用配線化されても、ユーザにとってはその扱いが困難になりつつあるという課題もある。
さらに、動力線や信号線がアーム内に配線されて、上記外部配線ダクトが設けられないロボットもある。すなわちこの場合には、ツール用の配線などを沿わせるダクト自体がないために、その敷設がより困難となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、旋回移動されるアーム間に高い信頼性のもとに、しかも容易に外部配線を敷設することのできる多関節型ロボットを提供することにある。
本発明の多関節型ロボットは、複数のアームのうちの一つである連結アームを回転軸にて同回転軸の軸心を中心として回動可能に支持する支持部と、前記回転軸に平行する支持軸にて同支持軸の軸心を中心として前記連結アームに回動可能に支持される作用アームと、
前記支持部に相対的に固定される第1保持部材と、前記作用アームに相対的に固定される第2保持部材と、管形状に形成されて内部に外部配線が配置される内部空間を有し、その基端部が前記回転軸の軸心の延長上にて前記第1保持部材により同回転軸に対して回動可能に保持され、その先端部が前記支持軸の軸心の延長上にて前記第2保持部材により同支持軸に対して回動可能に保持される保持ダクトとを備え、前記保持ダクトを前記基端部と前記先端部との間で管の軸方向に沿って外周が分断される割体としたことを要旨とする。
このような構成によれば、保持ダクトの基端部は回転軸の軸心に回動可能に、先端部は支持軸の軸心に回動可能に保持されるため、連結アームが旋回した場合に保持ダクトはその基端部と先端部との間の距離が変化されない。これにより、連結アームが旋回された場合であれ保持ダクトの形状や長さがほとんど変化されないことから保持ダクト内に敷設される配線(例えば電気配線)や配管(例えば空気チューブ)などの外部配線にも変形が生じないようになり、それら外部配線に連結アームの旋回を要因とする応力が印加されないようになる。すなわち、保持ダクト内に配置された外部配線は、それが応力や曲げに弱い配線などであれ切断や折れ等の不具合の発生されることが抑制されるようになり、それら部材の信頼性が向上される。
また、保持ダクトにはその外周に同外周が分断される割り部が形成されることから、保持ダクトに外部配線を通す場合、外部配線の端部を保持ダクトの管端部に押し込むかたちにして同ダクトに通すのではなく、外部配線の保持ダクト内に配置したい部分だけを外周の割り部から保持ダクト内に配置させることができるようになる。これにより、配線ダクトを押し通すことのできない外部配線であれ保持ダクトへの配置が可能となり、例えば両端部に大きなコネクターを有している配線のような場合にはそれらコネクターを取り外すことなく保持ダクトへの配置ができるようになる。すなわち、多関節型ロボットの先端に取り付けられるツールに必要とされ複数のアーム間に渡り敷設される外部配線に対する制約が低減され、ロボットに取り付けられるツールそのものの選択自由度が高められるようになり、多関節型ロボットとして利用価値が高められる。
さらに、外部配線が保持ダクト内に配置されるので外部配線が保護されるようになると
ともに外見上の美観も維持される。
また、保持ダクトは、連結アームの旋回によってその両端の距離が変化しないことからその形状も当初の形状が維持されるようになるため、それが回転軸と支持軸とを結びその中間部分が山状となる半円形状で連結アーム沿いに設けられた場合に生じる同中間部分の側方への倒れも抑制される。すなわち、アーム旋回への負荷となる保持ダクトの距離や形状の変化、例えば保持ダクトの中間部分の倒れなどによる応力が生じないようになり、保持ダクトがロボットの動作性能を低下させるおそれも抑制される。
この多関節型ロボットは、前記保持ダクトを構成する割体は、開放された断面形状を有するインナーチューブと、同じく開放された断面形状を有してこのインナーチューブを覆うようにインナーチューブに嵌合されるアウターチューブとからなることを要旨とする。
この構成によるように、インナーチューブの外周断面に開放された割り部がそこに嵌合されるアウターチューブにより覆われるようにした保持ダクトであれば、保持ダクト内に配置された外部配線の飛び出しなどが抑制され、また外部機器との接触などからも保護されようになり、多関節型ロボットを用いる場合の信頼性がさらに向上される。
また、保持ダクトの形状がほとんど変形されないことから、インナーチューブにアウターチューブが嵌合されるような保持ダクトであれ、保持ダクトの変形よりインナーチューブとアウターチューブとのそれぞれに印加される応力によりインナーチューブとアウターチューブとの嵌合が外されるようなおそれも低減されるようになる。これにより、外部配線がより好適に保護されるようになる。
この多関節型ロボットは、前記インナーチューブ及びアウターチューブは、可撓性を有する部材により形成されていることを要旨とする。
このような構成によれば、保持ダクトの割り部の大きさが外部配線の太さ等よりも小さい場合であれ、その割り部を拡開して外部配線を保持ダクト内に配置させることができるようになる。
また、アームの旋回により保持ダクトの両端部の距離が多少変動するような場合であれ、保持ダクトが多少変形してその変動を吸収するとともに、アームにはその変形による負荷を与えない。これにより、保持ダクトの設置に高い精度が不要とされ保持ダクトの採用の自由度が高められるようになる。
さらに、可撓性を有する保持ダクトはその内部に収容した外部配線を摩耗させる可能性が低いことから、外部配線の耐久性の低下が抑制され機械的な信頼性が向上されるようになる。
この多関節型ロボットは、前記保持ダクトの基端部及び先端部にそれぞれ対応する前記第1保持部材及び前記第2保持部材は、前記保持ダクトの基端部及び先端部にそれぞれ連結されて、フランジ部を介した開放端側外周面に雄ねじが形成された半割り継ぎ手と、この半割り継ぎ手の前記雄ねじの部分が貫通される貫通孔を有するとともに、この貫通孔の一部が外部に開放された板体からなる支持板と、この支持板の前記貫通孔に貫通された半割り継ぎ手の雄ねじの部分に螺合される雌ねじが形成された半割りナットと、を備えて構成されることを要旨とする。
このような構成によるように、開放された外周を有する貫通孔に保持ダクトの端部を回動可能に保持する継ぎ手とナットとをそれぞれ外周が開放される半割り継ぎ手と半割りナットとにして、それらの内部に外部配線の配置を可能にする。これによれば、保持ダクトの各端部をそれぞれ対応する軸心に保持する各保持部材に回動可能に設置することが容易
になり、保持ダクトによる配線などの外部配線の保護がより容易になる。
この多関節型ロボットは、前記外部配線は、外付けツール接続用の配線ケーブルであることを要旨とする。
このような構成によれば、ツールとしてビジョンカメラが採用されるなど、多関節型ロボットへ複数の電線からなるが故に応力に対する耐性の高くない配線ケーブルの敷設が必要とされる場合であれ、アームの旋回を要因として同配線ケーブルへ印可される応力が抑制されるようになる。これにより、配線ケーブルの不具合、例えば配線の切断や接触不良などを要因としてツールに生じる不具合の発生が抑制されるようになり、多関節型ロボットに用いられるツールの信頼性及び選択自由度が高められるようになり多関節型ロボットの利用価値も向上される。
以下、本発明にかかる多関節型ロボットが具体化された水平多関節型ロボットの一実施形態について図面に従って説明する。
図1は、水平多関節型ロボット(ロボット)についての全体の斜視構造を示す斜視図であり、図2は、同ロボットについての全体の正面構造を示す正面図である。
図1に示すように、ロボットは、床面等に設置された基台11を有し、その上端部に回動可能に設けられた回転軸12に、第1のアーム13の基端部が連結固定されている。図2において、回転軸12は、その基端が、基台11内に設けられた第1モーターM1によって正逆回転されることで、基台11に対して軸心C1を中心にして回動するようになっている。これにより第1のアーム13は、回転軸12の軸心C1を中心にして基台11に対して水平方向に回動、すなわち水平旋回する。
第1のアーム13の先端部に設けられる支持軸14は、その先端を第2のアーム15の基端部内に配置させることにより第2のアーム15を回動可能に支持している。第2のアーム15は、その基端部に第2モーターM2が固定されており、同第2モーターM2の出力軸がギア等を介して支持軸14の先端に連結されている。これにより、第2のアーム15は、第2モーターM2の回動により支持軸14を正逆回転させるときに同支持軸14から同第2モーターM2が受ける反力によって、軸心C2を中心にして第1のアーム13に対して水平方向に回動、すなわち水平旋回する。
第2のアーム15の先端部には、主軸筒15Aが設けられている。主軸筒15Aは、主軸16を回転可能に、かつ、上下方向に移動可能に支持している。主軸16は、第2のアーム15内に備えられた回転モーターM3の正逆回転によって自らの軸心C3を中心にして正逆回転される。また、主軸16は、第2のアーム15内に備えられた昇降モーターM4の正逆回転によって上下方向に昇降移動され、その昇降移動によりその下端部17を上下方向に距離L1だけ離間する上端位置と下端位置との間で昇降させる。主軸16の下端部17には、ツール、例えば被搬送物を把持するハンドや被加工物を加工するハンド等の取り付けが可能になっている。すなわちツールは、下端部17とともに上端位置と下端位置との間を昇降される。そして、ロボットは、下端部17に取り付けられた各ツールによって、部品を搬送したり、部品を加工したりするようになっている。なお本実施形態では、下端部17には、不規則に配置された部品を取得することのできるピックアップツール(図示略)がツールとして取り付けられる。
第2のアーム15の先端面には、取付具18を介してビジョンカメラ(カメラ)19が取り付けられている。カメラ19は、第2のアーム15の先端位置から同第2のアーム15の下方を撮像することができるように設置されており、第2のアーム15の先端が作業位置に移動されたときには、下端部17に取り付けられるピックアップツールと、そのツ
ールによる作業の行なわれる対象物としての部品とを同時に撮像する。そしてカメラ19により撮像された画像が伝達された画像処理装置(図示略)により画像処理され、同処理により得られたピックアップツールや部品の座標位置に基づいてロボットやそのツールの位置決め制御が行なわれるようになっている。
カメラ19の上部には、カメラのコネクター(図示略)が設けられており、そのコネクターには、カメラ用の複数の電力線や複数の信号線がひとまとめにされた外部配線としての配線ケーブルCBが同コネクターに接離可能な構造を有する先端側コネクターCN1を介して接続されている。
図2に示すように、配線ケーブルCBは、カメラ19をその制御装置(図示略)に電気的に接続させるものであって、その先端側には前記先端側コネクターCN1が設けられ、基台11側であるその基端側には基端側コネクターCN2が設けられている。先端側コネクターCN1には、カメラ19のコネクターの各端子に対応する外部端子がそれぞれ設けられており、配線ケーブルCBの各電力線や各信号線が、それぞれ対応するそれら外部端子に好適な導電性の確保される圧着や半田付けなど不可分な方法により各々接続されている。すなわち先端側コネクターCN1は、配線ケーブルCBに不可分なかたちで同配線ケーブルCBの先端部に取り付けられている。基端側コネクターCN2は、前記制御装置のコネクターに接離可能な構造を有し同コネクターに接続される。基端側コネクターCN2には、前記制御装置のコネクターの各端子に対応する外部端子がそれぞれ設けられており、これにも配線ケーブルCBの各電力線や各信号線が、それぞれ対応する外部端子に好適な導電性の確保される圧着や半田付けなど不可分な方法により各々接続されている。すなわち基端側コネクターCN2は、配線ケーブルCBに不可分なかたちで同配線ケーブルCBの基端側に取り付けられている。
また、配線ケーブルCBは、第2のアーム15の上面と基台11とにはワイヤークリップなどの図示しない公知の配線固定具により固定され、第2のアーム15の上面と基台11との間では外部配線機構30に支持される態様にて、カメラ19と制御装置の間に敷設されている。
外部配線機構30は、基台11の上部に設けられた第1保持部材21と、第2のアーム15の上部に設けられた第2保持部材25と、それら第1保持部材21と第2保持部材25との間に掛け渡される配線ダクト31とを有し構成されている。
第1保持部材21は、その基端としての固定部22が同基台11において回転軸12に干渉しない位置に固定されている。また、固定部22に支持されたその先端に設けられる板体としての支持板23が第1のアーム13の旋回面に平行にかつ軸心C1の軸心線上に位置されるように固定部22の位置から回転軸12の上方に張り出されるかたちに配置されている。なお第1保持部材21では、配線ケーブルCBは第1保持部材21の表面にワイヤークリップなどの図示しない公知の配線固定具により固定される。第2保持部材25は、その基端としての固定部26が第2のアーム15の上部であって支持軸14の上方となる位置に固定されている。また、固定部26に支持されたその先端に設けられる板体としての支持板27が第1のアーム13の旋回面に平行にかつ軸心C2の軸心線上に位置されるように支持軸14の上方に配置されている。なお第2保持部材25では、配線ケーブルCBは固定部26の表面にワイヤークリップなどの図示しない公知の配線固定具により固定される。配線ダクト31は軸心C1と軸心C2を含む面に対して半円形状の円弧をもって配設された管体であって、その基端部31aがその管中心を軸心C1中心に回動可能に第1保持部材21の支持板23に接続具を介して支持され、その先端部31bがその管中心を軸心C2中心に回動可能に第2保持部材25の支持板27に接続具を介して支持されている。なお配線ダクト31では、配線ケーブルCBは配線ダクト31の管内の内部空
間に配置される。
これにより、ロボットの第1のアーム13が軸心C1を中心に旋回された場合や、第2のアーム15が軸心C2を中心に旋回された場合であれ、軸心C1と軸心C2との間の距離は変化せず一定となることから、配線ダクト31は、ロボットの旋回運動の有無に関わらず、その基端部31aと先端部31bとの間の距離が一定に保たれるようになる。すなわち、配線ダクト31の形状が変形されないため同配線ダクト31の内部空間に配置される配線ケーブルCBにも曲げなどの変形による応力が印加されないようになり、同ケーブルの電気的、機械的な信頼性などが高く維持されるようになる。
次に、配線ダクト31の保持部材への接続構造について図3を参照して説明する。
図3は、ロボットに設けられている配線ダクト31を各保持部材21,25へ接続具を介して接続する接続構造を主に示す図であって、(a)及び(c)〜(e)は接続構造の斜視図、(b)は(a)の配線ダクトの3b−3b線断面構造を断面図である。
図3(a)において、配線ダクト31は、円筒形状の外周に凸部31mと凹部31vとが平行に交互に繰返されるジャバラ形状に形成されており、同ジャバラ形状により柔軟に湾曲させ任意の形状に変形させることができるようになっている。これにより、配線ダクト31は、第1保持部材21と第2保持部材25との間に略半円の円弧形状の部分を有し掛け渡される形状に変形されて配設されている。
図3(b)において、配線ダクト31は、開放された外周断面形状を有するインナーチューブ32と、同じく開放された外周断面形状を有し、インナーチューブ32を覆うようにインナーチューブ32に嵌合されるアウターチューブ33とを有し構成されている。インナーチューブ32は、その外周をその管の軸方向の全長に渡り分断させるように形成された分割面32sにて、その外周面の一部が管の軸方向全長に渡り切り取られるかたちの幅Deの割り部が形成されて、その割り部により管の内部空間が開放される。これにより、内部空間には、割り部を通じて管の軸方向全長にわたり外部配線などが挿入配置されるようになっている。すなわち、インナーチューブ32には、その割り部の幅Deよりも小さい直径Cdを有する配線ケーブルCBが同割り部を通じて内部空間に配置される。また、インナーチューブ32はその内周の直径が内径Ddに形成されており、この内径は直径Cdの配線ケーブルCBの配設には十分な大きさであるが、同配線ケーブルCBよりも格段に大きな先端側コネクターCN1や基端側コネクターCN2を通すことができない大きさである。しかし、配線ケーブルCBをインナーチューブ32の割り部を介してその内部空間に配置することで、配線ケーブルCBと不可分のコネクターをその基端側や先端側にそれぞれ有する配線ケーブルCBがインナーチューブ32にきわめて容易に収容されるようになる。
インナーチューブ32の外周には、アウターチューブ33が嵌合される嵌合部32aが、各分割面32sから6分の1周程度の円弧状の範囲にて外周面が削りとられるようなかたちに形成されている。
アウターチューブ33は、その外径がインナーチューブ32の外径と同じ大きさに形成されており、その管の厚みは、インナーチューブ32の外周面に対する嵌合部32aの深さと同じになっている。アウターチューブ33は、その外周をその管の軸方向の全長に渡り分断させるように形成された分割面33sにて、その外周面の一部が管の軸方向全長に渡り切り取られるかたちの割り部が形成されて、その割り部により管が開放されている。すなわち、アウターチューブ33はその割り部がインナーチューブ32の嵌合部32aに押し開かれつつ挟持部33aが嵌合部32aを挟み込み同嵌合部32aに嵌合されるようになっている。そして、嵌合部32aに嵌合されたアウターチューブ33は、同嵌合部3
2aにより配線ダクト31の変形や振動によってもインナーチューブ32の外周を回動せず、インナーチューブ32から容易に離脱することがないようになっている。なお本実施形態では、配線ダクト31はほとんど変形しないことからアウターチューブ33がインナーチューブ32から離脱されるおそれが極めて低くなる。
すなわち、インナーチューブ32にアウターチューブ33が嵌合されて構成される配線ダクト31は、その外周がインナーチューブ32もしくはアウターチューブ33により必ず閉鎖されており、インナーチューブ32に配置(敷設)された配線ケーブルCBは外部の機器などの接触から保護されるようになる。なお、配線ダクト31(インナーチューブ32)に収容される外部配線の断面積は内部空間の断面積の60%〜70%以下であることが好ましく、そうであれば外部配線に配線ダクト31や他の外部配線との間の高い摩擦力の生じることが抑制されて、同摩擦力を要因として印加される拘束力や張力などが好適に抑制されるようになる。
インナーチューブ32とアウターチューブ33とが嵌合された配線ダクト31は、その基端部31aが半割り継ぎ手J1に固定される。
図3(c)において、半割り継ぎ手J1は、一つの円筒を中心軸の方向に2分割された2つの半円筒Jaと半円筒Jbとが、それぞれの円周方向端面である連結対向面Ja1と連結対向面Jb1、及び、開放対向面Ja2と開放対向面Jb2をそれぞれ合わせることで円筒形状に形成される。なお本実施形態では、開放対向面Ja2と開放対向面Jb2との間は開放されるものの、連結対向面Ja1と連結対向面Jb1はその外周面側が蝶番のように連結されており、2つの半円筒Jaと半円筒Jbとが分離されないようになっている。
2つの半円筒Jaと半円筒Jbには、それぞれその内周面の上部に複数の平行溝からなるダクト保持部41と、その外側面中ほどに外面から凸出される六角形状のフランジ部としての締め付け部42と、同締め付け部42の下部に雄ねじ部43とがそれぞれ形成されている。すなわち、半割り継ぎ手J1は、その内周面の上部にダクト保持部41が形成され、その外側面中ほどに締め付け部42が形成され、同締め付け部42の下部には雄ねじ部43が形成される態様となっている。
これにより、各開放対向面Ja2,Jb2を開いた2つの半円筒Jaと半円筒Jbとのダクト保持部41の各平行溝に配線ダクト31の基端部31aの凸部31mが嵌るように同配線ダクト31を配置させて、2つの開放対向面Ja2,Jb2を閉じることで、配線ダクト31の基端部31aが半割り継ぎ手J1に回動可能に保持されるようになる。すなわち、半割り継ぎ手J1の外周面であって、配線ダクト31の保持されない開放端側にはフランジ部を介して雄ねじ部43が形成されている。なおこのとき、配線ダクト31の基端部31aからそこに敷設された配線ケーブルCBが延設されていた場合であれ、そのような配線ケーブルCBを開いた開放対向面Ja2,Jb2から半割り継ぎ手J1の中に通すようにすることで、半割り継ぎ手J1に配線ダクト31が容易に取り付けられるようになる。
図3(d)において、前記第1保持部材21の支持板23には、それを上下に貫通する貫通孔23hがその中心を軸心C1と同心に形成されており、その貫通孔23hはその内周の一部が幅Sdのスリット部23sにより開放されている。貫通孔23hはその内周が、半割り継ぎ手J1の雄ねじ部43を挿通させつつ締め付け部42は挿通させない径に形成されており、そこに半割り継ぎ手J1を介して配置された配線ダクト31は、その管の軸が軸心C1と同心とされるように配置される。なおこのとき、配線ダクト31の基端部31aから配線ケーブルCBが延設されていた場合であれ、同配線ケーブルCBをその直径Cdよりも広い幅Sdのスリット部23sを介して貫通孔23hに通すことで、配線ダ
クト31を半割り継ぎ手J1を介して第1保持部材21の支持板23に容易に取り付けられるようになる。
図3(e)において、半割りナットN1は、外形六角形状の一つの円筒を中心軸の方向に2分割された2つの半円筒Naと半円筒Nbとが、それぞれの円周方向端面である連結対向面Na1と連結対向面Nb1、及び、開放対向面Na2と開放対向面Nb2をそれぞれ合わせることで円筒形状に形成される。なお本実施形態では、開放対向面Na2と開放対向面Nb2との間は開放されるものの、連結対向面Na1と連結対向面Nb1はその外周面側が蝶番のように連結されており、2つの半円筒Naと半円筒Nbとが分離されないようになっている。
2つの半円筒Naと半円筒Nbには、それぞれその外周面に締結部46が形成され、その内周面には前記半割り継ぎ手J1の雄ねじ部43が螺合される雌ねじ部45がそれぞれ形成されている。これにより、半割りナットN1には、その外周面に締結部46が形成され、その内周面に雌ねじ部45が形成される態様となっている。すなわち、締結部46は雌ねじ部45より大きい六角形状の外形を有するかたちになっており、締結部46により半割りナットN1が第1保持部材21の支持板23の貫通孔23hを貫通しないようになっている。
半円筒Nbには、その円筒形状の上端にてその外形の一辺に、締結部46の六角形状と同一の外形六角形状からなる板状の止め板Ncがその一辺を連結され、同辺を中心に回動可能に設けられている。すなわち、止め板Ncは、半円筒Nbの上端に蝶番で留められたようなかたちに設けられている。止め板Ncは、その内側には半割りナットN1の内径より大きい貫通孔Nchが形成されており、その貫通孔Nchは、その内周の一部が幅Ndのスリット部Ncsにより開放されている。
開放対向面Na2と開放対向面Nb2とが合せられて半円筒Naと半円筒Nbとが略円筒形を形成するとき、各上面Na3,Nb3より形成される上面に止め板Ncの固定面Nc3が結合せられると、各上面Na3,Nb3が離間されないように固定面Nc3によって固定される。すなわち、半円筒Naと半円筒Nbとは、その上面に止め板Ncが結合されることにより、開放対向面Na2と開放対向面Nb2とが開放されないようになり、半割りナットN1が形成されるようになる。なお、各上面Na3,Nb3と固定面Nc3とは、例えば、各上面Na3,Nb3の嵌合溝に固定面Nc3の凸部が嵌合するかたちや、各上面Na3,Nb3に形成された段差に固定面Nc3に形成された段差が嵌るようなかたちなどの公知の方法にて固定結合されるようになっている。
そして、貫通孔23hに挿通された半割り継ぎ手J1の雄ねじ部43に半割りナットN1の雌ねじ部45を螺合させ、貫通孔23hを半割り継ぎ手J1の締め付け部42と半割りナットN1の止め板Ncとの間に挟むことにより、配線ダクト31の基端部31aを第1保持部材21の支持板23に固定させる。なおこのとき、配線ダクト31の基端部31aから配線ケーブルCBが延設されていた場合であれ、同配線ケーブルCBを止め板Ncのスリット部Ncsと、開かれた2つの開放対向面Na2,Nb2の間とから半割りナットN1の中に通すようにすることで、半割りナットN1に配線ダクト31が容易に取り付けられるようになる。
これにより、配線ケーブルCBが配置され、基端部31aからその配線ケーブルCBが延出されているような配線ダクト31を第1保持部材21に支持させるように取り付けることが容易に行えるようになる。
他方、配線ダクト31の先端部31bは、半割り継ぎ手J2に回動可能に連結され、そ
の半割り継ぎ手J2の雄ねじ部43が第2保持部材25の貫通孔27hを挿通されて、その雄ねじ部43に半割りナットN2の雌ねじ部45が螺合されることで第2保持部材25に回動可能に固定される。なおこのとき、配線ダクト31の先端部31bは同ダクトの基端部31aと、半割り継ぎ手J2は半割り継ぎ手J1と、貫通孔27hは貫通孔23hと、及び半割りナットN2は半割りナットN1とそれぞれ上記説明と同様の構造である。そして、それらを用いて行なう配線ダクト31の先端部31bの第2保持部材25の貫通孔27hへの接続構造は、配線ダクト31の基端部31aの第1保持部材21の貫通孔23hへの接続構造と同様であることから、ここではその詳細な説明を省略する。
これにより上述のように基端部31aを第1保持部材21に支持させる場合と同様に、配線ケーブルCBが配設され、先端部31bからその配線ケーブルCBが延出されているような配線ダクト31を第2保持部材25に支持させるように取り付けることが容易に行えるようになる。
このような外部配線機構30を有するロボットには、基台11に対して旋回移動される第1のアーム13を跨ぐかたちに、第1のアーム13に対して旋回移動される第2のアーム15と基台11との間に高い信頼性のもと、しかも容易に配線ケーブルCBが敷設されるようになる。
以上説明したように、本実施形態の多関節型ロボットによれば以下のような効果を得ることができる。
(1)配線ダクト31の基端部31aは回転軸12の軸心C1に回動可能に、先端部31bは支持軸14の軸心C2に回動可能に保持されるようにした。これにより、第1のアーム13が旋回した場合に配線ダクト31はその基端部31aと先端部31bとの間の距離が変化されない。すなわち、第1のアーム13が旋回された場合であれ配線ダクト31の形状や長さがほとんど変化されないことから配線ダクト31内に敷設される配線ケーブルCBにも変形が生じないようになり、同配線ケーブルCBに第1のアーム13の旋回を要因とする応力が印加されないようになる。その結果、配線ダクト31内に配置された配線ケーブルCBは、それが応力や曲げに弱い配線などであれ切断や折れ等の不具合の発生されることが抑制されるようになり、それら部材の信頼性が向上される。
(2)また、配線ダクト31にはその外周に同外周が分断される割り部を形成した。これにより、配線ダクト31に配線ケーブルCBを通す場合、配線ケーブルCBの端部を配線ダクト31の管端部に押し込むかたちにして同ダクトに通すのではなく、配線ケーブルCBの配線ダクト31内に配置したい部分だけを外周の割り部から配線ダクト31内に配置させることができるようになる。すなわち、配線ダクト31を押し通すことのできない大きな先端側コネクターCN1と基端側コネクターCN2を有している配線ケーブルCBであれそれらコネクターを取り外すことなく配線ダクト31への配置ができるようになる。その結果、多関節型ロボットの下端部17などに取り付けられるツールに必要とされ複数のアーム間に渡り敷設される外部配線に対する制約が低減され、ロボットに取り付けられるツールそのものの選択自由度が高められるようになり、多関節型ロボットとして利用価値が高められる。
(3)さらに、配線ケーブルCBを配線ダクト31内に配置したことにより、配線ケーブルCBが保護されるようになるとともに外見上の美観も維持される。
(4)また、配線ダクト31は、第1のアーム13が旋回しても当初の形状が維持されるようにされた。すなわち、第1のアーム13沿いに、回転軸12と支持軸14との間にその中間部分が山状となる半円形状で掛け渡された配線ダクト31では、同中間部分の側方への倒れが抑制される。これにより、アーム旋回への負荷となる配線ダクト31の距離や形状の変化、例えば配線ダクト31の中間部分の倒れなどによる応力が生じないように
なり、配線ダクト31がロボットの動作性能を低下させるおそれも抑制される。
(5)配線ダクト31をインナーチューブ32の外周断面に開放された割り部がそこに嵌合されるアウターチューブ33により覆われるようにした。これにより、配線ダクト31内に配置された配線ケーブルCBの飛び出しなどが抑制され、また外部機器との接触などからも保護されようになり、このような配線ダクトを用いる多関節型ロボットの信頼性がさらに向上される。
(6)配線ダクト31の形状がほとんど変形されない。このことから、インナーチューブ32にアウターチューブ33が嵌合されるような配線ダクト31であれ、配線ダクト31の変形よりインナーチューブ32とアウターチューブ33とのそれぞれに印加される応力によりインナーチューブ32とアウターチューブ33との嵌合が外されるようなおそれがより一層低減されるようになる。これにより、配線ケーブルCBがより好適に保護されるようになる。
(7)配線ダクト31は可撓性を有するようにした。これにより割り部の大きさが配線ケーブルCBの太さ等よりも小さい場合であれ、その割り部を拡開して配線ケーブルCBを配線ダクト31内に配置させることができるようになる。
(8)また、アームの旋回により配線ダクト31の両端部の距離が多少変動するような場合であれ、配線ダクト31が多少変形してその変動を吸収するとともに、第1のアーム13にはその変形による負荷を与えない。これにより、配線ダクト31の設置に高い精度が不要とされ配線ダクト31の採用の可能性が高められるようになる。
(9)さらに、配線ダクト31はその内部に収容した配線ケーブルCBを摩耗させる可能性が低くなり、配線ケーブルCBの耐久性の低下が抑制され機械的な信頼性が向上されるようになる。
(10)配線ダクト31の各端部31a,31bを各スリット部23s,27sにより開放された外周を有する各貫通孔23h,27hに回動可能に、それぞれ外周が開放される各半割り継ぎ手J1,J2と各半割りナットN1,N2にて、それらの内部に配線ケーブルCBを通すようにして支持した。これにより、配線ダクト31の各端部31a,31bをそれぞれ各軸心C1,C2に保持する各保持部材21,25に回動可能に設置することが容易になり、配線ダクト31による配線ケーブルCBの保護がより容易になる。
(11)ビジョンカメラ19のために複数の電線からなるが故に応力に対する耐性の高くない配線ケーブルCBの敷設を行ったが、第1のアーム13の旋回を要因として同配線ケーブルCBへ印可される応力を抑制した。これにより、配線ケーブルCBの不具合、例えば配線の切断や接触不良などを要因としてビジョンカメラ19などに生じる不具合の発生が抑制されるようになり、多関節型ロボットに用いるツールの信頼性及び選択自由度が高められるようになり多関節型ロボットの利用価値も向上される。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ロボットは、床面等に設置された基台11を有し、その上端部に回動可能に設けられた回転軸12に、第1のアーム13の基端部が連結固定されていた。しかしこれに限らず、ロボットはその基台が床面などではなく、例えば、壁面や天井に取り付けられるような構造であれ、高い信頼性のもとで容易に外部配線を敷設するための配線ダクトを設けることができる。例えば、図4に示されるように、ロボットは、設置ベース51Aを介して壁面に取り付けられる基台51を有し、その下端部に回動可能に設けられた回転軸12に第1のアーム13の基端部が連結固定されるようにしてもよい。このと
きは、外部配線機構60は、基台51の上部に軸心C1上になるように設けられる第1保持部材21の支持板23と、第2のアーム15に設置される第2保持部材25の支持板27との間に上部が半円形状で支持板27側が直線状に延長される配線ダクト61を設ける。そして、この配線ダクト61も、インナーチューブ62とアウターチューブ63より構成する。これにより、ロボットには、その基台の取り付け態様に限定されること無く、高い信頼性のもとで容易に外部配線を敷設させる配線ダクトを設けることができる。
・上記実施形態では、配線ダクト31には配線ケーブルCBが配置されたが、これに限らず、外部配線は回転軸と支持軸との間に線状に敷設されるものであればそのほかのものであってもよい。例えば、外部配線としては、電気信号を伝達する信号線、駆動電力を伝達する動力線、圧縮空気を伝達させるエアーチューブ、液体を伝達させる流体回路用の配管、光ファイバーケーブルなどでもよい。これにより、このような配線ダクトを有するロボットへのツールや外部機器等の設置が容易になる。
・また、配線ダクトには外部配線以外に、ロボットに予め必要とされるモーターの動力線やモーターエンコーダーや各種センサーの信号線などが併せて敷設されてもよい。
・上記実施形態では、配線ダクト31は半割り継ぎ手J1(J2)のダクト保持部41に回動可能に支持されたが、これに限らず、配線ダクトはアームに対して回動可能に支持されるのであれば、その支持構造はこれに限られない。例えば、半割り継ぎ手J1(J2)と半割りナットN1(N2)との間に、支持板23(27)を回動可能な余裕を持って挟むようにするなどしてもよい。これにより、配線ダクトの支持構造の自由度が高められる。
・上記実施形態では、配線ダクト31はインナーチューブ32とアウターチューブ33より構成された。しかしこれに限らず、割体としての配線ダクトは渦巻状の外周を有しその外周の端部を開いて管内に外部配線を配置することが可能なチューブや、配線ダクトが左右対称に半分に割れその間に外部配線を配置してから重ね合わせて管状とするような管でもよい。これにより、配線ダクトの構成の選択自由度が高められ、このような配線ダクトのロボットへの設置が容易になる。
・上記実施形態では、配線ダクト31は可撓性を有したが、これに限らず、配線ダクトは可撓性を有さなくてもよい。例えば、先端部や基端部の断面が円形でありそれらに対応する軸心とが同心であれば、アームの旋回に伴う配線ダクトの変形は全く生じないことから配線ダクトが非可撓性の部材から形成されてもよい。また、配線ダクトは、可撓性の部材と、非可撓性の部材とが組み合わされて形成されてもよい。これにより、このような配線ダクトの形成の自由度、材料選択の自由度が高められる。
・上記実施形態では、配線ダクト31の基端部31aは軸心C1と同心であり、先端部31bは軸心C2と同心であった。しかしこれに限らず、配線ダクトの基端部が軸心C1と少しずれていたり、先端部が軸心C2と少しずれていてもよい。この場合は、ロボットの旋回に伴って軸心C1と軸心C2との距離が多少変化するが、この変化を吸収可能な程度の遊びや柔軟性が配線ダクトやその接続構造などにあればよい。そして、このような多少の距離ずれであれば、外部配線に印加される応力は従来に比べて非常に小さいものとなる。これにより、このような配線ダクトの設計や製造に高い精度が要求されず、その設計や製造が容易となり、自由度が高められロボットへの採用が容易になる。
・上記実施形態では、配線ダクト31の基端部31aや先端部31bの管端面から配線ケーブルCBが延出された。しかしこれに限らず、配線ダクトの基端部や先端部の管側面から外部配線が引出されるようなかたちでもよい。そうすれば、管側面に外部配線の引出し穴が必要となるものの、配線ダクトを各支持板に支持するための構造を簡素化すること
ができるようにもなる。これによって、配線ダクトのロボットへの設置が容易になり、ロボットへの採用の可能性が高められるようになる。
・上記実施形態では、配線ダクト31は、軸心C1と軸心C2とを含む平面に対して半円形状の円弧をもって配設されたが、これに限らず、配線ダクトは、その基端部が軸心C1に、その先端部が軸心C2に対してそれぞれ回動可能でさえあれば、軸心C1と軸心C2との間の距離が不変であることから同平面に対してどのような形状であってもよい。例えば、第1のアームと同一方向に延びる直管に軸心C1と軸心C2とに同心の管状の足部を設け、それら足部を各保持部材に回動可能に保持させるようにしてもよいし、上記実施形態の基端部もしくは先端部のみをこのような足部に置き換えてもよい。これにより、配線ダクトの形状の自由度が高められることにより、このような配線ダクトのロボットへの採用の可能性が高められるようになる。
・上記実施形態では、配線ダクト31は管体であったが、各保持部材に対して回動可能に保持させることができる構造であれば、この管体の断面形状は、円形、楕円形、矩形などの多角形やそれらの組合せであってもよい。これによっても、配線ダクトの形状の自由度が高められることにより、このような配線ダクトのロボットへの採用の可能性が高められるようになる。
本発明にかかる多関節型ロボットを具体化した一実施形態の斜視構造を示す斜視図。 同実施形態の多関節型ロボットの正面構造を示す正面図。 同実施形態に用いられる配線ダクトの接続構造を示す図であって、(a)は配線ダクトの端部の斜視図、(b)は(a)の3b−3b線断面図、(c)は割り継ぎ手の斜視図、(d)は支持板の貫通孔の斜視図、(e)は割りナットの斜視図。 本発明にかかる多関節型ロボットを具体化したその他の実施形態の斜視構造を示す斜視図。 従来の多関節型ロボットの斜視構造を示す斜視図。
符号の説明
11…支持部としての基台、12…回転軸、13…連結アームとしての第1のアーム、14…支持軸、15…作用アームとしての第2のアーム、15A…主軸筒、16…主軸、17…下端部、18…取付具、19…ビジョンカメラ(カメラ)、21…第1保持部材、22,26…固定部、23,27…支持板、23h,27h…貫通孔、23s,27s…スリット部、25…第2保持部材、30…外部配線機構、31…保持ダクト及び割体としての配線ダクト、31a…基端部、31b…先端部、31m…凸部、31v…凹部、32…割体を構成するインナーチューブ、32a…嵌合部、32s…分割面、33…割体を構成するアウターチューブ、33a…挟持部、33s…分割面、41…ダクト保持部、42…締め付け部、43…雄ねじ部、45…雌ねじ部、46…締結部、51…基台、51A…設置ベース、60…外部配線機構、61…保持ダクト、62…インナーチューブ、63…アウターチューブ、C1,C2,C3…軸心、CB…配線ケーブル、CN1…先端側コネクター、CN2…基端側コネクター、J1,J2…半割り継ぎ手、Ja,Jb…半円筒、Ja1,Jb1…連結対向面、Ja2,Jb2…開放対向面、M1…第1モーター、M2…第2モーター、M3…回転モーター、M4…昇降モーター、N1,N2…半割りナット、Na,Nb…半円筒、Nc…止め板、Na1,Nb1…連結対向面、Na2,Nb2…開放対向面、Na3,Nb3…上面、Nc3…固定面、Nch…貫通孔、Ncs…スリット部。

Claims (5)

  1. 複数のアームのうちの一つである連結アームを回転軸にて同回転軸の軸心を中心として回動可能に支持する支持部と、
    前記回転軸に平行する支持軸にて同支持軸の軸心を中心として前記連結アームに回動可能に支持される作用アームと、
    前記支持部に相対的に固定される第1保持部材と、
    前記作用アームに相対的に固定される第2保持部材と、
    管形状に形成されて内部に外部配線が配置される内部空間を有し、その基端部が前記回転軸の軸心の延長上にて前記第1保持部材により同回転軸に対して回動可能に保持され、その先端部が前記支持軸の軸心の延長上にて前記第2保持部材により同支持軸に対して回動可能に保持される保持ダクトとを備え、
    前記保持ダクトを前記基端部と前記先端部との間で管の軸方向に沿って外周が分断される割体としたことを特徴とする多関節型ロボット。
  2. 前記保持ダクトを構成する割体は、開放された断面形状を有するインナーチューブと、同じく開放された断面形状を有してこのインナーチューブを覆うようにインナーチューブに嵌合されるアウターチューブとからなる
    請求項1に記載の多関節型ロボット。
  3. 前記インナーチューブ及びアウターチューブは、可撓性を有する部材により形成されている
    請求項2に記載の多関節型ロボット。
  4. 前記保持ダクトの基端部及び先端部にそれぞれ対応する前記第1保持部材及び前記第2保持部材は、前記保持ダクトの基端部及び先端部にそれぞれ連結されて、フランジ部を介した開放端側外周面に雄ねじが形成された半割り継ぎ手と、この半割り継ぎ手の前記雄ねじの部分が貫通される貫通孔を有するとともに、この貫通孔の一部が外部に開放された板体からなる支持板と、この支持板の前記貫通孔に貫通された半割り継ぎ手の雄ねじの部分に螺合される雌ねじが形成された半割りナットと、を備えて構成される
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の多関節型ロボット。
  5. 前記外部配線は、外付けツール接続用の配線ケーブルである
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の多関節型ロボット。
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