JP5186424B2 - エンジンのバランサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン下方のオイルパン内に配置されてエンジンの振動や騒音の発生を抑制するエンジンのバランサ装置に関するものである。
従来から、この種のバランサ装置では、ウエイト部を有する一対のバランサ軸がメタル軸受を介してハウジングに支持され、一方のバランサ軸がクランク軸の動力を受けるとともに互いに噛み合う連動ギヤを介して他方のバランサ軸と同期回転することにより、クランク軸の回転アンバランスに起因する振動をウエイト部の偏心回転によって打ち消すものが多い。
このようなバランサ装置では、バランサ軸はクランク軸と共に常時高速回転することから、バランサ軸を支持するためのメタル軸受は外部から供給される潤滑油によって潤滑されるようになっている。
例えば、特許文献1には、各々半円形の凹部を有するアッパケース及びロアケースにハウジングを分割し、これら凹部同士の対接で形成された孔でメタル軸受を構成するようにしたバランサ装置において、潤滑油を供給するための油路を別途設けるのを避けるために、アッパケースとロアケースとの合わせ面に凹溝を形成し、これらを対接させることでメタル軸受に潤滑油を供給する潤滑油路を構成するようにしたものが記載されている。
特開2005−90691号公報
ところで、バランサ軸はクランク軸の動力を受けて回転することから、バランサ軸と軸受とのフリクションを低減して燃費向上を図るために、バランサ軸の軸受を転がり軸受とすることが考えられる。
しかしながら、特許文献1のもののような従来のバランサ装置に転がり軸受を設けると、潤滑油路から転がり軸受に供給される潤滑油が過多となり、逆に転がり軸受の球やころ等の回転が抑制されるおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、転がり軸受を介してバランサ軸をバランサハウジングで支持するバランサ装置において、転がり軸受の円滑な回転を維持して、バランサ装置のフリクション抵抗を低減する技術を提供することにある。
上記の目的を達成するために本発明では、バランサ装置のエンジン前後方向一方側の端部に設けられた第1収容室内で適量のオイルを攪拌することにより、当該第1収容室内を飛沫状やミスト状のオイルが漂う雰囲気とするとともに、当該第1収容室にエンジン前後方向一方側の転がり軸受を臨ませるようにしている。
第1の発明は、それぞれクランク軸と平行な方向であるエンジン前後方向に延び且つエンジン上下方向とエンジン前後方向とに直交するエンジン左右方向に並ぶ一対のバランサ軸と、これら一対のバランサ軸を収容するバランサハウジングとを備え、当該バランサハウジングをエンジンの下部に取り付けることでエンジン下方のオイルパン内に配置されたエンジンのバランサ装置であって、上記一対のバランサ軸は、バランサウエイト部と、当該バランサウエイト部の前後に設けられ、上記バランサハウジングに転がり軸受を介して支持されるジャーナル部と、をそれぞれ有しており、上記バランサハウジングのエンジン前後方向一方側の端部には、ポンプハウジングと、エンジン前後方向両側の端部が突出した状態で当該ポンプハウジングに収容され、当該エンジン前後方向他方側の端部がギヤ伝達機構を介して上記一対のバランサ軸のいずれか一方と連携するポンプ軸と、を有するオイルポンプユニットが取り付けられており、上記バランサハウジングと上記ポンプハウジングとにより、上記エンジンからの滴下オイルを導入するために上方が開口された第1収容室が上記ギヤ伝達機構を囲むように形成されていて、当該第1収容室に上記エンジン前後方向一方側の転がり軸受が臨んでいることを特徴とするものである。
第1の発明では、バランサハウジングとポンプハウジングとにより構成される第1収容室は、ギヤ伝達機構を囲むように形成されているので、当該ギヤ伝達機構がオイルパン内に溜まったオイルで浸されるのが抑えられる。一方、第1収容室は、エンジンからの滴下オイルを導入するために上方が開口されているので、当該第1収容室には適量のオイルが供給される。
そうして、クランク軸の回転がオイルポンプユニットのポンプ軸に伝達されると、当該ポンプ軸とギヤ伝達機構を介して連携する一方のバランサ軸にもクランク軸の回転が伝達される。その際、ギヤ伝達機構のギヤが第1収容室で回転することにより、オイルが攪拌されて、当該第1収容室内は飛沫状やミスト状のオイルが漂う雰囲気となる。これにより、当該第1収容室に臨んでいるエンジン前後方向一方側の転がり軸受には、飛沫状やミスト状になった適量のオイルが供給される。
以上により、潤滑油が転がり軸受に過剰に供給されるのが抑えられ、転がり軸受の円滑な回転が確保される。これにより、バランサ装置のフリクション抵抗を低減して、燃費向上を図ることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記バランサハウジングは、それぞれエンジン前後方向に並び且つ上記転がり軸受を介して上記ジャーナル部を支持する左右一対の軸受孔が貫通形成された前後一対の軸受壁部と、これら軸受壁部の間に配置され、上記バランサウエイト部を収容するハウジング本体部と、エンジン前後方向一方側の軸受壁部からエンジン前後方向一方側に延びて上記第1収容室を形成する第1隔壁部と、エンジン前後方向他方側の軸受壁部からエンジン前後方向他方側に延びる第2隔壁部と、を有しており、上記一対のバランサ軸は、上記バランサハウジングにエンジン前後方向他方側からそれぞれ挿入されて当該バランサハウジング内部に装着され、且つ、エンジン前後方向他方側に設けられたジャーナル部よりもさらにエンジン前後方向他方側に配設され、互いに噛み合って同期回転する連動ギヤをそれぞれ有しており、上記第2隔壁部は、当該第2隔壁部のエンジン前後方向他方側の端部に取り付けられる、バランサハウジング外部からのオイルの浸入を抑制するためのエンド部材と共に、上方が開口され且つ上記連動ギヤの少なくとも下半分を収容する第2収容室を形成しており、当該第2収容室に上記エンジン前後方向他方側の転がり軸受が臨んでいることを特徴とするものである。
ところで、上記特許文献1のバランサ装置の如く、合わせ面に潤滑油路を形成するものでは、油圧によって両ケースが開くのを抑えるために、一対のバランサ軸の間の合わせ部をボルト締結する必要がある。そして、一対のバランサ軸の間をボルト締結するには、一対のバランサ軸の並列方向における間隔を大きくしなければならない。このように、一対のバランサ軸同士の間隔が大きくなると、各バランサ軸に設けられた連動ギヤが大きくなり、これを収容するハウジングをコンパクトにすることが困難になる。
ここで、第2の発明によれば、バランサ装置では、バランサ軸をバランサハウジングのエンジン前後方向一方側の端部から挿入するので、バランサ装置の組付けが容易になるとともに、従来のものように、バランサハウジングを上下に分割する必要がない。このため、一対のバランサ軸の並列方向における間隔を大きくする必要がなく、各バランサ軸に設けられた連動ギヤを小さくして、これを収容するバランサハウジングをコンパクトにすることができる。
また、バランサウエイト部よりも外径の大きい連動ギヤをバランサハウジングに挿入される側とは反対側に配設しているので、当該連動ギヤを前後一対の軸受壁部に貫通形成された軸受孔に挿通する必要がない。このため、軸受孔を大きくしなくてもよいので、バランサハウジングをより一層コンパクトにすることができる。
さらに、第2隔壁部とエンド部材とにより形成される第2収容室は、第1収容室と同様、適量のオイルが供給されるようになっており、当該第2収容室内は、連動ギヤで攪拌された飛沫状やミスト状のオイルが漂う雰囲気となる。これにより、第2収容室に臨んでいるエンジン前後方向他方側の転がり軸受にも、飛沫状やミスト状になった適量のオイルが供給される。
以上により、転がり軸受の円滑な回転を確保しつつ、バランサ装置の組付けの容易化を図ることができる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記一方のバランサ軸には、上記第1収容室内に突出する延長軸部が設けられており、上記延長軸部には、上記ギヤ伝達機構を構成する従動ギヤが設けられており、上記従動ギヤは、上記一方のバランサ軸におけるエンジン前後方向一方側の転がり軸受のアウターレースの内径よりも小さい外径を有していることを特徴とするものである。
第3の発明によれば、従動ギヤは、一方のバランサ軸におけるエンジン前後方向一方側の転がり軸受のアウターレースの内径よりも小さい外径を有しているので、当該従動ギヤは、前後一対の軸受壁部の軸受孔を通過可能となっている。したがって、当該従動ギヤを先組した状態で、バランサ軸をバランサハウジングに挿入することが可能となり、バランサ装置の組付けの一層の容易化が図れる。
第4の発明は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、上記各バランサ軸のエンジン前後方向一方側の端部には、エンジン前後方向一方側の転がり軸受のコロ又は保持器の位置決め用のストッパリングが設けられており、上記ストッパリングは、上記コロ又は保持器の外径寸法よりも小さい外径を有していることを特徴とするものである。
第4の発明によれば、ストッパリングは、コロ又は保持器の外径寸法よりも小さい外径を有しているので、第1収容室に臨む軸受孔とストッパリングとの間には飛沫状やミスト状のオイルが転がり軸受に行き渡るような隙間が確保される。したがって、転がり軸受の円滑な回転を維持することができる。
第5の発明は、上記第2〜第4のいずれか1つの発明において、上記バランサハウジングは鋳造品であり、上記各軸受壁部は、上記エンジンに設けられた上記クランク軸用の軸受壁部にそれぞれ取り付けられており、上記ハウジング本体部は、その上面が開放していて、当該開放部分が当該ハウジング本体部を構成する部材よりも肉厚の薄い板金製のカバー部材で覆われていることを特徴とするものである。
第5の発明によれば、バランサハウジングの各軸受壁部は、エンジンに設けられたクランク軸用の軸受壁部にそれぞれ取り付けられるので、これら軸受壁部の間に配置されるハウジング本体部の上方でクランク軸(コンロッド)が回転する。ここで、ハウジング本体部はその上面が開放していて、当該開放部分が当該ハウジング本体部を構成する部材よりも肉厚の薄い板状のカバー部材で覆われていることから、その上壁部の厚さが厚いものと比べて、当該バランサハウジングの高さ寸法を抑えてその軸心位置を高くすることができる。このため、転がり軸受がより一層オイルに浸かり難くなる。
さらに、ハウジング本体部の開放部分をカバー部材で覆っていることから、クランク軸等から垂れた潤滑油が開放部分から不用意に転がり軸受に供給されるのを抑えることができる。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記エンジンは、複数の気筒がエンジン前後方向に一列に並んだ多気筒エンジンであり、上記前後一対の軸受壁部は、相隣り合う2つの気筒の前後に位置するクランク軸用の軸受壁部に取り付けられていることを特徴とするものである。
第6の発明によれば、ハウジング本体部の開放部分は、エンジンの2つの気筒に跨るように形成されるので、バランサウエイト部をエンジン前後方向に長くすることができる。これにより、バランサウエイト部を軸径方向に大きくすることなく、クランク軸の回転アンバランスに起因する振動を打ち消すことが可能となる。したがって、バランサハウジングの幅及び高さ寸法をより確実に小さくして、各バランサ軸の軸心位置を一層高くすることができる。
本発明に係るエンジンのバランサ装置によれば、クランク軸の回転がオイルポンプユニットのポンプ軸に伝達されると、第1収容室内に溜ったオイルが攪拌されて、当該第1収容室内が飛沫状やミスト状のオイルが漂う雰囲気となる。これにより、該第1収容空間に臨んでいるエンジン前後方向一方側の転がり軸受には、飛沫状やミスト状になった適量のオイルが供給される。したがって、潤滑油が転がり軸受に過剰に供給されるのが抑えられ、転がり軸受の円滑な回転が確保されて、バランサ装置のフリクション抵抗を低減することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るバランサ装置が搭載された直列4気筒エンジンの要部を当該エンジンの本体部1の前面側から見た概略図を示し、図2は左側側面から見た概略図を示している。このエンジン本体部1には、シリンダヘッド11aとシリンダブロック11bとからなるシリンダ11の下面にロアブロック21を介してオイルパン3が結合されている。このオイルパン3の内部には、ロアブロック21の下面に結合されたバランサ装置5及びオイルポンプユニット6が収容配置されている。
エンジン本体部1は、図1に示す鉛直線Sに対して約10度傾いた状態で車両に搭載されている。このため、オイルパン3の内部に貯留されるオイルは、そのレベル面Lがオイルパン3とロアブロック21との接合面に対して約10度傾斜した状態でオイルパン3の略下半分を満たしている。
このエンジン本体部1の前面側には、クランク軸9の回転をカムシャフト10やオイルポンプユニット6及び当該オイルポンプユニット6を介してバランサ装置5に伝達して、これらを駆動する第1及び第2伝動機構が配設されている。第1伝動機構は、クランク軸9の先端部に取り付けられた前後二連配置の駆動スプロケット19の一方、カムシャフト10の先端部に取り付けられた従動スプロケット30、これらに巻き掛けられた伝導チェーン22、当該伝導チェーン22を案内するテンショナガイド12a、当該伝導チェーン22のテンションを調整するチェーンテンショナ14a及びテンショナレバー18a等で構成されている。
一方、第2伝動機構は、クランク軸9の先端部に取り付けられた上記駆動スプロケット19の他方、オイルポンプユニット6のポンプ軸16の先端部に取り付けられた従動スプロケット43、これらに巻き掛けられた伝導チェーン23、当該伝導チェーン23を案内するテンショナガイド12b、当該伝導チェーン23のテンションを調整するチェーンテンショナ14b及びテンショナレバー18b等で構成されている。
図3〜図6は、バランサ装置5の平面図、側面図、正面図及び背面図をそれぞれ示す。これらに示すように、バランサ装置5は、一つのユニットとして構成されており、それぞれクランク軸9と平行な方向であるエンジン前後方向に延び且つエンジン左右(幅)方向(エンジン上下方向とエンジン前後方向とに直交する方向)に並ぶ駆動側及び従動側バランサ軸15,25(一対のバランサ軸)と、これら両バランサ軸15,25を収容するバランサハウジング7と、当該バランサハウジング7を上方から覆うハウジングカバー17と、当該バランサハウジング7の後端部を覆うスラストプレート27と、を備えている。なお、以下の説明では、エンジン前後方向を前後方向と、エンジン前後方向前側(エンジン前後方向一方側)を前側と、エンジン前後方向後側(エンジン前後方向他方側)を後側と、エンジン左右方向を左右方向と、エンジン左右方向左側を左側と、エンジン左右方向右側を右側と、エンジン上下方向を上下方向という。
−バランサハウジング−
バランサハウジング7は、分割面を有しておらず、その全体が一体鋳造されたアルミダイキャスト品である。このバランサハウジング7は、駆動側バランサ軸15及び従動側バランサ軸25の前側ジャーナル部15a,25a(図7及び図8参照)を支持する前側軸受壁部37と、各バランサ軸15,25の後側ジャーナル部15b,25b(図7及び図8参照)を支持する後側軸受壁部47と、前側軸受壁部37と後側軸受壁部47との間に配置されるハウジング本体部67と、後述する前側ギヤ収容室86を形成する前側隔壁部84と、後述する後側ギヤ収容室87を形成する後側隔壁部88と、を有している。
前側軸受壁部37には、図5に示すように、前後方向に延び、各バランサ軸15,25の前側ジャーナル部15a,25aを回転自在に支持する2つの軸受孔37a,37bが左右方向に並んで貫通形成されている。右側及び左側軸受孔37a,37bの内径は、同じ大きさに設定されていおり、当該各軸受孔37a,37bには、後述するニードルローラベアリング(転がり軸受)31,31が挿嵌されている。
また、前側軸受壁部37の左右方向両端部には、その上端から上方に突設する略円柱状の取付座37c,37dが形成されているとともに、この取付座37c,37dの中央部で前側軸受壁部37の端部を上下方向に貫通し、バランサハウジング7をロアブロック21の下面に締結するための締結ボルト(図示せず)が挿通される取付孔37e,37fが形成されている。なお、右側の取付孔37eには、円筒状のピン37gの略下半分が嵌入されている。このピン37gは、バランサハウジング7をロアブロック21に取り付ける際、ロアブロック21の下面に形成されたボルト挿通孔21j(図13参照)に挿通される位置決めピンとして用いられ、その内部を締結ボルトが貫通するようになっている。
後側軸受壁部47には、図7及び図8に示すように、前後方向に延び、各バランサ軸15,25の後側ジャーナル部15b,25bを回転自在に支持する2つの軸受孔47a,47bが左右方向に並んで貫通形成されている。右側及び左側軸受孔47a,47bの内径は、同じ大きさに設定されていおり、当該各軸受孔47a,47bには、前側軸受壁部37の各軸受孔37a,37bと同様に、ニードルローラベアリング(転がり軸受)41,41が挿嵌されている。
また、後側軸受壁部47の左右方向両端部には、その上端から突設する略円柱状の取付座47c,47dが形成されているとともに、この取付座47c,47dの中央部を上下方向に貫通し、バランサハウジング7締結用の締結ボルトが挿通される取付孔47e,47fが形成されている。なお、左側の取付孔47fには、前側軸受壁部37と同様に、ロアブロック21の下面に形成されたボルト挿通孔21m(図13参照)に挿通される位置決め用のピン47gの略下半分が嵌入されている。また、後側軸受壁部47の高さ寸法は、前側軸受壁部37の高さの寸法と略同じになっている。
駆動側バランサ軸15を支持する前後の右側軸受孔37a,47aの内径は、図7に示すように、略同じ大きさになるように設定されており、また、従動側バランサ軸25を支持する前後の左側軸受孔37b,47bの内径も、図8に示すように、略同じ大きさになるように設定されている。つまり、前側及び後側軸受壁部37,47に貫通形成された4つの軸受孔37a,37b,47a,47bは、いずれも同じ大きさの内径を有している。
ハウジング本体部67は、前側軸受壁部37と後側軸受壁部47とを連結するように前後方向に延びており、図7〜図10に示すように、底壁部67aと、この底壁部67aの左右方向両端部から立ち上がる側壁部67b,67cとを有していて、その上面が開放している(開放部分67oを有している)。
底壁部67aは、図10に示すように、エンジン正面視で下方に膨らむ二こぶ状をなすように形成されていて、その左右方向両端部が各側壁部67b,67cと滑らかに連結されている。これにより、ハウジング本体部67の内部には、左右方向に並び、各バランサ軸15,25のバランサウエイト部15c,25cを収容する2つのウエイト収容部67d,67eが形成されている。
駆動側バランサ軸15のバランサウエイト部15cを収容する右側ウエイト収容部67dは、従動側バランサ軸25のバランサウエイト部25cを収容する左側ウエイト収容部67eと略同じ容積を有している。なお、底壁部67aには、それぞれのウエイト収容部67d,67eに溜まった潤滑油(オイル)を重力排出するための排出用油穴67f,67gが前後2つ形成されている。また、底壁部67aは、その下端(左側のこぶの頂点)が前側及び後側軸受壁部37,47の下端よりも上方に位置している。なお、上記排出用油穴67f,67gは、車載時の鉛直方向の最下位置にあることが好ましい。
一方、側壁部67b,67cの上端は、前側及び後側軸受壁部37,47の上端よりも低い位置に設定されている。なお、各側壁部67b,67cの上端面には、ハウジングカバー17を取り付けるためのボス部67i,67j,67k,67lが前後方向に離間して2つずつ突設されているとともに、左右方向内側の側縁に前後方向に延びる突条部67m,67nが形成されている。この突条部67m,67nの上端はボス部67i,67j,67k,67lの上端よりも低く設定されている。
上記前側隔壁部(第1隔壁部)84は、前側軸受壁部37から前側に延びており、図5に示すように、底壁部84aと、この底壁部84aの左右方向両端部から立ち上がる側壁部84b,84cと、右側側壁部84bの上端から左側に延びる頂壁部84dと、を有している。底壁部84aは、エンジン正面視で下方に膨らむ二こぶ状をなすように形成されていて、その左右方向両端部が各側壁部84b,84cと滑らかに連結されている。また、頂壁部84dは、右側側壁部84bと滑らかに連結されており、これら頂壁部84d及び右側側壁部84bは、前側軸受壁部37の右側軸受孔37aの孔壁に沿うように形成されている。さらに、頂壁部84dには、前後方向に延びるボルト挿通孔84hが貫通形成された上側フランジ部84fが、底壁部84aには、前後方向に延びるボルト挿通孔84i,84jが貫通形成された下側フランジ部84gがそれぞれ設けられている。
この前側隔壁部84の前端(バランサハウジング7のエンジン前後方向一方側の端部)には、図11に示すように、上記オイルポンプユニット6が取り付けられている。このオイルポンプユニット6は、略直方体状のポンプハウジング26と、前後方向両側の端部が突出した状態で当該ポンプハウジング26に収容されるポンプ軸16と、を有している。ポンプ軸16は、その前端部に従動スプロケット43が取り付けられていて、当該従動スプロケット43及び上記伝導チェーン23を介してクランク軸9と連携する一方、その後端部に駆動ギヤ36が取り付けられていて、当該駆動ギヤ36及び従動ギヤ35(ギヤ伝達機構)を介して駆動側バランサ軸15と連携している。
オイルポンプユニット6は、上述の如く、クランク軸9の回転によってポンプ軸16が回転し、当該ポンプ軸16と連結されたインナーローター(図示せず)のギアとアウターローター(図示せず)のギアとの噛み合いのずれによって、オイルパン3内のオイルをクランク軸9やカムシャフト10に圧送するようになっている。
そうして、このオイルポンプユニット6は、図9及び図14に示すように、ポンプハウジング26の後側壁部26aを前側隔壁部84の前端に当てて、上側フランジ部84f及び下側フランジ部84gのボルト挿通孔84h,84i,84jにボルト28a,28b,28cを螺合させることで、バランサハウジング7の前端に取り付けられている。
このように、バランサハウジング7の前端にオイルポンプユニット6を取り付けることで、バランサハウジング7とポンプハウジング26とによって、より具体的には、バランサハウジング7の前側隔壁部84及び前側軸受壁部37とポンプハウジング26の後側壁部26aとによって、駆動ギヤ36及び従動ギヤ35を囲むように前側ギヤ収容室(第1収容室)86が形成されている。
この前側ギヤ収容室86は、その下面及び左右両側面が前側隔壁部84で囲まれていることから、オイルパン3内に溜まったオイルが浸入し難くなっている。これに対し、前側ギヤ収容室86の上面は、前側隔壁部84の頂壁部84dで囲まれている部分以外が、上方が開口されている。そして、当該開口部84eから、オイルポンプユニット6によって圧送されるとともにクランク軸9やカムシャフト10の潤滑油として用いられたエンジンからの滴下オイルを導入するようになっている。このため、当該前側ギヤ収容室86には適量のオイルが常時溜まることになる。
なお、駆動ギヤ36は、両バランサ軸15,25の回転速度を増速させるための増速ギヤであり、従動ギヤ35よりも外径が大きくなっているので、仮に駆動ギヤ36の中心(ポンプ軸16の軸心)と従動ギヤ35の中心(駆動側バランサ軸15の軸心)とを同じ高さに配置すると、駆動ギヤ36の上端が開口部84eよりも上方に出ることになる。この場合、ロアブロック21との干渉を避けるために、バランサハウジング7及びポンプハウジング26を上方に延ばすと、両バランサ軸15,25の軸心が下がり、オイルパン3内に溜まったオイルが浸入し易くなるおそれがある。そこで、両バランサ軸15,25の軸心が下がるのを抑えるために、図6に示すように、ポンプ軸16の軸心が駆動側バランサ軸15の軸心よりも下側に配置した状態で、ポンプハウジング26をバランサハウジング7に取り付けている。
一方、上記後側隔壁部(第2隔壁部)88は、後側軸受壁部47から後側に延びており、図6に示すように、エンジン正面視で下方に膨らむ二こぶ状をなすように形成されていて、各バランサ軸15,25に設けられた、両バランサ軸15,25を同期回転させるための連動ギヤ75a,85aの略下半分を収容するようになっている。そして、スラストプレート27を後側隔壁部88の後端部(開口端部)88aに取り付けることで、バランサハウジング7とスラストプレート27とによって、より具体的には、後側隔壁部88とスラストプレート27と後側軸受壁部47とによって、上方に開口して連動ギヤ75a,85aの略下半分を覆う後側ギヤ収容室(第2収容室)87が形成されている。
バランサハウジング7を形成する各部を以上のような構成とすることにより、バランサハウジング7全体としては、その上面に開放部分67oを有するとともにその後端が開放された略箱状に形成されている。そして、後側ギヤ収容室87の右側部分、後側軸受壁部47の右側軸受孔47a、右側ウエイト収容部67d及び前側軸受壁部37の右側軸受孔37aが駆動側バランサ軸15の収容空間を構成している。一方、後側ギヤ収容室87の左側部分、後側軸受壁部47の左側軸受孔47b、左側ウエイト収容部67e、前側軸受壁部37の左側軸受孔37bが従動側バランサ軸25の収容空間を構成している。
バランサハウジング7は、その各軸受壁部37,47がロアブロック21(エンジン本体部1)に設けられたクランク軸9用の軸受壁部21f,21g(図13参照)に取り付けられることで、エンジン本体部1の下部に取り付けられている。より具体的には、前側軸受壁部37は、その取付孔37e,37fに挿通された締結ボルトを、ロアブロック21の下面に形成されたボルト挿通孔21k,21jに締結することで、第1気筒21aと第2気筒21bとの間に位置する軸受壁部21fに取り付けられている。また、後側軸受壁部47は、その取付孔47e,47fに挿通された締結ボルトを、ロアブロック21の下面に形成されたボルト挿通孔21m,21lに締結することで、第3気筒21cと第4気筒21dとの間に位置する軸受壁部21gに取り付けられている。
このように、前側及び後側軸受壁部37,47を、相隣り合う2つの気筒(第2及び第3気筒21b,21c)の前後に位置する軸受壁部21f,21gに取り付けることから、バランサハウジング7の開放部分67oは、第2及び第3気筒21b,21cに跨るようになっている。
なお、ポンプハウジング26は、その上部に形成された取付孔26b,26c,26dに挿通された締結ボルト(図示せず)を、ロアブロック21の下面に形成されたボルト挿通孔21n,21o,21pにそれぞれ締結することで、第1気筒21aのほぼ真下に位置するようにロアブロック21に取り付けられている。
−バランサ軸−
駆動側及び従動側バランサ軸15,25は、図7及び図8に示すように、バランサハウジング7の内部に前後方向に延びるように配置されている。駆動側バランサ軸15は、前側及び後側軸受壁部37,47に形成された各右側軸受孔37a,47aに回転自在に支持されている一方、従動側バランサ軸25は、前側及び後側軸受壁部37,47に形成された各左側軸受孔37b,47bに回転自在に支持されている。駆動側バランサ軸15は、その前端部が従動側バランサ軸25の前端部よりもさらに前側に延長されている。換言すると、駆動側バランサ軸15は、従動側バランサ軸25よりもさらに前側に延びて、上記前側ギヤ収容室86内に突出する延長軸部15dを有している。両バランサ軸15,25の軸心は、クランク軸9の軸心を通る垂直面に関して同一水平面内で左右対称になるよう互いに平行に配置されている。
駆動側バランサ軸15は、前側ジャーナル部15aと、後側ジャーナル部15bと、バランサウエイト部15cと、連動ギヤ75aと、延長軸部15dと、を有していて、当該延長軸部15dには従動ギヤ35が取り付けられている。駆動側バランサ軸15は、図14に示すように、この従動ギヤ35を介しポンプ軸16からの駆動力を受けて駆動するようになっている。
駆動側バランサ軸15の前側及び後側ジャーナル部15a,15bは、その外周にニードルローラベアリング31,41が介装された状態でそれぞれ前側及び後側軸受壁部37,47に形成された各右側軸受孔37a,47aに支持されている。これにより、前側ジャーナル部15aに介装されたニードルローラベアリング31は、その前端が前側ギヤ収容室86に臨む(前側軸受壁部37の前面に面するように露出する)一方、後側ジャーナル部15bに介装されたニードルローラベアリング41は後側ギヤ収容室87に臨んでいる(後側軸受壁部47の後面に面するように露出する面して露出する)。なお、前側及び後側ジャーナル部15a,15bは、同じ外径に形成されている。
駆動側バランサ軸15の各ニードルローラベアリング31,41は、各軸受孔37a,47aの内周面に対して回転不能に内嵌固定された環状のアウターレース31a,41aと、各ジャーナル部15a,15bの外周面に対して回転不能に内嵌固定された環状のインナーレース31b,41bと、アウターレース31a,41aとインナーレース31b,41bとの間に設けられた複数のニードルローラ(コロ)31c,41cと、これらのニードルローラ31c,41cを周方向に転動可能に保持する環状のホルダー(保持器)31d,41dとからなる。なお、上記延長軸部15dの従動ギヤ35は、前側ジャーナル部15aに介装されたニードルローラベアリング31のアウターレース31aの内径よりも小さい外径を有している。
ホルダー31d,41dは、ニードルローラ31c,41cの転動に応じて各軸受孔内37a,47aで回転するようになっている。ニードルローラベアリング31,41は、アウターレース31a,41aが単純に円筒形状となっており、それらに対応するニードルローラ31c,41cとホルダー31d,41dの予備組み体がアウターレース31a,41aと別扱いとなっている。
バランサウエイト部15cは、前側ジャーナル部15aと後側ジャーナル部15bとの間に形成されていて、ハウジング本体部67の右側ウエイト収容部67dに収容されている。このバランサウエイト部15cは、図10に示すように、エンジン正面視で、駆動側バランサ軸15の軸心を通る垂直面に関して左右対称になるように当該駆動側バランサ軸15の外周面を略半円の領域にて窪ませることで重心がアンバランスとなるように略半円型に形成されている。換言すると、バランサウエイト部15cは、重心が軸心から偏心した略半円柱形状のマス部15gを有している。
また、バランサウエイト部15cは、その回転軌跡の外径が前側及び後側ジャーナル部15a,15bの外径よりも大きくなるように形成されている。より詳しくは、バランサウエイト部15cの回転軌跡の外径は、前側及び後側ジャーナル部15a,15bに嵌装されたニードルローラベアリング31,41のインナーレース31b,41bの外径よりも大きく設定されている一方、アウターレース31a,41aの内径よりも小さく設定されている。
連動ギヤ75aは、バランサウエイト部15cの後側である駆動側バランサ軸15の後端部に駆動側バランサ軸15のニードルローラベアリング41の後側に隣接するように設けられており、当該駆動側バランサ軸15に嵌合しているギヤ本体部75cと、このギヤ本体部75cの前端面からニードルローラベアリング41のインナーレース41bの後端まで前側に延びる前側円筒部75bと、このギヤ本体部75cの後端面から後側に延びる後側円筒部75gとを有している。
ギヤ本体部75cは、ヘリカルギヤからなっており、従動側バランサ軸25の後述するギヤ本体部85c(ヘリカルギヤ)と互いに噛み合うようになっている。このギヤ本体部75cの後側面には、エンジン背面視で後側円筒部75gを囲む円環状の段差部75hが形成されている。
前側円筒部75bの外周面には、その前端部に径方向外側に突起する環状凸部75dが形成されている一方、後側円筒部75gの外周面には、その後端部に径方向外側に延びる環状鍔部75eが形成されている。
環状凸部75dは、後側ジャーナル部15bの前端縁に配置されたリングプレート100aとともにその間の前後方向のスペースを確保し、当該後側ジャーナル部15bに介装されたニードルローラベアリング41のホルダー41dの前後方向の移動を制限している。この環状凸部75dは、ホルダー41dの外径寸法よりも小さい外径を有している。
環状鍔部75eは、その外周面の位置がエンジン背面視で段差部75hの外周面の位置と略一致していて、当該段差部75h及び後側円筒部75gとともに環状のスラスト規制溝75fを形成している。このスラスト規制溝75fには、後述するスラストプレート27のスラスト規制部27aが嵌装されており、当該スラスト規制溝75fはスラスト規制部27aに対し擦動自在となっている。
また、前側ジャーナル部15aを支持するニードルローラベアリング31のホルダー31dは、その前側ジャーナル部15aに内嵌固定されたインナーレース31bの前後方向両側に配置固定された、ホルダー31dの位置決め用のリングプレート103a及びストッパリング103bによりその前後方向の移動を規制されている。このストッパリング103bは、ホルダー31dの外径寸法よりも小さい外径を有している。
一方、従動側バランサ軸25は、前側ジャーナル部25aと、後側ジャーナル部25bと、バランサウエイト部25cと、連動ギヤ85aとを有している。
従動側バランサ軸25の前側及び後側ジャーナル部25a,25bは、その外周にニードルローラベアリング31,41が介装された状態でそれぞれ前側及び後側軸受壁部37,47に形成された各左側軸受孔37b,47bに支持されている。これにより、前側ジャーナル部25aに介装されたニードルローラベアリング31は、その前端が前側ギヤ収容室86に臨む(前側軸受壁部37の前面に面するように露出する)一方、後側ジャーナル部25bに介装されたニードルローラベアリング41は後側ギヤ収容室87に臨んでいる(後側軸受壁部47の後面に面するように露出する)。なお、前側及び後側ジャーナル部25a,25bは、同じ外径に形成されている。
従動側バランサ軸25の各ニードルローラベアリング31,41は、駆動側バランサ軸15に設けられた各ニードルローラベアリング31,41と同様に、環状のアウターレース31a,41aと、環状のインナーレース31b,41bと、複数のニードルローラ31c,41cと、環状のホルダー31d,41dとからなる。
バランサウエイト部25cは、前側ジャーナル部25aと後側ジャーナル部25bとの間に形成されていて、ハウジング本体部67の左側ウエイト収容部67eに収容されている。このバランサウエイト部25cは、駆動側バランサ軸15のバランサウエイト部15cと同様に、当該従動側バランサ軸25の外周面を略半円の領域にて窪ませることで重心がアンバランスとなるように略半円型に形成されている。換言すると、バランサウエイト部25cは、重心が軸心から偏心した略半円柱形状のマス部25gを有している。
バランサウエイト部25cは、その回転軌跡の外径が前側及び後側ジャーナル部25a,25bの外径よりも大きくなるように形成されている。より詳しくは、バランサウエイト部25cの回転軌跡の外径は、前側及び後側ジャーナル部25a,25bに嵌装されたニードルローラベアリング31,41のインナーレース31b,41bの外径よりも大きく設定されている一方、アウターレース31a,41aの内径よりも小さく設定されている。
なお、駆動側及び従動側バランサ軸15,25の前側ジャーナル部15a,25aと後側ジャーナル部15b,25bとの間にはバランサウエイト部15c,25cに並んで補強リブ部15f,25fが一体に成形され、各ジャーナル部間での軸曲がりに対する補強を行っている。
連動ギヤ85aは、従動側バランサ軸25の後端部にニードルローラベアリング41の後側に隣接するように設けられており、駆動側バランサ軸15の連動ギヤ75aと同様に、ギヤ本体部85cと、前側円筒部85bと、後側円筒部85gとを有している。
ギヤ本体部85cは、駆動側バランサ軸15のギヤ本体部75cと同径且つ当該ギヤ本体部75cと噛み合うヘリカルギヤからなっている。このように、駆動側及び従動側バランサ軸15,25のギヤ本体部75c,85cを共にヘリカルギヤとすることにより、両バランサ軸15,25が回転する際の騒音が低減される。また、このギヤ本体部85cの後側面には、エンジン背面視で後側円筒部85gを囲む円環状の段差部85hが形成されている。
前側円筒部85bの外周面には、その前端部に径方向外側に突起する環状凸部85dが形成されている一方、後側円筒部85gの外周面には、その後端部に径方向外側に延びる環状鍔部85eが形成されており、これら環状凸部85d及び環状鍔部85eは、駆動側バランサ軸15の環状凸部75d及び環状鍔部75eと同様の機能を果たす。なお、従動側バランサ軸25の後端部における、ニードルローラベアリング41の配置構造は、リングプレート100a,103a及びストッパリング103bを含め、駆動側バランサ軸15のニードルローラベアリング41と同様の構造となっており、説明を省略する。
以上のように構成された駆動側及び従動側バランサ軸15,25は、従動ギヤ35を介しクランク軸9からの駆動力を受けて駆動側バランサ軸15が駆動すると、駆動側バランサ軸15の連動ギヤ75aと従動側バランサ軸25の連動ギヤ85aとが互いに噛み合って同期回転するとともに互いに前後逆方向のスラスト力を与える。
このように、駆動側バランサ軸15と従動側バランサ軸25とが同期回転を行うことにより、駆動側バランサ軸15のバランサウエイト部15cのマス部15gと従動側バランサ軸25のバランサウエイト部25cのマス部25gとは、常に同じ高さに位置するように同期して逆向きに回転する。また、各バランサ軸15,25が、図6の矢印線で示す向きに高速で回転することから、左右のウエイト収容部67d,67eに浸入したオイルはマス部15g,25gによって左右斜め上方に掻き揚げられる。
なお、駆動側バランサ軸15の従動ギヤ35はクランク軸9の駆動スプロケット19及びポンプ軸16の駆動ギヤ36の1/2の歯数の小径ギヤとされており、このことで駆動側及び従動側バランサ軸15,25は、エンジン回転数の2倍の回転数で回転する。
−ハウジングカバー−
ハウジングカバー(カバー部材)17は、鋼板のプレス加工品からなり、図3に示すように、ハウジング本体部67の開放部分67oを覆うように、ハウジング本体部67の側壁部67b,67cの上端に突設されたボス部67i,67j,67k,67lにボルト49,49,…で締結されていて、取付座37c,37d,47c,47dの上端よりも低い位置に配設されている。このように、ハウジングカバー17を設けることにより、ウエイト収容部67d,67eを構成するハウジング本体部67の上面が開放し且つ当該開放部分67oが第2及び第3気筒21b,21cに跨るように形成されていても、クランク軸9の軸受部(図示せず)に供給された、あるいはピストン冷却に供されたオイルがウエイト収容部67d,67eに不必要に流れ落ちるのを抑えることができる。また、ハウジングカバー17は、上下方向における取付座37c,37d,…の上端よりも低い位置に配設されているので、取付座37c,37d,…の突設長が小さい場合にも、ハウジングカバー17とクランク軸(コンロッド)9との上下方向における間隔を容易に確保することができる。
このハウジングカバー17は、ハウジング本体部67を構成する部材よりも肉厚の薄い板状をなしており、前後方向及び左右方向に延びる複数の突状リブ17a,17b,…を形成することでその剛性が高められている。また、ハウジングカバー17は、図10に示すように、バランサウエイト部15c,25cの回転軌跡の外径に沿うような断面形状を有している。換言すると、ハウジングカバー17は、エンジン正面視で上方に膨らむ二こぶ状をなすように形成されている。これにより、ハウジングカバー17をバランサウエイト部15c,25cに近づけた状態で配置できるので、その肉厚の薄さと相俟って、バランサハウジング7の高さ寸法を抑えることができ、それだけ、一対のバランサ軸15,25の軸心位置をよりエンジン側に近づけることができる。
さらに、ハウジングカバー17は、ハウジング本体部67の開放部分67oの左右方向の両端部よりもさらに左右外側に延びている。より詳しくは、ハウジングカバー17は、ハウジング本体部67の両側壁部67b,67cの内側側縁部に形成された突条部67m,67nを超え、両側壁部67b,67cの外側側縁部近傍まで延びており、その両端部が下向きに屈曲した屈曲部17c,17cを有している。
また、ハウジングカバー17は、先に説明したボス部67i,67j,…の介在によって、突条部67m,67nとの間に上下方向に隙間29,29を空けて配設されており、その隙間29,29を介してハウジング本体部67の内部はその外部と連通している。
これらにより、ウエイト収容部67d,67e内でバランサウエイト部15c,25cの回転によって掻き揚げられたオイルは、隙間29,29を通ってバランサハウジング7の外部に排出される。より詳しくは、ウエイト収容部67d,67eに浸入したオイルは上述の如くマス部15g,25gによって左右斜め上方に掻き揚げられ、隙間29,29を通ってハウジングカバー17の下面に当たる。そして、ハウジングカバー17の下面に当たったオイルは屈曲部17c,17cに誘導されてバランサハウジング7の外部に排出される。なお、隙間29,29を通り抜けたオイルは、突条部67m,67nによって、ウエイト収容部67d,67eへの戻りが抑制される。以上により、バランサハウジング7内に浸入したオイルは溜まる間もなく排出されることとなる。
また、ハウジングカバー17は、その前後方向の両端部が上向きに屈曲した屈曲部17d,17eを有している。この前側屈曲部17dの前面は前側軸受壁部37の後端面に、また後側屈曲部17eの後面は後側軸受壁部47の前端面にそれぞれ近接している。これにより、ハウジングカバー17の上面に溜まったオイルのウエイト収容部67d,67eへの浸入が防がれている。
−スラストプレート−
スラストプレート(エンド部材)27は、バランサハウジング7の外部からのオイルの浸入を抑制するために、バランサハウジング7の後側の開口端部88aを構成する後側ギヤ収容室87の後端部に設けられており、当該開口端部88aにおける両バランサ軸15,25の中心を結んだ直線の下側の領域を覆っている(図5参照)。
このスラストプレート27は、耐摩耗性に優れた金属素材からなるプレス加工品であり、丸みを帯びた逆台形状に形成されていて、その直線状の頂部27bにその上部が開放された略半円状の切欠き部が2つ形成されている。そして、スラストプレート27は、当該スラストプレート27に形成されている一対の切欠き部の周縁部(以下、スラスト規制部ともいう)27a,27aが連動ギヤ75a,85aのスラスト規制溝75f,85fに嵌装された状態で、3つのボルト39,39,39によってバランサハウジング7に締結されている。
このようにスラストプレート27を設けることにより、両バランサ軸15,25が前後方向に変位しようとしても、ギヤ本体部75c,85cの段差部75h,85hがスラスト規制部27a,27aの前面に当接し、環状鍔部75e,85eの前端面がスラスト規制部27a,27aの後面に当接して、各バランサ軸15,25の前後両側から加わるスラスト力によるスラスト変位が規制される。
また、スラストプレート27には、その前面に開口する2条の供給油溝27d,27dと、その後面に開口する2条の供給油溝27e,27eとが形成されている。これら供給油溝27d,27e,…は、切欠き部の周縁部27a,27aからギヤ本体部75c,85cの下端に対応する位置まで下方に延びている。後側ギヤ収容室87内に溜まったオイルは、両連動ギヤ75a,85aの回転に伴いギヤ本体部75c,85cの後端面とスラストプレート27の前面との間に供給油溝27d,27dを介して円滑に供給されるようになっている。なお、前側の供給油溝27dと後側の供給油溝27eは表裏対称に形成されていて、スラストプレート27を後側ギヤ収容室87に表裏逆に取り付けてもオイルの供給路として機能するようになっている。
−バランサ軸のバランサハウジングへの組み付け−
各バランサ軸15,25は、バランサハウジング7の後側の開口端部88aから挿入されて当該バランサハウジング7の内部に装着される。具体的には、駆動側バランサ軸15は、その延長軸部15d側から、後側ギヤ収容室87の右側部分、後側軸受壁部47の右側軸受孔47a、右側ウエイト収容部67d及び前側軸受壁部37の右側軸受孔37aの順に挿入され、また、従動側バランサ軸25は、その前側ジャーナル部25a側から、後側ギヤ収容室87の左側部分、後側軸受壁部47の左側軸受孔47b、左側ウエイト収容部67e、前側軸受壁部37の左側軸受孔37bの順に挿入される。
これに先立ち、駆動側バランサ軸15においては、先ず駆動側バランサ軸15の前側ジャーナル部15aに、リングプレート103aを圧入し、次に外周にホルダー31d及びニードルローラ31cを保持した状態でニードルローラベアリング31のインナーレース31bを圧入し、次いで当該インナーレース31bに対するストッパリング103bを圧入嵌合するとともに、その後に、従動ギヤ35を軸前端側に圧入嵌合する。また、駆動側バランサ軸15の後側ジャーナル部15bには、リングプレート100aを始めニードルローラベアリング41のインナーレース41bを圧入嵌合するとともに、これにホルダー41d及びニードルローラ41cを取り付け、その後に、連動ギヤ75aを軸後端側に圧入嵌合する。
同様に、従動側バランサ軸25においては、上記駆動側バランサ軸15と同様に、先ず従動側バランサ軸25の前側ジャーナル部25aに、リングプレート103aを圧入し、次に外周にホルダー41d及びニードルローラ41cを保持した状態でニードルローラベアリング31のインナーレース31bを圧入し、次いでニードルローラベアリング31のインナーレース31bと当該インナーレース31bに対するストッパリング103bを圧入嵌合する。また、従動側バランサ軸25の後側ジャーナル部25bには、リングプレート100aを始めニードルローラベアリング41のインナーレース41bを圧入嵌合するとともに、これにホルダー41d及びニードルローラ41cを取り付け、その後に、連動ギヤ85aを軸後端側に圧入嵌合する。
これに対し、バランサハウジング7の方は、駆動側バランサ軸15に対応して、前側及び後側軸受壁部37,47の右側軸受孔37a,47aにはアウターレース31a,41aを圧入嵌合する。そうして、その圧入後に、これらアウターレース31a,41aの位置規制又は抜け止めのためのストッパーピン101をバランサハウジング7の径方向の外方からアウターレース31a,41aの厚みを超えない範囲でバランサハウジング7に圧入固定する。なお、これらの作業の後に、両後側のアウターレース41a,41aの抜け止めのためのストッパープレート102をアウターレース31a,41aの厚みを超えない範囲でバランサハウジング7にボルトで取り付ける。
また、従動側バランサ軸25に対応して、前側軸受壁部37の左側軸受孔37bに、アウターレース31aを圧入嵌合し、後側軸受壁部47の左側軸受孔47bにアウターレース41aを圧入嵌合する。そして、上記と同様に、その圧入前又は圧入後に、これらアウターレース31a,41aの位置規制又は抜け止めのためのストッパーピン101をバランサハウジング7の径方向の外方からアウターレース31a,41aの厚みを超えない範囲でバランサハウジング7に圧入固定する。
このように、駆動側及び従動側バランサ軸15,25を連動ギヤ75a,85aを噛み合わせた状態でバランサハウジング7に挿入するが、上述の如く、延長軸部15dの従動ギヤ35は、前側ジャーナル部15aに介装されたニードルローラベアリング31のアウターレース31aの内径よりも小さい外径を有しているとともに、駆動側バランサ軸15のバランサウエイト部15cの回転軌跡の外径は、後側ジャーナル部15bに嵌装されたアウターレース41aの内径よりも小さく設定されているので、駆動側バランサ軸15を円滑に挿入することが可能となる。
また、従動側バランサ軸25のバランサウエイト部25cの回転軌跡の外径は、後側ジャーナル部25bに嵌装されたアウターレース41aの内径よりも小さく設定されているので、従動側バランサ軸25を円滑に挿入することが可能となる。
そして、駆動側及び従動側バランサ軸15,25をバランサハウジング7に装着した後、連動ギヤ75a,85aのスラスト規制溝75f,85fに下方からスラスト規制部27a,27aを差し込むようにスラストプレート27を取り付けてバランサハウジング7の開口端部88aを塞ぐ。
−オイルパン内におけるバランサ装置の配置−
上述の如く、本実施形態のバランサ装置5では、先ずハウジング本体部67の開放部分67oが相隣り合う2つの気筒21b,21cに跨るように形成されるので、バランサウエイト部15c,25cが前後方向に長くなっている。これにより、バランサウエイト部15c,25cを径方向に大きくすることなく、クランク軸9の回転アンバランスに起因する振動を打ち消せるので、バランサハウジング7がコンパクトになる。
また、バランサ装置5では、バランサウエイト部15c,25cの回転軌跡の外径が、後側軸受壁部47のニードルローラベアリング41,41のアウターレース41a,41aの内径よりも小さく設定されている一方、前側軸受壁部37のニードルローラベアリング31,31のインナーレース31b,31bの外径よりも大きく設定されている。これにより、後側軸受壁部47の右側及び左側軸受孔47a,47b(アウターレース41a,41aを含む)の内径を、バランサウエイト部15c,25cさえ通過できるような大きさに設定すれば、各バランサ軸15,25が円滑に挿入される。したがって、バランサウエイト部15c,25cの回転軌跡の外径を小さくすれば、それに伴ってバランサハウジング7がコンパクトになる。
さらに、各バランサ軸15,25をバランサハウジング7の開口端部88aから挿入することにより、従来のものように、バランサハウジング7を上下に分割する必要がない。このため、両バランサ軸15,25の左右方向の間隔が小さくなる。これにより、各バランサ軸15,25に設けられた連動ギヤ75a,85aが小さくなり、これを収容するバランサハウジング7がコンパクトになる。
また、バランサ装置5では、その連動ギヤ75a,85aを後側軸受壁部47よりもさらに後側に、すなわち、両バランサ軸15,25において最も外径が大きくなる部分を当該バランサ軸15,25の挿入側とは反対側の端部に配置している。これにより、バランサ軸15,25の挿入のために前側及び後側軸受壁部37,47の軸受孔37a,37b,47a,47bを必要以上に大きくする必要がなくなり、バランサハウジング7がコンパクトになる。
さらに、ハウジング本体部67は、その開放部分67oが当該ハウジング本体部67を構成する部材よりも肉厚の薄い板状のハウジングカバー17で覆われていることから、その上壁部の厚さが厚いバランサハウジングと比べて、その高さ寸法が抑えられてその軸心位置が高くなる。
以上の構成により、本実施形態のバランサ装置5は、上下方向にコンパクトに構成されており、オイルをフルレベルまでオイルパン3内に注入した場合でも、車両走行時においてその一部しかオイルに浸からないようになっている(図5のオイルレベル面L参照)。
−ニードルローラベアリングへの潤滑油の供給−
上述の如く、駆動側及び従動側バランサ軸15,25は、これらのジャーナル部15a,15b,25a,25bがそれぞれニードルローラベアリング31,41,…を介して軸受孔37a,47a,37b,47bに支持される。このため、ニードルローラベアリング31,41,…がオイルに浸かるような状態は避けなければならないが、ニードルローラベアリング31,41,…への適量なオイルの供給は必要となる。
ここで、本実施形態のバランサ装置5では、以下のように、前側ジャーナル部15a,25aのニードルローラベアリング31,31及び後側ジャーナル部15b,25bのニードルローラベアリング41,41への過剰なオイルの供給が抑えられる一方、適量のオイルの供給が確保されている。
すなわち、バランサ装置5は、車両走行時においてその一部しかオイルに浸からないとともに、ハウジングカバー17によりウエイト収容部67d,67eへのエンジンからの滴下オイルの導入が抑えられ且つ前側及び後側ギヤ収容室86,87によりバランサハウジング7の外部からのオイルの浸入が抑制されている。これにより、前側及び後側ジャーナル部15a,25a,15b,25bのニードルローラベアリング31,41,…がオイルに浸かり難くなり、ニードルローラベアリング31,41,…へのオイルの過剰供給が抑えられている。
そして、駆動ギヤ36及び従動ギヤ35を囲むように設けられている前側ギヤ収容室86は、上方が開口されており、当該開口部84eから、クランク軸9などの潤滑油として用いられエンジン本体部1における第1気筒21aと第2気筒21bとの間の軸受壁部21f近傍から落下した滴下オイルが一部導入される。このため、当該前側ギヤ収容室86には適量のオイルが常時供給されることになる。
このように、前側ギヤ収容室86に適量のオイルが滴下し、または滴下後に溜まる中で、クランク軸9の回転によって駆動ギヤ36及び従動ギヤ35が回転すると、前側ギヤ収容室86に溜まったオイルが攪拌されて、当該前側ギヤ収容室86内は、飛沫状やミスト状のオイルが漂う雰囲気となる。このため、その前端が当該前側ギヤ収容室86に臨んでいる、駆動側及び従動側バランサ軸15,25の前側ジャーナル部15a,25aに介装されたニードルローラベアリング31,31に、飛沫状やミスト状のオイルが供給される。
ここで、ニードルローラベアリング31,31の前側にはストッパリング103b,103bが設けられているが、各ストッパリング103b,103bの外径は、上述の如く、ニードルローラベアリング31,31のホルダー31d,31dの外径寸法よりも小さいので、前側軸受壁部37に形成された、前側ギヤ収容室86に臨む各軸受孔37a,37bとストッパリング103b,103bとの間には飛沫状やミスト状のオイルが浸入可能な隙間86a,86aが確保されている。
これらの隙間86a,86aを通ったオイルはニードルローラベアリング31,31を潤滑した後、一旦、ウエイト収容部67d,67eに溜まり、排出用油穴67fからバランサハウジング7の外部へ重力排出される。
一方、連動ギヤ75a,85aを囲むように設けられている後側ギヤ収容室87には、エンジン本体部1における第3気筒21cと第4気筒21dとの間の軸受壁部21g近傍から落下したオイルの一部が、ギヤ本体部75c,85cの上から、また、ギヤ本体部75c,85cの前端面と後側軸受壁部47の後端面との間から後側ギヤ収容室87に導入される。このため、当該後側ギヤ収容室87には適量のオイルが常時供給されることになる。
このように、後側ギヤ収容室87に適量のオイルが滴下し、または滴下後に溜まる中で、連動ギヤ75a,85aが回転すると、後側ギヤ収容室87に溜まったオイルが攪拌されて、当該後側ギヤ収容室87内は、飛沫状やミスト状のオイルが漂う雰囲気となる。このため、その後端が当該後側ギヤ収容室87に臨んでいる、駆動側及び従動側バランサ軸15,25の後側ジャーナル部15b,25bに介装されたニードルローラベアリング41,41に、飛沫状やミスト状のオイルが供給される。
ここで、ニードルローラベアリング41,41の後側には環状凸部75d,85dが設けられているが、各環状凸部75d,85dの外径は、上述の如く、ホルダー41d,41dの外径寸法よりも小さいので、後側軸受壁部47に形成された、後側ギヤ収容室87に臨む各軸受孔47a,47bと環状凸部75d,85dとの間には飛沫状やミスト状のオイルが浸入可能な隙間87a,87aが確保されている。
これらの隙間87a,87aを通ったオイルはニードルローラベアリング41,41を潤滑した後、一旦、ウエイト収容部67d,67eに溜まり、排出用油穴67gからバランサハウジング7の外部へ重力排出される。
以上のように、前側及び後側ジャーナル部15a,25a,15b,25bのニードルローラベアリング31,41,…には、飛沫状やミスト状になった適量のオイルが供給されるので、ニードルローラベアリング31,41,…の円滑な回転が確保される。したがって、バランサ軸15,25と各軸受孔37a,37b,47a,47bとのフリクションが低減されて燃費が向上する。
−効果−
本実施形態によれば、バランサハウジング7とポンプハウジング26とにより構成される前側ギヤ収容室86は、駆動ギヤ36及び従動ギヤ35を囲むように形成されているので、これら駆動ギヤ36及び従動ギヤ35がオイルパン3内に溜まったオイルで浸されるのが抑えられる。一方、前側ギヤ収容室86は、エンジン本体部1からの滴下オイルを導入するために上方が開口されているので、当該前側ギヤ収容室86には適量のオイルが供給される。
そうして、クランク軸9の回転がオイルポンプユニット6のポンプ軸16に伝達されると、駆動ギヤ36及び従動ギヤ35を介して当該ポンプ軸16と連携する駆動側バランサ軸15にもクランク軸9の回転が伝達される。その際、駆動ギヤ36及び従動ギヤ35が前側ギヤ収容室86で回転することにより、オイルが攪拌されて、当該前側ギヤ収容室86内は飛沫状やミスト状のオイルが漂う雰囲気となる。これにより、該前側ギヤ収容室86に臨んでいる前側ジャーナル部15a,25aに介装されたニードルローラベアリング31,31には、飛沫状やミスト状になった適量のオイルが供給される。
さらに、後側隔壁部88とスラストプレート27とにより形成される後側ギヤ収容室87は、前側ギヤ収容室86と同様、適量のオイルが供給されるようになっており、当該後側ギヤ収容室87内は、連動ギヤ75a,85aで攪拌された飛沫状やミスト状のオイルが漂う雰囲気となる。これにより、後側ギヤ収容室87に臨んでいる後側のニードルローラベアリング41,41にも、飛沫状やミスト状になった適量のオイルが供給される。
以上により、潤滑油がニードルローラベアリング31,31,41,41に過剰に供給されるのが抑えられ、当該ニードルローラベアリング31,41,…の円滑な回転が確保される。これにより、バランサ装置5のフリクション抵抗を低減して、燃費向上を図ることができる。
また、従動ギヤ35は、駆動側バランサ軸15における前側のニードルローラベアリング31,31のアウターレース31a,31aの内径よりも小さい外径を有しているので、当該従動ギヤ35は、前側及び後側軸受壁部37,47の軸受孔37a,37b,47a,47bを通過可能となっている。したがって、当該従動ギヤ35を駆動側バランサ軸15に取り付けた状態で、当該駆動側バランサ軸15をバランサハウジング7に挿入することで、バランサ装置5の組付けの一層の容易化が図れる。
さらに、ストッパリング103b,103bは、ホルダー31dの外径寸法よりも小さい外径を有しているので、前側ギヤ収容室86に臨む軸受孔37a,37bとストッパリング103b,103bとの間には飛沫状やミスト状のオイルがニードルローラベアリング31,31に行き渡るような隙間が確保される。したがって、ニードルローラベアリング31,31の円滑な回転を維持することができる。
また、ハウジング本体部67の開放部分67oをハウジングカバー17で覆っていることから、クランク軸9等から垂れたオイルが開放部分67oから不用意にニードルローラベアリング31,41,…に供給されるのを抑えることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記実施形態では、全体が一体鋳造されたアルミダイキャスト品のバランサハウジング7を用いたが、これに限らず、例えば、前後方向に分割するような分割面を有するバランサハウジングを用いてもよい。
さらに、上記実施形態では、ニードルローラベアリング31,41,…にインナーレース31b,41b,…を用いたが、バランサ軸15,25との摺接において影響がなければ、インナーレース31b,41b,…を省いてもよい。
また、上記実施形態では、各ウエイト部15c,25cを、エンジン正面視で略半円型に形成したが、クランク軸9の回転アンバランスに起因する振動を打ち消せるのであればどのような形状でもよい。
さらに、上記実施形態では、駆動側及び従動側バランサ軸15,25をバランサハウジング7の後側の開口端部88aから挿入するようにしたが、これに限らず、バランサハウジング7の前側の開口端部から挿入するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ヘリカルギヤからなるギヤ本体部75c,85cを有する連動ギヤ75a,85aを用いたが、これに限らず、例えば、ウォームギヤからなるギヤ本体部を有する連動ギヤを用いてもよい。
さらに、上記実施形態では、バランサハウジング7の開放部分67oが相隣接する2つの気筒21c,21dに跨るように、前側及び後側軸受壁部37,47を軸受壁部21f,21gに取り付けたが、これに限らず、例えば、1つの気筒の前後に位置する軸受壁部に取り付けたり、3つ以上の気筒の前後に位置する軸受壁部に取り付けたりしてもよい。
また、転がり軸受は、ニードルローラベアリング31,41,…(針状ころ軸受)に限らず、円筒ころ軸受や玉軸受であってもよい。
さらに、後側ギヤ収容室87は、各連動ギヤ75a,85aの少なくとも略下半分を収容すればよく、例えば、各連動ギヤ75a,85aの略全部を収容してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、転がり軸受を介してバランサ軸をバランサハウジングで支持するバランサ装置等について有用である。
本発明の実施形態に係るバランサ装置が搭載されたエンジンの要部をその前面側から見た概略図である。 バランサ装置が搭載されたエンジンの要部をその左側から見た概略図である。 バランサ装置の平面図である。 バランサ装置の左側側面図である。 バランサ装置の正面図である。 バランサ装置の背面図である。 図3のVII−VII線における矢視断面図である。 図3のVIII−VIII線における矢視断面図である。 バランサ装置及びポンプユニットを示す斜視図である。 図3のX−X線における矢視断面図である。 バランサ装置及びポンプユニットの左側側面図である。 バランサ装置及びポンプユニットの正面図である。 ロアブロックの底面図である。 バランサ軸とポンプ軸との関係を示す平面図である。
1 エンジン本体部(エンジン)
3 オイルパン
5 バランサ装置
6 オイルポンプユニット
7 バランサハウジング
9 クランク軸
15 駆動側バランサ軸(バランサ軸)
15a 前側ジャーナル部
15b 後側ジャーナル部
15c バランサウエイト部
15d 延長軸部
16 ポンプ軸
17 ハウジングカバー(カバー部材)
21b 第2気筒
21c 第3気筒
21f クランク軸用の軸受壁部
21g クランク軸用の軸受壁部
25 従動側バランサ軸(バランサ軸)
25a 前側ジャーナル部
25b 後側ジャーナル部
25c バランサウエイト部
26 ポンプハウジング
27 スラストプレート(エンド部材)
31 ニードルローラベアリング(転がり軸受)
31a アウターレース
31c ニードルローラ(コロ)
31d ホルダー(保持器)
35 従動ギヤ(ギヤ伝達機構)
36 駆動ギヤ(ギヤ伝達機構)
37 前側軸受壁部
37a 右側軸受孔
37b 左側軸受孔
41 ニードルローラベアリング(転がり軸受)
47 後側軸受壁部
47a 右側軸受孔
47b 左側軸受孔
67 ハウジング本体部
67o 開放部分
75a 連動ギヤ
84 前側隔壁部(第1隔壁部)
85a 連動ギヤ
86 前側ギヤ収容室(第1収容室)
87 後側ギヤ収容室(第2収容室)
88 後側隔壁部(第2隔壁部)
103b ストッパリング

Claims (6)

  1. それぞれクランク軸と平行な方向であるエンジン前後方向に延び且つエンジン上下方向とエンジン前後方向とに直交するエンジン左右方向に並ぶ一対のバランサ軸と、これら一対のバランサ軸を収容するバランサハウジングとを備え、当該バランサハウジングをエンジンの下部に取り付けることでエンジン下方のオイルパン内に配置されたエンジンのバランサ装置であって、
    上記一対のバランサ軸は、バランサウエイト部と、当該バランサウエイト部の前後に設けられ、上記バランサハウジングに転がり軸受を介して支持されるジャーナル部と、をそれぞれ有しており、
    上記バランサハウジングのエンジン前後方向一方側の端部には、ポンプハウジングと、エンジン前後方向両側の端部が突出した状態で当該ポンプハウジングに収容され、当該エンジン前後方向他方側の端部がギヤ伝達機構を介して上記一対のバランサ軸のいずれか一方と連携するポンプ軸と、を有するオイルポンプユニットが取り付けられており、
    上記バランサハウジングと上記ポンプハウジングとにより、上記エンジンからの滴下オイルを導入するために上方が開口された第1収容室が上記ギヤ伝達機構を囲むように形成されていて、当該第1収容室に上記エンジン前後方向一方側の転がり軸受が臨んでいることを特徴とするエンジンのバランサ装置。
  2. 請求項1記載のエンジンのバランサ装置において、
    上記バランサハウジングは、それぞれエンジン前後方向に並び且つ上記転がり軸受を介して上記ジャーナル部を支持する左右一対の軸受孔が貫通形成された前後一対の軸受壁部と、これら軸受壁部の間に配置され、上記バランサウエイト部を収容するハウジング本体部と、エンジン前後方向一方側の軸受壁部からエンジン前後方向一方側に延びて上記第1収容室を形成する第1隔壁部と、エンジン前後方向他方側の軸受壁部からエンジン前後方向他方側に延びる第2隔壁部と、を有しており、
    上記一対のバランサ軸は、上記バランサハウジングにエンジン前後方向他方側からそれぞれ挿入されて当該バランサハウジング内部に装着され、且つ、エンジン前後方向他方側に設けられたジャーナル部よりもさらにエンジン前後方向他方側に配設され、互いに噛み合って同期回転する連動ギヤをそれぞれ有しており、
    上記第2隔壁部は、当該第2隔壁部のエンジン前後方向他方側の端部に取り付けられる、バランサハウジング外部からのオイルの浸入を抑制するためのエンド部材と共に、上方が開口され且つ上記連動ギヤの少なくとも下半分を収容する第2収容室を形成しており、
    当該第2収容室に上記エンジン前後方向他方側の転がり軸受が臨んでいることを特徴とするエンジンのバランサ装置。
  3. 請求項1又は2記載のエンジンのバランサ装置において、
    上記一方のバランサ軸には、上記第1収容室内に突出する延長軸部が設けられており、
    上記延長軸部には、上記ギヤ伝達機構を構成する従動ギヤが設けられており、
    上記従動ギヤは、上記一方のバランサ軸におけるエンジン前後方向一方側の転がり軸受のアウターレースの内径よりも小さい外径を有していることを特徴とするエンジンのバランサ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のエンジンのバランサ装置において、
    上記各バランサ軸のエンジン前後方向一方側の端部には、エンジン前後方向一方側の転がり軸受のコロ又は保持器の位置決め用のストッパリングが設けられており、
    上記ストッパリングは、上記コロ又は保持器の外径寸法よりも小さい外径を有していることを特徴とするエンジンのバランサ装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1つに記載のエンジンのバランサ装置において、
    上記バランサハウジングは鋳造品であり、
    上記各軸受壁部は、上記エンジンに設けられた上記クランク軸用の軸受壁部にそれぞれ取り付けられており、
    上記ハウジング本体部は、その上面が開放していて、当該開放部分が当該ハウジング本体部を構成する部材よりも肉厚の薄い板金製のカバー部材で覆われていることを特徴とするエンジンのバランサ装置。
  6. 請求項5記載のエンジンのバランサ装置において、
    上記エンジンは、複数の気筒がエンジン前後方向に一列に並んだ多気筒エンジンであり、
    上記前後一対の軸受壁部は、相隣り合う2つの気筒の前後に位置するクランク軸用の軸受壁部に取り付けられていることを特徴とするエンジンのバランサ装置。
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